JP2006349431A - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 隣接する対象物の発光を受けている測定対象物においても、精度良く特徴量を求めることができる画像処理方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 まず特徴量を求めるパターン領域を設定し(ステップS101)、次に設定したパターン領域を複数のパターン分割領域に分割し(ステップS102)、またパターン領域に存在する対象物が影響を及ぼしている領域を設定する(ステップS103)。そして対象となっているパターン領域に含まれる画素を抽出し(ステップS1041)、それら画素のうち、対象となっているパターン領域以外のパターン領域に存在する対象物による影響領域が含まれない画素だけで構成されるパターン分割領域内の画素をさらに抽出し(ステップS1042)、その抽出した画素の輝度値を用いて代表値を算出し(ステップS1043)、全てのパターン領域における特徴量を求める。
【選択図】 図1

Description

本発明は、国際分類G01B11/00に分類される光学的手段により特徴づけを行う画像処理装置において、特に撮影対象をデジタルカメラ等により複数階調をもった画像データとして撮影し、この画像から測定対象を認識して、認識した対象の特徴量を求める処理に関わるものである。例えば、蛍光顕微鏡画像において蛍光物質を検出し、その検出した蛍光物質を含む画素における輝度値を基に特徴量を算出する技術に関わるものである。
従来より、画像データ内の測定対象における特徴量を算出する手法として、一般的に、まず画像データ内の測定対象の位置を特定するため画像認識処理を行い、次いで認識した位置において画像データから測定対象の特徴量を算出する手法が用いられている。
画像認識のためには、従来から種々の方法が提案されている。それらは、様々な目的で行われているが、手法としては一般的に、特定のテンプレート画像と対象画像の相関値を求め、その相関値を評価することにより、テンプレート画像と対象画像の適合度を求める、という方法がとられている。
以下、図15を用いて非常に広く用いられる一般的な認識方法を説明する。図15は、一般的なテンプレートマッチングの手順の例を示すものである。
図15において、1501はテンプレート画像であり、対象画像1502の中からこのテンプレート画像に示された丸い画像パターンを探索するものとする。
対象画像1502中には、1503、1504に示されるように多くの丸いパターンが存在している。テンプレートマッチングでは、テンプレート画像1501を用い、対象画像1502を順に探索することにより、このテンプレート画像1501に示された丸い画像パターンを対象画像1502から抽出する。まず、対象画像1502の左上1505の位置に、テンプレート画像1501と同じ大きさの枠を仮定し、対象画像1502を切り出す。そして、これらの画像を重ね合わせ、対応する位置の画素を1画素毎に差分演算し、それら重ね合わせた全画素の差分結果を全て個別に2乗した後、加算する。この値は、両画像の相関関係を意味し、両者が一致するときは小さな値となり、両者が異なったときは大きな値となる。この求めた値が閾値より小さい場合はパターンを検出したものと判定し、求めた値が閾値より大きい場合はパターンが存在しないと判定する。
最初のパターンマッチング位置の1505の位置で判定を行うと次には、枠を1画素分右にずらして同様の判定を行い、これを繰り返して、矢印1506の順で対象画像1502全体に対して順次行う。
枠が1507の位置のとき、テンプレート画像1501と検出対象1503を含むパターンは一致し、2乗和は非常に小さな値となることから、丸いパターンの存在が判別できる。
このような画像認識処理に、対象画像を2値化して探索を行う方法が開示されている。上記テンプレート画像を分割して、いくつかの部分テンプレート画像を作成し、まずその中の一つの部分テンプレート画像を用い、マッチングする位置を探索する。そして一致すれば、一致位置近辺の小領域を設定し、残りの部分テンプレート画像のマッチングを行い、すべての部分テンプレート画像がマッチングすると、探索パターンの存在を判断していた。このような手法を用いることで、一般的な手法に比べ高速にかつ精度の高い認識を実現していた(例えば、特許文献1参照)。
そして、測定対象の特徴量として明るさ(輝度平均値)を求める際には、検出した位置において測定対象を示すパターン領域に含まれる画素の輝度値の総和を求め、求めた総和をパターン領域の画素数で除算することで輝度平均値を算出していた。
一方、これら画像データ内の測定対象における特徴量を算出する手法は、様々な分野で用いられている。例えば、遺伝子の発現を見るための、蛍光顕微鏡画像による蛍光物質の測定がある。
ある特定の短波長の励起光を照射すると組成とサイズに応じて異なる波長の光を発光する性質をもつ半導体ナノクリスタルを、半透明なアクリルでできたビーズの表面に付着させる。この際、発光波長の異なる複数の半導体ナノクリスタルを任意の比率で付着させることで、各ビーズにおいて固有の輝度スペクトル分布を持たせてコード化し、さらに各コード化されたビーズに特定のmRNA(messenger ribonucleic acid)と結合するためのプローブを付着させ、コードとmRNAを一対一で対応させる。これにより、励起光を照射して発光したビーズの輝度スペクトル分布を観察しデコードすることで、発現したmRNAの種類の解析を可能としていた(例えば、特許文献2参照)。
そして、解析に用いるビーズの輝度スペクトル分布は、通過帯域の異なる複数のバンドパスフィルタを用いて測定を行う蛍光顕微鏡装置で、発光しているビーズに対し、バントパスフィルタを切り替えながら撮影し、各バントパスフィルタを通して撮影した画像内のビーズ領域の平均輝度値を算出することで作成していた。また、測定対象を入れて撮影を行う1つのウェルに複数のビーズを入れたウェルプレートを用意し、このウェルプレートの1ウェルに対し複数のバントパスフィルタを切り替えながら撮影することで、複数ビーズの同時解析を可能にしていた。具体的には、1ウェルに対し、まずビーズの位置抽出のための画像を撮影し、その画像に対し、前記テンプレートマッチングにより各ビーズの位置抽出を行い、次いで、各バントパスフィルタを通して撮影した複数枚の画像において、抽出した各ビーズ位置に対応する領域の平均輝度値を求め、各ビーズの輝度スペクトルを作成し、解析を行っていた(例えば、特許文献3参照)。
特開昭62−232504号公報 特表2004−500109号公報 特開平10−309281号公報
しかしながら、1つのウェルに複数のビーズを入れた場合、ビーズが均等に分布することはなく、ビーズが隣接してしまうことが起こる。このような隣接しているビーズにおいては、お互いが発する光の影響を受けるため、精度良く輝度スペクトル分布を作成することができないという問題があった。この問題に対し、隣接しているビーズを解析対象から外し、隣接していないビーズのみの輝度スペクトル分布を用いることで、良好な解析結果を得ることが可能であるが、統計的な解析を必要とする場合には、解析対象となるビーズの絶対数が減少し解析の信頼性が損なわれてしまうという問題があった。
また、隣接しているビーズが影響を受ける範囲というのは、ビーズの周辺部分であるため、抽出したビーズ領域の周辺部分を除いた領域で平均輝度値を求めるという方法も考えられる。しかしながら、発光している半導体ナノクリスタルは、ビーズの表面に付着されており、このようなビーズを撮影した場合、ビーズの中心部分よりも周辺部分が強く発光する。従って、最も発光の特徴が現れる周辺部分を取り除くことは、輝度スペクトル分布が正確に求まらなくなるという問題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、前記半導体ナノクリスタルを付着させたビーズも含む様々な測定対象物の特徴量を精度良く求める必要がある分野において、隣接する対象物からの光の影響を受けている測定対象物においても、精度良く測定対象物を含む画素の輝度値を用いた特徴量を求めることができる画像処理方法および画像処理装置を提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明の画像処理方法は、各画素において多値の輝度値を持つデジタル画像に対して、一つないし複数の特定のパターン領域を設定し、前記デジタル画像において、前記パターン領域に含まれる画素の輝度値を用いて各パターン領域における代表値を算出する画像処理方法であって、
