JP2019146693A - 集塵組立体および電気掃除機 - Google Patents

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貴裕 及川
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【課題】重量の増加を抑え、蓄積される塵埃を圧縮できる集塵組立体および電気掃除機を提供する。【解決手段】電気掃除機は、電動送風機と、集塵組立体7と、を備える。電動送風機は、気流を発生させる。集塵組立体7は、分離部21と、容器18と、タービン23と、変速部24と、圧縮部20と、を備える。分離部21は、電動送風機が発生させる気流によって外部から吸引される塵埃を気流から分離する。容器18は、分離部21に分離された塵埃を蓄積する。タービン23は、気流を分離部21より下流で受けて回転する。変速部24は、タービン23の回転を入力として当該回転のトルクを変換した回転を出力とする。圧縮部20は、変速部24の出力に駆動されて容器18の内部で塵埃を圧縮する。【選択図】図4

Description

本発明は、集塵組立体および電気掃除機に関する。
特許文献1に電気掃除機の例が記載されている。電気掃除機は、集塵組立体を備える。集塵組立体は、圧縮羽根と容器とを備える。電気掃除機は、外部から塵埃を吸引する。容器は、吸引される塵埃を蓄積する。圧縮羽根は、回転駆動されることで、蓄積される塵埃を容器の内部で圧縮する。
特許第4904226号公報
しかしながら、特許文献1の電気掃除機は、モーターによって圧縮羽根を駆動する。このため、電気掃除機の重量が増加する。
本発明は、このような課題を解決するためになされた。本発明の目的は、重量の増加を抑え、蓄積される塵埃を圧縮できる集塵組立体および電気掃除機を提供することである。
本発明に係る集塵組立体は、電動送風機が発生させる気流によって外部から吸引される塵埃を前記気流から分離する分離部と、前記分離部に分離された塵埃を蓄積する容器と、前記気流を前記分離部より下流で受けて回転するタービンと、前記タービンの回転を入力として当該回転のトルクを変換した回転を出力とする変速部と、前記変速部の出力に駆動されて前記容器の内部で塵埃を圧縮する圧縮部と、を備える。
本発明に係る電気掃除機は、気流を発生させる電動送風機と、上記の集塵組立体と、を備える。
本発明によれば、電気掃除機は、電動送風機と、集塵組立体と、を備える。電動送風機は、気流を発生させる。集塵組立体は、分離部と、容器と、タービンと、変速部と、圧縮部と、を備える。分離部は、電動送風機が発生させる気流によって外部から吸引される塵埃を気流から分離する。容器は、分離部に分離された塵埃を蓄積する。タービンは、気流を分離部より下流で受けて回転する。変速部は、タービンの回転を入力として当該回転のトルクを変換した回転を出力とする。圧縮部は、変速部の出力に駆動されて容器の内部で塵埃を圧縮する。これにより、集塵組立体は、重量の増加を抑え、蓄積される塵埃を圧縮できる。
実施の形態1に係る電気掃除機の構成図である。 実施の形態1に係る本体の斜視図である。 実施の形態1に係る集塵組立体の正面図である。 実施の形態1に係る集塵組立体の図3におけるA−A面での断面図である。 実施の形態1に係る集塵組立体の斜視図である。 実施の形態1に係る集塵組立体の要部拡大図である。 実施の形態1に係る集塵組立体の分解斜視図である。 実施の形態1に係る集塵組立体の図4におけるB−B面での断面図である。 実施の形態1に係る集塵組立体の図4におけるB−B面での断面図である。 実施の形態1に係る集塵組立体の図4におけるC−C面での断面図である。 実施の形態1に係る集塵組立体の図3におけるA−A面での断面図である。 実施の形態1に係る集塵組立体の図3におけるA−A面での断面図である。 実施の形態2に係る集塵組立体の正面図である。 実施の形態2に係る集塵組立体の図13におけるD−D面での断面図である。 実施の形態2に係る集塵組立体の分解斜視図である。 実施の形態2に係る集塵組立体の要部拡大図である。 実施の形態2に係る集塵組立体の図13におけるD−D面での断面図である。 実施の形態2に係る集塵組立体の図13におけるD−D面での断面図である。
本発明を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一または相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化または省略する。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る電気掃除機の構成図である。
電気掃除機1は、本体2と、吸込管3と、吸口体4と、を備える。
本体2は、吸気口5を前端部に有する。本体2は、排気口6を後端部に有する。本体2は、集塵組立体7と、電動送風機8と、電源コードリール組立体9と、キャスター10と、一対の移動用車輪11と、図示しない制御部と、を備える。なお、電動送風機8と、電源コードリール組立体9についても、具体的な構成は図示していない。
集塵組立体7は、本体2の前部に設けられる。電動送風機8は、吸気口5より後方に設けられる。集塵組立体7の内部の空間は、吸気口5に通じる。
電動送風機8は、本体2の後部に設けられる。電動送風機8は、集塵組立体7より後方に、排気口6より前方に設けられる。電動送風機8は、吸気口5から排気口6を通る気流を発生させうるように構成される。
電源コードリール組立体9は、本体2の後部に設けられる。電源コードリール組立体9は、電源コードを巻取り可能に備える。電源コードは、図示しないコンセントから電気掃除機1に電力を供給する。
キャスター10は、本体2の底面に設けられる。
一対の移動用車輪11の各々は、本体2の左右の外部に設けられる。一対の移動用車輪11の各々は、キャスター10の後方に配置される。
制御部は、本体2の内部に設けられる。制御部は、電動送風機8の動作を制御する。電動送風機8の動作は、気流を発生させることを含む。
