JP2019142352A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 ユニフォミティ性能を維持しつつ、乗り心地性能と操縦安定性能とをバランスよく向上し得る空気入りタイヤを提供する。【解決手段】 ビード部4に、リング状のビードコア5が埋設された空気入りタイヤ1である。ビードコア5は、少なくとも1列のビードワイヤ11が巻き重ねられたワイヤリング10を含んでいる。ワイヤリング10は、ビードワイヤ11が複数本のフィラメントを撚り合わせた撚りコード13aからなる第1リング13と、ビードワイヤ11が単線コード14aからなる第2リング14とを含んでいる。第1リング13は、第2リング14のタイヤ半径方向内側に配されている。第1リング13のビードワイヤ11の巻き重ね数N1は、第2リング14のビードワイヤ11の巻き重ね数N2と同数以上である。【選択図】 図1
Description
本発明は、ビード部に、リング状のビードコアが埋設された空気入りタイヤに関する。
従来から、ビード部に、リング状のビードコアが埋設された空気入りタイヤが知られている。例えば、下記特許文献1は、ビードコアがビードワイヤを巻き重ねたワイヤリングを含む空気入りタイヤを提案している。
しかしながら、特許文献1の空気入りタイヤは、ビードコアの剛性が過剰となり、ビード部の柔軟性が損なわれ、乗り心地性能が悪化するという問題があった。また、このような空気入りタイヤは、乗り心地性能を改善するために、ビードコアの剛性を低下させると、空気入りタイヤの操縦安定性能とユニフォミティ性能とが低下することが知られている。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、ワイヤリングの構造を改善することを基本として、ユニフォミティ性能を維持しつつ、乗り心地性能と操縦安定性能とをバランスよく向上し得る空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、ビード部に、リング状のビードコアが埋設された空気入りタイヤであって、前記ビードコアは、少なくとも1列のビードワイヤが巻き重ねられたワイヤリングを含み、前記ワイヤリングは、前記ビードワイヤが複数本のフィラメントを撚り合わせた撚りコードからなる第1リングと、前記ビードワイヤが単線コードからなる第2リングとを含み、前記第1リングは、前記第2リングのタイヤ半径方向内側に配され、前記第1リングの前記ビードワイヤの巻き重ね数は、前記第2リングの前記ビードワイヤの巻き重ね数と同数以上であることを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記ビードコアは、タイヤ軸方向に並ぶ複数列の前記ビードワイヤを含み、前記第1リングと前記第2リングとの前記ビードワイヤの巻き重ね数の和は、前記ビードワイヤの列数よりも大きいのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記第1リングと前記第2リングとの前記ビードワイヤの巻き重ね数の和は、前記ビードワイヤの列数の1.5倍以上であるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記ビードコアは、前記ワイヤリングがタイヤ軸方向に複数列並べられて構成されるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記ビードコアは、タイヤ軸方向に巻き回された複数列の前記ビードワイヤが巻き重ねられた前記ワイヤリングを含むのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記撚りコードの曲げ剛性は、前記単線コードの曲げ剛性よりも小さいのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記撚りコードの曲げ剛性は、前記単線コードの曲げ剛性の0.10〜0.29倍であるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記第2リングの内周面の半径と前記第1リングの外周面の半径との差は、前記単線コードのフィラメントの直径の0.1〜0.5倍であるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、ビードコアは、少なくとも1列のビードワイヤが巻き重ねられたワイヤリングを含み、前記ワイヤリングは、前記ビードワイヤが複数本のフィラメントを撚り合わせた撚りコードからなる第1リングと、前記ビードワイヤが単線コードからなる第2リングとを含んでいる。このようなワイヤリングは、第1リングにより柔軟性を向上させることができ、空気入りタイヤの乗り心地性能を向上させ得る。また、このワイヤリングは、第2リングにより剛性を向上させることができ、空気入りタイヤの操縦安定性能とユニフォミティ性能とを向上させ得る。
