JP2015032495A - 固体電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の単電池を積層してなる固体電池の生産性を向上させること。【解決手段】(I)各単電池の両端部のそれぞれに一部が挟持されている第1の電気絶縁性フィルムと、単電池のハンドリングのために第1の電気絶縁性フィルムの反対側の端部に接合されたハンドリング用部材とを含む複数の単電池を作製し、(II)積層体の上面及び下面にそれぞれ配置される合計2つの第2の電気絶縁性フィルムであって、両端部にそれぞれハンドリング用部材が接合された2つの第2の電気絶縁性フィルムを作製し、(III)複数の単電池と2つの第2の電気絶縁性フィルムとを、2つの第2の電気絶縁性フィルム間に複数の単電池が挟まれるように、第1の電気絶縁性フィルム及び第2の電気絶縁性フィルムに接合されたハンドリング用部材を介して位置決めしつつ積層し、(IV)第1の電気絶縁性フィルム及び第2の電気絶縁性フィルムを熱溶着することを含むことを特徴とする固体電池の製造方法。【選択図】図3

Description

本発明は、固体電池の製造方法に関し、より詳しくは、複数の単電池を積層してなる積層体を含む固体電池の製造方法に関する。
電解質が固体電解質から成る固体電池は、電池内に可燃性の有機溶媒を用いないため、安全装置の簡素化が図れ、製造コストや生産性に優れると考えられている。特に、近年、ハイブリッド自動車、電気自動車等の需要が高まるにつれて、固体電池について、安全性に加えて容量及び出力の向上を図ることが求められている。容量及び出力の向上のために、固体電池を、正極層と固体電解質層と負極層とを含む複数の単電池を積層してなる積層体を用いて構成することが提案されている(例えば、特許文献1)。しかし、かかる固体電池を製造する場合に、複数の単電池を積層してなる積層体は、従来、単電池を構成する層を順次形成した後に加圧するか又は予め形成された複数の単電池を順次積層した後に加圧することにより形成されるため、電池の製造にかかる工程数が多くなるという問題があった。また、複数の単電池を積層する際に位置ずれが生じると、電池の有効発電面積の減少による容量低下や短絡がもたらされるおそれがある。特に、予め形成された複数の単電池を積層する場合には、複数の単電池を位置決めしながら積み重ねるのに手間がかかったり、特殊な治具を必要とし、生産性の向上が求められている。また、固体電池の電極体の正極及び負極活物質層並びに固体電解質層、中でも正極及び負極活物質層は、変形や割れが生じやすいため、複数の単電池が位置ずれしたままで正極及び負極活物質層や固体電解質層が外装体に封入されると正極及び負極活物質層並びに固体電解質層の端部が変形し、正極活物質層と負極活物質層とが接触して短絡が発生するおそれがある。かかる短絡の発生を抑制することが特許文献2に提案されている。
特開2012−18932号公報 特開2012−38425号公報
上記の課題に鑑み、本発明は、複数の単電池を積層してなる積層体を含む固体電池の生産性を向上することを目的とする。
すなわち、本発明は、一実施形態において、正極層、負極層、及び正極層と負極層の間に配置された固体電解質層を含む複数の単電池を積層してなる積層体を含む固体電池の製造方法であって、
(I)各単電池の両端部のそれぞれに一部が挟持されている第1の電気絶縁性フィルムと、単電池のハンドリングのために第1の電気絶縁性フィルムの反対側の端部に接合されたハンドリング用部材とを含む複数の単電池を作製し、
(II)前記積層体の上面及び下面にそれぞれ配置される合計2つの第2の電気絶縁性フィルムであって、両端部にそれぞれハンドリング用部材が接合された2つの第2の電気絶縁性フィルムを作製し、
(III)前記複数の単電池と前記2つの第2の電気絶縁性フィルムとを、前記2つの第2の電気絶縁性フィルム間に前記複数の単電池が挟まれるように、前記第1の電気絶縁性フィルム及び第2の電気絶縁性フィルムに接合されたハンドリング用部材を介して位置決めしつつ積層し、
