JP2019147140A - フィルタの洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタ濃縮活性汚泥法が適用された排水処理装置において、フィルタを効率良く洗浄することができるフィルタの洗浄方法を提供する。【解決手段】曝気により撹拌された懸濁状態の活性汚泥と排水とを含む混合液を収容する反応槽2に、10μm以上の目開きを有するフィルタ6を備える少なくとも1つのフィルタモジュール7が設けられた排水処理装置1における、フィルタ6の洗浄方法であって、フィルタ6が液体に浸漬された状態で、超音波発生装置50により超音波を発生させて液体内を伝わる超音波によってフィルタ6を洗浄する。【選択図】図4

Description

本発明は、排水処理装置の反応槽に設けられて混合液をろ過するフィルタの洗浄方法に関する。
反応槽の微生物濃度の指標であるMLSS(Mixed Liquor Suspended Solids)を高濃度化させるいくつかの排水処理技術が知られている。たとえば、スポンジ担体投入活性汚泥法、膜分離活性汚泥法、ダイナミックろ過法、フィルタ濃縮活性汚泥法などが開発されてきた。これらのうちフィルタ濃縮活性汚泥法は、膜分離活性汚泥法ほど清澄な処理水を得ることはできないが、放流可能なレベルの処理水を、省スペースかつ低コストで得ることができる処理法である。たとえば特許文献1に記載されるように、フィルタ濃縮活性汚泥法では、反応槽は、仕切部によって、原水流入口を含む上流側区画と沈殿部への流出口を含む下流側区画とに分けられる。上流側区画の混合液の全量が、仕切部に取り付けられたフィルタを通過して(フィルタによりろ過されて)下流側区画に流出するようになっている。これにより、反応槽の上流側区画におけるMLSSの高濃度化が実現される。フィルタ濃縮活性汚泥法に用いられるフィルタは、たとえば、目開きが数十μm程度のフィルタである。
特開2017−189769号公報
膜分離活性汚泥法も、膜によって混合液をろ過し、MLSSを高濃度化する技術であるが、膜の目開き(孔径)は、フィルタ濃縮活性汚泥法に用いられるフィルタよりも小さい。よって、膜分離活性汚泥法に用いられるフィルタは、薬剤による定期的な洗浄を必要とする。これに対し、フィルタ濃縮活性汚泥法に用いられるフィルタは目開きが大きい(粗い)ため、好気性処理に必要な曝気空気による洗浄のみでも、ある程度の期間にわたってフィルタの目詰まりを防ぐことができる。しかしながら、長期間にわたって排水処理装置を運転した場合には、曝気空気では洗い流せなかった汚泥がフィルタの表面に蓄積したり、バイオフィルムがフィルタの表面に形成されたりして、透過流束が低下する可能性がある。
そこで本発明は、フィルタ濃縮活性汚泥法が適用された排水処理装置において、フィルタを効率良く洗浄することができるフィルタの洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、曝気により撹拌された懸濁状態の活性汚泥と排水とを含む混合液を収容する反応槽に、10μm以上の目開きを有するフィルタを備える少なくとも1つのフィルタモジュールが設けられた排水処理装置における、フィルタの洗浄方法であって、フィルタが液体に浸漬された状態で、超音波発生装置により超音波を発生させて液体内を伝わる超音波によってフィルタを洗浄する。
このフィルタの洗浄方法によれば、超音波発生装置が発生した超音波が液体内を伝わり、フィルタに伝達される。超音波がフィルタに作用して、フィルタに付着した汚泥やバイオフィルムがフィルタから剥離する。曝気空気では洗浄されないような、フィルタの内部や裏面側(ろ過液側)に付着した汚泥やバイオフィルムをも剥離することができる。よって、フィルタ濃縮活性汚泥法が適用された排水処理装置において、フィルタを効率良く洗浄することができる。
