JP7178648B1 - 穿刺針保持器、穿刺針姿勢設定システム - Google Patents

穿刺針保持器、穿刺針姿勢設定システム Download PDF

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Abstract

【課題】 穿刺針を被検者の体内に進入させる前に、穿刺針の姿勢を正しく定める。【解決手段】 本開示による穿刺針保持器の本体部は、穿刺針を着脱自在に保持し、姿勢を自在に変更可能である。姿勢センサは、本体部に設置され、本体部に固有の保持器座標系を規定し、本体部の姿勢を検知する。リセット部は、リセットの入力を受け付ける。相対方向算出部は、リセットが入力されたときの保持器座標系である初期座標系を基準とした、本体部が保持する穿刺針の軸の現在の方向である相対方向を、姿勢センサの検知データに基づいて算出する。目標入力部は、初期座標系を基準とした、穿刺針の軸の目標とすべき方向である目標方向の入力を受け付ける。表示データ生成部は、算出された相対方向と入力を受け付けられた目標方向との空間的関係を表示する表示データを生成する。表示データ出力部は、生成された前記表示データを出力する。【選択図】 図8

Description

本発明は、穿刺針保持器、穿刺針姿勢設定システム、穿刺針姿勢設定システムの使用方法に関する。
穿刺針(せんししん)は、患者等の被検者の身体表面(以下、適宜「体表」と記載する)から身体内部に挿入する医療器具である。被検者の身体表面から、身体内部の患部等(例えば癌組織)の標的部位に挿入することにより、標的部位の組織を取り出す器具である生検針(せいけんしん)は、その一種である。穿刺針保持器は、穿刺針を使用するために用いられるもので、被検者の身体表面に置かれ、穿刺針を所定の位置及び姿勢に保持する器具である。医師あるいは看護士等(以下、適宜「医師等」と記載する)は、穿刺針を使用するときには、CTスキャン装置により身体内部の患部等の標的部位を撮像し、その画像が映し出された画面を見ながら、穿刺針の位置や姿勢を定める。CTスキャン装置が照射するX線により、医師等が手指に被曝することを回避するためには、穿刺針保持器は、医師等が穿刺針から手を離しても、穿刺針を所定の姿勢に保持する据え置き型であることが望まれる。同時に、挿入後の穿刺針の先端が患部等の標的部位に適切に達するように、挿入前の穿刺針の姿勢が変更可能であることが望まれる。
本願共同出願人の一部の出願による特許文献1は、かかる要望に応える穿刺針保持器を開示している。すなわち、特許文献1に開示される穿刺針保持器は、手指の操作により穿刺針の姿勢を変更することを可能にし、かつ同じ手指の操作により、穿刺針の姿勢を望ましい姿勢に固定することを可能にしている。しかし、特許文献1に開示される器具をもってしても、穿刺針を標的部位に向かって被検者の体内に進入させる前あるいは侵入させる過程で、CTスキャン装置により穿刺針及び標的部位を撮像し、それらの位置関係を把握することにより、穿刺針の進入方向が正しいか否かを確認し、正しくなければ進入方向を修正することを要する。
特許第6398028号公報
本願発明者らは、もしも、穿刺針が標的部位を正しく狙うように、穿刺針の姿勢をあらかじめ設定することができるならば、穿刺針を被検者の体内に進入させる前、及び進入させる過程で、進入方向の修正を無くすか、あるいは減らすことができるであろうし、穿刺針を所定の姿勢に保持する据え置き型を採用する必要も無くなるであろう、ということに想い到った。本発明は上記の問題点に鑑み、上記の着想に基づいてなされたもので、穿刺針を被検者の体内に進入させる前に穿刺針の姿勢を正しく設定することを可能にする穿刺針保持器、穿刺針姿勢設定システム、穿刺針姿勢設定システムの使用方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のうち第1の態様によるものは、穿刺針保持器であって、本体部と、姿勢センサと、リセット部と、相対方向算出部と、目標入力部と、表示データ生成部と、表示データ出力部と、を備えている。本体部は、穿刺針を着脱自在に保持し、姿勢を自在に変更可能である。姿勢センサは、前記本体部に設置され、前記本体部に固定された座標系である保持器座標系を規定し、前記本体部の前記姿勢又は前記姿勢の変化を検知する。リセット部は、リセットの入力を受け付ける。相対方向算出部は、前記リセット部が前記リセットの入力を受け付けたときの前記保持器座標系である初期座標系を基準とした、前記本体部が保持する前記穿刺針の軸の現在の方向である相対方向を、前記姿勢センサの検知データに基づいて算出する。目標入力部は、前記初期座標系を基準とした、前記穿刺針の軸の目標とすべき方向である目標方向の入力を受け付ける。表示データ生成部は、算出された前記相対方向と入力を受け付けられた前記目標方向との空間的関係を表示する表示データを生成する。表示データ出力部は、生成された前記表示データを出力する。
この構成によれば、医師等のユーザは、本体部に固定されたものとして規定される保持器座標系が、CTスキャン装置に固有のCT座標系と一致するように、本体部の姿勢を定めて、リセットをリセット部に入力するという、校正を行うことにより、初期座標系をCT座標系と一致させることができる。相対方向算出部により、初期座標系を基準とした、穿刺針の現在の方向である相対方向が、姿勢センサの検知データに基づいて算出される。
例えば、ユーザは、CTスキャン装置により撮像された被検者のCTスキャン画像に基づいて、被検者の体表上の穿刺点と体内の標的部位との、CT座標系における座標値を特定し、特定された座標値に基づいて、穿刺針の軸の目標とすべき方向を、CT座標系を基準とした方向として算出することにより、CT座標系と一致する初期座標系を基準とした目標方向を算出することができる。算出した目標方向を目標入力部に入力することにより、表示データ生成部により、相対方向と目標方向との空間的関係を表示するデータが生成される。生成された表示データは、表示データ出力部により出力される。
出力される表示データは、表示画面等に表示させることができる。医師等のユーザは、本体部に穿刺針を保持させ、本体部の位置を穿刺針の先端が穿刺点に位置するように定め、穿刺針を被検者の体内に進入させる前に、表示画面等の表示を目視しながら、相対方向が目標方向に合致するように本体部の姿勢を調整することにより、保持される穿刺針が標的部位を狙うように、穿刺針の姿勢を正しく設定することができる。
