JP2019142745A - シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

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篤志 岡井
Atsushi Okai
篤志 岡井
園川 将
Susumu Sonokawa
将 園川
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Abstract

【課題】本発明は、CZ法(チョクラルスキー法)により単結晶を引き上げるシリコン単結晶の製造方法において、製品に用いることができない非製品部分を削減し、シリコン単結晶の歩留まりを向上させることができるシリコン単結晶の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】CZ法によるシリコン単結晶の製造方法であって、直胴部の形成は、直胴非製品部を形成する工程とそれに続く直胴製品部を形成する工程とを含み、直胴非製品部の形成開始時の直胴非製品部の直径をD’とし、直胴製品部の目標直径をDとしたときに、直胴非製品部の形成開始時の直胴非製品部の直径D’が0.9D≦D’≦0.95Dとなるようにし、直胴非製品部の直径をD’から直胴製品部の目標直径Dへと拡径し、直胴非製品部の直径が直胴製品部の目標直径Dに達した後に、直胴製品部の直径を目標直径Dに一定として引き上げることを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。【選択図】 図1

Description

本発明は、シリコン単結晶をCZ法(チョクラルスキー法)により育成するシリコン単結晶の製造方法に関する。
従来、例えばシリコン単結晶を製造する場合、図3に示すようなシリコン多結晶原料を溶融した原料融液6に種結晶3を浸漬した後、これを引き上げてシリコン単結晶5を成長させるCZ法(チョクラルスキー法)と呼ばれる引上法が知られている。
この方法では、溶融原料を黒鉛ルツボ8に保持された石英ルツボ内7に収容し、黒鉛ヒーター9によって加熱して原料を溶融した後、ワイヤーに吊るされたシードチャック4によって保持された種結晶3を原料融液6に浸漬し、種結晶3および石英ルツボ7を回転させながら種結晶3を上方へ引き上げることでシリコン単結晶5を成長させるようにしている。
シリコン単結晶の育成では、図2に示すように種結晶の引上げに伴い、種結晶から直径を細く絞ったネック部52a、ネック部52aから径を増加させる拡径部52b、そして引上げ速度の急激な上昇などによりシリコン成長方向を垂直に向ける肩部52c、目標直径で引上げを行いかつ製品部を含む直胴部52e、直径を逐次減少させるテール部52fから構成される。また、CZ法では肩部52cの形成時にて目標直径になるようにシリコン単結晶の直径の制御を行い、狙いとする結晶品質を得るために直胴部52eの形成終了まで目標直径を保つ、もしくは直胴部52eの形成後半に向けて直径を拡径もしくは縮径してテーパーとする、という手法が用いられている。しかし、該手法では、直胴部52eの形成開始直後は結晶と原料融液との界面の形状や引上げ速度が急激に変化することに起因する欠陥分布や酸素濃度の変化により、製品の狙いとする結晶品質を得ることが出来ず、製品が取得できるのは直胴部52eの形成開始から一定領域の製品に用いることができない非製品部分52dの下の部分となることが多い。
上記の問題点から、直胴部52eの形成開始(肩部52cの形成終了)から製品に用いることができる製品部分52hまでの該当領域は狙いとする結晶品質とならず、製品に用いることができない非製品部分52dとなるため、廃棄されるかリサイクルされることになり歩留り低下の原因の一つとなっている。
また、特許文献1では、比抵抗が0.02Ωcm以下のシリコン単結晶を対象として、拡径部の直径が目標直径の80%に達した位置から直胴長さの10%の長さまでの区間において、該区間の引上げ速度を直胴部の目標引上げ速度(0.4〜0.8mm/min)を超え、かつ最大引上げ速度1.4mm/min以下に設定することを提案している。この提案は肩部の張り出しを防ぎつつ、引上げ速度を適正化することで肩部での転位を抑制することを目的としている。この提案において、結晶固液界面の不安定化、および、引上げ速度の目標値までの未達により前記最大引上げ速度時点からある程度の領域は製品に用いることができない非製品部分となることが推測されるが、最大引上げ速度に達した時点から製品に用いることができる製品部分形成開始までの直径は指定されておらず、課題である直胴部の歩留り向上には寄与していない。
特開2010−132492号公報
