JP2019154740A - 穿刺針保持器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 手指の操作により穿刺針の姿勢を変更することができ、かつ同じ手指で、穿刺針の姿勢を望ましい姿勢に固定することを可能にする穿刺針保持器を提供する。【解決手段】 穿刺針保持器101は、台座1、針挿通筒7、一対の支持部材3,5、ネジ体9を有する。台座1は、患者等の身体表面上に載置されるものであり、穿刺針が挿通可能な開口部21を有する。針挿通筒7は、挿通される穿刺針を保持する。支持部材3,5は、各々が半円状に湾曲し、互いに交差するように各々の両端部が台座1に回動自在に支持され、針挿通筒7を、双方それぞれの円周方向に摺動可能なように、双方の交差部において支持する。ネジ体9は、交差部の径方向外方において針挿通筒7に螺合し、緩めることにより支持部材3,5に対する針挿通筒7の摺動を自在にし、締めることにより支持部材3,5と針挿通筒7とを締結する。【選択図】 図1

Description

本発明は、生検針等の穿刺針を保持する穿刺針保持器に関する。
生検針(せいけんしん)は、患者あるいは被検者(以下、「患者等」)の身体表面から、身体内部の患部等の標的部位に挿入することにより、標的部位の組織を取り出す器具であり、一般に患者等の身体表面から身体内部に挿入する医療器具である穿刺針(せんししん)の一種である。生検針保持器は、生検針を使用するために用いられるもので、患者等の身体表面に置かれ、生検針を所定の位置及び姿勢に保持する器具である。医師あるいは看護士等は、生検針を使用するときには、CTスキャン装置により身体内部の患部等の標的部位を撮像し、その画像が映し出された画面を見ながら、生検針の位置や姿勢を定める。CTスキャン装置が照射するX線により、医師等が手指に被曝することを回避するためには、生検針保持器は、医師等が生検針から手を離しても、生検針を所定の姿勢に保持する置き型であることが望まれる。同時に、生検針の先端が患部等に適切に位置するように、生検針の姿勢が変更可能であることが望まれる。
このような生検針保持器を提供するものとして、特許文献1及び2に開示される従来技術が知られる。特許文献1に開示される生検針保持器では、円弧状のガイドの両端部が、台座に回動自在に支持されるとともに、摩擦力により回動位置が保持され、生検針を保持する針挿通筒が、下端部を中心に任意の方位に傾動可能なように、ガイドに摺動可能に支持され、針挿通筒をガイドに解除可能に制止するネジ体が設けられている。この従来技術によれば、生検針を挿通させた針挿通筒を、片手の指操作により適切な方位に傾け、その指でネジ体を締めることにより、その傾動位置を保持することができる。しかし、ネジ体を締めることにより、針挿通筒をガイドに対して固定することはできるが、ガイドは、摩擦により台座に対する回動位置が保持されるものであることから、針挿通筒の姿勢を固定することはできない、という問題点があった。
特許文献2に開示される生検針保持器では、一対の円弧状のガイドが互いに交差するように、台座に個別に回動自在に支持され、生検針を保持する契合機構が、任意の方位に傾動可能なように、ガイドの交差部に摺動可能に支持されている。一対の円弧状のガイドは、遠隔操作されるモータによって駆動されることにより、その回動位置を任意に変更可能となっている。また、係合機構は、同じくモータによって駆動されることにより、生検針を挟持したり解放したり、あるいいは生検針を挟持したまま前進後退させることが可能となっている(以上、例えば明細書段落0009、0010、0014、0023、及び要約書参照)。このように、特許文献2に開示される生検針保持器は、遠隔操作されるモータにより、生検針を姿勢変更可能に保持する。しかし、モータ及びその制御装置という複雑で高価な装置を、接続して用いる必要があるという問題点があった。また、特許文献2に開示される生検針保持器では、生検針はローラによって挟持されるため、生検針の姿勢の安定性が悪いという問題点があった。
