JP2019151309A - 動作予測方法及び動作予測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】他車両の運転特性に基づく他車両の動作の予測精度を向上する。【解決手段】自車両1の周囲における他車両2の動作を予測する動作予測方法(S6)において、特定の第1運転環境に基づいて他車両の第1運転特性を推定し(S15)、第1運転特性に基づいて、第1運転環境とは異なる第2運転環境における他車両の第2運転特性を演算し(S16)、他車両の運転環境が第1運転環境から第2運転環境になった場合、第2運転特性に基づいて前記他車両の動作を予測する(S17、S21)。【選択図】図6

Description

本発明は、動作予測方法及び動作予測装置に関する。
特許文献1には、他車両の動作に応じて警報及び/又は自車両を制御する車両走行制御装置が開示されている。車両走行制御装置は、隣接車両が自車両の走行車線に車線変更した場合、隣接車両と自車両との車間距離が設定車間距離よりも短くても、隣接車両は自車両から遠ざかる相対速度であるとき、警報及び/又は自車両を減速するための制御を制限する制限手段を備える。
特開2005−199930号公報
車両の動作は、その車両の運転特性、すなわち運転者がどのような運転をする傾向を有するかによって異なり、さらに同じ運転者が運転する車両であっても周囲環境の変化によって運転特性が変化することがある。
このため、例えば特許文献1のように他車両と自車両との相対速度に基づいて警報及び/又は自車両を制御しても、運転特性の違いによる他車両の動作の違いや、周囲環境の変化による運転特性の変化に伴う他車両の動作の変化によって、自車両の乗員が違和感を覚えることがある。
本発明は、他車両の運転特性に基づく他車両の動作の予測精度を向上することを目的とする。
本発明の一態様によれば、自車両の周囲における他車両の動作を予測する動作予測方法が当たられる。この動作予測方法では、特定の第1運転環境に基づいて他車両の第1運転特性を推定し、第1運転特性に基づいて、第1運転環境とは異なる第2運転環境における他車両の第2運転特性を演算し、他車両の運転環境が第1運転環境から第2運転環境になった場合、第2運転特性に基づいて前記他車両の動作を予測する。
本発明によれば、他車両の運転特性に基づく他車両の動作の予測精度が向上する。
実施形態の動作予測方法により予測される他車両の動作の一例を示す図である。 実施形態の走行支援装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 実施形態の動作予測方法により予測される他車両の動作の他の一例を示す図である。 動作候補として予測した基本軌道と実際の挙動に基づき予測した実効軌道との差の一例の説明図である。 動作候補として予測した基本軌道と実際の挙動に基づき予測した実効軌道との差の他の一例の説明図である。 実施形態の走行支援装置の動作の一例を示すフローチャートである。 他車両動作予測ステップの一例の詳細を示すフローチャートである。 動作候補予測ステップの一例の詳細を示すフローチャートである。 運転特性推定ステップの一例の詳細を示すフローチャートである。 運転特性推定ステップの他の一例の詳細を示すフローチャートである。 運転特性修正ステップの一例の詳細を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面は模式的なものであって、現実のものとは異なる場合がある。また、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1を参照する。実施形態の走行支援装置は、他車両2の動作を予測し、予測結果に基づいて自車両1の走行支援を行う。ここで走行支援は、乗員である運転者による運転操作を伴わない自動運転制御のほか、運転者による運転に介入することにより運転者による自車両1の運転を支援する運転支援を含んでよい。
例えば、図1に示すような走行シーンでは、自車両1が右側車線を走行し、自車両1の斜め前方の左側車線を他車両2が並走している。さらに、他車両2の走行車線と同じ走行車線には、他車両2の先行車両3が他車両2の前方を走行している。
先行車両3の速度が他車両2の速度よりも遅い場合、先行車両3と他車両2との間の車間距離が徐々に短くなる。このような走行シーンでは、他車両2の動作として、他車両2が自車両1の前で車線変更を行う軌道t2及びt3が考えられる。
一方で、他車両2の運転者が自車両1に配慮して、減速しながら左側車線での走行を継続し、自車両1が他車両2を追い越すまで右側車線への車線変更を行わない軌道t1も考えられる。
他車両2の動作がこれら軌道t1〜t3のどれになるかは、他車両2の「運転特性」、すなわち他車両2の運転者がどのような運転操作を行う傾向を有するかに依存する。
例えば、運転者が、自己中心的の運転(例えば比較的急な運転操作)を行う傾向を有している場合には、比較的短い車線変更時間で自車両1の前に割り込む軌道t3が選択される可能性が高いと判定できる。
一方で、運転者が、慎重な運転を行う傾向を有する場合(例えば運転初心者である場合)には、自車両1に先を譲る軌道t1が選択される可能性が高いと判定できる。また、自己中心的の運転を行う運転者と慎重な運転を行う運転者の中間である平均的な運転者は、比較的長い車線変更時間で自車両1の前へ車線変更を行う軌道t2を選択すると判定できる。
このように、他車両2の運転特性を考慮して他車両2の軌道を予測することにより、他車両2の動作予測の精度が高まる。これにより、自車両1の自車線にはみ出してくる他車両2の動作を予測できるため、自車両1の急な挙動を防止でき、自車両1の乗員に与える違和感を低減できる。
(構成)
図2を参照する。実施形態の走行支援装置10は、物体検出装置11と、自車両位置推定装置12と、地図取得装置13と、コントローラ14を備える。
物体検出装置11は、自車両1に搭載された、レーザレーダやミリ波レーダ、カメラなど、自車両1の周囲の物体を検出する、複数の異なる種類の物体検出センサを備える。物体検出装置11は、複数の物体検出センサを用いて、自車両1の周囲における物体を検出する。
物体検出装置11は、他車両、バイク、自転車、歩行者を含む移動物体、及び駐車車両を含む静止物体を検出する。例えば、移動物体及び静止物体の自車両1に対する位置、姿勢、大きさ、速度、加速度、減速度、ヨーレートを検出する。
以下の説明において、物体の位置、姿勢(ヨー角)、大きさ、速度、加速度、減速度、ヨーレートを総称して、物体の「挙動」と呼ぶ。物体検出装置11は、検出結果として、例えば自車両1の上方の空中から眺める天頂図(平面図ともいう)における、2次元の物体の挙動を出力する。
自車両位置推定装置12は、自車両1に搭載されたGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)受信機や、オドメトリなど自車両1の絶対位置を計測する位置検出センサを備える。自車両位置推定装置12は、位置検出センサを用いて、自車両1の絶対位置、すなわち、所定の基準点に対する自車両1の位置、姿勢及び速度を計測する。
地図取得装置13は、自車両1が走行する道路の構造を示す地図情報を取得する。地図取得装置13は、地図情報を格納した地図データベースを所有してもよいし、クラウドコンピューティングにより地図情報を外部の地図データサーバから取得しても構わない。地図取得装置13が取得する地図情報には、車線の絶対位置や車線の接続関係、相対位置関係などの道路構造の情報が含まれる。
さらに、地図取得装置13は、更新頻度の高い地図情報(例えば、ダイナミックマップに埋め込まれている情報)を取得する。具体的には、地図取得装置13は、1秒以下の頻度で更新される動的情報、1分以下の頻度で更新される准動的情報、1時間以下の頻度で更新される准静的情報を自車両1の外部から無線通信により取得する。
例えば、動的情報には、周囲車両、歩行者、信号機の情報が含まれ、准動的情報には、事故情報、渋滞情報、狭域気象情報が含まれ、准静的情報には、交通規制情報、道路工事情報、広域気象情報が含まれる。これに対して、上記した「道路の構造を示す地図情報」は、1時間以下の頻度で更新される静的情報に相当する。
コントローラ14は、物体検出装置11及び自車両位置推定装置12による検出結果及び地図取得装置13による取得情報に基づいて、他車両2の動作を予測し、他車両2の動作から自車両1の経路を生成し、生成した経路に従って自車両1を制御する。
