JP2019155085A - ゲーム進行情報生成システム及びそのコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ゲームの進行情報を従来よりも正確に生成することができるゲーム進行情報生成システム等を提供する。【解決手段】プレイヤP1、P2が物理的な遊戯媒体の一例としてのカードCをゲームフィールドGFに配置しつつ対戦するゲームを対象としてその進行情報を生成するゲーム進行情報生成システム1において、ゲームフィールドGFに配置されたカードCの識別に必要な画像情報を取得するカメラ2Aと、カメラ2Aが取得した画像に基づいてカードCを識別するカード識別部14と、プレイヤの所作及び発話の識別に必要な行為情報を取得するカメラ2B、2C及びマイクロフォン3と、行為情報に基づいてプレイヤの所作及び発話を識別する所作識別部15及び発話識別部16と、各識別部14〜16の識別結果を参照しつつゲームの進行状況を繰り返し判別し、得られた判別結果に基づいて進行情報を生成する進行情報生成部17とを設ける。【選択図】図3
Description
本発明は、ゲームの進行状況を特定するための進行情報を生成するシステム等に関する。
ゲームのプレイ状況を撮影し、得られた動画(映像)に対してエフェクトを付加してユーザの視聴に供するシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。物理的な遊戯媒体を利用するゲーム、例えばチェスや将棋等のボードゲーム、あるいはトランプ、トレーディングカード等を用いるカードゲームにおいて、ゲームで使用されている遊戯媒体を、その遊戯媒体に設けられたバーコード、ICチップに記録された情報、あるいは画像認識を介して得られる情報に基づいて識別し、その識別結果に応じた画像をゲームのプレイ画像に付加してユーザの視聴に供するシステムも知られている(例えば特許文献2参照)。
上述した従来の技術は、遊戯媒体の位置や種類を画像あるいは遊戯媒体に付された情報に基づいて識別し、その識別結果からゲームの進行状況を判別するものであるが、ゲームによっては、遊戯媒体の位置、種類といった遊戯媒体の識別情報だけではゲームの進行状況を正確に把握することが不可能又は困難な場合がある。例えば、物理的なカード等の遊戯媒体を用いてプレイヤ同士が対戦するカードゲーム、ボードゲーム等のゲームでは、遊戯媒体を場に配置する操作以外にも、プレイヤの身振り手振りといった身体的な所作、あるいは発話によってゲームが進行することがある。この種のゲームでは、遊戯媒体の位置や種類の情報だけではゲームがどのような状況にあるのか、を判別することが不可能、あるいは困難となるおそれがある。
そこで、本発明は、ゲームの進行状況を特定するための進行情報を従来よりも正確に生成することができるゲーム進行情報生成システム等を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るゲーム進行情報生成システムは、複数のプレイヤのそれぞれが物理的な複数の遊戯媒体を所定の場に配置しつつ対戦し、かつ各プレイヤが前記遊戯媒体を前記場に配置する操作と、前記操作とは異なる各プレイヤの行為とが各プレイヤの行動として利用されつつ進行するゲームを対象として、当該ゲームの進行状況を特定するための進行情報を生成するゲーム進行情報生成システムであって、前記場に配置された遊戯媒体の識別に必要な媒体情報を取得する媒体情報取得手段と、前記媒体情報取得手段が取得した媒体情報に基づいて、前記場に配置された遊戯媒体を識別する媒体識別手段と、前記プレイヤの前記行為の識別に必要な行為情報を取得する行為情報取得手段と、前記行為情報取得手段が取得した行為情報に基づいて、前記プレイヤの前記行為を識別する行為識別手段と、前記媒体識別手段及び前記行為識別手段のそれぞれの識別結果を参照しつつ前記ゲームの進行状況を繰り返し判別し、得られた判別結果に基づいて前記進行情報を生成する進行情報生成手段と、を備えたものである。
本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、複数のプレイヤのそれぞれが物理的な複数の遊戯媒体を所定の場に配置しつつ対戦し、かつ各プレイヤが前記遊戯媒体を前記場に配置する操作と、前記操作とは異なる各プレイヤの行為とが各プレイヤの行動として利用されつつ進行するゲームを対象として、当該ゲームの進行状況を特定するための進行情報を生成するためのゲーム進行情報生成システムであって、前記場に配置された遊戯媒体の識別に必要な媒体情報を取得する媒体情報取得手段と、前記プレイヤの前記行為の識別に必要な行為情報を取得する行為情報取得手段とを備えたゲーム進行情報生成システムに含まれるコンピュータを、前記媒体情報取得手段が取得した媒体情報に基づいて、前記場に配置された遊戯媒体を識別する媒体識別手段、前記行為情報取得手段が取得した行為情報に基づいて、前記プレイヤの前記行為を識別する行為識別手段、及び前記媒体識別手段及び前記行為識別手段のそれぞれの識別結果を参照しつつ前記ゲームの進行状況を繰り返し判別し、得られた判別結果に基づいて前記進行情報を生成する進行情報生成手段、として機能させるように構成されたものである。
以下、図面を参照して本発明の一形態に係るゲーム進行情報生成システム(以下、情報生成システムと略称することがある。)を説明する。なお、各図において、互いに共通する複数の要素が描かれている場合、図の煩雑を避けるため一部の要素に代表して参照符号を付すことがある。また、以下の説明では、要素を相互に区別するために「第1」、「第2」といった用語を用いることがあるが、それらの用語は説明の便宜のために用いるものであって、優先順位その他の意義を有するものではない。
まず、図1を参照して本形態の情報生成システムが適用される一例としてのゲームを説明する。図1に例示するゲームは、二人のプレイヤP1、P2が物理的な遊戯媒体の一例としてのカードCを用いて対戦するカード対戦ゲームの一種として構成されている。周知のように、カード対戦ゲームでは、ゲームにおける用途や役割、あるいは効果等が異なる複数種類のカードCが存在する。例えば、対戦相手のカードを攻撃するために用いられるカード、攻撃の効果を強め、あるいは弱めるために用いられるカード、特別のキャラクタ(例えばモンスター等と呼ばれることがある。)を呼び出して特有の効果を生じさせるために用いられるカードといったように多種多様なカードが用いられる。また、それらのカードCは、カードCの束を意味するデッキDCに適宜に組み入れられてゲームで使用される。しかしながら、カードCの種類の詳細はゲームの内容に応じて適宜に定められてよく、以下ではカードCの種類等の詳細は説明を省略する。カードCの表面側には、カードCによって象徴されるべきモンスター等のキャラクタを示す画像、あるいはカードCの効果を象徴する画像、カードCのキャラクタや効果に付された名称、属性等を示す文字、記号、模様等がカードCの外観を特徴付ける外観要素として付される。一方、カードCの裏面側はカードCを裏返したときのカードCの判別を不可能とするために、全てのカードCに対して共通の外観が付される。図1では個々のカードCの詳細は省略し、各カードCが表向き、又は裏返しのいずれの状態にあるかに応じてカードCを視覚的に区別して示している。