さらに、特許文献1及び2に開示される生検針保持器では、患者等の身体表面上に載置される台座の平面外周輪郭形状が、周に沿った一部に外方突起部を有する円形又は長円形であるため、不規則な凹凸を有する人体表面に、うまくフィットしない、という問題点があった。
特開2004-283420号公報 特表2008-528197号公報
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、手指の操作により生検針等の穿刺針の姿勢を変更することができ、かつ同じ手指で、穿刺針の姿勢を望ましい姿勢に固定することを可能にする穿刺針保持器を提供することを目的とする。本発明はさらに、患者等の身体表面の凹凸になじみ易い穿刺針保持器を提供することを目的とする。
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明のうち第1の態様によるものは、穿刺針保持器であって、台座と、針挿通筒と、一対の支持部材と、ネジ体と、を備える。台座は、患者又は被検者の身体表面上に載置するためのものであり、穿刺針が挿通可能な開口部を有する。針挿通筒は、挿通される前記穿刺針を保持する。一対の支持部材は、各々が半円状に湾曲し、互いに交差するように各々の両端部が前記台座に回動自在に支持され、前記針挿通筒を、双方それぞれの円周方向に摺動可能なように、双方の交差部において支持する。ネジ体は、前記交差部の径方向外方において前記針挿通筒に螺合し、緩めることにより前記一対の支持部材に対する前記針挿通筒の摺動を自在にし、締めることにより前記一対の支持部材と前記針挿通筒とを締結する。
この構成によれば、患者又は被検者(患者等)の身体表面上に台座を載置し、針挿通筒に穿刺針を挿通し、ネジ体を緩めた状態で、穿刺針が望ましい姿勢となるように、手指により針挿通筒を全方位にわたって傾動させることができる。穿刺針が望ましい姿勢になると、同じ手指によりネジ体を締めるだけで、針挿通筒を双方の支持部材に固定することができ、それにより、穿刺針の姿勢が固定される。
本発明のうち第2の態様によるものは、第1の態様による穿刺針保持器であって、前記針挿通筒が、前記一対の支持部材の回動軸の交差部まで延在しており、前記台座が、当該回動軸の交差部において、前記針挿通筒を全方位にわたる傾動が可能なように支持するものである。
この構成によれば、針挿通筒の姿勢が一層安定するので、針挿通筒に保持される穿刺針の姿勢が一層安定する。
本発明のうち第3の態様によるものは、第1又は第2の態様による穿刺針保持器であって、前記針挿通筒の中空部に着脱可能であり、挿通される前記穿刺針を摺動可能に保持する筒状の針保持体を、さらに備えている。そして、前記針保持体と前記針挿通筒とは、前記中空部に装着された前記針保持体を、前記針挿通筒に解除可能に係止する係止部を有している。また、前記針保持体は、その中空部の底部を覆う膜体であって、挿通された前記穿刺針を押すことにより突き破られる膜体を有する。
この構成によれば、穿刺針を、針挿通筒に装着された針保持体に、膜体を突き破ることなく保持させることにより、穿刺針の針先が患者等の身体表面から浮いた状態で、穿刺針の姿勢を調節することが可能である。姿勢が定まった後に、穿刺針を押すことにより、定められた姿勢を保ちつつ、膜体を突き破って患者等の身体内部の標的部位に、穿刺針の針先を到達させることができる。また、太さの異なる穿刺針に対応して、内径の異なる針保持体を準備することにより、穿刺針保持器の残余の部分は変えることなく、太さの異なる穿刺針に対応することができる。
本発明のうち第4の態様によるものは、第1から第3のいずれかの態様による穿刺針保持器であって、前記針挿通筒は、前記一対の支持部材のうち少なくとも一方の支持部材に対して摺動する部位において、当該少なくとも一方の支持部材により、筒軸周りの回転が制止される回転制止部材を有している。
この構成によれば、ネジ体を締めたり緩めたりするときに、針挿通筒が供回り(ともまわり)することが、有効に阻止されるので、ネジ体の操作がより容易となる。
本発明のうち第5の態様によるものは、第1から第4のいずれかの態様による穿刺針保持器であって、前記台座の平面外周輪郭形状は、回転対称軸と線対称軸のいずれも存しない非対称異形である。