コントローラ14は、プロセッサと、記憶装置等の周辺部品とを含むコンピュータであってよい。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)、やMPU(Micro-Processing Unit)であってよい。
記憶装置は、半導体記憶装置、磁気記憶装置及び光学記憶装置のいずれかを備えてよい。記憶装置は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを含んでよい。
なお、コントローラ14を、以下に示す各情報処理を実行するための専用のハードウエアにより形成してもよい。
例えば、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路でコントローラ14を実現してもよい。例えば、コントローラ14はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)等のプログラマブル・ロジック・デバイス(PLD:Programmable Logic Device)等を有していてもよい。
なお、実施形態では、コントローラ14は、自車両1を制御する走行支援装置の例として説明する。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、コントローラ14は、他車両の動作を予測する動作予測装置としても実施可能である。つまり、コントローラ14は、自車両1の経路生成及び経路に沿った走行支援を行なわず、予測した他車両の動作を最終出力してもよい。コントローラ14は、特許請求の範囲に記載された動作予測装置の一例である。
コントローラ14は、検出統合部20と、物体追跡部21と、地図内位置演算部22と、動作予測部23と、自車両経路生成部24と、車両制御部25を備える。コントローラ14は、所定の記憶装置に格納されたコンピュータプログラムをプロセッサで実行することにより、検出統合部20、物体追跡部21、地図内位置演算部22、動作予測部23、自車両経路生成部24、及び車両制御部25の機能を実現してよい。
検出統合部20は、物体検出装置11が備える複数の物体検出センサの各々から得られた複数の検出結果を統合して、各物体に対して一つの検出結果を出力する。
具体的には、物体検出センサの各々から得られた物体の挙動から、各物体検出センサの誤差特性などを考慮した上で最も誤差が少なくなる最も合理的な物体の挙動を算出する。
具体的には、既知のセンサ・フュージョン技術を用いることにより、複数種類のセンサで取得した検出結果を総合的に評価して、より正確な検出結果を得る。
物体追跡部21は、物体検出装置11によって検出された物体を追跡する。具体的には、検出統合部20により統合された検出結果から、異なる時刻に出力された物体の挙動から、異なる時刻間における物体の同一性の検証(対応付け)を行い、かつ、その対応付けを基に、物体の挙動を予測する。なお、異なる時刻に出力された物体の挙動は、コントローラ14内のメモリに記憶され、後述する軌道予測の際に用いられる。
地図内位置演算部22は、自車両位置推定装置12により得られた自車両1の絶対位置、及び地図取得装置13により取得された地図データから、地図上における自車両1の位置及び姿勢を推定する。
また、地図内位置演算部22は、自車両1が走行している道路、さらに当該道路のうちで自車両1が走行する車線を特定する。
動作予測部23は、検出統合部20により得られた検出結果と、地図内位置演算部22により特定された自車両1の位置に基づいて、自車両1の周囲における移動物体の動作を予測する。
動作予測部23は、挙動判定部30と、動作候補予測部31と、動作候補修正部32と、軌道予測部33と、運転特性推定部34と、運転特性修正部35と、尤度推定部36を備える。
挙動判定部30は、地図上における自車両1の位置と、検出統合部20により得られた物体の挙動とから、地図上における物体の位置及び挙動を特定する。
さらに、挙動判定部30は、物体の地図上の位置が時間の経過と共に変化する場合、当該物体は「移動物体」であると判断し、移動物体の大きさ及び速度から、当該移動物体の属性(走行中の他車両、歩行者)を判断する。
そして、移動物体が走行中の「他車両」であると判断した場合、挙動判定部30は、当該他車両が走行する道路及び車線を判定する。
一方で、物体の地図上の位置が時間の経過と共にしない場合、挙動判定部30は、この物体が静止物体であると判断し、静止物体の地図上の位置、姿勢及び大きさから、静止物体の属性(停止中の他車両、駐車車両、歩行者など)を判定する。
動作候補予測部31は、地図に基づく他車両の動作候補を予測する。動作候補予測部31は、地図情報に含まれる道路構造及び他車両が属している車線情報から、他車両が次にどのように走行するのかという「動作意図」を予測し、当該動作意図に基づく他車両の「基本軌道」を道路構造に基づいて演算する。
「動作候補」とは、動作意図及び基本軌道を含む上位概念である。基本軌道は、異なる時刻における他車両の位置のプロファイルのみならず、各位置における他車両の速度のプロファイルをも示す。
例えば、他車両が単車線の単路及びカーブ路を走行する場合、動作候補予測部31は、車線の形状に沿って走行する動作意図(直進)を予測し、基本軌道として、地図上の車線に沿った軌道を演算する。
また、他車両が複数車線の単路及びカーブ路を走行する場合、動作候補予測部31は、動作意図(直進)と、右側もしくは左側へ車線変更する動作意図(車線変更)を予測する。動作意図(車線変更)における他車両の基本軌道は、道路構造及び所定の車線変更時間に基づいて車線変更する軌道である。
さらに、交差点を走行する場合、動作候補予測部31は、直進、右折及び左折の動作意図を予測し、地図上の交差点における道路構造に基づく直進軌道、右折軌道、左折軌道を基本軌道として演算する。
なお、「基本軌道」の演算では道路構造を考慮するが、検出統合部20により統合された移動物体や静止物体は考慮しない。
例えば図1に示す走行シーンにおいて、動作候補予測部31は、左側車線に沿って走行する動作意図(直進)及び基本軌道t1を、他車両2の動作候補として演算する。
しかし、動作候補予測部31は、自車両1の周囲における移動物体である先行車両3に起因する動作意図(車線変更)と、車線変更の軌道t2及びt3は演算しない。静止物体に起因する動作候補についても同様である。
動作候補修正部32は、物体検出装置11により検出された静止物体を考慮して動作候補予測部31により予測された動作候補を修正する。
具体的には、動作候補修正部32は、他車両の基本軌道と静止物体の位置が干渉するか否かを判断する。干渉する場合、静止物体を回避する他車両2の動作意図及び基本軌道を新たに追加する。
図1に示す他車両2以外の移動物体(例えば先行車両3)が物体検出装置11により検出されている場合、動作候補修正部32は、他の移動物体を考慮して動作候補予測部31により予測された動作候補を修正する。
具体的には、動作候補修正部32は、他の移動物体と他車両2の干渉があるか否かを経時的に判断する。移動物体同士の干渉がある場合には、他の移動物体との干渉を回避する他車両2の動作意図及び基本軌道を新たに追加する。
このとき、動作候補修正部32は、他車両2の運転特性に応じて異なる複数の基本軌道を他車両2の動作候補として生成する。
例えば、他車両2の運転特性が、自己中心的の運転を行う傾向を有しているか慎重な運転を行う傾向を有しているかに応じて、異なる複数の基本軌道を生成してよい。
本実施形態では、他車両2の運転特性の例として「Aggressive」、「Ordinary」及び「Cautious」を含む3種類の運転特性を例示する。
Aggressiveは、自己中心的の運転を行う傾向を有する運転特性であり、比較的急な運転操作を行う傾向を有する。言い換えれば、安全運転の傾向が比較的弱く、動作の予測可能性が比較的低い。
反対に、Cautiousは、慎重な運転を行う傾向を有する運転特性であり、比較的緩慢な運転操作を行ったり、平均的な周囲車両や法定速度よりも低い速度で走行したりする傾向を有する。言い換えれば、安全運転の傾向が比較的強く、また動作の予測可能性が比較的高い。
Ordinaryは、平均的な運転操作を行う傾向を有する運転特性であり、Aggressiveよりも緩慢で、Cautiousより急な運転操作を行う傾向を有する。また、Aggressiveより安全運転の傾向が強く、Cautiousよりも安全運転の傾向が弱い。また、Aggressiveより予測可能性が高い。
