JP2019153427A - リチウムイオン二次電池の製造方法および製造装置 - Google Patents

リチウムイオン二次電池の製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオン電池の製造工程におけるセパレータめくれを防止する。【解決手段】正極活物質層を設けた正極シートと負極活物質層を設けた負極シートとを、セパレータを介して交互に複数積層してなる積層体、あるいは複数の正極シートと複数の負極シートとがセパレータによって隔離されながら交互に繰り返し積層してなる積層体を作製した後、積層体を電解液とともに外装体で封止する組立工程に移送する前に、その積層体を積層方向に加圧するプレス工程を設ける。積層体をプレスすることで、セパレータめくれ等を防止する。【選択図】図2

Description

本発明は、正極と負極を電気的に分離するセパレータを有するリチウムイオン二次電池の製造方法および製造装置に関する。
高エネルギー密度の二次電池であるリチウムイオン電池は、その用途に応じて使い分けができるよう、フィルム型、円筒型、角型、コイン型等、種々の形状のものが製造、販売されている。円筒形のリチウムイオン電池は、正極、負極およびセパレータからなる積層体を渦巻状に捲回した捲回群を、円筒形の缶内に収納し、電解液を注液後、封口した構造を有する。また、フィルム型のリチウムイオン電池は、電極板である正極板と負極板を電解質層およびセパレータを介して積層した積層体を、外装体で封止した構成になっている。
これらのリチウムイオン電池では、正極と負極間の絶縁層であるセパレータに起因した短絡の発生等の問題がある。例えば、特許文献1は、円筒形のリチウムイオン電池において電池缶へ捲回群を挿入する際のセパレータのめくれを防止して、めくれに起因する内部短絡を防止する技術を開示している。
また、例えば特許文献2は、セパレータのうち集電タブの付け根部分を覆っている部分がめくれ上がることにより、正極の集電タブと負極とが接触する点に鑑みて、セパレータのうち正極全面を覆う主体部の周縁部全周あるいは一部と、その主体部から突出して本体部との境界部を含む部分を覆う張り出し部の周縁部に接合部を設けた構成を開示している。そして、張り出し部でのめくれ上がり、正極の集電タブ部がセパレータから突出する向きのずれの発生を抑えている。
また、例えば特許文献3は、ラミネートフィルム外装体をもつ電池の内部圧力の増加で外装体が膨張し、電極体が変形することによって電極とセパレータがずれて正極と負極が短絡するのを防止するため、重ねたセパレータシートの隣り合う二辺に噛み合い構造を形成して、二枚のセパレータシートを互いに固定する構成を開示している。
特開2012−22862号公報 特開2011−113827号公報 再表2014/199979号公報
上述した特許文献1におけるセパレータのめくれ防止技術は、円筒形電池に固有の問題を解決する手段であり、そのような問題が発生し得ないフィルム型の電池には適用できない。また、特許文献2,3は、正極の両面を覆うセパレータの周縁部を溶着あるいは噛み合わせているので構成が複雑となり、積層体の生産性が低下を招くという問題がある。
さらに特許文献2,3では、正極両面のセパレータのみに着目し、積層体を構成する複数のセパレータ相互のめくれ防止対策となっていない。そのため、複数の正極、負極およびセパレータを積層してなる積層体を次工程へ移送する際に、何らかの外力等が加わることによりセパレータめくれが発生しても、それを抑止できないという問題がある。
すなわち、従来のフィルム型リチウムイオン電池の製造工程では、正極板とセパレータと負極板とを交互に積層する際、その工程の撮影画像をもとに積層部材のズレ等の不良を検知しているが、積層後に積層体を搬送する段階でのセパレータめくれ、ズレ等を防止する手段が設けられていない。したがって、正極板と負極板とセパレータの積層終了直後といったリチウムイオン電池の製造工程の初期段階におけるセパレータのめくれを防止できないという問題がある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、製造された積層体を次工程へ搬送する前にセパレータまくれ、ずれ等を防止するリチウムイオン二次電池の製造方法を提供することである。
上記の目的を達成し、上述した課題を解決する一手段として以下の構成を備える。すなわち本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法は、正極活物質層を設けた正極シートと負極活物質層を設けた負極シートとを、セパレータを介して交互に複数積層してなる積層体、あるいは複数の正極シートと複数の負極シートとがセパレータによって隔離されながら交互に繰り返し積層してなる積層体を作製する積層工程と、前記積層体を電解液とともに外装体で封止する組立工程と、を備え、前記積層体を前記積層工程から前記組立工程に搬送する前に該積層体を積層方向に加圧するプレス工程を有することを特徴とする。
