JP2019148590A - 空間分解リガンド−受容体結合アッセイ - Google Patents

空間分解リガンド−受容体結合アッセイ Download PDF

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Abstract

【課題】旧来の洗浄ステップを回避するリガンド−受容体アッセイの結果を分析する。【解決手段】試薬を組み合わせることを含み、ここで固体支持体に結合した受容体、リガンドを含有することが疑われる試料、および標識を含むコンジュゲートが複合体を形成し、標識が試料中に存在するリガンドの量に相関した濃度で存在する。反応の成分ではなく、結合事象だけを同定するために、2つの異なるタイプの照射で沈殿した/固定化された支持体のデジタル画像を提供し、デジタル処理で画像を差し引く。この方法で得られた画像強度の定量値を検量線と比較して、正確な分析物の濃度を得る。【選択図】なし

Description

本出願は、2011年6月6日に出願された米国特許出願第13/153,934号の優先権を主張するものであり、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、試料中のリガンド、より具体的には、受容体に特異的に結合するリガンドの濃度の決定に関する。
過去数十年にわたって、イムノアッセイは、蛍光、化学発光または分析物に応答してシグナルを生じさせる他の手段を用いて行われている。現在、多くのイムノアッセイは、反応混合物の全体積において生じた光シグナルの強度を測定することによって行われる。生じた光シグナルは、光学的手段によって測定することができ、この場合、生じた光シグナルは多数の分子によって放出される。典型的な実施形態において、これらのイムノアッセイは、抗原を含有することが疑われる試料と、固体支持体、例えば、ビーズ、微粒子に結合した一次抗体を含む試薬を組み合わせ、反応混合物を形成することによって行うことができる。抗原は、試料中に存在する場合、一次抗体に特異的に結合する。コンジュゲートは、結合された標識を有する二次抗体を含み、反応混合物に導入され、前述したように、固体支持体に結合されている一次抗体に特異的に結合される抗原に特異的に結合する。このようなイムノアッセイは、サンドイッチイムノアッセイまたはイムノメトリックアッセイと呼ばれる。この種のイムノアッセイは、図1に図式的に示される。次に、典型的には洗浄ステップを行うことによって、未結合のコンジュゲートが反応混合物から除去された後、標識に起因するシグナルが測定される。反応混合物の全体積から得られるシグナルが測定され、続いて、試料中に存在する抗原の濃度を確立するために較正曲線と比較する。
別のタイプのイムノアッセイは、競合イムノアッセイと呼ばれる。典型的な実施形態において、非標識の抗原および標識抗原は、同じ抗体部位に対して競合する。あるいは、抗体および標識抗体は、同じ抗原部位に対して競合する。前者の例において、標識抗原および非標識抗原が使用される。固体支持体は、標識抗原または非標識抗原のいずれかに特異的に結合し得る抗体で被覆される。固体支持体、標識抗原および抗原を含有することが疑われる患者の試料が組み合わせられる。当然、患者の試料中のいずれの抗原も標識されていない。標識抗原および非標識抗原は、固体支持体上の抗体部位に対して競合する。標識抗原が固体支持体上の抗体に結合した場合のみ、シグナルを生じさせることができ、これは、標識抗原だけがシグナルを生じさせることができるためである。患者の試料中の抗原量は、生じたシグナル量に反比例する。この種のイムノアッセイは、図2に概略的に示される。
異なる光学的方法を用いたイムノアッセイの実施において、いくつかのパラメータを考慮しなければならない。これらのパラメータは、イムノアッセイを実施するために必要な時間、イムノアッセイを行うために必要な試料の量、イムノアッセイを行うために必要な追加の試薬の量、イムノアッセイを完了するために必要なステップ数、イムノアッセイの感度およびイムノアッセイのダイナミックレンジを含む。ダイナミックレンジは、多くの場合、三桁以上をカバーすることができる。何十年もの間、磁気微粒子を利用するイムノアッセイは、前述のパラメータのほとんどに対して適切な値を提供することが示されている。磁気微粒子は、簡単な方法で、未結合のコンジュゲートおよび他の試薬からコンジュゲートに結合した分析物の分離を可能にする。磁気微粒子のもう1つの魅力的な性質は、これらが、比較的短時間で、固相において分析物またはコンジュゲートの結合を可能にするために、溶液中において容易に制御できることである。磁気吸引力を利用することによって、磁気微粒子に結合した分析物のみについての情報を提供するために、磁気微粒子を移動させ、洗浄させることができる。
固体支持体として任意の微粒子を利用した場合の主な欠点は、微粒子に被覆された抗体量に関して、微粒子ごとの均一性の欠如である。別の欠点は、微粒子とのコンジュゲートの望ましくない相互作用である。このような望ましくない相互作用は、イムノアッセイの結果に影響を与える可能性があり、結果として、イムノアッセイ分析装置上での使用について、様々な製造業者によって製造された多数の様々な微粒子について過度の研究を必要とする場合がある。イムノアッセイが反応容器内で実施される場合に、それ自体で別の欠点が存在する。コンジュゲートは反応容器の表面に結合し得るが、これは望ましくないことである。これらの欠点は、イムノアッセイの感度を制限するだけでなく、分析物の測定に誤った結果をもたらす可能性もある。
イムノアッセイにおいて生じ得るさらなる問題は、(a)固体支持体へのコンジュゲートの非特異的な結合、および(b)試薬の凝集を伴う。これらの問題は、アッセイの開発者にとって大きな関心事である。典型的に、非特異的な結合を減少させる方法は、試薬を調整することだけではなく、所望の結果を得るために適切な割合でこれらの試薬を混合することも伴う。これらの方法は、かなりの量の試行錯誤を要し、多くの場合、結果として、アッセイの開発を長期プロセスのものとし、ならびにアッセイの開発を経験的なプロセスのものとし、多くの場合、試薬はロットごとに変わるという結果をもたらす。さらに、コンジュゲートの非特異的結合から生じるシグナルは、コンジュゲートの分析物への特異的な結合から生じるシグナルよりも高くなることができ、このため、イムノアッセイの感度を制限する。いずれの分析物を含まない試料を用いた較正の使用を通じてのみ、実際のアッセイ中の非特異的な結合の効果を推定することができる。
典型的なイムノアッセイの別の潜在的な欠点は、アッセイが実施された後、アッセイの記録だけがシグナルの値であることである。試料の欠陥を再検査するための機会もなく、新しい分析方法が利用可能になっても、より多くの情報を入手する機会もない。固相の性質についての記録がないだけでなく、新たに開発されたアルゴリズムを用いて記録されたデータを再検討する方法もない。新たな情報を抽出するために履歴データを使用できることはあり得ない。
したがって、アッセイの感度を改善するために、アッセイからデータを同時に取得しながら、所与のアッセイにおける固相の非特異的な結合および望ましくない実施に対処する分析機器および方法を開発する必要性が存在する。試薬の使用を減らし、実験室設定とポイントオブケア設定の両方において使用するための適切な時間で測定する必要がある。原則として、アッセイが行われているため、このような方法はまたリアルタイムの品質管理を提供することになる。さらに、新たな較正曲線を作成し、ロットごとの試薬のばらつきを減らす必要性を軽減することが望まれる。また、これらの方法が利用可能になるため、異なる方法の使用を通じて、後日再検討することができる方法で、アッセイの記録を維持することが望ましい。
新たな検出方法は、生物試料中の分析物を検出および測定するための、より小さく、より効果的な、しかもより高感度なアッセイを提供するために、ナノテクノロジーおよびマイクロ流体工学の新興分野からのデバイスと結びつけることができる。
(発明の要旨)
本発明は、リガンド−受容体結合アッセイを分析するための方法であって、
(a)リガンド−受容体結合アッセイの少なくとも1つのシグナルを定性化する(qualify)ステップ;および
(b)リガンド−受容体結合アッセイの結果を提供するステップ
を含む方法を提供する。
より具体的には、リガンド−受容体結合アッセイは、適切な試薬を組み合わせることを伴い、ここで、固体支持体、例えば微粒子に結合した受容体、リガンド、例えば分析物を含むことが疑われる試料、および標識を含むコンジュゲートが複合体を形成し、ここで、標識は、試料中に存在するリガンドの量に正比例する濃度で存在する。コンジュゲートの標識は、固体支持体に結合したレセプターとは異なる第二の受容体に結合される。あるいは、リガンド−受容体結合アッセイは、適切な試薬を組み合わせてリガンド−受容体結合アッセイを実施することを伴い、ここで、固体支持体、例えば微粒子に結合した受容体、リガンド、例えば分析物を含有することが疑われる試料、および標識を含むコンジュゲートが複合体を形成し、ここで、標識は、試料中に存在する分析物の量に反比例する濃度で存在する。コンジュゲートの標識は試料中にリガンドがあることが疑われるのと同じリガンドに結合される。イムノアッセイの感度を改善するために、場合による反応ステップおよび場合による洗浄ステップは、非特異的な結合を減少させ、任意の過剰なコンジュゲートを除くために採用され得る。別の代替法は、分離ステップを必要としないワンステップの均一系イムノアッセイである。