(IV)第1の電気絶縁性フィルム及び第2の電気絶縁性フィルムを熱溶着すること、
を含むことを特徴とする、固体電池の製造方法を提供する。
本発明の固体電池の製造方法では、複数の単電池のそれぞれが、各単電池の端部に一部が挟持されている第1の電気絶縁性フィルムと、単電池のハンドリングのために第1の電気絶縁性フィルムの反対側の端部に接合されたハンドリング用部材とを含むため、単電池のハンドリング(取り扱い)が容易であり、複数の単電池を積み重ねる際にハンドリング用部材を介して各単電池の位置を容易に調整することができ、生産性を向上させることができる。さらに、本発明の上記実施形態において、複数の単電池と第2の電気絶縁性フィルムとを積層した後に、第1の電気絶縁性フィルムと第2の電気絶縁性フィルムを熱溶着することによって、積層された複数の単電池の位置ずれを防止することができ、生産性をさらに向上させることができる。
図1(a)及び(b)は、本発明の固体電池の製造方法において作製される単電池の構成を模式的に示す図である。 図2は、本発明の固体電池の製造方法において作製される単電池において第1の電気絶縁性フィルムの配置を模式的に示す平面図である。 図3は、本発明の固体電池の製造方法の一実施形態における積層体を形成する工程を概略的に示す図である。 図4は、本発明の固体電池の製造方法の別の実施形態における積層体を形成する工程を概略的に示す図である。 図5は、本発明の固体電池の製造方法の一実施形態における熱溶着工程を概略的に示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一又は対応する要素には同じ参照番号が付されている。
(1)第1の電気絶縁性フィルムを有する単電池作製工程
図1(a)及び(b)は、それぞれ、本発明の固体電池の製造方法において作製される単電池の例を模式的に示す図である。図1(a)に示される単電池10Aは、正極層11、負極層12、及び正極層11と負極層12の間に配置された固体電解質層13を含む。図1(a)に示される単電池10Aでは、固体電解質層13とは反対側の負極層12の表面に集電体14が設けられており、正極層11と固体電解質層13の互いに反対側の両端部において、正極層11と固体電解質層13の間に第1の電気絶縁性フィルム15の一部が挟持されている。第1の電気絶縁性フィルム15が挟持される場所は図1(a)に図示されているような正極層11と固体電解質層13の間に限定されず、例えば、負極層12と固体電解質層13の間に挟持されても、負極層12と集電体14の間に挟持されてもよい。図1(a)に示されるような単電池10Aを複数積層させることによって、集電体が片面に負極いわゆる双極型の固体電池を製造することができる。図1(b)は、本発明の固体電池の製造方法において作製される単電池の別の例を示す図であり、単電池10Bは、正極集電体14aの両面に正極層11を有し、負極集電体14bは両面に負極層12を有する。固体電解質層13が正極集電体14aの片面に配置された正極層11と負極集電体14bの片面に配置された負極層12の間に存在する。図1(b)に示される単電池10Bでは、固体電解質層13とは反対側の負極層12の表面(最上面)にさらに固体電解質層13が設けられている。図1(b)に示される単電池10Bを複数積層することによって、いわゆる積層型の固体電池を製造することができる。積層型の固体電池を製造する場合、最外層の正極又は負極集電体は、その両面又は片面に正極層又は負極層を有する。なお、図1(a)及び(b)並びに図2〜5において、正極集電タブ及び負極集電タブは、図面の簡略化と明瞭化のために省略されている。
