JP2019153487A - 電気部品用ソケット - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構成で隣合うコンタクトピンの接触を防止可能なソケットを提供する。【解決手段】ソケット本体13は下側プレート14と上側プレート15とを有し、多数のコンタクトピン20はプレス成形により細長形状に形成され、下端部21が下側プレート14の下側貫通孔14aに挿入され、上端部22が上側プレート15の上側貫通孔15aに挿入されている。下側プレート14は、第1孔16aを有する第1板16と第2孔17aを有する第2板17とがスライド可能に積層され、下側貫通孔14aは第1孔16aと第2孔17aとを有し、コンタクトピン20の下端部21は断面略コ字形状を有し、第1板16と第2板17とがスライドして第1孔16aと第2孔17aとがずれることで、第1孔16a及び第2孔17aの内面が略コ字形状の四隅21hに当接して上下に摺動可能な状態で回り止めされている。【選択図】図1

Description

本発明は、下端部が下側プレートの貫通孔に挿入されるとともに上端部が上側プレートの上側貫通孔に挿入された状態で多数のコンタクトピンがソケット本体に配置された電気部品用ソケットに関する。
従来、半導体装置(以下「ICパッケージ」という)等の電気部品を電気的に接続するための電気部品用ソケットとして、多数のコンタクトピンが配置されたICソケットが知られている。
例えば下記特許文献1には、多数のコンタクトピンがモジュールに設けられ、各コンタクトピンの中間部に湾曲変形部が設けられ、下端部が第1支持板及び第2支持板の孔に挿入されるとともに上端部がフローティングプレートの孔に挿入されたICソケットが記載されている。
このICソケットでは、第1及び第2支持板の孔に挿入された各コンタクトピンの先端部を孔内で移動できるようにすることで、基板に接触させた際に先端側が変形することを防止している。
特開2012−54207号公報
しかしながら、従来のICパッケージでは、上下の中間位置に配置した仕切板に多数の孔を設けて各コンタクトピンの湾曲変形部を別々に支持し、第1支持板の孔と第2支持板の孔とをずらしてコンタクトピンを挟むなどにより、微細なピッチで多数近接して配置されてるコンタクトピン同士が、互いに接触することが防止されていた。
そのため多数のコンタクトピンを配置したICパッケージの構造が複雑であり、製造上の各種の手間やコストが嵩んでいた。
そこで、この発明は、下端部が下側プレートの貫通孔に挿入されるとともに上端部が上側プレートの上側貫通孔に挿入された多数のコンタクトピンを備えた電気部品用ソケットであって、簡素な構成で隣合うコンタクトピン同士の接触を防止可能な電気部品用ソケットを提供することを課題とする。
かかる課題を達成するために、請求項1に記載の電気部品用ソケットは、電気部品を収容するソケット本体を備え、該ソケット本体は、下側プレートと、該下側プレートと離間して配置された上側プレートと、を有し、前記ソケット本体に配置された多数のコンタクトピンは、プレス成形により細長形状に形成されてなり、下端部が前記下側プレートの下側貫通孔に挿入されるとともに上端部が前記上側プレートの上側貫通孔に挿入されている電気部品用ソケットにおいて、前記下側プレートは、第1孔を有する第1板と、第2孔を有する第2板と、がスライド可能に積層されてなるとともに、前記下側貫通孔は前記第1孔と前記第2孔とを有してなり、該コンタクトピンの前記下端部は、断面略コ字形状を有し、前記第1板と前記第2板とがスライドして前記第1孔と前記第2孔との相対位置がずれて前記第1孔及び前記第2孔の内面が前記略コ字形状の四隅に当接することで、上下に摺動可能な状態で回り止めされていることを特徴としている。
また、請求項2に記載の電気部品用ソケットは、請求項1に記載の発明に加えて、前記コンタクトピンの下端部は、先端が前記下側プレートから突出しているとき前記下側貫通孔に圧入され、前記下側プレートの前記下側貫通孔内で上昇して前記先端が前記下側プレートに収容されたとき前記圧入が解除されるように構成されていることを特徴としている。
また、請求項3に記載の電気部品用ソケットは、請求項1又は2に記載の発明に加えて、前記第2板の下方に配置された前記第1板の前記第1孔は、下部に大径部を有するとともに上部に小径部を有し、前記コンタクトピンの下端部には、前記大径部に収容されて該大径部と前記小径部との境に係止可能な下端突起部を有していることを特徴としている。
