JP2023021772A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 高速走行時の操縦安定性能と耐久性能とを両立し得る空気入りタイヤを提供する。【解決手段】 カーカス6とインナーライナー7とを有する空気入りタイヤ1である。環状に延びるトレッド部2と、トレッド部2のタイヤ軸方向の両側の一対のサイドウォール部3と、サイドウォール部3のそれぞれのタイヤ半径方向の内側のビード部4とを備えている。カーカス6は、一対のビード部4の間を、トレッド部2及び一対のサイドウォール部3を介して延びる少なくとも1枚のカーカスプライ6Aを含んでいる。インナーライナー7は、カーカスプライ6Aのタイヤ内腔側に配されている。カーカスプライ6Aには、複数のカーカスコード6cが配列されている。カーカスコード6cのそれぞれは、2%伸長時の張力T2が55N以下であり、5%伸長時の張力T5と2%伸長時の張力T2との差(T5-T2)が45N以上である。【選択図】 図2
Description
本開示は、カーカスとインナーライナーとを有する空気入りタイヤに関する。
従来、カーカスとインナーライナーとを有する空気入りタイヤが知られている。例えば、下記特許文献1には、特定の有機繊維・ゴム組成物複合体をカーカスプライとして用いることで、高温にさらされても、有機繊維とゴム組成物とが高い接着量を保つことができるタイヤを提案している
しかしながら、特許文献1のタイヤは、低燃費性能の向上のために軽量化すると、高速走行時の操縦安定性能が低下する場合や、インナーライナーにクラックが発生して高速走行時の耐久性能が低下する場合があった。
本開示は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、高速走行時の操縦安定性能と耐久性能とを両立し得る空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本開示は、カーカスとインナーライナーとを有する空気入りタイヤであって、環状に延びるトレッド部と、前記トレッド部のタイヤ軸方向の両側の一対のサイドウォール部と、前記サイドウォール部のそれぞれのタイヤ半径方向の内側のビード部とを備え、前記カーカスは、一対の前記ビード部の間を、前記トレッド部及び一対の前記サイドウォール部を介して延びる少なくとも1枚のカーカスプライを含み、前記インナーライナーは、前記カーカスプライのタイヤ内腔側に配され、前記カーカスプライには、複数のカーカスコードが配列され、前記カーカスコードのそれぞれは、2%伸長時の張力T2が55N以下であり、5%伸長時の張力T5と前記2%伸長時の張力T2との差(T5-T2)が45N以上である。
本開示の空気入りタイヤは、このようなカーカスとインナーライナーとを有することで、高速走行時の操縦安定性能と耐久性能とを両立することができる。
以下、本開示の実施の一形態が図面に基づき詳細に説明される。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤ1の正規状態における回転軸を含むタイヤ子午線断面図が示されている。ここで、「正規状態」とは、空気入りタイヤ1が正規リムにリム組みされ、かつ、正規内圧に調整された無負荷の状態である。以下、特に言及しない場合、空気入りタイヤ1の各部の寸法等は、この正規状態で測定された値である。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤ1の正規状態における回転軸を含むタイヤ子午線断面図が示されている。ここで、「正規状態」とは、空気入りタイヤ1が正規リムにリム組みされ、かつ、正規内圧に調整された無負荷の状態である。以下、特に言及しない場合、空気入りタイヤ1の各部の寸法等は、この正規状態で測定された値である。
「正規リム」は、空気入りタイヤ1が基づいている規格を含む規格体系が有る場合、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim" である。「正規リム」は、空気入りタイヤ1が基づいている規格を含む規格体系が無い場合、リム組み可能であって、エア漏れを生じさせないリムのうち、最もリム径が小さく、その中で最もリム幅が小さいリムである。
「正規内圧」は、空気入りタイヤ1が基づいている規格を含む規格体系が有る場合、各規格がタイヤ毎に定める空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。「正規内圧」は、空気入りタイヤ1が基づいている規格を含む規格体系が無い場合、乗用車用タイヤであれば250kPaとする。