まだ他車両2の運転特性が推定されていない場合、運転特性が未推定であることを示す状態として「Unknown」を使用する。
なお、他車両2の動作の予測に使用される運転特性はこれら例示した運転特性に限られず、他車両2の動作の予測に有用な他の運転特性を採用してもよい。
Aggressiveは特許請求の範囲に記載された第1特性の一例であり、Cautious及びOrdinaryは、特許請求の範囲に記載された第2特性の一例である。また、Ordinaryを第1特性の一例とするとき、Cautiousを第2特性の一例としてもよい。
図3は、他車両2の動作候補として、先行車両3を追い越す動作意図(車線変更)の基本軌道の例を示す。動作候補修正部32は、他車両2の運転特性がAggressive、Ordinary及びCautiousである場合について、それぞれ車線変更時間が異なる基本軌道t11、t12及びt13を生成する。
例えば、他車両2の運転特性がAggressiveである場合の車線変更時間は、3秒以下であってよく、Cautiousである場合には5秒以上であってよく、Ordinaryである場合には3秒より長く5秒より短くてよい。
例えば動作候補修正部32は、地図情報が示す車線変更前の他車両2の走行レーンの中心と、車線変更後の他車両2の走行レーンの中心に基づいて、運転特性に応じた車線変更時間をパラメータとしてクロソイド曲線を用いて基本軌道t11〜t13を生成してよい。なお、基本軌道t11〜t13を生成する際の曲線は、必ずしもクロソイド曲線である必要はなく、その他の曲線であってもよい。
なお、運転特性がOrdinaryである場合の基本軌道(例えば基本軌道t12)は、運転特性が推定されていない場合(すなわちUnknownの場合)の基本軌道としても使用してよい。
図1を参照する。例えば、動作候補修正部32は、他車両2の運転特性がAggressive及びOrdinaryである場合について、それぞれ車線変更時間が異なる基本軌道t3及びt2を生成し、他車両2の運転特性がCautiousである場合について自車両1に先を譲る軌道t1を生成してよい。
なお、運転特性に応じて異なる複数の基本軌道として、車線変更時間に加えて又は代えて車線変更開始タイミングの異なる複数の基本軌道を生成してもよい。
なお、動作候補予測部31も、他車両2の運転特性に応じて異なる複数の基本軌道を他車両2の動作候補として生成してよい。すなわち、他車両2以外の移動物体や静止物体に関わらず道路構造に基づいて演算される基本軌道についても、他車両2の運転特性に応じて異なる複数の軌道を生成してよい。
例えば、動作候補予測部31は、他車両2以外の移動物体や静止物体と無関係に、走行路を直進する場合、車線変更する場合、交差点を直進、右左折する場合についても、他車両2の運転特性がAggressive、Ordinary、及びCautiousである場合について、それぞれ基本軌道を生成してよい。
図2を参照する。軌道予測部33は、挙動判定部30において検出された他車両2の実際の挙動に基づいて、他車両2が取る軌道(実効軌道)を予測する。
具体的には、軌道予測部33は、上記予測された動作意図にしたがって動作する場合の他車両2の実効軌道を、例えばカルマンフィルターなどの既知の状態推定技術を用いて演算する。
「実効軌道」は、基本軌道と同様にして、異なる時刻における他車両2の位置を示すのみならず、各位置における他車両2の速度のプロファイルをも示す。実効軌道と基本軌道は、共に他車両2が取る軌道である点で共通するが、実効軌道は他車両2の挙動を考慮して演算されるが、基本軌道は他車両の挙動を考慮しないで演算される点で、両者は相違する。
図4A及び図4Bに示す基本軌道t21及びt22は、動作意図及び道路構造に基づいて導出された他車両2の軌道の例であり、他車両2の挙動は考慮されていない。よって、例えば、他車両2の現在の姿勢(ヨー角)が考慮されていないため、他車両2の現在位置から、異なる方向に向けて、複数の基本軌道t21及びt22が延びている。これに対して、軌道予測部33は、他車両2の挙動を考慮して、上記した動作意図に沿った軌道(実効軌道)を演算する。換言すれば、上記した動作意図に沿った動作を取った場合の他車両2の実効軌道を演算する。
図1及び図3に示す軌道t1〜t3及びt11〜t13は、他車両2の動作意図及び道路構造に基づいて導出された他車両2の基本軌道の一例である。
図4A及び図4Bにおいて、他車両2の姿勢(ヨー角)は、道路の形状に沿った走行の基本軌道t21よりも左側に傾き、他車両2の速度は、進行方向の速度成分のみからなり、車幅方向の速度成分はゼロである。つまり、他車両2は直進状態である。
よって、この姿勢及び速度を起点として他車両2が道路の形状に沿った走行の動作意図に従って走行する場合、図4Aに示すように、基本軌道t21から左側に離れた後に、基本軌道t21に近づいて一致する実効軌道t31となる。
換言すれば、走行車線からの逸脱を修正するような修正軌道(オーバーシュート軌道)を描くことが予測される。軌道予測部33は、他車両2の姿勢(ヨー角)及び速度を起点として、道路の形状に沿った走行の動作意図(直進)に従って走行する実効軌道t31を予測する。
次に、同じ姿勢及び速度を起点として他車両2が車線変更の動作意図に従って走行する場合、図4Bに示すように、左方向への旋回を開始し、左側車線へ移動した後に、右へ旋回して左側車線に沿った軌道へ修正する実効軌道t32となる。
つまり、舵角が中立位置の状態から始まる左旋回のクロソイド曲線及び右旋回のクロソイド曲線からなる実効軌道t32を描く。よって、実効軌道t32は、車線変更軌道t22を演算するときの「所定の車線変更時間」とほぼ同じ時間をかけて車線変更が完了する軌道となる。なお、実効軌道を描く際の曲線は必ずしもクロソイド曲線である必要はなく、その他の曲線を用いて描いてもよい。図4A及び図4Bの例では、実効軌道t32は車線変更における基本軌道t22とほぼ同じ軌道となる。
図4A及び図4Bと同様にして、図1及び図3に示す基本軌道t1〜t3及びt11〜t13についても、軌道予測部33は、他車両2の挙動を考慮して、動作意図に沿った軌道(実効軌道)を演算する。
例えば図1及び図3に示す走行シーンにおいて、他車両2の位置、姿勢(ヨー角)及び速度を起点として、自車両1の前で車線変更を行う動作意図、又は自車両1に追い越されるまで右側車線への車線変更を行わずに減速しながら左側車線を走行し続ける動作意図に従って走行する他車両2の実効軌道をそれぞれ演算する。
なおここでは、他車両2の挙動の例として、位置、姿勢及び速度を考慮したが、他車両2の加速度、減速度を考慮して、実効軌道を演算してもよい。例えば、直進に比べて、車線変更の時の減速度は大きくなることが予測することができる。
なお、予想軌道は、特許請求の範囲に記載された運転特性に基づいて予測された第1予測軌道の一例である。実効軌道は、特許請求の範囲に記載された他車両の実際の挙動に基づき予測された第2予測軌道の一例である。
次に、運転特性推定部34は、他車両2の周囲の特定の運転環境に基づいて他車両2の運転特性を推定する。運転特性推定部34によって推定される運転特性は、動作予測部23及び動作候補修正部32が予測した動作候補(すなわち運転特性に応じて異なる複数の動作候補)のうちのいずれを、他車両2の動作として予測するかを判断するために使用する。
例えば、運転特性推定部34は、他車両2の運転特性が上記のAggressive、Ordinary及びCautiousのいずれであるかを推定してよい。
例えば運転特性推定部34は、特定の運転環境に基づいて、この運転環境における他車両2の車両挙動から他車両2の運転特性を推定してよい。例えば運転特性推定部34は、車線変更時における他車両2のウインカー操作に基づいて他車両2の運転特性を推定してよい。
例えば図1に示す他車両2の車線変更の運転シーンを想定する。運転特性推定部34は、他車両2の車線変更により自車両1の予想経路t4と他車両2の予想軌道t3とが交差する交差エリア4を算出する。
そして、他車両2が交差エリア4へ到達する到達時刻を推定し、交差エリア4への到達時刻とウインカー点灯開始時刻との時間差を算出する。算出された時間差が第1閾値X1以上の場合に他車両2の運転特性がCautiousであると推定し、第1閾値X1未満で第2閾値X2以上(第2閾値X2<第1閾値X1)の場合にOrdinaryであると推定し、第2閾値X2未満の場合にAggressiveであると推定してよい。