また、請求項4に記載の電気部品用ソケットは、請求項1乃至3の何れかに記載の発明に加えて、前記上側貫通孔は下部に大径部を有するとともに上部に小径部を有し、前記コンタクトピンの前記上端部には、前記大径部に収容されて該大径部と前記小径部との境に係止可能な上端側突起部を有していることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、第1孔を有する第1板と第2孔を有する第2板とがスライド可能に積層されていて、第1孔と第2孔とを有して下側貫通孔が構成されているので、第1板と第2板とをスライドすることで、平面視における第1孔と第2孔とが重なる領域をスライド方向に収縮できる。
そのため断面略コ字形状を有して、下側貫通孔に挿入されているコンタクトピンの下端部における略コ字形状の四隅を第1孔及び第2孔の内面を当接させることができ、コンタクトピン毎に十分な回り止めを施すことができる。
これによりプレス成形により細長形状に形成されたコンタクトピンの回動を防止することができ、微小な配置ピッチで配置された多数のコンタクトピンが僅かに回動して隣合うコンタクトピン同士が接触するようなことを防止できる。
その結果、下側プレートと上側プレートとの間の中間位置で各コンタクトピンを支持して所定位置に保つような構造が必要なく、ソケット本体に多数のコンタクトピンを配置する構成を簡素化することが可能である。よって簡素な構成で隣合うコンタクトピン同士の接触を防止可能な電気部品用ソケットを提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、コンタクトピンの下端部の先端が下側プレートから突出しているとき、下端部が下側貫通孔に圧入されているので、多数のコンタクトピンをそれぞれ所定位置に保持することができ、隣合うコンタクトピン同士が接触することがない。
一方、コンタクトピンの下端部が下側プレートの下側貫通孔内で上昇することで、下端部の先端が下側プレートに収容されると、下端部の下側貫通孔に対する圧入が解除されるが、下端部の略コ字形状の四隅に下側貫通孔の内面が当接してるので、下端部が上下に摺動可能な状態で回り止めされていて、下端部の圧入が解除されても、各コンタクトピンが回動せず、隣合うコンタクトピン同士が接触することがない。
その結果、ソケット本体を基板等に装着していてもいなくても、コンタクトピン同士が互いに接触することを防止可能である。
請求項3に記載の発明によれば、第2板の下方に配置される第1板の第1孔が、下部の大径部と上部の小径部とを有していて、コンタクトピンの下端部に大径部に収容されて大径部と小径部との境に係止される下端突起部を有している。そのため下端突起部が小径部に係止されることで、コンタクトピンの下端部が第1板から上方に移動することを阻止でき、コンタクトピンの下端部が下側貫通孔から抜け出ることを防止できる。よって下側貫通孔により多数のコンタクトピンのそれぞれの回り止め機能と抜け防止機能とを同時に実現できる。
請求項4に記載の発明によれば、上側貫通孔が下部の大径部と上部の小径部とを有していて、コンタクトピンの上端部に大径部に収容されて大径部と小径部との境に係止される上端側突起部を有している。そのため上端側突起部が小径部に係止されることで、コンタクトピンの上端部が上側プレートから上方に大きく突出することを防止できる。
これにより例えば多数のコンタクトピンの上端部を、電気部品の多数の部品端子に接触させる際、一部のコンタクトピンに対応する位置に端子が存在しなくても、その部位でコンタクトピンの上端部が大きく突出して他のコンタクトピンや部品端子に接触するようなことを防止できる。
この発明の実施の形態に係るICソケットの部分縦断面図である。 この発明の実施の形態に係るICソケットにおける1本のコンタクトピンの配置を拡大して示す斜視図である。 この発明の実施の形態に係るICソケットにおけるコンタクトピンの下端部を下側プレートの下側貫通孔に挿入した状態を示す拡大斜視図である。 この発明の実施の形態に係るICソケットにおけるコンタクトピンの上端部を上側プレートの上側貫通孔に挿入した状態を示す拡大断面図である。 この発明の実施の形態に係るICソケットのコンタクトピンを示し、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 この発明の実施の形態に係るICソケットのコンタクトピンにおける上端部を説明する図であり、(a)は上端部の拡大斜視図、(b)は上端部の先端の拡大斜視図である。 (a)〜(c)は、この発明の実施の形態に係るICソケットの組立手順の前半を説明する図である。 (d)〜(f)は、この発明の実施の形態に係るICソケットの組立手順の後半を説明する図である。 この発明の実施の形態に係るICソケットにおけるコンタクトピンの下端部を下側プレートの下側貫通孔に挿入した後であって下側プレートのスライド前の状態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は縦断面図である。 この発明の実施の形態に係るICソケットにおけるコンタクトピンの下端部を下側プレートの下側貫通孔に挿入した後であって下側プレートのスライド後の状態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は縦断面図である。 この発明の実施の形態に係るICソケットにおける上側プレート上にICパッケージを収容した状態を示す部分断面図である。
以下、この発明の実施の形態について説明する。
図1〜図11には、この発明の実施の形態を示す。
この実施の形態の「電気部品用ソケット」としてのICソケット10は、図1及び図2に示すように、配線基板11上に配置され、上面に「電気部品」としてのICパッケージ12が収容される収容部を有し、多数のコンタクトピン20によりICパッケージ12の「端子」としての半田ボール12aと配線基板11の電極11aとの間を電気的に接続するように構成されている。このICソケット10は、例えばICパッケージ12に対するバーンイン試験等の導通試験の試験装置などに用いられる。
ICパッケージ12を収容するソケット本体13は、下側プレート14と、下側プレート14と離間して配置された上側プレート15と、が内部に中空部13aを設けて一体に連結して形成されている。
多数のコンタクトピン20は、ICパッケージ12の下面に設けられた多数の半田ボール12aに対応して、極めて狭い配置ピッチでマトリックス状に縦横に配列して配置され、中空部13aを貫通して下側プレート14と上側プレート15とに支持されている。
下側プレート14は、図1及び図3に示すように、配線基板11と対向して接合される第1板16と、第1板16上に配置された第2板17とを備えている。第1板16は配線基板11表面に近接又は当接して配置され、第2板17は第1板16の表面に近接又は当接して配置されている。
また第1板16と第2板17とはスライド可能に配設されており、上側プレート15に対して相対移動不能に設けられた第2板17に対して第1板16がスライド可能に構成されている。
下側プレート14には厚み方向に貫通して下側貫通孔14aが設けられている。下側貫通孔14aは、第1板16に設けられた第1孔16aと、第2板17に設けられた第2孔17aとを有している。第1孔16aと第2孔17aとはそれぞれ同一ピッチで形成されている。
第1板16の第1孔16aは、下部に下部大径部16bを有するとともに下部大径部16bの上部に下部大径部16bより小径の下部小径部16cを有する。
この実施形態では、下部大径部16bと下部小径部16cとは偏心して設けられており、第1板16と第2板17とのスライド方向の一方側における下部大径部16bの内面と下部小径部16cの内面とが少なくとも一部で連続するように設けられている。
また第2板17の第2孔17aの直径と第1板16の下部小径部16cの直径とが略同じに設けられいる。
第1板16と第2板17とは、下側貫通孔14aにコンタクトピン20の下端部21が挿入された状態では、図3に示すように第1孔16aの下部小径部16cと第2孔17aとがスライド方向に偏心してずれた状態で配置されている。
これにより互いに剪断方向に対向する第1孔16aの下部大径部16bの内面と第2孔17aの内面との間でコンタクトピン20の下端部21を挟持している。
上側プレート15は、図1及び図4に示すように、下側プレート14に対して相対移動不能に設けられたプリロードプレート18と、プリロードプレート18の上方に配置されて、ICパッケージ12を収容して昇降可能に設けられたフローティングプレート19と、を有している。
上側プレート15には厚み方向に貫通して上側貫通孔15aが設けられている。上側貫通孔15aはプリロードプレート18に設けられた与圧孔18aと、フローティングプレート19に設けられた昇降孔19aと、を有している。
昇降孔19aは、下部に上部大径部19bを有するとともに上部大径部19bの上部に上部大径部19bより小径の上部小径部19cを有する。
与圧孔18aの直径が上部大径部19bの直径以上に形成されているのがよく、ここでは与圧孔18aと上部大径部19bとが同じ径に形成されている。
コンタクトピン20は、図3、4,5(a)〜(c)に示すように、プレス成形により細長形状に形成されている。
