JP2019152516A - 腐食センサ、耐食性計測装置、及び耐食性評価方法 - Google Patents

腐食センサ、耐食性計測装置、及び耐食性評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】温度変化の影響を受けにくい腐食センサを提供する。【解決手段】腐食センサ10は、金属からなり、測定環境に暴露される面を有する計測電極12と、計測電極12と異なる金属からなり、測定環境に暴露される面を有する比較電極13と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、腐食センサ、耐食性計測装置、及び耐食性評価方法に関する。
鋼材の寿命推定や耐食鋼材の研究開発におけるニーズを背景として、鋼材の腐食モニタリング技術の開発が進められている。腐食モニタリングの手法の一つとして、板厚減少に伴う電気抵抗の増加に基づいて腐食量を測定する方法が知られている。
特開2016−197102号公報には、腐食センサの設計方法が開示されている。この腐食センサは、任意の環境に暴露されるセンサ部と、この任意の環境から遮断される参照部とを備える。同公報には、測定期間、測定間隔、平均気温、及び海塩粒子量に基づいて、センサ部の適切な厚さを設定する腐食センサの設計方法が開示されている。
特開2017−3376号公報には、任意の環境に暴露されるセンサ部と、この任意の環境から遮断される参照部とを備え、センサ部と参照部とが絶縁体を介して積層された腐食センサが開示されている。
特開2016−197102号公報 特開2017−3376号公報
上記文献に開示されているように、従来の腐食センサは、測定環境に暴露される計測電極と、測定環境から遮断して腐食されないようにした参照電極とを備える。この構成によれば、参照電極の電気抵抗を用いて計測電極の電気抵抗を補正することで、温度による比抵抗の変化の影響を補償することができる。
具体的には、参照電極の初期の厚さをtinit、初期の電気抵抗をRmea_init、測定時点における電気抵抗をRmea、参照電極の初期の電気抵抗をRref_init、測定時点における電気抵抗をRrefとしたとき、計測電極の板厚減少量Δtは、下記の式(1)から求めることができる。
Figure 2019152516
計測電極と参照電極の長さL、幅w、初期板厚が異なる場合でも、式(1)’を用いることで計測電極の板厚減少量Δtを求めることができる。
Figure 2019152516
従来の腐食センサでは、参照電極を測定環境から遮断するために、参照電極を防食性塗料等で被覆する。この被覆によって、参照電極と計測電極との温度差が大きくなる場合がある。そのため、特に温度変化の激しい環境においては、耐食性を正確に評価できない場合がある。
本発明の目的は、温度変化の影響を受けにくい腐食センサ、耐食性計測装置、及び耐食性評価方法を提供することである。
本発明の一実施形態による腐食センサは、金属からなり、測定環境に暴露される面を有する計測電極と、前記計測電極と異なる金属からなり、前記測定環境に暴露される面を有する比較電極と、を備える。
本発明の一実施形態による耐食性計測装置は、上述した腐食センサと、前記計測電極及び前記比較電極のそれぞれの電気抵抗を測定する抵抗測定器と、を備える。
本発明の一実施形態による耐食性評価方法は、評価対象となる金属からなり、測定環境に暴露される面を有する計測電極、及び前記計測電極と異なる金属からなり、前記測定環境に暴露される面を有する比較電極を前記測定環境に配置する工程と、前記計測電極の電気抵抗及び前記比較電極のそれぞれの電気抵抗を測定する工程と、前記計測電極の電気抵抗と前記比較電極の電気抵抗との比に基づいて、前記評価対象となる金属の耐食性を評価する工程と、を備える。
本発明によれば、温度変化の影響を受けにくい腐食センサ、耐食性計測装置、及び耐食性評価方法が得られる。
図1は、本発明の第1の実施形態による耐食性計測装置の平面図である。 図2は、本発明の一実施形態による耐食性評価方法のフロー図である。 図3は、本発明の第2の実施形態による耐食性計測装置の平面図である。 図4は、サイクル数とRmea/Rcompとの関係を示すグラフである。 図5は、市販の電気抵抗式腐食計測器で測定した2種類の金属の板厚減少量を示すグラフである。 図6は、2種類の金属の板厚減少量の比を示すグラフである。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