または、運転特性推定部34は、他車両2の運転特性がAggressiveである尤もらしさ、Ordinaryである尤もらしさ、及びCautiousである尤もらしさをそれぞれ推定してもよい。
以下、他車両2の運転特性がAggressiveである尤もらしさ、Ordinaryである尤もらしさ及びCautiousである尤もらしさを、それぞれ「Aggressive尤度」、「Ordinary尤度」及び「Cautious尤度」と表記する。
運転特性推定部34は、これらの尤度を、動作予測部23及び動作候補修正部32が予測した複数の動作候補(すなわち運転特性に応じて異なる動作候補)が他車両2の動作となるそれぞれの尤度(すなわち他車両2の動作として選択される尤度)として記憶装置に保持する。
例えば、Aggressive尤度は他車両2が図3の基本軌道t11を通る尤度であり、Ordinary尤度は基本軌道t12を通る尤度であり、及びCautious尤度は基本軌道t13を通る尤度である。
これら他車両2の運転特性の推定に基づいて予測される各動作候補が他車両2の動作となる尤度を「第1尤度α1」と表記する。
運転特性推定部34は、他車両2の車両挙動に応じて逐次これらの尤度を増減する。
例えば、交差エリア4への到達時刻とウインカー点灯時刻との時間差が第1閾値X1以上の場合にCautious尤度を増加させるとともにOrdinary尤度とAggressive尤度を減少させ、第1閾値X1未満で第2閾値X2以上の場合にOrdinary尤度を増加させるとともにCautious尤度とAggressive尤度を減少させ、第2閾値X2未満の場合にAggressive尤度を増加させるとともにCautious尤度とOrdinary尤度を減少させてよい。
また例えば運転特性推定部34は、車線変更時間に基づいて他車両2の運転特性を推定してよい。
具体的には、車線変更時間が第3閾値X3以上の場合に他車両2の運転特性がCautiousであると推定し、第3閾値X3未満で第4閾値X4以上(第4閾値X4<第3閾値X3)の場合にOrdinaryであると推定し、第4閾値X4未満の場合にAggressiveであると推定してよい。
または、車線変更時間が第3閾値X3以上の場合にCautious尤度を増加させるとともにOrdinary尤度とAggressive尤度を減少させ、第3閾値X3未満で第4閾値X4以上の場合にOrdinary尤度を増加させるとともにCautious尤度とAggressive尤度を減少させ、第4閾値X4未満の場合にAggressive尤度を増加させるとともにCautious尤度とOrdinary尤度を減少させてもよい。
その他、例えば、平均的な周囲車両の速度や法定速度を特定の運転環境として、他車両2の速度が平均的な周囲車両の速度や法定速度よりも低い場合に、他車両2の運転特性がCautiousであると推定したり、Cautious尤度を増加させるとともにOrdinary尤度とAggressive尤度を減少させてもよい。
または、他車両2が追い越し車線以外の車線で先行車両3を追い越したり、先行車両3との相対速度が閾値以上で車間距離が閾値以下の場合に、他車両2の運転特性がAggressiveであると推定したり、Aggressive尤度を増加させるとともにCautious尤度とOrdinary尤度を減少させてもよい。
運転特性推定部34が推定した他車両2の運転特性に基づいて、動作予測部23及び動作候補修正部32が予測した複数の動作候補(すなわち運転特性に応じて異なる動作候補)の中からいずれかを他車両2の動作として予測することにより、他車両2の運転特性を考慮して他車両2の動作を予測することが可能になるため、予測精度が高まる。
しかし、他車両2の運転特性は周囲環境の変化によって変化することがある。
例えば、他車両2の先行車両3が平均的な車両の走行速度又は法定速度より低速で走行し続ける場合(例えば先行車両3の運転特性がCautiousである場合)、他車両2の普段の運転特性がOrdinaryやCautiousであっても、先行車両3を追い越すために普段よりも強引な運転を行い、運転特性がAggressiveである車両と同様の動作を行うことがある。
また、他車両2の普段の運転特性がAggressiveであっても、路面が低μであったり前方の視界が悪かったりする場合には、運転特性がOrdinaryやCautiousである車両と同様の動作を行うことがある。
このため、運転特性修正部35は、他車両2の周囲環境の変化が起きた場合(すなわち他車両2の周囲の運転環境が、特定の第1運転環境から第2運転環境になった場合)に運転特性推定部34が推定した他車両2の運転特性を修正する。すなわち、運転特性推定部34が推定した運転特性に基づきこの運転特性を修正した運転特性を演算する。
運転特性推定部34が推定した運転特性、及び運転特性修正部35が修正した運転特性は、それぞれ特許請求の範囲に記載の第1運転特性及び第2運転特性の一例である。
例えば運転特性修正部35は、先行車両3が平均的な車両の走行速度又は法定速度より低速で走行し続ける場合(例えば先行車両3の運転特性がCautiousである場合)に、他車両2の運転特性をCautiousやOrdinaryからAggressiveへ変更してもよい。または、CautiousからOrdinaryへ変更してもよい。
以下、運転特性をAggressiveへ変更することには、Aggressive尤度を増加させるとともにCautious尤度とOrdinary尤度を減少させることを含む。
運転特性をOrdinaryへ変更することには、Ordinary尤度を増加させるとともにCautious尤度とAggressive尤度を減少させることを含む。
運転特性をCautiousへ変更することには、Cautious尤度を増加させるとともにOrdinary尤度とAggressive尤度を減少させることを含む。
また例えば、他車両2と先行車両3とが接近する場合に、他車両2の運転特性をCautiousやOrdinaryからAggressiveへ変更してもよい。または、CautiousからOrdinaryへ変更してもよい。
また例えば、他車両2の前方に落下物や道路工事などの障害物が現れた場合に、他車両2の運転特性をCautiousやOrdinaryからAggressiveへ変更してもよい。または、CautiousからOrdinaryへ変更してもよい。
また例えば、渋滞最後尾の車両が他車両2の先行車両3となった場合に、他車両2の運転特性をCautiousやOrdinaryからAggressiveへ変更してもよい。または、CautiousからOrdinaryへ変更してもよい。
また例えば、他車両2の先行車両3がバスであり且つ停止すると予測される場合に、他車両2の運転特性をCautiousやOrdinaryからAggressiveへ変更してもよい。または、CautiousからOrdinaryへ変更してもよい。
一方で、例えば雨や雪などで他車両2の前方の路面が低μへ変化した場合に、他車両2の運転特性をAggressiveからOrdinaryまたはCautiousへ変更してもよい。または、OrdinaryからCautiousへ変更してもよい。
また例えば、雪、雨、霧などの原因により他車両2の前方の視界が悪化した場合に、他車両2の運転特性をAggressiveからOrdinaryまたはCautiousへ変更してもよい。または、OrdinaryからCautiousへ変更してもよい。
また例えば、地図情報に基づいて通行人の多い場所(例えば小学校などの通学路や繁華街付近の道路)を他車両2が走行することが予想される場合に、他車両2の運転特性をAggressiveからOrdinaryまたはCautiousへ変更してもよい。または、OrdinaryからCautiousへ変更してもよい。
また例えば、地図情報に基づいて他車両2の前方に警察関連施設(例えば自動速度違反取り締まり装置や警察署、交番等の警察施設)が存在し、他車両2が警察関連施設そばを通過すると判断される場合に他車両2の運転特性をAggressiveからOrdinaryまたはCautiousへ変更してもよい。または、OrdinaryからCautiousへ変更してもよい。
また例えば、他車両2の周囲に警察車両が存在する場合に他車両2の運転特性をAggressiveからOrdinaryまたはCautiousへ変更してもよい。または、OrdinaryからCautiousへ変更してもよい。