前記デジタル画像に対して測定対象物が存在する領域をパターン領域として設定するパターン領域設定工程と、前記パターン領域設定工程において設定されたパターン領域を、複数のパターン分割領域に分割するパターン領域分割工程と、前記パターン領域設定工程において設定されたパターン領域において、対象となっているパターン領域以外のパターン領域に存在する測定対象物が、前記デジタル画像の輝度値に対し影響を及ぼしている領域を影響領域として設定する影響領域設定工程と、前記パターン領域設定工程において設定されたパターン領域に含まれる画素のうち、前記影響領域設定工程において設定された影響領域が含まれない画素だけで構成される、前記パターン領域分割工程において分割されたパターン分割領域内の画素のみを用いてパターン領域における代表値を算出する特徴量算出工程とを備えることを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理方法において、前記パターン領域分割工程では、前記パターン領域を、複数の分割領域を示すマスクパターンを用いて分割することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理方法において、前記マスクパターンは、パターン領域を示す分割領域を持ち、この分割領域に対応する画素をパターン分割領域とすることを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理方法において、前記パターン領域分割工程では、前記パターン領域を、分割した領域の面積が均等になるように複数のパターン分割領域に分割することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理方法において、前記パターン領域分割工程では、前記パターン領域を、前記パターン領域の中心を通る直線で複数のパターン分割領域に分割することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理方法において、前記パターン領域分割工程では、前記パターン領域の中心を通る直線で、中心角が均等になるように複数のパターン分割領域に分割することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理方法において、前記パターン領域分割工程では、前記パターン領域を分割した複数のパターン分割領域から、特定の領域を除くことを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理方法において、前記パターン分割領域から除く特定の領域は、分割された各パターン分割領域で面積が等しくなるように設定することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理方法において、前記影響領域設定工程では、前記影響領域を、対象となっているパターン領域以外のパターン領域を含む近傍領域とし、パターン領域を構成する画素をひとまとまりとした連結成分において輪郭となる画素を外側に所定の画素数分増やし、増やした後の連結成分を設定することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理方法において、前記輪郭となる画素を外側に増やす画素数は、輪郭を増やそうとしている連結成分の各画素の輝度値を用いて求めた値の大きさに基づいて設定することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理方法において、前記影響領域設定工程では、前記パターン領域に存在する測定対象物以外のものが影響を及ぼす領域を、パターン領域に存在する測定対象物による影響領域に追加することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理方法において、前記特徴量算出工程において、前記パターン領域における代表値を、パターン領域に含まれる画素の輝度値を平均した平均輝度値とし、影響領域に含まれない画素だけで構成されるパターン分割領域内の画素の輝度値を全て足し合わせた累積値を求め、前記代表値を、求めた累積値を足し合わせた画素数で除算することで求めることを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理方法において、前記特徴量算出工程において、前記パターン領域における代表値を、パターン領域に含まれる画素の輝度値を総和した輝度総和値とし、影響領域が含まれない画素だけで構成される第1のパターン分割領域内の画素の輝度値を全て足し合わせた累積値と足し合わせた画素数を求めると共に、影響領域を含む画素で構成される第2のパターン分割領域の画素数を求め、次いで、前記第2のパターン分割領域の累積値を、前記第1のパターン分割領域の累積値と第1のパターン分割領域の画素数及び第2のパターン分割領域の画素数に基づき類推し、前記代表値を、前記第1のパターン分割領域の累積値と類推した第2のパターン分割領域の累積値を足し合わせることで求めることを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理方法において、前記パターン領域分割工程において分割されたパターン分割領域と前記影響領域設定工程において設定された影響領域の情報を用いて対象となっているパターン領域で求める代表値が有効か無効かの判定を行う判定工程を備え、この判定工程を前記特徴量算出工程の直前に行い、無効と判定されたパターン領域における代表値は求めないことを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理方法において、前記判定工程では、影響領域を含むまたは含まない画素で構成されるパターン分割領域の個数或いは画素数に基づいて判定を行うことを特徴としたものである。
また従来の課題を解決するために、本発明の画像処理装置は、各画素において多値の輝度値を持つデジタル画像に対して、一つないし複数の特定のパターン領域を設定し、前記デジタル画像において、前記パターン領域に含まれる画素の輝度値を用いて各パターン領域における代表値を算出する画像処理装置であって、
前記デジタル画像に対して測定対象物が存在する領域をパターン領域として設定するパターン領域設定部と、前記パターン領域設定部において設定されたパターン領域を、複数のパターン分割領域に分割するパターン領域分割部と、前記パターン領域設定部において設定されたパターン領域において、対象となっているパターン領域以外のパターン領域に存在する測定対象物が、前記デジタル画像の輝度値に対し影響を及ぼしている領域を影響領域として設定する影響領域設定部と、前記パターン領域設定部において設定されたパターン領域に含まれる画素のうち、前記影響領域設定部において設定された影響領域が含まれない画素だけで構成される、前記パターン領域分割部において分割されたパターン分割領域内の画素のみを用いてパターン領域における代表値を算出する特徴量算出部とを備えることを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記パターン領域分割部は、前記パターン領域を、複数の分割領域を示すマスクパターンを用いて前記パターン領域を分割することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記マスクパターンは、パターン領域を示す分割領域を持ち、この分割領域に対応する画素をパターン分割領域とすることを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記パターン領域分割部は、前記パターン領域を、分割した領域の面積が均等になるように複数のパターン分割領域に分割することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記パターン領域分割部は、前記パターン領域を、前記パターン領域の中心を通る直線で複数のパターン分割領域に分割することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記パターン領域分割部は、前記パターン領域の中心を通る直線で、中心角が均等になるように複数のパターン分割領域に分割することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記パターン領域分割部は、前記パターン領域を分割した複数のパターン分割領域から、特定の領域を除くことを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