上記問題を解決すべく本発明は、CZ法(チョクラルスキー法)により単結晶を引き上げるシリコン単結晶の製造方法において、直胴部形成開始から直胴製品部形成開始までの直胴非製品部の直径を小さくすることで、シリコン単結晶の歩留まりを向上させることができるシリコン単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ルツボ内の原料を溶融した原料融液から種結晶を引き上げ、ネック部、拡径部、直胴部を順に形成し、単結晶を引き上げるチョクラルスキー法によるシリコン単結晶の製造方法であって、前記直胴部の形成は、直胴非製品部を形成する工程とそれに続く直胴製品部を形成する工程とを含み、前記直胴非製品部の形成開始時の前記直胴非製品部の直径をD’とし、前記直胴製品部の目標直径をDとしたときに、前記直胴非製品部の形成開始時の前記直胴非製品部の直径D’が0.9D≦D’≦0.95Dとなるようにし、前記直胴非製品部を形成する工程において、前記直胴非製品部の直径をD’から前記直胴製品部の目標直径Dへと拡径し、前記直胴非製品部の直径が前記直胴製品部の目標直径Dに達した後に、前記直胴製品部の形成を開始し、前記直胴製品部を形成する工程において、前記直胴製品部の直径を目標直径Dに一定として引き上げることを特徴とするシリコン単結晶の製造方法を提供する。
このように、直胴非製品部の形成開始時の前記直胴非製品部の直径D’が直胴製品部の目標直径Dに対して0.9D≦D’≦0.95Dとなるようにし、直胴非製品部の直径を小さくすることで、シリコン単結晶の歩留りの向上を計ることができる。
このとき、前記拡径部の形成において、前記種結晶の引き上げ速度及び前記原料融液の温度をシリコン単結晶の製造開始前に予め設定し、前記拡径部の直径を制御しながら育成することが好ましい。
このようなシリコン単結晶の製造方法であれば、拡径部の直径を制御することで、直胴非製品部の形成開始時の直胴非製品部の直径を容易に制御することができる。
またこのとき、前記拡径部の形成において、前記種結晶をシードチャックにより保持し、前記シードチャックを支持しているワイヤーの上方にロードセルを備え、前記ロードセルにより拡径部の重量変化率を検出し、前記拡径部の重量変化率が狙い値となるように前記種結晶の引上げ速度および原料融液の温度を調整し、前記拡径部の直径を制御しながら育成することが好ましい。
このようなシリコン単結晶の製造方法であれば、拡径部の重量変化率を検出することで、より正確に直胴非製品部の形成開始時の直胴非製品部の直径を制御することができる。
またこのとき、前記直胴非製品部の形成において、前記直胴非製品部の直径を検出し、
該検出の結果に基づいて前記種結晶の引き上げ速度の調整または前記原料融液の温度調整を行い、前記直胴非製品部の直径を制御することが好ましい。
このようなシリコン単結晶の製造方法であれば、直胴非製品部の直径を検出することで、直胴非製品部の形成時の直胴非製品部の直径を制御することができる。
またこのとき、前記直胴製品部の形成において、前記直胴製品部の直径を検出し、該検出の結果に基づいて前記種結晶の引き上げ速度の調整または前記原料融液の温度調整を行い、前記直胴製品部の直径を制御することが好ましい。
このようなシリコン単結晶の製造方法であれば、直胴製品部の直径を検出することで、直胴製品部の形成時の直胴製品部の直径を制御することができる。
本発明のシリコン単結晶の育成方法により育成されるシリコン単結晶の模式図である。 従来のシリコン単結晶の育成方法により育成されるシリコン単結晶の模式図である。 本発明のシリコン単結晶の育成方法にて用いることができる単結晶引上装置の一例を示した概略図である。 本発明のシリコン単結晶の育成方法における直胴非製品部の形成開始直後の結晶固液界面形状の概念図である。 本発明のシリコン単結晶の育成方法における直胴製品部での結晶固液界面形状の概念図である。 従来のシリコン単結晶の育成方法における拡径部形成直後の結晶固液界面形状の概念図である。 従来のシリコン単結晶の育成方法における直胴部での結晶固液界面形状の概念図である。 本発明の実施例1における、直胴部の形成開始から直胴製品部の形成開始までの直径の推移を示すグラフである。 比較例2における、直胴部の形成開始から直胴製品部の形成開始までの直径の推移を示すグラフである。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
前述の図3に示されるシリコン単結晶引上げ装置は、メインチャンバー1内に収納される黒鉛ルツボ8に保持された石英ルツボ7内に原料(シリコン多結晶)を収容し、黒鉛ヒーター9によって加熱して石英ルツボ7内のシリコン多結晶を溶融した後、ワイヤーに吊るされたシードチャック4によって保持された種結晶3を原料融液6に浸漬し、種結晶3および石英ルツボ7を回転させながら種結晶3を上方へ引き上げることでシリコン単結晶5を成長させるようにしている。そして、図3の装置では、育成シリコン単結晶5への輻射熱を遮断するため、トップチャンバー13から垂下するガスパージ筒14の下端に熱遮蔽部材15を有するとともに、上部に冷却筒16を具備し、育成シリコン単結晶5を冷却できるようになっている。