正極層及び負極層は、それぞれ、少なくとも電極活物質を含む。電極活物質としては、例えば、リチウム二次電池において使用可能な電極活物質が挙げられる。リチウム二次電池に使用可能な電極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO);ニッケル酸リチウム(LiNiO);Li1+xNi1/3Mn1/3Co1/3(0≦x≦1);マンガン酸リチウム(LiMn);Li1+xMn2−x−y(MがAl、Mg、Co、Fe、Ni及びZnから選ばれる1種以上であり、0≦x≦0.06、0.03≦y≦0.15)で表される組成の異種元素置換Li−Mnスピネル;チタン酸リチウム(LiTiO、0.36≦x≦2、1.8≦y≦3);リン酸金属リチウム(LiMPO、MはFe、Mn、Co及びNiから選ばれる1種以上);酸化バナジウム(V)、酸化モリブデン(MoO)等の遷移金属酸化物;硫化チタン(TiS);グラファイト、ハードカーボン等の炭素材料(C);リチウムコバルト窒化物(LiCoN);リチウムシリコン酸化物(LiSi、x+4y−2z=0);リチウム金属(Li);リチウム合金(LiM;MはSn、Si、Al、Ge,Sb、P等から選ばれる1種以上);リチウム貯蔵性金属間化合物(MgM;MはSn、Ge及びSbから選ばれる1種以上、又は、NSb;NはIn、Cu及びMnから選ばれる1種以上);これらの誘導体;等が挙げられる。ここで、正極活物質及び負極活物質それぞれには、明確な区別はなく、2種類の化合物の充放電電位を比較し、貴な電位を示すものを正極活物質として、また、卑な電位を示すものを負極活物質として、組み合わせることで、任意の電圧の電池を構成することができる。
正極層及び負極層は、電極活物質の他、電極層へのイオン伝導性付与、導電性付与、可撓性付与等を目的として、それぞれ、固体電解質、導電助剤、バインダー等を含有していてもよい。
固体電解質としては、電極層にイオン伝導性を付与できれば特に限定されず、例えば、固体電解質層を構成する固体電解質として、下記に例示するものが挙げられる。また、バインダーとしては、電極層に可撓性を付与できれば特に限定されず、例えば、固体電解質層を構成するバインダーとして、下記に例示するものが挙げられる。
導電助剤としては、電極層に電子伝導性を付与できれば、特に限定されず、例えば、リチウム二次電池において使用可能なものが挙げられる。具体的には、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、VGCF(気相成長炭素繊維)、カーボンナノチューブ等の導電性炭素材料等が挙げられる。
正極層において、正極層を構成する各成分の比率は特に限定されない。正極活物質は、正極層全体に対して、30〜70wt%、特に45〜55wt%含有されることが好ましい。また、固体電解質は、正極層全体に対して、30〜70wt%、特に45〜55wt%含有されることが好ましい。また、導電助剤は、正極層全体に対して、0.01〜10wt%、特に5〜10wt%含有されることが好ましい。また、バインダーは、正極層全体に対して0.01〜10wt%、特に0.1〜1wt%含有されることが好ましい。
負極層において、負極層を構成する各成分の比率は特に限定されない。負極活物質は、負極層全体に対して、30〜70wt%、特に45〜55wt%含有されることが好ましい。また、固体電解質は、負極層全体に対して、30〜70wt%、特に45〜55wt%含有されることが好ましい。また、導電助剤は、負極層全体に対して、0.01〜10wt%、特に5〜10wt%含有されることが好ましい。また、バインダーは、負極層全体0.01〜10wt%、特に0.1〜5wt%含有されることが好ましい。
正極層及び負極層の厚さは特に限定されないが、通常、10〜500μmであることが好ましい。
固体電解質層は、少なくとも固体電解質を含む。固体電解質としては、例えば、リチウム二次電池に使用可能なものが挙げられる。リチウム二次電池の固体電解質として、具体的には、LiO−B−P、LiO−SiO、LiO−B、LiO−B−ZnO等の酸化物系非晶質固体電解質、LiS−SiS、LiI−LiS−SiS、LiI−LiS−P、LiI−LiS−B、LiPO−LiS−SiS、LiPO−LiS−SiS、LiPO−LiS−SiS、LiI−LiS−P、LiI−LiPO−P、LiS−P等の硫化物系非晶質固体電解質、LiI、LiI−Al、LiN、LiN−LiI−LiOH、Li1.3Al0.3Ti0.7(PO、Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(AはAl及びGaから選ばれる少なくとも1種、0≦x≦0.4、0<y≦0.6)、[(B1/2Li1/21−z]TiO(BはLa、Pr、Nd及びSmから選ばれる少なくとも1種、CはSr及びBaから選ばれる少なくとも1種、0≦z≦0.5)、LiLaTa12、LiLaZr12、LiBaLaTa12、LiPO(4−3/2w)(w<1)、Li3.6Si0.60.4等の結晶質酸化物及び酸窒化物が挙げられる。