本発明のうち第2の態様によるものは、第1の態様による穿刺針保持器であって、前記表示データ生成部は、前記表示データとして、前記相対方向に対応するシンボルと前記目標方向に対応するシンボルとの表示画面上の位置関係として、前記空間的関係を表示するデータを生成する。
この構成によれば、ユーザは、表示画面上に表示されるシンボル同士の位置関係を目視することにより、穿刺針の姿勢を容易に調整することができる。
本発明のうち第3の態様によるものは、第1又は第2の態様による穿刺針保持器であって、前記本体部は、自身を貫通する仮想的な回動軸を規定する胴部と、前記回動軸に沿った前記胴部の一端に隣接する頭部と、前記回動軸に沿った前記胴部の他端に隣接する脚部と、前記胴部を貫通することにより前記頭部と前記脚部とを互いに連結し、前記頭部と前記脚部と一体となって前記回動軸の周りに回動自在となるように、前記胴部に支持される連結部材と、を有している。そして、前記胴部、頭部、及び脚部の各々は、前記回動軸の部位に、前記穿刺針を保持する保持用孔を有し、かつ当該保持用孔から前記回動軸の径方向に連通することにより、前記穿刺針を前記保持用孔から前記本体部の外方へ前記径方向に案内する案内溝を有している。前記頭部と前記脚部との前記案内溝が、前記胴部の前記案内溝に重なる位置からずれるように、前記頭部と前記脚部との前記胴部に対する回動位置を設定することにより、前記穿刺針は、前記胴部、前記頭部、及び前記脚部の前記保持用孔に保持される。前記頭部と前記脚部との前記案内溝が、前記胴部の前記案内溝に重なるように、前記頭部と前記脚部との前記胴部に対する回動位置を設定することにより、前記穿刺針は、互いに重なる前記案内溝に案内されることにより、前記胴部、前記頭部、及び前記脚部の前記保持用孔から前記本体部の前記外方に取り出すことが可能となる。
この構成によれば、穿刺針を被検者の身体内に進入させた後に、もはや不要となる本体部を穿刺針から除去することが可能となる。
本発明のうち第4の態様によるものは、第1から第3のいずれかの態様による穿刺針保持器であって、挿入される前記穿刺針を挿通可能に保持する筒状の針保持体を、さらに備えている。そして、前記本体部は、前記穿刺針を保持する前記針保持体を着脱自在に保持することにより、前記穿刺針を着脱自在に保持する。
この構成によれば、穿刺針に触れる針保持体を使い捨てとすることにより、本体部の衛生状態を維持することができる。
本発明のうち第5の態様によるものは、第1から第4のいずれかの態様による穿刺針保持器であって、CTスキャン装置により検出される被検者の体表上の穿刺点と体内の標的部位との、前記CTスキャン装置に固有の座標系であるCT座標系における座標値に基づいて、前記穿刺針の軸の目標とすべき方向を、前記CT座標系を基準とした方向として算出し、算出した前記方向を、前記目標方向として前記目標入力部に入力する目標算出部を、さらに備えている。
この構成によれば、CTスキャン装置により検出される被検者の体表上の穿刺点と体内の標的部位との、CT座標系における座標値に基づいて、穿刺針の軸の目標とすべき方向が自動的に算出され、かつ目標方向として目標入力部に自動的に入力される。
本発明のうち第6の態様によるものは、第1から第4のいずれかの態様による穿刺針保持器であって、前記目標入力部は、前記穿刺針を被検者の体内に進入させるべき深さである進入深さの入力をも受け付ける。そして、前記表示データ生成部は、前記表示データとして、入力を受け付けた前記進入深さをも表示するデータを生成する。
この構成によれば、ユーザは、画面等に表示データとして表示される進入深さを目視することにより、穿刺針を被検者の体内に正しい深さで侵入させることができる。
本発明のうち第7の態様によるものは、第6の態様による穿刺針保持器であって、前記本体部に設置され、前記本体部が保持する前記穿刺針に沿って寸法目盛りが並ぶ物差しを、さらに備えている。
この構成によれば、ユーザは物差しの目盛りを参照することにより、穿刺針を進入させる深さを調節することができるので、穿刺針を被検者の体内に正しい深さで侵入させることを、容易に行うことができる。
本発明のうち第8の態様によるものは、第6又は第7の態様による穿刺針保持器であって、CTスキャン装置により検出される被検者の体表上の穿刺点と体内の標的部位との、前記CTスキャン装置に固有の座標系であるCT座標系における座標値に基づいて、前記穿刺針の軸の目標とすべき方向を、前記CT座標系を基準とした方向として算出し、算出した前記方向を、前記目標方向として前記目標入力部に入力するとともに、前記進入深さを算出し、算出した前記進入深さをも前記目標入力部に入力する目標算出部を、さらに備えている。
この構成によれば、CTスキャン装置により検出される被検者の体表上の穿刺点と体内の標的部位との、CT座標系における座標値に基づいて、穿刺針の軸の目標とすべき方向が自動的に算出され、かつ目標方向として目標入力部に自動的に入力されるとともに、侵入深さが自動的に算出され、かつ目標入力部に自動的に入力される。
本発明のうち第9の態様によるものは、第1から第8のいずれかの態様による穿刺針保持器であって、前記表示データ出力部が出力する前記表示データを表示する表示画面を、さらに備えている。
この構成によれば、ユーザは表示画面に表示される表示データを目視しつつ、穿刺針の姿勢を正しく設定すること、又は穿刺針を正しい深さで被検者の体内に進入させることができる。
本発明のうち第10の態様によるものは、穿刺針姿勢設定システムであって、CTスキャン装置と、第9の態様による穿刺針保持器と、を備えている。
この構成によれば、ユーザは、穿刺針保持器が有する表示画面に表示される表示データを目視しつつ、穿刺針を被検者の体内に進入させる前に、穿刺針の軸の相対方向が目標方向に合致するように本体部の姿勢を調整することにより、本体部に保持される穿刺針が標的部位を狙うように、穿刺針の姿勢を正しく設定することができる。