本実施形態の空気入りタイヤ1は、乗用車用タイヤとして好適に用いられる。ここで、本明細書における乗用車用タイヤとは、4輪走行する自動車に取り付けられることを前提としたゴム製の空気入りタイヤ1であって、正規荷重が1000kg以下のものを指す。なお、乗用車用タイヤとしては、正規荷重が1000kg以下であれば、特に限定されるものではないが、トレッド部での過度な変形を抑制する観点から、正規荷重は、900kgのものに適用されることが好ましく、750kgのものに適用されることがより好ましく、700kgのものに適用されることが更に好ましい。
ここで、「正規荷重」は、空気入りタイヤ1が基づいている規格を含む規格体系が有る場合、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。
なお、空気入りタイヤ1は、乗用車用タイヤに特定されるものではなく、例えば、重荷重用タイヤ、二輪車用タイヤ、競技用タイヤ等に応用することができる。
図1に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ1は、環状に延びるトレッド部2と、トレッド部2のタイヤ軸方向の両側の一対のサイドウォール部3と、サイドウォール部3のそれぞれのタイヤ半径方向の内側のビード部4とを備えている。
トレッド部2は、例えば、外表面2aが走行時に路面に接する接地面を構成している。サイドウォール部3は、トレッド部2のタイヤ軸方向の両側からタイヤ半径方向に延びるのが望ましい。トレッド部2とサイドウォール部3との間には、例えば、バットレス部が設けられている。ビード部4は、例えば、リム組みされたときにリムに接する部分を含んでいる。ビード部4は、環状に延びるビードコア5を有するのが望ましい。
トレッド部2は、少なくとも1層のエラストマー層で形成されるのが望ましい。トレッド部2は、例えば、タイヤ半径方向に2層以上のエラストマー層が積層されていてもよく、タイヤ軸方向に複数のエラストマー層を有するものであってもよい。
トレッド部2のエラストマー層としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム等のイソプレン系ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、スチレンイソプレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、ブチルゴム等のジエン系ゴムが挙げられる。
トレッド部2のエラストマー層には、例えば、タイヤ周方向の延びる周方向溝、タイヤ軸方向に延びる横溝、溝幅が2mm以下のサイプ等が適宜設けられていてもよい。周方向溝としては、例えば、直線状に延びるものやジグザグ状に延びるものが挙げられる。
トレッド部2の外表面2aのプロファイルは、タイヤ子午線断面において、例えば、単一の円弧、複数の曲率の円弧又は直線が組み合わされたものである。トレッド部2の外表面2aは、タイヤ赤道位置Cを規定するのが望ましい。ここで、タイヤ赤道位置Cは、タイヤ軸方向の両側のトレッド接地端Teの中央位置である。
また、トレッド接地端Teは、正規状態の空気入りタイヤ1に正規荷重が負荷されキャンバー角0°で平面に接地したときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置である。すなわち、トレッド接地端Teの間のトレッド接地幅TWが、空気入りタイヤ1の接地面の最大幅である。
サイドウォール部3は、少なくとも1層のエラストマー層で形成されるのが望ましい。サイドウォール部3は、例えば、タイヤ軸方向に2層以上のエラストマー層が積層されていてもよく、タイヤ半径方向に複数のエラストマー層を有するものであってもよい。サイドウォール部3のエラストマー層は、例えば、トレッド部2のエラストマー層と同一成分であってもよく、異なる成分であってもよい。
サイドウォール部3の外表面3aのプロファイルは、例えば、単一の円弧、複数の曲率の円弧又は直線が組み合わされたものである。ここで、サイドウォール部3の外表面3aは、装飾用のセレーション、標章表示用のリブ、保護用のプロテクトリブ等の部分的な凹凸を含まないものとして規定される。
サイドウォール部3の外表面3aは、タイヤ最大幅位置Pを規定するのが望ましい。ここで、タイヤ最大幅位置Pは、タイヤ軸方向の幅Wが最大となる位置である。タイヤ最大幅位置Pは、例えば、タイヤ軸方向の幅Wが最大となる位置がタイヤ半径方向において一定の範囲を有する場合、その範囲のタイヤ半径方向の中心位置である。
トレッド部2のエラストマー層とサイドウォール部3のエラストマー層との境界面は、例えば、タイヤ軸方向の外端側が内端側よりもタイヤ半径方向の外側に位置している。トレッド部2のエラストマー層とサイドウォール部3のエラストマー層との境界面は、例えば、タイヤ軸方向の外端側が内端側よりもタイヤ半径方向の内側に位置していてもよい。