[第1の実施形態]
[腐食センサ及び耐食性計測装置]
図1は、本発明の第1の実施形態による耐食性計測装置1の平面図である。耐食性計測装置1は、腐食センサ10と、抵抗測定器20とを備えている。
腐食センサ10は、基板11と、基板11上に配置された計測電極12及び比較電極13と、シール部材15とを備えている。
基板11は、例えばプラスチック基板である。基板11は、金属等の導体であってもよく、その場合、基板11と電極(計測電極12及び比較電極13)との間に絶縁体を配置すればよい。
計測電極12は、金属からなる。計測電極12を構成する金属は、評価対象となる金属である。図1では、計測電極12がU字型の平面形状である場合を図示しているが、計測電極12の平面形状は任意であり、これに限定されない。なお、計測電極12の厚さは均一であることが好ましい。
計測電極12は、測定環境に暴露される面を有している。すなわち、計測電極12の少なくとも一部は、被覆されずに露出している。図1では、基板11と接する下面及びシール部材15で覆われた部分を除き、計測電極12の上面及び端面が露出している。この構成は例示であり、計測電極12の端面が樹脂などで被覆され、上面のみが露出している構成としてもよい。
比較電極13は、計測電極12と異なる金属からなる。比較電極13を構成する金属は、耐食性の基準となる金属である。比較電極13を構成する金属は、計測電極12を構成する金属と熱膨張率や比抵抗が大きく異ならない金属が好ましい。図1では、比較電極13がU字型の平面形状である場合を図示しているが、計測電極13の平面形状は任意であり、これに限定されない。なお、比較電極13の厚さは均一であることが好ましい。
比較電極13も、計測電極12と同様に、測定環境に暴露される面を有している。すなわち、比較電極13の少なくとも一部は、被覆されずに露出している。図1では、基板11と接する下面及びシール部材15で覆われた部分を除き、比較電極13の上面及び端面が露出している。この構成は例示であり、比較電極13の端面が樹脂などで被覆され、上面のみが露出している構成としてもよい。
比較電極13の平面形状は、計測電極12の平面形状と同じであることが好ましい。また、比較電極13が測定環境に暴露している面積は、計測電極12が測定環境に暴露している面積と同じであることが好ましい。
計測電極12は、端子12a及び12bを有している。比較電極13も同様に、端子13a及び13bを有している。端子12a、12b、13a、及び13bは、抵抗測定器20に電気的に接続される。端子12a、12b、13a、及び13bは、防水のため、シール部材15によって被覆されている。
計測電極12の端子12bは、比較電極13の端子13aに電気的に接続されている。すなわち、計測電極12と比較電極13とは、直列に接続されている。端子12bと端子13aとを電気的に接続する方法は、これに限定されないが、両端子に半田や溶接で配線を接続する方法、両端子を導電性テープで接続する方法等が挙げられる。
抵抗測定器20は、定電流電源21、電圧計22及び23を備えている。
定電流電源21は、計測電極12の端子12a、及び比較電極13の端子13bに電気的に接続される。上述のとおり、計測電極12と比較電極13とは直列に接続されている。そのため、計測電極12及び比較電極13には、同じ大きさの電流Iが流れる。
電圧計22は、計測電極12の端子12a及び12bに電気的に接続され、端子12aと端子12bとの間の電圧V1を測定する。電圧V1を電流Iで除すことで、計測電極12の電気抵抗Rmeaを求めることができる。
同様に、電圧計23は、比較電極13の端子13a及び13bに電気的に接続され、端子13aと端子13bとの間の電圧V2を測定する。電圧V2を電流Iで除すことで、比較電極13の電気抵抗Rcompを求めることができる。
上述した抵抗測定器20の構成は例示である。耐食性計測装置1は、抵抗測定器20に代えて、他の構成によって電気抵抗Rmea及び電気抵抗Rcompを求める抵抗測定器を備えていてもよい。抵抗測定器は例えば、計測電極12及び比較電極13のそれぞれに定電流電源を接続して抵抗を測定するものであってもよい。あるいは、計測電極12及び比較電極13のそれぞれに一定電圧を印加し、それぞれの電流から抵抗を測定するものであってもよい。