本発明のうち第11の態様によるものは、第10の態様による穿刺針姿勢設定システムの使用方法であって、(a)穿刺針姿勢設定システムが備える前記穿刺針保持器の前記本体部に固定された座標系として設定される前記保持器座標系が、前記穿刺針姿勢設定システムが備える前記CTスキャン装置に固有のCT座標系と一致するように、前記本体部の姿勢を定め、前記穿刺針保持器の前記リセット部にリセットを入力することと、(b)前記穿刺針姿勢設定システムが備える前記CTスキャン装置により被検者のCTスキャン画像を撮像することと、(c)撮像された前記CTスキャン画像に基づいて、前記被検者の体表上の穿刺点と体内の標的部位との、前記CT座標系における座標値を特定することと、(d)特定された前記座標値に基づいて、前記穿刺針の軸の目標とすべき方向を、前記CT座標系を基準とした方向として算出し、算出した前記方向を、前記穿刺針保持器の前記目標入力部に、前記目標方向として入力するか、又は特定された前記座標値を前記穿刺針保持器の前記目標算出部に入力することと、(e)前記穿刺針保持器の前記本体部に穿刺針を保持させることと、(f)前記穿刺針を保持する前記本体部の位置を、前記穿刺針の先端が前記穿刺点に位置するように定めることと、(g)前記穿刺針を保持する前記本体部の姿勢を、前記穿刺針保持器の前記表示画面に表示される表示データに基づいて、前記相対方向が前記目標方向に一致するように定めることと、を含んでいる。
この構成によれば、穿刺針を被検者の体内に進入させる前に、保持される穿刺針が標的部位を狙うように、穿刺針の姿勢が正しく設定される。なお、各工程(a)~(g)は、先に記載の工程を前提としない限り、順序は任意である。
以上のように本発明によれば、穿刺針を被検者の体内に進入させる前に穿刺針の姿勢を正しく設定することを可能にする穿刺針保持器、穿刺針姿勢設定システム、穿刺針姿勢設定システムの使用方法が実現する。
本発明の一実施の形態による穿刺針姿勢設定システムの外観を例示する概略斜視図である。 本発明の一実施の形態による穿刺針保持器の外観を例示する概略斜視図である。 図2の穿刺針保持器の本体部の分解斜視図である。 図2の穿刺針保持器の本体部の構造を例示する図であり、(a)は平面図、(b)はA-A切断線に沿った切断部端面図、(c)はB-B切断線に沿った断面図である。 図2の穿刺針保持器の本体部の使用方法を例示する斜視図であり、(a)は針保持体が装着される前の状態、(b)は針保持体を装着する過程、(c)は針保持体を装着した後の操作を例示している。 図2の穿刺針保持器の本体部に針保持体が装着された状態を例示する図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図であり、(c)は特に針保持体が穿刺針を保持している状態を例示している。 図2の穿刺針保持器が有するコンピュータの基本的なハードウェア構成を例示するブロック図である。 図2の穿刺針保持器の機能に基づく構成を例示するブロック図である。 図1の穿刺針姿勢設定システムの使用方法を例示するフローチャートである。 図2の穿刺針保持器の本体部に固有の座標系の校正に用いる台座を例示する斜視図である。 図2の穿刺針保持器の本体部の座標系の校正のために本体部が置かれる場所を例示する概略図であり、(a)は正面図、(b)は平面図である。 図2の穿刺針保持器の本体部に固有の座標系である保持器座標系の座標軸X,Yが本体部の頭頂面に表示された例を示す図である。 図1の穿刺針姿勢設定システムにおいて、CTスキャン装置に固有の座標系であるCT座標系と、保持器座標系との関係を例示する説明図である。 図2の穿刺針保持器の表示画面に表示される画像を例示する画面図である。 本発明の別の実施の形態による穿刺針保持器の本体部の構成を例示する斜視図である。 図15の本体部の使用方法を例示する斜視図である。 本発明のさらに別の実施の形態による穿刺針保持器の本体部の構成を例示する斜視図である。
図1は、本発明の一実施の形態による穿刺針姿勢設定システムの外観を例示する概略斜視図である。この穿刺針姿勢設定システム101は、CTスキャン装置102と穿刺針保持器103とを有している。CTスキャン装置102は、一例として、市販されている周知の装置であり、スキャンガントリ1、ベッド3、ベッド駆動台5、及び操作パネル7を有している。患者等の被検者10は、ベッド3に横臥し、ベッド駆動台5によりベッド3が駆動されることにより、スキャンガントリ1の空洞部に被検者10が搬入及び搬出される。その過程で、スキャンガントリ1が内蔵するX線源とX線検出器とにより、被検者10のX線断層写真が撮像される。スキャンガントリ1及びベッド駆動台5は、医師等の操作者(オペレータ)が操作パネル7を操作することにより動作する。また、撮像されたX線断層写真は、操作パネル7の表示画面に表示される。
穿刺針保持器103は、穿刺針保持器本体部(以下、「本体部」と記載)11と、穿刺針保持器付属部(以下、「付属部」と記載)13とを有している。本体部11は、穿刺針15を着脱自在に保持する装置部分であり、医師等の使用者(ユーザ)の手により、姿勢を自在に変更可能に被検者10の体表上に保持して使用される。本体部11には、本体部11の姿勢又は姿勢の変化を検知する姿勢センサ(図示略)が設置されている。付属部13は、穿刺針保持器103の機能を本体部11と分担する装置部分であり、例えばベッド3の上に置いて使用される。付属部13は、一例として、姿勢センサの検知データを処理する機能を果たすコンピュータ(図示略)を内蔵し、ユーザの操作を受け入れるボタン・ダイヤルなどの操作部(図示略)を有し、穿刺針15の目標とする姿勢と現在の姿勢との空間的関係を表示する表示画面を有している。本体部11に設置される姿勢センサと、付属部13に設置されるコンピュータとは、一例として、近距離無線により互いにデータ交換を行う。
図2は、穿刺針保持器103の外観をより詳細に例示する概略斜視図である。本体部11は、筒状の胴部17、胴部17の上方に設置される頭部19、胴部17の下方に設置される脚部21を有している。これらの中央部には、穿刺針15を挿通可能に保持する筒状の針保持体23が、着脱自在に装着される。このように、図示例の本体部11は、穿刺針15を針保持体23とともに、着脱自在に保持する。