いくつかの態様において、フィルタモジュールは、フィルタの目開きよりも大きい開口を有すると共にフィルタに添設されてフィルタを支持するサポート部材を備え、フィルタを洗浄する際、液体内を伝わる超音波によってサポート部材を振動させる。この方法によれば、超音波がサポート部材に伝わり、サポート部材を振動させる。たとえば、サポート部材が振動媒体となってフィルタを振動させるといった作用が奏される。よって、汚泥やバイオフィルムの剥離が促進され、フィルタを一層効率良く洗浄することができる。
いくつかの態様において、フィルタモジュールは、フィルタが取り付けられた側面と、反応槽の水面より高い位置にあって上方に開放された上面とを含む枠部を備え、フィルタを洗浄する際、上面の開放部を通じて超音波発生装置の超音波発生部を枠部内に位置させ、液体としての混合液を伝わる超音波によってフィルタを裏面側から洗浄する。この方法によれば、枠部の上面の開放部を通じて、超音波洗浄が可能である。たとえば、フィルタモジュールが設置された状態での超音波洗浄が可能である。排水処理装置からフィルタモジュールを取り外す必要がないため、フィルタを簡便かつ容易に洗浄することができる。
いくつかの態様において、少なくとも1つのフィルタモジュールはN個(Nは2以上の整数)のフィルタモジュールを有し、N個のフィルタモジュールのうちM個(Mは1以上かつN未満の整数)のフィルタモジュールによるろ過を停止した状態で超音波によって当該M個のフィルタモジュールのフィルタを洗浄しつつ、(N−M)個のフィルタモジュールによるろ過を行う。この方法によれば、(N−M)個のフィルタモジュールによるろ過を行いながら、M個のフィルタモジュールのフィルタを洗浄することができる。よって、排水処理装置の運転を停止させることなく、フィルタの超音波洗浄を実施できる。
本発明のいくつかの態様によれば、フィルタ濃縮活性汚泥法が適用された排水処理装置において、フィルタを効率良く洗浄することができる。
本発明の一実施形態に係る排水処理装置の概略構成を示す図である。 図1の排水処理装置の平面図である。 フィルタモジュールの分解斜視図である。 図4(a)はフィルタの洗浄方法の一例を示す図、図4(b)は超音波発生装置を用いて洗浄されるフィルタを示す図である。 模擬排水通水試験におけるフィルタの洗浄試験の試験結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1および図2に示されるように、排水処理装置1は、たとえば下水等の排水を処理するための装置である。排水処理装置1は、排水中に含まれる処理対象物(たとえば、有機物、窒素化合物など)を分解する。排水処理装置1は、反応槽2内において、微生物の凝集体である活性汚泥を保持する。排水処理装置1は、活性汚泥と排水とが混合されてなる混合液10を反応槽2内に滞留させ、上記の処理対象物を生物学的に処理する。すなわち、排水処理装置1では、一種の活性汚泥法が用いられる。処理対象物は、有機物のみであってもよいし、有機物に加えて、窒素化合物であってもよい。排水処理装置1は、下水に限られず、有機性排水であればどのような排水であっても適用可能である。
排水処理装置1は、いわゆる標準活性汚泥法ではなく、MLSS濃度を高めることを可能にした処理方法(すなわちフィルタ濃縮活性汚泥法)を実現する。標準活性汚泥法における反応槽内でのMLSS濃度は、一般的に、2000〜4000mg/L程度とされている。一方、排水処理装置1における反応槽2内のMLSS濃度は、たとえば膜分離活性汚泥法におけるMLSS濃度に等しいレベルであり、たとえば6000mg/L以上である。排水処理装置1におけるMLSS濃度は、たとえば10000mg/L以上とすることもできる。
排水処理装置1は、混合液を収容して活性汚泥により排水を処理する反応槽2と、反応槽2で処理された処理液(ろ過液)を収容して更に処理する後処理槽15とを備える。反応槽2は、たとえば、上面が開放された矩形の水槽であり、この反応槽2内に、微生物の凝集体である活性汚泥が投入され、あるいは育成されている。
