この特許文献1に開示された技術では、ジャッキアップポイントに、ジャッキ専用の部材(ジャッキ受部材)を設ける必要があり、コストや部品点数の増加を招いていた。そこで、従来から、車両に設けられている既存のプレート材に、ジャッキアップポイントを設定することが提案されている。例えば、車両の前部底面には、車両の操縦安定性を目的として、シェアプレートと呼ばれるプレート材が配されることがある。このシェアプレートに、ジャッキアップポイントを設定することが、一部で提案されている。かかる構成とすれば、ジャッキ専用の部材を別途設ける必要がなく、コストや部品点数を低減できる。
ここで、近年、車両の更なる軽量化、コスト低下のために、こうしたプレート材の肉厚を低減したいという要望がある。しかし、プレート材の肉厚を低減すると、ジャッキアップ時に、ジャッキ装置からの反力に耐えられず、プレート材が塑性変形したり、破損したりすることがあった。
そこで、本明細書では、ジャッキアップポイントが設定されたプレート材の厚みを抑えつつ、当該プレート材の塑性変形および破損をより抑制できる車両下部構造、および、ジャッキアップ方法を開示する。
本明細書で開示する車両下部構造は、車両の前部底面に配され、前側ジャッキアップポイントとなる位置において下方に突出するジャッキアップ用凸部が形成されたプレート材と、前記プレート材の上方に配される骨格部材と、を備え、前記プレート材は、前記ジャッキアップ用凸部の後方に連なるとともに、前記骨格部材の下端面の一部と上下方向に対向する耐力エリアを有する、ことを特徴とする。
かかる構成とすれば、ガレージジャッキの受皿は、ジャッキアップ用凸部の後方に連なる耐力エリアに当接することになる。そして、この耐力エリアが、骨格部材の下端面の一部と上下方向に対向しているため、耐力エリアの変形が骨格部材により阻害され、プレート材の過剰な撓み、ひいては、プレート材の塑性変形や破損が効果的に防止される。結果として、プレート材の厚みを抑えつつ、当該プレート材の塑性変形および破損をより抑制できる。
この場合、前記骨格部材は、少なくとも、車両高さ方向に延びる立壁を有しており、前記耐力エリアのほぼ真上に、前記立壁が位置してもよい。
立壁の周辺は、特に、強度が高く、変形しにくい。耐力エリアのほぼ真上に、こうした立壁が位置することで、耐力エリアの変形がより効果的に抑制され、プレート材の塑性変形および破損をより抑制できる。
また、前記プレート材には、さらに、前記ジャッキアップ用凸部の後方に連なり、ジャッキアップ用凸部より小さい突出量で下方に突出する耐力凸部が形成されており、前記耐力エリアが前記耐力凸部内に位置していてもよい。
耐力エリアの周辺に、ジャッキアップ用凸部および耐力凸部といった凹凸を形成することで、プレート材そのものの強度を向上でき、プレート材の塑性変形や破損をより効果的に抑制できる。
また、前記骨格部材は、サスペンションメンバであり、前記プレート材は、前端が前記サスペンションメンバに、後端が他の骨格部材またはボディに連結されるシェアプレートであってもよい。
サスペンションメンバおよびシェアプレートといった、既存の車両にも設けられている部材で、ガレージジャッキの受皿からの反力を受ける構成とすれば、専用の部材を設ける必要がなく、車両のコストをより低減できる。
本明細書で開示する車両のジャッキアップ方法は、車両の前部底面に配されるプレート材と、前記プレート材の上方に配される骨格部材と、を有した車両をガレージジャッキでジャッキアップするジャッキアップ方法であって、前記プレート材には、前側ジャッキアップポイントとなる位置において下方に突出するジャッキアップ用凸部が形成されており、前記プレート材は、前記ジャッキアップ用凸部の後方に連なるとともに、前記骨格部材の下端面の一部と上下方向に対向する耐力エリアを有しており、ガレージジャッキの受皿の内部に、前記ジャッキアップ用凸部が嵌まり、かつ、前記受皿の周縁が前記耐力エリアに当接するように、前記受皿を前記プレート材に当てて、ジャッキアップする、ことを特徴とする。