吸込管3は、ホース12とパイプ13とを備える。ホース12は、蛇腹により可撓性を有する筒状の部材である。ホース12の端部は、本体2の吸気口5に接続される。パイプ13は、中空円筒状の部材である。パイプ13は、ハンドル14を備える。ハンドル14は、操作部15を備える。操作部15は、電気掃除機1の動作を制御するための信号を送信しうるように、制御部に接続される。パイプ13の端部は、ホース12の吸気口5に接続されていない端部に接続される。ホース12の内部の空間は、パイプ13の内部の空間に通じる。
吸口体4は、パイプ13のホース12に接続されていない端部に接続される。吸口体4は、底面に図示しない吸気口を有する。吸口体4は、吸気口からパイプ13に通じる風路を内部に有する。
電気掃除機1の使用時に、使用者は、ハンドル14を持って電気掃除機1を操作する。使用者は、吸口体4の底面を床面等の被清掃面Gに対向させる。使用者は、操作部15によって、電動送風機8の動作を開始させる操作を行う。
使用者は、ハンドル14を持って吸口体4を被清掃面G上で移動させる。本体2は、ホース12に引かれることで、使用者の移動に追従する。キャスター10は、本体2を進行方向Sに案内する。
制御部は、操作部15から受信した信号に基づいて、電動送風機8の気流を発生させる動作を開始させる。電動送風機8が発生させる気流は、吸口体4の吸気口から、被清掃面Gにある塵埃とともに吸引される。気流は、吸口体4および吸込管3の内部を順に通過して吸気口5から集塵組立体7に流入する。集塵組立体7は、気流から塵埃を分離する。気流は、電動送風機8に吸引されて排気口6から送出される。
続いて、図2を用いて本体2の構成を説明する。
図2は、本実施の形態に係る本体の斜視図である。
本体2は、集塵組立体7を着脱可能に備える。
集塵組立体7は、吸気口16と、排気口17と、を有する。吸気口16は、本体2の吸気口5と通じる。排気口17は、本体2に接続される。
本体2は、排気口17から電動送風機8の内部に通じる風路を内部に有する。
続いて、図3から図7を用いて集塵組立体7の構成を説明する。
図3は、本実施の形態に係る集塵組立体の正面図である。図4は、本実施の形態に係る集塵組立体の図3におけるA−A面での断面図である。図5は、本実施の形態に係る集塵組立体の斜視図である。図6は、本実施の形態に係る集塵組立体の要部拡大図である。図7は、本実施の形態に係る集塵組立体の分解斜視図である。
図3において、集塵組立体7の本体2から取り外された状態が示される。
集塵組立体7は、容器18と、蓋体19と、を備える。
容器18は、円筒状の形状である。容器18は、底面18aを有する。吸気口16は、容器18の前方の側面に設けられる。
蓋体19は、容器18の上方に設けられる。蓋体19は、排気口17を有する。排気口17は、蓋体19の後部に設けられる。蓋体19は、集塵組立体7から着脱可能に設けられる。
図4において、電気掃除機1の前方は、紙面左方向である。
集塵組立体7は、圧縮部20と、分離部21と、二次フィルター22と、タービン23と、変速部24と、を備える。
圧縮部20は、容器18の内部に設けられる。圧縮部20は、ガイド管25と、軸部26と、圧縮羽根27と、バネ押さえ部28と、バネ29と、接続部30と、を有する。
ガイド管25は、集塵組立体7の中心軸と同軸上に設けられる。ガイド管25は、中空円筒状の形状である。ガイド管25の下端部の内径は、ガイド管25の中間部の内径より小さく形成される。ガイド管25は、内面に複数の溝を有する。複数の溝は、ガイド管25の軸方向に延びる。
軸部26は、ガイド管25と同軸上に設けられる。軸部26は、中空円筒状の形状である。軸部26の上端は、ガイド管25の内部に設けられる。軸部26は、抜け止め部26aを有する。抜け止め部26aは、軸部26の上端に設けられる。抜け止め部26aは、ガイド管25の内面の溝に噛合う歯を有する。抜け止め部26aの外径は、ガイド管25の下端部の内径より大きく形成される。軸部26がガイド管25と一体に回転しうるように、抜け止め部26aの歯は、ガイド管25の内面の溝に噛合う。軸部26は、抜け止め部26aがガイド管25の下端部に当たるまでの範囲で、軸方向に移動可能に設けられる。
圧縮羽根27は、軸部26の下端に設けられる。圧縮羽根27は、螺旋面を有するスクリュー状の形状である。圧縮羽根27の螺旋面は、軸方向に対し軸部26の回転方向に傾いて容器18の底面18aに面する。圧縮羽根27は、軸部26と一体に回転しうるように例えばセレーションによって接続される。
バネ押さえ部28は、ガイド管25の上端に設けられる。バネ押さえ部28は、ガイド管25と一体に回転しうるように設けられる。
バネ29は、軸部26と同軸上に設けられる。バネ29は、ガイド管25の内部に設けられる。バネ29は、軸部26とバネ押さえ部28との間に設けられる。バネ29は、例えばコイルバネである。バネ29は、圧縮された状態で配置される。
接続部30は、圧縮部20の上端に設けられる。接続部30は、セレーションを有する。
分離部21は、容器18の内部に設けられる。分離部21は、外筒31と、底板32と、内筒33と、天板34と、を有する。
外筒31は、分離部21の外周をなす。外筒31は、吸気口31aを有する。吸気口31aは、分離部21の前部に設けられる。
底板32は、外筒31の下端から内周に向けて延びる。底板32は、外筒31と一体に形成される。底板32は、下部開口32aを有する。下部開口32aは、底板32の外周部に設けられる。下部開口32aは、容器18の底面18aに向けて開く。
内筒33は、分離部21の中心に設けられる。内筒33は、上部が開く円筒状の形状である。内筒33は、側面に複数の穴を有する。内筒33の下端は、底板32に当たって接する。
天板34は、内筒33の上端から外周に向けて延びる。天板34は、内筒33と一体に形成される。天板34は、外筒31の上端に当たって接する。
分離部21は、旋回室35と、旋回案内風路36と、を有する。旋回室35は、円環状の空間である。旋回室35は、外筒31および底板32と、内筒33および天板34とによって形成される。旋回案内風路36は、吸気口31aから旋回室35までを外筒31の周方向に沿って繋ぐ風路である。
二次フィルター22は、分離部21の上方に設けられる。二次フィルター22は、プリーツフィルター37と、フィルター枠体38と、を有する。
プリーツフィルター37は、山37aおよび谷37bが一方向に交互に並ぶように折られる。山37aは、上方に向く。谷37bは、下方に向く。プリーツフィルター37は、空気を通す微細塵フィルターである。プリーツフィルター37の穴径は、例えば0.3μm前後である。