記パターン分割領域から除く特定の領域は、分割された各パターン分割領域で面積が等しくなるように設定することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記影響領域設定部では、前記影響領域を、対象となっているパターン領域以外のパターン領域を含む近傍領域とし、パターン領域を構成する画素をひとまとまりとした連結成分において輪郭となる画素を外側に所定の画素数分増やし、増やした後の連結成分を設定することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記輪郭となる画素を外側に増やす画素数は、輪郭を増やそうとしている連結成分の各画素の輝度値を用いて求めた値の大きさに基づいて設定することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記影響領域設定部は、前記パターン領域に存在する測定対象物以外のものが影響を及ぼす領域を、パターン領域に存在する測定対象物による影響領域に追加することを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記特徴量算出部において、前記パターン領域における代表値を、パターン領域に含まれる画素の輝度値を平均した平均輝度値とし、影響領域に含まれない画素だけで構成されるパターン分割領域内の画素の輝度値を全て足し合わせた累積値を求め、前記代表値を、求めた累積値を足し合わせた画素数で除算することで求めることを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記特徴量算出部において、前記パターン領域における代表値を、パターン領域に含まれる画素の輝度値を総和した輝度総和値とし、影響領域が含まれない画素だけで構成される第1のパターン分割領域内の画素の輝度値を全て足し合わせた累積値と足し合わせた画素数を求めると共に、影響領域を含む画素で構成される第2のパターン分割領域の画素数を求め、次いで、前記第2のパターン分割領域の累積値を、前記第1のパターン分割領域の累積値と第1のパターン分割領域の画素数及び第2のパターン分割領域の画素数に基づき類推し、前記代表値を、前記第1のパターン分割領域の累積値と類推した第2のパターン分割領域の累積値を足し合わせることで求めることを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記パターン領域分割部において分割されたパターン分割領域と前記影響領域設定部において設定された影響領域の情報を用いて対象となっているパターン領域で求める代表値が有効か無効かの判定を行う判定部を備え、この判定部において無効と判定されたパターン領域における代表値は求めないことを特徴としたものである。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記判定部は、影響領域を含むまたは含まない画素で構成されるパターン分割領域の個数或いは画素数に基づいて判定を行うことを特徴としたものである。
本発明の画像処理方法および画像処理装置は、隣接する対象物からの光の影響を受けている測定対象物においても、精度良く測定対象物を含む画素における輝度値を用いた特徴量を求めることができる、という効果を有している。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、ここで示す実施の形態はあくまでも一例であって、必ずしもこの実施の形態に限定されるものではない。
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1として、ある特定の短波長の励起光を照射すると、組成とサイズに応じて異なる波長の光を発光する性質をもつ半導体ナノクリスタルを任意の比率で付着させた直径10μmの球状で半透明なアクリルでできたマイクロビーズ(以下、ビーズと称す)を測定対象物とし、複数のビーズを蛍光顕微鏡で撮影し、撮影したデジタル画像においてビーズを含む画素の輝度値を用いて特徴量を求める場合を例として説明を行う。
図2は、測定対象物のビーズに対し励起光を照射し、それらビーズの発光をバントパスフィルタを通して撮影した測定画像である。現実の測定画像においては、数百のビーズが写っているが、この例の測定画像においては簡単のために7個のビーズが写っているものとする。図2に示す測定画像において、撮影に用いたバンドパスフィルタが通す波長の光を多く発光しているビーズほど明るくなっている。また、発光している半導体ナノクリスタルはビーズの表面に付着しているため、中央部分に比べ周辺が明るくなっている。
図1は、本発明の実施の形態1における画像処理方法が行う処理を示すフローチャートである。図1のフローチャートはステップS101ないしステップS104からなり、ステップS101はパターン領域設定工程を、ステップS102はパターン領域分割工程を、ステップS103は影響領域設定工程を、ステップS1041ないしステップS1044からなるステップS104は特徴量算出工程を、それぞれ示す。
以下、図2に示す測定画像に対して、本発明の実施の形態1の画像処理方法が行う画像処理をフローチャートに従って図3から図10を用いて詳細に説明する。
(ステップS101/パターン領域設定工程)
まず、測定画像において、ビーズが存在し特徴量を求める領域となるパターン領域を設定する。これは、予め撮影しているビーズ位置を抽出するためのデジタル画像(以下、対象画像と称す)に対してテンプレートマッチング処理行い、ビーズ位置を抽出することで行う。ここで、テンプレートマッチング処理を行うデジタル画像を、測定画像ではなく対象画像としているが、これはビーズの抽出精度を上げるためである。
図3は、図2に示すビーズの背景から光を当ててできる影を撮影した対象画像の一例である。図3に示す対象画像において、ビーズの中央部に非常に明るい領域を持っているが、これは、ビーズが半透明なアクリルでできているため、背景から光を当てた場合には、レンズの働きを示し、中央部分に集光して中央が非常に明るくなるからである。
このように、測定対象物の影を撮影することで、発光特性が異なるビーズであっても、全てのビーズにおいて同じ特徴を持つことになり、テンプレートマッチング処理による抽出精度を上げることができる。
以下、パターン領域の設定方法をより具体的に説明する。予め対象画像と同サイズの0で初期化された多値のデジタル画像データ(パターン領域画像)を用意しておき、そして対象画像に対しテンプレートマッチング処理を行い、ビーズ位置抽出を行うと共に抽出したビーズに対し1から順番に番号を振り、抽出したビーズの領域の各画素に対応するパターン領域画像の各画素にビーズ番号を書き込む処理を行う。
図4は、図3に示す対象画像を基に設定したパターン領域画像である。図中の数値は各領域の画素値を示している。このパターン領域画像において、各ビーズ領域の画素値は、ビーズの位置抽出が行われた順に1から7となり、ビーズ以外の領域の画素値は0となっている。
パターン領域を参照するには、パターン領域画像中の画素値が0ではない領域を調べればよい。さらに、そのパターン領域の画素値を調べることで、各ビーズの識別が可能である。
テンプレートマッチング処理は、対象画像から抽出するビーズ領域のみを切り取ったテンプレート画像を用い、対象画像とテンプレート画像を重ね合わせ、重なり合った各画素において差分値を求め、テンプレート画像全体の差分結果を全て個別に2乗した後、加算する。この加算した値は両画像の相関関係を示し、両者が同じ画像であるときは小さな値となり、両者が異なったときは大きな値となる。したがって、予め一致したと判断できる加算値を閾値として持ち、求めた加算値が閾値より小さい場合はビーズを検出したものと判定し、閾値より大きい場合はビーズが存在しないと判定することができる。そして、この判定処理を、テンプレート画像を1画素ずつずらしながら同様の判定を行い、これを繰り返して、対象画像全体に対して順次行い、ビーズの位置抽出を行う。
こうして設定したパターン領域を示すパターン領域画像は、以下のステップS102、ステップS103、及びステップS104において参照される。
(ステップS102/パターン領域分割工程)
次に、ステップS101にて設定されたパターン領域画像に示す各パターン領域を、マスクパターンを用いて複数のパターン分割領域に分割する処理を行う。
マスクパターンは、1つのビーズにおける特徴量を求める領域を示すと共にこの領域を複数に分割したそれぞれの分割領域を示す多値のデジタル画像データであり、特徴量を求める領域は、分割した領域毎に1から順番に割り振られた画素値とし、それ以外の領域は0とする。