本実施形態の空気入りタイヤ1は、一対のビード部4のビードコア5間に跨って延びるトロイド状のカーカス6とインナーライナー7とを有している。カーカス6は、少なくとも1枚、本実施形態では1枚のカーカスプライ6Aを含んでいる。このようなカーカス6は、カーカスプライ6Aが1枚であることから、軽量化することができ、空気入りタイヤ1の低燃費性能を向上させることができる。
本実施形態のカーカスプライ6Aは、一対のビード部4の間を、トレッド部2及び一対のサイドウォール部3を介して延びている。本実施形態のインナーライナー7は、カーカスプライ6Aのタイヤ内腔側に配されている。このようなインナーライナー7は、タイヤ内腔に充填された圧縮空気を保持することができる。
カーカスプライ6Aは、例えば、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至る本体部6aと、この本体部6aに連なり、かつ、ビードコア5の廻りをタイヤ軸方向の内側から外側に折り返された折返し部6bとを含んでいる。
カーカスプライ6Aの本体部6aと折返し部6bとの間には、例えば、ビードコア5からタイヤ半径方向外側に延びるビードエーペックス8が配されている。ビードエーペックス8は、例えば、エラストマー層から形成されている。
ビード部4には、例えば、カーカス6の折返し部6bのタイヤ軸方向の外側にビード補強層(図示省略)が設けられていてもよい。ビード補強層は、例えば、ビードエーペックス8と同一成分のエラストマー層で形成されていてもよく、異なる成分のエラストマー層で形成されていてもよい。
ビード部4には、例えば、カーカス6の折返し部6bのタイヤ軸方向の外側にチェーファー(図示省略)が設けられていてもよい。ビード補強層とチェーファーとが設けられる場合、チェーファーは、ビード補強層よりもタイヤ軸方向の外側に配されるのが望ましい。
図2は、本実施形態のトレッド部2の部分断面図であり、図3は、本実施形態のサイドウォール部3の部分断面図である。図2及び図3に示されるように、カーカスプライ6Aは、例えば、タイヤ周方向に対して75~90°の角度で複数のカーカスコード6cが配列されたエラストマー組成物6Gにより形成されている。ここで、本明細書において、「A~B」とは、「A以上、かつ、B以下」であることを示す。
カーカスコード6cのそれぞれは、好ましくは、2%伸長時の張力T2が55N以下である。このようなカーカスプライ6Aは、カーカスコード6cの2%伸長時の張力T2が小さく伸び易いので、正規状態の空気入りタイヤ1に正規荷重が負荷されたときにカーカスコード6cが適度に伸び、インナーライナー7がカーカスコード6cの間に進入することを抑制することができる。
このため、本実施形態の空気入りタイヤ1は、高速走行時にもインナーライナー7にクラックが発生することが抑制され、ひいては走行中の内圧低下が抑制され得る。これにより、本実施形態の空気入りタイヤ1は、高速走行時に空気入りタイヤ1の変形量が大きくなることが抑制され、耐久性能を向上することができる。このような観点から、カーカスコード6cの2%伸長時の張力T2は、より好ましくは、50N以下であり、更に好ましくは、45N以下である。
カーカスコード6cのそれぞれは、好ましくは、5%伸長時の張力T5と2%伸長時の張力T2との差(T5-T2)が45N以上である。このようなカーカスプライ6Aは、カーカスコード6cの5%伸長時の張力T5が大きいので、高速走行時のカーカスプライ6Aの過度な変形を抑制することができる。このため、本実施形態の空気入りタイヤ1は、高速走行時の耐久性能及び操縦安定性能を向上することができるものと考えられる。
本実施形態の空気入りタイヤ1は、高速走行時の操舵に対する応答性が良好であり、高速走行時の操縦安定性能を向上することができる。このような観点から、カーカスコード6cの5%伸長時の張力T5と2%伸長時の張力T2との差(T5-T2)は、より好ましくは、50N以上であり、更に好ましくは、55N以上である。
このようなカーカスプライ6Aを含む空気入りタイヤ1は、高速走行時の操縦安定性能と耐久性能とを両立することができる。ここで、カーカスコード6cの2%伸長時の張力T2は、正規状態の空気入りタイヤ1に正規荷重が負荷されたときの空気入りタイヤ1に生じる力に相当する。また、カーカスコード6cの5%伸長時の張力T5は、高速走行時の空気入りタイヤ1に生じる力に相当する。
カーカスコード6cは、カーカスコード6cの長手方向に直交する断面が円形であるのが望ましい。ここで、本明細書において円形とは、断面の長径と短径との比が1.05未満であることを意味する。