反応槽2は、処理すべき排水を導入する流入口3を有する。流入口3は反応槽2の一方の側に設けられ、反応槽2の他方の側に隣接するようにして、後処理槽15が設けられる。反応槽2の底部には、複数の散気管4が配列されている。これらの散気管4に対して、反応槽外のブロワ等の送気手段から送気管14を経由して空気が送られ、その空気によって反応槽内の混合液が撹拌される。活性汚泥は、この曝気によって撹拌され、懸濁状態となる。図2および図3に示されるように、散気管4は、反応槽2の他方の側(流入口3から遠い側)にのみ並べられており、曝気によって反応槽2内に旋回流を発生させる。
反応槽2には、槽内の混合液をろ過してろ過液を得るための複数のフィルタモジュール7が設けられている。図2に示される例では、排水処理装置1は、たとえば9個のフィルタモジュール7を有する。フィルタモジュール7の個数は、特に限定されない。フィルタモジュール7の個数は、N個(Nは2以上の整数)であってもよい。これらの複数のフィルタモジュール7が、後述する流出管8および流出路11によって並列に接続されている。
反応槽2には、フィルタモジュール7に接続されてフィルタモジュール7からの流出水(ろ過液)を槽外に排出する流出路11が取り付けられている。各フィルタモジュール7には、流出管8が接続されている。流出管8は、フィルタモジュール7と流出路11との間に配置されて、流出路11に対してフィルタモジュール7を接続する。流出管8の形状は、ろ過液20を流出路11に導入可能であればどのような形状であってもよい。流出路11は、反応槽2内を水平方向に延びる配管である。流出路11の基端部は反応槽2内にあって閉じられており、流出路11の先端部である接続部11aが、反応槽2の側壁2aを貫通して槽外に突出している。
流出路11の接続部11aは、後処理槽15の上部に接続されている。後処理槽15は、たとえば上面が開放された竪型の水槽である。後処理槽15には、スポンジキューブ17などの多数のプラスチック製の充填材が揺動可能な状態で充填されている。後処理槽15は、ろ過液20とスポンジキューブ17とを収容する。後処理槽15の底部には、小型散気管16が設けられており、小型散気管16から曝気が行われている。このように、後処理槽15には、スポンジキューブ17等のプラスチック製の充填材が流動可能な状態で充填されている。ろ過液20は直接、反応槽2外に導かれ、小型散気管16により曝気がなされている後処理槽15の上部に吐出させる。
後処理槽15の下部には処理水流出配管18が接続されている。処理水流出配管18は、鉛直方向に延びており、後処理槽15の水位の位置でオーバーフローする開口部を有する。このように、後処理槽15の底部に接続されて立ち上げられた配管であって、後処理槽15の水位の位置でオーバーフローさせる処理水流出配管18が設けられている。この後処理槽15で、フィルタ6を通過した小さい活性汚泥フロックが、スポンジキューブ17(充填材)の層に捕捉される。後処理槽15のスペースは従来の沈殿池より小さい。後処理槽15を設置することで、沈殿池を省略できる。
排水処理装置1では、反応槽2に設けられたフィルタモジュール7のフィルタ6によって、槽内の混合液がろ過され、ろ過液がフィルタモジュール7から排出される。排水処理装置1では、反応槽2に流入した原水のすべてがフィルタ6を通過して流出路11から反応槽2外に出る構造になっている。すなわち、フィルタモジュール7のフィルタ6は、混合液の全量を通過させる。ここで、「全量」とは、排水処理装置1に流入した排水の量を基準として、そのすべて、およびほぼすべてを含む意味である。たとえば、排水処理装置1に流入した排水の量を100%とした場合に、99%の量の排水(または混合液)は、「全量」といえる範囲内である。