例えば、前記プレス工程において前記積層体の最上面全体を積層方向に加圧することを特徴とする。例えば、前記プレス工程において前記積層体の最上面の四隅を積層方向に加圧する。また、例えば、前記四隅は最上層のセパレータの対角線方向の4箇所の隅部であって、該4箇所の隅部から積層方向に仮想的に引いた直線が前記最上層のセパレータの下層側に位置する前記正極シートおよび前記負極シートのいずれとも交差しない位置であることを特徴とする。さらに、例えば、前記加圧は加圧部を加熱して行う加熱プレスであることを特徴とする。例えば、前記積層体を構成する複数層の積層単位ごとに積層方向に前記加圧を行うことを特徴とする。さらには、例えば、前記積層体を構成する複数層を一括して積層方向に前記加圧を行うことを特徴とする。
また、本発明のリチウムイオン二次電池の製造装置は、正極活物質層を設けた正極シートと負極活物質層を設けた負極シートとを、セパレータを介して交互に複数積層して積層体、あるいは複数の正極シートと複数の負極シートとがセパレータによって隔離されながら交互に繰り返し積層してなる積層体を作製する積層部と、前記積層体に対して積層方向に加圧するプレス部と、前記加圧後の積層体を電解液とともに外装体で封止する組立部と、を備えることを特徴とする。
例えば、前記プレス部は、前記積層体の最上面全体を積層方向に加圧するか、あるいは前記積層体の最上面の四隅を積層方向に加圧することを特徴とする。
本発明によれば、積層部材の積層工程とその次工程との間に、その積層体を加圧するプレス工程を設けたことで、セパレータめくれ等による正極・負極間の内部短絡を防止できる。
本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の製造方法を実施する製造装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の製造方法を時系列で示すフローチャートである。 電極積層体に対する全面プレスの様子を示す図である。 電極積層体に対する4点プレスの様子を示す図である。 正極板、負極板、およびセパレータの積層後における積層体の積層状態を示す図である。 全面プレスにより電極積層体を積層方向に固めて、セパレータの端部どうしが密着される様子を示す図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の製造方法を実施する製造装置の構成を示すブロック図である。図1に示すようにリチウムイオン二次電池の製造装置10は、製造工程の上流側から下流側に対応して配置された積層部17、プレス部19、注液部21、エージング部23、検査部25により構成される。これら積層部17、プレス部19等の間には、前工程の製造物を後工程に移送する不図示の搬送装置が備えられている。
リチウムイオン二次電池は、例えばアルミニウム箔からなる電極板としての箔状の正極板(正極シート)と、例えば銅箔からなる負極板(負極シート)と、これら正極板と負極板との間に介挿されたセパレータとを有してなる電極積層体を備え、その電極積層体を電解液とともに外装体で封止した構成を有する。
積層部17では、上述した電極積層体が形成される。具体的には、正極板形成部13と負極板形成部15において、所定サイズに切断された正極板と負極板それぞれが形成され、それらが積層部17に供給される。また、セパレータ形成部11では絶縁性素材からなる所定サイズのセパレータが形成され、積層部17に供給される。そして、搬送されたセパレータ、正極板、および負極板は、積層部17の所定位置に載置され、それら正極板と負極板がセパレータを介して交互に積層され、電極積層体が形成される。
正極板は、平面視で略矩形状をなしており、正極集電体の片面あるいは両面に塗布した正極活物質を有してなる。正極活物質として、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)、オリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO)等の遷移金属酸化物がある。
同様に負極板も、平面視で略矩形状をなし、負極集電体の片面または両面に塗布した負極活物質を含んでなる。負極は、リチウムイオンを可逆的に導入および放出可能な負極活物質を有する。負極活物質として、例えば金属リチウム、リチウム合金、リチウムを吸蔵、放出し得る炭素系材料、金属酸化物等を挙げることができる。
セパレータは、リチウムイオンが透過でき、かつ、電解液に侵されない材質、例えば高分子の微多孔性膜(例えば、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PO(ポリオレフィン)等の薄膜樹脂フィルム)、不織布、ガラスファイバー等からなる。また、セパレータは、平面視で略矩形状をなし、その厚さは、1〜75μm程度であることが好ましい。具体的には1〜50μm程度であることがより好ましく、これにより十分に絶縁性を確保できる。