図5は、マスクパターンの一例を示す図である。図中の数値は各領域の画素値を示している。図5に示すように、マスクパターンは、特徴量を求める領域の中心を通る直線で、特徴量を求める領域を分割した際に各領域の面積が均等になるように分割したものとする。また、図5に示すマスクパターンでは、特徴量を求める領域の中心を通る直線で、特徴量を求める領域を中心角が均等になるようにも分割されている。
一方、パターン領域を分割する処理は、予めパターン領域画像と同サイズの0で初期化された多値のデジタル画像データ(パターン分割領域画像)を用意しておき、そして、パターン領域画像内のパターン領域毎に領域の重心を求め、求めた重心位置に対応するパターン分割領域画像上の位置に、マスクパターンの重心が一致するように重ね合わせ、重ねあった各画素においてマスクパターンの画素値をパターン分割領域画像に書き込む処理を繰り返す。このように、マスクパターンを用いることで、マスクパターンの参照だけでパターン領域を分割できるので、高速に処理が行える。
図6(a)は、図4に示すパターン領域画像に対し図5に示すマスクパターンを用い作成したパターン分割領域画像である。図6(b)は、図6(a)に示す一つのパターン領域からなるパターン分割領域を切り抜いて拡大したものである。図中の数値は領域の画素値を示しており、それぞれの特徴量を求める領域におけるパターン分割領域の画素値は、重ねあわせた際に対応するマスクパターンの画素値と同値になっている。
パターン領域を分割したパターン分割領域を参照するには、パターン領域画像中の画素値が0ではない領域において、その領域に対応するパターン分割領域画像の画素値を調べればよい。
また、パターン領域画像で0でない画素に対応するパターン分割領域画像の画素値が0となっている場合、この画素を、特徴量を求める対象から外しても良い。これは、パターン領域の形状が正しくない場合におこり、正確なパターン領域以外の画素を、特徴量を求める対象から外すことで、求めた特徴量の精度を向上させることができる。
こうして作成されたパターン領域を分割したパターン分割領域を示すパターン分割領域画像は、以下のステップS104において参照される。
(ステップS103/影響領域設定工程)
次に、ステップS101にて設定されたパターン領域画像を基に、対象となっているパターン領域以外のパターン領域に存在するビーズが、測定画像の輝度値に対し影響を及ぼしている領域を影響領域として設定する。すなわち、この影響領域を、対象となっているパターン領域以外のパターン領域を含む近傍領域とし、パターン領域を構成する画素をひとまとまりとした連結成分において輪郭となる画素を外側に所定の画素数分増やし、増やした後の連結成分を設定する。
具体的には、パターン領域に存在するビーズの発光が、測定画像の輝度値に対し影響を及ぼしている領域を求める。
ビーズからの発光は、発光している半導体ナノクリスタルがビーズの表面にほぼ均等に付着しているため、全ての方向に均一に広がると考えられる。従って、ビーズの発光が影響を及ぼしている領域は、ビーズを抽出した各パターン領域において、パターン領域を全ての方向に均一に広げ、広げた領域を求めればよい。
そこで、予めパターン領域画像と同サイズの0で初期化された多値のデジタル画像データ(影響領域画像)を用意しておき、まず、パターン領域画像から対象となる1つのビーズを含むパターン領域を抜き出し、抜き出したパターン領域を1、それ以外の領域を0とする2値画像を作成する。対象となるパターン領域の抜き出しは、パターン領域画像を作成する際、各ビーズの識別ができるように画素値に番号を割り振ってあるので、パターン領域画像において対象となっているパターン領域に存在するビーズの番号と同値を持つ画素を抜き出すことでできる。
次に、作成した2値画像に対し一般的な8近傍膨張処理を行う。ここでは抜き出したパターン領域の周囲にある画素を8近傍膨張処理の対象とし、対象画素と、対象画素を中心とする8つの隣接した画素の中の少なくとも一つの画素にパターン領域を示す1の画素がある場合、対象画素を、パターン領域を示す1に変換する。この処理により、処理前の2値画像におけるパターン領域に対して全ての方向に1画素広げたパターン領域を示す2値画像を得ることができる。そして、この処理を複数回行った後の2値画像において画素値が1となっている領域を、対象となっているパターン領域に存在するビーズが影響を及ぼしている領域とし、この領域に対応する影響領域画像の各画素に、対象となっているパターン領域に存在するビーズの番号を書き込む。なお、8近傍膨張処理を行う回数は、測定対象物による影響を及ぼす領域が最も広くなる場合でも、求めた領域に必ず含まれるような回数を設定すればよく、予め複数個の測定対象物を用いて数値を計測し設定しておく。
そして、この対象となるパターン領域の抜き出しから影響領域画像への書き込みの一連の処理を、全てのパターン領域に対し繰り返し行い、全パターン領域に存在するビーズが影響を及ぼしている領域を示す影響領域画像を得る。
ただし、この繰り返し処理にあたり、影響領域画像にビーズ番号を書き込む際、書き込もうとしている画素に既に他のパターン領域のビーズが影響を及ぼす領域であることを示す値が書き込まれていた場合、即ち0以外の場合は、パターン領域画像中に存在しない画素値を、その画素に書き込むようにする。例えば、パターン領域画像に存在するビーズの個数に1を加えた値を書き込む。
図7は、図4に示すパターン領域画像を基に作成した影響領域画像である。図中の数値は、その領域の画素値を示している。なお、斜線で示す各パターン領域から作成した影響を及ぼす領域が重なっている領域の画素値は、ビーズの個数に1を加えた8となっている。
ビーズの発光が影響を及ぼしている領域を参照する際は、影響領域画像中の0ではない領域を調べればよい。さらに、その影響領域画像の画素値を調べることで、各ビーズに対応する影響を及ぼしている領域の識別が可能であり、対象とするパターン領域以外のパターン領域に存在するビーズの発光が影響を及ぼしている影響領域は、影響領域画像中の0又は対象とするパターン領域の画素値以外の値を調べることで特定することができる。
そして、ここで作成した影響領域画像は、以下のステップS104において参照される。
なお、ここでは、パターン領域に対して8近傍膨張処理を行う回数を予め設定していた値とし、全てのパターン領域に対し一律の大きさで膨張させていたが、8近傍膨張処理を行う回数を、パターン領域毎にパターン領域に含まれる画素の輝度値を用いて求めた値の大きさに応じて設定しても良い。ビーズの発光により影響を及ぼしている領域は、発光が強いほど領域が広がり、発光が弱いほど狭くなる。従って、測定画像におけるパターン領域に含まれる画素の平均輝度値を求め、求めた平均輝度値に応じて8近傍膨張処理の回数を設定することで、発光の強さに応じて精度良く影響を及ぼす領域を設定することが可能である。この8近傍膨張処理の回数の設定方法は、ある平均輝度値に対する8近傍膨張処理の回数を1対1で記したテーブルを持っておき、予め複数個の測定対象物を用いて数値を計測しテーブルを作成しておけばよい。
また、ステップS103で行われる処理は、ステップS102で行われる処理の前に行ってもよく、影響領域画像を作成した後、パターン領域分割画像を作成しても良い。
(ステップS104/特徴量算出工程)
次に、ステップS101にて作成されたパターン領域画像、ステップS102にて作成されたパターン分割領域画像、及びステップS103にて作成された影響領域画像を用い、各パターン領域に含まれる画素の輝度値から、各パターン領域の特徴量を算出する。
ステップS104では、パターン領域画像から対象となる1つのパターン領域の画素を抽出し(ステップS1041)、抽出した画素のうち、対象となっていないパターン領域に存在するビーズからの影響を受けている画素を除いた正確な特徴量を求めるための画素をさらに抽出し(ステップS1042)、抽出した画素に対応する測定画像における画素の輝度値を用いて特徴量を求める(ステップS1043)。そして、この一連の処理を、全パターン領域において行い(ステップS1044)、全ビーズの特徴量を算出する。
以下、パターン領域の特徴量(パターン領域における代表値)を、パターン領域に含まれる画素の輝度値を平均した平均輝度値とした場合について、図2に示すビーズAの平均輝度値を求める処理を一例として説明を行う。
まず、ビーズAのパターン領域を抜き出す。これは、パターン領域画像中の画素値が2となっている領域を調べればよい(図4参照)。