一実施形態において、表面上に受容体を有する微粒子、分析物、すなわちリガンドを含むことが疑われる試料、および微粒子に結合した受容体とは異なっている第二の受容体に結合した標識を含むコンジュゲートは、反応容器に導入され、反応させ、これによって、光シグナルを放射する標識を含む複合体が形成される。反応容器は、光シグナルを放射する標識を含む複合体を画像に記録されるようにし得る。得られた画像は、後になって使用するために保存することができる。画像からの光シグナルは、分析物の濃度測定として使用される前に定性化される。画像は、多くの画素を含み、画像は画素×画素ベースで定性化され、定量化される。
定性化は、複合体が位置される画像の一部に分析物を制限し、画像中の複合体から放射する光の強度値を測定することを伴う。画像中の複合体からの光シグナルを定性化するのに適したアルゴリズムは、
(a)複合体における第一のコンジュゲートの位置を決定するために、第一の蛍光画像を取得するステップ;
(b)分析のための画像における画素を選択するステップ;
(c)ステップ(b)において選択された画素について、画素あたりのカウントの平均と分散を計算および記録するステップ;
(d)指定された分散レベルよりも大きいまたは小さいカウントを有する画素を分析から除外するステップ;ならびに
(e)残りの画素の画素あたりのカウントの平均を計算するステップ
を含む。
ステップ(e)で得られたデータから、試料中の分析物の濃度を決定することができる。
場合によるステップにおいて、反応混合物の白色光画像は、固体支持体に結合した複合体の位置を決定するために得ることができる。別の場合によるステップにおいて、第二の蛍光画像は、複合体における第二のコンジュゲートの位置を決定するために取得することができる。第二の蛍光画像は、試料中の分析物の濃度の決定に対して、感度を高めるために使用することができる。
サンドイッチイムノアッセイに関して、固体支持体に結合した受容体は、多くの場合、捕捉抗体と呼ばれる。標識に結合した二次受容体は、多くの場合、検出抗体と呼ばれる。反応容器は、マイクロウェルプレートのマイクロウェルであってもよい。典型的なサンドイッチイムノアッセイにおいて、反応混合物が、規定の期間、インキュベートされた後、反応混合物は、典型的には、任意の過剰な検出抗体および他の未結合の物質を排除するために洗浄される。次に、反応容器内に残った複合体は、例えば、デジタルカメラを備えた蛍光顕微鏡によって撮像される。その後、画素あたりの光強度の平均値が決定される。このようにして決定された値は、試料中の抗原濃度を決定するために用いることができる。
ある種の競合イムノアッセイに関して、固体支持体に結合した受容体はまた、捕捉抗体とみなすことができる。しかしながら、抗原が標識に結合し、試料が該抗原を含有することが疑われる場合、この特定の種類の競合イムノアッセイは検出抗体がない。反応容器は、マイクロウェルプレートのマイクロウェルであってもよい。この特定の種類の競合イムノアッセイにおいて、反応混合物が、規定の時間、インキュベートされた後、反応混合物は、典型的には、反応混合物中に残っている過剰の標識抗原および任意の他の物質を除去するために洗浄される。次に、反応容器内に残っている材料は、例えば、デジタルカメラを備えた蛍光顕微鏡によって撮像される。その後、画素あたりの光強度の平均値が決定される。続いて、決定された値は、試料中の抗原濃度を決定するために用いられる。先に示したように、本発明の画像化態様を行うために必要とされる結果を提供するために行うことができる他の種類のイムノアッセイがある。
別の実施形態において、リガンドは、核酸、例えば、DNA、RNAの一本鎖であってもよく、受容体は、核酸、例えば、DNA、RNAの相補鎖であってもよい。この実施形態において、リガンド−受容体結合反応は、遺伝子または特定の核酸配列、例えば、DNA配列、RNA配列の存在を同定するために使用することができる。
前述のリガンド−受容体結合アッセイに関するさらなる情報を提供するための代替方法は、強度を計算するための少なくとも1つの選択基準を満たすまたは超える微粒子または蛍光スポットの数をカウントすることを伴う。この代替方法は、アッセイの適切な性能を示すための内部対照を提供することができる。原理的に、アッセイごとの結果の比較は、各アッセイが信頼性のある、すなわち、十分に高感度でありおよび十分に正確であることを確認するために行うことができる。微粒子あたりの蛍光強度の平均値は、画素あたりの強度値とは対照的に、リガンドの濃度を決定するために用いることができる。2つの値はともに、較正からの値と一致すべきであり、それによって、分析物の濃度を決定するために使用することができる2つの統計的尺度が得られる。
また、本明細書に記載されている方法は、X線および組織病理記録が維持されるものと同様の方法でアッセイの記録を維持することができる。画像は、例えば、ヒトの介入によらないシステムによって要求に応じた即時使用に利用することができないコンピュータデータ記録によって、オフラインで取得され、保存されるため、分析物について異なる手順が、後日、採用されてもよい。この特徴の利点は、異なる時間に同じ患者から採取された試料からのアッセイ結果の直接比較の実施可能性である。このように、実際の試料およびこのアッセイに関する情報は、その後になって、失われず、共有することができまたは再検討することができる。
本明細書に記載されている方法は、リガンド−受容体結合アッセイを実施した後、微粒子を含む複合体の蛍光画像を生じさせることによって、全シグナルの測定に固有の問題に対処する。本明細書に記載されている方法において、試料の全体積から放出される光の強度の測定は、アッセイの感度を改良するために、試料から分析物を含む複合体の画像を分析することによって置き換えられる。従来のリガンド−受容体結合アッセイに含有されない空間情報を組み込むによって、試薬の凝集および非特異的な結合は、生じたシグナルから除去することができ、試料中の分析物が定性化され、同時にまたはその後に定量化され得る。例えば、定性化に関して、固相、例えば微粒子に関連する望ましくないアーチファクトは、強度情報の使用前に試験され、除去することができる。あるいは、タンパク質の凝集の程度を測定することが望まれる場合、凝集に関連する上記の空間情報は、生じたシグナルから除去するのではなく測定することができる。例えば、アミロイドの凝集は、アルツハイマー病の指標である。さらに、定量化に関して、本明細書に記載されている方法は、反応容器の壁に非特異的に結合している試薬およびコンジュゲートからの強度情報、ならびに反応混合物中に拡散している試薬およびコンジュゲートからの強度情報の排除を可能にする。空間情報は、精密であり、正確なリガンド−受容体結合アッセイを実施するために、強度が測定されるべき画像中の領域を精密に定義するために用いることができる。
従来のアッセイは、十分なシグナルを提供するために、大量の試料および大量の試薬を必要とする。本明細書に記載されている方法は、少量の固体支持体の材料だけ、例えば、数百個の被覆された微粒子、例えば、最大約200個の微粒子またはそれ未満を必要とするのみである。本明細書に記載されている方法は、試料の欠陥の再検査することまたは新しい分析方法が利用可能になる場合に、より多くの情報を得ることを可能にする。
サンドイッチイムノアッセイを示す概略図である。 競合イムノアッセイを示す概略図である。 赤色蛍光色素で標識された捕捉抗体の蛍光画像である。 微粒子に結合した検出抗体の蛍光画像である。 画素あたりの平均強度を計算することができる対象領域を示す画像である。 微粒子に結合した抗体:分析物:コンジュゲート(すなわち、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE)の複合体を有する微粒子の白色光画像である。 微粒子に結合した抗体:分析物:コンジュゲート(すなわち、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE)の複合体を有する微粒子の蛍光画像である。 図6および図7の画像に基づく対象領域の画像である。図8は、ソフトウェアプログラムによって生じさせた。 図8の対象領域の画像上に重ねた図7の蛍光画像である。 本明細書に記載されている画像化アルゴリズムを用いた結果から生じたイムノアッセイの感度の増加を示す較正曲線である。この較正線について、分析物(すなわち、トロポニン)の較正物質は、10pg/mLから50,000pg/mLの範囲である。 本明細書に記載されている画像化アルゴリズムを用いた結果から生じたイムノアッセイの感度の増加を示す較正曲線である。この較正線について、分析物(すなわち、トロポニン)の較正物質は、0pg/mLから200pg/mLの範囲である。図11において、各較正物質についての画像の全領域からの画素あたりの蛍光強度の平均値もまた示されている。 分析物(すなわち、好中球ゼラチナーゼ関連リポカイン、あるいは、本明細書では「NGAL」と称される。)の較正物質についての画素あたりの平均蛍光強度を示す較正曲線である。この較正曲線について、分析物の較正物質NGALは、0pMから94pMの範囲である。 分析物(すなわち、好中球ゼラチナーゼ関連リポカイン、あるいは、本明細書では「NGAL」と称される。)の較正物質についての画素あたりの平均蛍光強度を示す較正曲線である。この較正曲線について、分析物の較正物質NGALは、0pMから6pMの範囲である。 微粒子に結合した抗体:分析物:コンジュゲート(すなわち、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE)の複合体を有する微粒子の白色光画像である。 図14の画像に基づく対象領域の画像である。図14は、ソフトウェアプログラムによって生じさせた。 微粒子に結合した抗体:分析物:コンジュゲート(すなわち、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE)の複合体を有する微粒子の蛍光画像である。 較正物質トロポニンの各濃度について、画素あたりの平均強度値から生じさせた較正曲線である。 DNAを検出するためのアッセイのプロトコールを示す図である。