複数のフィルタモジュール7は、その広い面(後述する枠部30の側面31)が互いに対面するように、所定の間隔をもって並べられている。これらのフィルタモジュール7の下方には、上記した散気管4が設置されている。曝気空気によって生じる旋回流により、フィルタモジュール7,7間を流れる上昇流が発生する。これにより、反応槽2内の攪拌、活性汚泥への酸素供給、およびフィルタ6を揺動させての洗浄の機能が発揮される。
続いて、図1〜図3を参照して、反応槽2におけるろ過部について説明する。
図3に示されるように、フィルタモジュール7は、たとえば剛性プラスチック製の枠部30と、枠部30に接合された、又は嵌め込まれたサポート部材40と、サポート部材40を覆うようにして枠部30に接合されたフィルタ6とを有する。
枠部30は、たとえば薄型箱状の型枠であり、相対する2つの側面31と、側面31の下辺部を連結する底面34と、側面31の側辺部を連結する端面32とを含む。側面31はもっとも広い面であり、鉛直に配置される。端面32は側面31よりも狭い面である。枠部30の上面33は、反応槽2の水面より高い位置にあり、上方に開放されている。すなわち、枠部30の上面33は、フィルタモジュール7の外部と内部空間とを連通させる開放部33aを含む。枠部30の底面34は閉鎖されている。なお、枠部30は金属製であってもよいが、フィルタ6の接着性の観点で、プラスチック製の方が好ましい。
枠部30の側面31には、混合液を通過させるための矩形の開口部31aがそれぞれ形成されている。この開口部31aに、たとえば矩形のサポート部材40が接合され、又は嵌め込まれている。これらのサポート部材40は、たとえば樹脂製のネット部材である。サポート部材40はたとえば格子状をなしており、後述するフィルタ6の目開きよりも大きい開口を有する。サポート部材40の開口がフィルタ6の目開きに対して十分に大きいことで、サポート部材40は、フィルタ6における混合液の通過を妨げないように構成されている。サポート部材40は、たとえば定形性を有している。サポート部材40は、まったく変形しない硬い材料からなってもよく、可撓性の材料からなってもよい。サポート部材40は、フィルタ6に添設されており、その全面にわたってフィルタ6に接触している。サポート部材40は、フィルタ6の裏面側から、フィルタ6を支持する。
フィルタ6は、側面31に取り付けられている。フィルタ6は、サポート部材40を介して、側面31の開口部31aを覆うように取り付けられている。フィルタ6は、たとえば、側面31の周縁31bに接着されている。フィルタ6の裏面6bは、上記のサポート部材40に接触する。フィルタ6の表面6aは、フィルタモジュール7のろ過面を構成する。
フィルタ6は、たとえば織布(ろ布)である。フィルタ6の目開きは、たとえば10μm以上200μm以下の範囲内である。より好ましくは、フィルタ6の目開きは、たとえば20μm以上50μm以下の範囲内であってもよい。フィルタ6の厚みは、任意に設定され得る。フィルタ6は、樹脂製であってもよい。より詳細には、フィルタ6は、たとえばポリエステル製、ポリエチレン製、またはナイロン製であってもよい。フィルタ6の目開きは、精密ろ過膜の孔径よりも大きい。フィルタ6の目開きは、部位に関わらず、ほぼ一定である。すなわち、フィルタ6は、均一な目開きを有する。フィルタ6の繊維は一層であり、不織布のように複雑に入り組んだ隙間は無い。
排水処理装置1では、いわゆる膜分離活性汚泥法(MBR)に用いられる膜よりも目開き(孔径)が大きいフィルタ6が使用されている。そのため、上記した曝気空気による(上昇流とそれに伴う揺動による)フィルタ6の洗浄効果が得られ、フィルタ6の目詰まりは生じにくくなっている。
フィルタモジュール7では、一対の端面32の片方の下部の1箇所に、接続管36が設けられている。この接続管36に、流出管8の端部が接続される。接続管36の接続口36aはフィルタ6の内部空間に連通しており、接続口36aを介してろ過液がフィルタ6から流出する。混合液の液面下では、流出管8に接続される接続口36aと、サポート部材40およびフィルタ6により覆われた開口部31aとを除いて開口されておらず、閉鎖されている。フィルタモジュール7の接続管36または流出管8には、これらの内部におけるろ過液の流通を許容および遮断可能なバルブ9(図4参照)が設けられてもよい。