かかる構成とすれば、ガレージジャッキの受皿は、ジャッキアップ用凸部の後方に連なる耐力エリアに当接することになる。そして、この耐力エリアが、骨格部材の下端面の一部と上下方向に対向しているため、耐力エリアの変形が骨格部材により阻害され、プレート材の過剰な撓み、ひいては、プレート材の塑性変形や破損が効果的に防止される。結果として、プレート材の厚みを抑えつつ、当該プレート材の塑性変形および破損をより抑制できる。
本明細書で開示する車両下部構造、および、ジャッキアップ方法によれば、ガレージジャッキの受皿は、ジャッキアップ用凸部の後方に連なる耐力エリアに当接することになる。そして、この耐力エリアが、骨格部材の下端面の一部と上下方向に対向しているため、耐力エリアの変形が骨格部材により阻害され、プレート材の過剰な撓み、ひいては、プレート材の塑性変形や破損が効果的に防止される。結果として、プレート材の厚みを抑えつつ、当該プレート材の塑性変形および破損をより抑制できる。
以下、車両10の下部構造について図面を参照して説明する。図1は、車両10のジャッキアップポイントを説明する図であり、車両10を下側からみた概略図である。また、図2は、車両10の前部をジャッキアップする様子を示すイメージ図である。なお、図1では、前側ジャッキアップポイントJPfに特に関連する部材のみを図示し、その他の部材の図示は、省略している。また、以下の図面において、Frは、車両10前方を、Rは、車両10右側を、Upは、車両10上方を意味している。また、本明細書において車両10の前後左右は、全て、運転手からみての前後左右を表している。
車両10を修理、点検する際に、車両10をジャッキアップすることがある。左右片側の車輪のみを持ち上げる際には、パンタグラフジャッキが用いられることが多く、左右両方の車輪を同時に持ち上げる際には、ガレージジャッキ100が用いられることが多い。ガレージジャッキ100は、図2に示すように、油圧等で昇降可能なアーム102と、当該アーム102の先端に取り付けられたジャッキ受皿104と、を有している。ジャッキ受皿104は、ジャッキアップの際に、車両10の底部に当てられる部位である。このジャッキ受皿104は、通常、周縁が上方に立ち上がった略皿状となっている。
車両10の底面には、このガレージジャッキ100のジャッキ受皿104を当てるポイントである前側ジャッキアップポイントJPfおよび後側ジャッキアップポイントJPrが設定されている。すなわち、車両10の前部をジャッキアップする際には、前側ジャッキアップポイントJPfに、車両10の後部をジャッキアップする際には、後側ジャッキアップポイントJPrに、それぞれ、ガレージジャッキ100のジャッキ受皿104を当てる。以下では、特に、前側ジャッキアップポイントJPf周辺の構成について説明する。
図1から明らかなとおり、前側ジャッキアップポイントJPfは、車両10の前部、かつ、車幅方向略中央に位置している。この前側ジャッキアップポイントJPfは、シェアプレート12と呼ばれるプレート材に設定されている。すなわち、車両10の前部をジャッキアップする際、ガレージジャッキ100のジャッキ受皿104は、シェアプレート12に当てられる。
シェアプレート12は、金属(例えばアルミ系金属等)からなるプレート材である。シェアプレート12は、図1に示す通り、後方に向かうにつれて車幅寸法が拡大する略台形状となっている。このシェアプレート12は、その一部がサスペンションメンバ14に締結され、他の一部が、他の骨格部材またはボディ(図示せず)に締結されている。かかるシェアプレート12を設けることで、車体のねじり剛性が向上し、車両10の操縦安定性が向上する。前側ジャッキアップポイントJPfは、このシェアプレート12の車幅方向中央、かつ、前端近傍に設定されている。
