JP2019148106A - パネル部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベースとなる断熱基材の少なくとも一方の面に高い機械的強度を有する別の層を備えたパネル部材において、高い機械的強度及び不燃性を確保しつつ、断熱性に優れるパネル部材及びその製造方法を提供する。【解決手段】アルカリ金属のケイ酸塩を含有する無機バインダーBを少なくとも含む組成物を硬化した断熱基材の少なくとも一方の面に強化層が積層され、強化層が、無機バインダーAと、無数の貫通孔を有する不燃シートとを少なくとも含み、断熱基材と強化層とが、断熱基材に含有される無機バインダーBによって接着されているパネル部材及びその製造方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、パネル部材及びその製造方法に関する。詳細には、本発明は、建材として使用し得るパネル部材及びその製造方法に関する。
建物の下地材や内装材等に用いられる建築用パネル部材としては、合板やパーティクルボード、中密度繊維板(MDF)などの木質系材料を芯材とし、表面に突き板や樹脂シート等の化粧シートを貼着したパネルが知られている。このような木質系材料を芯材とした建築用パネルは、重量が比較的大きいため、運搬や施工時の取り扱い性が悪いという問題がある。
そのため、このような木質系材料を芯材とするパネル部材に代えて、近年、無機材料を用いたパネル部材が開発されている。特に、石膏ボードは、断熱性及び不燃性に優れ、一定以上の機械的強度を備えるため有用である。近年、石膏ボードの代替として、石膏ボードと同等又はそれ以上の機械的強度を有しながらも、断熱性及び不燃性に優れるパネル部材の開発が行われている。
石膏ボードの機械的強度に匹敵するパネル部材を構成するには、断熱基材の少なくとも一方の面に、高強度を有する別の層(強化層)を積層して補強することにより機械的強度を高めることが考えられる(例えば、特許文献1、2参照)。この場合、断熱基材の機械的強度が十分に大きくない場合でも、強化層を積層することで強度の向上を図ることができる。
特開昭60−157849号公報 実開昭62−53139号公報
しかしながら、上記のように、断熱基材の少なくとも一方の面に強化層を積層する場合、断熱基材と強化層とが強固に密着していると、熱が伝導しやすくなり断熱性が低下することがある。特に、断熱基材と強化層とを積層する工程において、両層とも液体状態の前駆体を硬化する場合においては両者の界面が混在して一体化するため、熱伝導性が向上し、断熱性が大きく低下することになる。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明の目的は、ベースとなる断熱基材の少なくとも一方の面に高い機械的強度を有する別の層を備えたパネル部材において、高い機械的強度及び不燃性を確保しつつ、断熱性に優れるパネル部材及びその製造方法を提供することにある。
本発明の第1の態様に係るパネル部材は、アルカリ金属のケイ酸塩を含有する無機バインダーBを少なくとも含む組成物を硬化した断熱基材の少なくとも一方の面に強化層が積層されている。強化層は、無機バインダーAと、無数の貫通孔を有する不燃シートとを少なくとも含む。そして、断熱基材と強化層とが、断熱基材に含有される無機バインダーBによって接着されている。
本発明の第2の態様に係るパネル部材の製造方法は、アルカリ金属のケイ酸塩を含有する無機バインダーBを少なくとも含む組成物からなる断熱基材前駆体を準備する工程を有する。また、無機バインダーAを含む液状組成物を、無数の貫通孔を有する不燃シートに含浸させ、前記液状組成物を硬化することにより、少なくとも1つの強化層前駆体を作製する工程を有する。さらに、成形後において断熱基材の少なくとも一方の面に強化層が配置されるように、断熱基材前駆体と強化層前駆体とを型枠に投入し、断熱基材前駆体を硬化する工程を有する。
本発明によれば、ベースとなる断熱基材の少なくとも一方の面に高い機械的強度を有する別の層を備えたパネル部材において、高い機械的強度及び不燃性を確保しつつ、断熱性に優れるパネル部材を提供することができる。
本発明の実施形態に係るパネル部材の層構成を模式的に示す図である。
本実施形態のパネル部材は、アルカリ金属のケイ酸塩を含有する無機バインダーBを少なくとも含む組成物を硬化した断熱基材の少なくとも一方の面に強化層が積層されている。強化層は、無機バインダーAと、無数の貫通孔を有する不燃シートとを少なくとも含む。そして、断熱基材と強化層とが、断熱基材に含有される無機バインダーBによって接着されている。