ゲームは、プレイヤP1、P2がカードCを配置すべき場の一例としてのゲームフィールドGFを利用して進められる。ゲームフィールドGFには複数のカード置き場CPが設定されている。各カード置き場CPは一枚のカードCと概ね同一形状でかつ同一の大きさである。カード置き場CPは、プレイヤP1、P2が向かい合っている方向における中央部に配置された二つのカード置き場CPを除いて、第1エリアAR1及び第2エリアAR2に分けて設けられている。第1エリアAR1のカード置き場CPは一方のプレイヤP1が使用し、第2エリアAR2のカード置き場CPは他方のプレイヤP2が使用する。中央の二つのカード置き場CPは基本的には各プレイヤP1、P2が一つずつ使用する。各エリアAR1、AR2のカード置き場CPは、ゲームにおける用途、役割等に応じて複数のゾーン(不図示)にさらに区分される。例えば、各プレイヤP1、P2からみて右端手前側に位置するカード置き場CPはデッキDCを構成する複数枚のカードCが裏返しの状態で重ね置かれるゾーン、右端奥側のカード置き場CPはゲームにて使用済、あるいは相手からの攻撃で使用不可能となったカードCが表向きの状態で重ね置かれるゾーンとしてそれぞれ設定されている。カード置き場CPの個数、ゾーンの区分はゲームのルール等に応じて適宜に定められてよく、それらの詳細な説明は省略する。
各プレイヤP1、P2は自己が所有する多数枚のカードからゲームで使用するデッキDCを構成し、そのデッキDCに含まれたカードCをカード置き場CPに適宜に配置しつつゲームを進める。ゲームでは、プレイヤP1、P2が一部のカードCを手札として保持し、あるいはゲームフィールドGF外の適宜の位置に置くといったように、ゲームフィールドGFにカードCを配置する操作とは異なる所作も行われる。例えば、図1では、プレイヤP1が一部のカードCを手札として保持し、プレイヤP2が手札を裏返して手元に置いている状態が示されている。また、ゲームでは、例えば攻撃の効果、あるいは得点といったゲームの進行に影響する数値を計算するための計算機CL等の外部装置が用いられることもある。なお、カードCを配置する操作は、手札内のカードC又はデッキDCから引かれたカードCをゲームフィールドGFに置く操作に限らず、既にゲームフィールドGFに配置されているカードCの位置を変更する操作、あるいは向きを変化させる操作も含む概念である。すなわち、ゲームフィールドGFにおけるカードCの配置に変化を与える各種の操作がカードCを配置する操作の概念に含まれてよい。
図2はゲームにおける進行の一例を示している。図1のゲームはプレイヤP1、P2間で手番を交互に繰り返すいわゆるターン制で進行する。最初に、ゲームの準備として、例えば各プレイヤP1、P2のデッキDCをシャッフルした上で右端手前側のカード置き場CPに配置し、自分のデッキDCから所定枚数のカードCを引いて手札として保持する、といった操作が行われる。準備が終わると先攻プレイヤ(一例としてプレイヤP1が先攻とする。)のターンからゲームが開始される。一つのターンは複数のフェーズに区分される。フェーズは、一回のターンで行われるべき手順を、その内容や性質に応じて複数段階に区分するための概念である。図2の例では一回のターンがフェーズ1〜フェーズ6までの6段階に区分されているが、これはあくまで一例である。
各フェーズではターンが与えられているプレイヤP1(又はP2)がフェーズごとに定められた範囲内で適宜の行動を選択することができる。一例として以下のごとくである。フェーズ1ではデッキDCからカードCが引かれ、フェーズ2では、そのフェーズにて効果処理が行われるべきものとして指定されているカードCの効果を発動させることができる。フェーズ3では、カードCを適宜に用いつつ、戦闘で用いるモンスターといった仮想的なキャラクタの呼び出し(召喚)、魔法や罠といった特有の効果を有するカードCのセット、あるいはカードCの効果の発動といった各種の行動が許容される。フェーズ4ではカードCを用いた戦闘(バトル)が行われる。例えば、自己のターンのプレイヤP1(又はP2)が攻撃に用いるカードCと、相手方のプレイヤP2(又はP1)の攻撃対象となるべきカードCとが選択されることにより戦闘が行われる。カードCに代えて、又は加えて相手方のプレイヤ自身が攻撃対象となる場合があってもよい。戦闘の結果はカードCの属性、強さといったパラメータに応じて定まる。フェーズ5では、フェーズ3と同様の行動が許容される。フェーズ6ではターンの終了が宣言される。なお、フェーズ4の戦闘はターンが与えられているプレイヤP1(又はP2)の選択によって回避することが可能である。その場合、フェーズ4及び5はスキップされる。
一回のターンが終わると、相手側のプレイヤP2(又はP1)へとターンが移る。ターンが交互に繰り返されていくうちに所定の終了条件が成立するとゲームが終了する。終了条件は例えばプレイヤP1、P2に設定されたライフ等のパラメータの値が戦闘によって所定値(例えば0)まで減少すると成立する。
以上のゲームにおいて、一つのフェーズの終了は、カードCの操作によって明示的に示されることもあれば、プレイヤP1、P2のカード操作とは異なる行為、例えば、ジェスチャその他の身体的な所作、あるいはプレイヤP1、P2の発話によって示されることもある。例えば、フェーズを終える際に一定の文言を発することがルールとして定められ、その発話によってフェーズが切り替わることがある。あるいは、そのような発話がなくとも、プレイヤP1、P2同士の口頭での合意、プレイヤP1、P2のジェスチャ等の所作によってフェーズが切り替わる場合もある。図2の例であれば、フェーズ4の戦闘が回避されてフェーズ4及び5がスキップされる場合、その戦闘を回避する意思がプレイヤP1(又はP2)の発話、あるいは所作によって示されることがある。フェーズ6におけるターンの終了も、プレイヤP1、P2同士の所作により明示的な発話を伴わずに合意されることもある。このようにプレイヤP1、P2の所作や発話といった行為に基づいてフェーズが切り替わる場合、ゲームフィールドGFにおけるカードCを識別するだけではフェーズの変化、ひいてはターンの終了を識別することが不可能、又は困難となるおそれがある。