フィルター枠体38は、プリーツフィルター37を下方から支持する。
蓋体19は、二次フィルター22の上方に設けられる。
タービン23は、圧縮部20と同軸に回転可能に設けられる。タービン23は、複数の羽根44を有する。複数の羽根44の各々は、二次フィルター22の上部と排気口17とを繋ぐ風路に設けられる。タービン23は、蓋体19に収納される。
変速部24は、タービン23の下方に設けられる。変速部24は、接続部30と着脱可能に接続される。変速部24は、圧縮部20を駆動して回転させうるように、接続部30のセレーションに噛合う。変速部24は、蓋体19に収納される。
図5において、蓋体19が集塵組立体7の上部から取り外された状態が示される。蓋体19は、容器18、圧縮部20、分離部21および二次フィルター22から取り外される。
集塵組立体7は、一対の二次フィルター除塵部39を備える。
一対の二次フィルター除塵部39の各々は、蓋体19の下面に配置される。一対の二次フィルター除塵部39の各々は、ツメ部材40を有する。
ツメ部材40は、蓋体19に保持される。ツメ部材40は、蓋体19の径方向を回転軸として回転可能に設けられる。ツメ部材40は、端部40aを有する。端部40aは、ツメ部材40の側面から突出する。端部40aは、下方に向けられる。
図6において、蓋体19が集塵組立体7の上部に取り付けられた状態が示される。蓋体19は、容器18、圧縮部20、分離部21および二次フィルター22に取り付けられる。
この場合に、端部40aの下端は、プリーツフィルター37の山37aの上端より下方に位置する。すなわち、一対の二次フィルター除塵部39が蓋体19の周方向に沿って一回転する場合に、端部40aは、プリーツフィルター37の山37aに接するように設けられる。
一対の二次フィルター除塵部39の各々は、バネ41を有する。
バネ41は、ツメ部材40の回転軸に設けられる。バネ41は、例えばねじりバネである。バネ41は、端部40aを下方に向ける力をツメ部材40に加える。すなわち、ツメ部材40が周方向のいずれの方向に回転する場合にも、バネ41は、端部40aを下方に向ける。
図7に示されるように、タービン23は、円盤部42と、太陽歯車43と、複数の羽根44と、を有する。円盤部42、太陽歯車43および複数の羽根44は、一体に形成される。
円盤部42は、集塵組立体7の中心軸と同軸上に設けられる。円盤部42は、回転可能に設けられる。
太陽歯車43は、円盤部42の下面に設けられる。太陽歯車43は、円盤部42と同軸上に設けられる。
複数の羽根44の各々は、円盤部42の側面に設けられる。複数の羽根44は、周方向に等間隔に並べられる。複数の羽根44の各々は、下方から気流を受けて回転しうるように、軸方向に対して傾けられる。
変速部24は、円環部45と、遊星キャリア46と、一対の遊星歯車47と、を有する。
円環部45は、外側面48と、環状リブ49と、複数の案内羽根50と、内歯車51と、一対の保持部52と、を有する。外側面48、内歯車51、環状リブ49、複数の案内羽根50および一対の保持部52は、一体に形成される。円環部45は、集塵組立体7の中心軸と同軸上に設けられる。
外側面48は、円筒形状である。
環状リブ49は、円環部45の下面に設けられる。環状リブ49は、外側面48の内面と径方向で対向する。環状リブ49は、外側面48との間に環状の風路45aを形成する。
複数の案内羽根50の各々は、風路45aの上方に設けられる。複数の案内羽根50は、周方向に等間隔に並べられる。複数の案内羽根50は、軸方向に対して複数の羽根44の各々と反対側に傾けられる。複数の案内羽根50の各々は、一対の二次フィルター除塵部39の各々の上方に配置される。
内歯車51は、環状リブ49の上方に設けられる。内歯車51は、風路45aより内側に設けられる。
一対の保持部52の各々は、環状リブ49と同一の周面内に設けられる。一対の保持部52の各々は、円環部45の中心軸に対して互いに対称な位置に設けられる。一対の保持部52の各々は、取り付け穴を有する。
一対の保持部52の一方は、一対の二次フィルター除塵部39の一方を取り付け穴に保持する。一対の保持部52の他方は、一対の二次フィルター除塵部39の他方を取り付け穴に保持する。
遊星キャリア46は、下部円盤53と、上部リング54と、を有する。遊星キャリア46は、集塵組立体7の中心軸と同軸上に設けられる。
下部円盤53は、円盤部55と、接続部56と、を有する。円盤部55および接続部56は、一体に形成される。
下部円盤53は、タービン23と同軸上に設けられる。接続部56は、円盤部55の下面に設けられる。接続部56は、接続部30のセレーションに噛合うように形成される。
上部リング54は、下部円盤53の上方に設けられる。上部リング54は、下部円盤53と同軸上に設けられる。
一対の遊星歯車47の各々は、下部円盤53と上部リング54との間に設けられる。一対の遊星歯車47の各々は、遊星キャリア46に回転可能に保持される。一対の遊星歯車47の各々は、遊星キャリア46の中心軸に対して互いに対称に配置される。
蓋体19は、タービン23と、円環部45と、遊星キャリア46と、を同軸上で回転可能に保持する。蓋体19は、太陽歯車43と、一対の遊星歯車47の各々と、内歯車51と、を同一平面内に保持する。太陽歯車43と一対の遊星歯車47の各々とは、互いに噛合うように配置される。一対の遊星歯車47の各々と内歯車51とは、互いに噛合うように配置される。
続いて、図8から図12を用いて、集塵組立体7の動作を説明する。
図8および図9は、本実施の形態に係る集塵組立体の図4におけるB−B面での断面図である。図10は、本実施の形態に係る集塵組立体の図4におけるC−C面での断面図である。図11および図12は、本実施の形態に係る集塵組立体の図3におけるA−A面での断面図である。
変速部24は、太陽歯車43、一対の遊星歯車47および内歯車51の歯数の比にしたがって、入力された回転のトルクおよび回転速度を変換する。変速部24は、タービン23の太陽歯車43の回転を入力とする。変速部24は、円環部45の回転に対する抵抗および遊星キャリア46の回転に対する抵抗によって、動作が切り替えられる。