本実施形態では、以下に説明するように、計測電極12の電気抵抗Rmeaと比較電極13の電気抵抗Rcompとの比に基づいて、評価対象となる金属(計測電極12を構成する金属)の耐食性を評価する。耐食性計測装置1は、この処理を自動化するため、電気抵抗Rmeaと電気抵抗Rcompとの比を算出する演算装置をさらに備えていてもよい。
[耐食性評価方法]
以下、耐食性計測装置1を用いた耐食性評価方法を説明する。図2は、本発明の一実施形態による耐食性評価方法のフロー図である。本実施形態による耐食性評価方法は、腐食センサ10を測定環境に暴露する工程(ステップS1)と、計測電極12の電気抵抗Rmea及び比較電極13の電気抵抗Rcompを測定する工程(ステップS2)と、電気抵抗Rmeaと電気抵抗Rcompとの比に基づいて、評価対象となる金属(計測電極12を構成する金属)の耐食性を評価する工程(ステップS3)とを備えている。
腐食センサ10を測定環境に配置する(ステップS1)。測定環境は、実環境であってもよいし、実環境を模擬した環境であってもよい。腐食センサ10は例えば、SAEJ2334やJASO M 609−91等の腐食促進試験に供される。
上述のとおり、腐食センサ10の計測電極12及び比較電極13は、測定環境に暴露される面を有している。そのため、計測電極12及び比較電極13は、測定環境によって腐食される。
計測電極12の電気抵抗Rmea及び比較電極13の電気抵抗Rcompを測定する(ステップS2)。電気抵抗Rmea及び電気抵抗Rcompは、抵抗測定器20を用いて測定してもよいし、他の方法で測定してもよい。
上述のとおり、計測電極12及び比較電極13は、測定環境によって腐食される。これによって、計測電極12及び比較電極13の板厚は、時間の経過とともに減少する。そのため、電気抵抗Rmea及び電気抵抗Rcompは、時間の経過とともに増加する。
ここで、計測電極12及び比較電極13のそれぞれの初期の電気抵抗をRmea_init及びRcomp_init、初期の厚さをtmea_init及びtcomp_init、計測時における残存板厚をtmea及びtcompとすると、電気抵抗Rmea及び電気抵抗Rcompは、下記の式(2)で表すことができる。
Figure 2019152516
式(2)において、ρmea及びρcompはそれぞれ、計測電極12及び比較電極13を構成する金属の基準温度での比抵抗である。Δρmea、Δρmea_init、Δρcomp、及びΔρcomp_initは、基準温度からの温度変化による比抵抗の変化量である。
電気抵抗Rmeaと電気抵抗Rcompとの比に基づいて、評価対象となる金属(計測電極12を構成する金属)の耐食性を評価する(ステップS3)。
計測電極12と比較電極13との間で、基準温度での比抵抗の値がほぼ等しく(ρmea≒ρcomp)、基準温度からの温度変化による比抵抗の変化量もほぼ等しい(Δρmea≒Δρcomp、Δρmea_init≒Δρcomp_init)とすると、温度変化による比抵抗の変化率がほぼ等しくなり、式(2)から、電気抵抗Rmeaの電気抵抗Rcompに対する比は、下記の式(3)で表すことができる。
Figure 2019152516
すなわち、電気抵抗Rmeaの電気抵抗Rcompに対する比は、測定時点における計測電極12及び比較電極13の残存板厚の比に反比例する。
[本実施形態による効果]
以上のとおり、本実施形態によれば、電気抵抗Rmeaと電気抵抗Rcompとの比から、測定時点における計測電極12及び比較電極13の残存板厚の比を求めることができる。これによって、計測電極12の比較電極13に対する相対的な腐食されにくさ(すなわち、相対的な耐食性)を評価することができる。
従来の腐食評価方法では、評価対象となる金属の腐食量の絶対値を測定する。これに対し、本実施形態では、計測電極12を構成する金属(以下「評価対象金属」という。)の耐食性を、比較電極13を構成する金属(以下「比較金属」という。)の耐食性に対する相対値として評価する。つまり、計測電極12の鋼種を変更することで、基準鋼としての比較電極13に対する、複数鋼種の計測電極12の相対的な耐食性を評価することができる。例えば、新規の耐食鋼材を開発する場面では、必ずしも腐食量の絶対値を求める必要はなく、基準となる鋼材に対する相対的な耐食性が評価できればよい場合がある。また、比較金属として、測定環境における腐食量の絶対値が既知の材料を用いれば、電気抵抗Rmeaと電気抵抗Rcompとの比から、計測電極12の板厚残存量の絶対値を計算することも可能である。
