JP2019143826A - 空調システム - Google Patents
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Abstract
Description
前記空調機が、屋外から取り込んだ外気を冷却除湿する外気冷却除湿部と、当該外気冷却除湿部で冷却除湿された外気に屋内から取り込んだ還気を混合して混合空気を生成する混合部と、当該混合部で生成された混合空気の温度を調整する温度調整部とを有して、当該温度調整部で温度調整された混合空気を給気として前記再熱部へ供給するものとして構成され、
前記再熱部の作動状態に応じて目標給気温度を設定する目標給気温度設定処理を実行し、前記温度調整部の作動状態を制御して前記空調機から前記再熱部に供給される給気の温度を前記目標給気温度に調整する給気温度制御を実行する制御部を備えた点にある。
従って、本発明により、空調機で冷却除湿された給気を、空調対象空間側の再熱部で再熱して、空調対象空間へ供給する空調システムにおいて、熱源の負荷を削減して省エネルギー性を向上しながら、空調対象空間に対して所望の目標吹出温度に調整した吹出空気を供給することができる技術を提供することができる。
前記再熱部が、前記複数の分配経路の夫々に設けられ、
前記制御部が、前記目標給気温度設定処理において、前記複数の分配経路の夫々の再熱部の作動状態に応じて前記目標給気温度を設定する点にある。
本実施形態の空調システム(以下「本空調システム」と呼ぶ。)は、クリーンルームなどの工場施設やオフィスビルなどの商業施設などに設置され、主に、空調機1で冷却除湿された給気SA1を、空調対象空間R側に設けられた再熱部20で当該空調対象空間Rに対して設定された目標吹出温度に再熱して、空調対象空間Rへ供給するものとして構成されている。
尚、この空調機1には、屋外から取り込んだ外気OAや再熱部20に供給する給気SA1を浄化するためのフィルタや、給気SA1を加湿するための加湿器等を設けることができる。
そして、全熱交換部3に供給された還気RAは、全熱交換部3において外気OAとの全熱交換を行った後に屋外へ排出され、一方、混合部10に供給された還気RAは、外気冷却除湿部4にて冷却除湿された外気OAに混合された上で、温度調整部6で冷却または加熱され、給気SA1として再熱部20に供給された後に、吹出空気SA2として空調対象空間Rに供給される。尚、本実施形態では、外気OA還気RAとの全熱交換を行う全熱交換部3を設けたが、この全熱交換部3は適宜省略しても構わない。
更に、還気RAは外気OAよりも低湿であることから、外気冷却除湿部4で冷却除湿した外気OAに対して混合部10にて還気RAを混合して混合空気MAを生成すれば、その混合空気MAは比較的低湿なものに維持される。このことから、空調機1の温度調整部6では、還気RAが混合されて昇温した混合空気MAに対して冷却部7による冷却又は加熱部8による加熱を適宜行って、比較的少ない熱量にて混合空気MAの顕熱を処理する形態で、当該混合空気MAの温度を調整し、その温度調整後の混合空気MAを給気SA1として夫々の再熱部20へ分配供給することができる。そして、複数の再熱部20の夫々において、空調機1から分配供給された給気SA1を、それを吹出空気SA2として供給する空調対象空間Rに対して個別に設定された目標吹出温度に適切に再熱した上で、当該空調対象空間Rに供給することができる。
尚、この目標給気温度は、制御部50が後述する目標給気温度設定処理を実行することにより設定される温度として取得される。
即ち、制御部50により目標給気温度設定処理及び給気温度制御を実行し、温度調整部6の冷却量又は加熱量を制御することで、空調機1から再熱部20に供給される給気SA1の温度を、再熱部20の作動状態に応じて設定された目標給気温度に調整されることになる。このことで、再熱部20では、必要な再熱量が減少し、当該再熱部20に温水HWを供給する温熱源の負荷が削減されることになる。
第1形態の目標給気温度設定処理において、制御部50は、複数の空調対象空間Rの夫々において設定された目標吹出温度を、再熱部20の作動状態として取得し、それら取得した複数の目標吹出温度から最低の目標吹出温度(以下「最低目標吹出温度」と呼ぶ。)を選択する。