図1は、本実施形態のパネル部材の層構成を模式的に示す図である。図1に示すパネル部材10は、断熱基材12の両面に強化層14が積層されている。本実施形態においては、断熱基材12と強化層14とが、断熱基材12側の材料(無機バインダーB)によって接着されている。従って、断熱基材12と強化層14との界面においては、強化層14の表面は平坦となっているのに対し、断熱基材12の表面は凸凹となっている。これは、後述するように、断熱基材12と強化層14とを積層する工程において、固体状である強化層14の前駆体と、液体状である断熱基材12の前駆体とを積層して硬化するためである。また、断熱基材12と強化層14との界面においては、強化層14の材料は断熱基材12中に混在していない。つまり、断熱基材12と強化層14との界面において一体化していない。すなわち、断熱基材12と強化層14との接着に寄与しているのは、断熱基材12に含有される無機バインダーBのみであり、強化層14の材料は断熱基材12と強化層14との接着には寄与していない。
本実施形態のパネル部材は、断熱基材の少なくとも一方の面に強化層が積層されているため、断熱基材のみの場合と比較して機械的強度に優れる。また、断熱基材と強化層とは、断熱基材に含有される材料(無機バインダーB)によって接着されているため、断熱基材と強化層とが界面で混在していない。そのため、断熱基材と強化層とは界面において一体化しておらず、熱の伝導は断熱基材と強化層との界面で遮断されやすい。ひいては、本実施形態のパネル部材においては断熱性を確保することができる。
さらに、いずれの層においても、非可燃性材料たる無機物(無機バインダー)の比率が大きいため、不燃性に優れる。
以下に各層について詳述する。
[強化層]
本実施形態のパネル部材において、断熱基材の少なくとも一方面に積層される強化層は、無機バインダーAと、無数の貫通孔を有する不燃シートとを少なくとも含む。
(無機バインダーA)
無機バインダーAは、不燃シートに含浸し硬化する無機材料であればよく、後述するアルカリ金属のケイ酸塩、リン酸塩、アルコキシシラン等が挙げられ、断熱基材の無機バインダーBとの密着性からアルカリ金属のケイ酸塩が好ましい。
(不燃シート)
不燃シートは、無数の貫通孔を有し、かつ、不燃性を有するシート状部材である。具体的には、不燃シートは、ガラス繊維布(不織布)、ガラスクロス、金属繊維、無数の貫通孔を有する箔、無数の貫通孔を有するフィルムなどが挙げられる。なお、不燃シートにおける「不燃性」とは、コーンカロリーメーター試験における総発熱量が8MJ/m以下であることをいう。また、「(不燃シートが)無数の貫通孔を有する」とは、不燃シートの作製時において、無機バインダーAを含む液状組成物が、不燃シートの一方の面から含浸し他方の面に浸潤可能な程度に貫通孔を有する状態をいう。
不燃シートの厚さは、十分な機械的強度を得る観点から0.1〜2.0mmとすることが好ましく、0.2〜1.0mmとすることがより好ましい。
強化層の密度は、パネル部材の軽量化を図る観点から1.0〜2.0g/cmであることが好ましい。
以上のような強化層は、断熱基材の片面でもよいが、より高い機械的強度を得るには両面に設けることが好ましい。
[断熱基材]
本実施形態のパネル部材において、断熱基材は、アルカリ金属のケイ酸塩を含有する無機バインダーBを少なくとも含む組成物を硬化したものが用いられる。以下、無機バインダーBを少なくとも含む組成物について詳述する。
(無機バインダーB)
無機バインダーBは、アルカリ金属のケイ酸塩を含有し、必要に応じて、硬化剤など他の成分を含む。なお、既述の無機バインダーAを、以下に示す無機バインダーBと同様の構成としてもよい。
〈アルカリ金属のケイ酸塩〉
アルカリ金属のケイ酸塩は、その水溶液が水ガラス(一般式はMO・mSiO・nHO(M:アルカリ金属))として知られている。すなわち、アルカリ金属のケイ酸塩は、アルカリ金属酸化物と酸化ケイ素との複合物であり、乾燥させると硬質のガラス質の固体物を生成する。なお、アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウムなどが挙げられる。
〈硬化剤〉
本実施形態においては、無機バインダーBを十分に硬化させるため、硬化剤を用いることが好ましい。硬化剤としては、ホウ酸亜鉛、酸化亜鉛、硫酸アルミニウムが挙げられ、中でも特に、ホウ酸亜鉛を用いることが好ましい。
本実施形態において、硬化剤は、硬化の機能を十分に発揮する観点から、無機バインダーB中において3〜20質量%が好ましく、5〜10質量%がより好ましい。
断熱基材は、無機充填材粒子と、発泡性樹脂と、無機充填材粒子及び発泡性樹脂を結着させる無機バインダーBとを含む構成とすることが好ましい。以下、無機充填材粒子及び発泡性樹脂について詳述する。