プレス部19は、積層部17で形成された電極積層体に対して、後述するプレス加工を施して積層体を固めるとともにセパレータを固定する。注液・組込部21は、プレス加工後の電極積層体を、アルミニウム材料、ポリマーフィルム等のシート状部材からなる外装体(ケース)の中に組み込んだ後、その外装体の注入口から外装体内に電解液を注入する。その後、注入口を封口して、電極積層体を電解液とともに外装体内に気密封止する。
エージング部23は、上記の工程を経て製造されたリチウムイオン二次電池を、例えば満充電状態にして、所定温度の環境下に一定期間、放置する。そして、検査部25は、エージング後のリチウムイオン二次電池の容量、電圧、放電特性等を計測する。これらの電気的特性の計測はあらかじめ設定したプログラムにしたがって自動的に行う。電池の外観については、カメラ等で撮影した外観画像を画像処理して外観上の不具合の有無を検査するか、あるいは作業者による目視で検査する。
なお、複数個のリチウムイオン二次電池(セル電池)を電気的に直列に連結して電池モジュールを構成し、さらに電池モジュールを複数個接続して組電池とするモジュール組立部を備えてもよい。その場合、個々のフィルム型のリチウムイオン二次電池は、その平面部分が左右方向となるように複数個を縦置きに並置するか、あるいは平面部分が上下方向となるように複数個を横置きに積層する。
次に、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。図2は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の製造方法を時系列で示すフローチャートである。最初に、図2のステップS11で正極シートおよび負極シートを形成し、ステップS13でセパレータを形成する。
具体的には、ステップS11におけるフィルム状の正極シートを形成する工程では、金属箔等からなるフィルム状の電極板の表面に正極材料(正極活物質)を塗布し、それを乾燥させる塗工工程と、正極材料の膜が形成された電極板を切断(切り出し)等する加工工程からなる。同様に、負極シートを形成する工程は、フィルム状の電極板の表面に負極材料(負極活物質)を塗布し、乾燥させる塗工工程と、負極材料の膜が形成された電極板を切断(切り出し)等する加工工程からなる。
一方、ステップS13のセパレータの形成工程では、例えば原反ロール等に捲回された長尺のセパレータ部材を引き出し、それをカッター、ワインダー等で所定サイズに切断(切り出し)してセパレータを製造する。
ステップS15の積層工程では、上記ステップS11で製造された正極板および負極板と、ステップS13で製造されたセパレータが、図1の積層部17に供給される。そして、積層部17に供給されたセパレータを介して、正極板と負極板とを交互に積層することで電極積層体を形成する。
ステップS17では、上記の工程で形成された電極積層体にプレスによる圧力を加える。ここでは、例えば、図3に示すように、負極42、セパレータ41、および正極43を複数層積層した電極積層体31の最上面全面に対して、矢印で示す垂直方向下方に向けて加圧(プレス、あるいは押圧ともいう)するか、あるいは、図4(a)に示すように、電極積層体31の最上面四隅の4箇所に対して、垂直方向下方に向けてヒートプレスにより圧力を加える。
ここでは、積層体31の最上面全面をプレスする場合を、便宜上、全面プレスと呼ぶ。また、積層体31の最上面四隅の4箇所をプレスする場合を、便宜上、4点プレスと呼ぶ。
図4(b)は、電極積層体31を平面視したときの様子を示しており、正極板(正極シート)43、負極板(負極シート)42がセパレータ41よりも平面サイズ(面積)が小さい構成となっている。また、電極積層体31では、正極板等の積層物が平面状に積層されているため、特に積層体の角部分においてセパレータめくれが生じやすいことが分かっている。
そのため、上記の4点プレスでは、セパレータ41の対角線方向の四隅であって、積層方向において正極板43および負極板42を回避した部位38a〜38dを垂直方向の加圧(プレス)位置とする。ここで四隅とは、最上層のセパレータの対角線方向の4箇所の隅部であって、仮にこれら4箇所の隅部から積層方向に仮想線を引いたとき、最上層のセパレータの下層側に位置する正極シートおよび負極シートのいずれとも交差しない位置(部位)である。
なお、全面プレスの場合、例えば、室温下において数秒間、ロールプレスで電極積層体31を加圧し、そのときのプレス圧を、例えば0.1MPa〜0.7MPa程度とする。プレス時の環境温度、時間、圧力は、電極積層体の積層数、あるいは正極/負極の材料、正極板および負極板の面積、正極板および負極板の厚さ等に応じて適宜、変える。
ヒートプレスによる4点プレスの場合も同様に、プレス熱の温度は50℃〜100℃程度、時間は0.1秒〜1秒程度、圧力0.1MPa〜0.7MPa程度であり、電極積層体の積層数、あるいは正極/負極の材料、正極板および負極板の平面サイズ、厚さ等に応じて適宜、変える。