排水処理装置1による排水の処理方法について説明する。排水処理装置1では、有機物等の被処理物質を含む排水(原水)が反応槽2に流入すると、反応槽2内の活性汚泥と混合し、混合液中で活性汚泥中の微生物により被処理物質が分解され、被処理物質が分解された原水と活性汚泥との混合液はフィルタモジュール7に入る。そこでフィルタ6の目開きより大きい活性汚泥粒子がフィルタ6で捕捉され、その後の液(ろ過液)は流出管8、次いで流出路11を経て、後処理槽15に流入する。反応槽2では、フィルタモジュール7の下方からの曝気によってフィルタ6が揺動して、ろ過された活性汚泥粒子を剥離させながら、ろ過を行う。一方、後処理槽15では、フィルタモジュール7を通過してきた細かい活性汚泥粒子が曝気によりスポンジキューブ17に接触してスポンジキューブ17の孔や間隙に捕捉され、さらに浄化された処理水となって、処理水流出配管18から流出する。このように、排水処理装置1によれば、反応槽2に設けられたフィルタモジュール7により、混合液10がろ過され、反応槽2内のMLSS濃度が高められる。
続いて、図4を参照して、排水処理装置1におけるフィルタ6の洗浄方法について説明する。排水処理装置1では、通常の運転時においてフィルタ6の目詰まりは生じにくいが、目詰まりが発生することもある。目詰まりが発生すると、たとえば、反応槽2の水位が上昇する。そのような場合に、フィルタ6の強制的な洗浄が必要となる。排水処理装置1におけるフィルタ6の洗浄方法では、超音波洗浄が用いられる。そのために、排水処理装置1の付帯設備として、超音波発生装置50(図4(b)参照)が用意されている。
より詳細には、フィルタ6が液体に浸漬された状態で、超音波発生装置50により超音波を発生させ、その液体内を伝わる超音波によってフィルタ6を洗浄する。フィルタ6の洗浄は、フィルタモジュール7が混合液に浸漬された状態で行ってもよい。その場合に、排水処理装置1の運転中(通水処理中)にフィルタ6の洗浄を行ってもよく、排水処理装置1の運転を停止してフィルタ6の洗浄を行ってもよい。フィルタ6の洗浄は、フィルタモジュール7を排水処理装置1から取り外して、別の洗浄槽内の液体(上水W等)にフィルタモジュール7が浸漬された状態で行ってよい。或いは、フィルタ6をフィルタモジュール7から取り外し、フィルタ6に対して超音波洗浄を行ってもよい。
超音波発生装置50としては、公知のあらゆる装置が用いられ得る。たとえば、図4(b)に示されるように、上水W等を貯留する洗浄槽と、その洗浄槽の壁面に取り付けられた超音波発生部51とを有する装置が用いられてもよい。ハンディタイプ(ポータブルタイプ)の装置であって、棒状体の先端に超音波発生部が設けられた装置が用いられてもよい。超音波発生部は、超音波を発生させる発振器である。
たとえば、図2に示される排水処理装置1において、フィルタ6を洗浄する際、上面33の開放部33aを通じて超音波発生装置の超音波発生部を枠部30内に位置させ、混合液10を伝わる超音波によってフィルタ6を裏面6b側から洗浄してもよい。超音波発生装置としては、上記したハンディタイプ(ポータブルタイプ)の装置が用いられてもよい。このとき、混合液10を伝わる超音波によってサポート部材40が振動し、汚泥やバイオフィルムの剥離効果が高められる。