以下、運転特性修正部35により修正された他車両2の運転特性(運転特性修正部35による修正がない場合には運転特性推定部34により推定された運転特性)を、単に「推定された運転特性」と表記することがある。
尤度推定部36は、推定された運転特性と、動作予測部23及び動作候補修正部32が予測した動作候補と軌道予測部33が予測した実効軌道との比較結果と、に基づいて他車両2の動作を予測する。
具体的には、尤度推定部36は、動作候補予測部31及び動作候補修正部32により予測された動作候補の各々について基本軌道と実効軌道とを対比する。そして、基本軌道と実効軌道との差分から、各動作候補が他車両2の動作となるそれぞれの尤度を求める。
基本軌道と実効軌道との差分に基づいて予測される、各動作候補が他車両2の動作となる尤度を「第2尤度α2」と表記する。尤度推定部36は、基本軌道と実効軌道との差違が小さいほど第2尤度α2が高くなるように第2尤度α2を演算する。
次に、尤度推定部36は、推定された運転特性と第2尤度α2とに基づいて他車両2の動作を予測する。
例えば、他車両2の運転特性として第1尤度α1(例えば、Aggressive尤度、Ordinary尤度又はCautious尤度)が推定される場合には、第1尤度α1に基づいて各動作候補の第2尤度α2に重み付けを行う。
例えば、第1尤度α1を係数として各動作候補の第2尤度α2に乗算して最終的な尤度(最終尤度α)を算出する。これにより運転特性推定部34及び運転特性修正部35により予測された第1尤度α1と尤度推定部36が推定する第2尤度α2に結合させた最終尤度αを得ることができる。
例えば、図3に示す走行シーンにおいて他車両2の運転特性がAggressiveであるときに、比較的長い車線変更時間の動作候補t12及びt13の第2尤度α2よりも、比較的短い車線変更時間のt11の第2尤度α2により大きな係数(第1尤度α1)を乗算する。
最高の尤度が演算された動作候補は、他車両2の運転特性と挙動を考慮した最も尤もらしい動作候補であると判断できる。このため尤度推定部36は、最終尤度αが最も高い動作候補を他車両2の動作として決定する。
基本軌道と実効軌道との差違は、例えば、両軌道間の位置や速度のプロファイルの差異の総和を基に算出する。図4A及び図4Bに示す面積S1、S2は、基本軌道と実効軌道との位置の差違を積分した総和の一例である。面積が狭い程、位置の差違が小さいと判断できるので、高い尤度を演算する。他の例として、位置の差違が小さくても、速度のプロファイルが大きく異なる場合には、低い尤度を演算することができる。なお、第1尤度α1、第2尤度α2及び最終尤度αは、その動作候補が実際に発生する可能性を表す指標の一例であって、尤度以外の表現であっても構わない。
以上説明したように、動作予測部23では、尤度推定部36により想定された各動作候補の尤度に基づいて、他車両2の動作を予測する。なお、「他車両の動作」には、他車両の軌道及び速度のプロファイルを含む。他車両2の軌道とは、異なる時刻における他車両2の位置のプロファイルを示す。
自車両経路生成部24は、動作予測部23により予測された他車両2の動作に基づいて、自車両1の経路を生成する。
例えば、動作予測部23が図1に示す動作t2又はt3を予測した場合、他車両2の車線逸脱を予測した上での自車両1の経路を生成できる。自車両1の経路は、車線変更に干渉しない経路であり、具体的には、他車両2を自車両1の前に車線変更させるように減速する経路である。或いは、レーン幅(車線幅)が十分に広ければ、右側車線内の右側に寄って走行する経路であってもよい。さらに右側に隣接レーンがある場合、事前にレーンチェンジを行う経路であってもよい。
よって、他車両2と接触せず、かつ、他車両2の挙動により自車両1が急減速又は急ハンドルとならない滑らかな自車両1の経路を生成することができる。「自車両1の経路」は、異なる時刻における自車両1の位置のプロファイルのみならず、各位置における自車両1の速度のプロファイルをも示す。
ここでは、地図上における他車両2の挙動に基づいて、他車両2の軌道を含む他車両の動作を予測している。このため、他車両2の軌道を基にして自車両1の経路を生成することは、他車両2との相対距離の変化、加減速度或いは姿勢角の差に基づいて自車両1の経路を生成していることになる。
例えば、図1に示す走行シーンにおいて、他車両2が減速して左側車線で走行し続ける挙動を示す場合、他車両2の挙動は、自車両1を先に行かせ、他車両2はその後に右側車線へ車線変更したいという動作意図を示していると解釈できる。
この場合、他車両2の動作意図を考慮して自車両1の経路を形成し、或いは自車両1を制御することにより、自車両1は減速せず或いは加速して先行車両3の脇を先に通過することができる。これにより、他車両2と自車両1の双方が譲り合ってしまう状況を回避できるので円滑な交通流を実現可能となる。
車両制御部25では、自車両経路生成部24により生成された経路に従って自車両1が走行するように、地図内位置演算部22により演算された自己位置に基づいて、ステアリングアクチュエータ、アクセルペダルアクチュエータ、及びブレーキペダルアクチュエータの少なくとも1つを駆動する。
なお、実施形態では、自車両1の経路に従って制御する場合を示すが、自車両1の経路を生成せずに、自車両1を制御してもよい。この場合、他車両52との相対距離、或いは、他車両2と自車両1との姿勢角の差に基づいて制御を行うことも可能である。
(動作)
次に図5を参照して、実施形態の走行支援装置10の動作の一例を説明する。
ステップS1において物体検出装置11は、複数の物体検出センサを用いて、自車両1の周囲における物体の挙動を検出する。
ステップS2において検出統合部20は、複数の物体検出センサの各々から得られた複数の検出結果を統合して、各物体に対して一つの検出結果を出力する。そして、物体追跡部21が、検出及び統合された各物体を追跡する。
ステップS3において自車両位置推定装置12は、位置検出センサを用いて、所定の基準点に対する自車両1の位置、姿勢及び速度を計測する。
ステップS4において地図取得装置13は、自車両1が走行する道路の構造を示す地図情報を取得する。
ステップS5において地図内位置演算部22は、ステップS3で計測された自車両1の位置、及びステップS4で取得された地図データから、地図上における自車両1の位置及び姿勢を推定する。
ステップS6において動作予測部23は、ステップS2で得られた検出結果(他車両2の挙動)と、ステップS5で特定された自車両1の位置に基づいて、自車両1の周囲における他車両2の動作を予測する。ステップS6における他車両動作予測ステップは図6から図10を参照して後述する。
ステップS7において自車両経路生成部24は、ステップS6で予測された他車両の動作に基づいて自車両1の経路を生成する。
ステップS8において車両制御部25が、ステップS7で生成された経路に従って自車両1が走行するように自車両1を制御する。
次に、図6を参照して図5のステップS6(他車両動作予測ステップ)を説明する。他車両動作予測ステップは、特許請求の範囲に記載された動作予測方法の一例である。
ステップS10において挙動判定部30が、地図上における自車両1の位置と、ステップS2で得られた物体の挙動とから、他車両2が走行する道路及び車線を判定する。
ステップS11において動作候補予測部31が、地図に基づく他車両2の動作候補を予測する。例えば、道路構造から動作意図を予測する。
図7は、ステップS11における動作候補予測部31による動作候補予測ステップの一例を示すフローチャートである。
ステップS30において動作候補予測部31は、他車両2について予測された様々な動作意図(例えば、直進や車線変更、又は交差点での直進や右左折)のいずれかを選択する。
ステップS31において動作候補予測部31は、選択した動作意図における他車両2の基本軌道を演算し、選択した動作意図及びこれに対応する基本軌道を動作候補として生成する。このとき動作候補予測部31は、複数の運転特性に対して運転特性に応じて異なる複数の基本軌道を演算する。すなわち、動作候補予測部31は、運転特性毎に異なる動作候補を予測する。
ステップS32において動作候補予測部31は、他車両2について予測される動作意図の全てについてステップS31の処理を行ったか否かを判断する。動作意図の全てについて処理を行った場合(ステップS32:Y)に動作候補予測ステップは終了し、処理は図6のステップS12へ進む。