固体電解質層には、固体電解質層の可撓性等の観点から、バインダーが含まれることが好ましい。バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のフッ素樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム性状樹脂等が挙げられる。
固体電解質層において、固体電解質層を構成する各成分の比率は特に限定されない。例えば、固体電解質は、固体電解質層全体に対して、50〜100wt%、特に90〜100wt%含有されることが好ましい。また、バインダーは、固体電解質層全体に対して、0.01〜20wt%、特に0.1〜5wt%含有されることが好ましい。固体電解質層の厚さは特に限定されないが、通常、5〜300μmであることが好ましい。
集電体14は、集電体として機能できるものとして一般的に知られているものであれば特に限定されないが、集電体の例としては、例えば、アルミニウム、ステンレス(SUS)、鉄、銅などの材料から製造されたものを使用できる。集電体の厚さは、それら集電体の構成材料や、意図する用途などに応じて変えることができ、特に限定されないが、典型的には5μm〜50μmである。
各単電池の両端部のそれぞれに第1の電気絶縁性フィルムの一部が挟持される。さらに、単電池のハンドリングのために、第1の電気絶縁性フィルムの反対側の端部にハンドリング用部材が接合される。第1の電気絶縁性フィルムは、電気絶縁性材料から構成されたものであれば特に限定されないが、第1の電気絶縁性フィルムは、後述する熱溶着工程における熱溶着性の観点から、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリビニルアルコール(PVA)、及びポリ塩化ビニル(PVC)から選択される。第1の電気絶縁性フィルムの形状、大きさ及び厚さは、ハンドリング用部材16を介して単電池をハンドリングする際の荷重に耐えることができるものであれば特に限定されないが、固体電池の重量エネルギー密度の低下を最低限に抑えるために、第1の電気絶縁性フィルムが占める体積をできるだけ小さくすることが好ましい。第1の電気絶縁性フィルムの厚さは、典型的には、1μm〜20μmである。単電池を作製する際に、単電池を構成する要素、すなわち正極層、負極層、固体電解質層及び集電体の任意の隣り合う2つの層間に第1の電気絶縁性フィルムの一部が挟持されるように第1の電気絶縁性フィルムを配置する。第1の電気絶縁性フィルムは、単電池の大きさや形状に応じて、単電池の周縁部の複数の箇所に設けることができる。例えば単電池が扁平状の四角形である場合、単電池の互いに反対側にある両端の全域又は一部(例えば隅部近傍、中央部)に第1の電気絶縁性フィルムの一部を挟持させることができる。単電池の互いに反対側にある両端の複数の箇所にそれぞれ第1の電気絶縁性フィルムの一部を挟持させることもできる。単電池の両端の全域にわたって後述する第2の電気絶縁性フィルム17と熱溶着するように、第1の電気絶縁性フィルムを単電池の両端の全域にわたって配置することができる。単電池を構成する要素の任意の隣り合う2つの層間に挟持された第1の電気絶縁性フィルムの部分とは別の部位、例えば挟持された部分とは反対側の第1の電気絶縁性フィルムの端部にハンドリング用部材が接合される。