付属部13は、筐体(キャビネット)25の外部に露出するように、操作ボタン27,29,31、操作ダイヤル33,35,37を有している。また、筐体25の前面に設けられた開口部に、表示画面39が露出するように配置されている。一例として、操作ボタン27は、電源を投入・切断するための操作ボタンである。本体部11に設置される姿勢センサ(図示略)によって、本体部11に固定された座標系である保持器座標系XYZが定められる。操作ボタン29,31は、ボタンを押したときの姿勢にある保持器座標系XYZを、初期座標系として記憶させるための操作ボタンである。一例として、操作ボタン29は保持器座標系XYZの座標軸X,Yの初期の方向を記憶させ、操作ボタン31は、座標軸Zの初期の方向を記憶させる。このように、操作ボタン29,31は、初期の姿勢にある保持器座標系XYZ、すなわち初期座標系をリセットするための操作ボタンである。操作ボタン29,31は、初期座標系を、CTスキャン装置102に固有の座標系xyzに一致させる校正を行うのに使用される。
操作ダイヤル33,35は、初期座標系を基準とした、穿刺針15の軸の目標とすべき方向である目標方向を、入力するための操作ダイヤルである。一例として、操作ダイヤル33は、初期座標系のX軸を始点として目標方向が成すY軸回りの回転角を設定し、操作ダイヤル35は、初期座標系のY軸を始点として目標方向が成すX軸回りの回転角を設定するのに用いられる。操作ダイヤル37は、表示画面39に表示される画像を拡縮するのに用いられる操作ダイヤルである。
図3は、本体部11の分解斜視図である。また、図4は、本体部11の構造を例示する図であり、(a)は平面図、(b)はA-A切断線に沿った切断部端面図、(c)はB-B切断線に沿った断面図である。胴部17は、一例として円筒状であり、その中心軸に沿って仮想的な回動軸41を規定している。頭部19は、一例として円板状であり、回動軸41に沿った胴部17の一端に隣接するように配置される。脚部21は、一例として逆円錐台状であり、回動軸41に沿った胴部17の他端に隣接するように配置される。図示例では、胴部17は、2つの部材が互いに固着されることにより構成され、脚部21も同じく、2つの部材が互いに固着されることにより構成されている。本体部11は、胴部17を回動軸41に沿って貫通する半円筒状の連結部材43をさらに有しており、頭部19と脚部21は、連結部材43により、互いに不動に連結されている。連結部材43は、頭部19と脚部21と一体となって回動軸41の周りに回動自在となるように、胴部17に支持される。
胴部17、頭部19及び脚部21の各々は、回動軸41の部位に、針保持体23(図2参照)とともに穿刺針15を保持する保持用孔45を有している。保持される穿刺針15の軸方向91は、回動軸41の方向と一致する。図示例では、胴部17の中央部には連結部材43が支持されており、胴部17の保持用孔45は、直接には連結部材43によって形成されている。胴部17、頭部19及び脚部21の各々は、更に、保持用孔45から回動軸41の径方向に連通することにより、針保持体23とともに穿刺針15を保持用孔45から本体部11の外方へ、径方向に案内する案内溝47を有している。
胴部17は、一例として内部に空洞49を有する中空状であり、空洞49には、回路基板51、姿勢センサ53、無線通信インターフェース55、電源電池57などの電子部品が配置されている。回路基板51は、頭部19から、胴部17の頂部に形成されている孔を通過して、下方に延びる支持棒50に支持されており、姿勢センサ53等の他の電子部品は回路基板51に配置されている。従って、これらの電子部品は、胴部17に対して、頭部19及び脚部21と一緒に回動する。図示例の電子部品の配置は、一例に過ぎず、電子部品には様々な配置が有り得る。
図5は、本体部11の使用方法を例示する斜視図であり、(a)は針保持体23が装着される前の状態、(b)は針保持体23を装着する過程、(c)は針保持体23を装着した後の操作を例示している。図6は、本体部11に針保持体23が装着された状態を例示する図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図であり、(c)は特に針保持体23が穿刺針15を保持している状態を例示している。
頭部19と脚部21とのそれぞれが有する案内溝47が、胴部17の案内溝47に重なるように、頭部と脚部21との胴部17に対する回動位置を設定することにより(図5(a)参照)、針保持体23は、互いに重なり合う案内溝47に案内され、それにより、本体部11の径方向外方から保持用孔45に装着することができる(図5(b)、図6参照)。その後に、頭部19と脚部21とのそれぞれが有する案内溝47が、胴部17の案内溝47に重なる位置からずれるように、頭部と脚部21との胴部17に対する回動位置を設定することにより(図5(c)参照)、針保持体23は、逃げ道を失い、胴部17、頭部19及び脚部21の保持用孔45に保持される。その後に、頭部19と脚部21とのそれぞれが有する案内溝47が、胴部17の案内溝47に再び重なるように、頭部と脚部21との胴部17に対する回動位置を設定することにより、針保持体23は、互いに重なり合う案内溝47に案内され、それにより、保持用孔45から本体部11の径方向外方に取り出すことができる。
このように、本体部11は、穿刺針15を針保持体23とともに、径方向に沿って装着及び脱着することが可能である。このため、穿刺針15を被検者10の身体内に進入させた後に、もはや不要となる本体部11を、穿刺針15及び針保持体23から除去することが可能である。
図7は、穿刺針保持器103が有するコンピュータの概略構成を例示するブロック図である。図示例のコンピュータ160は、中央演算処理装置(CPU)161、メモリ(すなわち記憶媒体)163及び入出力インターフェース165を有している。CPU161は、メモリ163に記憶されたプログラムに基づいて動作することにより、姿勢センサ53の検知データに基づいて、初期座標系を基準とした穿刺針15の現在の軸方向91を演算するなどの処理を行う。CPU161は、入出力インターフェース165を通じて、姿勢センサ53、操作ボタン29,31、操作ダイヤル33,35,37、表示画面39等の、コンピュータ160の外部装置との信号のやり取りを行う。