(無機充填材粒子)
断熱基材に含まれる無機充填材粒子は、断熱基材の強度と剛性を高めることができれば特に限定されない。ただ、軽量化を図る観点から、軽量な無機発泡粒子であることが好ましい。無機発泡粒子は、無機材料からなり、内部に多数の気泡を有しているため、密度が小さい。パネル部材に無機発泡粒子を用いることにより、パネル部材の更なる軽量化を図ることが可能となる。
無機発泡粒子の内部が中空状であることが好ましい。中空状の無機充填材粒子を用いることにより、充填材粒子を軽量化しつつも、熱伝導性を低下させることができる。そのため、得られるパネル部材は、軽量化と断熱性を両立することが可能となる。
無機発泡粒子は、パーライト、シラスバルーン、焼成バーミキュライト、シリカバルーン(中空シリカ)、エアロゲルからなる群より選ばれる少なくとも一つを用いることができる。エアロゲルは、ゲル中に含まれる溶媒を乾燥により気体に置換した多孔性の物質である。エアロゲルとしては、シリカエアロゲル、カーボンエアロゲル、アルミナエアロゲルなどを用いることができるが、この中でもシリカエアロゲルを好ましく用いることができる。シリカエアロゲルは、断熱性に優れ、低コストであり、他のエアロゲルよりも容易に得ることができる。なお、ゲル中の溶媒が蒸発などにより除去され、空隙を持つ網目構造となったものをキセロゲルということもあるが、本明細書におけるエアロゲルは、キセロゲルを含むものである。
無機充填材粒子の密度は、パネル部材の軽量化(密度:0.50g/cm以下)を図るため、0.1〜0.5g/cmのものを用いることが好ましい。
無機充填材粒子の粒子径は特に限定されないが、例えば20〜600μmであることが好ましい。無機充填材粒子の粒子径は、パネル部材の断面を走査型電子顕微鏡で観察することにより測定することができる。
本実施形態において、無機充填材粒子の含有量は、強度及び剛性を高める観点から、断熱基材の全固形分中、0.02〜0.3g/cmが好ましく、0.04〜0.2g/cmがより好ましい。
(発泡性樹脂)
発泡性樹脂は、内部が中空状となっているか、又は内部に多数の気泡を有している。そのため、発泡性樹脂の熱伝導性が低下することから、パネル部材の断熱性を確保することが可能となる。また、発泡性樹脂は内部に気泡を有するか、中空状であるため低密度であり、パネル部材の軽量化に寄与する。
発泡性樹脂として、内部が中空状となっているものとしては、具体的には、外殻を備え、当該外殻の内部に空洞部が形成された中空状粒子を用いることができる。そして、このような中空状粒子は、熱膨張性マイクロカプセルを加熱することにより形成することができる。
熱膨張性マイクロカプセルは、熱可塑性樹脂からなる外殻と、外殻に内包され、かつ、加熱によって気化する低沸点成分とを有する。熱膨張性マイクロカプセルは、加熱によって外殻が軟化すると共に低沸点成分が気化して、外殻を径外方向に押し出すことにより、外殻が膨張する。この結果、加熱前の熱膨張性マイクロカプセルは、外殻の内部に殆ど空洞部を有さないが、加熱後は外殻の内部に大きな空洞部を生じる。熱膨張性マイクロカプセルは、加熱温度が上昇するにつれて、外殻の膨張が始まり、その後、外殻の膨張が進行する。そして、外殻の膨張が限界を超えると、外殻に亀裂や孔が発生して内圧が減少する結果、外殻の収縮を生じる場合がある。なお、外殻が膨張を開始する温度及び外殻が最大に膨張する温度は、熱膨張性マイクロカプセルの外殻及び低沸点成分などを変えることにより、適宜設定することができる。
熱膨張性マイクロカプセルの具体例としては、沸点が低い炭化水素を低沸点成分とし、熱可塑性樹脂を外殻とするものが挙げられる。低沸点の炭化水素としては、n−ブタン、i−ブタン、ペンタン及びネオペンタンからなる群より選ばれる少なくとも一つを用いることができる。熱可塑性樹脂としては、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メチルメタクリレートのようなアクリル酸エステル、又はスチレンのような芳香族ビニル化合物を主成分とする樹脂を用いることができる。
また、発泡性樹脂を形成するために、内部に多数の気泡を有する発泡体を生成する発泡性樹脂前駆体を用いることも可能である。そして、発泡性樹脂を構成する発泡体としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ユリア樹脂、アクリル樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂、液晶ポリマーからなる群より選ばれる少なくとも一つの樹脂からなる発泡体を用いることができる。