また、フェーズの切り替わりに限らず、一つのフェーズ内でもゲームフィールドGFにおけるカードCの操作とは異なる行為がゲームの進行に影響を与えることがある。例えば、フェーズ4の戦闘が選択された場合、プレイヤP1、P2が攻撃対象のカードC(又はプレイヤ自身)を指その他の身体の動作で指定し、あるいは口頭で指定するといった場合がある。カードCの効果として、相手方のプレイヤの手札から適宜のカードCをゲームで使用できないカードCとして除外するといった効果が設定されている場合、除外されるべきカードCをプレイヤがジェスチャで指定し、あるいは口頭で指定することもあり得る。このような行為も、ゲームの進行状況を特定するために必要な行動であるにも拘らず、ゲームフィールドGFにおけるカードCを識別するだけでは、これを検出することが不可能又は困難である。
本形態の情報生成システムは、以上の課題に鑑みて、ゲームの進行状況を、ゲームフィールドGFにおけるカードCの識別に加えて、プレイヤP1、P2(以下では参照符号PLにより代表することがある。)によるカードCの操作とは異なる身体的な所作、あるいは発話を識別してゲームの進行状況を判別する。以下、図3〜図7を参照して情報生成システムの一例を説明する。なお、上記の説明からも明らかなように、情報生成システムが対象とするゲームは、複数のプレイヤPLのそれぞれがカードCをゲームフィールドGFに配置しつつ対戦するゲームであって、各プレイヤPLがカードCをゲームフィールドGFに配置する操作と、その操作とは異なる各プレイヤPLの行為とが各プレイヤPLのゲームにおける行動として利用されつつ進行する。プレイヤPLの行動はゲームの進行に影響を与えるものであって、カードCをゲームフィールドGFに配置する操作、及びその操作とは異なる行為を含む。当該行為は、プレイヤPLのジェスチャ等の身体的な所作、あるいは発話を含む。つまり、本明細書において、ゲームにおける「行動」は、遊戯媒体を配置する操作及びその操作とは異なる行為を含む概念を示す用語であって、「行為」はプレイヤの「所作」及び「発話」を含む概念を示す用語である。
図3は情報生成システムの構成の一例を示す。情報生成システム1は、カードCが配置されたゲームフィールドGFの画像の情報を媒体情報の一例として取得する媒体画像取得手段、あるいは媒体情報取得手段の一例としてのフィールドカメラ2Aと、プレイヤPLを少なくともその所作が映し込まれるようにして撮影した画像の情報をプレイヤPLの所作に対応した情報の一例として取得する所作取得手段又はプレイヤ画像取得手段の一例としてのプレイヤカメラ2B、2Cと、プレイヤP1、P2がそれぞれ発した音声を電子的な音声信号に変換し、得られた音声信号をプレイヤPLの音声に対応した情報の一例として出力する音声取得手段の一例としてのマイクロフォン3とを備えている。プレイヤカメラ2B、2C及びマイクロフォン3は行為情報取得手段の一例に相当する。フィールドカメラ2A及びプレイヤカメラ2B、2Cは、いずれも光学的画像を個体撮像素子により電子的な画像信号に変換して出力する。フィールドカメラ2Aが、その視野にプレイヤP1、P2の少なくとも一部が含まれるように設けられることにより、フィールドカメラ2Aを所作取得手段及びプレイヤ画像取得手段の少なくとも一部として機能させるようにしてもよい。あるいは、フィールドカメラ2AによりゲームフィールドGFのみならずプレイヤPLの必要な範囲が十分に撮影できる場合、プレイヤカメラ2B、2Cが省略され、フィールドカメラ2Aが媒体画像取得手段及び所作取得手段の一例として兼用されてもよい。以下では、カメラ2A〜Cを特に区別する必要がない場合には、これらをカメラ2と総称することがある。情報生成システム1では、ゲームの進行に関連する情報が入力される補助装置の一例として計算機CLも利用される。
情報生成システム1には、さらに、制御装置10と、記憶装置20とが設けられている。制御装置10はCPUと、その動作に必要な内部メモリ等の周辺機器とを含んだコンピュータの一例として構成されている。制御装置10には、上述したカメラ2A〜2C、マイクロフォン3、計算機CL及び記憶装置20が接続される。制御装置10には、さらにキーボード、ポインティングデバイス、モニタ、スピーカといった入出力装置が適宜に接続されてよいが、それらの図示は省略する。記憶装置20は、磁気ディスク、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体を用いた記憶装置であって、制御装置10のCPUに対する外部記憶装置として機能する。記憶装置20には所定のコンピュータプログラムPGが記録されている。制御装置10には、その制御装置10のハードウエア資源とソフトウエア資源の一例としてのコンピュータプログラムPGとの組み合わせによって実現される論理的装置として、映像記録部11、音声記録部12、補助入力記録部13、カード識別部14、所作識別部15、発話識別部16、及び進行情報生成部17が設けられる。
映像記録部11は、カメラ2A〜2Cのそれぞれから出力される画像信号を記憶装置20に映像データD1として随時記録する。音声記録部12はマイクロフォン3から出力される音声信号を記憶装置20に対して音声データD2として随時記録する。補助入力記録部13は計算機CLから入力情報を取得し、得られた情報を記憶装置20に補助入力データD3として随時記録する。これらのデータD1〜D3はカード識別部14等による識別、あるいは、進行情報生成部17における処理等に適宜に用いられる。なお、各記録部11〜13は、識別部14〜16等の処理に適合するように所定の情報を付加し、又は加工して記憶装置20に記録してもよい。例えば、画像や音声等の情報が取得された時刻が付加されてデータD1〜D3が記録されてもよい。
カード識別部14は、映像データD1に記録されたゲームフィールドGFの画像の情報、つまりフィールドカメラ2Aが撮影した画像の情報を媒体情報の一例として解析し、その解析結果を記憶装置20に記録されたカードデータD4と照合してカードCを識別する。また、カード識別部14は、ゲームフィールドGF内におけるカードCの位置も識別し、カードCの種類と位置とを示す情報を出力する。つまり、カード識別部14はゲームフィールドGF内のどの位置にどのようなカードCが配置されているかを識別する。カードCの識別は、このようにカードCの種類のみならず、位置の識別も含む概念である。