次に、抜き出したパターン領域に対応するパターン分割領域画像(図6参照)と影響領域画像(図7参照)の各画素値を調べ、対象となっているパターン領域以外のパターン領域に存在するビーズが影響を及ぼしている影響領域が含まれない画素だけで構成されるパターン分割領域内の画素を抽出する。なお、ビーズAにおける影響領域は、影響領域画像中の画素値が0又は2ではない領域を調べることで特定できる。
図8は、ビーズAにおけるビーズA近傍のパターン分割領域と影響領域を示す図である。図中の数値は、パターン領域を分割した各パターン分割領域の画素値を示している。
図8において、この影響領域は、隣接するビーズBからの発光により影響をうける領域である。従って、この影響領域を除いたパターン領域の画素のみを抽出し特徴量を求めれば正確な特徴量を求めることができると言える。ただし、この際、各パターン分割領域において影響領域が含まれないパターン分割領域の画素のみを抽出する。図8においては、5と6の画素値を持つパターン分割領域を除く斜線で示した1、2、3、4、7、8の画素値を持つパターン分割領域の画素を抽出する。
そして、抽出した画素に対応する測定画像における画素の輝度値をすべて足し合わせた累積値を求め、求めた累積値を足し合わせた画素数で除算することでビーズAにおける平均輝度値を求めることができる。
以上の処理を行うことで、ビーズBからの発光による影響を除外したビーズAの平均輝度値を求めることができる。さらに、パターン領域の中心を通る直線で面積が均等になるように分割した領域単位で演算に用いる画素を選択しているため、半導体ナノクリスタルを付着させたビーズのように中心部よりも周辺部分が強く発光しているような一様な輝度値を持たない測定対象物においても、明るい領域と暗い領域の比率が、パターン領域の全ての画素を用いる場合と影響を受けている画素を除いたパターン領域の画素のみを用いる場合で同じとなり、正確な平均輝度値を求めることができる。
なお、全てのパターン分割領域において影響領域を含んでいた場合は、特徴量を求めるための画素がなくなり、そのパターン領域における特徴量は求まらなくなる。これにより、パターン領域全体が影響を受けているようなパターン領域においては特徴量を求めなくし、正確に求まった特徴量のみ出力することができる。
次に、パターン領域の特徴量(パターン領域における代表値)を、パターン領域に含まれる画素の輝度値を総和した輝度総和値とした場合について、図2に示すビーズAの輝度総和値を求める処理を一例として説明を行う。
ビーズAの特徴量をビーズAに含まれる画素の輝度値を総和した輝度総和値とした場合の処理は、輝度平均値を求める処理と同様に、抜き出したパターン領域に対応するパターン分割領域画像と影響領域画像の各画素値を調べ、影響領域が含まれない画素だけで構成されるパターン分割領域(以下、第1のパターン分割領域と称す)の画素(図8において斜線で示した1、2、3、4、7、8の画素値を持つパターン分割領域の画素)を抽出すると共に、影響領域を含む画素で構成されるパターン分割領域(以下、第2のパターン分割領域と称す)の画素(図8において、5と6の画素値を持つパターン分割領域の画素)も抽出する。
そして、第1のパターン分割領域の画素に対応する測定画像における画素の輝度値をすべて足し合わせた累積値を求め、求めた第1のパターン分割領域の累積値と第1のパターン分割領域の画素数及び第2のパターン分割領域の画素数を用い、第2のパターン分割領域の累積値を類推する。第2のパターン分割領域は、第1のパターン分割領域と第2のパターン分割領域における明るい領域と暗い領域の比率が同じであるため、
(第2のパターン分割領域の累積値)=(第1のパターン分割領域の累積値)÷(第1のパターン分割領域の画素数)×(第2のパターン分割領域の画素数)
で、求めることができる。
そして、第1のパターン分割領域の累積値と第2のパターン分割領域の累積値を足し合わせ、足し合わせた値をビーズAの輝度総和値とする。
なお、輝度平均値を求める処理と同様に、第1のパターン分割領域がない場合は、このパターン領域の特徴量を求めないようにする。
以上の処理により、ビーズBからの発光による影響を除外したビーズAの輝度総和値を正確に求めることができる。
以上のように、本発明の実施の形態1による画像処理方法によれば、対象画像から測定対象の特徴量を求める領域となるパターン領域を設定し、さらにこのパターン領域を複数のパターン分割領域に分割すると共に対象となっているパターン領域以外のパターン領域に存在する測定対象物が影響を及ぼしている領域を影響領域として設定し、パターン領域に含まれる画素のうち、影響領域が含まれない画素だけで構成されるパターン分割領域内の画素のみを用いて特徴量を求めることで、隣接する測定対象物からの光の影響を受けている測定対象物においても、精度良く測定対象物を含む画素における輝度値を用いた特徴量を求めることができる。
なお、実施の形態1の画像処理方法において用いたマスクパターンは、図5に示すようにパターン領域を8分割したものであったが、分割数の制限は無く、用途に応じて設定すればよい。図9にマスクパターンの例を示す。図中の数値は、各領域の画素値を示したものである。例えば、図9(a)に示すように、分割数を増やし、パターン領域を16分割するようなマスクパターンを用いてもよい。このように分割数が多ければ、影響領域を含む画素で構成されているパターン分割領域を取り除く際、取り除く画素の無駄を抑えることができる。従って、これは有効な画素数を増やすことに繋がり、さらに精度良く特徴量を求めることができる。
しかしながら、余りに分割数を増やしすぎると、影響領域が含まれないパターン分割領域が1個しかない場合、特徴量を求めるための有効な画素数が極端に少なくなり、ノイズの影響を受けやすくなるため求めた特徴量の精度が悪くなる。従って、分割数は、1つのパターン分割領域の画素だけでも精度良く特徴量を求めることができる面積をもつ領域となるように設定する必要がある。これは、出力する特徴量に求められる精度に応じて設定してやればよい。
さらに、マスクパターンにおいて、特徴量を求める領域から特定の領域を取り除き、取り除いた領域の画素値を0としてもよい。このようなマスクパターンを用いることで、パターン領域であっても特定の領域を除いた画素を用いて、特徴量を求めることができるようになる。図9(b)は、図5に示すマスクパターンの特定の領域を0としたマスクパターンを示したものである。また、このマスクパターンでは、パターン領域を分割する各領域から面積が均等になるように特定の領域を0としている。
そして、図9(b)に示すマスクパターンを用いてビーズの特徴量を求めた場合、ビーズの中心部分の暗い領域を除いた明るい領域の画素の輝度値を用いて特徴量を求めることになる。これは、CCDの特性で暗電流の影響を受けノイズが出やすい暗い領域を除いた領域でビーズの特徴量を求めることになるので、さらに精度良く求めることが可能になる。
また実施の形態1において、半導体ナノクリスタルを付着させたビーズを測定対象物とし、パターン領域の輝度値に特徴がある場合の説明を行ったが、図5や図9に示したマスクパターンを用いて、一様な輝度値を持つ球体の測定対象に対して特徴量を求めても、同様に精度良く特徴量を求めることができるのは言うまでもない。また、本ビーズと異なった発光特性を持つ測定対象の場合は、その発光特性に応じてパターン領域を分割するマスクパターンを設定してやればよい。
また、本発明の測定対象は球体に限ったものではなく、測定対象の形状に合わせたマスクパターンを用意すればよい。図10は、測定対象が正方形の場合におけるマスクパターンの一例を示すものである。図中の数値は、各領域の画素値を示している。そして、パターン領域分割工程において、パターン分割領域画像を作成する際、パターン領域画像内のパターン領域毎に領域の重心を求め、求めた重心位置に対応するパターン分割領域画像上の位置に、マスクパターンの重心と向きが一致するように重ね合わせ、重ね合った各画素においてマスクパターンの画素値をパターン分割領域画像に書き込む処理を行えばよい。
また、1枚の測定画像中に複数種類の測定対象物が存在する場合は、測定対象物の種類の数だけマスクパターンを用意しておき、それぞれのパターン領域に存在する測定対象物の種類に対応するマスクパターンを用いてパターン領域を分割すればよい。
さらに、実施の形態1による画像処理方法によれば、影響領域は、パターン領域に存在する測定対象物が影響を及ぼしている領域を設定していたが、この影響領域に測定対象物以外のものが影響を及ぼす領域を追加してもよい。例えば、照明が映り込んでいる領域や測定対象物以外の物からの発光による影響を及ぼす領域を追加することで、さらに精度良く特徴量を求めることができる。具体的な追加方法は、影響領域設定工程において、影響領域画像を作成する際、影響領域画像において、追加する影響領域に対応する画素の値をビーズの個数に1を加えた値とすればよい。