そして、空調機1から再熱部20に供給される給気SA1の温度の制御目標となる目標給気温度を、上記最低目標吹出温度に設定した上で、前述の給気温度制御を実行する。
すると、複数の再熱部20の夫々に対して空調機1から供給される給気SA1の温度は、目標吹出温度以下に維持される。よって、複数の再熱部20の夫々においては、空調機1から分配供給された給気SA1が適宜再熱されて、夫々の再熱部20から夫々の空調対象空間Rに対して供給される吹出空気SA2の温度が所望の目標吹出温度に維持されることになる。
この補正処理では、複数の再熱部20の夫々に設けられた温水HWの供給量を調整するための流量調整弁21の開度を確認する。そして、流量調整弁21が全閉状態となっていて再熱が停止していると判断される再熱部20が少なくとも1つ存在している場合には、上記目標給気温度設定処理により設定された目標給気温度を例えば数℃低下側に補正する。
すると、空調機1から複数の再熱部20の夫々に対して供給される給気SA1の温度は、当該複数の再熱部20において一定以上の再熱量を確保し得る程度まで低下して維持されることになる。よって、夫々の再熱部20に対して目標吹出温度以上の給気SA1が空調機1から供給されることが確実に回避されるので、空調対象空間Rに対して供給される吹出空気SA2が再熱部20により確実に目標吹出温度に再熱されることになって、当該吹出空気SA2が目標吹出温度を超えることが確実に防止されることになる。
第2形態の目標給気温度設定処理において、制御部50は、複数の空調対象空間Rの夫々において設定された目標吹出温度を、再熱部20の作動状態として取得し、それら取得した複数の目標吹出温度から最低の目標吹出温度(以下「最低目標吹出温度」と呼ぶ。)を選択する。
そして、空調機1から再熱部20に供給される給気SA1の温度の制御目標となる目標給気温度を、上記最低目標吹出温度よりも例えば数℃の余裕分低い温度に設定した上で、前述の給気温度制御を実行する。
すると、複数の再熱部20の夫々に対して空調機1から供給される給気SA1の温度は、確実に目標吹出温度よりも低い温度に維持される。よって、夫々の再熱部20に対して目標吹出温度以上の給気SA1が空調機1から供給されることが確実に回避されるので、空調対象空間Rに対して供給される吹出空気SA2が再熱部20により確実に目標吹出温度に再熱される。このことで、夫々の再熱部20から夫々の空調対象空間Rに対して供給される吹出空気SA2の温度が確実に所望の目標吹出温度に維持され、当該吹出空気SA2の温度が目標吹出温度を超えることが確実に防止されることになる。
第3形態の目標給気温度設定処理において、制御部50は、複数の再熱部20の夫々の再熱量に対応する複数の流量調整弁21の夫々の開度を、再熱部20の作動状態として取得する。そして、複数の流量調整弁21の夫々の開度のうち、例えば最小となる少なくとも1つの開度が0(低再熱量に相当する)となるように、空調機1から再熱部20に供給される給気SA1の温度の制御目標となる目標給気温度を設定した上で、前述の給気温度制御を実行する。
すると、複数の再熱部20の夫々に対して空調機1から供給される給気SA1の温度は、少なくとも1つの再熱部20での目標吹出温度と略同じ温度となる。よって、夫々の再熱部20において必要な再熱量が低めに維持されることになる。
更に、制御部50は、室内温度センサ23で検出される室内温度が設定温度を超える場合には、上記目標給気温度を低下側に補正して、当該室内温度の無用な上昇を抑制することができる。
第4形態の目標給気温度設定処理において、制御部50は、複数の再熱部20の夫々の再熱量に対応する複数の流量調整弁21の夫々の開度を、再熱部20の作動状態として取得する。そして、複数の流量調整弁21の夫々の開度のうち、例えば最小となる少なくとも1つの開度が小さめの最低開度(低再熱量に相当する)となるように、空調機1から再熱部20に供給される給気SA1の温度の制御目標となる目標給気温度を設定した上で、前述の給気温度制御を実行する。