カードデータD4には、一例として、図4に示したようにカードCのカードIDと特徴情報とを対応付けて記録したレコードが蓄積されている。カードIDはカードCの種類ごとにユニークに設定される媒体識別情報の一例である。特徴情報はカードCの表面側における外観上の特徴を記述した情報である。カードCの表面側の外観要素は、上述したようにカードCの種類ごとに相違する。したがって、カードCの画像に基づいてカードCの種類を特定することが可能であり、特徴情報はその外観要素の特徴を記述した情報として予め生成される。カメラ2Aが撮影した画像からカードCを抽出し、得られたカードCの画像を特徴情報と対比できるように解析すれば、カードCの画像からカードCの種類に対応したカードIDを識別することができる。カードCの具体的な内容、例えばキャラクタ等の名称、属性、強さ、効果といった情報はカードIDと対応付けて不図示のデータに予め記録されており、カードIDが判明すれば、そのカードIDを手がかりとしてカードCの具体的内容は判別可能である。ただし、カードデータD4にそれらの情報が付加されてもよい。
図3に戻って、所作識別部15は、映像データD1に記録されたプレイヤカメラ2B、2Cの画像の情報を行為情報の一例として解析し、その解析結果に基づいて各プレイヤPLの所作を識別する。ただし、フィールドカメラ2Aの画像も所作の識別に利用されてよい。所作の識別は、例えば、プレイヤPLの手、指、あるいは頭部等がどのような動作を行ったかを識別するものである。例えば、ゲームフィールドGFの特定の位置を指差した場合、その動作を、指差した位置あるいは方向とともに識別する。所作の識別は、画像解析に基づく動作識別に用いられている各種の手法が利用されてよい。プレイヤPLの所作を識別する具体的な程度は、ゲームの進行状況を特定するために必要な程度に合わせて適宜に選択されてよい。発話識別部16は、音声データD2に記録されたプレイヤPLの音声の情報を行為情報の一例として解析し、その解析結果に基づいて各プレイヤPLの発話を識別する。つまり、発話識別部16は、ゲームのプレイ中に各プレイヤPLがどのような文言を発声したかを識別する。発話の識別も、音声解析に基づく会話等の識別に用いられている各種の手法が利用されてよい。
進行情報生成部17は、カード識別部14、所作識別部15及び発話識別部16のそれぞれの識別結果と記憶装置20に記録された基準行動データD5とを適宜に選択して参照しつつゲームの進行状況を特定し、その特定した結果に対応する進行情報を記憶装置20に進行データD6として記録する。既に進行データD6に記録された情報それ自体が進行情報生成部17における進行状況の特定に参照されてもよい。基準行動データD5は、ゲームの進行状況を特定する鍵となるべき行動(基準行動)を予め定めて記録したデータである。基準行動は、ゲームが特定の状況にあるときに生じるべき行動として設定される。例えば、特定の状況にあるときに必ず生じる行動、あるいは特定の状況にあるときに生じる可能性が高い行動が基準行動として選定される。ここでいう行動にはカードCの操作、その操作以外の所作あるいは発話が含まれる。
例えば、カードCをデッキDCから引く所作が特定のフェーズでのみ許容されている場合には、カードCを引く所作がそのフェーズにて生じるべき基準行動の一つとして設定されてよい。戦闘において攻撃対象のカードC(又は相手方のプレイヤPL)をカードCやプレイヤPLの指差し動作によって指定することが通例的に行われる場合には、そのような所作が攻撃対象を指定するという状況下で生じるべき基準行動の一つとして設定されてよい。次のフェーズに移る場合に「○○フェーズに入ります。」といった発話が一般的に行われる場合には、その文言がフェーズの変更という状況で生じるべき基準行動の一つとして設定されてよい。特定のカードCの効果を発動させる場合に「○○の効果を発動します。」といった発話が頻繁に行われる場合には、その文言がカードCの効果を生じさせる状況で生じるべき基準行動の一つとして設定されてよい。これらの例に限らず、基準行動は、補助装置の操作と関連付けて設定される行動を含んでもよい。例えば、戦闘の効果を計算する際に計算機CLが用いられる場合には、その計算機CLに対する入力操作を戦闘が行われたときに生じるべき基準行動の一つとして設定することができる。基準行動は、現実に行われる多数の対戦例を参照して、特定の状況で行われる可能性が高い行動を割り出すことによって適宜に選定することが可能である。どのような行動を基準行動として選択するかはゲームの内容に応じて適宜に定められてよい。
進行情報生成部17は、カード識別部14、所作識別部15及び発話識別部16のそれぞれにて識別された行動と一致又は近似する基準行動が基準行動データD5に存在する場合、その基準行動が生じるべき状況にあると判別することが可能である。基準行動データD5に記録される基準行動は、プレイヤPLによるカードの操作、所作又は発話のいずれか一つの行動と関連付けて設定されてもよいし、それらの行動の組み合わせによって設定されてもよい。例えば、特定の状況下にてカードCの操作と発話との特徴的な組み合わせが生じる場合、その状況における基準行動がそれらの操作及び発話の組み合わせによって定義されてよい。したがって、カード識別部14、所作識別部15及び発話識別部16のそれぞれの識別結果を基準行動データD5と対比する場合には、各識別部14〜16の識別結果が単独で又は適宜に組み合わせて参照されてよい。さらに、補助装置に対する特有の入力操作と組み合わせて基準行動が設定されてもよい。その場合、進行情報生成部17は、補助入力データD3も適宜に参照してゲームの進行状況を特定してもよい。
進行情報生成部17が生成する進行情報は、ゲームの進行状況を特定するために必要とされる情報の種類、内容等に応じて適宜に定めることができる。図5は進行データD6に進行情報として記録されるべき進行レコードの一例を示す。図5の例では、ターンの情報、フェーズの情報、行動の情報及び効果の情報を含むようにして進行レコードが構成されている。ターンの情報は、プレイヤP1、P2のいずれのターンかを示す情報、フェーズの情報は、一つのターン内のいずれのフェーズにあるかを示す情報である。行動の情報は、各識別部14〜16の識別結果に基づいて特定された行動を所定の範囲で記述した情報である。効果の情報は、同一レコード内に記録されている行動によってゲームにどのような効果が生じるかを記述した情報である。効果の情報については後述する。以上のような情報が組み合わせて進行レコードに記録されることにより、ゲームの特定の時点における状況が進行データD6に記録される。例えば、先攻のプレイヤのターンのフェーズ4にて、○○のカードを用いて後攻のプレイヤの○○のカードが攻撃され、それにより……の効果が生じた、といった情報が進行データD6に記録される。
進行情報生成部17は図5に例示した進行レコードを繰り返し生成し、それらの進行レコードを進行データD6に随時記録する。つまり、進行データD6は進行レコードの集合である。一つの進行レコードに記録される行動の範囲は適宜に定められてよい。一つのフェーズ内で識別された行動の全てを同一のレコードに記録することは必ずしも必要ではない。一つのフェーズ内で行われた行動が複数の進行レコードに分けて記録されてもよい。