プレス圧が加えられた電極積層体は、不図示の搬送手段により次工程、すなわち、ステップS19の注液工程に移送される。このステップS19では、電極積層体をシート状部材からなる外装体(ケース)の中に組み込み、その外装体の3辺を封止する。そのとき、積層体の正極板と負極板のそれぞれに接続された電極端子をケースから突出させる。そして、外装体の封止されていない部位(注入口)から外装体内に電解液を注入した後、ステップS21で注入口を閉じて(封口)、積層体を電解液とともにケース内に密封する。
上記ステップS19で注入する電解液の電解質としては、高いイオン電導性を有する、例えば、六フッ化リン酸リチウム、過塩素酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウムのようなリチウム塩等を好適に使用することができる。電解液中の電解質の濃度は、特に限定されないが、0.01〜1M程度であることが好ましい。
また、電解液溶媒には、水分を実質的に含まない(例えば、100ppm未満)非水系溶媒が好適に用いられる。非水系溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、酢酸メチル、蟻酸メチル、トルエン、ヘキサン等が挙げられ、これらのうちの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の工程で製造されたリチウムイオン二次電池は、平面視したときの形状が長方形で、厚さが例えば1〜10mm程度のシート積層型リチウムイオン二次電池(フィルム型リチウムイオン単電池)である。
ステップS23では、作製されたリチウムイオン二次電池を繰り返し充放電し、続くステップS25において、電池容量、電圧、充放電時の電流および電圧等の電気的性能を検査する。
なお、上記のプレス工程では、負極、セパレータ、および正極を複数層積層した電極積層体全体を一括してプレスしているが、積層する複数層の一層ごと(積層単位ごと)に積層方向にプレスする構成としてもよい。また、プレスする積層体は、正極活物質層を設けた正極シートと負極活物質層を設けた負極シートとを、セパレータを介して交互に複数積層してなる積層体のみならず、複数の正極シートと複数の負極シートとがセパレータによって隔離されながら交互に繰り返し積層してなる積層体、例えば、3枚の正極シートと3枚の負極シートとをセパレータを介して複数積層した積層体であってもよい。その場合も積層体全体の一括プレスのみならず、積層単位ごとに積層方向にプレスする構成としてもよい。
次に、上記のようにリチウムイオン二次電池の製造工程において電極積層体にプレス圧を加えたことで得られる効果について説明する。リチウムイオン二次電池を構成する電極積層体は、その積層工程において、表面に正極活物質が塗布された箔状の正極板と負極活物質が塗布された箔状の負極板を、フィルム条のセパレータを介して交互に積層してなる。
そのため、正極板、負極板、およびセパレータの積層後は、例えば図5に示すように積層体31全体が自重等により湾曲する。これは、正極板、負極板、およびセパレータのいずれもが剛性を有しないからである。このような湾曲(撓み)は、例えば、正極17層、負極18層の計35層からなる積層体のように、その積層数が多くなるほど顕著になる。
積層体31全体が湾曲すると、図5において符号A1,A2で示す積層体の周縁部において、セパレータの端部それぞれが隙間を空けて近接、あるいは接した状態となる。このように湾曲した状態の積層体を搬送手段で移送すると、セパレータが他の物体と衝突したり、あるいは移送時の空気流等による応力を受けた場合、セパレータがめくれ上がったり、あるいは、ずれが生じることになる。
その結果、上記のような積層体では、積層体全体の湾曲による内部短絡、あるいは、セパレータがめくれたまま次工程(注液工程)へ移送されることによる電極箔と電極活物質との短絡等が生じる。
そこで、図6(a)に示すように、加圧部材(プレス機)61によって、電極積層体31の上面部に対して垂直下方(積層方向)にプレス圧を加える(この例では、全面プレス)と、図6(b)のように正極板、負極板、およびセパレータどうしが圧着され、全体が積層方向に固められた積層体33が得られる。
加えて、図6(b)の符号B1,B2で示す積層体31の周縁部では、プレスにより積層体のセパレータ端部においてフィルム状部材どうしの親和性が発揮され、セパレータ端部どうしが互いに密着しながら水平方向に張り出す。その結果、セパレータの端部どうしが互いに補強し合い、疑似的に剛性を得た状態になるので、積層後の移送中に他の物体から応力を受けてもセパレータがめくれたり、あるいは、ずれたりすることを抑止できる。
また、上述した電極積層体上面部の四隅にヒートプレスする4点プレスの場合、セパレータの四隅においてセパレータ端部どうしに、ヒートプレスによる相互の密着力が付与され、セパレータ端部どうしが、その周縁部の4点で融着し、接合される。
以上説明したように、リチウムイオン二次電池の製造工程において、正極板、負極板、およびセパレータを積層してなる電極積層体を次工程に移送する前段階で、その電極積層体に対して積層方向に加圧する工程を設けることで、簡易な方法および構成でセパレータめくれ、セパレータのずれ等を抑止できる。