本実施形態において、発泡性樹脂の含有量は、低熱伝導性及び軽量化を図る観点から、断熱基材の全固形分中、0.004〜0.008g/cmが好ましく、0.004〜0.006g/cmがより好ましい。
無機バインダーBは、アルカリ金属のケイ酸塩と、親水性官能基を有するシランカップリング剤を少なくとも含み、少なくともアルカリ金属のケイ酸塩が、シランカップリング剤を介して三次元的に架橋されている構成とすることが好ましい。無機バインダーBとしてアルカリ金属のケイ酸塩を用いる場合において、バインダー成分としての強度が不足する場合、アルカリ金属のケイ酸塩を、親水性基を有するシランカップリング剤を介して三次元的に架橋することにより強度を向上させることができる。以下に、親水性官能基を有するシランカップリング剤について詳述する。
〈親水性官能基を有するシランカップリング剤〉
親水性官能基を有するシランカップリング剤(以下、単に「シランカップリング剤」とも呼ぶ。)は、アルカリ金属のケイ酸塩を架橋するために用いられる。すなわち、本実施形態の断熱基材において、無機バインダーBを、アルカリ金属のケイ酸塩と、親水性官能基を有するシランカップリング剤を含む構成の場合、アルカリ金属のケイ酸塩は、シランカップリング剤を介して三次元的に架橋されている。そのため、無機バインダーBが強固に結合しており機械的強度に優れる。なお、本実施形態において、シランカップリング剤が親水性官能基を有するのは、水溶液の形態で用いられるアルカリ金属のケイ酸塩との親和を高めるためである。つまり、アルカリ金属のケイ酸塩の水溶液にシランカップリング剤を溶解させるためである。
親水性官能基を有するシランカップリング剤としては、エポキシシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤などが挙げられる。中でも、エポキシシランカップリング剤及びアミノシランカップリング剤のうちの少なくとも一方を含むことが好ましい。
エポキシシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を用いることができる。
アミノシランカップリング剤としては、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランからなる群より選ばれる少なくとも一つを用いることができる。
本実施形態において、シランカップリング剤は、アルカリ金属のケイ酸塩を架橋して強度を向上させる観点から、無機バインダーB中において5〜35質量%が好ましく、10〜25質量%がより好ましい。なお、シランカップリング剤は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
無機バインダーBは、必要に応じて他の添加物を含有していてもよい。添加物としては、例えば、硬化剤、層状無機充填材、安定化剤、着色剤、増粘剤、反応促進剤などが例示される。こられのうち、硬化剤は上述したので、ここでは層状無機充填材について以下に詳述する。
〈層状無機充填材〉
断熱基材には、強度のさらなる向上、成形収縮抑制、反りの抑制などを目的として層状無機充填材を含有させることが好ましい。すなわち、層状無機充填材を含有することにより、パネル部材の成形前から成形後にかけての収縮の抑制を図ることができる。
層状無機充填材としては、雲母、ガラスフレークなどが挙げられる。雲母は、金雲母、白雲母、黒雲母、合成雲母のいずれも使用することができる。
層状無機充填材の含有量は、成形前後における収縮抑制を図る観点から、無機バインダーB中において20〜60質量%が好ましく、30〜50質量%がより好ましい。
無機バインダーBは、少なくとも無機充填材粒子を覆っていることが好ましい。また、無機バインダーは、無機充填材粒子の表面の少なくとも一部を覆っていることが好ましく、無機充填材粒子の表面全体を覆っていることが好ましい。無機バインダーAが無機充填材粒子を覆うことにより、隣接する無機充填材粒子及び発泡性樹脂との結着性を高め、得られる断熱基材の強度をより高めることが可能となる。なお、断熱基材は、複数の無機充填材粒子と無機バインダーBの前駆体である液状成分とを予め混合した後に加熱して、液状成分を硬化させることにより形成される。そのため、無機充填材粒子の表面全体に液状成分が付着することから、無機バインダーBは少なくとも無機充填材粒子を覆うことが可能となる。
以上説明した、無機充填材粒子、発泡性樹脂、シランカップリング剤、及び層状無機充填材は、無機バインダーAに含有させてもよい。
(強化繊維)