図8には、円環部45の回転に対する抵抗が遊星キャリア46の回転に対する抵抗より大きい状態における変速部24の動作が示される。
この場合に、円環部45は、回転しない。太陽歯車43は、タービン23とともに回転する。一対の遊星歯車47の各々は、太陽歯車43と噛合って自転する。一対の遊星歯車47の各々は、回転しない内歯車51と噛合って太陽歯車43の周りを公転する。遊星キャリア46は、一対の遊星歯車47の公転とともに回転する。変速部24は、遊星キャリア46の回転を出力とする。
図9には、遊星キャリア46の回転に対する抵抗が円環部45の回転に対する抵抗より大きい状態における変速部24の動作が示される。
この場合に、遊星キャリア46は、回転しない。太陽歯車43は、タービン23とともに回転する。一対の遊星歯車47の各々は、太陽歯車43と噛合って自転する。一対の遊星歯車47の各々は、回転しない遊星キャリア46に保持されているため、公転しない。内歯車51は、一対の遊星歯車47の各々と噛合って回転する。変速部24は、円環部45の回転を出力とする。
図10には、電気掃除機1の使用時に電動送風機8が発生させる気流の分離部21の内部における流れが示される。
気流は、塵埃とともに集塵組立体7に吸気口16から流入する。旋回案内風路36は、外筒31の周方向に沿って旋回室35に塵埃を含む気流を案内する。塵埃を含む気流は、旋回室35で旋回流となる。塵埃の比重は、空気の比重より大きい。このため、塵埃は、遠心力によって旋回室35の外側に寄って流れる。塵埃は、下部開口32aから分離部21の下方に排出される。これにより、塵埃は、気流から分離される。塵埃は、旋回流の遠心力によっては分離されない微細塵を含みうる。気流は、微細塵とともに内筒33の側面に設けられた複数の穴を通過する。内筒33の側面に設けられた複数の穴は、一次フィルターとして機能する。
図11には、電気掃除機1の使用時に電動送風機8が発生させる気流の集塵組立体7の内部における流れが示される。
微細塵を含む気流は、内筒33の内側から上方に流れる。微細塵を含む気流は、二次フィルター22を通過する。プリーツフィルター37は、微細塵を捕集する。
二次フィルター22を通過する気流は、風路45aに案内される。風路45aは、気流を複数の案内羽根50の各々に向けて案内する。複数の案内羽根50の各々は、気流をタービン23の複数の羽根44に向けて案内する。
タービン23の複数の羽根44は、気流を受けて回転する。気流は、排気口17から電動送風機8に向けて流れる。
下部開口32aから排出された塵埃は容器18の底面18aの上に蓄積される。
軸部26は、バネ29によって容器18の底面18aに向けて押される。容器18に蓄積されている塵埃が少ない場合に、軸部26は、バネ29に押されることで下方に位置する。圧縮羽根27は、軸部26とともに下方に位置する。
電気掃除機1の運転によって容器18に蓄積されている塵埃が増えた場合に、圧縮羽根27は、塵埃によって上方に押されてバネ29の弾性力に抗しながら上方に移動する。これにより、圧縮部20は、蓄積されている塵埃からの抵抗によっては回転が抑えられない。
一対の二次フィルター除塵部39の各々の端部40aは、プリーツフィルター37の山37aに接する。バネ41は、端部40aの向きが下方から回転することを弾性力によって抑える。バネ41は、一対の二次フィルター除塵部39の蓋体19の周方向に沿う回転を抑える。一対の二次フィルター除塵部39の各々は、保持部52を通じて、円環部45の回転を抑える。
この場合に、円環部45の回転に対する抵抗が遊星キャリア46の回転に対する抵抗より大きい。変速部24は、タービン23の太陽歯車43の回転を入力とする。円環部45は、回転しない。変速部24は、遊星キャリア46の回転を出力とする。
変速部24が出力する回転は、接続部56のセレーションによって、バネ押さえ部28に伝えられる。ガイド管25は、バネ押さえ部28とともに回転する。軸部26は、ガイド管25とともに回転する。圧縮羽根27は、軸部26とともに回転する。
圧縮羽根27は、螺旋面の回転によって、容器18の下方で底面18aに向けて塵埃を送る。塵埃は、圧縮羽根27と底面18aとの間で圧縮される。
図12には、容器18に蓄積されている塵埃が多い状態が示される。
この場合に、圧縮羽根27は、バネ29の弾性力に抗して上方に移動できる上限に位置する。圧縮部20は、蓄積されている塵埃からの抵抗によって回転が抑えられる。すなわち、遊星キャリア46の回転に対する抵抗は、塵埃が蓄積されるにつれて大きくなる。遊星キャリア46の回転に対する抵抗が円環部45の回転に対する抵抗より大きくなる場合に、遊星キャリア46は、回転しない。太陽歯車43は、タービン23とともに回転する。変速部24は、円環部45の回転を出力とする。
一対の二次フィルター除塵部39は、円環部45に追従して回転する。一対の二次フィルター除塵部39の各々のツメ部材40の端部40aは、バネ41の弾性力に抗しながら回転によってプリーツフィルター37の山37aを越える。このとき、ツメ部材40は、周方向に回転する。端部40aがプリーツフィルター37の山37aを越えた後、バネ41は、端部40aを下方に向ける。端部40aは、プリーツフィルター37の隣接する山37aに接触する。これにより、プリーツフィルター37は、付着している塵埃が除去される。
以上に説明したように、本実施の形態に係る電気掃除機1は、電動送風機8と、集塵組立体7と、を備える。電動送風機8は、気流を発生させる。
集塵組立体7は、分離部21と、容器18と、タービン23と、変速部24と、圧縮部20と、を備える。分離部21は、電動送風機8が発生させる気流によって外部から吸引される塵埃を気流から分離する。容器18は、分離部21に分離された塵埃を蓄積する。タービン23は、気流を分離部21より下流で受けて回転する。変速部24は、タービン23の回転を入力として当該回転のトルクを変換した回転を出力とする。圧縮部20は、変速部24の出力に駆動されて容器18の内部で塵埃を圧縮する。これにより、集塵組立体7は、圧縮部20を駆動するモーター、モーターの制御基板、電源、電線または電極などの電気部品を必要としない。したがって、集塵組立体7は、本体2の重量の増加を抑え、蓄積される塵埃を圧縮できる。集塵組立体7は、水洗いが可能となり、保守性が向上する。集塵組立体7は、製造コストが低減される。