図3に戻って、進行情報生成部17は、ゲームの進行状況そのもの、例えばターン、フェーズ、及び行動等の判別のみならず、その判別結果に応じてゲームの進行に生じる影響としての効果を推定する。すなわち、進行情報生成部17は、識別部14〜16の識別結果、さらには補助入力データD3から判別可能な計算機CL等の補助装置への入力情報を必要に応じて参照することによって特定されたゲームの進行状況、例えばターン、フェーズ、プレイヤPLの行動の情報に基づいて、プレイヤPLの行動によって生じるべき効果を推定する。例えば、進行情報生成部17は、ゲームフィールドGFにおけるカードCの種類や位置の変化、あるいはプレイヤPLの所作又は発話によってどのような効果が生じるかを演算する。その演算では、カードIDをキーとしてカードCの具体的内容、例えばカードCの効果等が適宜に参照される。カードデータD4にその種の情報が記録されている場合、進行情報生成部17はカードデータD4を効果の推定に利用してもよい。その推定結果は例えば図5に例示したように進行レコードに付加される。効果の情報が付加されることにより、進行データD6の価値を高めることが可能である。
次に、図6及び図7を参照して、情報生成システム1の制御装置10がゲームの進行レコードを生成して進行データD6に記録するために実行する処理の一例を説明する。図6は制御装置10が実行する進行記録処理の手順の一例を示している。図6の処理は、ゲームがプレイされている間、適宜の周期で繰り返し実行されてよい。図6の処理と併行して、映像記録部11、音声記録部12及び補助入力記録部13は、カメラ2、マイクロフォン3、及び計算機CLの出力信号に応じた情報をデータD1〜D3に随時記録する。図6の進行記録処理が開始されると、制御装置10のカード識別部14が映像データD1に記録された画像を解析してゲームフィールドGF上のカードCの位置及び種類を識別し(ステップS11)、所作識別部15が映像データD1に記録された画像を解析してプレイヤPLの所作を識別し(ステップS12)、発話識別部16が音声データD2に記録された音声の情報に基づいてプレイヤPLの発話を識別する(ステップS13)。
図7は、カード識別部14がカードCを識別するために図6のステップS11のサブルーチン処理として実行するカード識別処理の手順の一例を示している。図7のカード識別処理において、カード識別部14は、映像データD1からゲームフィールドGFの最新の画像を取得し(ステップS101)、得られた画像を解析してゲームフィールドGFに配置されているカードCの位置を判別する(ステップS102)。この場合の判別対象は、表向き、すなわち外観要素に基づく識別が可能な向きで配置されているカードCのみでよい。次に、カード識別部14は、ステップS102で判別したカードCから処理対象の一枚のカードCを選択する(ステップS103)。
続いて、カード識別部14は、処理対象のカードCの外観の特徴情報を抽出する(ステップS104)。さらに、カード識別部14は、抽出された特徴情報と一致し、又は最も近似する特徴情報を有するレコードをカードデータD4から抽出し、そのレコードのカードIDをカードCのカードIDとして判別する(ステップS105)。その後、カード識別部14は、ステップS102で判別した全てのカードCについてカードIDを判別する処理が終了したか否かを判別する(ステップS106)。未処理のカードCがあればカード識別部14はステップS103へ戻り、未処理のカードCから処理対象を選択する。ステップS106にて全てのカードCが処理済と判断された場合、カード識別部14は判別したカードCの位置及びカードIDを識別結果として進行情報生成部17に提供し(ステップS107)、これをもって今回のカード識別処理を終える。なお、図7の処理が実行されることにより、ゲーム中の特定の時点におけるゲームフィールドGFのカードCの配置が識別可能となる。また、図7の処理が繰り返されることにより、ゲームフィールドGFにおけるカードCの配置の変化を判別することが可能であり、その変化を通じてカードCを配置する操作が結果として識別されることになる。
図6に戻って、所作識別部15による所作の識別(ステップS12)は、映像データD1からプレイヤPLの所作を識別し、得られた所作を所定のデータ形式で記述して進行情報生成部17に提供する処理である。また、発話識別部16による発話の識別(ステップS13)は、音声データD2からプレイヤPLの発話内容を識別し、得られた発話を所定のデータ形式で記述して進行情報生成部17に提供する処理である。これらの処理は、一般に利用されている動作の識別、あるいは会話の識別の手法を用いればよく、それらの識別手順の詳細は説明を省略する。なお、ステップS11〜S13は順次的に処理されることを必ずしも要せず、並列的に処理されてもよい。
ステップS11〜S13の処理に続いて、あるいは、ステップS11〜S13の処理と併行して、進行情報生成部17は補助入力データD3を参照して、計算機CLに対する入力内容を識別する(ステップS14)。これは、計算機CLにどのような情報が入力されたかを識別する処理である。計算機CLの情報が必要とされない場合、ステップS14の処理は適宜に省略されてよい。例えば進行データD6に既に記録されている進行レコードを参照して、計算機CLによる入力が生じないフェーズである場合にステップS14の処理をスキップするといった判断が行われてもよい。
次に、進行情報生成部17はステップS11〜S14の処理によって得られた情報と基準行動データD5とに基づいてフェーズが切り替わったか否かを判別する(ステップS15)。この処理は、ステップS11〜S14にて得られた情報に基づいて、フェーズの切り替わりに生じるべき行動として基準行動データD5に記録されている基準行動と一致し、あるいは所定の許容範囲内で近似する行動が検出されたか否かを判断することにより実現することができる。フェーズの切り替わりがあれば、進行情報生成部17は、その処理時点まで認識していたフェーズを次のフェーズへと変更する(ステップS16)。その後、進行情報生成部17は、ステップS11〜S14の処理によって得られた情報と基準行動データD5とに基づいてターンが終了したか否かを判別する(ステップS17)。この処理も、ステップS11〜S14にて得られた情報に基づいて、ターンの終了時に生じるべき行動として基準行動データD5に記録されている基準行動と一致し、あるいは所定の許容範囲内で近似する行動が検出されたか否かを判断することにより実現することができる。
ステップS17にてターンが終了したと判断された場合、進行情報生成部17は、それまで認識していたターンを次のターンへと変更し(ステップS18)、その後ステップS19の処理へと進む。ステップS15にて否定判断された場合、進行情報生成部17はステップS16〜S18の処理をスキップしてステップS19の処理へと進む。また、ステップS17にて否定判断された場合、進行情報生成部17はステップS18の処理をスキップしてステップS19の処理へと進む。
