JP2019152507A - 絶対距離測定装置及びその方法 - Google Patents

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【課題】より簡単で安価な構成で対象物までの絶対距離を正確に測定できる光を用いた絶対距離測定装置及びその方法を得る。【解決手段】クロック信号を生成するクロック生成部1と、クロック信号に基づいて周期的な測定パルスを生成する測定パルス生成部2と、測定パルスとは異なる周期の検出パルスを生成する検出パルス生成部3と、測定パルスに従った測定光を被測定物5へ投射する光パルス送信部4と、被測定物5の表面で反射した測定光を検出して受信信号7として出力する受光部6と、検出パルスと受信信号7とを論理演算して合成する論理積回路8と、論理積回路8で合成された信号により、測定光が光パルス送信部から被測定物へ投射されてから被測定物5の表面で反射して受光部6で検出されるまでの伝播時間を求め、被測定物5までの絶対距離を演算する信号処理部9と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、機械工業、電気工業などの精密機器・精密加工部材の生産分野における距離測定装置及び距離測定方法に係り、特に、所要の対象物までの絶対距離をレーザ光により測定する絶対距離測定装置及びその方法に関する。
従来、被測定物へ非接触で測長・測距をする方法としては、光学的手段が適している。光を用いた絶対距離計の原理は、大きく分けて光の強度に変調をかけ基準光との干渉により位相差を検出する強度変調方式、光をパルス状に被測定物へ投射し、その往復時間に基づいて距離を測定する方法である飛行時間法(Time of flight: TOF)が知られている。
強度変調方式は、光の強度が外乱に弱いことや比較的大掛かりな装置が必要となること、被測定物までの絶対距離を測定するために多くの時間を要すること等の理由により、実際の機械工業・電気工場の現場での適用は限られている。
飛行時間法は、原理が単純であるため比較的簡便に距離測定が可能であるが、光の伝播速度が速いため光検出器・回路の周波数応答性の制限を受ける。そのため、高い測定精度が求められる精密機器や精密加工部材の形状や位置測定には不十分であるため、現場での適用は限定的である。
また、反射鏡と部分反射鏡を用いて重畳された周波数の異なる連続発振(CW)レーザ光を対象物へ投射し、反射または散乱したレーザ光のビート信号の位相差によって対象物までの距離を測定することが知られ、特許文献1に記載されている。
さらに、測定レンジを大きくし、かつ分解能を向上させるため、光源と対象物で反射または散乱された複数の連続発振(CW)レーザ光によるビート信号を電気的に混合して、光源と対象物で反射または散乱された複数の連続発振(CW)によるビート信号を生成する。そして、光源と対象物で反射または散乱された複数の連続発振(CW)間のビート信号の位相と、光源と対象物へ照射する前の複数の連続発振(CW)ビート信号の位相を比較することによって対象物までの距離を測定する、ことが特許文献2に記載されている。
特開昭61−138191号公報 特開2011−203188号公報
上記従来技術である特許文献1に記載のものでは、ビート信号を検出する際に、光量が不足し、必要な信号雑音比が得られず、位相差を抽出することが困難である。また、被測定物の反射率が低い表面、表面が散乱面である場合には、遠方まで高精度に測定するには大規模な高価なシステムとならざるを得ない。
特許文献2に記載のものも同様であり、複数の連続発振(CW)レーザ光を必要とする。そのため、連続発振(CW)レーザ光として、可干渉である多数の周波数成分の光が櫛の歯のように等間隔に並んでいるレーザ光コムを必要とする。光コム発生器は、それ自体が高価であると共に、絶対距離を測定するには大規模なシステムとなる。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、より簡単で安価な構成で対象物までの絶対距離を正確に測定できる光を用いた絶対距離測定装置及びその方法を得ることにある。
上記目的を達成するため、本発明は、光を被測定物へ投射し反射して戻ってくる、その往復時間に基づいて距離を測定する絶対距離測定装置において、基準となるクロック信号を生成するクロック生成部と、前記クロック信号に基づいて周期的な測定パルスを生成する測定パルス生成部と、前記測定パルスとは異なる周期の検出パルスを生成する検出パルス生成部と、前記測定パルスに従った測定光を前記被測定物へ投射する光パルス送信部と、前記被測定物の表面で反射した前記測定光を検出して受信信号として出力する受光部と、前記検出パルスと前記受信信号とを論理演算して合成する論理積回路と、前記論理積回路で合成された信号により、前記測定光が前記光パルス送信部から前記被測定物へ投射されてから前記被測定物の表面で反射して前記受光部で検出されるまでの伝播時間を求め、前記被測定物までの絶対距離を演算する信号処理部と、を備えたものである。