本発明の空気入りタイヤにおいて、第1リングは、第2リングのタイヤ半径方向内側に配され、前記第1リングのビードワイヤの巻き重ね数は、前記第2リングの前記ビードワイヤの巻き重ね数と同数以上である。このようなワイヤリングは、タイヤ半径方向内側の圧縮力が低減されるので、乗り心地性能を向上させ得る。また、このワイヤリングは、タイヤ半径方向内側の柔軟性が良好であり、リムとの嵌合性に優れていることから、空気入りタイヤの操縦安定性能とユニフォミティ性能とを向上させ得る。このため、本発明の空気入りタイヤは、ユニフォミティ性能を維持しつつ、乗り心地性能と操縦安定性能とをバランスよく向上することができる。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1の正規状態のタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面図である。本実施形態のタイヤ1は、自動二輪車用のタイヤ1として好適に用いられる。タイヤ1は、自動二輪車用に特定されるものではなく、例えば、乗用車用のタイヤ1に用いられてもよい。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1の正規状態のタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面図である。本実施形態のタイヤ1は、自動二輪車用のタイヤ1として好適に用いられる。タイヤ1は、自動二輪車用に特定されるものではなく、例えば、乗用車用のタイヤ1に用いられてもよい。
ここで、「正規状態」とは、タイヤ1が正規リム(以下、単に「リム」ということがある。)Rにリム組みされかつ正規内圧に調整された無負荷の状態である。以下、特に言及されない場合、タイヤ1の各部の寸法等はこの正規状態で測定された値である。
「正規リム」Rとは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムRであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITSAT VARIOUSCOLD INFLATION PRESSURES"に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、カーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内方に配されるベルト層7とを備えている。タイヤ1は、ビード部4に、リング状のビードコア5が埋設されるのが望ましい。
カーカス6は、少なくとも1枚、本実施形態では、1枚のカーカスプライ6Aにより構成されている。カーカスプライ6Aは、一対のビードコア5(一方のビードコアは図示省略)間をトロイド状に跨る本体部6aと、この本体部6aの両側に連なりかつビードコア5の回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部6bとを含んでいる。カーカスプライ6Aは、例えば、タイヤ赤道Cに対して、75〜90°の角度で傾けられたカーカスコードを含んでいる。カーカスコードには、例えば、有機繊維コード又はスチールコードが採用される。
ベルト層7は、例えば、タイヤ半径方向の内外に2枚のベルトプライ7A、7Bで構成されている。ベルトプライ7A、7Bは、タイヤ赤道Cに対して、例えば、15〜45゜の角度で傾斜して配列されたベルトコード(図示省略)を含んでいる。ベルトコードは、例えば、スチール、アラミド又はレーヨン等が好適に採用されている。
図2は、図1のビード部4の拡大図である。図2に示されるように、本実施形態のビードコア5は、少なくとも1列のビードワイヤ11が、タイヤ半径方向に渦巻状に巻き重ねられたワイヤリング10を含んでいる。ワイヤリング10は、ビードワイヤ11が複数本のフィラメントを撚り合わせた撚りコード13aからなる第1リング13と、ビードワイヤ11が単線コード14aからなる第2リング14とを含むのが望ましい。
図2において、正規荷重が負荷されたときのタイヤ1の輪郭が、二点鎖線で示されている。ここで、「正規荷重」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば"最大負荷能力"、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。
