JP2019151940A - 空調衣服 - Google Patents
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Abstract
【課題】衣服用ファンにより取り込んだ空気を、衣服下方の裾部から上方の首元近傍に確実に移送することができ、着用者の身体冷却効果を好適に向上可能な空調衣服の提供を目的とする。【解決手段】衣服外部と内部とを連通するように後身頃の下方に設けられた衣服用ファン取付用孔と、前記衣服用ファン取付用孔に取り付けた前記衣服用ファンから送風した空気を首元近傍に移送可能な気道と、を具備して構成されること、を特徴とする空調衣服。【選択図】図1
Description
本発明は、空気を好適に移送して着用者の身体を冷却可能な空調衣服に関する。
近年、高気温下での作業や運動から引き起こされる熱中症が問題視されている。熱中症とは、視床下部の体温を正常に保つ機能が低下することで全身の発汗作用が停止し、体温が過剰に上昇してしまう症状である。そのため、熱中症が引き起こされると適切な処置を早急に行うことが非常に重要であり、処置が遅れると死に至る可能性もある。
上記のような熱中症対策及び快適な作業環境を提供するために、身体を冷却しつつ作業や運動を可能とする空調衣服が知られるようになってきている(例えば、特許文献1参照)。空調衣服とは、衣服用ファンが一体的に構成された衣服であり、衣服と、身体又は下着と、の間に外気を取り入れ、本来身体の体温で温められたまま移動しない衣服内の空気を強制的に入れ替えるものである。
空調衣服に備えられている衣服用ファンは、概ね衣服の背面側における下部近傍に固定されている。使用者は空調衣服を着用し、衣服用ファンを駆動することによって、衣服と、身体又は下着と、の間に外気を取り入れ続けることとなり、身体の表面に沿って常時外気が流れるようになる。これにより、身体が必要とする放熱量に応じて排出される汗を気化させることができ、気化熱を奪うことで身体の冷却を可能とするものである。
しかしながら、従来の空調衣服は、衣服用ファンを衣服本体部の後身頃の下方に配設して外部の空気を衣服内部に取り入れていたが、衣服と着用者の身体とが密着することから、首元近傍等の衣服上方にまで空気が確実には移送されず、身体全体を冷却することが難しかった。
ここで、従来の空調衣服の構成に着目すると、衣服用ファンが配設された衣服本体部の下方から首元近傍等の上方部に空気を移送するための経路が確保されておらず、取り込んだ空気が衣服下方で滞留することは明らかであって、未だ改善の余地があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みて創作されたものであり、衣服用ファンにより取り込んだ空気を、衣服下方の裾部から上方の首元近傍に確実に移送することができ、着用者の身体冷却効果を好適に向上可能な空調衣服の提供を目的とする。
上記の課題を解決すべく、本発明は、
衣服外部と内部とを連通するように後身頃の下方に設けられた衣服用ファン取付用孔と、
前記衣服用ファン取付用孔に取り付けた前記衣服用ファンから送風した空気を首元近傍に移送可能な気道と、を具備して構成されること、
を特徴とする空調衣服を提供する。
衣服外部と内部とを連通するように後身頃の下方に設けられた衣服用ファン取付用孔と、
前記衣服用ファン取付用孔に取り付けた前記衣服用ファンから送風した空気を首元近傍に移送可能な気道と、を具備して構成されること、
を特徴とする空調衣服を提供する。
このような構成を有する本発明の空調衣服は、衣服用ファンにより取り込んだ空気を、気道を介して下方の裾部から上方の区部元近傍に確実に移送することができ、着用者の身体冷却効果を好適に向上することができる。
また、上記の本発明の空調衣服においては、
前記気道が、前記後身頃に配設された一対の係止具を互いに係止することにより形成されて、前記首元近傍と裾近傍を連通する襞により構成されることが望ましい。
前記気道が、前記後身頃に配設された一対の係止具を互いに係止することにより形成されて、前記首元近傍と裾近傍を連通する襞により構成されることが望ましい。
このような構成を有する本発明の空調衣服は、第一係止具と第二係止具を係止することによる襞で気道を形成することができるため、取扱が簡便で必要時のみに気道を形成することができる。
また、上記の本発明の空調衣服においては、
前記一対の係止具が、後身頃の肩甲骨の略中間位置近傍に配設されることが望ましい。
前記一対の係止具が、後身頃の肩甲骨の略中間位置近傍に配設されることが望ましい。
このような構成を有する本発明の空調衣服は、気道が適切な位置に形成されるため、確実に衣服本体部下方の裾部から首元近傍に空気を移送することができる。