次に、本発明の実施の形態1における画像処理方法を実施する画像処理装置の説明を行う。図11は、本発明の実施の形態1における画像処理方法を実施する画像処理装置100の要部概略構成を示すブロック図である。
図11の画像処理装置100は、コンピュータにより形成され、設定データ記憶部103と、パターン領域設定部104と、パターン領域分割部105と、影響領域設定部106と、特徴量算出部107を含んで構成される。
画像処理装置100に入力される対象画像101は、測定対象のビーズを、CCDエリアセンサで撮影しデジタル化した画像データであり、測定対象のビーズが確実に撮影されている画像である。この対象画像101を用いて、パターン領域を設定する。
画像処理装置100に入力される測定画像102は、測定対象のビーズに励起光を照射し、その励起光に対するビーズからの発光を、バンドパスフィルタを通してCCDエリアセンサで撮影しデジタル化した画像データである。この測定画像102の画素が持つ輝度値を用いて、各ビーズの特徴量を求める。
設定データ記憶部103は、画像処理装置100において行われる処理で必要となるテンプレート画像やマスクパターンなどの設定データを予め記憶するものであり、記憶されている設定データは、必要に応じてパターン領域設定部104とパターン領域分割部105に出力される。
パターン領域設定部104は、対象画像101及び設定データ記憶部103が出力するテンプレート画像を用いて、対象画像101に存在する測定対象のビーズの位置抽出を行い、抽出した各ビーズにおける特徴量を求める領域をパターン領域として設定し、そのパターン領域を示すパターン領域画像をパターン領域分割部105、影響領域設定部106及び特徴量算出部107に出力する。
パターン領域分割部105は、パターン領域設定部104から出力されるパターン領域画像及び設定データ記憶部103から出力されるマスクパターンを用いて、各パターン領域を複数のパターン分割領域に分割し、分割した各パターン分割領域を示すパターン分割領域画像を特徴量算出部107に出力する。
影響領域設定部106は、パターン領域設定部104から出力されるパターン領域画像に基づいて、各パターン領域に存在するビーズの発光が影響を及ぼしている領域を示す影響領域画像を作成し、特徴量算出部107に出力する。
特徴量算出部107は、測定画像102、パターン領域設定部104から出力されるパターン領域画像、パターン領域分割部105から出力されるパターン分割領域画像、及び影響領域設定部106から出力される影響領域画像を用いて、各パターン領域に含まれる画素の輝度値から各パターン領域の代表値を求め、求めた代表値を特徴量108として出力する。
以上のように構成された画像処理装置100を用い、パターン領域設定部104ではステップS101で行う処理を、パターン領域分割部105ではステップS102で行う処理を、影響領域設定部106ではステップS103で行う処理を、特徴量算出部107ではステップS104で行う処理を行うことで、入力された測定画像102における各パターン領域の特徴量を精度良く求めることができる。
[実施の形態2]
図12は、本発明の実施の形態2における画像処理方法が行う処理を示すフローチャートである。図12のフローチャートはステップS201ないしステップS205からなり、ステップS201はパターン領域設定工程を、ステップS202はパターン領域分割工程を、ステップS203は影響領域設定工程を、ステップS2041ないしステップS2045からなるステップS204は判定工程を、ステップS2051ないしステップS2054からなるステップS205は特徴量算出工程を、それぞれ示す。実施の形態1の処理と異なる点は、判定工程が新しく追加され、対象となっているパターン領域におけるパターン分割領域と影響領域に基づいて、求める特徴量の精度の良し悪しに従って有効か無効かの判定を行い、無効な場合そのパターン領域を除外し、特徴量を求めないようにした点である。
以下、図2に示す測定画像に対して、本発明の実施の形態2の画像処理方法が行う画像処理をフローチャートに従って詳細に説明する。
(ステップS201/パターン領域設定工程)
まず、測定画像において、ビーズが存在し特徴量を求める領域となるパターン領域を設定する。なお、パターン領域の設定方法は、図1のステップS101で説明したものと同様であるため、ここでは説明を省略する。
ここで設定されたパターン領域を示すパターン領域画像は、以下のステップS202、ステップS203、及びステップS204において参照される。
(ステップS202/パターン領域分割工程)
次に、ステップS201にて設定されたパターン領域画像に示す各パターン領域を、マスクパターンを用いて複数のパターン分割領域に分割する処理を行う。
なお、パターン領域の分割方法は、図1のステップS102で説明したものと同様であるため、説明を省略する。
ここで作成されたパターン領域を分割したパターン分割領域を示すパターン分割領域画像は、以下のステップS204、及びステップS205において参照される。
(ステップS203/影響領域設定工程)
次に、ステップS201にて設定されたパターン領域画像を基に、パターン領域に存在するビーズの発光が、測定画像の輝度値に対し影響を及ぼしている領域を求める。
なお、パターン領域に存在するビーズの発光により影響を及ぼしている領域を求める方法は、図1のステップS103で説明したものと同様であるため、説明を省略する。
ここで作成された影響領域画像は、以下のステップS204、及びステップS205において参照される。
(ステップS204/判定工程)
次に、ステップS201にて設定されたパターン領域画像、ステップS202にて作成されたパターン分割領域画像、及びステップS203にて作成された影響領域画像に基づいて、特徴量を求める各パターン領域において、そのパターン領域において求める特徴量の精度の良し悪しに従って有効か無効かの判定を行う。そして無効な場合は、そのパターン領域を除去する。
より具体的には、パターン領域画像、パターン分割領域画像、及び影響領域画像を参照し、対象となる1つのパターン領域のパターン分割領域と影響領域を抜き出し(ステップS2041)、抜き出したパターン分割領域と影響領域の情報に基づき対象となっているパターン領域の判定を行う(ステップS2042、ステップS2043)。そして、無効と判定された場合は、パターン領域を除去するため、対象となっているパターン領域に対応するパターン領域画像の各画素の値を0に変更する(ステップS2044)。これにより、パターン領域を示すパターン領域画像上に、無効と判定されたパターン領域に存在するビーズ番号を持つ画素値が無くなり、この無効と判定されたパターン領域における特徴量を求めないようにすることができる。この一連の処理を、全パターン領域において行い(ステップS2045)、無効なパターン領域の情報を除いたパターン領域画像を得る。
以下、ステップS204における判定処理について詳細に説明する。
図13は、図2に示すビーズEにおけるビーズE近傍のパターン分割領域と影響領域を示す図である。図中の数値は、パターン分割領域画像の画素値を示している。
ビーズEにおいて、各パターン分割領域において影響領域を含まないパターン分割領域の画素のみを用いて特徴量を求めた場合、斜線で示す1、2の画素値を持つパターン分割領域の画素値しか用いないことになる。
このように、特徴量を求めるために用いる画素数が少ない場合、有効な画素数が少ないのでノイズの影響を受けやすく、隣接するビーズが無くパターン領域全ての画素を用いた最良の場合に求めた特徴量と比べ差が大きくなると考えられ、概してこのような精度が落ちている特徴量は出力しないほうが良い。
従って、影響領域を含む画素で構成されるパターン分割領域の個数を数え、個数が所定の閾値よりも大きい場合、このパターン領域は無効であると判定するようにする。なお、パターン分割領域の分割領域の個数と比較する所定の閾値は、0からパターン領域の分割数のいずれかの値を設定し、出力する特徴量に求められている精度に応じて設定すればよい。高い精度が求められている場合は所定の値を大きくし、逆の場合は所定の値を小さく設定しておけばよい。
また、このような判定処理を行うことで、パターン領域から取り除く画素の無駄をなくすため、パターン分割領域の面積が小さくなるようにしていても、設定する閾値を調節することで、精度良く特徴量を求めることができる必要最低限の画素数を必ず確保できるようになる。