コンタクトピン20は、下側プレート14に支持される下端部21と、上側プレート15に支持される上端部22と、下端部21と上端部22との間の中間部23と、を備えている。
コンタクトピン20の下端部21は、横断面略コ字形状を有して下側プレート14の下側貫通孔14aに挿入され下側挿入部21aが設けられるとともに、下側先端となる最下端に配線基板11の電極11aと接触可能な下側接触部21bが設けられている。
この実施形態では、横断面略コ字形状の下側挿入部21aは、背面連続片21cと、背面連続片21cの幅方向両側から連続して突出する一対の側面連続片21dと、を有している。
背面連続片21cは、下側接触部21bから中間部23まで平坦に上下方向に連続して設けられている。一対の側面連続片21dは、下側挿入部21aの両側面を構成する面が下側挿入部21aの全長で平坦に上下方向に連続して設けられている。
一対の側面連続片21dには、背面連続片21cからの突出量や形状を上下方向で変化させることで、下から順に、下端突起部21eと、仮圧入部21fと、圧入ストッパ21gと、が設けられている。本実施形態では、さらに下端突起部21eと仮圧入部21fとの間と、仮圧入部21fと圧入ストッパ21gとの間と、に、背面連続片21cからの突出量が一定の連結部分が設けられている。
下端突起部21eは、第1板16の下部大径部16bに収容可能で、下部大径部16bと下部小径部16cとの境に係止可能な大きさで、フック形状に形成されている。
仮圧入部21fは、第2板17の第2孔17a内に配置され、第1孔16aの下部小径部16cに収容可能な大きさから第2孔17aよりも若干大きくなるまで、中間部23に向けて徐々に突出量が増加するように形成されている。
圧入ストッパ21gは、下側プレート14の第2孔17aよりも大きく突出する突起状に形成されている。
この下側挿入部21aでは、先端の下側接触部21bが下側プレート14の下面から突出した状態のときには、仮圧入部21fが第2板17の第2孔17aの内面に圧入されるように構成されている。
また図3のように、先端の下側接触部21bが配線基板11の電極11aと接触して下側貫通孔14a内に収容されたときには、仮圧入部21fの圧入が解除された状態となり、後述する中間部23の弾性により下向きに付勢されるように構成されている。
さらにこの下側挿入部21aでは、下側接触部21bが配線基板11の電極11aと接触した状態のとき、下側挿入部21aの略コ字形状の四隅21hが下側貫通孔14aの内面に摺動可能に当接している。
詳細には、図10(b)(c)に示すように、第1孔16aの下部小径部16cの内面と第2孔17aの内面とに、仮圧入部21fにおける背面連続片21cの幅方向両側縁と側面連続片21dの突出縁とが当接している。
コンタクトピン20の上端部22は、図4、6(a)(b)に示すように、上側先端となる最上端にICパッケージ12の半田ボール12aと上向きに接触可能な上側接触部22bが、フローティングプレート19の上部小径部19c内で昇降可能に設けられている。
上側接触部22bの下方の近接位置には、フローティングプレート19の昇降孔19aの上部大径部19bに収容されて上部小径部19cの境と係止可能な突起からなる昇降トリガ22cが設けられている。さらに上側接触部22bの下方の離間した位置には、プリロードプレート18の与圧孔18aの下側に係止可能な突起からなる与圧トリガ22dが設けられている。
コンタクトピン20の中間部23は、図5に示すように、コンタクトピン20を湾曲させて形成した第1バネ部23aと、第1バネ部23aの上方に湾曲させて径背した第2バネ部23bとを有している。ここでは第1バネ部23aと第2バネ部23bとが、コンタクトピン20の下端部21と上端部22とを結ぶ仮想線Lに対して、コンタクトピン20の板厚方向における一方側と他方側とに互いに反対側となるように湾曲させて形成されている。また上端部22側の第2バネ部23bが下端部21側の第1バネ部23aより大きな湾曲形状に形成されている。さらに第1バネ部23aは下端部21における断面略コ字状の下側挿入部21aの側面連続片21dの突出方向と同じ向きに突出するように湾曲している。
この中間部23は、下端部21と上端部22とを弾性により互いに上下方向となる外向きに付勢するように、即ち、下端部21を回路配線基板11側に付勢するとともに上端部22をICパッケージ12側に付勢するように構成されている。
次に、この実施形態ICソケット10の製造方法について、図7及び8を用いて説明する。