そして、従来、図2に示すようにシリコン単結晶52は、種結晶32の引上げに伴い、種結晶32から直径を細く絞り無転位化を目的とするネック部52a、ネック部52aから径を増加させる拡径部52b、そして引上げ速度の急激な上昇などによりシリコン成長方向を斜め下方向から垂直方向に変化させる肩部52c、目標直径で引上げを行いかつ製品部を含む直胴部52e、直径を逐次減少させるテール部52fから構成される。しかし、前記手法では、直胴開始直後は結晶と原料融液との界面の形状や引上げ速度が急激に変化することによる欠陥分布や酸素濃度の変化により、製品の狙い品質を得ることが出来ず、製品が取得できるのは直胴開始から任意の長さを持った製品に用いることができない非製品部分52dの下の部分となっていた。
これに対して、本発明では、図1に示すように種結晶31を引上げ、種結晶31から直径を細く絞り無転位化するネック部51a、ネック部51aから径を増加させる拡径部51bを形成した後に、直胴非製品部51d’と直胴製品部51hとからなる直胴部51eを形成し、テール部51fで直径を逐次減少させシリコン単結晶51を形成させる。
そして、本発明では図1に示すように、直胴非製品部51d’の形成開始時の直胴非製品部51d’の直径D’を直胴製品部51hの目標直径Dよりも細く引き上げ、直胴非製品部51d’の直径を直胴製品部の目標直径Dより細くし、直胴製品部51hに至る前までに直径をDまで拡径することで、直胴非製品部51d’の重量を減らし、CZ法(チョクラルスキー法)におけるシリコン単結晶の歩留りを向上することを目的とする。
ここで、従来のシリコン単結晶の製造方法におけるシリコン単結晶と原料融液との固液界面の変化について説明を行う。図6に示すように、拡径部52bでは、成長方向が斜め下方向であるため、成長面が斜め上を向いている。そのため、冷却筒16への輻射熱による結晶冷却の効果は結晶中心部分も強くなり、拡径部52bから製品に用いることができない非製品部分52dまでの結晶固液界面52gは図6に示すように強い下凸形状となる。それに対し、図2、図3に示すように肩部52cで結晶成長方向が斜め下から垂直方向に変化した後の直胴部52eでは、直胴部52eを目標直径に一定とするため、冷却筒16への輻射熱による結晶冷却効果は結晶側面部分が強くなり、直胴部52eでの結晶固液界面52gは図7に示すような上凸形状もしくは弱い下凸形状に大きく変化する。このように、直胴部の形成開始直後は結晶固液界面52gの形状が大きく変化してしまい、直胴部の形成開始からある程度の範囲で欠陥分布や酸素濃度が狙いとする結晶品質に満たないために製品に用いることができない非製品部分52dが発生してしまう。
次に、肩部52cから直胴部52eの形成前半までの引上げ速度について説明する。肩部52cでは、シリコン単結晶の成長方向を斜め下方向から垂直方向に変化させるため、引上げ速度を急激に上昇させている。そして、直胴部に移行した際には、狙いとする結晶品質を得るための狙い直胴引上げ速度まで引上げ速度を落とす必要があるが、急激に狙い直胴引上げ速度まで低下させると直径が大きくなり過ぎてしまい適正な形状を保つことが難しくなってしまう。そのため、徐々に引上げ速度を下げていく必要があるが、狙い引上げ速度に達するまでの範囲は、高密度の欠陥が発生し製品として使用できない場合もある。上記の問題により直胴開始からある程度の範囲で欠陥分布が狙いとする結晶品質にならないために製品に用いることができない非製品部分52dが発生してしまう。
本発明のシリコン単結晶の製造方法におけるシリコン単結晶と原料融液との固液界面は、図4に示すように、拡径部51bから直胴非製品部51d’の形成開始までの結晶固液界面51gでは、従来のシリコン単結晶の製造方法と同様、強い下凸形状となる。そして、シリコン単結晶の直径がD’に達し、直胴非製品部51d’の形成を開始してからは、シリコン単結晶の直径をD’から直胴製品部の目標直径Dへゆっくりと拡径するため、直胴部での結晶固液界面51gは強い下凸形状から上凸形状もしくは弱い下凸形状に大きく変化する。そして、直胴非製品部51d’の形成後の直胴製品部51hの形成工程においては、結晶固液界面51gが、図5に示すような上凸形状もしくは弱い下凸形状に安定し、狙いとする結晶品質を得ることができるようになる。本発明のシリコン単結晶の製造方法により、図4、5に示すように、直胴非製品部51d’の直径が小さい分、直胴非製品部51d’の質量を減らすことが可能となる。さらに、肩部52cに達する前に引き上げ速度や原料融液温度の調整により結晶固液界面形状を変化させることができるので結晶固液界面が下凸形状から上凸形状もしくは弱い下凸形状に変化して安定するまで比較的短時間で行うことができる。その結果、直胴非製品部51d’の長さを従来の方法より若干短くすることも期待できる。