集塵組立体7は、電動送風機8が発生させる気流により回転するタービン23によって圧縮部20を駆動する。容器18に蓄積される塵埃は、電気掃除機1の運転時に圧縮される。これにより、容器18の内部の空間の容積が確保される。集塵組立体7は、タービン23の回転のトルクを変速部24で変換するので、高いトルクで塵埃を確実に圧縮できる。
タービン23は、塵埃が分離された気流を受けて回転する。これにより、タービン23および変速部24は、塵埃を噛み込むなどによる効率の低下または故障が抑制される。
また、蓋体19は、タービン23および変速部24を収納する。蓋体19は、分離部21、容器18および圧縮部20と着脱可能に接続される。分離部21、容器18および圧縮部20は、塵埃を含む気流が通る。蓋体19は、タービン23および変速部24からなる駆動機構を有する。集塵組立体7は、蓋体19から塵埃を含む気流が通る部分を分離して水洗いができる。これにより、集塵組立体7の保守性が高まる。
また、圧縮部20は、軸部26と、圧縮羽根27と、バネ29と、を有する。軸部26は、変速部24の出力によって回転する。軸部26は、軸方向に移動可能である。圧縮羽根27は、軸部26の端部に設けられる。圧縮羽根27は、少なくとも一部が軸方向に対し軸部26の回転方向に傾いて容器18の底面18aに面する。バネ29は、軸部26を容器18の底面18aに向けて押す。圧縮羽根27は、バネ29に押されることで下方に位置する。これにより、容器18に蓄積されている塵埃が少ない場合においても、圧縮部20は、塵埃を圧縮できる。
また、タービン23は、一体に設けられ同軸上で回転する太陽歯車43を有する。変速部24は、遊星歯車47と、円環部45と、遊星キャリア46と、を有する。遊星歯車47は、太陽歯車43に噛合う。円環部45は、遊星歯車47に噛合う内歯車51が一体に設けられる。遊星キャリア46は、遊星歯車47を回転可能に保持し太陽歯車43の同軸上で回転可能である。変速部24は、太陽歯車43と内歯車51と遊星歯車47とを同一面内に保持する。変速部24は、太陽歯車43の回転を入力とする。変速部24は、遊星キャリア46の回転を出力とする。変速部24は、入力軸と出力軸とが揃う。変速部24は、軸方向の高さが低くなる。これにより、集塵組立体7は、コンパクトになる。
また、集塵組立体7は、二次フィルター22を備える。二次フィルター22は、タービン23の上流に設けられる。二次フィルター22は、分離部21を通過した塵埃を気流から分離する。タービン23は、分離部21を通過する塵埃が分離された気流を受けて回転する。これにより、タービン23および変速部24は、塵埃を噛み込むなどによる効率の低下または故障がさらに抑制される。
また、集塵組立体7は、二次フィルター除塵部39を備える。二次フィルター除塵部39は、円環部45と一体に設けられる保持部52に保持される。遊星キャリア46が回転しない場合に、二次フィルター除塵部39は、円環部45の回転によって二次フィルター22に接触することで二次フィルター22に付着する塵埃を除去する。塵埃の蓄積量が容器18の容量の上限に達した場合に、二次フィルター除塵部39は、二次フィルター22の除塵を行う。使用者が塵埃を容器18から取り出して捨てる直前に二次フィルター22の除塵が行われるので、使用者は、二次フィルター22の除塵の作業を別途行う必要がない。二次フィルター22の除塵が行われると、気流は、タービン23に効率よく導かれる。これにより、タービン23の駆動力が回復する。圧縮部20による塵埃の圧縮の効率が回復する。したがって、集塵組立体7は、より多くの塵埃を圧縮して蓄積できる。集塵組立体7は、容器18から塵埃を取り出して捨てる使用者の作業の頻度を低減できる。
また、集塵組立体7は、分離部21と、二次フィルター22と、タービン23と、変速部24と、二次フィルター除塵部39と、を備える。分離部21は、電動送風機8が発生させる気流によって外部から吸引される塵埃を気流から分離する。二次フィルター22は、分離部21を通過した塵埃を気流から分離する。タービン23は、気流を二次フィルター22より下流で受けて回転する。変速部24は、タービン23の回転を入力として当該回転のトルクを変換した回転を出力とする。二次フィルター除塵部39は、二次フィルター22に付着する塵埃を変速部24の出力に駆動されて除去する。これにより、集塵組立体7は、二次フィルター除塵部39を駆動するモーター、モーターの制御基板、電源、電線または電極などの電気部品を必要としない。したがって、集塵組立体7は、本体2の重量の増加を抑え、二次フィルター22に付着する塵埃を除去できる。集塵組立体7は、水洗いが可能となり、保守性が向上する。集塵組立体7は、製造コストが低減される。
集塵組立体7は、電動送風機8が発生させる気流により回転するタービン23によって二次フィルター除塵部39を駆動する。二次フィルター22に付着する塵埃は、電気掃除機1の運転時に除去される。これにより、二次フィルター22を通過する気流の圧損の増加を抑制できる。集塵組立体7は、タービン23の回転のトルクを変速部24で変換するので、高いトルクで塵埃を確実に二次フィルター22から除去できる。
タービン23は、塵埃が分離された気流を受けて回転する。これにより、タービン23および変速部24は、塵埃を噛み込むなどによる効率の低下または故障が抑制される。
また、蓋体19は、タービン23および変速部24を収納する。蓋体19は、分離部21および二次フィルター22と着脱可能に接続される。分離部21および二次フィルター22は、塵埃を含む気流が通る。蓋体19は、タービン23および変速部24からなる駆動機構を有する。集塵組立体7は、蓋体19から塵埃を含む気流が通る部分を分離して水洗いができる。これにより、集塵組立体7の保守性が高まる。
また、タービン23は、一体に設けられ同軸上で回転する太陽歯車43を有する。変速部24は、遊星歯車47と、遊星キャリア46と、円環部45と、を有する。遊星歯車47は、太陽歯車43に噛合う。遊星キャリア46は、遊星歯車47を回転可能に保持する。円環部45は、遊星歯車47に噛合う内歯車51が一体に設けられる。円環部45は、太陽歯車43の同軸上で回転可能である。変速部24は、太陽歯車43と遊星歯車47と内歯車51とを同一面内に保持する。変速部24は、太陽歯車43の回転を入力とする。変速部24は、円環部45の回転を出力とする。変速部24は、入力軸と出力軸とが揃う。変速部24は、軸方向の高さが低くなる。これにより、集塵組立体7は、コンパクトになる。