本明細書で使用するとき、用語「分析物」とは、測定されるべき化合物または組成物を意味し、リガンドであってもよく、モノエピトープまたはポリエピトープ、抗原またはハプテンである単一または複数の化合物であり、これらは少なくとも1つの共通のエピトープ部位または受容体を共有する。
イムノアッセイは、しばしば、物質の複合混合物を含有する溶液中の物質の存在または濃度を測定する生化学的試験である。生体液、例えば、血清または尿中の分析物は、しばしば、イムノアッセイ法を用いてアッセイされる。このようなアッセイは、1つまたは非常に制限された群の分子に高い特異性で結合する抗体の固有能力に基づいている。抗体に結合する分子は抗原と呼ばれる。イムノアッセイは、抗原/抗体対のいずれかのメンバーについて行うことができる。結合特異性に加えて、すべてのイムノアッセイの他の主要な特徴は、特異的結合に応答して測定可能なシグナルを生じさせるための手段である。歴史的に、これは、光散乱または屈折率の変化などのいくつかの物理的特性の変化を測定することによって達成された。それにもかかわらず、今日、ほとんどのイムノアッセイは、検出可能な標識に関連付けられる分析試薬の使用に依存する。酵素;蛍光、リン光および化学発光色素;ラテックスおよび磁気粒子;色素昌粒、金、銀およびセレンコロイド粒子;金属キレート剤;補酵素;電気活性基;オリゴヌクレオチド、安定なラジカルなどを含む多種多様な標識が実証されている。このような標識は、遊離したおよび結合した標識された試薬を分離後に、または結合事象が該標識によって生じたシグナルの変化に影響を与えるような方法でシステムを設計することによって、結合事象の検出および定量化に役立つ。分離ステップを必要とするイムノアッセイは、しばしば、分離系イムノアッセイまたは不均一系イムノアッセイと呼ばれ、一般的である。これはそれらの設計が容易であるためであるが、標識された試薬が結合されている表面を注意深く洗浄することを含む複数のステップをしばしば必要とする。シグナルが結合によって影響されるイムノアッセイは、多くの場合、分離ステップなしで実施することができる。このようなアッセイは、しばしば、単に、試薬および試料を混合し、物理的に測定することによって行うことができる。このようなアッセイは、均一系イムノアッセイまたはそれほど頻繁ではないが非分離系イムノアッセイと呼ばれる。
本明細書で使用するとき、表現「サンドイッチイムノアッセイ」とは、同じリガンドに特異的に結合する少なくとも2つの受容体を用いるイムノアッセイを意味する。この種のイムノアッセイにおいて、リガンドは分析物である。受容体の1つは、リガンドに特異的に結合することができ、これによって、該受容体は、例えば、微粒子などの固体支持体に直接的にまたは間接的に該リガンドを結合させることができる。他の受容体は、該リガンドに特異的に結合することができ、これによって、該受容体は、リガンドを検出するためのシグナルを提供する標識に直接的にまたは間接的に該リガンドを結合させることができる。例えば、これらの受容体の1つは、試料中の抗原に特異的に結合するための捕捉抗体であり得て、これによって、該抗原は、例えば、微粒子などの固体支持体に直接的にまたは間接的に結合される。他の受容体は、試料中の抗原に特異的に結合するための検出抗体であり得て、これによって、該抗原は、該抗原を検出するための標識に直接的にまたは間接的に結合される。比較的高量のリガンドが試料中に存在する場合、より高いシグナルが生じる。比較的低量のリガンドが試料中に存在する場合、より低いシグナルが生じる。図1は、サンドイッチイムノアッセイの代表例を示す概略図である。
本明細書で使用するとき、表現「競合イムノアッセイ」とは、リガンドに結合する受容体を使用するイムノアッセイを意味する。この種のイムノアッセイにおいて、リガンドは分析物である。受容体は、リガンドに特異的に結合することができ、これによって、該リガンドは、例えば、微粒子などの固体支持体に直接的にまたは間接的に結合される。標識されたリガンドは、分析物の場合と同じ受容体に対して競合する。例えば、受容体は、試料中の抗原に特異的に結合するための捕捉抗体であり得て、これによって、該抗原は、例えば、微粒子などの固体支持体に直接的にまたは間接的に結合される。試料中の抗原は標識されない。標識された抗原は、標識されていない抗原の場合と同じ捕捉抗体に対して競合する。固体支持体に結合するようになる標識された抗原は、抗原を検出するための標識を提供する。あるいは、受容体が、試料中の抗体に特異的に結合するための抗原である場合、これによって、抗体は、例えば、微粒子などの固体支持体に直接的にまたは間接的に結合され、標識されていない抗体および標識された抗体は、同じ抗原に対して競合し得る。固体支持体に結合するようになる標識された抗体は、抗体を検出するための標識を提供する。比較的高量のリガンドが試料中に存在する場合、より低いシグナルが生じる。比較的低量のリガンドが試料中に存在する場合、より高いシグナルが生じる。図2は、競合イムノアッセイの代表例を示す概略図である。
本明細書で使用するとき、用語「複合体」とは、互いに特異的に結合する少なくとも2つの分子を意味する。複合体の例としては、限定されないが、受容体に結合したリガンド、複数の受容体に結合したリガンド、例えば2つの受容体に結合したリガンド、複数のリガンドに結合した受容体、例えば2つのリガンドに結合した受容体を含む。
本明細書で使用するとき、表現「固相」とは、受容体の状態を意味し、この場合、受容体は、液体培地中で固体支持体から抜け出すことができないような固体支持体の表面に結合されている。固相は、固相が分散された液体から容易に分離することができる。受容体が結合し得る固体支持体の例は、例えば磁気微粒子などの微粒子である。微粒子は、微粒子が分散された液体から容易に分離することができる。微粒子は、水性媒体中に容易に分散される。
本明細書で使用するとき、表現「固体支持体」とは、固相の作製に役立つ物質を意味する。固体支持体の代表例としては、限定されないが、微粒子、マイクロウェルプレートのマイクロウェル、ナノ粒子、ゲル、コロイド、生体細胞が挙げられる。
本明細書で使用するとき、表現「捕捉抗体」は、固体支持体に分析物、すなわち、抗原を結合する抗体を意味し、その結果、該抗体は、固体支持体に分析物を結合させ、これによって、分析物は、介在部分または介在分子を介して直接的または間接的に固体支持体に結合する。
本明細書で使用するとき、表現「検出抗体」とは、化学的または生物学的反応において検出可能なシグナルを提供するまたは提供するように作製され得る部分または分子に結合する抗体を意味する。
本明細書で使用するとき、表現「特異的な結合対」とは、2つの異なる分子を意味し、この場合、これらの分子の1つは、他の分子の特定の空間的構造に特異的に結合する表面上のまたは空洞内の領域を有することを意味する。特異的な結合対のメンバーは、リガンドおよび受容体と呼ばれる。
本明細書で使用するとき、表現「非特異的結合」とは、特異的な結合対をもたらすもの以外の方法で、2つ以上の実体間、例えば、2つの分子間の結合を意味する。
本明細書で使用するとき、用語「リガンド」とは、天然に存在するまたは調製され得る受容体に対する任意の物質を意味する。このような物質は、限定されないが、有機化合物、無機化合物および化学元素、例えば銅、リチウムを含む。
本明細書で使用するとき、用語「受容体」とは、分子の特定の空間的および局所的機構、例えばエピトープ部位を認識することができる任意の化合物または組成物を意味する。例示的な受容体は、天然に存在する受容体、例えば、チロキシン結合グロブリン、抗体、酵素、Fab断片、レクチンなどを含む。
受容体へのリガンドの結合は、2つの分子種間の非共有結合の相互作用を伴う。典型的には、必ずしもそうではないが、より小さなリガンドは、より大きな受容体に結合する可溶性分子である。受容体へのリガンドの結合の例としては、限定されないが、以下が挙げられる:
(a)短い一本鎖DNAリガンドに対する相補配列を有する長い一本鎖DNA受容体;
(b)相補的な抗体リガンドに結合する任意の抗体受容体または相補的な抗原リガンドに結合する任意の抗原受容体;
(c)ビタミンB12リガンドに結合する内因子タンパク質受容体;