ステップS19において、進行情報生成部17は、ステップS11〜S14で得た情報と、ステップS15〜S18の処理で特定されたターン及びフェーズとを参照してゲームの進行状況を特定する(ステップS19)。この処理は、要するに図5に示した進行レコードにターン、フェーズ及び行動の情報として記録すべき情報を特定する処理である。ステップS19の処理においては、ステップS11〜S14にて得られた情報の全てを参照する必要は必ずしもない。ターン及びフェーズによっては、参照すべき情報が絞り込まれてもよい。例えば、特定のフェーズにおける行動が、識別部14〜16の一部による識別結果のみで判別可能な状態である場合、その識別に用いる必要がない識別部14〜16の識別結果は参照不要である。つまり、ゲームがいずれのフェーズにあるかによってゲームの進行状況を特定するために参照すべき情報が変化することがあるため、フェーズに応じて識別部14〜16の識別結果が適宜に使い分けられてよい。また、フェーズに応じてプレイヤPLの行動が異なる意味を有することがある。このような場合には、フェーズやターンの判別結果を踏まえつつ、識別部14〜16の識別結果を適宜に参照してゲームの進行状況を特定する。なお、進行状況を特定するために、それまでの進行の経緯を把握する必要がある場合には、進行データD6に既に記録されている情報が適宜に参照されてよい。
進行状況が特定されると、進行情報生成部17はステップS19で特定した進行状況の情報に基づいて、ゲームに生じるべき効果、例えばカードCを用いて攻撃した場合の効果、あるいはカードCの効果を発動したことによってゲームに生じるべき影響等を推定する(ステップS20)。次に、進行情報生成部17は、ステップS19にて特定した進行状況にステップS20の推定結果を付加して進行レコードを生成し(ステップS21)、これを進行データD6に新たなレコードとして記録する(ステップS22)。以上により、今回の進行記録処理が完了する。
以上の形態によれば、ゲームの進行状況を、ゲームフィールドGFにおけるカードCの識別結果のみならず、プレイヤPLのジェスチャ等の所作、あるいはプレイヤPLの発話の識別結果を参照して特定することができる。したがって、カードCの識別結果に依存して進行状況を特定する場合と比較して、ゲームの進行状況をより正確に反映した進行データD6を生成することが可能である。生成された進行データD6は、例えばゲームの進行状況を再現するために用いることができる。映像データD1、あるいは音声データD2をネットワーク等を介してユーザの視聴に供する場合、進行データD6を進行状況の解説の情報として添えるといった利用が可能である。進行データD6に基づき映像データD1や音声データD2に適宜の演出を付加してもよい。例えば、攻撃が行われたとき、所定レベルの効果が生じたとき、勝敗が決したとき等に映像や音声に特殊な演出を付加するといった処理を進行データD6に基づいて実行してもよい。進行データD6に基づいて、ゲームの進行を再現するアニメーション、ムービー等を生成してもよい。あるいは、進行データD6を利用してゲームの進行状況を分析してもよい。多数の対戦の進行データD6を解析して、ゲームの進行に関する傾向を把握するといった利用も可能である。進行データD6をゲームの形勢の判定に用いることも可能である。例えば、ゲームのプレイに先立って各プレイヤPLのデッキDCに含まれているカードCを識別しておけば、ゲームがプレイされている間に進行データD6を適宜に参照することにより、デッキDCに未だ残っているカードC、あるいはゲームフィールドGFに未だ出されていないカードCを未使用のカードCとして判別することができる。そして、未使用のカードCと、進行データD6から識別されるこれまでの進行状況とを考慮して、今後の各プレイヤPLの行動を予測しつつプレイヤPL間の対戦の優劣、つまりどちらのプレイヤPLが優勢か、をゲームにおける形勢の一例として判定することも可能である。
以上の形態では、制御装置10のカード識別部14が図6のステップS11の処理(図7の処理を含む。)を実行することにより媒体識別手段の一例として機能し、所作識別部15及び発話識別部16が図6のステップS12及びS13の処理実行することにより行為識別手段の一例として機能し、所作識別部15が図6のステップS12の処理実行することにより所作識別手段の一例として機能し、発話識別部16が図6のステップS13の処理実行することにより発話識別手段の一例として機能する。また、制御装置10の進行情報生成部17が図6のステップS15〜S22の処理を実行することにより進行情報生成手段の一例として機能する。
本発明は上述した各形態に限定されず、種々の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。例えば、上記の形態では各種の処理を共通の制御装置10にて実行するものとしたが、図8に示した情報生成システム1Aのように、映像記録部11、音声記録部12及び補助入力記録部13のそれぞれが制御装置10Aに、各識別部14〜16及び進行情報生成部17が制御装置10Bに区別して設けられてもよい。このような例では、実際の対戦中の映像等をまずはゲームがプレイされている場に配置されたパーソナルコンピュータ等の制御装置10Aによって記憶装置20に記録し、得られた映像等のデータD1〜D3を制御装置10Bにて別途解析して進行データD6を生成する場合に都合がよい。なお、図8の例において、記憶装置20は制御装置10A、10Bとネットワーク(LAN、あるいはWAN)を介して接続された外部ストレージであってもよいし、データベースサーバであってもよい。図3に示した制御装置10、及び図8に示した制御装置10A、10Bは、パーソナルコンピュータのようなスタンドアローン型のコンピュータ装置、又はネットワーク端末としてのコンピュータ装置に限らず、サーバによって実現されてもよい。
上記の形態では、フィールドカメラ2Aが撮影した画像の情報を、遊戯媒体の一例としてのカードCの識別に必要な媒体情報として用いたが、媒体情報は画像の情報に限られない。例えば、ゲームに用いられる遊戯媒体のそれぞれ、又は遊戯媒体と組み合わせて用いられる付加物(例えばカードCに対するスリーブ等)のそれぞれに対して、ICチップ、バーコード、二次元コード等を識別情報として装着し、ゲームフィールドGF等の場に配置された遊戯媒体等からその識別情報を読み取ることにより遊戯媒体を識別するようにしてもよい。この場合、媒体情報取得手段としては、ICチップに対するリーダ、バーコード等に対するスキャナ等を用いることが可能である。