周期的な測定パルスと、測定パルスとは異なる周期の検出パルスと、を生成し、測定パルスに従った測定光を被測定物へ投射して反射した受信信号を検出する。また、検出パルスと受信信号とを論理演算して測定光の伝播時間を求め、被測定物までの絶対距離を演算する。
したがって、測定パルスと検出パルスの論理積の周期は両者の周波数差に等しい周期となり、正弦波のうなり現象と等価となる。これにより、伝播時間のような僅かな遅延であっても、うなり波形の位相は大きく変化するので、光を用いて、より簡単で安価な構成で対象物までの絶対距離を高い測定精度に測定できる。
また、上記のものにおいて、前記検出パルス生成部は、前記クロック信号に基づいて前記検出パルスを生成することが望ましい。
さらに、上記のものにおいて、前記光パルス送信部は、半導体の再結合発光を利用したレーザーダイオードにより測定光を前記被測定物へ投射することが望ましい。
さらに、上記のものにおいて、前記測定パルスの周期と前記検出パルスの周期との差は、前記測定パルスの周期に対して0.3〜3%とすることが望ましい。
さらに、上記のものにおいて、前記測定パルスの周期T=100としたとき、前記検出パルスの周期Tを99とする比率であることが望ましい。
さらに、本発明は、被測定物の両面に配置された絶対距離測定装置を備え、予め測定された前記絶対距離測定装置間の距離から前記被測定物の厚さを演算するものである。
さらに、本発明の絶対距離測定方法は、光を被測定物へ投射し反射して戻ってくる、その往復時間に基づいて距離を測定する絶対距離測定方法であって、基準となるクロック信号に基づいて周期的な測定パルスと、前記測定パルスとは異なる周期の検出パルスと、を生成し、前記測定パルスに従って測定光を前記被測定物へ投射して前記被測定物の表面で反射した前記測定光を受信信号として検出し、前記検出パルスと前記受信信号とを論理演算して前記測定光の伝播時間を求め、前記被測定物までの絶対距離を演算することを特徴とする。
また、上記において、前記検出パルスは、前記クロック信号に基づいて生成されることが望ましい。
本発明によれば、周期的な測定パルスと、測定パルスとは異なる周期の検出パルスと、を生成し、測定パルスに従った測定光を被測定物へ投射して反射した受信信号を検出する。また、検出パルスと受信信号とを論理演算して測定光の伝播時間を求め、被測定物までの絶対距離を演算する。
したがって、測定パルスと検出パルスの論理積の周期は両者の周波数差に等しい周期となり、正弦波のうなり現象と等価となる。これにより、伝播時間のような僅かな遅延であっても、うなり波形の位相は大きく変化するので、光を用いて、より簡単で安価な構成で対象物までの絶対距離を高い測定精度に測定できる。
本発明の一実施形態に係る絶対距離測定装置のブロック図 一実施形態における測定パルスの時間対振幅を示すグラフ 一実施形態における検出パルスの時間対振幅を示すグラフ 一実施形態における測定パルスと検出パルスの論理積信号の時間対振幅を示すグラフ 一実施形態における受信信号と検出パルスの時間対振幅を示すグラフ 図1の絶対距離測定装置を厚さ測定器へ応用した例を示す全体図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
非接触で二点間の距離を測る計測機器としては、超音波式、光学式があり、用途によって使い分けられている。超音波式は、対象に向けて超音波を照射し反射して返って来るまでの時間を測るもので光学式に比べてより簡単で安価な構成となる。そして、超音波式は、耐環境性能が高く、対象物の材質を問わないが、測定距離は数メートル程度であり、ターゲット(対象物の大きさ)は大きい(数10mm)ことが必要、という欠点がある。
これに対して、光学式は、耐環境性能は低いが、測定距離は10m〜数100m程度、ターゲットが数mmと小さい、測定個所が視認可能という特徴がある。また、より精度の高い絶対距離を測定するには、高価な光コム発生器が必要とされ、大規模なシステムとなる。そこで、光をパルス状に発信し、その往復時間に基づいて距離を測定することで、安価な絶対距離計を実現する。