ICソケット10を製造するには、予めソケット本体13を構成する下側プレート14及び上側プレート15を樹脂等により精密に作製し、それぞれに下側貫通孔14a及び上側貫通孔15aを所定形状及びピッチで設ける。また図5(a)〜(c)に示すコンタクトピン20をプレス成形により作製する。
図7(a)に示すように、まず第2板17の第2孔17aにコンタクトピン20の下側挿入部21aを挿入し、仮圧入部21fを第2孔17aに仮圧入して仮圧入部21fにおける背面連続片21cの背面と一対の側面連続片21dの突出縁とをそれぞれ第2孔17aの内面に圧接する。
図7(b)に示すように、第2板17の下方から第1板16を重ねることで、各コンタクトピン20の下側挿入部21aを第1孔16aにそれぞれ挿入する。
このとき図9(a)〜(c)に示すように、第1孔16aの下部小径部16cの軸心と第2孔17aの軸心とを合わせて下部小径部16cの内面と第2孔17aの内面とを略連続させた状態で、第1板16と第2板17とを積層する。
この状態では、仮圧入状態が維持されているため、第2孔17aの上端側に仮圧入部21fの上端側が圧接しているが、図9(b)(c)に示すように、第1板16と第2板17との境界付近では、下側挿入部21aの略コ字形状の四隅21h、即ち、背面連続片21cの背面における幅方向両側縁と一対の側面連続片21dの突出縁、のうち、一対の側面連続片21dの突出縁が第1孔16aとは当接せずに離間して配置されている。
次いで図7(c)に示すように、第2板17に対して第1板16を互いに対向当接している面に沿って一方向にスライドさせる。このスライド方向は、第1孔16aの下部小径部16cと下部大径部16bとの偏心方向と略一致させる。
これにより図10(a)〜(c)に示すように下側貫通孔14aを収縮する。即ち、平面視で第1板16の第1孔16aと第2板17の第2孔17aの下部小径部16cとが重なる領域、言い換えれば、上下に配置された第1孔16aの内面の一部と第2孔17aの内面の一部とで区画される領域を小さくする。
すると第2孔17aの軸心と第1孔16aの下部小径部16cの軸心とが偏心し、下側挿入部21aの下端突起部21eと仮圧入部21fの圧入ストッパ21g側との間に形成されている側面視凹状部分21xに、第1孔の下部小径部16cの内面が入り込む。
そして下側貫通孔14aにおいてスライド方向に互いに対向する第1孔16aの下部小径部16cの内面と第2孔17aの内面とに、下側挿入部21aが剪断方向に挟持される。
その結果、下側挿入部21aの略コ字形状の四隅21hに下側貫通孔14aの内面が当接する。これにより各コンタクトピン20は下側プレート14に対して上下に摺動可能な状態で回り止めされる。
この摺動可能な範囲は、下側接触部21bが下側貫通孔14aに収容される位置から突出する位置までとなっている。
そのため製造中は、図10(c)に仮想線で示すように、下端部21の先端に設けられた下側接触部21bが下側プレート14から突出した状態で、各コンタクトピン20の下端部21が仮圧入状態で維持されている。
次に、図8(d)に示すように、下側プレート14と離間した上側の位置にプリロードプレート18を配置し、各コンタクトピン20の上端部22を与圧孔18aに挿通させる。これにより各コンタクトピン20の与圧トリガ22dがプリロードプレート18の下面に当接した状態で、多数の上側接触部22bが同じ高さで所定ピッチで配列される。
また図8(e)に示すように、プリロードプレート18の上方にフローティングプレート19を離間して配置する。これにより各コンタクトピン20の上端部22をフローティングプレート19の昇降孔19aに挿入する。その際、各上端部22の上側接触部22bを昇降孔19aの上部小径部19cに配置するとともに昇降トリガ22cを上部大径部19bに収容する。
このようにしてソケット本体13を組立て、さらに図1に示すように、ソケット本体13に押圧部10aや図示しない操作部などを組付けることでICソケット10を製造することができる。
その後、得られたICソケット10の下端部に配線基板11を対向配置して固定する。
これにより図8(f)に示すように、多数のコンタクトピン20の下端部21の先端に設けられた下側接触部21bが、それぞれ配線基板11の電極11aと当接して接続されるとともに、下側プレート14の下側貫通孔14a内に収容される。そして各コンタクトピン20における下端部21の下側挿入部21aが、それぞれ下側プレート14の下側貫通孔14aとの圧入状態が解除される。