排水処理装置1の運転を停止させてフィルタ6の洗浄を行ってもよいが、排水処理装置1の運転を停止させずにフィルタ6の洗浄を行うこともできる。たとえば、図4(a)に示されるように、9個のフィルタモジュール7のうち1個(M=1。左から2番目に位置するもの)のみのフィルタ6を洗浄し、残りの8個((N−M)個)のフィルタモジュール7によるろ過を継続して行ってもよい。この際、洗浄の対象とされるフィルタモジュール7に接続された配管のバルブ9を閉じることで、当該フィルタモジュール7によるろ過を停止させることができる。洗浄の対象とされるフィルタモジュール7の個数(M個)は、1以上かつ8以下(N未満)の整数であってもよい。当該フィルタモジュール7を混合液10中で洗浄してもよいし、当該フィルタモジュール7を取り外して反応槽2の外部で洗浄してもよい。
フィルタモジュール7を取り外してフィルタ6を洗浄する場合は、たとえば図4(b)に示されるように、上水Wを貯留する洗浄槽内に浸漬させ、超音波発生部51から上水Wに向けて超音波を発振する。この場合も、フィルタ6に対する直接的な洗浄効果と、サポート部材40を介した間接的な洗浄効果が得られる。
このフィルタ6の洗浄方法によれば、超音波発生装置50が発生した超音波が液体内を伝わり、フィルタ6に伝達される。超音波がフィルタ6に作用して、フィルタ6に付着した汚泥やバイオフィルムがフィルタ6から剥離する。曝気空気では洗浄されないような、フィルタ6の内部や裏面6b側(ろ過液20側)に付着した汚泥やバイオフィルムをも剥離することができる。よって、フィルタ濃縮活性汚泥法が適用された排水処理装置1において、フィルタ6を効率良く洗浄することができる。
超音波がサポート部材40に伝わり、サポート部材40を振動させる。たとえば、サポート部材40が振動媒体となってフィルタ6を振動させるといった作用が奏される。よって、汚泥やバイオフィルムの剥離が促進され、フィルタ6を一層効率良く洗浄することができる。
フィルタモジュール7に対する洗浄を行う際、枠部30の上面33の開放部33aを通じて、超音波洗浄が可能である。たとえば、フィルタモジュール7が設置された状態での超音波洗浄が可能である。排水処理装置1からフィルタモジュール7を取り外す必要がないため、フィルタ6を簡便かつ容易に洗浄することができる。
排水処理装置1において、(N−M)個のフィルタモジュール7によるろ過を行いながら、M個のフィルタモジュール7のフィルタ6を洗浄することができる。よって、排水処理装置1の運転を停止させることなく、フィルタ6の超音波洗浄を実施できる。この場合、排水処理装置1の処理能力は一時的に低下するが、排水処理は停止しないので、完全に排水処理を停止させる場合に比して有利である。また剥離させた汚泥やバイオフィルムを後処理槽15へ導入し、更なる処理を行ってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られない。たとえば、排水処理装置1の構成は、適宜に変更可能である。反応槽2に固定型または浮遊型の微生物付着担体が設けられることで、窒素除去が可能になっていてもよい。フィルタモジュール7の構造として、上記実施形態(図3に示される構造)以外の公知のフィルタ構造が採用されてもよい。
1つの排水処理装置1に対してフィルタモジュール7が1つのみ設けられていてもよい。フィルタモジュール7は、上面33が開放されておらず、完全に浸漬されるタイプのモジュールであってもよい。その場合、フィルタ6の表面6a側からポータブルタイプの超音波発生装置によって超音波洗浄が行われてもよいし、フィルタモジュール7が取り外された上でフィルタ6の超音波洗浄が行われてもよい。
フィルタモジュール7において、サポート部材40の形状や材質は適宜に変更可能である。サポート部材40は、格子状である場合に限られず、フィルタ6に添設された十字状の部材(縦材と横材が交差するもの)等であってもよい。サポート部材40が省略されてもよい。
(フィルタの洗浄試験)
模擬排水通水試験を行い、フィルタの洗浄試験を実施した。60Lのラボスケールリアクタを用い、約4か月間、模擬排水通水試験を実施した。容量60Lの角型リアクタ(反応部60L、沈殿部1.98L)の反応部の出口に、フィルタを両側面に張り付けた塩ビ製の箱型のフィルタモジュールを4つ設置した(このうち3つのみを通水試験に用いた)。模擬排水として、溶性でんぷんなどで調整した人工下水を用いた。模擬排水を250L/日で通水した。試験結果を図5に示す。