図8は、穿刺針保持器103の機能に基づく構成を例示するブロック図である。演算部59は、コンピュータ160(図7参照)によって実現される。コンピュータ160は、一例として付属部13に設置される。この場合には、演算部59の機能は付属部13が担う。このように、穿刺針保持器103の機能を本体部11と付属部13とに分担させることにより、本体部11の軽量化を図ることができ、本体部11の操作性を高めることができる。一般に、穿刺針保持器103の機能は、本体部11と付属部13との間で、様々な形態で分担することができる。例えば、コンピュータ160を本体部11と付属部13との双方に個別に設置し、演算部59の機能を双方により分担することも可能である。また、穿刺針保持器103の全ての機能を本体部11が担うことも可能である。この場合には、付属部13は無用となる。穿刺針保持器103の機能を本体部11と付属部13とが分担する形態では、本体部11と付属部13との間のデータ通信は、例えば無線通信インターフェース55(図4参照)を、本体部11と付属部13との双方に設置することにより可能である。
演算部59は、リセット部61、相対方向算出部63、目標入力部65、表示データ生成部67、及び表示データ出力部69を有している。リセット部61は、操作ボタン29,31によるリセットの入力を受け付ける。相対方向算出部63は、リセット部61がリセットの入力を受け付けたときの保持器座標系XYZである初期座標系XYZを基準とした、本体部11が保持する穿刺針15の軸の現在の方向である相対方向を、姿勢センサ53の検知データに基づいて算出する。目標入力部65は、初期座標系XYZを基準とした、穿刺針15の軸の目標とすべき方向である目標方向の入力を受け付ける。目標方向の入力は、例えば操作ダイヤル33,35の操作によって行われる。表示データ生成部67は、算出された相対方向と入力を受け付けられた目標方向との空間的関係を表示する表示データを生成する。表示データ出力部69は、生成された表示データを、表示画面39に出力する。
図8において点線枠により例示するように、演算部59は、目標算出部71を有していても良い。目標算出部71は、CTスキャン装置102により検出される被検者10の体表上の穿刺点と体内の標的部位との、CT座標系xyzにおける座標値に基づいて、穿刺針15の軸の目標とすべき方向を、CT座標系xyzを基準とした方向として算出し、算出した方向を、目標方向として目標入力部65に入力する。「穿刺点」は、穿刺針15を進入させるべき被検者10の体表上の位置を意味する。目標算出部71があれば、CTスキャン装置102により検出される座標データに基づいて、目標方向が自動的に算出される。この場合には、操作ダイヤル33,35は無くても良い。CTスキャン装置102により検出される座標データは、手動により目標算出部71に入力してもよく、CTスキャン装置102の操作パネル7から自動的に入力してもよい。後者の場合には、操作パネル7と穿刺針保持器103(例えば付属部13)との間で、有線又は無線によりデータ通信が行われる。
図9は、穿刺針姿勢設定システム101の使用方法を例示するフローチャートである。この使用方法が開始されると、まず座標系の校正を行う(ステップS1)。座標系の校正は、穿刺針保持器103の本体部11に固定された座標系として設定される保持器座標系XYZが、CTスキャン装置102に固有のCT座標系xyzと一致するように、本体部11の姿勢を定め、操作ボタン29,31を押すことにより、穿刺針保持器103のリセット部61にリセットを入力することにより行うことができる。この校正により、保持器座標系XYZの初期の座標軸X,Y,Z、すなわち初期座標系XYZの座標軸X,Y,Zが、CT座標系xyzの座標軸x,y,zに一致するように定められる。
次に、CTスキャン装置102を動作させることにより、被検者10のCTスキャン画像を撮像する(ステップS2)。撮像が行われると、操作パネル7が有する表示画面(図1参照)に、撮像されたCTスキャン画像が映し出される。
次に、表示画面に表示されたCTスキャン画像に基づいて、被検者10の体表上の穿刺点と体内の標的部位との、CT座標系xyzにおける座標値を特定する(ステップS3)。この作業は、CTスキャン装置102のオペレータが、表示画面に映し出されたCTスキャン画像を目視することにより、行うことができる。
次に、特定された座標値に基づいて、穿刺針15の軸の目標とすべき方向を、CT座標系xyzを基準とした方向として算出する(ステップS4)。続いて、算出した方向を、穿刺針保持器103の目標入力部65に、目標方向として入力する(ステップS5)。目標方向の入力は、例えば操作ダイヤル33,35を操作することにより、行うことができる。演算部59が、目標算出部71を有する場合には、ステップS4,S5の操作に代えて、ステップS3により特定された座標値を、例えばキーボード等の入力装置を用いて、目標算出部71に入力することができる。ステップS4、S5により、穿刺針保持器103の表示画面39には、相対方向算出部63によって算出された相対方向と、目標入力部65に入力を受け付けられた目標方向との空間的関係を表示する表示データが表示される。
次に、穿刺針保持器103の本体部11に穿刺針15を保持させる(ステップS6)。この操作は、図6(c)に例示するように、本体部11に保持された針保持体23の挿通孔に、穿刺針15を挿通することにより行うことができる。挿通された穿刺針15は、例えば摩擦により挿通孔の任意の位置に静止する。図6(c)に例示するように、穿刺針15は、その先端が針保持体23の底部から幾分露出する位置に保持するのが望ましい。
次に、穿刺針15を保持する本体部11の位置を、穿刺針15の先端が穿刺点に位置するように定める(ステップS7)。穿刺点は、被検者10の体表上にあらかじめマーカを付しておくことにより、明示することができる。マーカが例えば金属を含むものであれば、CTスキャン画像にもマーカが映し出されるので、ステップS3においてCTスキャン画像上の穿刺点の位置を特定することが容易となる。
次に、穿刺針15を保持する本体部11の姿勢を、穿刺針保持器103の表示画面39に表示された表示データに基づいて、相対方向が目標方向に一致するように定める(ステップS8)。以上の操作により、穿刺針15を被検者10の体内に進入させる前に、保持される穿刺針15が標的部位を狙うように、穿刺針15の姿勢が正しく設定される。
図10は、穿刺針保持器103の本体部11に固有の座標系である保持器座標系XYZの校正に用いる台座を例示する斜視図である。台座73は、水平な台に置かれたときに、保持器座標系XYZのZ軸方向が鉛直となるように、本体部11を保持する。なお、図示例では本体部11の回動軸41の方向、すなわち保持する穿刺針15の軸方向91は、保持器座標系XYZのZ軸方向に設定されている。校正は、保持器座標系XYZの座標軸X,Y,Zが、CT座標系xyzの座標軸x,y,zに一致するように行われる。