断熱基材は、無機充填材粒子及び発泡性樹脂に加えて、強化繊維をさらに含有してもよい。強化繊維は、パネル部材に剛性を付与する。また、無機バインダーBは、強化繊維の相対的位置を保ち、かつ、強化繊維間の力の伝達に寄与する。そのため、強化繊維を添加することにより、得られるパネル部材の機械的強度及び寸法安定性をさらに高めることが可能となる。
パネル部材に含まれる強化繊維は、繊維長さの平均値が0.15〜1.0mmであることが好ましい。繊維長さの平均値がこの範囲内であることにより、パネル部材の内部に高分散し、パネル部材の機械的強度を高めることが可能となる。なお、ピリングの生成を抑制してパネル部材の機械的強度をさらに向上させる観点から、繊維長さの平均値は0.3〜1.0mmであることが好ましく、0.3〜0.5mmであることがより好ましい。なお、パネル部材に含まれる強化繊維の繊維径は特に限定されないが、例えば5〜30μmであることが好ましい。
本明細書において、繊維長さ及び繊維径は、日本工業規格JIS H7402の規定に沿うものである。つまり、「繊維長さ」は、繊維の投影輪郭形状の外周上の最大2点間距離をいい、「繊維径」は、繊維長さの中点を通り、繊維長さの方向に直角な線が繊維の投影輪郭を横切る長さをいう。繊維長さ及び繊維径は、パネル部材10の断面を光学顕微鏡又は走査型電子顕微鏡で観察することにより測定することができる。
パネル部材に含まれる強化繊維は特に限定されず、パネル部材の内部に分散して機械的強度を高めることができ、不燃性を低下させないものならば如何なる材料を用いてもよい。当該強化繊維は化学繊維であることが好ましく、無機繊維であることがより好ましい。無機繊維は高い強度と剛性を有しているため、無機繊維を使用することにより、パネル部材の機械的強度、特に曲げ強さをより高めることが可能となる。無機繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維からなる群より選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。なお、本実施形態のパネル部材の効果(特に不燃性)を損なわない範囲で有機繊維を用いてもよい。有機繊維は密度が低いため、パネル部材の機械的強度を高めつつも軽量化を図ることが可能となる。有機繊維としては、ビニロン繊維(ポリビニルアルコール繊維)、レーヨン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維からなる群より選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
断熱基材の密度は、パネル部材の軽量化を図る観点から、0.05〜0.40g/cmであることが好ましく、0.1〜0.30g/cmであることがより好ましい。
本実施形態のパネル部材において、積層材強化の観点から、断熱基材の厚さは、強化層の厚さの10〜200倍であることが好ましく、20〜40倍であることがより好ましい。
本実施形態のパネル部材の厚さは特に限定されず、用途などにより適宜設定されるが、2mm以上40mm以下であることが好ましい。厚さが2mm以上であると、パネル部材の強度などの物性が確保されるため好ましい。厚さ40mm以下であると、加熱及び加圧することにより、パネル部材の中心部に無機バインダーBが硬化する熱量が短時間で伝わるため、中心部にまで無機バインダーBの硬化物を形成することができる。
本実施形態のパネル部材は、高い機械的強度、不燃性及び軽量性に加えて断熱性も兼ね備えているため、既存の壁に設置して断熱リフォームを容易に行うことができる。また、作業現場でパネル部材を自由自在に切断することができ、作業性も向上させることができる。
本実施形態のパネル部材は、その一面又は両面に表面材が設けられてもよい。表面材を設けることにより、パネル部材の強度をさらに高めることができる。表面材は、ボード状、シート状などであってもよい。この場合、パネル部材は、複合材料で構成される複合パネル部材の一部となる。表面材は、成形後のパネル部材に接着されて設けられてもよいし、パネル部材の成形の際に重ねられ、バインダー樹脂により接着されて設けられてもよい。表面材としては、木材、パーティクルボード、繊維板のようなボード状のもの、木材を薄くスライスしてなる突き板、プラスチックや紙からなる化粧シート、防湿シートのようなシート状のもの等を適宜使用することができる。
また、本実施形態のパネル部材の用途は、建物の下地材や内装材に限定されない。例えば、建具パネルや間仕切パネル、カウンターパネルとして用いられてもよく、収納部を区画する各種のパネル、例えば天板や側板、底板、棚板、仕切板等として用いられてもよい。また、当該パネル部材は、他の家具材として用いられてもよい。