タイヤ1は、例えば、正規荷重が負荷されると、リムRのフランジFに沿って、ビード部4がタイヤ軸方向の外側に屈曲変形し、サイドウォール部3がタイヤ半径方向に撓む。一般に、サイドウォール部3の撓み量が大きいタイヤ1は、優れた乗り心地性能を有している。このため、タイヤ1の乗り心地性能は、サイドウォール部3からビード部4にかけての曲げ剛性が大きく影響している。
上述のワイヤリング10は、第1リング13により柔軟性を向上させることができ、タイヤ1の乗り心地性能を向上させ得る。また、ワイヤリング10は、第2リング14により剛性を向上させることができ、タイヤ1の操縦安定性能とユニフォミティ性能とを向上させ得る。
図3は、ビードコア5の拡大図である。図2及び図3に示されるように、本実施形態の第1リング13は、第2リング14のタイヤ半径方向内側に配されている。第1リング13のビードワイヤ11の巻き重ね数N1は、第2リング14のビードワイヤ11の巻き重ね数N2と同数以上であるのが望ましい。
このようなワイヤリング10は、タイヤ半径方向内側の圧縮力が低減され、ビード部4の曲げ剛性が緩和されるので、タイヤ1の乗り心地性能を向上させ得る。また、このワイヤリング10は、タイヤ半径方向内側の柔軟性が良好であり、リムRとの嵌合性に優れていることから、タイヤ1の操縦安定性能とユニフォミティ性能とを向上させ得る。このため、本実施形態のタイヤ1は、ユニフォミティ性能を維持しつつ、乗り心地性能と操縦安定性能とをバランスよく向上することができる。
ビードコア5は、タイヤ軸方向に並ぶ複数列のビードワイヤ11を含むのが望ましい。本実施形態の第1リング13と第2リング14とのビードワイヤ11の巻き重ね数の和(N1+N2)は、ビードワイヤ11の列数N3よりも大きい。このようなワイヤリング10は、タイヤ1の内圧が調整されて、荷重が負荷されたときに大きな張力を発生するので、ビードコア5のリムRへの拘束力を高め、タイヤ1の操縦安定性能を向上させ得る。
第1リング13と第2リング14とのビードワイヤ11の巻き重ね数の和(N1+N2)は、好ましくは、ビードワイヤ11の列数N3の1.5倍以上である。和(N1+N2)が列数N3の1.5倍よりも小さいと、タイヤ1の操縦安定性能を向上しないおそれがある。本実施形態の第1リング13は、2列のビードワイヤ11が5段巻き重ねられて構成されている。また、本実施形態の第2リング13は、2列のビードワイヤ11が3段巻き重ねられて構成されている。このため、本実施形態では、上述の和(N1+N2)が、列数N3の4倍である。
ビードコア5は、第1リング13と第2リング14とを含むワイヤリング10がタイヤ軸方向に複数列並べられて構成されるのが望ましい。本実施形態のビードコア5は、2つのワイヤリング10が並べられて構成されている。ビードコア5は、例えば、複数のビードワイヤ11がタイヤ軸方向に並べられてなるテープ状体を、タイヤ半径方向に渦巻状に巻き重ねることで形成される。
ビードコア5は、例えば、タイヤ軸方向に巻き回された複数列のビードワイヤ11が巻き重ねられたワイヤリング10を含んでいてもよい。この場合、第1リング13及び第2リング14は、それぞれ、例えば、1本のビードワイヤ11により、形成される。この場合のビードコア5は、例えば、1本のビードワイヤ11が、タイヤ軸方向の内側から外側へ巻き回された後、タイヤ半径方向に巻き重ねられて、タイヤ軸方向の外側から内側へ巻き回される構成が繰り返されることで形成される。
第2リング14の内周面の半径r2と第1リング13の外周面の半径r1との差(r2−r1)は、好ましくは、単線コード14aのフィラメントの直径dの0.1〜0.5倍である。差(r2−r1)が単線コード14aのフィラメントの直径dの0.1倍よりも小さいと、第1リング13の伸びが不十分となり、ビード部4の柔軟性が低下し、タイヤ1の乗り心地性能が向上しないおそれがある。差(r2−r1)が単線コード14aのフィラメントの直径dの0.5倍よりも大きいと、第2リング14による剛性向上効果が低減し、操縦安定性能及びユニフォミティ性能が向上しないおそれがある。
このような観点から、第2リング14の内周面の半径r2と第1リング13の外周面の半径r1との差(r2−r1)は、より好ましくは、単線コード14aのフィラメントの直径dの0.2〜0.4倍である。
ビードコア5は、タイヤ半径方向の外端5oが、リムRのフランジFのタイヤ半径方向の外端Foよりもタイヤ半径方向の内側に位置するのが望ましい。すなわち、ビードコア5の外端5oの半径r3は、フランジFの外端Foの半径r4よりも小さい。これにより、ビード部4が、フランジFに沿って屈曲変形し易くなり、サイドウォール部3からビード部4にかけて適度な柔軟性が付与される。
撚りコード13aは、例えば、コアフィラメントの周囲にシースフィラメントを撚り合わせた、いわゆる層撚り構造が採用される。このような撚りコード13aは、柔軟性に優れ、タイヤ1の操縦安定性能と乗り心地性能と両立し得る。なお、撚りコード13aは、複数のフィラメントを束ねて撚り合わせた、いわゆる束撚り構造であってもよい。