また、上記の本発明の空調衣服においては、
前記一対の係止具が、ボタン、ホック、ピン又は面ファスナで構成されることが望ましい。
前記一対の係止具が、ボタン、ホック、ピン又は面ファスナで構成されることが望ましい。
このような構成を有する本発明の空調衣服は、第一係止具と前記第二係止具との係止が簡便で、容易に襞と気道を形成することができる。
また、上記の本発明の空調衣服は、前記一対の係止具に接続されて前記気道の幅を調整可能な接続部材である補助係止具(留め具)を具備すること、が好ましい。
このような補助係止具を具備すれば、気道の幅を調整可能であり、使用者の好みに応じて冷却度合いを調整できる。
本発明により、衣服用ファンにより取り込んだ空気を、衣服下方の裾部から上方の首元近傍に確実に移送することができ、着用者の身体冷却効果を好適に向上可能な空調衣服の提供することができる。
以下、本発明に係る空調衣服の代表的な実施形態について、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明は図示されるものに限られない。また、各図面は本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。更に、以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略することもある。
1.空調衣服の概要
図1を用いて本実施形態における空調衣服1の概要について説明する。図1は本実施形態における空調衣服1の概要を示す模式図である。本実施形態の空調衣服1は、衣服本体部5に取り付けることにより、衣服本体部5内に外気を取り込む衣服用ファン3を着脱可能に配設し、例えば身体運動を伴う作業服等として適用できる衣服であって、着用者は空調衣服1内を空調して好適に身体の温度調整を行うことができる。
図1を用いて本実施形態における空調衣服1の概要について説明する。図1は本実施形態における空調衣服1の概要を示す模式図である。本実施形態の空調衣服1は、衣服本体部5に取り付けることにより、衣服本体部5内に外気を取り込む衣服用ファン3を着脱可能に配設し、例えば身体運動を伴う作業服等として適用できる衣服であって、着用者は空調衣服1内を空調して好適に身体の温度調整を行うことができる。
本実施形態の空調衣服1についてより具体的には、図1に示すとおり、衣服本体部5の後身頃下方部の左右に配設された衣服外部の空気を内部に取り込む一対の衣服用ファン3と、衣服用ファン3から取り込まれた空気を首元近傍まで移送可能な気道13を形成する襞(折り目)15と、を具備しており、確実に外部から取り込んだ空気を衣服本体部5全体に移送して、着用者の身体冷却効果を向上した衣服である。
2.空調衣服1の構造及び効果
本実施形態の空調衣服1は、概ね基本的な作業服の構造を備えた衣服本体部5を主部材とし、衣服本体部5の後身頃上方(襟裏)に設けられた風道フード19と、衣服本体部5の後身頃下方左右にそれぞれ配設された衣服用ファン取付用孔11と、この衣服用ファン取付用孔11に装着する電動機械式の衣服用ファン3と、衣服本体部5の後身頃における左右の肩甲骨の略中央に配設された一対の第一係止具7及び第二係止具9と、第一係止具7及び第二係止具9により形成される襞15と、襞15内部に形成される気道13と、を具備して構成されている。以下、上述した構成各部を詳細に説明する。
本実施形態の空調衣服1は、概ね基本的な作業服の構造を備えた衣服本体部5を主部材とし、衣服本体部5の後身頃上方(襟裏)に設けられた風道フード19と、衣服本体部5の後身頃下方左右にそれぞれ配設された衣服用ファン取付用孔11と、この衣服用ファン取付用孔11に装着する電動機械式の衣服用ファン3と、衣服本体部5の後身頃における左右の肩甲骨の略中央に配設された一対の第一係止具7及び第二係止具9と、第一係止具7及び第二係止具9により形成される襞15と、襞15内部に形成される気道13と、を具備して構成されている。以下、上述した構成各部を詳細に説明する。
<衣服用ファン取付用孔11>
次に、図2及び図3を用いて、衣服用ファン取付用孔11の構造について詳細に説明する。図2は、衣服用ファン取付用孔11に衣服用ファン3を取付ける状態を示す模式図であって、図3は、衣服用ファン取付用孔11に閉孔蓋25を取付ける状態を示す模式図である。
次に、図2及び図3を用いて、衣服用ファン取付用孔11の構造について詳細に説明する。図2は、衣服用ファン取付用孔11に衣服用ファン3を取付ける状態を示す模式図であって、図3は、衣服用ファン取付用孔11に閉孔蓋25を取付ける状態を示す模式図である。