動作意図のいずれかについて処理を行っていない場合(ステップS32:N)に処理はステップS30へ戻る。
図6を参照する。ステップS12においてコントローラ14は、ステップS1で検出された全ての他車両2についてステップS10及びS11の処理を行ったか否かを判断する。全ての他車両2について処理を行った場合(ステップS12:Y)に処理はステップS13へ進む。他車両2のいずれかについて処理を行っていない場合(ステップS12:N)に処理はステップS10へ戻る。
ステップS13において動作候補修正部32は、ステップS1において他車両2と同時に検出された静止物体を考慮して、ステップS11で予測された動作候補を修正し、修正された動作候補を生成する。動作候補修正部32は、図7に示す動作候補予測ステップと同様に運転特性毎に異なる動作候補を予測する。
ステップS14において動作候補修正部32は、ステップS1において検出された他車両2以外の移動物体を考慮して、ステップS11で予測された動作候補を修正し、修正された動作候補を生成する。動作候補修正部32は、図7に示す動作候補予測ステップと同様に運転特性毎に異なる動作候補を予測する。
ステップS15において運転特性推定部34は、特定の運転環境に基づいて、この運転環境における他車両2の車両挙動から他車両2の運転特性を推定する。例えば運転特性推定部34は、他車両2の運転特性として、Aggressive尤度、Ordinary尤度及びCautious尤度を推定する。
ステップS15における運転特性推定ステップの一例を図8に示す。例えば運転特性推定部34は、車線変更時における他車両2のウインカー操作に基づいてAggressive尤度、Ordinary尤度及びCautious尤度を推定してよい。
ステップS40において運転特性推定部34は、図6のステップS11、S13、S14で予測された他車両2の動作候補のいずれかを選択する。
ステップS41において運転特性推定部34は、自車両1の予想経路を取得する。
ステップS42において運転特性推定部34は、選択された他車両2の動作候補の基本軌道と自車両1の予想経路とが交差する交差エリアを算出する。
なお、他車両2の基本軌道と自車両1の予想経路とが交差しない場合には、その後のステップS43〜S50はスキップする。なお、他車両2の基本軌道のいずれも自車両1の予想経路と交差しない場合には、他車両2の運転特性は推定されず他車両2の運転特性はUnknown(未推定)となる。
ステップS43において運転特性推定部34は、他車両2が交差エリア4へ到達する到達時刻を推定する。
ステップS44において運転特性推定部34は、到達時刻が閾値未満か否かを判定する。すなわち、他車両2が交差エリア4へ近づいているか否かを判断する。到達時刻が閾値未満の場合(ステップS44:Y)に処理はステップS45へ進む。到達時刻が閾値未満でない場合(ステップS44:N)に処理はステップS51へ進む。
ステップS45において運転特性推定部34は、他車両2がウインカーの点灯を開始した時刻を判定する。そして、交差エリア4への到達時刻とウインカー点灯開始時刻との時間差を算出する。
ステップS46において運転特性推定部34は、時間差が第1閾値X1以上か否かを判断する。時間差が第1閾値X1以上の場合(ステップS46:Y)に処理はステップS47へ進む。時間差が第1閾値X1以上でない場合(ステップS46:N)に処理はステップS48へ進む。
ステップS47において運転特性推定部34は、Cautious尤度を増加させるとともにOrdinary尤度とAggressive尤度を減少させる。その後に処理はS51へ進む。
ステップS48において運転特性推定部34は、時間差が第2閾値X2以上か否かを判断する。時間差が第2閾値X2以上の場合(ステップS48:Y)に処理はステップS49へ進む。時間差が第2閾値X2以上でない場合(ステップS48:N)に処理はステップS50へ進む。
ステップS49において運転特性推定部34は、Ordinary尤度を増加させるとともにCautious尤度とAggressive尤度を減少させる。その後に処理はS51へ進む。
ステップS50において運転特性推定部34は、Aggressive尤度を増加させるとともにCautious尤度とOrdinary尤度を減少させる。その後に処理はS51へ進む。
ステップS51において運転特性推定部34は、予測された他車両2の動作候補の全てがステップS40で選択されたか否かを判断する。全ての動作候補がステップS40で選択済みの場合(ステップS51:Y)に運転特性推定ステップは終了し、処理は図6のステップS16へ進む。
いずれかの動作候補がステップS40で未選択の場合(ステップS51:N)に処理は図6のステップS40へ戻る。
図9を参照して、運転特性推定ステップの他の一例を説明する。例えば運転特性推定部34は、車線変更時間に基づいてAggressive尤度、Ordinary尤度及びCautious尤度を推定してよい。
ステップS60において運転特性推定部34は、他車両2が車線変更を開始した開始
タイミングを記録する。
ステップS61において運転特性推定部34は、他車両2が車線変更を終了した終了
タイミングを記録する。
ステップS62において運転特性推定部34は、ステップS60で記録した開始タイミングとステップS61で記録した終了タイミングに基づき、他車両2による車線変更時間を算出する。
ステップS63において運転特性推定部34は、車線変更時間が第3閾値X3以上か否かを判断する。車線変更時間が第3閾値X3以上の場合(ステップS63:Y)に処理はステップS64へ進む。車線変更時間が第3閾値X3以上でない場合(ステップS63:N)に処理はステップS65へ進む。
ステップS64において運転特性推定部34は、Cautious尤度を増加させるとともにOrdinary尤度とAggressive尤度を減少させる。その後に運転特性推定ステップは終了し、処理は図6のステップS16へ進む。
ステップS65において運転特性推定部34は、車線変更時間が第4閾値X4以上か否かを判断する。車線変更時間が第4閾値X4以上の場合(ステップS65:Y)に処理はステップS66へ進む。車線変更時間が第4閾値X4以上でない場合(ステップS65:N)に処理はステップS67へ進む。
ステップS66において運転特性推定部34は、Ordinary尤度を増加させるとともにCautious尤度とAggressive尤度を減少させる。その後に運転特性推定ステップは終了し、処理は図6のステップS16へ進む。
ステップS67において運転特性推定部34は、Aggressive尤度を増加させるとともにCautious尤度とOrdinary尤度を減少させる。その後に運転特性推定ステップは終了し、処理は図6のステップS16へ進む。
図6を参照する。ステップS16において運転特性修正部35は、他車両2の周囲環境の変化が起きた場合に運転特性推定部34が推定した他車両2の運転特性を修正する。
ステップS16における運転特性修正ステップの一例を図10に示す。例えば運転特性修正部35は、先行車両3が平均的な車両の走行速度又は法定速度より低速で走行し続ける場合に、他車両2の運転特性をOrdinaryからAggressiveへ変更してよい。
具体的には、ステップS70において運転特性修正部35は、他車両2について既に運転特性が推定済みであるか否かを判断する。運転特性が推定済みの場合(ステップS70:Y)に処理はステップS71へ進む。ない場合(ステップS70:N)に運転特性修正ステップは終了し、処理は図6のステップS17へ進む。
ステップS71において運転特性修正部35は、他車両2の前方の先行車両3の検出を試みる。他車両2の前方に先行車両3が存在する場合(ステップS72:Y)に処理はステップS73へ進む。先行車両3が存在しない場合(ステップS72:N)に運転特性を修正せずに運転特性修正ステップは終了し、処理は図6のステップS17へ進む。
ステップS73において運転特性修正部35は、先行車両3の速度を推定する。
ステップS74において運転特性修正部35は、先行車両3の速度が平均的な周囲車両の速度より低いか否かを判断する。先行車両3の速度が平均的な周囲車両の車速より低い場合(ステップS74:Y)に処理はステップS75へ進む。先行車両3の速度が平均的な周囲車両の車速より低くない場合(ステップS74:N)に運転特性を修正せずに運転特性修正ステップは終了し、処理は図6のステップS17へ進む。