なお、判定の規準となる値は、影響領域を含む画素で構成されるパターン分割領域に含まれる画素数でもよく、ステップS2042において画素数をカウントし、ステップS2043では画素数が所定の閾値よりも大きい場合、このパターン領域は無効であると判定してもよい。
さらに、有効無効の判定は、影響領域を含まない画素で構成されるパターン分割領域の個数、または影響領域を含まない画素で構成されるパターン分割領域に含まれる画素数を用いて行ってもよく、ステップS2042においてカウントした個数または画素数が、ステップS2043においてそれぞれの値に対して設定した所定の閾値よりも小さい場合、このパターン領域は無効であると判定してもよい。
以上のように判定を行い、無効と判定されたパターン領域を取り除いたパターン領域画像を、ステップS205では参照する。
(ステップS205/特徴量算出工程)
次に、ステップS204で作成されたパターン領域画像、ステップS202で作成されたパターン分割領域画像、及びステップS203で作成された影響領域画像を用い、各パターン領域に含まれる画素の輝度値から、各パターン領域の特徴量を算出する。
なお、各パターン領域の特徴量算出方法は、図1のステップS104で説明したものと同様であるため、説明を省略する。
以上のように、本発明の実施の形態2による画像処理方法によれば、特徴量を求める各パターン領域において、対象となるパターン領域で求める特徴量の精度の良し悪しに従って有効か無効かの判定を行い、無効と判定されたパターン領域の特徴量を求めないようにすることで、さらに精度良く求めた特徴量のみを用いて解析を行うことが可能となる。
次に、本発明の実施の形態2における画像処理方法を実施する画像処理装置の説明を行う。
図14は、本発明の実施の形態2における画像処理方法を実施する画像処理装置200の要部概略構成を示すブロック図である。
図14の画像処理装置200は、コンピュータにより形成され、設定データ記憶部103と、パターン領域設定部104と、パターン領域分割部105と、影響領域設定部106と、特徴量算出部107と、判定部209を含んで構成される。実施の形態1で説明したのと同じ構成のものについては同じ符号を付し、説明を省略する。
実施の形態1の構成と異なる点は、判定部209が新たに追加され、パターン領域設定部104で設定したパターン領域を示すパターン領域画像をパターン領域分割部105と、影響領域設定部106及び判定部209に出力させ、パターン領域分割部105でパターン領域を複数に分割した各パターン分割領域を示すパターン分割領域画像を特徴量算出部107及び判定部209に出力させ、影響領域設定部106で設定された影響領域を示す影響領域画像を特徴量算出部107及び判定部209に出力させるようにした点である。
判定部209は、パターン領域設定部104から出力されたパターン領域画像と、パターン領域分割部105から出力されるパターン分割領域画像、及び影響領域設定部106から出力される影響領域画像に基づいて、特徴量を求める各パターン領域において、対象となっているパターン領域において求める特徴量の精度の良し悪しに従って有効か無効かの判定を行い、無効な場合そのパターン領域を除外し、全てのパターン領域において判定を行った後のパターン領域画像を特徴量算出部107に出力する。
以上のように構成された画像処理装置200を用い、パターン領域設定部104ではステップS201で行う処理を、パターン領域分割部105ではステップS202で行う処理を、影響領域設定部106ではステップS203で行う処理を、判定部209ではステップS204で行う処理を、特徴量算出部107ではステップS205で行う処理を行うことで、入力された測定画像102に対して求めた各パターン領域の特徴量において、さらに精度良く求めた特徴量のみを用いて解析を行うことが可能となる。
本発明にかかる画像処理方法は、対象物を撮影したデジタル画像から、対象物の輝度情報を用いた特徴量を精度良く求めることができ、対象画像中にある測定対象の特徴量を計測する各種処理装置に有用である。
本発明の実施の形態1における画像処理方法を説明するフローチャートである。 同画像処理方法の測定画像の一例を示す図である。 同画像処理方法の対象画像の一例を示す図である。 同画像処理方法のパターン領域設定工程において設定したパターン領域画像を示す図である。 同画像処理方法におけるマスクパターンの一例を示す図である。 同画像処理方法のパターン領域分割工程で作成されたパターン分割領域画像を示す図である。 同画像処理方法の影響領域設定工程において設定した影響領域画像を示す図である。 同画像処理方法におけるビーズA近傍のパターン分割領域と影響領域を示す図である。 同画像処理方法におけるマスクパターンの他の一例を示す図である。 同画像処理方法において測定対象が正方形である場合のマスクパターンの一例を示す図である。 同画像処理方法を実施する画像処理装置のブロック図である。 本発明の実施の形態2における画像処理方法を説明するフローチャートである。 同画像処理方法におけるビーズE近傍のパターン分割領域と影響領域を示す図である。 同画像処理方法を実施する画像処理装置のブロック図である。 一般的なテンプレートマッチングの手順を示す図である。
符号の説明
100,200 画像処理装置
101 対象画像
102 測定画像
103 設定データ記憶部
104 パターン領域設定部
105 パターン領域分割部
106 影響領域設定部
107 特徴量算出部
108 特徴量
209 判定部
1501 テンプレート画像
1502 対象画像
1503、1504 検出対象
1505 最初のパターンマッチング位置
1506 パターンマッチングの走査経路
1507 パターンを検出した位置

Claims (30)

  1. 各画素において多値の輝度値を持つデジタル画像に対して、一つないし複数の特定のパターン領域を設定し、前記デジタル画像において、前記パターン領域に含まれる画素の輝度値を用いて各パターン領域における代表値を算出する画像処理方法であって、
    前記デジタル画像に対して測定対象物が存在する領域をパターン領域として設定するパターン領域設定工程と、
    前記パターン領域設定工程において設定されたパターン領域を、複数のパターン分割領域に分割するパターン領域分割工程と、
    前記パターン領域設定工程において設定されたパターン領域において、対象となっているパターン領域以外のパターン領域に存在する測定対象物が、前記デジタル画像の輝度値に対し影響を及ぼしている領域を影響領域として設定する影響領域設定工程と、
    前記パターン領域設定工程において設定されたパターン領域に含まれる画素のうち、前記影響領域設定工程において設定された影響領域が含まれない画素だけで構成される、前記パターン領域分割工程において分割されたパターン分割領域内の画素のみを用いてパターン領域における代表値を算出する特徴量算出工程と
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記パターン領域分割工程では、前記パターン領域を、複数の分割領域を示すマスクパターンを用いて分割すること
    を特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 前記マスクパターンは、パターン領域を示す分割領域を持ち、この分割領域に対応する画素をパターン分割領域とすること
    を特徴とする請求項2記載の画像処理方法。
  4. 前記パターン領域分割工程では、前記パターン領域を、分割した領域の面積が均等になるように複数のパターン分割領域に分割すること
    を特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  5. 前記パターン領域分割工程では、前記パターン領域を、前記パターン領域の中心を通る直線で複数のパターン分割領域に分割すること
    を特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  6. 前記パターン領域分割工程では、前記パターン領域の中心を通る直線で、中心角が均等になるように複数のパターン分割領域に分割すること
    を特徴とする請求項5記載の画像処理方法。
  7. 前記パターン領域分割工程では、前記パターン領域を分割した複数のパターン分割領域から、特定の領域を除くこと
    を特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  8. 前記パターン分割領域から除く特定の領域は、分割された各パターン分割領域で面積が等しくなるように設定すること