衣服用ファン取付用孔11は、衣服本体部5内に外気を取り込み、着用者の身体を効果的に冷却可能する衣服用ファン3を取り付けるための孔であって、衣服本体部5の後身頃の下方左右に設けられている。なお、衣服用ファン3は、衣服本体部5に対して着脱自在な態様としてもよいし、完全に固定した態様としてもよい。
衣服用ファン取付用孔11は、略円形(衣服用ファン3の形状に合わせて孔の形状を決定することが望ましい。)の貫通孔であって、衣服本体部5の外部と内部とを連通している。また、前記衣服用ファン取付用孔11の端縁には、比較的生地の厚いリング状布27が備わっており、リング状布27と衣服用ファン取付用孔11との円心を重複させつつ衣服本体部5の内側にリング状布27が配置されるよう配設されている。
リング状布27は、衣服用ファン3を固定するための固定代となる他、一方の面(着用者の身体に対向する面)の全面又は一部に面ファスナ29を備えているため、衣服用ファン取付用孔11を閉孔する閉孔蓋25を取り付けることができる。閉孔蓋25は、リング状布27と相似形となる略円状の生地部品であり、リング状布27と対向する面(リング状布27が備える面ファスナ29と当接する部分)にリング状布27の面ファスナ29と係止する面ファスナ30を備えている。
衣服用ファン3を衣服本体部5から取り外した際には、衣服用ファン取付用孔11により衣服本体部5に孔が開いた状態となってしまうが、着用者が冷却を必要としない場合は衣服用ファン取付用孔11が不要となる(冬季等、防寒を必要とする時期には特に不要となる。)。本空調衣服1は、閉孔蓋25を用いることにより、着用時期や環境温度に応じて着用者が任意に衣服用ファン取付用孔11の開閉を行うことができる。
衣服用ファン3の取付に際しては、衣服本体部5の外部側から内部側に向かって衣服用ファン3を衣服用ファン取付用孔11に挿入し、衣服用ファン3の取付方法に従って固定する。また、閉孔蓋25の取付は、衣服本体部5の内部側から前記閉孔蓋25の中心と衣服用ファン取付用孔11の中心とを同軸にしつつ当接し、双方の面ファスナ29、30を係合させることにより行う。
なお、衣服用ファン3は、電池等のバッテリーを載置し、電動でファンを駆動することにより空気の移動を行う電気機械式の部品であって、本実施形態ではこの衣服用ファン3に起因する空気の移動により、衣服本体部5内の空調を行っている。また、本実施形態の空調衣服1は、使用する衣服用ファン3の形状等を限定するものではなく、上記衣服用ファン取付用孔11の形状を変更して種々の衣服用ファン3に対応可能であることは言うまでもない。
<風道フード19>
図4(a)及び(b)を用いて風道フード19の構造について詳細に説明する。図4(a)及び(b)は、風道フード19の構造を示す図であって、図4(a)は、展開時における風道フード19の模式図であり、図4(b)は、略収納における風道フード19の模式図である。風道フード19は、一般的な衣服に付属する帽子的(頭部の一部を被覆)な用途を達成するものではなく、着用者が別途着用したヘルメット31等に接続し、衣服用ファン3による衣服内の空調(気流)をより首元近傍及び頭部側に導くものである。
図4(a)及び(b)を用いて風道フード19の構造について詳細に説明する。図4(a)及び(b)は、風道フード19の構造を示す図であって、図4(a)は、展開時における風道フード19の模式図であり、図4(b)は、略収納における風道フード19の模式図である。風道フード19は、一般的な衣服に付属する帽子的(頭部の一部を被覆)な用途を達成するものではなく、着用者が別途着用したヘルメット31等に接続し、衣服用ファン3による衣服内の空調(気流)をより首元近傍及び頭部側に導くものである。
風道フード19は、例えば略矩形で衣服本体部5と同材質の生地又は通気性の低い生地等で構成され、上方端部の前面(着用者の頭部側)に面ファスナ33を具備し、下方端部が襟21の後方側に縫着されている。なお、襟21は、複数の生地を重ねて端縁を縫合することにより略袋状に構成されたものである。
また、襟21の背面側には外部と袋内部とを連通するフード収納穴23が配設されており、上記風道フード19は、下方側の端部が襟21の袋内部に縫着され、上記フード収納穴23を介して袋内部から外部に広げて展開することが可能である。なお、フード収納穴23は、穴の開閉を行うためのファスナ41を配設し、着用者が任意に開閉可能な構成とすることが望ましい。
図4(b)に示すように、風道フード19を折り畳む又は筒状に丸めつつ外部側から袋内部側に向かって小さく纏め、襟21のファスナ41の開口から纏めた風道フード19全体を袋内部に挿入し、襟21のファスナ41を徐々に閉じて袋を閉鎖することで簡便に風道フード19の収納を行うことができる。
<襞15及びそれにより形成される気道13>