サスペンションメンバ14は、サスペンションリンク類を支持する骨格部材であり、クロスメンバとも呼ばれる。本例のサスペンションメンバ14は、車幅方向に延びるフロントクロス部30と、フロントクロス部30の後方において車幅方向に延びるリアクロス部32と、フロントクロス部30およびリアクロス部32の両端同士を連結する一対のサイド部34と、を有した略ロ字状となっている。このうち、リアクロス部32は、シェアプレート12の前端近傍において、当該シェアプレート12を車幅方向に横断している。
次に、図3、図4を参照して前側ジャッキアップポイントJPf周辺の構造について、より詳細に説明する。図3は、図1におけるA部の拡大図である。また、図4は、図3におけるB−B断面図である。
シェアプレート12のうち、前側ジャッキアップポイントJPfとなる位置には、下方に突出した円形の凸部であるジャッキアップ用凸部20が形成されている。このジャッキアップ用凸部20は、前側ジャッキアップポイントJPfを示す目印である。このジャッキアップ用凸部20の直径は、ガレージジャッキ100のジャッキ受皿104の内径よりも小さくなっており、ジャッキ受皿104の内側に、ジャッキアップ用凸部20が完全に嵌まりこむようになっている。
ジャッキアップ用凸部20の後方には、耐力エリア22が連なっている。耐力エリア22は、ジャッキアップ用凸部20の後方に連なり、かつ、サスペンションメンバ14の下端面と対向するエリアである。ジャッキ受皿104をシェアプレート12に当てた際、当該ジャッキ受皿104の後端縁は、この耐力エリア22に当接する。車両10をジャッキアップした際、ジャッキ受皿104からの反力は、主に、この耐力エリア22にかかる。すなわち、車両10をジャッキアップしていくと、図2に示す通り、シェアプレート12を含む車両10全体が後下がりに傾斜していく。その結果、ジャッキ受皿104のうち後端縁のみがシェアプレート12に当接することになる。そのため、ジャッキ受皿104からの反力は、ジャッキ受皿104の後端縁と当接する耐力エリア22で受けることになる。
この耐力エリア22は、耐力凸部24内に位置している。耐力凸部24は、ジャッキアップ用凸部20の後方に連なる略矩形の凸部である。この耐力凸部24は、下方に突出した凸部であるが、その突出量は、ジャッキアップ用凸部20の突出量よりも小さい。したがって、ジャッキアップ用凸部20と耐力凸部24との間には、段差が形成される。この段差により、ジャッキ受皿104の位置ずれが防止され、ジャッキ受皿104が適正な位置に当接しやすくなる。
ここで、ジャッキアップに伴うシェアプレート12の塑性変形や破損を防止するためには、耐力エリア22の強度を十分に高くすることが必要である。強度を向上する方法としては、シェアプレート12の肉厚の増加が考えられる。しかし、肉厚を増加するとその分、材料の増加、車両10の重量増加を招き、コスト増加や燃費悪化という別の問題を招く。また、上述したとおり、シェアプレート12は、主に、操縦安定性向上を目的として配置されているが、シェアプレート12を過度に肉厚にした場合、操縦安定性がかえって悪化することもあった。
そこで、本例では、シェアプレート12の肉厚を小さく抑えつつも、ジャッキアップに伴うシェアプレート12の塑性変形および破損を抑制するために、シェアプレート12とサスペンションメンバ14とを特定の配置に設定している。具体的には、本例では、図4に示すように、ジャッキアップ用凸部20の後方に、サスペンションメンバ14のリアクロス部32の下端面の一部と対向する耐力エリア22が配置されるようにシェアプレート12およびサスペンションメンバ14を配置している。
より具体的に説明すると、本例において、リアクロス部32は、車両高さ方向に延びる一対の立壁36(前立壁36fおよび後立壁36r)と、この一対の立壁36の上端同士を接続する天壁38とを有した、断面略コ字状となっている。リアクロス部32は、さらに、立壁36の下端から外側に張り出す底壁40を有している。耐力エリア22は、このリアクロス部32の下端面と上下方向に対向するとともに、ジャッキアップ用凸部20の後方に連なるエリアである。また、本例では、耐力エリア22のほぼ真上に、後立壁36rが位置するように、サスペンションメンバ14とシェアプレート12とを配置している。