また、二次フィルター除塵部39は、円環部45と一体に設けられる保持部52に保持される。二次フィルター除塵部39は、円環部45の回転によって二次フィルター22に接触することで二次フィルター22に付着する塵埃を除去する。これにより、集塵組立体7は、コンパクトになる。
また、二次フィルター22は、山37aおよび谷37bが交互に折られるプリーツフィルター37を有する。二次フィルター除塵部39は、ツメ部材40と、バネ41と、を有する。ツメ部材40は、円環部45の径方向を回転軸として回転可能に保持される。ツメ部材40は、円環部45が回転する場合にプリーツフィルター37に端部40aが接触する。バネ41は、弾性力により端部40aを二次フィルター22に向ける付勢部材である。これにより、円環部45が回転する場合に、ツメ部材40は、バネ41の弾性力によりプリーツフィルター37を叩く。二次フィルター22は、ツメ部材40に叩かれる衝撃によって、付着している塵埃が効率よく除去される。
また、変速部24は、案内羽根50を有する。案内羽根50は、円環部45に一体に設けられる。案内羽根50は、気流をタービン23の羽根44に向けて案内する。二次フィルター除塵部39は、案内羽根50の上流に設けられる。案内羽根50の上流で二次フィルター22の除塵が行われると、気流は、タービン23に効率よく導かれる。これにより、タービン23の駆動力が回復する。二次フィルター除塵部39による除塵の効率が回復する。したがって、集塵組立体7は、二次フィルター22を通過する気流の圧損の増加をより抑制できる。
なお、プリーツフィルター37は、山37aおよび谷37bが周方向に交互に並ぶように折られるものであってもよい。すなわち、プリーツフィルター37は、山37aおよび谷37bの折線が放射状に向くように折られるものであってもよい。これにより、二次フィルター除塵部39は、プリーツフィルター37に垂直に当たる。したがって、二次フィルター22は、効率よく塵埃が除去される。
圧縮羽根27は、複数枚の羽根であってもよい。
接続部56および接続部30は、セレーションによらずに、歯車によって回転を伝達してもよい。
実施の形態2.
本実施の形態では、実施の形態1で開示された例と相違する点について詳しく説明する。本実施の形態で説明しない特徴については、実施の形態1で開示された例のいずれの特徴が採用されてもよい。
図13から図16を用いて、集塵組立体7の構成を説明する。
図13は、本実施の形態に係る集塵組立体の正面図である。図14は、本実施の形態に係る集塵組立体の図13におけるD−D面での断面図である。図15は、本実施の形態に係る集塵組立体の分解斜視図である。図16は、本実施の形態に係る集塵組立体の要部拡大図である。
図13に示されるように、容器18は、凹部18bを有する。凹部18bは、容器18の側面の吸気口16の下方に設けられる。
図14において、電気掃除機1の前方は、紙面左方向である。
集塵組立体7は、圧縮部20と、分離部21と、一対の一次フィルター除塵部57と、を備える。
分離部21は、容器18の内部に設けられる。分離部21は、枠体58と、一次フィルター59と、カップ60と、フランジ61と、上部円盤62と、を有する。
枠体58は、円筒形状である。枠体58は、集塵組立体7の中心軸と同軸上に設けられる。枠体58は、複数の開口を有する。複数の開口は、枠体58の側面に格子上に並ぶ。
一次フィルター59は、複数の開口の各々に設けられる。一次フィルター59は、空気を通すフィルターである。一次フィルター59の穴径は、例えば200μmから10μmまでの範囲である。
カップ60は、分離部21の下端に設けられる。カップ60は、枠体58と一体に設けられる。カップ60は、下方に向けて広がる円筒形状である。カップ60の下端は、容器18の底面18aに当たって接する。
フランジ61は、枠体58とカップ60との間に設けられる。フランジ61は、外縁に気密を確保するためのシール材を有する。シール材は例えばゴムである。フランジ61の外縁は、容器18の内面に当たって接する。
上部円盤62は、分離部21の上部に設けられる。上部円盤62は、外縁に気密を確保するためのシール材を有する。シール材は例えばゴムである。上部円盤62の外縁は、枠体58の上端に当たって接する。
集塵組立体7は、風路63を有する。風路63は、フランジ61の上方に設けられる。風路63は、上方に開く。
容器18は、粗塵貯留室18cと細塵貯留室18dとを有する。粗塵貯留室18cは、容器18の下部の分離部21の内側である。細塵貯留室18dは、容器18の下部の分離部21の外側である。粗塵貯留室18cと細塵貯留室18dとは、分離部21によって区画される。
一対の一次フィルター除塵部57の各々は、圧縮部20とともに回転可能に設けられる。一対の一次フィルター除塵部57の各々は、ガイド管25の側面に一体に設けられる。一対の一次フィルター除塵部57は、集塵組立体7の中心軸に対して互いに対称に設けられる。一対の一次フィルター除塵部57の各々は、径方向に延びる。一対の一次フィルター除塵部57の各々は、端部にブラシ64を有する。ブラシ64は、一次フィルター59に接触する。
蓋体19は、集塵組立体7の上部に設けられる。蓋体19は、タービン23と、変速部24と、を収納する。
タービン23の複数の羽根44の各々は、風路63の上部と排気口17とを繋ぐ風路に設けられる。
図15に示されるように、フランジ61は、複数のフランジ穴61aを有する。複数のフランジ穴61aは、分離部21の側面に沿って設けられる。
集塵組立体7は、複数の二次フィルター22と、一対の二次フィルター除塵部39と、を備える。
複数の二次フィルター22の各々は、分離部21の周方向の外側に設けられる。複数の二次フィルター22の各々の上流側は、複数のフランジ穴61aの各々の上方に設けられる。複数の二次フィルター22の各々は、フィルター枠体38と、プリーツフィルター37と、を有する。
一対の二次フィルター除塵部39の各々は、蓋体19の下面に配置される。一対の二次フィルター除塵部39の各々のツメ部材40は、蓋体19の径方向を回転軸として回転可能に蓋体19に保持される。ツメ部材40の端部40aは、ツメ部材40の側面から突出する。端部40aは、下方に向けられる。