ステップS75において運転特性修正部35は、他車両2の運転特性がOrdinaryであるか否かを判断する。運転特性として尤度が推定される場合、例えば運転特性修正部35は、Ordinary尤度が所定値以上であるか否かに応じて運転特性がOrdinaryであるか否かを判断してよい。また例えば、Ordinary尤度が他の尤度(すなわちAggressive尤度及びCautious尤度)よりも高いか否かに応じて運転特性がOrdinaryであるか否かを判断してよい。
運転特性がOrdinaryである場合(ステップS75:Y)に処理はステップS76へ進む。運転特性がOrdinaryでない場合(ステップS75:N)に運転特性を修正せずに運転特性修正ステップは終了し、処理は図6のステップS17へ進む。
ステップS76において運転特性修正部35は、他車両2の運転特性をOrdinaryからAggressiveへ変更する。例えば運転特性修正部35は、Aggressive尤度を増加させるとともにCautious尤度とOrdinary尤度を減少させてよい。その後に運転特性修正ステップは終了し、処理は図6のステップS17へ進む。
なお、図10の運転特性修正ステップは、運転特性修正部35による運転特性の修正処理の一例であり、運転特性修正部35は他の処理によって運転特性推定部34が推定した他車両2の運転特性を修正してもよい。
例えば、運転特性修正部35は、上述のとおり他車両2と先行車両3とが接近する場合、他車両2の前方に落下物や道路工事などの障害物が現れた場合、渋滞最後尾の車両が先行車両3となった場合に、先行車両3がバスであり且つ停止すると予測される場合、前方の路面が低μへ変化した場合、前方の視界が悪化した場合、通行人の多い場所を他車両2が走行する場合、他車両2の前方に警察関連施設が存在する場合、他車両2の周囲に警察車両が存在する場合に、他車両2の運転特性を修正してもよい。
図6を参照する。ステップS17において動作予測部23は、運転特性修正部35が修正したCautious尤度、Ordinary尤度及びAggressive尤度(運転特性修正部35による修正がない場合には運転特性推定部34により推定されたこれらの尤度)を、動作候補予測部31及び動作候補修正部32が予測した複数の動作候補(すなわち運転特性に応じて異なる動作候補)が他車両2の動作となるそれぞれの第1尤度α1として決定する。
ステップS18においてコントローラ14は、ステップS1で検出された全ての他車両2についてステップS13〜S17の処理を行ったか否かを判断する。全ての他車両2について処理を行った場合(ステップS18:Y)に処理はステップS19へ進む。他車両2のいずれかについて処理を行っていない場合(ステップS18:N)に処理はステップS13へ戻る。
ステップS19において軌道予測部33は、他車両2が挙動を維持し、且つ予測された動作意図にしたがって動作する場合の他車両2の実効軌道を、例えばカルマンフィルターなどの既知の状態推定技術を用いて演算する。
ステップS20において尤度推定部36は、動作候補予測部31及び動作候補修正部32が予測した動作候補の基本軌道と実効軌道とを対比する。尤度推定部36は、基本軌道と実効軌道との差分に基づいて、動作候補予測部31及び動作候補修正部32が予測した動作候補が他車両2の動作となるそれぞれの第2尤度α2を推定する。
ステップS21において尤度推定部36は、第1尤度α1に基づいて各動作候補の第2尤度α2に重み付けを行い、各動作候補について、他車両2と動作となり得る尤もらしさとして最終的な尤度(最終尤度α)をそれぞれ決定する。
ステップS22においてコントローラ14は、動作候補予測部31及び動作候補修正部32が予測した動作候補の全てについてステップS19〜S21の処理を行ったか否かを判断する。いずれか動作候補について処理が行われていない場合に(ステップS22:N)処理はステップS19へ戻る。
全動作候補について処理を行った場合に(ステップS22:Y)処理はステップS23へ進む。全動作候補について最終尤度αが決定されると、尤度推定部36は、尤も最終尤度αが高い動作候補を他車両2の動作として決定する。
ステップS23においてコントローラ14は、ステップS1で検出された全ての他車両2についてステップS19〜S22の処理を行ったか否かを判断する。全ての他車両2について処理を行った場合(ステップS23:Y)に他車両動作予測ステップは終了し、処理は図5のステップS7へ進む。いずれかの他車両2について処理を行っていない場合(ステップS23:N)に処理はステップS19へ戻る。
(実施形態の効果)
(1)走行支援装置10のコントローラ14は、自車両1の周囲における他車両2の動作を予測する動作予測方法を実行する。この動作予測方法において運転特性推定部34は、特定の第1運転環境に基づいて他車両2の第1運転特性を推定する。運転特性修正部35は、第1運転特性に基づいて、第1運転環境とは異なる第2運転環境における他車両2の第2運転特性を演算する。動作候補予測部31、動作候補修正部32、軌道予測部33及び尤度推定部36は、他車両2の運転環境が第1運転環境から第2運転環境になった場合、第2運転特性に基づいて他車両2の動作を予測する。
これにより、他車両2の運転特性に基づいて他車両の動作を予測する場合に、予測精度を向上できる。例えば他車両2の周囲環境に変化が起きた場合に他車両2の運転特性を修正することで、他車の動作を精度よく予測でき、自車両1の軌道を早期に修正できるため、より安全で滑らかな走行ができる。
(2)他車両2の前方環境に変化が起きた場合に、運転特性修正部35は、他車両2の前方環境が第1運転環境から第2運転環境になったことに基づき、第2運転特性を演算する。
これにより、他車両2の前方環境に変化が起きた場合に他車両2の運転特性を修正することで、他車の動作を精度よく予測することができ、自車両1の軌道を早期に修正できるため、より安全で滑らかな走行ができる。
(3)尤度推定部36は、第1運転特性及び第2運転特性にそれぞれ基づいて他車両2の動作として予測された各第1予測軌道と、他車両2の実際の挙動に基づき予測された他車両2の第2予測軌道と、の間の各比較結果に基づいて、第1運転特性に基づく第1予測軌道及び第2運転特性に基づく第1予測軌道のいずれかを選択する。
運転特性に加えて他車両2の実際の挙動に基づき他車両2の軌道を推定することにより、他車両2の動作をより高精度に推定でき、自車両1の軌道をより適切に修正できる。
(4)第1運転特性は運転操作が比較的急な第1特性(例えばAggressive)及び運転操作が比較的緩慢な第2特性(例えばOrdinary)のいずれか一方であり、第2運転特性は第1特性及び第2特性の他方である。
これにより、他車両2の運転操作が急であるか緩慢であるかに応じて他車両2の動作を予測できるため、例えば運転操作が急な他車両2に対して自車両1の軌道を早期に修正でき、より安全で滑らかな走行ができる。
(5)運転特性修正部35は、他車両2の周囲環境が第1運転環境から第2運転環境になったこととして、平均的な車両の走行速度又は法定速度よりも低速で走行する車両が他車両2の先行車両3となったことに基づいて、第1特性である第2運転特性を演算する。
これにより、先行車両3が低速で走行する場合に、他車両2の運転特性を第1特性へと修正することにより、他車両2の車線変更の軌道をより高精度に推定でき、その結果、自車両1の軌道をより安全で滑らかにできる。
(6)運転特性修正部35は、他車両2の周囲環境が第1運転環境から第2運転環境になったこととして、他車両2の先行車両3と他車両2とが接近することに基づいて、第1特性である前記第2運転特性を演算する。
これにより、先行車両3の速度が低く、相対速度が高く、且つ先行車両3の加速度の変化がない場合に、他車両2の運転特性を第1特性へと修正することにより、他車両2の車線変更の軌道をより高精度に推定でき、その結果、自車両1の軌道をより安全で滑らかにできる。
(7)運転特性修正部35は、他車両2の周囲環境が第1運転環境から第2運転環境になったこととして、他車両2の前方に障害物が現れたことに基づいて、第1特性である前記第2運転特性を演算する。
これにより、他車両2の前方に障害物があることにより他車両2の運転特性を第1特性へと修正することで、他車両2の車線変更の軌道をより高精度に推定でき、その結果、自車両1の軌道をより安全で滑らかにできる。
(8)運転特性修正部35は、他車両2の周囲環境が第1運転環境から第2運転環境になったこととして、渋滞最後尾の車両が他車両2の先行車両3となったことに基づいて、第1特性である第2運転特性を演算する。