この構成によれば、患者等の身体表面に不規則な凹凸があっても、台座を回転させることにより、台座が凹凸になじむ位置を見いだすことができる。すなわち、患者等の身体の凹凸になじみ易い穿刺針保持器が実現する。
本発明のうち第6の態様によるものは、穿刺針保持器であって、患者又は被検者の身体表面上に載置するための台座と、前記台座に設けられ、穿刺針を支持する穿刺針支持部と、を備えている。そして、前記台座の平面外周輪郭形状が、回転対称軸と線対称軸のいずれも存しない非対称異形である。
この構成によれば、患者等の身体表面に不規則な凹凸があっても、台座を回転させることにより、台座が凹凸になじむ位置を見いだすことができる。すなわち、患者等の身体の凹凸になじみ易い穿刺針保持器が実現する。
以上のように本発明によれば、手指の操作により穿刺針の姿勢を変更することができ、かつ同じ手指で、穿刺針の姿勢を望ましい姿勢に固定することを可能にする穿刺針保持器が実現する。また、本発明によれば、患者等の身体表面の凹凸になじみ易い穿刺針保持器が実現する。
本発明の一実施の形態による穿刺針保持器の斜視図である。 図1の穿刺針保持器の正面縦断面図である。 図1の穿刺針保持器の台座の斜視図である。 図1の穿刺針保持器の支持部材の斜視図である。 針挿通筒を傾斜させたときの図1の穿刺針保持器の斜視図である。 図1の穿刺針保持器の一部の平面図である。 図1の穿刺針保持器の針挿通筒の縦断面図である。 図1の穿刺針保持器について、台座の別の形状を例示する斜視図である。 図1の穿刺針保持器について、台座のさらに別の形状を例示する斜視図である。 図1の穿刺針保持器について、台座のさらに別の形状を例示する斜視図である。 図1の穿刺針保持器について、台座のさらに別の形状を例示する斜視図である。 図1の穿刺針保持器の台座について、別の平面外周輪郭形状を例示する平面図である。
図1は、本発明の一実施の形態による穿刺針保持器の斜視図である。また、図2は、図1の穿刺針保持器の正面縦断面図である。この穿刺針保持器101は、生検針を保持する生検針保持器として構成されており、台座1、一対の支持部材3,5、針挿通筒7、及びネジ体9を有している。台座1の構造は、図3の斜視図にも表されている。同様に、支持部材3の構造は、図4の斜視図にも表されている。以下において、これらの図1〜図4に則しつつ、穿刺針保持器101の構造について説明する。
台座1は、患者等の身体表面上に載置される基板部11、及び基板部11に立設された架橋部13を有している。図示の例では、基板部11は、円形の開口部15を囲む環状の板状体であり、その平面外周輪郭形状は、花びらの輪郭に相似した形態で凹凸が繰り返されている。このような凹凸は、穿刺針保持器101が、不規則な凹凸を有する患者等の身体表面に載置されたときに、凹凸になじみ易く姿勢が安定し易い、という利点がある。
架橋部13は、開口部15を跨ぐように基板部11に連結している。図示の例では架橋部13は、基板部11の内周に沿って立設される立上り部17と、この立上り部17の上端部に連結することにより、立上り部17に支えられる凹陥部19とを、有している。図示の例では、立上り部17は、球殻を輪切りにしてなる環状体の形状に形成されており、凹陥部19は、立上り部17の上端部のうち、開口部15を挟んで対向する部位同士を連結するように形成されている。凹陥部19は、中央部が最も低くなるように窪んでいる。凹陥部19の窪んだ底部の中心部には、開口部21が形成されている。開口部21は、その側壁が球面状であり(図2参照)、針挿通筒7の球状の下端部22を受容することにより、針挿通筒7を全方位にわたって傾動が可能なように支持する。開口部21は、本発明の一態様における、「台座」が有する「穿刺針が挿通可能な開口部」の一例に相当する。
開口部15を跨ぎ、針挿通筒7を傾動可能に支持する架橋部13が、立上り部17と凹陥部19とにより構成されることにより、針挿通筒7の下端部22の付近を除いて、架橋部13を患者等の身体表面から遠ざけることができる。それにより、架橋部13と、凹凸のある患者等の身体表面との無用な干渉を回避することができる。なお、図2に例示するように、台座1の基板部11の底面には、周方向に配列するバンプ20が形成されていても良い。バンプ20を有することにより、基板部11は、患者等の身体表面に対して、より滑り難くなる。