この時、直胴非製品部51d’の形成開始時の直胴非製品部の直径D’の範囲は0.9D≦D’≦0.95Dとする。ここで、D’の範囲を0.9D未満とした場合、直径増大率(直径増加量[mm]/直胴部の長さの増加量[mm])が大き過ぎて、目標直径Dに達した後も直径の増加が止まらず張り出しが発生してしまう可能性がある。それを防ぐために目標直径Dに達した直後に引上げ速度を増大させると、その上昇させた引上げ速度が狙い直胴引上げ速度に落ち着くまで、高密度の欠陥が発生し、狙いとする製品品質が得られなくなってしまう。またD’の範囲を0.95Dより大きいとした場合は、直胴非製品部51d’の質量を減らす効果が小さくなってしまう。そのため、直胴非製品部51d’の形成開始時の直胴非製品部51d’の直径D’を0.9D≦D’≦0.95Dとすることが望ましい。
ここで、本発明のシリコン単結晶の製造方法における拡径部51bの育成においては、種結晶の引上げ速度および黒鉛ヒーター9により制御された原料融液6の温度を予め設定することで狙い直径に保つ方法、もしくは図3のように種結晶3を保持するシードチャックを支持しているワイヤーの上方に備えられたロードセル18によって拡径部51bの重量変化率を検出し、重量変化率が狙い値となるように引上げ速度および原料融液の温度を調整して、重量変化率から算出される直径変化率が狙い値となるよう拡径部直径を制御する方法のいずれかが好ましい。
次に、直胴非製品部51d’の育成および直胴製品部51hの育成においては、例えば、単結晶引上装置に備えられた直径検出カメラ17により出力される直径データにより直径を検出し、この検出結果に基づく引上げ速度調整もしくは原料融液6の温度調整を行い、直胴部51eの直径を制御する方法が好ましい。この際、直胴部51eの直径の検出方法は直径検出カメラ17に限られず、直径を検出できる方法であれば良い。
以下、実施例及び比較例を示して、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
直胴製品部の目標直径Dは306mm、直胴非製品部の形成開始時の直胴非製品部の直径(直胴開始時直径)D’は290mmとし、20本の単結晶を引き上げた。
拡径部51bの直径制御は、予め設定された引上げ速度および原料融液の温度に従うことで狙い直径に保つ方法を用いており、直胴非製品部51d’および直胴製品部51hの直径制御は、単結晶引上装置に備えられた直径検出カメラにより出力される直径データにより、種結晶の引上げ速度調整及び黒鉛ヒーターによる原料融液の温度調整をすることで、直胴非製品部の直径をD’からDに拡大し、直胴製品部ではDが一定となるように、直胴直径を制御した。
(実施例2)
直胴非製品部の形成開始時の直胴非製品部の直径D’を280mmとした以外は、全て実施例1と同じ条件で実施した。
(比較例1)
直胴非製品部の形成開始時の直胴非製品部の直径D’を、目標直径Dと同様306mmとした以外は、全て実施例1と同じ条件で実施した。
(比較例2)
直胴非製品部の形成開始時の直胴非製品部の直径D’を245mmとした以外は、全て実施例1と同じ条件で実施した。
実施例および比較例に係る単結晶引上の引き上げ条件を表1に、直胴非製品部の形成開始時の直胴非製品部の直径D’とその条件で引き上げたときの直胴非製品部51d’の質量、および無転位化率を表2に示す。
また、実施例1の直胴非製品部51d’から直胴製品部51hに至るまでの実直径および、設定直径の推移を図8に示し、比較例2の直胴非製品部51d’から直胴製品部51hに至るまでの実直径および、設定直径の推移を図9に示す。
Figure 2019142745
Figure 2019142745
表2から、実施例1の直胴開始時直径D’=290mm(D’≒0.95D)の際には、直胴非製品部の平均重量は40.2kgとなり、比較例1よりも直胴非製品部の平均重量が2.6kg軽くなった。
次に、実施例2の直胴開始時直径D’=280mm(D’≒0.92D)の際には、直胴非製品部の平均重量は38.2kgとなり、比較例1よりも直胴非製品部の平均重量が4.6kg軽くなった。
さらに、比較例2の直胴開始時直径D’=245mm(D’≒0.8D)の際には、直胴非製品部の平均重量は41.1kgとなり、比較例1よりも直胴非製品部の平均重量が1.7kg軽くなった。