フィルター枠体38は、プリーツフィルター37を支持する。
プリーツフィルター37は、山37aおよび谷37bが周方向に交互に並ぶように折られる。山37aは、外側に向く。谷37bは、内側に向く。プリーツフィルター37は、空気を通すフィルターである。プリーツフィルター37は、一次フィルター59より微細な穴が設けられる。プリーツフィルター37の穴径は、例えば0.3μm前後である。
図16において、蓋体19が集塵組立体7の上部に取り付けられた状態が示される。
この場合に、ツメ部材40の端部40aの下端は、プリーツフィルター37の上端より下方に設けられる。端部40aの下端は、プリーツフィルター37の山37aより内側に設けられる。端部40aの下端は、プリーツフィルター37の谷37bより外側に設けられる。すなわち、一対の二次フィルター除塵部39が蓋体19の周方向に沿って一回転する場合に、端部40aは、プリーツフィルター37に接しうるように設けられる。
続いて、図17および図18を用いて、集塵組立体7の動作を説明する。
図17および図18は、本実施の形態に係る集塵組立体の図13におけるD−D面での断面図である。
図17には、電気掃除機1の使用時に電動送風機8が発生させる気流の集塵組立体7の内部における流れが示される。
気流は、塵埃とともに集塵組立体7に吸気口16から流入する。気流は、一次フィルター59を通過する。一次フィルター59は、塵埃を捕集する。塵埃は、気流から分離される。気流から分離された塵埃は、粗塵貯留室18cに落下する。粗塵貯留室18cに落下する塵埃は容器18の底面18aの上に蓄積される。
塵埃は、一次フィルター59により分離されない微細塵を含みうる。微細塵を含む気流は、二次フィルター22を内側から外側に通過する。プリーツフィルター37は、微細塵を捕集する。微細塵は、気流から分離される。気流から分離された微細塵は、プリーツフィルター37から落下する。落下した微細塵は、複数のフランジ穴61aのいずれかを通って細塵貯留室18dに蓄積される。
二次フィルター22を通過する気流は、風路63を上方に抜ける。気流は、風路45aに案内される。風路45aは、気流を複数の案内羽根50の各々に向けて案内する。複数の案内羽根50の各々は、気流をタービン23の複数の羽根44に向けて案内する。
タービン23の複数の羽根44は、気流を受けて回転する。気流は、排気口17から電動送風機8に向けて流れる。
軸部26は、バネ29によって容器18の底面18aに向けて押される。粗塵貯留室18cに蓄積されている塵埃が少ない場合に、軸部26は、バネ29に押されることで下方に位置する。圧縮羽根27は、軸部26とともに下方に位置する。
電気掃除機1の運転によって容器18に蓄積されている塵埃が増えた場合に、圧縮羽根27は、塵埃によって上方に押されてバネ29の弾性力に抗しながら上方に移動する。これにより、圧縮部20は、蓄積されている塵埃からの抵抗によって回転が抑えられない。
一対の二次フィルター除塵部39の各々の端部40aは、プリーツフィルター37に接している。バネ41は、端部40aの向きが下方から回転することを弾性力によって抑える。バネ41は、一対の二次フィルター除塵部39の蓋体19の周方向に沿う回転を抑える。一対の二次フィルター除塵部39の各々は、保持部52を通じて、円環部45の回転を抑える。
この場合に、円環部45の回転に対する抵抗が遊星キャリア46の回転に対する抵抗より大きい。変速部24は、タービン23の太陽歯車43の回転を入力とする。円環部45は、回転しない。変速部24は、遊星キャリア46の回転を出力とする。
変速部24が出力する回転は、接続部56のセレーションによって、バネ押さえ部28に伝えられる。ガイド管25は、バネ押さえ部28とともに回転する。一対の一次フィルター除塵部57の各々は、ガイド管25とともに回転する。軸部26は、ガイド管25とともに回転する。圧縮羽根27は、軸部26とともに回転する。
一対の一次フィルター除塵部57の各々のブラシ64は、一次フィルター59の内側に接触しながら回転する。ブラシ64は、一次フィルター59の内側に付着している塵埃を除去する。一次フィルター59から除去された塵埃は、粗塵貯留室18cに落下する。
圧縮羽根27は、螺旋面の回転によって、容器18の下方で底面18aに向けて塵埃を送る。塵埃は、圧縮羽根27と底面18aとの間で圧縮される。
図18には、粗塵貯留室18cに蓄積されている塵埃が多い状態が示される。
この場合に、圧縮羽根27は、バネ29の弾性力に抗して上方に移動できる上限に位置する。圧縮部20は、蓄積されている塵埃からの抵抗によって回転が抑えられる。すなわち、遊星キャリア46の回転に対する抵抗は、塵埃が蓄積されるにつれて大きくなる。遊星キャリア46の回転に対する抵抗が円環部45の回転に対する抵抗より大きくなる場合に、遊星キャリア46は、回転しない。太陽歯車43は、タービン23とともに回転する。変速部24は、円環部45の回転を出力とする。
一対の二次フィルター除塵部39は、円環部45に追従して回転する。一対の二次フィルター除塵部39の各々のツメ部材40の端部40aは、バネ41の弾性力に抗しながら回転によってプリーツフィルター37の山37aおよび谷37bの間の側面を越える。このとき、ツメ部材40は、径方向を回転軸として回転する。端部40aがプリーツフィルター37の側面を越えた後、バネ41は、端部40aを下方に向ける。端部40aは、プリーツフィルター37の隣接する側面に接触する。これにより、プリーツフィルター37は、付着している塵埃が除去される。
以上に説明したように、本実施の形態に係る集塵組立体7は、一次フィルター除塵部57を備える。分離部21は、気流を通過させることで塵埃を分離する一次フィルター59を有する。一次フィルター除塵部57は、変速部24の出力に駆動されて回転する。一次フィルター除塵部57は、一次フィルター59に付着する塵埃を一次フィルター59に接触して回転することで除去する。集塵組立体7は、一次フィルター59に付着している塵埃を下方に落として圧縮する。これにより、塵埃がより効率よく圧縮され、容器18の容量がより大きく確保される。一次フィルター59に付着する塵埃は、電気掃除機1の運転時に除去される。これにより、一次フィルター59の孔を細かくした場合でも、一次フィルター59を通過する気流の圧損の増加を抑制できる。一次フィルター59の孔が細かくなると、二次フィルター22は、目詰まりしにくくなる。集塵組立体7は、電気掃除機1の吸引効率をより長く維持できる。