立上り部17の下端部の外側面には、一周を4等分する部位に、一対の支持部材3,5の端部を回動自在に支持する突起23が形成されている(図3参照)。突起23は、小径の円柱状体25を根元側に有し、拡幅された頭部27を先端側に有する。円柱状体25は、支持部材3,5の回動軸として機能し、頭部27は支持部材3,5の抜け止めとして機能する。台座1は、例えば樹脂の一体成形により形成可能である。
一対の支持部材3,5は、一方が他方の外側に配置されるように、大きさは異なるが、形状は略同一である。このため両者を代表して、内側に配置される支持部材3について説明する。支持部材3は、下方主面の側に半円状に湾曲する板状体である。支持部材3の両端部には、孔29が形成されている(図4参照)。支持部材3は、開口部15を挟んで対向する部位に設けられる一対の突起23の円柱状体25が、孔29に受容されることにより、これら一対の突起23に回動自在に係止される。係止を可能にするために、突起23の頭部27は、孔29をくぐり抜けることができない幅に設定される。円柱状体25を孔29に出し入れ可能にするために、支持部材3の両端部には、孔29に通じる切れ込み31が形成されている。切れ込み31を通じて、円柱状体25は孔29に出し入れすることが可能である。切れ込み31の幅は、円柱状体25の直径よりも小さく設定される。それにより、突起23に係止される支持部材3は、ある程度以上の手指の力を加えることなしには、突起23から外れることなく、安定して突起23に係止される。
支持部材3の回動軸として機能する一対の突起23は、同一の仮想回動軸35上に配置される(図2参照)。従って、支持部材3は、仮想回動軸35の周りに回動する。同様に、支持部材5の回動軸として機能する一対の突起23は、同一の仮想回動軸37上に配置される(図1参照)。従って、支持部材5は、仮想回動軸37の周りに回動する。4個の突起23は、仮想回動軸35と仮想回動軸37とが、互いに交差するように配置される。また、仮想回動軸35,37が、一対の半円状の支持部材3,5の直径軸と一致するように、孔29は、半円状の支持部材3,5の各々の両端に形成される。従って、一対の支持部材3,5は、一方の支持部材5が他方の支持部材3の外側に位置しつつ、互いに干渉し合うことなく、独立して回動可能である。図示の例では、一対の支持部材3,5は、互いに接触するか、又は僅かな間隙を挟んで略接触し合うように配置される。この接触又は略接触の状態は、一対の支持部材3,5がどの回動位置にあっても不変である。また、図示の例では、4個の突起23は、仮想回動軸35と仮想回動軸37とが、台座1の基板部11の底面と平行、すなわち水平となり、かつ互いに直交するように配置される。
支持部材3,5には、それらの長手方向に沿って、中央部から両端部に向かうある範囲にわたって、両主面を貫通する長孔33、34が形成されている。この長孔33、34には、針挿通筒7の頭部39が挿通される。従って、頭部39は常に長孔33,34の交差部に位置する。頭部39は、遊びを持ってあるいは遊び無しで長孔33,34に沿って、支持部材3,5の長手方向すなわち円周方向に摺動可能である。針挿通筒7の頭部39の下端部には、径方向に張り出す張出部41が形成されている。この張出部41は、内側の支持部材3の径方向内方、すなわち下方に位置する。頭部39には雄ねじが形成されており、この雄ねじには、内側に雌ねじが形成されたネジ体9が螺合する。ネジ体9は、外側の支持部材5の径方向外方、すなわち上方に位置する。このように、支持部材3,5は、針挿通筒7の張出部41とネジ体9とに挟まれ、それにより針挿通筒7を支持する。なお、一対の支持部材3,5、針挿通筒7、及びネジ体9は、本発明の一態様における「穿刺針支持部」の一例に相当する。支持部材3,5は、個別に樹脂の一体成形により形成可能である。また、針挿通筒7及びネジ体9も、それぞれ樹脂により形成可能である。