ハンドリング用部材は、単電池のハンドリングが容易になるものであれば特に限定されない。ハンドリング用部材の形態の例としては、例えば、フィルム状、板状などが挙げられる。ハンドリング用部材は第1の電気絶縁性フィルムと同じ材料から製造されたものであることができ、ハンドリング用部材が第1の電気絶縁性フィルムと同じ材料から製造されたものである場合には、ハンドリング用部材と第1の電気絶縁性フィルムとは一体的に形成されたものであることができる。さらに、ハンドリング用部材が第1の電気絶縁性フィルムと同じ熱可塑性樹脂から製造されたものである場合には、ハンドリング用部材と第1の電気絶縁性フィルムとを熱溶着によって強固に接合することができる。ハンドリング用部材の形状、大きさ及び厚さは、単電池をハンドリングする際の荷重に耐えることができ、ハンドリングが容易であるものであれば特に限定されないが、典型的には100μm〜2000μmである。ハンドリング用部材は、後述する熱溶着工程の後に除去することができる。
図1(a)に示すような構成を有する単電池の作製は、例えば、溶媒中に負極活物質と必要に応じてさらに固体電解質、導電助剤、バインダーその他の添加剤を含む負極材ペーストを集電体14の片面に塗布し、乾燥させることにより負極層を形成した後、固体電解質ペーストを負極層の表面に塗布し、乾燥させて固体電解質層を形成し、次に、固体電解質層の両端にそれぞれ第1の電気絶縁性フィルムの一部を配置し、溶媒中に正極活物質と必要に応じてさらに固体電解質、導電助剤、バインダーその他の添加剤を含む正極材ペーストを固体電解質層の表面に塗布し、乾燥させることにより行うことができる。負極材ペースト、正極材ペースト及び固体電解質ペーストの溶媒は特に限定されず、飽和炭化水素系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒などの炭化水素系溶媒を使用できる。負極材ペースト、正極材ペースト及び固体電解質ペーストの塗布方法は特に限定されず、例えばドクターブレード法、ダイコート法、グラビアコート法などの当該技術分野で知られている任意の方法を採用できる。なお、正極層及び負極層並びに固体電解質層は、それぞれ、上記のようにペーストから形成する方法の他に、正極材粉末及び負極材粉末並びに固体電解質粉末を粉末成形法により加圧成形することによっても形成できる。
図2(a)及び(b)は、図1(a)に示した実施形態の単電池を例にとり、第1の電気絶縁性フィルムの配置を例示するための平面図であって、正極層11の上面側から見た平面図である。図2(a)に示される実施形態では、単電池10の互いに反対側にある両端部の全域にわたって第1の電気絶縁性フィルム15の一端15Aが挟持されており、第1の電気絶縁性フィルム15の残りの部分15Bは単電池の端部から外側に延びている。図2(b)に示される実施形態では、単電池の中央部に第1の電気絶縁性フィルム15の一端15Aが挟持されており、第1の電気絶縁性フィルム15の残りの部分15Bは単電池の端部から外側に延びている。なお、図2(a)及び(b)では、図面の簡略化と明瞭化のために、ハンドリング用部材は省略されている。
(2)第2の電気絶縁性フィルム作製工程
第2の電気絶縁性フィルム17は、後述するように第1の電気絶縁性フィルム15と熱溶着されることによって、複数の単電池間の位置ずれ防止することができる。第2の電気絶縁性フィルムは、柔軟であり、第1の電気絶縁性フィルムと熱溶着可能であれば、特に限定されないが、第2の電気絶縁性フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリビニルアルコール(PVA)、及びポリ塩化ビニル(PVC)から選択された材料から製造されたものであることが好ましい。第2の電気絶縁性フィルムは、ハンドリング性の観点から、窓の無いフィルムであることが好ましい。第2の電気絶縁性フィルムは第1の電気絶縁性フィルムと同じ材料から製造されたものであることができる。得られる固体電池の重量エネルギー密度の低下を最低限に抑えるために、第2の電気絶縁性フィルムの厚さはできるだけ薄いことが好ましい。第2の電気絶縁性フィルムの厚さは、典型的には1μm〜20μmである。第2の電気絶縁性フィルムの両端にもハンドリング用部材16aが接合される。