(d)酸素分子リガンドに対するヘモグロビン受容体。
本明細書で使用するとき、用語「コンジュゲート」とは、結合対メンバーおよびシグナルを生じさせるシステムのメンバー、例えば標識を含む実体を意味する。本明細書で使用するとき、用語「標識」は、結合対メンバーまたは微粒子に直接的または間接的に結合する、シグナルを生じさせるシステムのメンバーを意味する。本明細書で使用するとき、表現「シグナルを生じさせるシステム」は、1つ以上の成分を有するシステムを指し、少なくとも1つの成分は、特異的結合対メンバーにコンジュゲートされている。シグナルを生じさせるシステムは、外部手段、通常は電磁波放射線の測定によって検出され得る測定可能なシグナルを生じさせ、使用されるシステムに応じて、シグナルのレベルは、シグナルを生じさせるシステムが固体支持体、例えば微粒子の環境中に置かれる程度までで変化する。ほとんどの場合、シグナルを生じさせるシステムは発色団を伴い、ここで、発色団は、紫外または可視領域の光、リン光、蛍光(fluorescer)、蛍光色素、発光団および化学発光団を吸収する色素を含む。さらに、酵素は、シグナルを生じさせるためもしくはシグナルを増幅させるためまたはこれらの両方のために使用され得る。
本明細書で使用するとき、用語「定性化する」、「定性化される」などは、対象とする分析物を含む複合体に帰属しない画像からこれらのシグナルを除去するための手順を指す。除去されるこのようなシグナルは、限定されないが、非特異的な結合、望ましくない凝集から生じるシグナル、または固体支持体に結合しない位置から放射するシグナルを含む。ほとんどの場合において、いくつかの例外を除いて、分析および測定のために定性化するシグナルは、標識を含むコンジュゲートの特異的な結合の結果である。
本明細書で使用するとき、一般にデジタル画像化の分野において、用語「画素」または「ペル(pel)」(画像素子)は、デジタル画像における単一の点、またはディスプレイデバイスにおける最小のアドレス可能な画面素子を意味する。これは、表示または制御することができる画像の最小単位である。各画素は、独自のアドレスを有している。画素のアドレスは、その空間座標に対応している。画素は、通常、二次元格子に配置され、多くの場合、ドットまたは正方形を用いて表示される。各画素は、原画像の見本であり、典型的には、見本が多いほど、より正確な原画の表示が提供される。各画素の強度は可変である。画像内の画素の総数を変更することができる。デジタル画像の画素数の代表例は、1024×1024である。
本明細書で使用するとき、用語「強度」とは、単位面積または体積あたりの電気、光、熱または音の強さの量または程度を意味する。より具体的には、本明細書に実際に記載されている方法に関して、用語「強度」は、単位時間で単位面積あたりにカウントされた光子数を指す。例えば、単位面積あたり1000個の光子は、一画素内で500カウントとして記録されてもよく、一方、単位面積あたり80個の光子は、一画素内で40カウントとして記録される。特定の変換は、使用されるカメラシステムに依存する。強度は、カウントされた光子数に比例する。
本明細書で使用するとき、表現「対象領域」は、さらなる分析のために選択される画像内のこれらの画素を意味する。画像において、画素は連続的または非連続的であってもよい。
本明細書で使用するとき、「空間情報」とは、シグナルが放射される位置の同定を意味する。
本明細書で使用するとき、用語「IgG」とは、免疫グロブリンGを意味する。
本明細書に記載されている本発明の一般的な記述において、リガンドは、受容体に特異的に結合し、リガンド−受容体複合体を形成する。リガンド−受容体複合体の画像が得られる。画像は、好ましくは保存され、その結果、後日、所望により使用することができる。対象領域は、リガンド−受容体複合体のみがさらに研究されるような方法で画像から選択される。この選択特徴は、バックグラウンドシグナルおよび非特異的結合のシグナルがさらなる分析から実質的に排除されることを確実にする。対象領域内の画素当たりの光の平均カウント数が計算される。
本明細書に記載されている方法に適しているリガンドは、限定されないが、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,275,149号に記載されているリガンドを含む。本明細書に記載されている方法に適している受容体は、限定されないが、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,275,149号に記載されている受容体を含む。本明細書に記載されている方法に適しているリガンド−受容体複合体は、限定されないが、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,275,149号に記載されているリガンド−受容体複合体を含む。
受容体は、典型的には、固体支持体に結合している。本明細書において使用に適した固体支持体は、微粒子である。本明細書に記載されている方法を用いた使用に適している微粒子は、限定されないが、磁気微粒子である。微粒子の大きさは、典型的には、約0.1μmから約100μmの範囲である。市販の微粒子は、多種多様な材料において利用可能であり、セラミック、ガラス、ポリマーおよび金属製の微粒子が挙げられる。本明細書に記載されている方法における使用に適した磁気微粒子は、Agilent Technologies社の子会社であるPolymer Laboratories社から市販されている。0.1μmから100μmの一般に承認される定義はナノ粒子のサイズ定義を補完するが、サイズを定義する方法が他にもある。一般的な承認では、100nmよりも小さい微粒子をナノ粒子と見做す。0.5μmより大きく、0.5mmよりも小さい任意の微粒子は微粒子と見做される。一般に、本明細書に記載されている方法を用いた使用に適した微粒子のサイズは2つの微粒子が選択された画像システムによって分割され得る程度には大きくなければならない。本明細書に記載されている方法を用いた使用に適した微粒子の特性、例えば色は、選択できる問題である。当業者は、該方法の適切な変更によって課せられた要件を満たすために、微粒子の特性を選択することができる。
本明細書に記載されている方法を用いた使用に適した反応容器はマイクロウェルプレートを含む。反応容器は、リガンド−受容体複合体の画像を作製することができるような特性のものであることが好ましい。典型的には、スペクトルの紫外線領域および可視領域において、反応容器が電磁波放射線に対して透明であることが好ましい。反応容器の製造に適した材料は、ガラスおよびポリマー材料を含む。反応容器の材料は自己蛍光がないことが好ましい。しかしながら、反応容器の特定の形態または形状は重要ではない。
本明細書に記載されている方法を用いた使用に企図されたアッセイ用の反応条件は重要ではない。実質的に、従来のイムノアッセイまたは他の従来の特異的結合反応を用いて使用されるのと同じ条件を使用することができる。このような条件は、限定されないが、インキュベーション時間、インキュベーションの温度範囲、洗浄ステップの数、緩衝液およびアッセイにおける他の非反応性物質などを含む。原理的に、化学発光アッセイとして使用するために設計されたいずれのイムノアッセイも、蛍光標識の使用を通じて、本明細書に記載されている方法によって行うことができる。
本明細書に記載されている方法における使用に適した画像システムは、個々の微粒子が分解され得るように画像を取得することができる任意のシステムであってもよい。本明細書に記載されている方法を用いた使用に適した画像化デバイスは、限定されないが、光顕微鏡、走査顕微鏡、蛍光画像スキャナーなどを含む。本明細書に記載されている方法を用いた使用に適した画像ファイルの種類は、JPEG/JFIF、GIF、BMP、TIFFおよびFITSを含む。画像ファイル形式は、以下の画像ファイル形式で記載される:
−Wikipediaは、無料の百科事典であり、これは、参照により本明細書に組み込まれるウェブサイトen.wikipedia.org/wiki/image_file_formatsにあるハイパーテキスト転送プロトコールによってアクセス可能であり、FITSは、FITS−Wikipediaに記載され、無料の百科事典であり、これは、参照により本明細書に組み込まれるウェブサイトen.wikipedia.org/wiki/FITSにあるハイパーテキスト転送プロトコールによってアクセス可能である。
画像の取得中の曝露時間は重要ではない。本明細書に記載されている方法を用いた使用に適した曝露時間は、画像に関連する細部を識別するための十分な解像度を提供する任意の曝露時間であってもよい。
対象領域の選択は重要である。適切なコンピュータプログラムの使用を介して、個々の微粒子の位置は、造影またはいくつかの代替基準によって決定される。微粒子または他の固体支持体に関連付けられた画素は、対象領域とみなすことができる。試料中の意味のある値の分析物の濃度を得るために、少なくとも約100個の微粒子、より好ましくは少なくとも約200個の微粒子が画像内に位置付けられることが好ましい。本明細書に記載されている方法における使用に適した市販のコンピュータプログラムは、限定されないが、商標「SLIDEBOOK」および「METAMORPH」を有するプログラム、または、例えば、ImageJなどのパブリックドメインのソフトウェアを含む。