図1は、本発明の一実施形態に係る絶対距離測定装置のブロック図、図2は測定パルスの時間対振幅を示すグラフ、図3は検出パルスの時間対振幅を示すグラフである。1は、クロック生成部であり、測定のための信号を生成する際に基準となるクロック信号を生成する。2は、クロック生成部1によるクロック信号に基づいて、図2に示す周期的な測定パルスを生成する測定パルス生成部である。
3は、検出パルスを生成する検出パルス生成部である。検出パルス生成部3は、測定パルス生成部2と同様にクロック生成部1からのクロック信号に基づいて測定パルスとは僅かに異なる周期の検出パルスを図3のように生成する。同じクロック信号に基づいて測定パルスと検出パルスとを生成するので、周期差が僅かであっても正確な信号を生成することができ、測定精度を向上できる。ここで、検出パルス生成部は、クロック信号に基づくことなく、独自に検出パルスを生成してもよいが、上述したように、クロック信号に基づいて生成した方が正確な信号を生成することができるので望ましい。
なお、図2に示す測定パルスの周期は100μsであり、100μs毎にONとなる電気信号である。図3に示す検出パルスの周期は99μsであり、99μs毎にONとなる
電気信号である。したがって、図3で分かるように時間の経過と共に測定パルスと検出パルスの発生タイミングがずれている。ただし、この例は説明を簡単とするために、測定パルスの周期を100μs、検出パルスの周期を99μsとしたもので、例えばクロック信号の周期を1μsとしてそれぞれ生成したとしている。
クロック信号の周期を0.8μsとすれば測定パルスの周期を80μs、検出パルスの周期を79.2μsと言うように相対的に定めれば良い。また、本例では測定パルスの周期は100μsに対して検出パルスの周期を99μsとしているが、この比率は任意に設定すれば良い。以下、周期に単位を付けないで説明する。
4は光パルス送信部であり、図2で示したデジタル信号である測定パルスに従い、測定光がパルスレーザとして被測定物5へ投射される。デジタル信号に基づいて測定光を発生させるので、光パルス送信部4は、連続波レーザ光を位相変調したり、同期レーザを使う光コムを使用したりする必要がない。
なお、パルスレーザとは、細かい時間間隔で点滅をくり返すレーザのことであり、パルスレーザの1回のレーザ照射時間がパルス幅である。LD(レーザーダイオード)等の励起源をパルス的に点灯し、励起源点灯時間幅と励起源への電流値を電気的に制御することにより、レーザ出力が制御され、光のパルス幅はおよそ0.1〜20ms位が使用される。また、連続発振(CW)レーザ光は、励起源を連続的に点灯させることを意味している。
パルスレーザによる測定光は被測定物5の表面で反射し、受光部6で検出される。受光部6で得られる受信信号7は測定パルスが伝播時間(往復時間)Δtだけ遅れた信号として検出される。伝播時間は、光パルス送信部4から測定光が発せられた時刻と被測定物5で反射した測定光を受光部6で検出した時刻の差である。
一方、クロック生成部1から測定パルスとは僅かに異なる周期で生成された検出パルスと、被測定物5の表面で反射して得られたΔtだけ遅れた受信信号と、論理積回路8にて論理演算(AND演算)されて合成される。合成された信号は信号処理部9へ入り、伝播時間Δtを高精度に求め、光パルス送信部4から被測定物5までの絶対距離を演算する。
測定パルスと検出パルスは僅かに周波数が異なり、測定パルスと検出パルスの論理積の周期は両者の周波数差に等しい周期となる。これは一般的な正弦波のうなり現象と等価である。検出パルスの周期を周波数f、測定パルスの周期を周波数fの正弦波として置き換えると、測定パルスと検出パルスとの論理積の周期は、周波数fと周波数fとの正弦波におけるうなり波形(エンベロープ)の周期となる。したがって、うなり波形における初期位相の位相一致点は、検出パルスの周期と測定パルスの周期の公倍数時刻において両パルスは一致することに相当する。
測定パルスがΔtだけ遅れた信号である受信信号は、うなり波形の初期位相を大きく変化させる。僅かな伝播時間の遅延であっても、うなり波形の位相は大きく変化し、受信信号と検出パルスの論理積として論理積回路8にて出力され、信号処理部9へ入力される。信号処理部9にて受信信号と検出パルスの論理積による信号のタイミングを解祈することで、より高精度に伝播時間を求めることで、対象物までの絶対距離を測定することが可能となる。初期位相の変化は、次に示すように、測定パルスと検出パルスの周波数差に対する測定パルスの周波数の比だけ拡大される。