このようなICソケット10を使用するには、図1に示すように、配線基板11と接合した状態で、ICパッケージ12をフローティングプレート19上に精度よく位置決めして載置し、押圧部10aにより押し下げる。
すると図11に示すように、ICパッケージ12の多数の半田ボール12aが下降し、各コンタクトピン20の上側接触部22bと接触し、ICパッケージ12と配線基板11とを接続して各種の検査を実施することができる。
このときICパッケージ12に半田ボール12aが配置されていない部位が存在していても、各コンタクトピン20の上端部22には昇降トリガ22cが設けられているので、昇降トリガ22cが昇降孔19a内の上部大径部19bと上部小径部19cとの境に係止されることで上側接触部22bが過剰に突出することがなく、多数のコンタクトピン20とICパッケージ12との接続不良などが生じることなく接続することができる。
以上のようなこの実施形態のICソケットによれば、下側プレート14では第1孔16aを有する第1板16と第2孔17aを有する第2板17とがスライド可能に積層され、下側貫通孔14aが第1孔16aと第2孔17aとを有しているので、第1板16と第2板17とをスライドすることで平面視における第1孔16aと第2孔17aとが重なる領域をスライド方向に収縮できる。 そのため断面略コ字形状を有するコンタクトピン20の下端部21における略コ字形状の四隅21hに、第1孔16a及び第2孔17aの内面を当接させることができ、コンタクトピン20毎に十分な回り止めを施すことができる。
これによりプレス成形により細長形状に形成されたコンタクトピン20の回動を防止することができ、微小な配置ピッチで配置された多数のコンタクトピン20が僅かに回動して隣合うコンタクトピン20同士が接触するようなことを防止できる。例えば下側プレート14と上側プレート15との間の中間位置でも各コンタクトピン20を空間に所定ピッチで配置しておくことができ、さらにICパッケージ12の装着時や使用時に弾性変形させても接触することがない。
その結果、下側プレート14と上側プレート15との間の中間位置で各コンタクトピン20を支持して所定位置に保つような構造が必要なく、ソケット本体13に多数のコンタクトピン20を配置する構成を簡素化することが可能である。これにより簡素な構成で隣合うコンタクトピン同士の接触を防止できる。
また、この実施形態のICソケットによれば、ICソケット10を配線基板11等に装着していない状態では、コンタクトピン20の下端部21の先端の下側接触部21bが下側プレート14から突出しているので、下端部21が下側貫通孔14aに圧入されている。そのため多数のコンタクトピン20をそれぞれ所定位置に保持することができ、隣合うコンタクトピン20同士が接触することがない。
一方、ICソケット10を配線基板11等に表面実装すると、コンタクトピン20の下端部21が配線基板11等の電極11a等に当接し、コンタクトピン20の下端部21が下側プレート14の下側貫通孔14aで上昇することで、下端部21の先端の下側接触部21bが下側プレート14に収容され、下端部21の下側貫通孔14aに対する圧入が解除される。その際、下端部21の略コ字形状の四隅21hに下側貫通孔14aの内面が当接することで、下端部21が上下に摺動可能な状態で回り止めされる。そのため下端部21の圧入が解除されても、各コンタクトピン20が回動せず、隣合うコンタクトピン20同士が接触することがない。
その結果、ソケット本体13を配線基板11等に装着していてもいなくても、コンタクトピン20同士が互いに接触することを防止可能である。
また、この実施形態のICソケットによれば、第2板17の下方に配置される第1板16の第1孔16aが、下部の下部大径部16bと上部の下部小径部16cとを有していて、コンタクトピン20の下端部21に下部大径部16bに収容されて下部大径部16bと下部小径部16cとの境に係止される下端突起部21eを有している。
そのため下端突起部21eが下部小径部16cと下部大径部16bとの境に係止されることで、コンタクトピン20の下端部21が第1板16から上方に移動することを阻止でき、コンタクトピン20の下端部21が下側貫通孔14aから抜け出ることを防止できる。よって下側貫通孔14aにより多数のコンタクトピン20のそれぞれの回り止め機能と抜け防止機能とを同時に実現できる。
また、この実施形態のICソケットによれば、上側貫通孔15aの昇降孔19aが下部の上部大径部19bと上部の上部小径部19cとを有していて、コンタクトピン20の上端部22に上部大径部19bに収容されて上部大径部19bと上部小径部19cとの境に係止される昇降トリガ22cを有している。そのため昇降トリガ22cが上部小径部19cの境に係止されることで、コンタクトピン20の上端部22が上側プレート15のフローティングプレート19から上方に大きく突出することを防止できる。