フィルタおよびサポート部材として、以下のものを用いた。
・フィルタ:T420−27(線径27μm、目開き33μm)(帝人株式会社製)
・サポート部材:トリカルネットN−34(網目の大きさ34mm×34mm、厚み4mm)(大日本プラスチックス株式会社製)
通水開始58日目まではフィルタを適宜交換して通水したが、58日目以降はフィルタの交換をせず通水した。104日目にリアクタの水位の上昇が確認され、目詰まりが発生したと判断された。そこでフィルタを取り外し、超音波洗浄(38kHz、15min)を実施した。超音波洗浄後、フィルタを再度設置し通水を再開し、2週間、目詰まり前の透過流束で流せることを確認した。超音波洗浄機として、以下のものを用いた。洗浄条件と共に示す。
超音波洗浄機:US−75KS(株式会社エスエヌディ製)、(AC100V、1200W、38kHz、(強)960W、15分間洗浄)
表1に、超音波洗浄前後にフィルタ表面に付着していた汚泥量を示す。これは、フィルタ表面の任意の場所の表面2cmを厚紙でこすり取り、表面に付着した汚泥量を測定したものである。超音波洗浄前にはフィルタ内側(裏面側)で汚泥の付着が確認されたが、超音波洗浄後は、調査した部分では汚泥の付着は見られなかった。
Figure 2019147140
1 排水処理装置
2 反応槽
3 流入口
6 フィルタ
7 フィルタモジュール
8 流出管
9 バルブ
10 混合液
11 流出路
15 後処理槽
20 ろ過液
30 枠部
31 側面
33 上面
33a 開放部
40 サポート部材
50 超音波発生装置
51 超音波発生部

Claims (4)

  1. 曝気により撹拌された懸濁状態の活性汚泥と排水とを含む混合液を収容する反応槽に、10μm以上の目開きを有するフィルタを備える少なくとも1つのフィルタモジュールが設けられた排水処理装置における、前記フィルタの洗浄方法であって、
    前記フィルタが液体に浸漬された状態で、超音波発生装置により超音波を発生させて前記液体内を伝わる前記超音波によって前記フィルタを洗浄する、フィルタの洗浄方法。
  2. 前記フィルタモジュールは、前記フィルタの目開きよりも大きい開口を有すると共に前記フィルタに添設されて前記フィルタを支持するサポート部材を備え、
    前記フィルタを洗浄する際、前記液体内を伝わる前記超音波によって前記サポート部材を振動させる、請求項1に記載のフィルタの洗浄方法。
  3. 前記フィルタモジュールは、前記フィルタが取り付けられた側面と、前記反応槽の水面より高い位置にあって上方に開放された上面とを含む枠部を備え、
    前記フィルタを洗浄する際、前記上面の開放部を通じて前記超音波発生装置の超音波発生部を前記枠部内に位置させ、前記液体としての前記混合液を伝わる前記超音波によって前記フィルタを裏面側から洗浄する、請求項1または2に記載のフィルタの洗浄方法。
  4. 前記少なくとも1つのフィルタモジュールはN個(Nは2以上の整数)のフィルタモジュールを有し、
    前記N個のフィルタモジュールのうちM個(Mは1以上かつN未満の整数)のフィルタモジュールによるろ過を停止した状態で前記超音波によって当該M個のフィルタモジュールの前記フィルタを洗浄しつつ、(N−M)個のフィルタモジュールによるろ過を行う、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルタの洗浄方法。
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CN113087206A (zh) * 2021-03-31 2021-07-09 周康 一种生活污水处理装置

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