うなり波形の詳細と位相の変化について説明する。検出パルスをF、測定パルスをFの正弦波として置き換えて、うなり波形の詳細と位相の変化について説明する。検出パルスの周期Tを周波数f、測定パルスの周期Tを周波数fとし、それぞれの角周波数ω、ω、それぞれの初期位相をφ、φとすると、f=2πω、f=2πωであるから、F=sin(2πωt+φ)、F=sin(2πωt+φ)となる。F、Fの重ね合わせで発生するうなり波形Fは、
として表現できる。このときcosの項はうなり波形のエンベロープを示し、sinの項はエンベロープ内部の波形を示している。
ここでFの伝播時間が僅かに遅れ、遅れ時間をΔtとする。ただし、この遅れ時間ΔtはFの周期(1/f)以内とすれば、Fは時間tを用いて式2のように表すことができる。
そして、生成されるうなり波形Fは式3となる。
式3において、cosの項はうなり波形のエンベロープを示し、sinの項はエンベロープ内部の波形を示している。したがって、Fの遅れがうなり波形Fのエンベロープの位相に影響を与えていることが分かる。
周波数f、fの影響度を明確にするため、式3を変形すると、式4となる。
式4においても、cosの項はうなり波形のエンベロープを示しているので、Fの伝播時間がΔt遅れると、うなり波形Fのエンベロープは、(ω/ω−ω)Δtだけ位相がずれた形状となる。また、(ω/ω−ω)Δt=(f/f−f)Δtであり、f=1/T、f=1/Tであるから、(ω/ω−ω)Δt=(T/T−T)Δtとなる。
仮に、T=99、T=100とした場合、うなり波形の位相の変化は、(T/T−T)Δt=99Δtとなり、測定パルスFの伝播時間がΔt遅れると99倍に拡大されて検出ができることが分かる。ここで、fとfとのずれ量は、どちらかの周波数に対して0.3〜3%とすることがうなり波形の生成と検出感度の点から望ましい。
図4は測定パルスと検出パルスの論理積信号の時間対振幅を示すグラフ、図5は受信信号と検出パルスの論理積信号の時間対振幅を示すグラフである。上記では、検出パルスをF、測定パルスをFの正弦波として置き換えて説明したが、図2から図5に基づいてデジタル信号として説明する。図2では、測定パルスの周期Tは100とし、図3の検出パルスの周期Tは99として表している。
図4は、測定パルスと検出パルスの論理積信号であり、その周期は両者の周波数差に等しい周期となる。測定パルスと検出パルスとの論理積の周期は、正弦波として置き換えた場合のうなり波形(エンベロープ)の周期となり、その位相一致点は、検出パルスの周期と測定パルスの周期の公倍数時刻において両パルスは一致することに相当する。したがって、図4に示すように測定パルスと検出パルスの論理積信号の周期は9900である。
図5は、周期T=100の測定パルスがΔt=1(周期Tの1%)だけ遅れた信号である受信信号と、周期T=99の検出パルスと、の論理積信号を示す。上記した式4の説明、うなり波形の位相の変化は、[T/(T−T)]Δt=99Δtとなることより、図5を図4と比較すると時刻9900の信号が99だけずれて時刻9801に移動することになる。
つまり、遅れた時間Δt=1に対して99倍に拡大される。この99倍という比率は周期T=100の測定パルスと周期T=99の検出パルスとの差の比率に等しい。測定パルス、検出パルスの周期は任意に変更できるため拡大比率は任意に設定ができる。しかし、測定パルスの周期Tと検出パルスの周期Tとの差であるずれ量は、周期Tに対して0.3〜3%とすることが論理積信号を正確にする点と検出感度の点から望ましく、特に、測定パルスの周期T=100に対して検出パルスの周期Tを99という比率とすることが実用的で良い。
よって、例えば、測定パルス周期T=100μs、受信信号の遅れΔt=1μs、検出パルス周期T=99μsのとき、光速を300000km/sとすると、信号処理部9は、光速×Δt=300mにより被測定物に対する光の往復の距離を求めることができる。よって、光の片道距離、即ち被測定物との距離は半分の150mとなる。
この時、信号処理部9は、受信信号の遅れΔtを99倍に拡大した信号を、受光部によって受光された信号と検出パルスの論理積とから得ることができ、それに基づいて受信信号の遅れΔtを算出することができる。信号処理部9は、このような計算を行う事により測定対象物との距離を算出することができる。
また、干渉を利用しないため、光源の質を問わず安価な構成が可能になる。さらに、デジタル信号にて合成を行っているため光自身の可干渉性を問わず、可干渉であるレーザ光コムを用いる必要がない。したがって、安価に入手可能な半導体の再結合発光を利用したレーザーダイオードなどが利用可能になる。