図11は、保持器座標系XYZの校正のために本体部11が置かれる場所を例示する概略図であり、(a)は正面図、(b)は平面図である。図12は、保持器座標系XYZの座標軸X,Yが本体部11の頭頂面に表示された例を示す図である。図示例では、校正は、座標軸X,Yの校正と、座標軸Zの校正との2段階で行われる。
座標軸X,Yの校正は、CTスキャン装置102が有する光線(光ビーム)75を投射する機能を用いて行う。光線75はCT座標系xyzの座標軸x,yの方向に投射される。図11(a)、(b)に例示するように、ベッド3の上に、本体部11を保持する台座73を載置し、スキャンガントリ1から投射される光線75が示す座標軸x,yの方向に、保持器座標系XYZの座標軸X,Yが一致するように、本体部11の方向を定める。図示例では、座標軸xは被検者10の左右の方向に設定された座標軸であり、当分野では「Right-Left」と称される。座標軸yは被検者10の体軸の方向に設定された座標軸であり、当分野では「Cranial-Caudal」と称される。
図12に例示するように、本体部11の頭部19の頭頂面には、座標軸X,Yの方向が刻印されている。刻印された座標軸X,Yが、座標軸x,yに一致するように本体部11の方向を定める。ベッド3の表面はクッション材が配置されているため、台座73の姿勢には多少の変動があり得るが、座標軸X,Yの方向への影響は無視できる。座標軸X,Yが、座標軸x,yに一致するように本体部11の方向を定めた状態で、操作ボタン29(図2、図8参照)を押すことにより、この時点での座標軸X,Yが、初期座標系XYZの座標軸X,Yとして、相対方向算出部63(図8参照)に記憶される。
座標軸Zの校正は、CTスキャン装置102が水平な床面77に設置されているという前提で、床面77に置かれた台79の頭頂面81に、本体部11を保持する台座73を載置することにより行われる。台79は、水平な床面77に置かれたときに、頭頂面81が同じく水平となるように作られている。市販の台を水平な床面77の上に置いて、頭頂面81が充分に水平であることを、水準器などにより確認することができれば、この台を台79として使用することが可能である。本体部11を保持する台座73が頭頂面81の上に置かれているときには、保持器座標系XYZの座標軸Zが鉛直方向となる。この状態で、操作ボタン31(図2、図8参照)を押すことにより、この時点での座標軸Zが、初期座標系XYZの座標軸Zとして、相対方向算出部63(図8参照)に記憶される。
姿勢センサ53には、例えば市販の9軸センサを用いることができる。9軸センサは、加速度、角速度、地磁気の各々の3軸成分(すなわち、センサに固有の座標系の各座標軸成分)を検知する。姿勢センサ53が9軸センサである場合のように、姿勢センサ53が加速度センサを有する場合には、姿勢センサ53の検知データを、座標軸Zの校正に用いることができる。すなわち、姿勢センサ53が検知する重力加速度の方向に保持器座標系XYZの座標軸Zが一致するように本体部11を保持した状態で、操作ボタン31を押すことにより、鉛直方向にある座標軸Zが、初期座標系XYZの座標軸Zとして、相対方向算出部63(図8参照)に記憶される。
図13は、CT座標系xyzと保持器座標系XYZとの関係を例示する説明図である。CT座標系xyzに一致するように校正された保持器座標系XYZは、本体部11が保持する穿刺針15の先端が被検者10の体表上の穿刺点83に一致するように、本体部11を移動させると、一般に図示例のように、CT座標系xyzから傾斜した姿勢を取ることとなる。被検者10の体表上には、穿刺点83の位置を明示するために、一例として、穿刺点83を囲む円環状のマーカ85が付される。本体部11を操作する医師等は、マーカ85を目印に穿刺点83を知ることができる。マーカ85の材料が金属を含む場合には、CTスキャン画像において、穿刺点83を特定することが容易となる。
穿刺点83から被検者10の体内の標的部位87に向かう目標方向89は、CT座標系xyzに対しては一定である。既に述べたように、目標方向89は、例えば、操作ダイヤル33,35(図2参照)を操作することにより設定することができる。一例として保持器座標系XYZの座標軸Zの方向に定められている、穿刺針15の軸方向91は、本体部11の姿勢とともに変化する。穿刺針15の軸方向91が目標方向89に一致するように本体部11の姿勢を選ぶことにより、穿刺針15の軸方向91を、標的部位87を狙った正しい方向に定めることができる。穿刺点83から標的部位87までの距離は、穿刺針15を進入させるべき深さである進入深さ90となる。
図14は、穿刺針保持器103の表示画面39に表示される画像を例示する画面図である。図示例の画像には、校正時の保持器座標系XYZである初期座標系XYZの座標軸X,Yが表示される。初期座標系XYZは、校正によりCT座標系xyzに一致している。表示される座標軸X,Yの交点すなわち原点に、目標方向89が表示され、座標軸X,Y上に、現在の保持器座標系XYZの座標軸Zの方向である穿刺針15の軸方向91が表示される。軸方向91の表示は、軸方向91を目標方向89に一致させるには、座標軸X上の軸方向91の座標値が表す大きさの角度で、座標軸Yの周りに本体部11を回転させ、座標軸Y上の軸方向91の座標値が表す大きさの角度で、座標軸Xの周りに本体部11を回転させるべきことを意味している。すなわち、軸方向91の座標軸X,Y上の座標値は、座標軸X,Yの周りの回転角度で表した目標方向89からの差異を表示している。
本体部11を操作する医師等は、画像を目視しつつ、画像上において軸方向91が目標方向89に一致するように、本体部11を初期座標系XYZの座標軸X,Y(CT座標系xyzの座標軸x,yと一致する)の周りに傾けることにより、軸方向91を目標方向89に容易に定めることができる。図示例では、画像上において、目標方向89の周りに、精度上の許容範囲93を意味する円が表示される。軸方向91が許容範囲93内に収まっておれば、軸方向91は充分に高い精度で目標方向89に一致する。例えば操作ダイヤル37(図2参照)を操作することにより、表示画像を拡縮することも可能である。軸方向91が目標方向89あるいは許容範囲93に近づいたときには、表示画像を拡大させることにより、より容易に、軸方向91を目標方向89あるいは許容範囲93に近づけることができる。なお、表示画面39に表示される座標軸X,Yは、互いに逆であってもよい。すなわち、座標軸Xが鉛直方向に延び、座標軸Yが水平方向に延びるように表示されても良い。