このように、積層体の製造直後という、リチウムイオン二次電池の製造工程の上流側でセパレータめくれ等の防止対策を採ることで、製造工程の下流側における不具合の発生を未然かつ効果的に抑止することができる。
また、電極積層体全体を適度な圧力で積層方向にプレスする、あるいは電極積層体上面部の四隅(4箇所)を積層方向にヒートプレスする構成により、従来のようにセパレータの周縁部全周あるいは一部に接合部を設ける構成と比較して、電解液の注入が容易で、セパレータへの電解液の含浸効率が向上する。
11 セパレータ形成部
13 正極板形成部
15 負極板形成部
17 積層部
19 プレス部
21 注液部
23 エージング部
25 検査部
31,33 電極積層体
35 電解液
41 セパレータ
42 負極
43 正極
61 加圧部材(プレス機)


Claims (9)

  1. 正極活物質層を設けた正極シートと負極活物質層を設けた負極シートとを、セパレータを介して交互に複数積層してなる積層体、あるいは複数の正極シートと複数の負極シートとがセパレータによって隔離されながら交互に繰り返し積層してなる積層体を作製する積層工程と、
    前記積層体を電解液とともに外装体で封止する組立工程と、を備え、
    前記積層体を前記積層工程から前記組立工程に搬送する前に該積層体を積層方向に加圧するプレス工程を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池の製造方法。
  2. 前記プレス工程において前記積層体の最上面全体を積層方向に加圧することを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法。
  3. 前記プレス工程において前記積層体の最上面の四隅を積層方向に加圧することを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法。
  4. 前記四隅は最上層のセパレータの対角線方向の4箇所の隅部であって、該4箇所の隅部から積層方向に仮想的に引いた直線が前記最上層のセパレータの下層側に位置する前記正極シートおよび前記負極シートのいずれとも交差しない位置であることを特徴とする請求項3に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法。
  5. 前記加圧は加圧部を加熱して行う加熱プレスであることを特徴とする請求項3または4に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法。
  6. 前記積層体を構成する複数層の積層単位ごとに積層方向に前記加圧を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法。
  7. 前記積層体を構成する複数層を一括して積層方向に前記加圧を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法。
  8. 正極活物質層を設けた正極シートと負極活物質層を設けた負極シートとを、セパレータを介して交互に複数積層して積層体、あるいは複数の正極シートと複数の負極シートとがセパレータによって隔離されながら交互に繰り返し積層してなる積層体を作製する積層部と、
    前記積層体に対して積層方向に加圧するプレス部と、
    前記加圧後の積層体を電解液とともに外装体で封止する組立部と、
    を備えることを特徴とするリチウムイオン二次電池の製造装置。
  9. 前記プレス部は、前記積層体の最上面全体を積層方向に加圧するか、あるいは前記積層体の最上面の四隅を積層方向に加圧することを特徴とする請求項8に記載のリチウムイオン二次電池の製造装置。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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RU200108U1 (ru) * 2020-06-26 2020-10-07 Акционерное общество "Энергия" (АО "Энергия") ПРИЗМАТИЧЕСКИЙ ЛИТИЙ-ИОННЫЙ АККУМУЛЯТОР С КАТОДОМ НА ОСНОВЕ LiMn2O4

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RU200108U1 (ru) * 2020-06-26 2020-10-07 Акционерное общество "Энергия" (АО "Энергия") ПРИЗМАТИЧЕСКИЙ ЛИТИЙ-ИОННЫЙ АККУМУЛЯТОР С КАТОДОМ НА ОСНОВЕ LiMn2O4

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