本方法の簡略化された形態を行うために、市販の落射蛍光顕微鏡を用いて、複合体が支持される透明な表面を通じて、複合体を画像化することができる。このような顕微鏡の代表例は、多数の供給元から市販されている、高解像度CCDカメラ(Hamamatsu Model C4742−80−12AG)と併せた電動式倒立蛍光顕微鏡(OLYMPUS「IX81」)である。
この方法の基本的な形態において、単色アプローチを用いて、反応混合物の全体積からの光シグナルを用いる従来のイムノアッセイよりも高感度を提供することができる。この高感度は、従来のイムノアッセイにおける較正曲線として用いられる線形プロットのものと比較してより低濃度でより大きな勾配を有する線形関数のプロットによって証明することができる。
捕捉抗体、蛍光団に結合した検出抗体、および分析物を含むことが疑われる試料を担持する微粒子は、イムノアッセイを行うために適切な条件下で組み合わせられる。イムノアッセイを行った後、補足抗体に結合した微粒子、分析物および蛍光団に結合した検出抗体を含むコンジュゲートを含む複合体から放射しないいずれの蛍光シグナルも除外される。次に、残りの複合体は、コンジュゲートの蛍光団によって放射される蛍光に基づいてさらに定性化される。この後者のステップは、選択基準を満たさない微粒子の表面上のいずれのセクションも除外する。例えば、標準偏差などの統計パラメータに基づいて、選択基準の典型的な例は、測定に使用される微粒子が、高い程度の非特異的な結合に起因し得るコンジュゲートの過度の凝集を本質的に排除する、実質的に均一な被覆を有することである。一般に、選択基準は、特定のアッセイに依存して変化する。特定のアッセイの技術分野における当業者は、その特定のアッセイのために意味のある選択基準を策定することができなければならない。最後に、定性化された粒子の画素あたりの強度の平均値は、強度の関数として分析物の濃度を確立する較正曲線の強度を比較するために測定される。定性化された粒子の画素あたりの強度の平均値は、光の強度を測定することができるCCDカメラを用いて決定することができる。強度の測定は、カウントの単位で指定されるパラメータに変換される。各画素は、その画素で測定された光の強度に対応する数を有する。
好ましい実施形態において、反応混合物の白色光画像が得られる。白色光画像は、各固体支持体、例えば微粒子の位置を決めるために使用される。白色光画像は、照度と検出の両方のために全電磁スペクトルを用いて形成される。このステップは必要とされないが、各固体支持体、例えば微粒子の位置を決めることが望ましい場合があるため、好ましい。次に、蛍光画像は、微粒子に結合した検出抗体の位置および強度を決定するために取得される。蛍光画像は、色、例えば赤色、緑色を用いる。画素あたりのカウントが計算され、画素あたりのカウントの平均と標準偏差が記録される。例えば、前述の標準偏差の2倍よりも大きいまたは小さいカウントを有する画素は、分析から除外される。残りの画素について、画素あたりのカウントの平均数が計算される。検出抗体の標識から測定されるシグナルの量は、分析物の濃度を決定する。
より高い程度の感度を提供するより洗練された測定を行うために、市販の落射蛍光顕微鏡を用いて、複合体が支持される透明な表面を通じて、複合体を画像化することができる。このような顕微鏡の代表例は、多数の供給元から市販されている、高解像度CCDカメラ(Hamamatsu Model C4742−80−12AG)と併せた電動式倒立蛍光顕微鏡(OLYMPUS「IX81」)である。
このより洗練された測定において、二重色アプローチは、反応混合物の全体積からの光シグナルを採用する従来のイムノアッセイと先に記載した単一色アプローチによってなされる測定の両方よりも高感度を提供するために使用される。この高感度は、従来のイムノアッセイまたは単色アプローチを使用するアッセイにおける較正曲線として用いられる線形プロットのものと比較して低濃度でより大きな勾配を有する線形関数のプロットによって証明される。
捕捉抗体、蛍光団に結合した検出抗体および分析物を含むことが疑われる試料を担持する微粒子は、イムノアッセイを行うのに適した条件下で組み合わせられる。イムノアッセイを行った後、捕捉抗体に結合した微粒子、分析物および第一の発色団に結合した検出抗体を含むコンジュゲートを含む複合体から放出しないいずれの蛍光シグナルも除外される。次に、(第一の発色団とは異なる第二の発色団によって特徴付けられる)捕捉抗体の画像が得られる。この画像は、均質な方法で捕捉抗体により被覆されていないいずれの微粒子に対応するいずれの画素も除外する。微粒子が均一に被覆されていない場合、均一に被覆されていないその部分からの画素が除外される。次に、複合体は、コンジュゲートによって放出された蛍光に基づいてさらに定性化される。この後者のステップでは、選択基準を満たさない複合体のいずれのセクションも除外する。選択基準の典型的な例は、高い程度の非特異的な結合に起因し得る、コンジュゲートの過剰な凝集を本質的に排除する均一な被覆である。前述のように、選択基準は特定のアッセイに依存して変化する。最後に、定性化された粒子の画素あたりの強度の平均値は、該強度と分析物の濃度を確立する較正曲線と比較するために測定される。
好ましい実施形態において、反応混合物の白色光画像が得られる。白色光画像は、各固体支持体、例えば微粒子の位置を決めるために用いられる。白色光画像は、照度および検出の両方のための全電磁スペクトルを用いることによって形成される。このステップは必要とされないが、各固体支持体、例えば微粒子の位置を決めることが望ましい場合があるため、好ましい。次に、第一の蛍光画像は、微粒子に結合した捕捉抗体の位置を決定するために取得される。第一の蛍光画像は、例えば赤色、緑色を使用する。第二の蛍光画像は、コンジュゲートの成分として存在する抗体の位置を決定するために取得される。第二の蛍光画像は、例えば赤色、緑色を使用するが、第二の蛍光画像の色は、第一の蛍光画像の色とは異なる。微粒子上の捕捉抗体とコンジュゲート上の抗体の両方に由来する画素は、さらなる分析のために選択される。画素あたりのカウントが計算され、画素あたりのカウントの平均と標準偏差が記録される。例えば、前述の標準偏差の、2倍よりも大きいまたは小さいカウントを有する画素は分析から除外される。残りの画素について、画素あたりのカウントの平均数が計算される。検出抗体の標識から測定されるシグナルの量は、分析物の濃度を決定する。
図3、4および5は、リガンド−受容体結合アッセイの結果を定性化するために必要なステップを示している。蛍光チャンネルは、特定の波長を有する光を試料に到達させ、特定の波長を有するシグナルをCCDカメラに到達させる励起フィルターおよび発光フィルターを含む一連のフィルターを用いて画定される。例えば、発色団R−フィコエリトリン(あるいは本明細書において「PE」と称される。)は、PEチャンネルにおいてのみ検出され得て、任意の他の蛍光チャンネルにおいて検出することができない。同様に、発色団インドジカルボシアニン(あるいは本明細書において「Cy5」と称される。)は、Cy5チャンネルにおいてのみ検出することができ、任意の他の蛍光チャンネルにおいて検出することができない。図3において、検出器の1つのチャンネルは、赤色の発色団(Cy5のチャンネル)で標識された捕捉抗体の蛍光画像を測定する。赤色の発色団標識を有する捕捉抗体を用いて被覆された微粒子だけが現れる。微粒子に結合していないため、除外されてもよい2つの位置(白丸)が存在する。図4において、検出器の別のチャンネルは、微粒子に結合した検出抗体の蛍光画像を測定する。他の微粒子の強度プロファイルと一致していない非常に明るいスポットが現れ、白丸で示されている。この位置はまた、分析から除外されてもよい。図5は、画素あたりの強度値が計算され得る対象領域を示す。所与の選択基準を満たさなかった領域は、この種の分析から除外することができる。
以下の非限定的な例は、本発明の実施形態をさらに例証する。以下の実施例において、特に指示がなければ、すべての濃度は、重量比(w/w)による。以下の実施例において、特に指示がなければ、コンジュゲートは、当業者に知られている従来の手段によって調製された。実施例1において、特に指示がなければ、抗トロポニンモノクローナル抗体19C7の被覆を担持するが、イムノアッセイにおいていまだ反応していない微粒子は、「抗トロポニンモノクローナル抗体19C7で被覆された微粒子」と呼ばれる;イムノアッセイにおいて反応し、サンドイッチ複合体中に存在する微粒子は、「モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE複合体に結合した微粒子」と呼ばれる。実施例2において、特に指示がなければ、抗ヒトIgGモノクローナル抗体の被覆を担持するが、イムノアッセイにおいていまだに反応していない微粒子は、「抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された微粒子」と呼ばれる;イムノアッセイに反応し、サンドイッチ複合体中に存在する微粒子は、「コンジュゲート2322−Cy5:NGAL:コンジュゲート903−PE複合体に結合した微粒子」と呼ばれる。
[実施例1]