撚りコード13aの各フィラメントの直径は、好ましくは、0.15〜0.45mmである。この直径が0.15mmよりも小さいと、ビードコア5とリムRとの拘束力が低下して、タイヤ1の操縦安定性能が向上しないおそれがある。この直径が0.45mmよりも大きいと、ビード部4の柔軟性が不足して、タイヤ1の乗り心地性能が向上しないおそれがある。
撚りコード13aの曲げ剛性は、単線コード14aの曲げ剛性よりも小さいのが望ましい。撚りコード13aの曲げ剛性が単線コード14aの曲げ剛性よりも大きいと、撚りコード13aが過度に大きくなり、タイヤ質量が増加して、タイヤ1の乗り心地性能が向上しないおそれがある。
撚りコード13aの曲げ剛性は、好ましくは、単線コード14aの曲げ剛性の0.10〜0.29倍である。撚りコード13aの曲げ剛性が単線コード14aの曲げ剛性の0.10倍よりも小さいと、第1リング13の剛性が大きく低下して、タイヤ1の操縦安定性能及びユニフォミティ性能が向上しないおそれがある。撚りコード13aの曲げ剛性が単線コード14aの曲げ剛性の0.29倍よりも大きいと、撚りコード13aが大きくなり、タイヤ質量が増加して、タイヤ1の乗り心地性能が向上しないおそれがある。
このような観点から、撚りコード13aの曲げ剛性は、より好ましくは、単線コード14aの曲げ剛性の0.15〜0.25倍である。ここで、ビードワイヤ11の「曲げ剛性」は、以下に示される要領で測定される。
図4は、ビードワイヤ11の曲げ剛性を測定する要領を示す模式図である。図4に示されるように、ビードワイヤ11を、その撚りが解けないように150mmの長さで溶断して試験片100を得るとともに、例えば米国テーバー社製の剛性度試験器(Model 150−D)等を用いて測定される剛性として定義される。
具体的には、試験片100の一端101を冶具201に固定すると共に、この固定端から130mmの長さでのびる試験片100の他端102に試験片100に対して垂直方向に力を負荷する。そして、該試験片100の他端102での開き角度が40゜になったときの抗力(曲げ硬さ)Nが測定される。
撚りコード13aの曲げ剛性は、好ましくは、100〜260Nである。撚りコード13aの曲げ剛性が100Nよりも小さいと、ビードコア5とリムRとの拘束力が低下して、タイヤ1の操縦安定性能が向上しないおそれがある。撚りコード13aの曲げ剛性が260Nよりも大きいと、ビード部4の柔軟性が小さくなり、タイヤ1の乗り心地性能が向上しないおそれがある。
撚りコード13aは、好ましくは、張力を2.5Nから49.0Nまで増加させたときの伸度が、0.03%以上である。撚りコード13aの伸度が0.03%よりも小さいと、ビードワイヤ11の柔軟性が不足して、タイヤ1の乗り心地性能が向上しないおそれがある。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施し得る。
図1の基本構造をなす自動二輪車用の空気入りタイヤが、表1の仕様に基づき試作され、乗り心地性能、操縦安定性能及びユニフォミティ性能がテストされた。各仕様の空気入りタイヤにおいて、ビードコアは、略U字状の溝を有する環状の冶具に、ゴムで被覆されたスチールのビードワイヤが巻き回されて形成された。また、カーカスには、2/1400dtexのナイロンコードが51本/50mmで打ち込まれて形成されたカーカスプライが用いられ、生タイヤが成形された。
各テストタイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
タイヤサイズ:180/55ZR17
リムサイズ:MT5.50×17
内圧:290kPa
ビードワイヤの列数:2
ビードワイヤの巻き重ね数:8
単線コードの曲げ剛性:900N
タイヤサイズ:180/55ZR17
リムサイズ:MT5.50×17
内圧:290kPa
ビードワイヤの列数:2
ビードワイヤの巻き重ね数:8
単線コードの曲げ剛性:900N
<乗り心地性能>
各テストタイヤが、荷重1.3kN、速度15km/hの条件下で、高さ及び長さがそれぞれ5mmの突起を乗り越えたときに発生する反力、及び収束するまでの時間が測定された。結果は、比較例1を100とする指数で表され、数値が大きいほど乗り心地性能が良好であることを示す。
各テストタイヤが、荷重1.3kN、速度15km/hの条件下で、高さ及び長さがそれぞれ5mmの突起を乗り越えたときに発生する反力、及び収束するまでの時間が測定された。結果は、比較例1を100とする指数で表され、数値が大きいほど乗り心地性能が良好であることを示す。
<操縦安定性能>