すると、複数の再熱部20の夫々に対して空調機1から供給される給気SA1の温度は、少なくとも1つの再熱部20での目標吹出温度よりも若干低い温度となる。よって、夫々の再熱部20において必要な再熱量が低めに維持されることになる。
更に、制御部50は、複数の流量調整弁21の夫々の開度のうちの例えば最小となる少なくとも1つの開度が上記最低開度よりも小さい側に変化した場合には、上記目標給気温度を低下側に補正して、流量調整弁21の全閉に伴う室内温度の無用な上昇を未然に回避することができる。
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
4 外気冷却除湿部
6 温度調整部
7 冷却部(温度調整部)
8 加熱部(温度調整部)
10 混合部
17 分配経路
20 再熱部
50 制御部
MA 混合空気
OA 外気
R 空調対象空間
RA 還気
SA1 給気
SA2 吹出空気
Claims (8)
- 空調機で冷却除湿された給気を、空調対象空間側に設けられた再熱部で当該空調対象空間に対して設定された目標吹出温度に再熱して、前記空調対象空間へ供給する空調システムであって、
前記空調機が、屋外から取り込んだ外気を冷却除湿する外気冷却除湿部と、当該外気冷却除湿部で冷却除湿された外気に屋内から取り込んだ還気を混合して混合空気を生成する混合部と、当該混合部で生成された混合空気の温度を調整する温度調整部とを有して、当該温度調整部で温度調整された混合空気を給気として前記再熱部へ供給するものとして構成され、
前記再熱部の作動状態に応じて目標給気温度を設定する目標給気温度設定処理を実行し、前記温度調整部の作動状態を制御して前記空調機から前記再熱部に供給される給気の温度を前記目標給気温度に調整する給気温度制御を実行する制御部を備えた空調システム。 - 前記空調機から供給された給気を複数の空調対象空間の夫々に対して分配供給する複数の分配経路を備え、
前記再熱部が、前記複数の分配経路の夫々に設けられ、
前記制御部が、前記目標給気温度設定処理において、前記複数の分配経路の夫々の再熱部の作動状態に応じて前記目標給気温度を設定する請求項1に記載の空調システム。 - 前記制御部が、前記目標給気温度設定処理において、前記複数の空調対象空間の夫々において設定された目標吹出温度を前記夫々の再熱部の作動状態として取得し、前記目標給気温度を、当該取得した夫々の目標吹出温度の最低温度以下に設定する請求項2に記載の空調システム。
- 前記制御部が、前記目標給気温度設定処理において、前記複数の空調対象空間の夫々において設定された目標吹出温度を前記夫々の再熱部の作動状態として取得し、前記目標給気温度を、当該取得した夫々の目標吹出温度の最低温度に設定すると共に、前記複数の再熱部の少なくとも1つでの再熱が停止している場合には前記目標給気温度を低下側に補正する請求項3に記載の空調システム。
- 前記制御部が、前記目標給気温度設定処理において、前記複数の空調対象空間の夫々において設定された目標吹出温度を前記夫々の再熱部の作動状態として取得し、前記目標給気温度を、当該取得した夫々の目標吹出温度の最低温度よりも所定の余裕分低い温度に設定する請求項3に記載の空調システム。
- 前記制御部が、前記目標給気温度設定処理において、前記夫々の再熱部の再熱量を前記夫々の再熱部の作動状態として取得し、前記目標給気温度を、当該取得した夫々の再熱部の再熱量の少なくとも1つが所定の低再熱量となる温度に設定する請求項2に記載の空調システム。
- 前記制御部が、前記目標給気温度設定処理において、前記夫々の再熱部の再熱量を前記夫々の再熱部の作動状態として取得し、前記目標給気温度を、当該取得した夫々の再熱部の再熱量の少なくとも1つが0となる温度に設定すると共に、前記空調対象空間の温度が設定温度を超える場合には前記目標給気温度を低下側に補正する請求項6に記載の空調システム。
- 前記制御部が、前記目標給気温度設定処理において、前記夫々の再熱部の再熱量を前記夫々の再熱部の作動状態として取得し、前記目標給気温度を、当該取得した夫々の再熱部の再熱量の少なくとも1つが0よりも所定の余裕分高くなる温度に設定する請求項6に記載の空調システム。
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