この実施例は、検出抗体用の標識として単一蛍光色素の使用を通じて、トロポニンについてのイムノアッセイを示す。
抗トロポニンモノクローナル抗体19C7で被覆された微粒子を調製した。トロポニンについての一連の較正物質(Tnl(28−1 10aa)−TnC)は、ウシ血清アルブミン(BSA)(0.5%)、界面活性剤(「STANDAPOL」、0.2%)および抗菌剤(「PROCLIN」300、0.1%)を含有するリン酸緩衝生理食塩水(PBS)において、以下の濃度で調製された。以下の表は、各較正物質におけるTn(28−110aa)−TnCの濃度を列挙する。
Figure 2019148590
抗トロポニモノクローナル抗体M06およびフィコエリトリン(PE)を含むコンジュゲートは、R−PEコンジュゲーションキット(OJ31K,Prozyme Inc.)によって、そこで推奨されたプロトコールに従って調製された。コンジュゲートは、本明細書において「コンジュゲートM06−PE」と呼ばれる。
R−フィコエリスリンまたはPEは、様々な用途において、標識抗体または他の分子のための蛍光に基づく指標として実験室で有用である。R−フィコエリトリンは、約566nmで強く吸収し、496nmと545nmの二次ピークを有し、575nmで強く発光する。R−フィコエリスリンは、これまで特定された中で最も明るい蛍光色素である。例えば、フィコエリスリン−ウェブサイトen.wikipedia.org/wiki/Phycoerythrinにあるハイパーテキスト転送プロトコルによってアクセス可能な無料の百科事典であるWikipediaおよびR−PHYCOERYTHRIN(PB31),Prozyme Inc.,Hayward,CAを参照されたい。両者は、参照により本明細書に組み込まれる。
各較正物質(100μL)は、15分間、室温にて、96マイクロウェルガラス底プレートにおいて、抗トロポニンモノクローナル抗体19C7(2.5μL、0.1%)およびコンジュゲートM06−PE(2μL、68nM)で被覆された微粒子とともに混合された。ガラス底プレートは、自己蛍光レベルを減少させるために使用された。次に、96マイクロウェルガラス底プレートは、磁石(「DYNAL」「MPC」−96B)上に置かれ、洗浄ステップ中、マイクロウェルの底に、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE複合体に結合させた微粒子を引きつけた。洗浄ステップにおいて、リン酸緩衝生理食塩水(100μL)を各マイクロウェルに添加し、その後、すぐに除去した。このステップを二回繰り返した。最終洗浄ステップの後、リン酸緩衝生理食塩水(50μL)を各マイクロウェルに添加し、プレートは、高解像度CCDカメラ(Hamamatsu Model C4742−80−12AG)と併せた電動式倒立蛍光顕微鏡(OLYMPUS「IX81」)上に置かれた。モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE複合体に結合させた微粒子をマイクロウェルの底に沈殿させた後、モノクローナル抗体−抗原−モノクローナル抗体複合体に結合させた微粒子の画像は、白色光チャンネルおよびPE発色団用のチャンネルでUPlanSApo 20X対物レンズ(OLYMPUS)を用いて撮像された。各画像の視野面積は約400μm×300μmであり、通常、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE複合体に結合した約100個の微粒子を有した。所与のマイクロウェル内の複数の位置は、統計分析を改善するために画像化された。
図6は、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE複合体に結合した微粒子の白色光画像を示す。図7は、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE複合体に結合した微粒子の蛍光画像を示す。白色光画像は、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE複合体に結合した個々の微粒子とバックグラウンドとのコントラストに基づいて、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE複合体に結合した個々の微粒子の位置を決めるために使用された。図8は、対象領域として定義される、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE複合体に結合した個々の微粒子の位置を示す。対象領域は、図8において光点を含む。次に、対象領域における画素あたりの蛍光強度の平均値は、PEチャンネルにおけるデジタル画像を用いて計算された。図9において、対象領域と重なり合わない、微粒子よりも実質的に小さいスポットがある。高い蛍光強度のこれらのスポットは、マイクロウェルプレートの表面に特異的に結合していないコンジュゲートM06−PEからの放射であった。これらのスポットは分析から除外された。本明細書に記載されている画像化および分析は、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE複合体に結合した微粒子から放射されなかったバックグラウンドシグナルを大いに減少させた。すべての較正物質からの強度値は、較正曲線を作製するために使用された。検出器のダイナミックレンジの制限のため、より短い曝露時間が、分析物の濃度がより高い較正物質について使用された。図10は、10pg/mlから50,000pg/mLの範囲の較正物質の較正曲線を示す。図11は、0pg/mlから200pg/mLの範囲の較正物質の拡大された較正曲線を示す。拡大されたグラフにおいて、各較正物質について画像の全領域からの画素あたりの蛍光強度の平均値もまた比較のためにプロットした。これは、画像の空間情報の使用は曲線の勾配を大きく増加させ、これによってイムノアッセイの感度を向上させたことは明らかである。
[実施例2]
この実施例は、2つの蛍光色素、一方は捕捉抗体用の標識として、他方は検出抗体用の標識としての使用を通じて、好中球ゼラチナーゼ関連リポカリン(あるいは、本明細書では「NGAL」と称する。)のためのイムノアッセイを示す。
抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された微粒子を調製した。94pMから0.7pMの範囲の好中球ゼラチナーゼ関連リポカリンのための一連の較正物質は、HBS−EP緩衝液を用いて調製された。
抗NGALモノクローナル抗体2322と蛍光色素(Cy5)を含むコンジュゲートおよび抗NGALモノクローナル抗体903とR−フィコエリトリン(PE)を含むコンジュゲートを調製した。Cy5蛍光団で標識されたモノクローナル抗体2322は、本明細書において「コンジュゲート2322−Cy5」と呼ばれる。PE蛍光団で標識されたモノクローナル抗体903は、本明細書において「903−PEコンジュゲート」と呼ばれる。
モノクローナル抗体2322およびモノクローナル抗体903は、NGALに特異的に結合し得るモノクローナル抗体である。モノクローナル抗体2322はヒトのキメラ抗体であり、モノクローナル抗体903はマウス抗体である。抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された微粒子は、モノクローナル抗体2322に直接結合することができる。
Cy5は、シアニン色素ファミリーの反応性の水溶性蛍光色素である。Cy5では、電磁スペクトルの赤色領域(約650nmまたは670nm)において蛍光性であるが、電磁スペクトルオレンジ色の領域(約649nm)において吸収する。また、Cy5は、プロテオミクスおよびRNA局在化などの様々な研究用にタンパク質および核酸を標識するために使用される。例えば、参照により本明細書に組み込まれる、ウェブサイトのjacsonimmuno.com/technical/f−cy3−5.aspのワールドワイドウウェブ上のハイパーテキスト転送プロトコールによってアクセス可能である、「Technical Informaiton on Probes Conjugated to Affinity−Purified Antibodies and to Other Proteins:Cyanine Dyes(Cy2,Cy3 and Cy5)」を参照されたい。
抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された微粒子は、モノクローナル抗体903でブロックされた。モノクローナル抗体903はマウスモノクローナル抗体であるため、抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された微粒子と交差反応してはならない。しかしながら、いくつかの交差反応性は、抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された微粒子が、PE蛍光団で標識されたモノクローナル抗体903とともにインキュベートされた場合に見られた。抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された微粒子が、モノクローナル抗体903で最初に処理され、続いてPE蛍光団で標識されたモノクローナル抗体903と反応された場合、抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された微粒子の、PE蛍光団で標識されたモノクローナル抗体903との交差反応性は、大いに減少される。画像内の対象領域から計算された画素あたりの蛍光強度の平均値は、コンジュゲート903−PEで処理したとき、抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された微粒子については336であり、モノクローナル抗体903で最初に処理され、続いてコンジュゲート903−PEと反応させた抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された微粒子については136であった。追加実験は、モノクローナル抗体903を用いた、抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された微粒子の処置が、分析物NGALから生じたシグナルを減少させないことを示した。NGAL濃度が相対的に高い場合、画像のバックグラウンドにおけるシグナルの影響は重要ではない。
表2は、(a)モノクローナル抗体903で処理された抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された微粒子、および(b)抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された未処理の微粒子を用いた、0pMのNGALを含む試料の蛍光強度を示す。抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された処理された微粒子の強度は、抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された未処理の微粒子の強度の約40%である。
Figure 2019148590
表3は、モノクローナル抗体903で処理された、抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された微粒子を用いて、300pMのNGALを含む試料について測定した蛍光強度、および抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された未処理の微粒子を用いて、300pMのNGALを含む試料について測定した蛍光強度を示す。ブロッキング剤としてモノクローナル抗体903の使用の有効性を決定する目的で実施されたイムノアッセイは、NGAL濃度を確認するために行われたイムノアッセイと同様の方法で行われた。画像は、表1において特徴付けられた画像に対して使用されたものよりも短い露光時間で測定された。
Figure 2019148590
抗ヒトIgGモノクローナル抗体(1mL、0.01%)で被覆された微粒子は、15分間、モノクローナル抗体903(70nM)とともにインキュベートされた。このようにして処理された、抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された微粒子は、磁石によって反応混合物から分離され、次にHBS−EP緩衝液で洗浄された。続いて、このようにして処理された、抗ヒトIgGモノクローナル抗体で被覆された微粒子は、HBS−EP緩衝液を用いて0.01%の濃度に再構成された。96マイクロウェルを有するマイクロウェルプレートの第一横列のマイクロウェルにおいて、様々な濃度のNGAL(94pM、47pM、23pM、12pM、6pM、3pM、1.5pM、0.7pM、0pM)を調製した。各マイクロウェルは、100μLの液体を含有していた。Cy5蛍光団(25μL、2nM)で標識されたモノクローナル抗体2322およびPE蛍光団(8μL、20nM)で標識されたモノクローナル抗体903は、プレートの第一横列のマイクロウェルに添加された。反応混合物は、15分間、室温にてインキュベートされた。抗ヒトIgGモノクローナル抗体(25μL、0.01%)で被覆された微粒子は、第一横列の各マイクロウェルに添加された。反応混合物をさらに20分間インキュベートされた。コンジュゲート2322−Cy5:NGAL:903−PEに結合した微粒子は磁石に引きつけられ、次に、HBS−EP緩衝液で3回洗浄された。試料は、マイクロウェルがガラス底を有するマイクロウェルプレートに移された。マイクロウェルプレートは、蛍光顕微鏡(OLYMPUS「IX81」)上に置かれ、画像は白色光チャンネル、PEチャンネルおよびCy5チャンネルで実施例1に記載したのと同じ方法で得られた。
白色光画像は、コンジュゲート2322−Cy5:NGAL:コンジュゲート903−PE複合体に結合した個々の微粒子とバックグラウンドの間におけるコントラストに基づいて、コンジュゲート2322−Cy5:NGAL:コンジュゲート903−PE複合体に結合した個々の微粒子の位置を決めるために使用された。コンジュゲート2322−Cy5:NGAL:コンジュゲート903−PE複合体に結合した個々の微粒子の位置は、対象領域として定義された。対象領域は、Cy5チャンネルにおいて閾値を設定することによってさらに分析され、これによって、コンジュゲート2322−Cy5:NGAL:コンジュゲート903−PE複合体に結合した微粒子に特異的に結合した、CY5蛍光団で標識されたモノクローナル抗体2322を有するコンジュゲート2322−Cy5:NGAL:コンジュゲート903−PE複合体に結合した微粒子におけるこれらの領域のみをさらなる分析のために用いた。PEチャンネルにおける対象領域の画素あたりの蛍光強度の平均値は、市販のコンピュータプログラム(「SLIDEBOOK」)によって計算された。
以下の表は、対応する曝露時間での各濃度の分析物について、PEチャンネルからの画素あたりの強度の平均値を列挙する。異なる3つの曝露時間を用いて、アッセイのダイナミックレンジを増大させた。
Figure 2019148590
図12は、表4のデータから生じさせたNGALについての較正曲線を示す。図13は、較正物質の極めて低い濃度での較正曲線を示す。3つの異なるアルゴリズムを用いて、本発明の利点を実証した。アルゴリズム2およびアルゴリズム3は、アッセイの感度を大いに改善し。
アルゴリズム1のデータは、グラフにおいて黒丸(●)として表示される。PEチャンネルにおける画像全体の強度の平均値を計算した。空間情報は用いなかった。このアルゴリズムは全強度の測定値と同等である。
アルゴリズム2のデータは、グラフにおいて黒四角(■)として表示される。微粒子のすべてが、対象領域として、コントラストレベルに基づいた白色光画像を用いて選択された。対象領域の寸法は、PEチャンネルにおいて閾値を設定することによって減少させた。カットオフは恣意的に選択され、PEチャンネル±3標準偏差からの画像の蛍光強度の平均値に等しかった。しかしながら、他のカットオフ値を使用することができた。
アルゴリズム3のデータは、グラフにおいて白四角(□)として表示される。Cy5チャンネルにおける閾値を上回る強度を有するモノクローナル抗体:抗原:モノクローナル抗体複合体に結合した微粒子上の領域が選択され、次に、PEチャンネルの蛍光強度の平均値を計算した。非特異的な結合によって生じたシグナルは減少した。カットオフは恣意的に選択され、PEチャンネル±3標準偏差からの画像の蛍光強度の平均値に等しかった。しかしながら、他のカットオフ値を使用することができた。
[実施例3]
この実施例は、検出抗体の標識として単一の蛍光色素の使用を通じて、トロポニンについての均一系イムノアッセイを示す。いくつかのイムノアッセイにおいて、この場合、分析物の濃度はng/mLの範囲にあるが、本明細書に記載されている方法を用いて均一系イムノアッセイを行うことができる。このようなイムノアッセイは、単に、試薬と試料を混合し、物理学的測定を行うことによって実施される。均一系イムノアッセイは、実施が容易であるため望ましい。