また、無転位化率は実施例1、2および比較例2と比較例1に差異はほぼ無かった。これらの結果から、直胴開始時直径D’が0.9D≦D’≦0.95Dの範囲内では直胴非製品部51d’の重量が減り歩留り向上に寄与しており、また無転位化率に差異がないことが分かる。特に、実施例1、2では直胴製品部開始長さが比較例1と比較して短くなるため、直胴非製品部の平均重量が小さくなり、シリコン単結晶の歩留りをより一層向上させることができた。
また、直径制御に関しては、図8に示すように実施例1では設定直径に対して、実直径が大きく乖離することなく推移していることが分かる。また、図9に示すように比較例2では直胴開始から直胴目標直径Dに達するまでの直径増大率が大き過ぎて目標直径Dに達した後も実直径が増大し続けてしまい、直胴製品部までに直胴目標直径Dに戻すことが難しいことが分かる。
これらの結果から、直胴開始時直径D’を0.9D≦D’≦0.95Dの範囲内とすると、直径制御性を損なわず合理化に寄与することが示される。
このことから本発明における拡径部51b、直胴非製品部51d’および直胴製品部51hの直径制御手法が妥当であることが示される。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…メインチャンバー、 3、31、32…種結晶、 4…シードチャック、
5、51、52…シリコン単結晶、
51a、52a…ネック部、 51b、52b…拡径部、 52c…肩部、
51d’…直胴非製品部、 52d…製品に用いることができない非製品部分、
51e、52e…直胴部、 51f、52f…テール部、
51h…直胴製品部、 52h…製品に用いることができる製品部分、
6…原料融液、 7…石英ルツボ、 8…黒鉛ルツボ、 9…黒鉛ヒーター、
13…トップチャンバー、 14…ガスパージ筒、 15…熱遮蔽部材、
16…冷却筒、 17…直径検出カメラ、 18…ロードセル。

Claims (5)

  1. ルツボ内の原料を溶融した原料融液から種結晶を引き上げ、ネック部、拡径部、直胴部を順に形成し、単結晶を引き上げるチョクラルスキー法によるシリコン単結晶の製造方法であって、
    前記直胴部の形成は、直胴非製品部を形成する工程とそれに続く直胴製品部を形成する工程とを含み、
    前記直胴非製品部の形成開始時の前記直胴非製品部の直径をD’とし、
    前記直胴製品部の目標直径をDとしたときに、
    前記直胴非製品部の形成開始時の前記直胴非製品部の直径D’が0.9D≦D’≦0.95Dとなるようにし、
    前記直胴非製品部を形成する工程において、前記直胴非製品部の直径をD’から前記直胴製品部の目標直径Dへと拡径し、
    前記直胴非製品部の直径が前記直胴製品部の目標直径Dに達した後に、前記直胴製品部の形成を開始し、
    前記直胴製品部を形成する工程において、前記直胴製品部の直径を目標直径Dに一定として引き上げることを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  2. 前記拡径部の形成において、
    前記種結晶の引き上げ速度及び前記原料融液の温度をシリコン単結晶の製造開始前に予め設定し、
    前記拡径部の直径を制御しながら育成することを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  3. 前記拡径部の形成において、
    前記種結晶をシードチャックにより保持し、
    前記シードチャックを支持しているワイヤーの上方にロードセルを備え、
    前記ロードセルにより拡径部の重量変化率を検出し、
    前記拡径部の重量変化率が狙い値となるように前記種結晶の引上げ速度および原料融液の温度を調整し、
    前記拡径部の直径を制御しながら育成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  4. 前記直胴非製品部の形成において、
    前記直胴非製品部の直径を検出し、
    該検出の結果に基づいて前記種結晶の引き上げ速度の調整または前記原料融液の温度調整を行い、
    前記直胴非製品部の直径を制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  5. 前記直胴製品部の形成において、
    前記直胴製品部の直径を検出し、
    該検出の結果に基づいて前記種結晶の引き上げ速度の調整または前記原料融液の温度調整を行い、
    前記直胴製品部の直径を制御することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のシリコン単結晶の製造方法。
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