<パネル部材の製造方法>
上記の通り説明した本実施形態のパネル部材は、以下の本実施形態のパネル部材の製造方法により製造することができる。すなわち、本実施形態のパネル部材の製造方法は、アルカリ金属のケイ酸塩を含有する無機バインダーBを少なくとも含む組成物からなる断熱基材前駆体を準備する工程を有する。以下、当該工程を「工程A」と呼ぶ。
また、無機バインダーAを含む液状組成物を、無数の貫通孔を有する不燃シートに含浸させる。そして、液状組成物を硬化することにより、少なくとも1つの強化層前駆体を作製する工程を有する。以下、当該工程を「工程B」と呼ぶ。
さらに、成形後において断熱基材の少なくとも一方の面に強化層が配置されるように、断熱基材前駆体と強化層前駆体とを型枠に投入し、断熱基材前駆体を硬化する工程を有する。以下、当該工程を「工程C」と呼ぶ。
本実施形態のパネル部材の製造方法においては、断熱基材と強化層とを積層するに当たり、断熱基材前駆体は硬化前の状態(液体状)で、強化層前駆体は硬化後の状態(固体状)でそれぞれ積層した後、断熱基材前駆体を硬化する。従って、断熱基材と強化層とは、硬化前に液状であった断熱基材の材料(無機バインダーB)により接着される。そのため、既述の本実施形態のパネル部材で説明した通り、断熱基材と強化層との界面が混在しない。従って、断熱基材と強化層とは一体化しておらず、熱は断熱基材と強化層との界面で遮断されやすく、得られたパネル部材は断熱性に優れる。また、上述した本実施形態のパネル部材と同様に、械的強度及び不燃性に優れる。
以下、各工程について詳述する。
[工程A]
工程Aは、アルカリ金属のケイ酸塩を含有する無機バインダーBを少なくとも含む組成物からなる断熱基材前駆体を準備する工程である。断熱基材は、無機バインダーBを少なくとも含む組成物からなる断熱基材前駆体を硬化することで形成されるが、本工程では当該断熱基材前駆体、すなわち硬化前の状態の断熱基材を準備する。
断熱基材前駆体を構成する組成物には、アルカリ金属のケイ酸塩を含有する無機バインダーBを少なくとも含む。それ以外の成分としては、例えば、本実施形態のパネル部材の断熱基材において説明した無機充填材粒子、発泡性樹脂、強化繊維、必要に応じて他の成分を含んでもよい。また、無機バインダーBには、硬化剤、親水性基を有するシランカップリング剤、層状無機充填材を含んでいてもよい。
断熱基材前駆体を構成する組成物を調製するに当たり、まず無機バインダーB液を調製する。すなわち、アルカリ金属のケイ酸塩と、必要に応じて他の成分(例えば、硬化剤、シランカップリング剤、層状無機充填材)を水に溶解し、無機バインダーBの前駆体である無機バインダーB液を調製する。シランカップリング剤を含む無機バインダーB液の調製に当たり、アルカリ金属のケイ酸塩水溶液又は必要に応じて添加する層状無機充填材を均一分散させた溶液にシランカップリング剤を添加する。すると、加水分解に伴い、一旦ゲル化が発生するが更に分散を行うとアルコールが消失し液状に戻るため、それまで十分に撹拌を行う。
次いで、必要に応じて、無機充填材粒子と発泡性樹脂とを、得られた無機バインダーB液と混合する。各成分を混合する方法は特に限定されず、例えば、無機充填材粒子及び発泡性樹脂に対して無機バインダーB液を添加して撹拌混合する方法、又は無機充填材粒子及び発泡性樹脂に対して無機バインダーB液をスプレー等で散布する方法が挙げられる。また、無機バインダーB液に無機充填材粒子及び発泡性樹脂を含浸する方法なども挙げられる。このような方法により、無機充填材粒子及び発泡性樹脂の表面に無機バインダーB液を付着させることが可能となる。無機バインダーB液としては、既述のアルカリ金属のケイ酸塩、層状無機充填材と及びシランカップリング剤を含むゾル、コロイド、スラリー、溶液が挙げられる。
[工程B]
工程Bは、無機バインダーAを含む液状組成物を、無数の貫通孔を有する不燃シートに含浸させ、液状組成物を硬化することにより強化層前駆体を作製する工程である。
無機バインダーA及び不燃シートは既述の通りであり、好ましい態様も同様であるからここでは説明を省略する。
無機バインダーAを含む液状組成物の調製に当たり、まず無機バインダーA液を調製する。すなわち、無機バインダーAと、必要に応じて他の成分(例えば、硬化剤、層状無機充填材)とを水に溶解し、無機バインダーAの前駆体である無機バインダーA液を調製する。
次いで、無機バインダーA液を含浸させた不燃シートを乾燥機等にて加熱し水を蒸発させる。これにより、無機バインダーA液を硬化させる。シート乾燥の条件、例えばロール・枚様等の乾燥方式、乾燥温度、成形時間などは、シートサイズ、無機バインダーA液、強化層前駆体の厚さなどにより適宜設定され得る。