(3)積層体形成工程
図3は、本発明の固体電池の製造方法の一実施形態における積層体を形成する工程を概略的に示す図である。図3に示す実施形態は、図1(a)に示した単電池10Aを複数使用した場合の例を示すものであり、固体電池の構成要素が断面で概略的に図示されている。図3に示す実施形態では、固体電解質層13とは反対側の負極層12の表面に集電体14が設けられており、最上部の単電池の正極層の上面にさらに集電体14が配置されている。複数の単電池10Aの積層方向の最も外側に、それぞれ、第2の電気絶縁性フィルム17Aが配置されている。正極層11と固体電解質層13の間に挟持された第1の電気絶縁性フィルム15の一部とは反対側の端部には、単電池の取扱いや位置調整を容易するためのハンドリング用部材16が設けられており、第2の電気絶縁性フィルム17Aの両端にもハンドリング用部材16が設けられている。ハンドリング用部材16を介して単電池10A及び第2の電気絶縁性フィルム17aを位置調整しながら積層することにより複数の単電池の積層体を形成する。従来、複数の単電池を積層した後に、それらの単電池の位置調整を行うのは困難であったが、本発明の固体電池の製造方法によれば、複数の単電池を積層した後でも、各単電池の位置調整を容易に行うことができる。後述する熱溶着工程において、第1の電気絶縁性フィルム15と第2の電気絶縁性フィルム17Aとを互いに重ね合わせて熱溶着することが可能であるのに十分な長さで第1の電気絶縁性フィルム15と第2の電気絶縁性フィルム17Aは単電池の端部から外側に延びている。
図4は、第2の電気絶縁性フィルムの別の実施形態を概略的に示す図である。図4に示す実施形態は、図1(a)に示した単電池10を複数使用した場合の例を示すものであり、固体電池の構成要素が断面で概略的に図示されている。図4に示す実施形態では、複数の単電池10Aの積層方向の最も外側に配置されている第2の電気絶縁性フィルム17Bが配置されている。第2の電気絶縁性フィルム17Bは、後述する加圧工程後の積層体の厚さ(積層方向の厚さ)が均一であるように2つの第2の電気絶縁性フィルム17Bのうちの一方(最上部に位置する第2の電気絶縁性フィルム)が第1の電気絶縁性フィルム15に対応する切欠部を有する。複数の単電池の積層方向の上方及び下方に配置される2つの第2の電気絶縁性フィルム17Bの両方が切欠部を有していてもよい。複数の単電池10Aの積層体は、例えば冷間等方圧加圧法(CIP)などの加圧法を使用して加圧された場合に、最も外側の単電池の両端部が、各単電池の両端部に挟持された第1の電気絶縁性フィルム15の厚さの合計分隆起してしまう。かかる複数の単電池の積層体は、拘束状態で充電されると、隆起部に圧力が集中して、電極の端部に割れが生じるおそれがある。さらに、拘束した状態で充電する際に、隆起部以外の積層体の領域に圧力を加えることが困難である。2つの第2の電気絶縁性フィルムのうちの少なくとも一方が第1の電気絶縁性フィルム15に対応する切欠部を有することによって、隆起部の発生を低減又は防止することができ、隆起部が生じたとしても、拘束充電時の隆起部への圧力の集中を低減又は防止することができる。ここで、第2の電気絶縁性フィルム17Bが、第1の電気絶縁性フィルム15に対応する切欠部を有するとは、第1の電気絶縁性フィルム15が延在する領域を第2の電気絶縁性フィルム17Bに積層方向に投影したときの投影された領域にわたって、第1の電気絶縁性フィルム15の総厚さに相当する厚み分を切欠かれていることを意味する。第1の電気絶縁性フィルム15に対応する第2の電気絶縁性フィルム17Bの切欠部の形状、位置及び大きさは、第1の電気絶縁性フィルム15の形状、配置及び大きさなどから決定することができる。
(4)熱溶着工程