ネジ体9は、摘まみとして形成されており、手指により摘まんで締めたり緩めたりすることができる。図示の例では、ネジ体9はナット形状である。ネジ体9を緩めることにより、針挿通筒7は支持部材3,5の長孔33,34に沿って摺動可能となる。また、支持部材3,5は、針挿通筒7の動きに追随して、仮想回動軸35,37の周りにそれぞれ自在に回動可能である。このため、針挿通筒7は、全方位にわたって自在に傾動可能となる。図5は、針挿通筒7が傾動した状態にある穿刺針保持器101の斜視図である。穿刺針保持器101を使用する医師等は、ネジ体9を指で摘まんで、針挿通筒7を自在に傾動させることができる。
支持部材3,5がどのような回動位置にあっても、支持部材3,5の交差部は、仮想球面上に位置する。このため、針挿通筒7の頭部39は、この仮想球面に沿って移動することとなる。この仮想球面の中心は、仮想回動軸35,37の交差部に一致する。台座1の凹陥部19の底部中央の開口部21は、仮想球面の中心に位置するように形成される。その結果、針挿通筒7は、仮想球面の中心に位置する針挿通筒7の球状の下端部22を中心として、全方位にわたって傾動する。例えば凹陥部19が設けられず、その結果、針挿通筒7の下端部22が凹陥部19に支持されず、宙に浮いていても、針挿通筒7の頭部39は、仮想球面に沿って移動するので、針挿通筒7がどの傾動位置にあっても、針挿通筒7の下端部22は、常に仮想球面の中心に位置する。しかし、下端部22が凹陥部19に支持されることにより、下端部22の位置が一層安定し、それに伴い、針挿通筒7の姿勢が一層安定することとなる。
医師等は、手指でネジ体9を摘まんで針挿通筒7の傾動位置を調節した後に、同じ手指でネジ体9を締めることにより、針挿通筒7を支持部材3,5に締結することができる。それにより、針挿通筒7は支持部材3,5のいずれに対しても、もはや摺動することはできず固定される。すなわち、針挿通筒7の傾動位置が固定される。医師等は、生検針などの穿刺針を針挿通筒7に挿通して保持させた状態で、上記の操作をすることにより、手指の操作により穿刺針の姿勢を変更することができ、かつ同じ手指で、穿刺針の姿勢を望ましい姿勢に固定することが可能となる。医師等は、穿刺針の姿勢を望ましい姿勢に固定した後に、穿刺針を身体内部に挿入する。
図6は、穿刺針保持器101の一部の平面図である。図示のように、針挿通筒7の頭部39のうち、支持部材3,5の長孔33,34に沿って摺動する部位に、針挿通筒7の径方向外方に張り出す回転制止部材10が形成されている。図示の例では、回転制止部材10は、外周形状が針挿通筒7の筒軸40(図2参照)の方向から見て、矩形となるように形成されている。回転制止部材10の縦断面構造は、図2に表されている。回転制止部材10は、遊びを持ってあるいは遊び無しで長孔33,34に沿って、支持部材3,5の長手方向すなわち円周方向に摺動可能である。回転制止部材10は、筒軸40の方向から見た外周形状が矩形であるため、筒軸40の周りの回転が、支持部材3,5によって制止される。このため、ネジ体9を締めたり緩めたりするときに、針挿通筒7がネジ体9と一緒に回る供回り(ともまわり)を起こすことを、効果的に抑えることができ、それにより、ネジ体9の操作がより容易となる。なお、回転制止部材10は、支持部材3,5のうち一方に対して摺動する部位にのみ、形成されていてもよい。
図1及び図2に戻って、針挿通筒7は、中空に形成されており、筒軸40に沿って伸びる円筒状の貫通孔51を有している。この貫通孔51に、付属品としての筒状の針保持体53を装着することにより、穿刺針保持器101は使用に供される。針保持体53には、保持対象とする穿刺針が挿通される中空部52が形成されている。針保持体53は、針挿通筒7に着脱可能であり、図示の例では、針挿通筒7の頂部から出し入れされる。針保持体53は、針挿通筒7に装着されたときに、針挿通筒7の下端から抜け落ちないように、上部付近において径方向外方に張り出す張出部56が形成されている。張出部56が針挿通筒7の頭部39の上端面に当接したときに、針保持体53は、針挿通筒7の所定の位置に装着される。針保持体53は、樹脂により形成可能である。