かかる構成とすることで、耐力エリア22が、サスペンションメンバ14の下端面で支えられるため、耐力エリア22周辺の塑性変形や破損が効果的に防止される。これについて、図4、図5を参照して説明する。図4は、上述したとおり、図3のB−B断面図であり、図5は、ジャッキアップした際の断面図である。
図4に示す通り、ジャッキアップする前、すなわち、ジャッキ受皿104がシェアプレート12に当たる前の状態では、シェアプレート12と、サスペンションメンバ14の下端面との間には、若干の間隙が生じており、両者は、離間している。この状態で、ジャッキ受皿104で、耐力エリア22を下側から押圧すると、シェアプレート12は、耐力エリア22を中心として撓み(弾性変形し)、サスペンションメンバ14の下端面(底壁40)に底付く。すなわち、図5の状態になる。そして、サスペンションメンバ14の下端面に底付くことで、耐力エリア22の更なる変形が抑制される。
すなわち、サスペンションメンバ14は、金属(例えばアルミ系金属等)からなるが、その肉厚は、シェアプレート12よりも十分に厚い。例えば、サスペンションメンバ14の肉厚は、シェアプレート12の5倍〜20倍である。そのため、サスペンションメンバ14は、シェアプレート12に比べて、強度が非常に高く、変形しにくい。この変形しにくいサスペンションメンバ14の下端面に、シェアプレート12の耐力エリア22が底付くことで、耐力エリア22の更なる変形が抑制される。結果として、シェアプレート12の過剰な撓みが抑制され、シェアプレート12の塑性変形や、破損が効果的に防止できる。
ここで、シェアプレート12の塑性変形、破損を防止するためには、ジャッキ受皿104の後端縁が、確実に、耐力エリア22(すなわち、サスペンションメンバ14の下端面と対向するエリア)に当たる必要がある。本例では、前側ジャッキアップポイントJPfとなる位置に下方に突出するジャッキアップ用凸部20を設け、当該ジャッキアップ用凸部20の周囲に段差が形成されるようにしている。この段差があることで、ジャッキ受皿104の大幅な位置ズレが効果的に防止され、ジャッキ受皿104の位置が概ね規定される。その結果、ジャッキ受皿104の後端縁106が、耐力エリア22(サスペンションメンバ14の下端面と対向するエリア)に、より確実に当たり、ひいては、シェアプレート12の塑性変形、破損をより確実に抑制できる。
また、本例では、耐力エリア22のほぼ真上に、サスペンションメンバ14の立壁36を位置させている。これにより、サスペンションメンバ14の変形、ひいては、シェアプレート12の塑性変形・破損がより確実に抑制される。すなわち、サスペンションメンバ14の底面の中でも、立壁36の周辺は、特に強度が高く、撓みにくくなっている。かかる立壁36を、耐力エリア22の真上に位置させることで、耐力エリア22の変形もより確実に抑制できる。
さらに、本例では、シェアプレート12に、ジャッキアップ用凸部20や耐力凸部24といった複数の凹凸を形成している。かかる凹凸を形成することで、シェアプレート12自体の強度も向上し、当該シェアプレート12の塑性変形、破損が、より確実に防止される。
ここで、各部の寸法について図6を参照して説明する。図6は、サスペンションメンバ14、シェアプレート12、ジャッキ受皿104の概略図である。まず、当然ながら、ジャッキ受皿104の内側に、ジャッキアップ用凸部20を位置させるためには、ジャッキアップ用凸部20の直径φpは、ジャッキ受皿104の内径φiよりも小さくなければならない。