この実施例において使用されたすべての試薬および画像化パラメータは、実施例1において使用されたものと同じであった。各較正物質(100μL)は、15分間、室温にて、96マイクロウェルガラス底プレートにおいて、抗トロポニンモノクローナル抗体19C7(2μL、0.1%)およびコンジュゲートM06−PE(5μL、20nM)で被覆された微粒子とともに混合された。ガラス底プレートは、自己蛍光レベルを減少させるために使用された。次に、PBS(200μL)を各マイクロウェルに添加し、コンジュゲートの濃度を下げ、バックグラウンドの蛍光強度を減少させた。プレートは、高解像度CCDカメラ(Hamamatsu Model C4742−80−12AG)と併せた電動式倒立蛍光顕微鏡(OLYMPUS「IX81」)上に置かれた。モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE複合体に結合させた微粒子をマイクロウェルの底に沈殿させた後、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE複合体に結合させた微粒子の画像は、白色光チャンネルおよびPE発色団用のチャンネルでUPlanSApo 20X対物レンズ(OLYMPUS)を用いて撮像された。白色光画像は、図14に示され、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE複合体に結合した個々の微粒子とバックグラウンドとのコントラストに基づいて、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE複合体に結合した個々の微粒子の位置を決めるために使用された。図15は、モノクローナル抗体19C7:トロポニン:コンジュゲートM06−PE複合体に結合した個々の微粒子の位置を示し、これらの位置は対象領域として定義される。次に、図16に示されるように、対象領域内の画素あたりの蛍光強度の平均値は、PEチャンネルにおけるデジタル画像を用いて計算された。画像の空間情報の使用により、洗浄ステップを排除し、アッセイをワンステップの均一系アッセイに簡素化させることができた。図17は、本実施例において計算された較正曲線を示す。標準的な落射蛍光顕微鏡は本実施例において使用されたが、共焦点顕微鏡またはTIRF(全内部反射蛍光)顕微鏡が好ましく、これは、この種の顕微鏡はより良好なz面解像度を有するためであり、微粒子が配置された焦点の面の上方からのシグナルを排除することができ、これによって、バックグラウンドシグナルを低下させる。測定直前の希釈ステップ(反応混合物に緩衝液を直接添加すること)は、過剰な抗体コンジュゲートから蛍光バックグラウンドをさらに減少させ、したがって、アッセイ感度を改善することができる。
イムノアッセイにおける洗浄ステップを排除するための別のアプローチは、画像相関分光法(ICS)による分析を伴う。時空間画像相関分光法(STICS)分析はICSの拡張であり、試料の一連の画像が取得される。これらの画像は、空間情報と時間情報の両方を含む;サンドイッチ複合体の形成を介して微粒子に結合したコンジュゲートは不動であり、一方、過剰な未結合のコンジュゲートは、溶液中に自由に拡散している。STICS分析は、拡散しているコンジュゲート集団から不動のコンジュゲート集団を分離することができる。ICSの他の拡張があり、例えば、k空間画像相関分光法(kICS)およびICSの相互相関バージョン(CCICS)などが挙げられる。さらに、画像上で画像相関分光法(ICS)分析を行うことによって、試料について追加情報を取得することができる。例えば、アルツハイマー病の診断において、ICSを用いて、画像内のアミロイド斑の大きさを定量化し、ならびに拡散を受けている分子を除去することができる。
[実施例4]
この実施例は、本明細書に記載されている方法が、DNAを検出するためにどのように使用され得るかを示す。この場合において、分析物はDNAの標的配列であり、受容体は該標的配列に相補的なDNA鎖である。検出のために、標的配列と同一の配列を有する標識されたDNA鎖が使用される。DNA標的のための競合的アッセイの原理を図18に示す。
この実施例において、微粒子に固定化された一本鎖DNA(ssDNAの)は、標的ssDNAを含有することが疑われる試料と混合され、インキュベートされる。また、混合物は、標的ssDNAと同一であるが、DNAの濃度を決定するために蛍光標識を有するssDNAを含有する。蛍光標識に結合しているssDNAは、標的ssDNAの存在によってブロックされる。したがって、蛍光が検出されない場合、試料は、蛍光標識を有するssDNAを完全にブロックするのに十分量のssDNAを含有していると結論付けることができる。この条件は、陽性結果を示す。一方、試料中に標的ssDNA分子が存在しない場合、微粒子に固定化されたssDNAは、蛍光標識を有するssDNAで完全に標識される。図18に示される反応混合物は、試料が標的ssDNAを含有するが、蛍光標識を有するssDNAの結合を完全にブロックするには十分でない場合を示す。したがって、標的ssDNAと蛍光標識を有するssDNAの両方が存在し、蛍光強度は、試料中の標的ssDNA量と逆相関する。
本発明の様々な修飾および変更は、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、当業者に明らかになり、本発明が、本明細書に記載されている例示的な実施形態に不当に限定されるものではないことを理解すべきである。

Claims (29)

  1. リガンド−受容体結合アッセイの結果を分析するための方法であって、
    (a)画像から選択される少なくとも1つの対象領域を用いることによって、リガンド−受容体結合アッセイの結果を提供するステップ;および
    (b)リガンド−受容体結合アッセイの結果を定性化するステップ
    を含む方法。
  2. 画像がデジタル画像である、請求項1に記載の方法。
  3. 少なくとも1つの対象領域が、さらなる分析のために選択されるデジタル画像における画素を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記定性化するステップが、
    (a)第一のコンジュゲートの位置を決定するために、第一の蛍光画像を取得するステップ;
    (b)分析のための画素を選択するステップ;
    (c)ステップ(b)において選択された画素について、画素あたりのカウントの平均と分散を計算し、記録するステップ;
    (d)指定された分散よりも大きいまたは小さいカウントを有する画素を除外するステップ;および
    (e)残りの画素の画素あたりの平均カウントを計算するステップ
    を含む、請求項1に記載の方法。
  5. ステップ(e)におけるデータから分析物の濃度を決定するステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
  6. リガンド−受容体を含む反応混合物を提供するステップ;および微粒子の位置を決定するために、反応混合物の白色光画像を準備するステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
  7. 第二のコンジュゲートの位置を決定するために第二の蛍光画像を取得するステップをさらに含む、ステップ4に記載の方法。
  8. 除外された画素が分析から排除される、請求項4に記載の方法。
  9. 凝集したタンパク質が分析から排除される、請求項1に記載の方法。
  10. 結果がイムノアッセイに由来する、請求項1に記載の方法。
  11. 結果がサンドイッチイムノアッセイに由来する、請求項11に記載の方法。
  12. 結果が競合イムノアッセイに由来する、請求項11に記載の方法。
  13. 結果が均一系イムノアッセイに由来する、請求項11に記載の方法。
  14. イムノアッセイが、反応容器中において、微粒子に結合した捕捉抗体、標識に結合した検出抗体および抗原を含有することが疑われる試料を組み合わせるステップ、ならびに反応を起こさせるステップを伴う、請求項11に記載の方法。
  15. 最大約200個の被覆された微粒子のみが必要とされる、請求項15に記載の方法。
  16. イムノアッセイが、反応容器中において、微粒子に結合した捕捉抗体、標識に結合した抗原および分析物を含有することが疑われる試料を組み合わせるステップ、ならびに反応を起こさせるステップを伴う、請求項11に記載の方法。
  17. 最大約200個の被覆された微粒子のみが必要とされる、請求項17に記載の方法。
  18. 結果が核酸に由来する、請求項1に記載の方法。
  19. アッセイが、DNAの一本鎖を含むリガンドと、該リガンドのDNAの一本鎖に相補的なDNA鎖を含む受容体を組み合わせるステップを伴う、請求項19に記載の方法。
  20. 画像が、デジタルカメラを備えた蛍光顕微鏡によって記録される、請求項1に記載の方法。
  21. アッセイの記録が、X線および組織病理学的記録が維持されるのと同様の方法で維持される、請求項1に記載の方法。
  22. 画像がオフラインで取得され、保存される、請求項1に記載の方法。
  23. タンパク質の凝集が、生じた画像から除去されるのではなく測定される、請求項1に記載の方法。
  24. 空間情報が、リガンド−受容体結合アッセイの結果を定性化し、定量化するために使用される、請求項1に記載の方法。
  25. 定性化が、画像中のリガンド−受容体複合体からの光シグナルを定性化することを含む、請求項1に記載の方法。
  26. 前記定性化するステップが、
    (a)第一のコンジュゲートの位置を決定するために、第一の蛍光画像を取得するステップ;
    (b)分析のための対象領域を選択するステップ;
    (c)計算された平均よりも大きいまたは小さいカウントを有する対象領域を除外するステップ;および
    (d)残りの対象領域から分析物の濃度を決定するステップ
    を含む、請求項26に記載の方法。
  27. リガンド−受容体複合体を含む反応混合物を提供するステップ;および微粒子の位置を決定するために、反応混合物の白色光画像を準備するステップをさらに含む、請求項27に記載の方法。
  28. 第二のコンジュゲートの位置を決定するために第二の蛍光画像を取得するステップをさらに含む、ステップ27に記載の方法。
  29. 除外された画素が分析から排除される、請求項27に記載の方法。
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