続いて図5(a)(b)(c)を用いて襞15及び気道13について詳細に説明する。図5(a)(b)(c)は、襞15及び気道13の構成を示す図であって、図5(a)は、第一係止具7及び第二係止具9を衣服本体部5内部側から見た正面図であり、図5(b)は、係止途中の第一係止具7及び第二係止具9を衣服本体部5内部側下方から上方に見た模式図であり、図5(c)は、係止状態の第一係止具7及び第二係止具9を衣服本体部5内部側下方から上方に見た模式図である。
続いて図5(a)(b)(c)を用いて襞15及び気道13について詳細に説明する。図5(a)(b)(c)は、襞15及び気道13の構成を示す図であって、図5(a)は、第一係止具7及び第二係止具9を衣服本体部5内部側から見た正面図であり、図5(b)は、係止途中の第一係止具7及び第二係止具9を衣服本体部5内部側下方から上方に見た模式図であり、図5(c)は、係止状態の第一係止具7及び第二係止具9を衣服本体部5内部側下方から上方に見た模式図である。
図5(a)に示すとおり、第一係止具7及び第二係止具9は、対に構成されたボタン、ホック、ピン又は面ファスナ等で構成することができ、本実施形態では雄面と雌面により構成されるボタンを用いて形成している。この第一係止具7及び第二係止具9の双方は、衣服本体部5の後身頃における双方の肩甲骨の略中央近傍に、離間距離L1で配設することが望ましい。また、第一係止具7及び第二係止具9の係止面が着用者の身体に対向するよう衣服本体部5の内側に配設する。
図5(b)及び(c)に示すとおり、上記構成で衣服本体部5に配設した第一係止具7及び第二係止具9は、双方を係止させることで衣服本体部5の外部側に、衣服下方の裾部から首元近傍まで延びる襞15が断面において袋状(輪状)に形成される。この襞15の形成により、襞15内部の空間が気道13になって、衣服本体部5下方の裾部から首元近傍に空気を容易に移送させることができ、着用者の身体をより効果的に冷却することができる。
気道13の広さは、上記第一係止具7及び第二係止具9の離間距離L1の設定により決定することができ、第一係止具7及び第二係止具9を配設する際に、あらかじめ気道13の広さを見越して離間距離L1を設定することで空気の移送量を調整することが可能である。本実施形態の空調衣服1は、上述のとおり第一係止具7及び第二係止具9を係止することで襞15と気道13が形成できるため、取扱が簡便で必要時のみに気道13を形成することができる。
また、上述した風道フード19により、気道13を通過して首元近傍まで移送された空気が更に上方に誘導されて、風道フード19が接続されたヘルメット31内に空気を到達させることができる。よって、本実施形態の空調衣服1は、気道13の形成によって衣服本体部5下方の裾部から首元近傍に空気を確実に移送させることができ、更に上記風道フード19の作用と相まって冷却効果を好適に向上することができる。
3.補助係止具17を用いた気道13の調整
<補助係止具17の構造>
図6(a)及び(b)を用いて、補助係止具17を用いた襞15及び気道13の形成について詳細に説明する。図6(a)及び(b)は、補助係止具17を用いた襞15及び気道13の形成を示す図であって、図6(a)は、補助係止具17の構造を示す平面図であり、図6(b)は、補助係止具17を用いて係止した第一係止具7及び第二係止具9を衣服本体部5内部側下方から上方に見た模式図である。
<補助係止具17の構造>
図6(a)及び(b)を用いて、補助係止具17を用いた襞15及び気道13の形成について詳細に説明する。図6(a)及び(b)は、補助係止具17を用いた襞15及び気道13の形成を示す図であって、図6(a)は、補助係止具17の構造を示す平面図であり、図6(b)は、補助係止具17を用いて係止した第一係止具7及び第二係止具9を衣服本体部5内部側下方から上方に見た模式図である。
第一係止具7及び第二係止具9は、上述のとおり互いを係止させることによって襞15を形成してもよいが、別個に用意した補助係止具17を用いてこれを接続して係止し、襞15及び気道13を形成してもよい。
図6(a)に示すとおり、補助係止具17は、略紐状の部品であって衣服本体部5と略同様の生地等で形成された本体生地35と、本体生地35の長手方向の両端部に上述した第一係止具7及び第二係止具9それぞれと係止可能な、一対の第三係止具37及び第四係止具39が配設されている。なお、本実施形態では第一係止具7には第三係止具37が係止し、第二係止具9には第四係止具39が係止するよう構成している。