図示例の画像では、デジタル数値も同時に表示される。すなわち、表示画面39の下部には、左側に目標方向89がデジタル表示され、右側に軸方向91がデジタル表示される。図示例では、目標方向89は、初期座標系XYZを基準に座標軸Xを、座標軸Yの周りに+10°回転し、座標軸Yを座標軸Xの周りに+20°回転した方向にあることを表している。これに対して、軸方向91は、初期座標系XYZを基準に座標軸Xを、座標軸Yの周りに+9.0°回転し、座標軸Yを座標軸Xの周りに-19.5°回転した方向にあることを表している。それらの角度の差が、表示画面39の上部にアナログ形式で表示されている。医師等はデジタル表示を目視することにより、軸方向91と目標方向89との間の角度の差異を正確に把握することも可能である。
図15は、本発明の別の実施の形態による穿刺針保持器の本体部の構成を例示する斜視図である。この穿刺針保持器104は、穿刺針15の軸方向91に沿って寸法目盛りが並ぶ物差し94が、本体部11に設置されている。図示例では、物差し94は、本体部11の頭部19から上方に延びるように頭部19に立設されている。
目標入力部65(図8参照)には、目標方向89に加えて、穿刺点83と標的部位87との間の距離、すなわち、穿刺針15の進入深さ90(図13参照)をも入力することが可能である。この場合、表示データ出力部69(図8参照)は、表示画面39に表示すべき表示データとして、目標入力部65が入力を受け付けた進入深さ90をも表示することができる。医師等は、表示された進入深さ90を参照しつつ、穿刺針15を進入させる深さを調節することができ、それにより穿刺針15の先端を標的部位87に的確に到達させることができる。物差し94は、穿刺針15を進入させる深さを調節するのに役立てることができる。すなわち、物差し94に付された寸法目盛りを参照することにより、穿刺針15を進入させる深さを精度良く調節することができる。
演算部59(図8)が目標算出部71を有する場合には、目標算出部71は、CTスキャン装置102により検出される被検者10の体表上の穿刺点83と体内の標的部位87との、CT座標系xyzにおける座標値に基づいて、目標方向89とともに進入深さ90を算出し、算出したデータを目標入力部65に入力することができる。すなわち、CT座標系xyzにおける座標値から、目標方向89と進入深さ90とが、自動的に算出されデータが目標入力部に入力される。
図16は、図15に例示した本体部11の使用方法を例示する斜視図である。物差し94付きの本体部11を使用するには、例えば、穿刺針15の上部にマーカ97を付した状態で、穿刺針15を本体部11に保持する。このとき、マーカ97は本体部11の頭部19の上方に露出している。次に、進入深さ90に相当する物差し94の目盛りを読み取り、この目盛に一致する穿刺針15の部位に、例えばピンセットなどを用いてマーカ97を移動させる。次に、マーカ97が頭部19に接するまで、あるいはマーカ97が物差し94の目盛りの値「0」に一致するまで、穿刺針15を本体部11に押し入れることにより、穿刺針15を表示画面39に表示された進入深さ90に相当する深さに進入させることができる。
図示例では、マーカ97は貫通孔を有するゴムなどの弾性体である。円筒状の弾性体の中心軸に沿って形成されている貫通孔に、穿刺針15が挿通される。マーカ97は、弾性体の弾性復元力による摩擦力により、穿刺針15の任意の位置に止めておくことができ、また適度な力を加えることにより、その位置をずらすこともできる。円筒状の弾性体に、貫通孔に連通するスリットが一つの径方向に形成されておれば、穿刺針15を本体部11に保持した後に、マーカ97を穿刺針15に取り付けることも可能である。また、マーカ97として、弾性力により開閉自在に穿刺針15を挟持できる小型のクリップを使用することも可能である。
図17は、本発明のさらに別の実施の形態による穿刺針保持器の本体部の構成を例示する斜視図である。図2~図5に例示した本体部11は、医師等が常時手に持って操作するタイプであったのに対し、図17に例示する本体部211は、医師等が本体部11から手を離しても、穿刺針15を所定の姿勢に保持する据え置き型である。このように、本発明の穿刺針保持器は、据え置き型の形態を採ることも可能である。
図17に例示される本体部211は、台座201、針挿通筒207、一対の支持部材203,205、ネジ体209を有する。台座201は、被検者10の身体表面上に載置されるものであり、針挿通筒207の底部を回動自在に支持する開口部221を有する。針挿通筒207は、穿刺針15が挿通される針保持体253を保持する。針保持体253は、針保持体23(図5参照)と同様に、穿刺針15を1回使用する毎に廃棄される。支持部材203,205は、各々が半円状に湾曲し、互いに交差するように各々の両端部が台座201に回動自在に支持され、針挿通筒207を、双方それぞれの円周方向に摺動可能なように、双方の交差部において支持する。ネジ体209は、交差部の径方向外方において針挿通筒207に螺合し、緩めることにより支持部材203,205に対する針挿通筒207の摺動を自在にし、締めることにより支持部材203,205と針挿通筒207とを締結する。図示例の本体部211は、本体部11(図3等参照)とは異なり、穿刺針15を被検者10の体内に挿入したままで、穿刺針15から取り外すことはできない。しかし、本体部211は据え置き型であるので、穿刺針15を被検者10の体内に挿入したままで、穿刺針15から取り外すことを要しない。
針挿通筒207には、電子部品ケース213が設置されている。電子部品ケース213には、図4に例示した回路基板51、姿勢センサ53、無線通信インターフェース55、電源電池57などの電子部品が配置されている(図示略)。従って、これらの電子部品は、針挿通筒207と一緒に傾動する。電子部品ケース213の上面には、図12に例示したように、保持器座標系XYZの座標軸X,Yが表示されている(図示略)。保持器座標系XYZの座標軸Zの校正には、姿勢センサ53が検知する重力加速度の方向を用いることができる。本体部211においても、穿刺針15の軸方向91は、保持器座標系XYZの座標軸Zの方向に設定される。