シートの乾燥温度は120℃以上220℃以下であることが好ましい。成形温度が220℃以上では成分の劣化が進行し難いため、パネル部材としての物性が低下し難い。また、成形温度が120℃以下であれば、水溶液の水の蒸発速度が低下し難く、硬化が十分となりにくい。
乾燥時間に関しては、例えば1分以上60分以下の範囲にすることができ、2分以上30分以下が好ましく、3分以上15分以下がより好ましい。それにより、良好なシート材(強化層前駆体)を効率よく製造することができる。
以上の工程Aと工程Bの順序は問わない。つまり、工程Aを実行した後に工程Bを実行してもよいし、その逆でもよい。あるいは、工程A及び工程Bは、実行する場所を異ならせれば同時に行うこともできる。
[工程C]
工程Cは、成形後において断熱基材の少なくとも一方の面に強化層が配置されるように、断熱基材前駆体と強化層前駆体とを型枠に投入し、断熱基材前駆体を硬化する工程である。すなわち、断熱基材の両面に強化層が配置されるようにするには、図1に示すように、強化層14、断熱基材12、強化層14の順に型枠に投入する。また、断熱基材の一方の面に強化層が配置されるようにするには、断熱基材のいずれか一方の面に強化層が配置されるように、断熱基材前駆体と強化層前駆体とを型枠に投入する。次いで、断熱基材前駆体を硬化する。
次いで、加圧しながら加熱し、断熱基材前駆体中の水を蒸発させる。これにより、断熱基材前駆体を硬化させる。加熱加圧成形の条件、例えば成形圧力、成形温度、成形時間などは、無機バインダーB液、パネル部材の厚さなどにより適宜設定され得る。
混合材の加熱加圧成形の条件に関し、成形温度は120℃以上220℃以下であることが好ましい。成形温度が220℃以上では成分の劣化が進行し難いため、パネル部材としての物性が低下し難い。また、成形温度が120℃以下であれば、水溶液の水の蒸発速度が低下し難く、硬化が十分となりにくい。
成形圧力に関してはパネル部材の厚さ、密度などにより適宜設定されるが、0.5MPa以上4MPa以下であることが好ましい。成形圧力が0.5MPa以上であれば、十分に圧着することができ、パネル部材の強度を向上させやすい。成形圧力が4MPa以下であれば、成形圧力が大きすぎず、パネル部材の破壊が起こり難い。なお、本実施形態においては、パネル部材の密度が0.05〜0.50g/cmでとなるように成形圧力を調節する。
成形時間に関しては、例えば1分以上60分以下の範囲にすることができ、2分以上30分以下が好ましく、3分以上15分以下がより好ましい。それにより、良好なパネル部材を効率よく製造することができる。
以下、実施例により本実施形態を更に詳しく説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
[実施例1〜2]
(1)断熱基材前駆体の準備(工程A)
各実施例・比較例において、表1に示す、無機充填材粒子Bと、発泡性樹脂Bと、無機バインダーB液とを、表1に示す割合(g)で卓上縦型ミキサーを用いて湿式混合することにより断熱基材前駆体を得た。使用した無機充填材粒子B、発泡性樹脂B、及び充填材Bは以下の通りである。なお、表1に示す各成分の数値は添加量(g)を示す。
・無機充填材粒子B:パーライト(太平洋マテリアル株式会社製、太平洋パーライトP−1(粒度:1.2mm以下、かさ密度:0.12g/cm、粒密度:0.29g/cm))
・発泡性樹脂B:マイクロスフィア発泡体(松本油脂製薬株式会社製、マツモトマイクロスフェアー(登録商標)F−30)
・雲母(層状無機充填材):白雲母(株式会社ヤマグチマイカ製、A−21S)
なお、無機バインダーBは、表1に記載のものを水とともに混合して得た水溶液を用いた。
Figure 2019148106
(2)強化層前駆体の作製(工程B)
各実施例・比較例において、表2に示す、無機バインダーAを、表1に示す割合(g)で卓上縦型ミキサーを用いて湿式混合することにより液状組成物を得た。次に、当該液状組成物を不燃シート(ガラス不織布又はガラスクロス)に塗布含浸させ、120℃の乾燥機にて、シートを硬化することにより強化層前駆体を得た。なお、得られた強化層前駆体は、縦300mm横300mm厚み0.30mmの略矩形状であり、各例において2枚ずつ得た。表2に示す各成分の数値は添加量(g)を示す。また、無機バインダーA液は、表2に記載のものを水とともに混合して得た水溶液を用いた。
(3)パネル部材の完成(工程C)