上記の形態では、プレイヤの所作及び発話の両者を識別し、これらをカードCの識別結果に代えて、又は加えて適宜に参照することによりゲームの進行状況を特定しているが、プレイヤの行為は所作又は発話のいずれか一方によって識別されるものとしてもよい。例えば、ゲームの進行に関して所作又は発話が用いられないか、あるいは用いられるとしても僅かである場合、いずれか一方の行為のみをプレイヤの行動の一部として識別し、これを適宜に参照するものとしてもよい。
上記の形態では、進行レコードを繰り返し生成して進行データD6に記録したが、進行情報を記憶装置に記録せず、ネットワークを介してリアルタイムに配信するようにしてもよい。つまり、本発明の情報生成システムは、ゲームの進行状況を特定するための進行情報を生成する処理を含むものであればよく、進行情報を後の利用のために記憶装置に記録して残す処理は必要に応じて適宜に行われる処理でよい。
本発明の情報生成システムが適用されるべき対象のゲームは、ゲームフィールドの複数の場所に遊戯媒体が適宜に配置されつつ進行する対戦ゲームに限定されない。例えば、遊戯媒体としてのカードが所定の場に一枚以上の所定枚数(可変であってもよい。)ずつ順次繰り出されながら進行するようなゲームであっても本発明の情報生成システムを適用することが可能である。遊戯媒体がどのように配置されたか、を問わないゲームであれば、遊戯媒体の位置を識別する処理は当然に省略されてよい。本発明の情報生成システムは、遊戯媒体の集合体の一例としてのデッキを用いてプレイされるゲームであるか否かを問わず、適用が可能である。
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する構成要素を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明の一態様に係るゲーム進行情報生成システム(1:1A)は、複数のプレイヤ(P1、P2)のそれぞれが物理的な複数の遊戯媒体(C)を所定の場(GF)に配置しつつ対戦し、かつ各プレイヤが前記遊戯媒体を前記場に配置する操作と、前記操作とは異なる各プレイヤの行為とが各プレイヤの行動として利用されつつ進行するゲームを対象として、当該ゲームの進行状況を特定するための進行情報を生成するゲーム進行情報生成システムであって、前記場に配置された遊戯媒体の識別に必要な媒体情報を取得する媒体情報取得手段(2A)と、前記媒体情報取得手段が取得した媒体情報に基づいて、前記場に配置された遊戯媒体を識別する媒体識別手段(14、S11)と、前記プレイヤの前記行為の識別に必要な行為情報を取得する行為情報取得手段(2A〜2C、3)と、前記行為情報取得手段が取得した行為情報に基づいて、前記プレイヤの前記行為を識別する行為識別手段(15、16、S12、S13)と、前記媒体識別手段及び前記行為識別手段のそれぞれの識別結果を参照しつつ前記ゲームの進行状況を繰り返し判別し、得られた判別結果に基づいて前記進行情報を生成する進行情報生成手段(17、S15〜S22)と、を備えたものである。
本発明の一態様に係るコンピュータプログラム(PG)は、複数のプレイヤ(P1、P2)のそれぞれが物理的な複数の遊戯媒体(C)を所定の場(GF)に配置しつつ対戦し、かつ各プレイヤが前記遊戯媒体を前記場に配置する操作と、前記操作とは異なる各プレイヤの行為とが各プレイヤの行動として利用されつつ進行するゲームを対象として、当該ゲームの進行状況を特定するための進行情報を生成するためのゲーム進行情報生成システムであって、前記場に配置された遊戯媒体の識別に必要な媒体情報を取得する媒体情報取得手段(2A)と、前記プレイヤの前記行為の識別に必要な行為情報を取得する行為情報取得手段(2A〜2C、3)とを備えたゲーム進行情報生成システム(1;1A)に含まれるコンピュータ(10;10A、10B)を、前記媒体情報取得手段が取得した媒体情報に基づいて、前記場に配置された遊戯媒体を識別する媒体識別手段(14、S11)、前記行為情報取得手段が取得した行為情報に基づいて、前記プレイヤの前記行為を識別する行為識別手段(15、16、S12、S13)、及び前記媒体識別手段及び前記行為識別手段のそれぞれの識別結果を参照しつつ前記ゲームの進行状況を繰り返し判別し、得られた判別結果に基づいて前記進行情報を生成する進行情報生成手段(17、S15〜S22)、として機能させるように構成されたものである。
上記の態様においては、場に配置された遊戯媒体の識別の情報に加えて、プレイヤが遊戯媒体を場に配置する操作とは異なる行為の情報も取得される。したがって、遊戯媒体の識別結果のみならず、ゲームの進行に関連し得るプレイヤの身体的な所作、あるいは発話といった行為を参照してゲームの進行状況を特定することが可能である。それにより、遊戯媒体の識別結果に依存して進行状況を特定する場合と比較して、ゲームの進行状況をより正確に反映した進行情報を生成することができる。
なお、本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。この記憶媒体を用いれば、例えばコンピュータに本発明に係るコンピュータプログラムをインストールして実行することにより、そのコンピュータを利用して本発明のシステムを実現することができる。コンピュータプログラムを記憶した記憶媒体は、CDROM等の非一過性の記憶媒体であってもよい。
上記態様においては、各プレイヤの前記操作とは異なる所作が前記行動の少なくとも一部として利用されつつ進行するように前記ゲームが構成され、前記行為情報取得手段には、前記ゲームの進行中における各プレイヤの前記所作に対応した情報を前記行為情報として取得する所作取得手段(2B、2C又は2A〜2C)が設けられ、前記行為識別手段には、前記所作に対応した情報に基づいて、各プレイヤの前記所作を識別する所作識別手段(12、S12)が設けられてもよい。これによれば、ゲームの進行に関連し得るプレイヤの所作を参照しつつゲームの進行状況を特定することができる。
前記所作取得手段として、各プレイヤの前記所作が映し込まれた画像を取得するプレイヤ画像取得手段(2B、2C又は2A〜2C)が設けられ、前記行為識別手段は、前記プレイヤ画像取得手段が取得した画像の情報を前記所作に対応した情報として利用して各プレイヤの所作を識別するように設けられてもよい。これによれば、プレイヤの所作が映し込まれるように画像を撮影することにより、プレイヤの所作を参照した進行状況の特定が可能となる。
前記媒体情報取得手段として、前記遊戯媒体が配置された場の画像を取得する媒体画像取得手段(2A)が設けられ、前記媒体識別手段は、前記媒体画像取得手段が取得した画像の情報を前記媒体情報として利用して前記遊戯媒体を識別するように設けられてもよい。これによれば、遊戯媒体が配置された場の画像に基づいて遊戯媒体を識別し、その識別結果とプレイヤの行為の識別結果とを参照してゲームの進行状況を特定することができる。