図7は、穿刺針保持器101の針挿通筒7の縦断面図である。図7には、針挿通筒7に保持される穿刺針も、同時に表されている。この穿刺針43は、一例として生検針である。生検針である穿刺針43には、その頭部に手操作部45が付随している。生検針では、針体(「スタイレット」と称される)には、採取した組織を保持する保持部が先端に形成されている(図視略)。針体は、筒状の鞘(「カニューレ」と称される)に収納されており、手操作部45の指掛け47に指を掛けて、プランジャ49を親指で押すことにより、針体を鞘の先端から露出させることができる。プランジャ49をさらに押すことにより、内蔵するバネの復元力により、針体を鞘の中に瞬時に引き戻すことができる。このようにして、身体内部の組織の一部を、鞘の中に納めた状態で採取することが可能となっている。
図7には、針挿通筒7の貫通孔51に装着された針保持体53も、同時に表されている。図7に例示する針保持体53は、図2に例示した針保持体53とは異なり、針挿通筒7の下端部から出し入れされる。筒状の針保持体53の中空部52の直径あるいは幅は、対象とする穿刺針43が、遊びが殆どない状態で摺動可能となる大きさに選択される。針保持体53は、中空部52の下端を覆う膜体54を、底部に有している。膜体54は、中空部52に挿入された穿刺針43の先端に当接し、穿刺針43を止める機能を果たす。中空部52に挿入された穿刺針43が、膜体54により一旦止められることにより、穿刺針43の針先が患者等の身体表面から浮いた状態で、医師等は、穿刺針43の姿勢を調整することができる。膜体54は、指掛け47に掛けた手指の力で穿刺針43を押すことにより、容易に突き破ることが可能な材質、厚さに設定される。このため、穿刺針43の姿勢が定まった後に、穿刺針43を押すことにより、定められた姿勢を保ちつつ、膜体54を突き破って患者等の身体内部の標的部位に、穿刺針43の針先を到達させることができる。膜体54は、一例として、シリコーン膜である。
針保持体53の底部には、さらに、径方向に張り出す張出部55が形成されている。張出部55が針挿通筒7の底部に当接するまで、針保持体53は針挿通筒7の貫通孔51に底部から挿入されることにより、針挿通筒7に装着される。装着が完了した状態では、針保持体53の頭部57は、針挿通筒7の頭部39から上方に露出する。また、針挿通筒7の内壁には、内周方向に沿った環状の窪み59が形成されており、針保持体53の外側壁には突起61が形成されている。針保持体53の装着が完了したときには、突起61は窪み59と係合する。それにより、装着状態が保持される。針保持体53の頭部57を手指で押すことにより、突起61と窪み59の係合状態を解除し、針保持体53を針挿通筒7から取り外すことが可能である。このように、針保持体53は、針挿通筒7に着脱可能である。
針保持体53を用いることにより、針保持体53のみを穿刺針43と同様に、使い捨て(ディスポーザブル)とし、針挿通筒7を含めた穿刺針保持器101の残余の部分は、消毒再使用することが可能となる。また、様々な径の穿刺針43に対応して、様々な内径を有する針保持体53を準備することにより、穿刺針保持器101の残余の部分は変えることなく、様々な径の穿刺針43に対応することが可能となる。
図8〜図11は、様々な形状の台座1を有する穿刺針保持器の斜視図である。これらの図8〜図11に例示するように、台座1の基板部11に立設される立上り部17は、何本かの柱状体であってもよい。凹陥部19の底部中央には、針挿通筒7の球状の下端部22を受容する開口部21が形成されている点は、図1等に例示した穿刺針保持器101と同じである。凹陥部19のパターンは、図8に例示する穿刺針保持器102では放射形状、特に「十字」形であり、図9に例示する穿刺針保持器103では、同心円と放射形状の組み合わせであり、図10に例示する穿刺針保持器104では、円形窓が周方向に配列された形状であり、図11に例示する穿刺針保持器105では格子形状である。これらの例以外にも、様々な形態があり得る。凹陥部19の形状は、機械的な強度の保持と、隙間を通して患者等の身体表面を視認できる視認性の確保と、を考慮して選択することができる。凹陥部19を透明な材料で構成すると、視認性がさらに向上する。凹陥部19を透明な材料で構成する場合には、隙間を無くして、凹陥部19を椀状に形成しても、視認性を確保することが可能である。