1 スキャンガントリ、 3 ベッド、 5 ベッド駆動台、 7 操作パネル、 10 被検者、 11 本体部、 13 付属部、 15 穿刺針、 17 胴部、 19 頭部、 21 脚部、 23 針保持体、 25 筐体、 27,29,31 操作ボタン、 33,35,37 操作ダイヤル、 39 表示画面、 41 回動軸、 43 連結部材、 45 保持用孔、 47 案内溝、 49 空洞、 50 支持棒、 51 回路基板、 53 姿勢センサ、 55 無線通信インターフェース、 57 電源電池、 59 演算部、 61 リセット部、 63 相対方向算出部、 65 目標入力部、 67 表示データ生成部、 69 表示データ出力部、 71 目標算出部、 73 台座、 75 光線(光ビーム)、 77 床面、 79 台、 81 頭頂面、 83 穿刺点、 85 マーカ、 87 標的部位、 89 目標方向、 90 進入深さ、 91 軸方向、 93 許容範囲、 94 物差し、 97 マーカ、 101 穿刺針姿勢設定システム、 102 CTスキャン装置、 103 穿刺針保持器、 104 穿刺針保持器、 160 コンピュータ、 161 中央演算処理装置(CPU)、 163 メモリ(記憶媒体)、 165 入出力インターフェース、 201 台座、 203,205 支持部材、 207 針挿通筒、 209 ネジ体、 211 本体部、 213 電子部品ケース、 221 開口部、 253 針保持体、 XYZ 保持器座標系、 XYZ 初期座標系、 xyz CT座標系。

Claims (10)

  1. 穿刺針を着脱自在に保持し、姿勢を自在に変更可能な本体部と、
    前記本体部に設置され、前記本体部に固定された座標系である保持器座標系を規定し、前記本体部の前記姿勢又は前記姿勢の変化を検知する姿勢センサと、
    リセットの入力を受け付けるリセット部と、
    前記リセット部が前記リセットの入力を受け付けたときの前記保持器座標系である初期座標系を基準とした、前記本体部が保持する前記穿刺針の軸の現在の方向である相対方向を、前記姿勢センサの検知データに基づいて算出する相対方向算出部と、
    前記初期座標系を基準とした、前記穿刺針の軸の目標とすべき方向である目標方向の入力を受け付ける目標入力部と、
    算出された前記相対方向と入力を受け付けられた前記目標方向との空間的関係を表示する表示データを生成する表示データ生成部と、
    生成された前記表示データを出力する表示データ出力部と、を備える穿刺針保持器。
  2. 前記表示データ生成部は、前記表示データとして、前記相対方向に対応するシンボルと前記目標方向に対応するシンボルとの表示画面上の位置関係として、前記空間的関係を表示するデータを生成する、請求項1に記載の穿刺針保持器。
  3. 前記本体部は、
    自身を貫通する仮想的な回動軸を規定する胴部と、
    前記回動軸に沿った前記胴部の一端に隣接する頭部と、
    前記回動軸に沿った前記胴部の他端に隣接する脚部と、
    前記胴部を貫通することにより前記頭部と前記脚部とを互いに連結し、前記頭部と前記脚部と一体となって前記回動軸の周りに回動自在となるように、前記胴部に支持される連結部材と、を有し、
    前記胴部、頭部、及び脚部の各々は、前記回動軸の部位に、前記穿刺針を保持する保持用孔を有し、かつ当該保持用孔から前記回動軸の径方向に連通することにより、前記穿刺針を前記保持用孔から前記本体部の外方へ前記径方向に案内する案内溝を有し、
    前記頭部と前記脚部との前記案内溝が、前記胴部の前記案内溝に重なる位置からずれるように、前記頭部と前記脚部との前記胴部に対する回動位置を設定することにより、前記穿刺針は、前記胴部、前記頭部、及び前記脚部の前記保持用孔に保持され、
    前記頭部と前記脚部との前記案内溝が、前記胴部の前記案内溝に重なるように、前記頭部と前記脚部との前記胴部に対する回動位置を設定することにより、前記穿刺針は、互いに重なる前記案内溝に案内されることにより、前記胴部、前記頭部、及び前記脚部の前記保持用孔から前記本体部の前記外方に取り出すことが可能となる、請求項1又は2に記載の穿刺針保持器。
  4. 挿入される前記穿刺針を挿通可能に保持する筒状の針保持体を、さらに備え、
    前記本体部は、前記穿刺針を保持する前記針保持体を着脱自在に保持することにより、前記穿刺針を着脱自在に保持する、請求項1から3のいずれかに記載の穿刺針保持器。
  5. CTスキャン装置により検出される被検者の体表上の穿刺点と体内の標的部位との、前記CTスキャン装置に固有の座標系であるCT座標系における座標値に基づいて、前記穿刺針の軸の目標とすべき方向を、前記CT座標系を基準とした方向として算出し、算出した前記方向を、前記目標方向として前記目標入力部に入力する目標算出部を、さらに備える請求項1から4のいずれかに記載の穿刺針保持器。
  6. 前記目標入力部は、前記穿刺針を被検者の体内に進入させるべき深さである進入深さの入力をも受け付け、
    前記表示データ生成部は、前記表示データとして、入力を受け付けた前記進入深さをも表示するデータを生成する、請求項1から4のいずれかに記載の穿刺針保持器。
  7. 前記本体部に設置され、前記本体部が保持する前記穿刺針に沿って寸法目盛りが並ぶ物差しを、さらに備える、請求項6に記載の穿刺針保持器。
  8. CTスキャン装置により検出される被検者の体表上の穿刺点と体内の標的部位との、前記CTスキャン装置に固有の座標系であるCT座標系における座標値に基づいて、前記穿刺針の軸の目標とすべき方向を、前記CT座標系を基準とした方向として算出し、算出した前記方向を、前記目標方向として前記目標入力部に入力するとともに、前記進入深さを算出し、算出した前記進入深さをも前記目標入力部に入力する目標算出部を、さらに備える請求項6又は7に記載の穿刺針保持器。
  9. 前記表示データ出力部が出力する前記表示データを表示する表示画面を、さらに備える請求項1から8のいずれかに記載の穿刺針保持器。
  10. CTスキャン装置と、
    請求項9に記載の穿刺針保持器と、を備える穿刺針姿勢設定システム。
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