上記態様においては、各プレイヤの発話が前記行動の少なくとも一部として利用されつつ進行するように前記ゲームが構成され、前記行為情報取得手段には、前記ゲームの進行中に各プレイヤが発した音声に対応した情報を前記行為情報として取得する音声取得手段(3)が設けられ、前記行為識別手段には、前記音声に対応した情報に基づいて、各プレイヤの前記発話を識別する発話識別手段(13、S13)が設けられてもよい。これによれば、ゲームの進行に関連し得るプレイヤの発話を参照しつつゲームの進行状況を特定することができる。
前記ゲームは、各プレイヤが取るべき行動が異なる複数段階(一例として図2のターン及びフェーズ)に分けて進行するように構成され、前記進行情報生成手段は、前記媒体識別手段及び前記行為識別手段のそれぞれの識別結果のうち、少なくとも一つの識別結果に基づいて前記ゲームの段階を判別し、判別した段階に応じて、前記媒体識別手段及び前記行為識別手段のそれぞれの識別結果から参照すべき識別結果を選択して前記ゲームの進行状況を判別してもよい。ゲームが段階に分けて進行するように構成されている場合、ゲームがどのような段階にあるかによってゲームの進行状況を定めるべき要素に変化が生じることがある。例えば、段階に応じてプレイヤが行い得る所作や発話等の行為が変化し、あるいは遊戯媒体に対する操作やプレイヤの行為が段階に応じて異なる意味を有することもある。このような場合、段階を判別した上で、遊戯媒体の識別結果や行為の識別結果を参照すれば、それらの識別結果を適切に使い分けてゲームの進行状況をより正確に特定することが可能である。
上記態様において、前記進行情報生成手段は、前記媒体識別手段及び前記行為識別手段のそれぞれの識別結果のうち、少なくともいずれか一つの識別結果に基づいて、前記ゲームが特定の状況にあるときに生じるべき基準行動が検出された否かを判別し、前記基準行動が検出された場合に前記ゲームが前記特定の状況にあると判別して前記進行情報を生成してもよい。プレイヤの行動には、ゲームが特定の状況にあるときに必ず生じる行動、あるいは特定の状況にあるときに生じる可能性が高い行動といったように、ゲームの進行状況と関連付けて生じるべき種類の行動が存在することがある。そこで、そのような行動を予め基準行動として設定し、そのような基準行動が遊戯媒体の識別結果やプレイヤの行為の識別結果に基づいて検出された場合、ゲームがその基準行動に対応した状況にある、と判別することにより、ゲームの進行状況を正確に特定することができる。
上記態様において、前記進行情報生成手段は、前記媒体識別手段の識別結果と、前記行為識別手段の識別結果とに基づいて、前記プレイヤの行動が前記ゲームの進行に与える影響をさらに判別し、判別結果に応じた情報を前記進行情報に付加してもよい。ゲームの進行状況が特定された場合には、その時点での遊戯媒体の配置、あるいはプレイヤの行為によってゲームにどのような影響が生じるか、をゲームのルール等に照らして判別することができる。そこで、そのような影響を判別し、その判別結果に応じた情報を進行情報に付加すれば、ゲームがどのような状況にあるかに加えて、その状況に応じた効果等を進行情報に基づいて識別することが可能となり、進行情報の価値を高めることができる。
上記態様において、前記ゲームの進行に関連する情報が入力される補助装置(CL)が当該ゲームにて利用可能とされ、前記進行情報生成手段は、前記補助装置に入力された情報をさらに参照して前記ゲームの進行状況を判別してもよい。ゲームの進行に補助装置が用いられる場合、その補助装置への入力情報を参照すればゲームの進行状況をより正確に特定することが可能である。
1、1A ゲーム進行情報生成システム
2A フィールドカメラ(媒体情報取得手段、媒体画像取得手段、行為情報取得手段、所作取得手段)
2B、2C プレイヤカメラ(行為情報取得手段、所作取得手段)
3 マイクロフォン(行為情報取得手段、音声取得手段)
10、10A、10B 制御装置(コンピュータ)
14 カード識別部(媒体識別手段)
15 所作識別部(行為識別手段、所作識別手段)
16 発話識別部(行為識別手段、発話識別手段)
17 進行情報生成部(進行情報生成手段)
2A フィールドカメラ(媒体情報取得手段、媒体画像取得手段、行為情報取得手段、所作取得手段)
2B、2C プレイヤカメラ(行為情報取得手段、所作取得手段)
3 マイクロフォン(行為情報取得手段、音声取得手段)
10、10A、10B 制御装置(コンピュータ)
14 カード識別部(媒体識別手段)
15 所作識別部(行為識別手段、所作識別手段)
16 発話識別部(行為識別手段、発話識別手段)
17 進行情報生成部(進行情報生成手段)
Claims (1)
- 複数のプレイヤのそれぞれが物理的な複数の遊戯媒体を所定の場に配置しつつ対戦し、かつ各プレイヤが前記遊戯媒体を前記場に配置する操作と、前記操作とは異なる各プレイヤの行為とが各プレイヤの行動として利用されつつ進行するゲームを対象として、当該ゲームの進行状況を特定するための進行情報を生成するゲーム進行情報生成システムであって、
前記場に配置された遊戯媒体の識別に必要な媒体情報を取得する媒体情報取得手段と、
前記媒体情報取得手段が取得した媒体情報に基づいて、前記場に配置された遊戯媒体を識別する媒体識別手段と、
前記プレイヤの前記行為の識別に必要な行為情報を取得する行為情報取得手段と、
前記行為情報取得手段が取得した行為情報に基づいて、前記プレイヤの前記行為を識別する行為識別手段と、
前記媒体識別手段及び前記行為識別手段のそれぞれの識別結果を参照しつつ前記ゲームの進行状況を繰り返し判別し、得られた判別結果に基づいて前記進行情報を生成する進行情報生成手段と、
を備えたゲーム進行情報生成システム。
Priority Applications (1)
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JP2019026234A JP2019155085A (ja) | 2019-02-18 | 2019-02-18 | ゲーム進行情報生成システム及びそのコンピュータプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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Related Parent Applications (1)
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Family Applications (1)
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