図6は、上記で説明した絶対距離測定装置を厚さ測定器へ応用した例を示す全体図である。25は被測定物であり、例えば、直径300mmで厚さ0.775mm、厚み公差が±0.025mm程度のシリコンウェハーである。被測定物25は、ステージ28の上に載置されている。上距離計20は被測定物25の上方、下距離計21は、被測定物25の下方に設けられ、それぞれ、上アーム26、下アーム27を介してステージ28に固定されている。
被測定物25の厚さの測定に際して、上距離計20と下距離計21との距離は、予め正確に距離計間距離として測定しておく。上距離計20、下距離計21は、それぞれ、図1で示したように光パルス送信部4、受光部6等で構成される。被測定物25の上面には、上距離計20の光パルス送信部4からの測定光が投射され、被測定物25の上面で反射して受光部6で検出される。
被測定物25の下面も同様であり、上距離計20で上面までの絶対距離、下距離計21で下面までの絶対距離が測定される。被測定物25の厚さは、予め測定されている距離計間距離から上距離計20で測定された上面までの絶対距離と、下距離計21で測定された下面までの絶対距離と、の和を減じて求める。
上記のように、円盤状の被測定物の両面に絶対距離測定装置を配置し、絶対距離測定装置間の距離を予め測定しておけば、ごく薄い被測定物であっても厚さ測定が正確にできる。そして、このような厚さ測定器であれば、より簡単で安価な構成で耐環境性能が高く、精度の高い、測定個所が視認可能な非接触の厚さ測定が可能となる。
1 クロック生成部
2 測定パルス生成部
3 検出パルス生成部
4 光パルス送信部
5、25 被測定物
6 受光部
7 受信信号
8 論理積回路
9 信号処理部
20 上距離計
21 下距離計
26 上アーム
27 下アーム
28 ステージ

Claims (8)

  1. 光を被測定物へ投射し反射して戻ってくる、その往復時間に基づいて距離を測定する絶対距離測定装置において、
    基準となるクロック信号を生成するクロック生成部と、
    前記クロック信号に基づいて周期的な測定パルスを生成する測定パルス生成部と、
    前記測定パルスとは異なる周期の検出パルスを生成する検出パルス生成部と、
    前記測定パルスに従った測定光を前記被測定物へ投射する光パルス送信部と、
    前記被測定物の表面で反射した前記測定光を検出して受信信号として出力する受光部と、
    前記検出パルスと前記受信信号とを論理演算して合成する論理積回路と、
    前記論理積回路で合成された信号から、前記測定光が前記光パルス送信部から前記被測定物へ投射されてから前記被測定物の表面で反射して前記受光部で検出されるまでの伝播時間を求め、前記被測定物までの絶対距離を演算する信号処理部と、
    を備えたことを特徴とする絶対距離測定装置。
  2. 前記検出パルス生成部は、前記クロック信号に基づいて前記検出パルスを生成することを特徴とする請求項1に記載の絶対距離測定装置。
  3. 前記光パルス送信部は、レーザーダイオードにより測定光を前記被測定物へ投射することを特徴とする請求項1又は2に記載の絶対距離測定装置。
  4. 前記測定パルスの周期と前記検出パルスの周期との差は、前記測定パルスの周期に対して0.3〜3%とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の絶対距離測定装置。
  5. 前記測定パルスの周期T=100としたとき、前記検出パルスの周期Tを99とする比率であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の絶対距離測定装置。
  6. 被測定物の両面に配置された請求項1から5のいずれか1項に記載の絶対距離測定装置を備え、予め測定された前記絶対距離測定装置間の距離から前記被測定物の厚さを演算することを特徴とする厚さ測定器。
  7. 光を被測定物へ投射し反射して戻ってくる、その往復時間に基づいて距離を測定する絶対距離測定方法であって、
    基準となるクロック信号に基づいて周期的な測定パルスと、前記測定パルスとは異なる周期の検出パルスと、を生成し、
    前記測定パルスに従って測定光を前記被測定物へ投射して前記被測定物の表面で反射した前記測定光を受信信号として検出し、
    前記検出パルスと前記受信信号とを論理演算して前記測定光の伝播時間を求め、前記被測定物までの絶対距離を演算することを特徴とする絶対距離測定方法。
  8. 前記検出パルスは、前記クロック信号に基づいて生成されることを特徴とすることを特徴とする請求項7に記載の絶対距離測定方法。
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