複数の単電池と第2の電気絶縁性フィルムとを積層することにより積層体を形成した後、積層体は第1の電気絶縁性フィルムと第2の電気絶縁性フィルムとを熱溶着する熱溶着工程にかけられる。図5に、熱溶着工程を説明するための概略断面図である。図5に示される矢印で示すように第1の電気絶縁性フィルムと第2の電気絶縁性フィルムとが積層された状態で積層方向に圧着され、熱溶着される。熱溶着工程は、第1の電気絶縁性フィルム15と第2の電気絶縁性フィルム17が外側に延びている積層体の各側において、第1の電気絶縁性フィルム15と第2の電気絶縁性フィルム17Aとを積層させて圧着させた部分を、第1の電気絶縁性フィルムと第2の電気絶縁性フィルムが溶融するのに十分な時間及び温度で加熱することにより実施される。この熱溶着工程は、一般的な熱溶着装置を使用して実施できる。当業者は、第1の電気絶縁性フィルム及び第2の電気絶縁性フィルムの融点や厚さなどに基づいて熱溶着温度、熱溶着速度、圧着圧及び時間などの熱溶着条件を決定することができる。熱溶着温度は、第1の電気絶縁性フィルムの融点及び第2の電気絶縁性フィルムの融点よりも高いことが好ましく、第1の電気絶縁性フィルムの融点及び第2の電気絶縁性フィルムの融点のうちの低い方の融点よりも少なくとも50℃高いことが好ましい。
(5)任意工程
本発明の固体電解質電池の製造方法は、上記工程以外の他の工程を含んでもよい。熱溶着工程により第1の電気絶縁性フィルム及び第2の電気絶縁性フィルムを熱溶着させた後、得られた積層体は、各層間の密着性を高めるため及び各層の緻密化のために、加圧工程にかけられてもよい。加圧工程は、例えば冷間等方圧加圧法(CIP)などの加圧法を使用して実施することができる。加圧工程の前に、得られた積層体を、外装体としてラミネートフィルム間に挟んで覆い、封止することによって、積層体の構成要素、例えば正極及び負極活物質、固体電解質などが空気中の水分と反応することを防止することができる。積層体をラミネートフィルム間に挟む態様として、例えば、一対のラミネートフィルムの間に積層体を挟む態様、及び1枚の折り返したラミネートフィルムの間に積層体を挟む態様が挙げられる。本発明の方法に従って第1の電気絶縁性フィルム及び第2の電気絶縁性フィルムを熱溶着することによって、ラミネートフィルムにより封止する工程、加圧工程などの後工程において積層体を取扱う際に複数の単電池が位置ずれすることを防止できる。
本発明の固体電池の製造方法は、ハイブリッド自動車、電気自動車などの車両に搭載されるモーター用の電源として使用できる固体電池の製造に好適に使用できる。
10A、10B 単電池
11 正極層
12 負極層
13 固体電解質層
14 集電体
15、15A、15B 第1の電気絶縁性フィルム
16 ハンドリング用部材
17A、17B 第2の電気絶縁性フィルム

Claims (2)

  1. 正極層、負極層、及び前記正極層と負極層の間に配置された固体電解質層を含む複数の単電池を積層してなる積層体を含む固体電池の製造方法であって、
    (I)各単電池の両端部のそれぞれに一部が挟持されている第1の電気絶縁性フィルムと、単電池のハンドリングのために第1の電気絶縁性フィルムの反対側の端部に接合されたハンドリング用部材とを含む複数の単電池を作製し、
    (II)前記積層体の上面及び下面にそれぞれ配置される合計2つの第2の電気絶縁性フィルムであって、両端部にそれぞれハンドリング用部材が接合された2つの第2の電気絶縁性フィルムを作製し、
    (III)前記複数の単電池と前記2つの第2の電気絶縁性フィルムとを、前記2つの第2の電気絶縁性フィルム間に前記複数の単電池が挟まれるように、前記第1の電気絶縁性フィルム及び第2の電気絶縁性フィルムに接合されたハンドリング用部材を介して位置決めしつつ積層し、
    (IV)第1の電気絶縁性フィルム及び第2の電気絶縁性フィルムを熱溶着すること、
    を含むことを特徴とする、固体電池の製造方法。
  2. 前記2つの第2の電気絶縁性フィルムのうちの少なくとも一方が第1の電気絶縁性フィルムに対応する切欠部を有する、請求項1に記載の固体電池の製造方法。
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