これにより、渋滞最後尾の車両が他車両2の先行車両3となった場合に、他車両2の運転特性を第1特性へと修正することで、他車両2の車線変更の軌道をより高精度に推定でき、その結果、自車両1の軌道をより安全で滑らかにできる。
(9)運転特性修正部35は、他車両2の周囲環境が第1運転環境から第2運転環境になったこととして、停止すると予測されるバスが他車両の先行車両3となったことに基づいて、第1特性である第2運転特性を演算する。
これにより、先行車両3がバスであり停止しそうな場合に、他車両2の運転特性を第1特性へと修正することで、他車両2の車線変更の軌道をより高精度に推定でき、その結果、自車両1の軌道をより安全で滑らかにできる。
(10)運転特性修正部35は、他車両2の周囲環境が第1運転環境から第2運転環境になったこととして、他車両2の前方の路面が低μへ変化したことに基づいて、第2特性である第2運転特性を演算する。
これにより、雨や雪などで路面が低μへ変化した場合に、他車両2の運転特性を第2特性へと修正することで、自車両1が不必要な減速をすることなく全体の交通量を妨げない走行ができる。
(11)運転特性修正部35は、他車両2の周囲環境が第1運転環境から第2運転環境になったこととして、他車両2の前方の視界が悪化したことに基づいて、第2特性である第2運転特性を演算する。
これにより、雪、雨、霧などで前方の視界が悪化した場合に、他車両2の運転特性を第2特性へと修正することで、自車両1が不必要な減速をすることなく全体の交通量を妨げない走行ができる。
(12)運転特性修正部35は、他車両2の周囲環境が第1運転環境から第2運転環境になったこととして、通行人の多い場所を他車両2が走行することが予想されることに基づいて、第2特性である第2運転特性を演算する。
これにより、歩行者や通行人が多く存在する場合に、他車両2の運転特性を第2特性へと修正することで、自車両1が不必要な減速をすることなく全体の交通量を妨げない走行ができる。
(13)運転特性修正部35は、他車両2の周囲環境が第1運転環境から第2運転環境になったこととして、他車両2の前方に警察関連施設が存在することに基づいて、第2特性である第2運転特性を演算する。
これにより、警察関連施設が存在する場合に、他車両2の運転特性を第2特性へと修正することで、自車両1が不必要な減速をすることなく全体の交通量を妨げない走行ができる。
(14)運転特性修正部35は、他車両2の周囲環境が第1運転環境から第2運転環境になったこととして、他車両2の周囲に警察車両が存在することに基づいて、第2特性である第2運転特性を演算する。
これにより、警察車両が存在する場合に、他車両2の運転特性を第2特性へと修正することで、自車両1が不必要な減速をすることなく全体の交通量を妨げない走行ができる。
1…自車両、2…他車両、3…先行車両、10…走行支援装置、11…物体検出装置、12…自車両位置推定装置、13…地図取得装置、14…コントローラ、20…検出統合部、21…物体追跡部、22…地図内位置演算部、23…動作予測部、24…自車両経路生成部、25…車両制御部、30…挙動判定部、31…動作候補予測部、32…動作候補修正部、33…軌道予測部、34…運転特性推定部、35…運転特性修正部、36…尤度推定部

Claims (15)

  1. 自車両の周囲における他車両の動作を予測する動作予測方法であって、
    特定の第1運転環境に基づいて前記他車両の第1運転特性を推定し、
    前記第1運転特性に基づいて、前記第1運転環境とは異なる第2運転環境における前記他車両の第2運転特性を演算し、
    前記他車両の運転環境が前記第1運転環境から前記第2運転環境になった場合、前記第2運転特性に基づいて前記他車両の動作を予測することを特徴とする動作予測方法。
  2. 前記他車両の前方環境が前記第1運転環境から前記第2運転環境になったことに基づき、前記第2運転特性を演算することを特徴とする請求項1に記載の動作予測方法。
  3. 前記第1運転特性及び前記第2運転特性にそれぞれ基づいて前記他車両の前記動作として予測された各第1予測軌道と、前記他車両の実際の挙動に基づき予測された前記他車両の第2予測軌道と、の間の各比較結果に基づいて、前記第1運転特性に基づく前記第1予測軌道及び前記第2運転特性に基づく前記第1予測軌道のいずれかを選択することを特徴とする請求項1又は2に記載の動作予測方法。
  4. 前記第1運転特性は運転操作が比較的急な第1特性及び運転操作が比較的緩慢な第2特性のいずれか一方であり、前記第2運転特性は前記第1特性及び前記第2特性の他方であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の動作予測方法。
  5. 前記他車両の周囲環境が前記第1運転環境から前記第2運転環境になったこととして、平均的な車両の走行速度又は法定速度よりも低速で走行する車両が前記他車両の先行車両となったことに基づいて、前記第1特性である前記第2運転特性を演算することを特徴とする請求項4に記載の動作予測方法。
  6. 前記他車両の周囲環境が前記第1運転環境から前記第2運転環境になったこととして、前記他車両の先行車両と前記他車両とが接近することに基づいて、前記第1特性である前記第2運転特性を演算することを特徴とする請求項4又は5に記載の動作予測方法。
  7. 前記他車両の周囲環境が前記第1運転環境から前記第2運転環境になったこととして、前記他車両の前方に障害物が現れたことに基づいて、前記第1特性である前記第2運転特性を演算することを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の動作予測方法。
  8. 前記他車両の周囲環境が前記第1運転環境から前記第2運転環境になったこととして、渋滞最後尾の車両が前記他車両の先行車両となったことに基づいて、前記第1特性である前記第2運転特性を演算することを特徴とする請求項4〜7のいずれか一項に記載の動作予測方法。
  9. 前記他車両の周囲環境が前記第1運転環境から前記第2運転環境になったこととして、停止すると予測されるバスが前記他車両の先行車両となったことに基づいて、前記第1特性である前記第2運転特性を演算することを特徴とする請求項4〜8のいずれか一項に記載の動作予測方法。
  10. 前記他車両の周囲環境が前記第1運転環境から前記第2運転環境になったこととして、前記他車両の前方の路面が低μへ変化したことに基づいて、前記第2特性である前記第2運転特性を演算することを特徴とする請求項4〜9のいずれか一項に記載の動作予測方法。
  11. 前記他車両の周囲環境が前記第1運転環境から前記第2運転環境になったこととして、前記他車両の前方の視界が悪化したことに基づいて、前記第2特性である前記第2運転特性を演算することを特徴とする請求項4〜10のいずれか一項に記載の動作予測方法。
  12. 前記他車両の周囲環境が前記第1運転環境から前記第2運転環境になったこととして、通行人の多い場所を前記他車両が走行することが予想されることに基づいて、前記第2特性である前記第2運転特性を演算することを特徴とする請求項4〜11のいずれか一項に記載の動作予測方法。
  13. 前記他車両の周囲環境が前記第1運転環境から前記第2運転環境になったこととして、前記他車両の前方に警察関連施設が存在することに基づいて、前記第2特性である前記第2運転特性を演算することを特徴とする請求項4〜12のいずれか一項に記載の動作予測方法。
  14. 前記他車両の周囲環境が前記第1運転環境から前記第2運転環境になったこととして、前記他車両の周囲に警察車両が存在することに基づいて、前記第2特性である前記第2運転特性を演算することを特徴とする請求項4〜13のいずれか一項に記載の動作予測方法。
  15. 自車両の周囲における他車両の動作を予測するコントローラを備える動作予測装置であって、
    前記コントローラは、
    特定の第1運転環境に基づいて前記他車両の第1運転特性を推定し、
    前記第1運転特性に基づいて、前記第1運転環境とは異なる第2運転環境における前記他車両の第2運転特性を演算し、
    前記他車両の運転環境が前記第2運転環境になった場合、前記第2運転特性に基づいて前記他車両の動作を予測することを特徴とする動作予測装置。
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