型枠の底部に、2枚の強化層前駆体のうちの一方を載置し、強化層前駆体上に断熱基材前駆体を注入し、さらに断熱基材前駆体上に残りの強化層前駆体を載置した。次に、当該液状組成物と不燃シート(ガラス不織布)とを金型(型枠)に投入し、加熱プレス装置を用い、プレス圧力を1MPa、プレス温度を180℃で5分加圧成形することにより強化層前駆体を得た。なお、得られた強化層前駆体は、縦300mm横300mm厚み10mmの略矩形状であった。
得られたパネル部材において、断熱基材と強化層との界面を観察したところ、実施例1及び2においては界面がはっきりと視認できた。
[比較例1〜2]
実施例1及び2の工程Bにおいて、強化層前駆体を硬化させず、液状のまま用いたこと以外は実施例1及び2と同様にして比較例1及び2のパネル部材を作製した。得られたパネル部材において、断熱基材と強化層との界面を観察したところ、実施例1及び2とは異なり、断熱基材と強化層とが一体化しており、界面が視認できなかった。
[比較例3]
強化層を積層しなかったこと以外は実施例1と同様にしてパネル部材を作製した。つまり、比較例3のパネル部材は実施例1における断熱基材のみである。
[比較例4〜5]
まず、断熱層前駆体の処方を表1に示す処方としたこと以外は実施例1と同様にして断熱層前駆体を調製した。次いで、実施例1の工程Cにおいて、強化層の代わりに、比較例4はガラス不織布を、比較例5はガラスクロスを用い、実施例1と同様にしてパネル部材を作製した。
Figure 2019148106
[評価]
実施例1〜2、比較例1〜5で得られたパネル部材について、以下の評価を行った。
(1)熱伝導率
ヒートフローメーター(HFM)により熱伝導率を測定した。評価結果を表3に示す。
(2)曲げ強度
日本工業規格JIS A5908(パーティクルボード)に準じて、曲げ強度、曲げ弾性率を測定した。評価結果を表3に示す。
(3)コーンカロリーメーター試験
ISO5660準拠したコーンカロリーメーターによる20分試験の発熱性試験・評価方法において最大発熱量を測定した。また、燃焼後(20分)の状態を目視観察し、裏面のへの貫通の有無を確認し、貫通がなかった場合を「○」とした。以上の結果に基づき、不燃材料であるか否かを判定した。評価結果を表3に示す。
Figure 2019148106
表3より、実施例1及び2は、比重が小さく、熱伝導率が低く、曲げ強度が強く、コーンカロリーメーター試験で不燃材料との評価が得られた。つまり、高い機械的強度、軽量性、不燃性、及び断熱性のいずれも確保することができた。
これに対して、比較例1及び2は、断熱基材と強化層とがそれらの界面において一体化しており断熱性に劣っていた。また、強化層を積層しなかった比較例3、及び強化層として不燃シートのみを用いた比較例4及び5は曲げ強度において劣っていた。
10 パネル部材
12 断熱基材
14 強化層

Claims (5)

  1. アルカリ金属のケイ酸塩を含有する無機バインダーBを少なくとも含む組成物を硬化した断熱基材の少なくとも一方の面に強化層が積層され、
    前記強化層が、無機バインダーAと、無数の貫通孔を有する不燃シートとを少なくとも含み、
    前記断熱基材と前記強化層とが、前記断熱基材に含有される無機バインダーBによって接着されている、パネル部材。
  2. 前記断熱基材の厚さが、前記強化層の厚さの10〜200倍である、請求項1に記載のパネル部材。
  3. 前記断熱基材の密度が、0.05〜0.25g/cmである、請求項1又は2に記載のパネル部材。
  4. 前記断熱基材が、無機充填材粒子と、発泡性樹脂と、前記無機充填材粒子と前記発泡性樹脂とを結着させる無機バインダーBとを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパネル部材。
  5. アルカリ金属のケイ酸塩を含有する無機バインダーBを少なくとも含む組成物からなる断熱基材前駆体を準備する工程と、
    無機バインダーAを含む液状組成物を、無数の貫通孔を有する不燃シートに含浸させ、前記液状組成物を硬化することにより、少なくとも1つの強化層前駆体を作製する工程と、
    成形後において断熱基材の少なくとも一方の面に強化層が配置されるように、前記断熱基材前駆体と前記強化層前駆体とを型枠に投入し、前記断熱基材前駆体を硬化する工程と、
    を有する、パネル部材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112874046A (zh) * 2021-03-12 2021-06-01 富思特新材料科技发展股份有限公司 一种复合保温板及其制备方法和应用
KR102265318B1 (ko) * 2020-07-23 2021-06-17 장춘기 차열 방화문

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