一次フィルター59の除塵が行われると、気流は、タービン23に効率よく導かれる。これにより、タービン23の駆動力が回復する。圧縮部20による塵埃の圧縮の効率が回復する。したがって、集塵組立体7は、より多くの塵埃を圧縮して蓄積できる。集塵組立体7は、容器18から塵埃を取り出して捨てる使用者の作業の頻度を低減できる。
また、粗塵貯留室18cと細塵貯留室18dとは、分離部21に一体に設けられるカップ60によって区画される。使用者が塵埃を取り出して捨てる場合に、粗塵貯留室18cに蓄積された塵埃と細塵貯留室18dに蓄積された微細塵とがまとまられる。使用者は、一度の作業で粗塵貯留室18cに蓄積された塵埃および細塵貯留室18dに蓄積された微細塵を取り出して捨てることができる。
また、集塵組立体7は、複数の二次フィルター22を備える。すなわち、二次フィルター22は、周方向に複数に分割される。これにより、フィルター枠体38にプリーツフィルター37をインサート成形することができる。また、複数の二次フィルター22のいずれかが清掃などによって破れた場合に、破れた部分のみを交換することができる。複数の二次フィルター22の各々が小さくなるので、分離部21への着脱などの取り扱いが容易になる。
また、カップ60は、底面18aに向かって広がる形状である。これにより、粗塵貯留室の容量が拡大される。
なお、容器18は、底面18aが開く構造であってもよい。使用者は、底面18aを開く一度の動作で粗塵貯留室18cに蓄積された塵埃および細塵貯留室18dに蓄積された微細塵を取り出して捨てることができる。
1 電気掃除機、 2 本体、 3 吸込管、 4 吸口体、 5 吸気口、 6 排気口、 7 集塵組立体、 8 電動送風機、 9 電源コードリール組立体、 10 キャスター、 11 移動用車輪、 12 ホース、 13 パイプ、 14 ハンドル、 15 操作部、 16 吸気口、 17 排気口、 18 容器、 18a 底面、 18b 凹部、 18c 粗塵貯留室、 18d 細塵貯留室、 19 蓋体、 20 圧縮部、 21 分離部、 22 二次フィルター、 23 タービン、 24 変速部、 25 ガイド管、 26 軸部、 26a 抜け止め部、 27 圧縮羽根、 28 バネ押さえ部、 29 バネ、 30 接続部、 31 外筒、 31a 吸気口、 32 底板、 32a 下部開口、 33 内筒、 34 天板、 35 旋回室、 36 旋回案内風路、 37 プリーツフィルター、 37a 山、 37b 谷、 38 フィルター枠体、 39 二次フィルター除塵部、 40 ツメ部材、 40a 端部、 41 バネ(付勢部材)、 42 円盤部、 43 太陽歯車、 44 羽根、 45 円環部、 45a 風路、 46 遊星キャリア、 47 遊星歯車、 48 外側面、 49 環状リブ、 50 案内羽根、 51 内歯車、 52 保持部、 53 下部円盤、 54 上部リング、 55 円盤部、 56 接続部、 57 一次フィルター除塵部、 58 枠体、 59 一次フィルター、 60 カップ、 61 フランジ、 61a フランジ穴、 62 上部円盤、 63 風路、 64 ブラシ

Claims (8)

  1. 電動送風機が発生させる気流によって外部から吸引される塵埃を前記気流から分離する分離部と、
    前記分離部に分離された塵埃を蓄積する容器と、
    前記気流を前記分離部より下流で受けて回転するタービンと、
    前記タービンの回転を入力として当該回転のトルクを変換した回転を出力とする変速部と、
    前記変速部の出力に駆動されて前記容器の内部で塵埃を圧縮する圧縮部と、
    を備える集塵組立体。
  2. 前記タービンおよび前記変速部を収納し、前記分離部、前記容器および前記圧縮部と着脱可能に接続される蓋体
    を備える請求項1に記載の集塵組立体。
  3. 前記圧縮部は、前記変速部の出力によって回転し軸方向に移動可能な軸部と、前記軸部の端部に設けられ少なくとも一部が軸方向に対し前記軸部の回転方向に傾いて前記容器の底面に面する圧縮羽根と、前記軸部を前記容器の底面に向けて押すバネと、を有する請求項1または請求項2に記載の集塵組立体。
  4. 前記タービンは、一体に設けられ同軸上で回転する太陽歯車を有し、
    前記変速部は、前記太陽歯車に噛合う遊星歯車と、前記遊星歯車に噛合う内歯車が一体に設けられる円環部と、前記遊星歯車を回転可能に保持し前記太陽歯車の同軸上で回転可能な遊星キャリアと、を有し、前記太陽歯車と前記内歯車と前記遊星歯車とを同一面内に保持し、前記太陽歯車の回転を入力とし、前記遊星キャリアの回転を出力とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の集塵組立体。
  5. 前記タービンの上流に設けられ、前記分離部を通過した塵埃を前記気流から分離する二次フィルター
    を備える請求項4に記載の集塵組立体。
  6. 前記円環部と一体に設けられる保持部に保持され、前記遊星キャリアが回転しない場合に前記円環部の回転によって前記二次フィルターに接触することで前記二次フィルターに付着する塵埃を除去する二次フィルター除塵部
    を備える請求項5に記載の集塵組立体。
  7. 前記変速部の出力に駆動されて回転する一次フィルター除塵部を備え、
    前記分離部は、前記気流を通過させることで塵埃を分離する一次フィルターを有し、
    前記一次フィルター除塵部は、前記一次フィルターに付着する塵埃を前記一次フィルターに接触して回転することで除去する請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の集塵組立体。
  8. 気流を発生させる電動送風機と、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の集塵組立体と、
    を備える電気掃除機。
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