本実施形態では、比較電極13は防食処理を施されておらず、計測電極12及び比較電極13はともに、測定環境に暴露される面を有する。換言すれば、計測電極12及び比較電極13は、同一の測定環境に暴露される。これによって、計測電極12と比較電極13との間の温度差を小さくする(もしくは温度差をゼロにする)ことができる。したがって、本実施形態による腐食センサ10、耐食性計測装置1、及び耐食性評価方法は、温度変化の影響を受けにくい。そのため、温度変化の激しい環境においても、評価対象金属の耐食性を評価することができる。
比較金属として、例えば普通鋼を用いることができる。ここで、普通鋼とは、炭素含有量が0.6質量%以下であり、Cr、Mo、Ni等の合金元素が意図的に添加されていない鉄基合金を意味する。この場合、計測電極12と比較電極13の残存板厚の比から、評価対象金属の耐食性を評価することができる。
あるいは、比較金属として、ステンレス鋼のような耐食性の高い金属を用いることもできる。この場合、比較電極13は殆ど減肉しないので、Rmea/Rcompから、計測電極12の残存板厚を直接求めることができる。比較金属としてステンレス鋼を用いる場合、評価対象金属と比較金属との間で、熱伝導率や比抵抗が大きく異ならないことが好ましい。そのため、評価対象金属の種類に応じて、フェライト系ステンレス鋼又はオーステナイト系ステンレス鋼を選択することが好ましい。
以上、本発明の第1の実施形態による腐食センサ10、耐食性計測装置1、及びこれらを用いた耐食性評価方法を説明した。本実施形態によれば、温度変化の影響を受けにくい腐食センサ、耐食性計測装置、及び耐食性評価方法が得られる。
[第2の実施形態]
図3は、本発明の第2の実施形態による耐食性計測装置2の平面図である。耐食性計測装置2は、腐食センサ30と、抵抗測定器40とを備えている。
腐食センサ30は、腐食センサ20(図1)の構成に加えて、計測電極12及び比較電極13のいずれとも異なる金属からなる第2計測電極14をさらに備えている。図3では、第2計測電極14がU字型の平面形状である場合を図示しているが、計測電極14の平面形状は任意であり、これに限定されない。なお、第2計測電極14の厚さは均一であることが好ましい。
第2計測電極14も、計測電極12及び比較電極13と同様に、測定環境に暴露される面を有している。すなわち、計測電極12、比較電極13、及び第2計測電極14は、同一の測定環境に暴露される。
第2計測電極14は、端子14a及び14bを有している。第2計測電極14の端子14bは、計測電極12の端子12aに電気的に接続されている。また、腐食センサ10(図1)の場合と同様に、計測電極12の端子12bは、比較電極13の端子13aに電気的に接続されている。すなわち、第2計測電極14、計測電極12、及び比較電極13は、直列に接続されている。
抵抗測定器40は、抵抗測定器20(図1)の構成に加えて、電圧計24をさらに備えている。
本実施形態では、定電流電源21は、第2計測電極14の端子14a、及び比較電極13の端子13bに電気的に接続される。上述のとおり、第2計測電極14、計測電極12、及び比較電極13は、直列に接続されている。そのため、第2計測電極14、計測電極12、及び比較電極13には、同じ大きさの電流Iが流れる。
電圧計22、23、及び24はそれぞれ、端子12aと端子12bとの間の電圧V1、端子13aと端子13bとの間の電圧V2、端子14aと端子14bとの間の電圧V3を測定する。これらのそれぞれを電流Iで除することで、計測電極12の電気抵抗Rmea、比較電極13の電気抵抗Rcomp、第2計測電極14の電気抵抗Rmea2を求めることができる。
上述した抵抗測定器40の構成は例示である。耐食性計測装置2は、抵抗測定器40に代えて、他の構成によって電気抵抗Rmea、電気抵抗Rcomp、及び電気抵抗Rmea2を求める抵抗測定器を備えていてもよい。抵抗測定器は例えば、計測電極12、比較電極13、及び第2計測電極14のそれぞれに定電流電源を接続して抵抗を測定するものであってもよい。あるいは、計測電極12、比較電極13、及び第2計測電極14のそれぞれに一定電圧を印加し、それぞれの電流から抵抗を測定するものであってもよい。抵抗測定器は、一つの電圧計の接続先を計測電極12と第2計測電極14との間で切り替えて、電気抵抗Rmea、及び電気抵抗Rmea2を測定するものであってもよい。