    を特徴とする請求項7記載の画像処理方法。
  9. 前記影響領域設定工程では、前記影響領域を、対象となっているパターン領域以外のパターン領域を含む近傍領域とし、パターン領域を構成する画素をひとまとまりとした連結成分において輪郭となる画素を外側に所定の画素数分増やし、増やした後の連結成分を設定すること
    を特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  10. 前記輪郭となる画素を外側に増やす画素数は、輪郭を増やそうとしている連結成分の各画素の輝度値を用いて求めた値の大きさに基づいて設定すること
    を特徴とする請求項9記載の画像処理方法。
  11. 前記影響領域設定工程では、前記パターン領域に存在する測定対象物以外のものが影響を及ぼす領域を、パターン領域に存在する測定対象物による影響領域に追加すること
    を特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  12. 前記特徴量算出工程において、前記パターン領域における代表値を、パターン領域に含まれる画素の輝度値を平均した平均輝度値とし、
    影響領域に含まれない画素だけで構成されるパターン分割領域内の画素の輝度値を全て足し合わせた累積値を求め、前記代表値を、求めた累積値を足し合わせた画素数で除算することで求めること
    を特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  13. 前記特徴量算出工程において、前記パターン領域における代表値を、パターン領域に含まれる画素の輝度値を総和した輝度総和値とし、
    影響領域が含まれない画素だけで構成される第1のパターン分割領域内の画素の輝度値を全て足し合わせた累積値と足し合わせた画素数を求めると共に、影響領域を含む画素で構成される第2のパターン分割領域の画素数を求め、
    次いで、前記第2のパターン分割領域の累積値を、前記第1のパターン分割領域の累積値と第1のパターン分割領域の画素数及び第2のパターン分割領域の画素数に基づき類推し、
    前記代表値を、前記第1のパターン分割領域の累積値と類推した第2のパターン分割領域の累積値を足し合わせることで求めること
    を特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  14. 前記パターン領域分割工程において分割されたパターン分割領域と前記影響領域設定工程において設定された影響領域の情報を用いて対象となっているパターン領域で求める代表値が有効か無効かの判定を行う判定工程を備え、
    この判定工程を前記特徴量算出工程の直前に行い、無効と判定されたパターン領域における代表値は求めないこと
    を特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  15. 前記判定工程では、影響領域を含むまたは含まない画素で構成されるパターン分割領域の個数或いは画素数に基づいて判定を行うこと
    を特徴とする請求項14記載の画像処理方法。
  16. 各画素において多値の輝度値を持つデジタル画像に対して、一つないし複数の特定のパターン領域を設定し、前記デジタル画像において、前記パターン領域に含まれる画素の輝度値を用いて各パターン領域における代表値を算出する画像処理装置であって、
    前記デジタル画像に対して測定対象物が存在する領域をパターン領域として設定するパターン領域設定部と、
    前記パターン領域設定部において設定されたパターン領域を、複数のパターン分割領域に分割するパターン領域分割部と、
    前記パターン領域設定部において設定されたパターン領域において、対象となっているパターン領域以外のパターン領域に存在する測定対象物が、前記デジタル画像の輝度値に対し影響を及ぼしている領域を影響領域として設定する影響領域設定部と、
    前記パターン領域設定部において設定されたパターン領域に含まれる画素のうち、前記影響領域設定部において設定された影響領域が含まれない画素だけで構成される、前記パターン領域分割部において分割されたパターン分割領域内の画素のみを用いてパターン領域における代表値を算出する特徴量算出部と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  17. 前記パターン領域分割部は、前記パターン領域を、複数の分割領域を示すマスクパターンを用いて前記パターン領域を分割すること
    を特徴とする請求項16記載の画像処理装置。
  18. 前記マスクパターンは、パターン領域を示す分割領域を持ち、この分割領域に対応する画素をパターン分割領域とすること
    を特徴とする請求項17記載の画像処理装置。
  19. 前記パターン領域分割部は、前記パターン領域を、分割した領域の面積が均等になるように複数のパターン分割領域に分割すること
    を特徴とする請求項16記載の画像処理装置。
  20. 前記パターン領域分割部は、前記パターン領域を、前記パターン領域の中心を通る直線で複数のパターン分割領域に分割すること
    を特徴とする請求項16記載の画像処理装置。
  21. 前記パターン領域分割部は、前記パターン領域の中心を通る直線で、中心角が均等になるように複数のパターン分割領域に分割すること
    を特徴とする請求項20記載の画像処理装置。
  22. 前記パターン領域分割部は、前記パターン領域を分割した複数のパターン分割領域から、特定の領域を除くこと
    を特徴とする請求項16記載の画像処理装置。
  23. 前記パターン分割領域から除く特定の領域は、分割された各パターン分割領域で面積が等しくなるように設定すること
    を特徴とする請求項22記載の画像処理装置。
  24. 前記影響領域設定部では、前記影響領域を、対象となっているパターン領域以外のパターン領域を含む近傍領域とし、パターン領域を構成する画素をひとまとまりとした連結成分において輪郭となる画素を外側に所定の画素数分増やし、増やした後の連結成分を設定すること
    を特徴とする請求項16記載の画像処理装置。
  25. 前記輪郭となる画素を外側に増やす画素数は、輪郭を増やそうとしている連結成分の各画素の輝度値を用いて求めた値の大きさに基づいて設定すること
    を特徴とする請求項24記載の画像処理装置。
  26. 前記影響領域設定部は、前記パターン領域に存在する測定対象物以外のものが影響を及ぼす領域を、パターン領域に存在する測定対象物による影響領域に追加すること
    を特徴とする請求項16記載の画像処理装置。
  27. 前記特徴量算出部において、前記パターン領域における代表値を、パターン領域に含まれる画素の輝度値を平均した平均輝度値とし、
    影響領域に含まれない画素だけで構成されるパターン分割領域内の画素の輝度値を全て足し合わせた累積値を求め、前記代表値を、求めた累積値を足し合わせた画素数で除算することで求めること
    を特徴とする請求項16記載の画像処理装置。
  28. 前記特徴量算出部において、前記パターン領域における代表値を、パターン領域に含まれる画素の輝度値を総和した輝度総和値とし、
    影響領域が含まれない画素だけで構成される第1のパターン分割領域内の画素の輝度値を全て足し合わせた累積値と足し合わせた画素数を求めると共に、影響領域を含む画素で構成される第2のパターン分割領域の画素数を求め、
    次いで、前記第2のパターン分割領域の累積値を、前記第1のパターン分割領域の累積値と第1のパターン分割領域の画素数及び第2のパターン分割領域の画素数に基づき類推し、
    前記代表値を、前記第1のパターン分割領域の累積値と類推した第2のパターン分割領域の累積値を足し合わせることで求めること
    を特徴とする請求項16記載の画像処理装置。
  29. 前記パターン領域分割部において分割されたパターン分割領域と前記影響領域設定部において設定された影響領域の情報を用いて対象となっているパターン領域で求める代表値が有効か無効かの判定を行う判定部を備え、
    この判定部において無効と判定されたパターン領域における代表値は求めないこと
    を特徴とする請求項16記載の画像処理装置。
  30. 前記判定部は、影響領域を含むまたは含まない画素で構成されるパターン分割領域の個数或いは画素数に基づいて判定を行うこと
    を特徴とする請求項29記載の画像処理装置。
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