図12は、穿刺針保持器101の台座1について、別の平面外周輪郭形状を例示する平面図である。図示の例では、台座1の平面外周輪郭は、規則性のないランダムな形状をなしている。この平面外周輪郭形状には、回転対称軸も線対称軸も設定することができない。台座1の平面外周輪郭形状が、このような非対称異形であることにより、患者等の身体表面に不規則な凹凸があっても、台座1を回転させることにより、台座1が凹凸になじむ位置を見いだすことができる。すなわち台座1が、図1等に例示した平面外周輪郭形状に比べて、患者等の身体の凹凸に、一層なじみ易くなる。
(その他の実施の形態)
(1) 以上において、穿刺針43が生検針である例を示したが、穿刺針保持器101は、生検針以外の穿刺針43にも、適用可能である。
(2) 患者等の身体表面上に載置される基板部11は、例えばウレタン樹脂など、弾性に富む材料により構成されることにより、凹凸のある身体表面に、より馴染み易くなる。
1 台座、3,5 一対の支持部材、7 針挿通筒、9 ネジ体、 10 回転制止部材、 11 基板部、 13 架橋部、 15 開口部、 17 立上り部、 19 凹陥部、 20 バンプ、 21 開口部、 22 下端部、 23 突起、 25 円柱状体、 27 頭部、 29 孔、 31 切れ込み、 33,34 長孔、 35,37 仮想回動軸、 39 頭部、 40 筒軸、 41 張出部、 43 穿刺針、 45 手操作部、 47 指掛け、 49 プランジャ、 51 貫通孔、 52 中空部、 53 針保持体、 54 膜体、 55、56 張出部、 57 頭部、 59 窪み、 61 突起、 101 穿刺針保持器。

Claims (6)

  1. 患者又は被検者の身体表面上に載置するための台座であり、穿刺針が挿通可能な開口部を有する台座と、
    挿通される前記穿刺針を保持する針挿通筒と、
    各々が半円状に湾曲し、互いに交差するように各々の両端部が前記台座に回動自在に支持され、前記針挿通筒を、双方それぞれの円周方向に摺動可能なように、双方の交差部において支持する一対の支持部材と、
    前記交差部の径方向外方において前記針挿通筒に螺合し、緩めることにより前記一対の支持部材に対する前記針挿通筒の摺動を自在にし、締めることにより前記一対の支持部材と前記針挿通筒とを締結するネジ体と、を備える穿刺針保持器。
  2. 前記針挿通筒は、前記一対の支持部材の回動軸の交差部まで延在しており、前記台座は、当該回動軸の交差部において、前記針挿通筒を全方位にわたる傾動が可能なように支持する、請求項1に記載の穿刺針保持器。
  3. 前記針挿通筒の中空部に着脱可能であり、挿通される前記穿刺針を摺動可能に保持する筒状の針保持体を、さらに備え、
    前記針保持体は、その中空部の底部を覆う膜体であって、挿通された前記穿刺針を押すことにより突き破られる膜体を有する、請求項1又は2のいずれかに記載の穿刺針保持器。
  4. 前記針挿通筒は、前記一対の支持部材のうち少なくとも一方の支持部材に対して摺動する部位において、当該少なくとも一方の支持部材により、筒軸周りの回転が制止される回転制止部材を有する、請求項1から3のいずれかに記載の穿刺針保持器。
  5. 前記台座の平面外周輪郭形状は、回転対称軸と線対称軸のいずれも存しない非対称異形である、請求項1から4のいずれかに記載の穿刺針保持器。
  6. 患者又は被検者の身体表面上に載置するための台座と、
    前記台座に設けられ、穿刺針を支持する穿刺針支持部と、を備え、
    前記台座の平面外周輪郭形状が、回転対称軸と線対称軸のいずれも存しない非対称異形である、穿刺針保持器。
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