図6(b)に示すとおり、本体生地35の長さと、第三係止具37及び第四係止具39の離間距離L2と、は形成する気道13の広さに影響を与えるため、使用する衣服用ファン3及び衣服本体部5のサイズ等に応じて適宜決定することが望ましい。衣服本体部5の第一係止具7と補助係止具17の第三係止具37を係止し、衣服本体部5の第二係止具9と補助係止具17の第四係止具39を係止させることにより、衣服本体部5の第一係止具7と第二係止具9を直接係止した場合よりも広い気道13を形成することができる。
即ち、着用者は身体の冷却状況に応じて気道13の広さを任意に変更することができ、より効果的な冷却を行うことができる。また、離間距離L2の異なる複数種の補助係止具17を容易することにより、更に調整の幅を広げることができ、風道13の広さを詳細に変更して衣服用ファン3による空気の移送量を最適化することができる。
以上、本発明の代表的な実施形態について図面を参照しつつ説明してきたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載の精神及び教示を逸脱しない範囲でその他の改良例、変形が存在することを当業者に容易に理解される。
4.専門的作業への対応
例えば、衣服本体部5の後身頃略中央にハーネス接続用環露出用孔を配設し、下層に着用した高所作業用安全帯が具備するフォールアレストを外部に露出させて安全綱等を接続する高所作業用に対応し、より専門的な作業にも用いることができる。
例えば、衣服本体部5の後身頃略中央にハーネス接続用環露出用孔を配設し、下層に着用した高所作業用安全帯が具備するフォールアレストを外部に露出させて安全綱等を接続する高所作業用に対応し、より専門的な作業にも用いることができる。
また、ループを衣服本体部5の胸部上方に縫着することにより、着用者はこのループを多目的に使用可能で、例えば高所作業用安全帯に接続した安全綱やその他作業上必要とするカラビナ等を接続して一時的に保持させることができる。このため、作業者は上記安全綱やカラビナ等を持ち運ぶために手が拘束されることがなく、作業性を向上することができる。
更に、衣服本体部5の内部側に所定のバッテリーポケットを設ければ、衣服用ファン3を駆動するためのバッテリーを好適に収納して固定することができ、より使用上の利便性を向上することができる。また、衣服用ファン取付用孔11と上記バッテリーポケットとの間に衣服用ファン3が具備する配線を固定可能な紐やテープ等を備えれば、配線の垂れや、引っ掛け等に起因する断線を防止することができる。
本発明の空調衣服1は、衣服用ファンにより取り込んだ空気を、衣服下方の裾部から上方の首元近傍に確実に移送可能で、着用者の身体冷却効果を好適に向上させることができる。
1 空調衣服
3 衣服用ファン
5 衣服本体部
7 第一係止具
9 第二係止具
11 衣服用ファン取付用孔
13 気道
15 襞
17 補助係止具
19 風道フード
21 襟
23 フード収納穴
25 閉孔蓋
27 リング状布
29 面ファスナ
30 面ファスナ
31 ヘルメット
33 面ファスナ
35 本体生地
37 第三係止具
39 第四係止具
41 ファスナ
3 衣服用ファン
5 衣服本体部
7 第一係止具
9 第二係止具
11 衣服用ファン取付用孔
13 気道
15 襞
17 補助係止具
19 風道フード
21 襟
23 フード収納穴
25 閉孔蓋
27 リング状布
29 面ファスナ
30 面ファスナ
31 ヘルメット
33 面ファスナ
35 本体生地
37 第三係止具
39 第四係止具
41 ファスナ
Claims (5)
- 衣服外部と内部とを連通するように後身頃の下方に設けられた衣服用ファン取付用孔と、
前記衣服用ファン取付用孔に取り付けた前記衣服用ファンから送風した空気を首元近傍に移送可能な気道と、を具備して構成されること、
を特徴とする空調衣服。 - 前記気道が、前記後身頃に配設された一対の係止具を互いに係止することにより形成されて、前記首元近傍と裾近傍を連通する襞により構成されること、
を特徴とする請求項1に記載の空調衣服。 - 前記一対の係止具が、後身頃の肩甲骨の略中間位置近傍に配設されること、
を特徴とする請求項2に記載の空調衣服。 - 前記一対の係止具が、ボタン、ホック、ピン又は面ファスナで構成されること、
を特徴とする請求項2又は3に記載の空調衣服。 - 前記一対の係止具に接続されて前記気道の幅を調整可能な接続部材を具備すること、
を特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の空調衣服。
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2018-03-01 JP JP2018036313A patent/JP2019151940A/ja active Pending
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