これにより例えば多数のコンタクトピン20の上端部22を、ICパッケージ12の多数の半田ボール12aに接触させる際、一部のコンタクトピン20に対応する位置に端子が存在しなくても、その部位でコンタクトピン20の上端部22が大きく突出して他のコンタクトピン20や半田ボール12aに接触するようなことを防止できる。
以上のような実施形態については、本発明の範囲内において適宜変更可能である。
例えば上記実施形態では、ICソケット10を製造する際、第2板17の第2孔17aにコンタクトピン20の下側挿入部21aを仮圧入した後、第1板16を積層して下側挿入部21aを第1孔16aに挿入して下側プレートを組立てる例について説明したが、特に限定されるものではない。例えば第1板16と第2板17とを精密に位置合わせして積層配置可能であれば、先に第1板16及び第2板17を積層することで第1孔16aの下部小径部16cと第2孔17aとの軸心を合わせた後、コンタクトピン20の下側挿入部21aを下側貫通孔14aに挿入し、図9(a)〜(c)のように配置した後に、第1板16と第2板17とをスライドさせて図10(a)〜(c)のように配置することで、下側プレート14を組立てることも可能である。
10 ICソケット
11 配線基板
11a 電極
12 ICパッケージ
12a 半田ボール
13 ソケット本体
13a 中空部
14 下側プレート
14a 下側貫通孔
15 上側プレート
15a 上側貫通孔
16 第1板
16a 第1孔
16b 下部大径部
16c 下部小径部
17 第2板
17a 第2孔
18 プリロードプレート
18a 与圧孔
19 フローティングプレート
19a 昇降孔
19b 上部大径部
19c 上部小径部
20 コンタクトピン
21 下端部
21a 下側挿入部
21b 下側接触部
21c 背面連続片
21d 側面連続片
21e 下端突起部
21f 仮圧入部
21g 圧入ストッパ
21h 四隅
22 上端部
22aは欠番
22b 上側接触部
22c 昇降トリガ
22d 与圧トリガ
23 中間部
23a 第1バネ部
23b 第2バネ部

Claims (4)

  1. 電気部品を収容するソケット本体を備え、該ソケット本体は、下側プレートと、該下側プレートと離間して配置された上側プレートと、を有し、前記ソケット本体に配置された多数のコンタクトピンは、プレス成形により細長形状に形成されてなり、下端部が前記下側プレートの下側貫通孔に挿入されるとともに上端部が前記上側プレートの上側貫通孔に挿入されている電気部品用ソケットにおいて、
    前記下側プレートは、第1孔を有する第1板と、第2孔を有する第2板と、がスライド可能に積層されてなるとともに、前記下側貫通孔は前記第1孔と前記第2孔とを有してなり、
    該コンタクトピンの前記下端部は、断面略コ字形状を有し、前記第1板と前記第2板とがスライドして前記第1孔と前記第2孔との相対位置がずれて前記第1孔及び前記第2孔の内面が前記略コ字形状の四隅に当接することで、上下に摺動可能な状態で回り止めされていることを特徴とする電気部品用ソケット。
  2. 前記コンタクトピンの下端部は、先端が前記下側プレートから突出しているとき前記下側貫通孔に圧入され、前記下側プレートの前記下側貫通孔内で上昇して前記先端が前記下側プレートに収容されたとき前記圧入が解除されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気部品用ソケット。
  3. 前記第2板の下方に配置された前記第1板の前記第1孔は、下部に大径部を有するとともに上部に小径部を有し、
    前記コンタクトピンの下端部には、前記大径部に収容されて該大径部と前記小径部との境に係止可能な下端突起部を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気部品用ソケット。
  4. 前記上側貫通孔は下部に大径部を有するとともに上部に小径部を有し、前記コンタクトピンの前記上端部には、前記大径部に収容されて該大径部と前記小径部との境に係止可能な上端側突起部を有していることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電気部品用ソケット。
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