本実施形態においても、計測電極12の電気抵抗Rmeaと比較電極13の電気抵抗Rcompとの比に基づいて、計測電極12を構成する金属の耐食性を評価する。本実施形態ではさらに、第2計測電極14の電気抵抗Rmea2と比較電極13の電気抵抗Rcompとの比に基づいて、計測電極14を構成する金属の耐食性を評価する。すなわち、本実施形態によれば、比較電極13を共通にして、2種類の金属の耐食性のデータを一度に取得することができる。
以上、本発明の第2の実施形態による腐食センサ30、耐食性計測装置2、及びこれらを用いた耐食性評価方法を説明した。本実施形態によっても、温度変化の影響を受けにくい腐食センサ、耐食性計測装置、及び耐食性評価方法が得られる。
上記の実施形態では、腐食センサ30が、2つの計測電極(すなわち、計測電極12及び第2計測電極14)を備えている場合を説明したが、腐食センサ30は、3つ以上の計測電極を備えていてもよい。この場合、より多くの種類の金属の耐食性のデータを一度に取得することができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されない。
評価対象金属として、炭素含有量を0.01質量%未満に低減した純鉄をベースに0.2質量%のSnを含有させた鋼(以下「鋼A」という。)を使用し、比較金属を普通鋼(SM490)として、第1の実施形態で説明した腐食センサ10に相当する腐食センサを作製した。計測電極及び比較電極の厚さは、各々200μmとした。
この腐食センサを用いて、SAEJ2334に準拠したラボ腐食試験を実施した。具体的には、湿潤状態での保持(6時間)と、塩水への浸漬(15分)と、乾燥状態での保持(17時間45分)とを繰り返すサイクル試験を実施した。浸漬塩水の組成は、0.5%NaCl+0.1%CaCl+0.075%NaHCOとした。サイクル数とRmea/Rcompとの関係を図4に示す。
比較例として、市販の電気抵抗式腐食計測器(株式会社シュリンクス製SCRM)で測定した、鋼A及びSM490のそれぞれの板厚減少量を図5に示す。図6は、鋼Aの板厚減少量をSM490の板厚減少量で除したものである。
図4と図6との比較から、本実施例によれば、ノイズが少なく、よりサイクルに対応したデータが得られることが分かる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態は本発明を実施するための例示にすぎない。よって、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態を適宜変形して実施することが可能である。
1,2 耐食性計測装置
10,30 腐食センサ
11 基板
12 計測電極
13 比較電極
14 第2計測電極
15 シール部材
20,40 抵抗測定器
21 定電流電源
22,23,24 電圧計

Claims (7)

  1. 金属からなり、測定環境に暴露される面を有する計測電極と、
    前記計測電極と異なる金属からなり、前記測定環境に暴露される面を有する比較電極と、を備える、腐食センサ。
  2. 請求項1に記載の腐食センサであって、
    前記比較電極は、普通鋼からなる、腐食センサ。
  3. 請求項1に記載の腐食センサであって、
    前記比較電極は、ステンレス鋼からなる、腐食センサ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の腐食センサであって、
    前記計測電極及び前記比較電極のいずれとも異なる金属からなり、前記測定環境に暴露される面を有する第2計測電極をさらに備える、腐食センサ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の腐食センサと、
    前記計測電極及び前記比較電極のそれぞれの電気抵抗を測定する抵抗測定器と、を備える、耐食性計測装置。
  6. 請求項5に記載の耐食性計測装置であって、
    前記計測電極の電気抵抗と前記比較電極の電気抵抗との比を算出する演算装置をさらに備える、耐食性計測装置。
  7. 評価対象となる金属からなり、測定環境に暴露される面を有する計測電極、及び前記計測電極と異なる金属からなり、前記測定環境に暴露される面を有する比較電極を前記測定環境に配置する工程と、
    前記計測電極の電気抵抗及び前記比較電極のそれぞれの電気抵抗を測定する工程と、
    前記計測電極の電気抵抗と前記比較電極の電気抵抗との比に基づいて、前記評価対象となる金属の耐食性を評価する工程と、を備える、耐食性評価方法。
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