また、シェアプレート12の変形を効果的に抑制するためには、ジャッキ受皿104の後端縁106が、耐力エリア22内に当たる必要がある。ここで、耐力エリア22は、シェアプレート12のうち、ジャッキアップ用凸部20の後方に連なり、かつ、サスペンションメンバ14の下端面に対向するエリアである。したがって、耐力エリア22は、ジャッキアップ用凸部20の後端縁から、サスペンションメンバ14の底壁40の後端までの範囲である。この耐力エリア22の前後方向距離をL2とする。一方、ジャッキ受皿104の後端縁106が当たり得る範囲は、ジャッキアップ用凸部20の後端縁から後方に距離L1=(φi−φp)+Dの範囲となる。なお、Dは、ジャッキ受皿104の周縁の厚みである。つまり、シェアプレート12の変形を効果的に抑制するためには、L2>(φi−φp)+Dを満たすように、各部の寸法を設定すればよい。
次に、こうした車両10のジャッキアップの流れについて説明する。車両10の前部をジャッキアップしたい場合、ユーザは、ガレージジャッキ100を、車両10の前部下側に滑り込ませ、ジャッキ受皿104をジャッキアップ用凸部20のほぼ真下に位置させる。その状態で、ジャッキ受皿104がシェアプレート12に当たるまで、アーム102を上昇させる。ジャッキ受皿104がシェアプレート12に当接した時点で、ジャッキ受皿104が、ジャッキアップ用凸部20に対して位置ズレしている場合には、当該ジャッキ受皿104の内側に、ジャッキアップ用凸部20が嵌まり込むように、ジャッキ受皿104の位置を調整する。
ジャッキ受皿104の内側にジャッキアップ用凸部20が嵌まりこんだ状態となれば、必然的に、ジャッキ受皿104の後端縁106が、耐力エリア22に当接する。この状態となれば、アーム102をさらに上昇させ、車両10前部を持ち上げていく。このとき、ジャッキ受皿104の後端縁106には、車両10の荷重がかかり、耐力エリア22には、ジャッキ受皿104からの反力がかかる。この反力を受けて、シェアプレート12は、耐力エリア22を中心として撓み、耐力エリア22がサスペンションメンバ14の底壁40に底付く。この状態になれば、シェアプレート12の更なる変形が抑制され、シェアプレート12の塑性変形や破損が効果的に防止される。
そして、所望の高さまで車両10をジャッキアップできれば、持ち上がった車体の下側に、リジッドラックを配置する。その後、ガレージジャッキ100のアーム102を徐々に下降させて、リジッドラックの上に車体を載せる。この状態になれば、所望の作業(例えばタイヤ交換など)を行なう。必要な作業が完了すれば、先ほどと逆の手順で、車両10をジャッキダウンさせ、リジッドラック、および、ガレージジャッキ100を車体から取り外せばよい。
以上の説明から明らかなとおり、本例によれば、ジャッキ受皿104の内側に、ジャッキアップ用凸部20が嵌まり込むように、ジャッキ受皿104を位置決めして、ジャッキアップすれば、シェアプレート12のうちジャッキ受皿104から反力を受けるエリアは、必ず、サスペンションメンバ14の下端面に底付く。その結果、シェアプレート12が過剰に撓んで、塑性変形したり、破損したりすることを、より確実に防止できる。
なお、これまでの説明は、一例であり、ジャッキアップ用凸部20が形成されたプレート材が、当該ジャッキアップ用凸部20の後方に連なるとともに骨格部材の下端面に対向する耐力エリア22を有するのであれば、その他の構成は、適宜、変更されてもよい。例えば、これまでの説明では、リアクロス部32(サスペンションメンバ14)を、断面略コ字状としているが、リアクロス部32は、図7に示すように、一対の立壁36の下端同士を接続する底壁40を有した断面略ロ字状であってもよい。ただし、この場合でも、ジャッキ受皿104の後端縁106が当たるエリア内(ジャッキアップ用凸部20の後端縁から後方L1のエリア内)に、強度の高い立壁36の下端を位置させることが望ましい。
また、これまでの説明では、シェアプレート12が底付く骨格部材としてサスペンションメンバ14を例示しているが、シェアプレート12が底付く骨格部材は、サスペンションメンバ14に限らず、他の骨格部材でもよい。また、ジャッキアップ用凸部20が形成されるプレート材も、シェアプレート12に替えて、他のプレート材であってもよい。