各テストタイヤを後輪に装着した排気量1300ccの自動二輪車のテスト車両で、テストライダーが、ドライのアスファルト路面の周回コースであるテストコースを走行した。このときの応答性、剛性感、グリップ力、荒れた路面での安定性及び過渡特性に関する走行特性が、テストライダーの官能により評価された。結果は、実施例1を100とする指数で表され、数値が大きいほど操縦安定性能が良好であることを示す。
各テストタイヤを後輪に装着した排気量1300ccの自動二輪車のテスト車両で、テストライダーが、ドライのアスファルト路面の周回コースであるテストコースを走行した。このときの応答性、剛性感、グリップ力、荒れた路面での安定性及び過渡特性に関する走行特性が、テストライダーの官能により評価された。結果は、実施例1を100とする指数で表され、数値が大きいほど操縦安定性能が良好であることを示す。
<ユニフォミティ性能>
各テストタイヤについて、日本工業規格JIS D4233:2001の「自動車用タイヤのユニフォーミティ試験方法」の試験条件に準拠して、ラジアルランアウト(RRO)が測定された。結果は、比較例1を100とする指数で表され、数値が大きいほどユニフォミティ性能が優れていることを示す。
各テストタイヤについて、日本工業規格JIS D4233:2001の「自動車用タイヤのユニフォーミティ試験方法」の試験条件に準拠して、ラジアルランアウト(RRO)が測定された。結果は、比較例1を100とする指数で表され、数値が大きいほどユニフォミティ性能が優れていることを示す。
テストの結果が表1に示される。
テストの結果、実施例の空気入りタイヤは、比較例に対して、同等のユニフォミティ性能を維持しており、また、乗り心地性能と操縦安定性能とをバランスよく向上していることが確認できた。
1 空気入りタイヤ
4 ビード部
5 ビードコア
10 ワイヤリング
11 ビードワイヤ
13 第1リング
13a 撚りコード
14 第2リング
14a 単線コード
4 ビード部
5 ビードコア
10 ワイヤリング
11 ビードワイヤ
13 第1リング
13a 撚りコード
14 第2リング
14a 単線コード
Claims (8)
- ビード部に、リング状のビードコアが埋設された空気入りタイヤであって、
前記ビードコアは、少なくとも1列のビードワイヤが巻き重ねられたワイヤリングを含み、
前記ワイヤリングは、前記ビードワイヤが複数本のフィラメントを撚り合わせた撚りコードからなる第1リングと、前記ビードワイヤが単線コードからなる第2リングとを含み、
前記第1リングは、前記第2リングのタイヤ半径方向内側に配され、
前記第1リングの前記ビードワイヤの巻き重ね数は、前記第2リングの前記ビードワイヤの巻き重ね数と同数以上である、
空気入りタイヤ。 - 前記ビードコアは、タイヤ軸方向に並ぶ複数列の前記ビードワイヤを含み、
前記第1リングと前記第2リングとの前記ビードワイヤの巻き重ね数の和は、前記ビードワイヤの列数よりも大きい、請求項1に記載の空気入りタイヤ。 - 前記第1リングと前記第2リングとの前記ビードワイヤの巻き重ね数の和は、前記ビードワイヤの列数の1.5倍以上である、請求項2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記ビードコアは、前記ワイヤリングがタイヤ軸方向に複数列並べられて構成される、請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 前記ビードコアは、タイヤ軸方向に巻き回された複数列の前記ビードワイヤが巻き重ねられた前記ワイヤリングを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 前記撚りコードの曲げ剛性は、前記単線コードの曲げ剛性よりも小さい、請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 前記撚りコードの曲げ剛性は、前記単線コードの曲げ剛性の0.10〜0.29倍である、請求項6に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第2リングの内周面の半径と前記第1リングの外周面の半径との差は、前記単線コードのフィラメントの直径の0.1〜0.5倍である、請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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JP2018028449A JP2019142352A (ja) | 2018-02-21 | 2018-02-21 | 空気入りタイヤ |
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