カーカスコード6cの直径は、好ましくは、0.80~1.00mmである。カーカスコード6cの直径が0.80mm以上であることで、空気入りタイヤ1の剛性向上に役立ち、空気入りタイヤ1の高速走行時の操縦安定性能を向上させることができる。カーカスコード6cの直径が1.00mm以下であることで、空気入りタイヤ1の軽量化に役立ち、空気入りタイヤ1の低燃費性能を向上させることができる。
カーカスプライ6Aは、好ましくは、プライ幅5cm当たり、カーカスコード6cが、30~60本配列されている。ここで、プライ幅5cm当たりのカーカスコード6cの配列本数は、カーカスコード6cの長手方向に直交する方向のプライ幅5cm当たりに配列された本数である。
プライ幅5cm当たりのカーカスコード6cの配列本数が30本以上であることで、空気入りタイヤ1の剛性向上に役立ち、空気入りタイヤ1の高速走行時の操縦安定性能を向上させることができる。このような観点から、カーカスコード6cの配列本数は、より好ましくは、35本以上であり、更に好ましくは、40本以上である。
プライ幅5cm当たりのカーカスコード6cの配列本数が60本以下であることで、カーカスコード6cの間隔が小さいことに伴う剥離を抑制し、空気入りタイヤ1の高速走行時の耐久性能を向上させることができる。このような観点から、カーカスコード6cの配列本数は、より好ましくは、55本以下であり、更に好ましくは、50本以下である。
図2に示されるように、トレッド部2は、例えば、タイヤ赤道位置Cにおいて、タイヤ半径方向の最も内側に位置するカーカスコード6cのタイヤ半径方向の内側の表面6dからインナーライナー7の内表面7aまでの距離である第1距離L1を有している。すなわち、本実施形態のカーカスコード6cは、タイヤ赤道位置Cにおいて、カーカスコード6cのタイヤ半径方向の内側の表面6dが、インナーライナー7の内表面7aから第1距離L1離れた位置となるように配列されている。ここで、インナーライナー7の内表面7aは、製造過程で生じる微小な凹凸形状を含まないものとして規定される。
第1距離L1は、好ましくは、0.2mm以上である。第1距離L1が0.2mm以上であることで、インナーライナー7の厚さを維持することができ、耐インナーライナークラック性能を向上することに役立つ。このような観点から、第1距離L1は、より好ましくは、0.3mm以上である
カーカスコード6cは、好ましくは、2%伸長時の張力T2を第1距離L1で除した値T2/L1が、275N/mm以下である。このようなカーカスプライ6Aは、第1距離L1が小さいときに2%伸長時の張力T2も小さく規定されるので、正規状態の空気入りタイヤ1に正規荷重が負荷されたときにインナーライナー7がカーカスコード6cの間に進入することをより確実に抑制することができる。
一方、このカーカスプライ6Aは、第1距離L1が大きいときには、インナーライナークラックが発生し難いので、2%伸長時の張力T2が相対的に大きいものを許容することができ、空気入りタイヤ1の高速走行時の操縦安定性能の向上に役立つ。このため、本実施形態の空気入りタイヤ1は、高速走行時の操縦安定性能と耐久性能とを両立することができる。
図3に示されるように、サイドウォール部3は、例えば、タイヤ最大幅位置Pにおいて、タイヤ軸方向の最も外側に位置するカーカスコード6cのタイヤ軸方向の外側の表面6eからサイドウォール部3の外表面3aまでの距離である第2距離L2を有している。すなわち、本実施形態のカーカスコード6cは、タイヤ最大幅位置Pにおいて、カーカスコード6cのタイヤ軸方向の外側の表面6eが、サイドウォール部3の外表面3aから第2距離L2離れた位置となるように配列されている。
第2距離L2は、好ましくは、8.5mm以下である。第2距離L2が8.5mm以下であることで、高速走行時の操舵に対する応答性を向上させ、高速走行時の操縦安定性能を向上するに役立つ。このような観点から、第2距離L2は、より好ましくは、8.0mm以下である。
カーカスコード6cは、好ましくは、5%伸長時の張力T5と2%伸長時の張力T2との差(T5-T2)を第2距離L2で除した値(T5-T2)/L2が、5.3N/mm以上である。このようなカーカスプライ6Aは、第2距離L2が大きいときに5%伸長時の張力T5も大きく規定されるので、高速走行時のカーカスプライ6Aの過度な変形をより確実に抑制することができる。また、この場合には、2%伸長時の張力T2が小さいものが許容されるので、空気入りタイヤ1の耐インナーライナークラック性能の向上に役立つ。
一方、このカーカスプライ6Aは、第2距離L2が小さいときには、サイドウォール部3にカーカス6からの反力が作用し易く、5%伸長時の張力T5が相対的に小さいものでも、空気入りタイヤ1の高速走行時の操縦安定性能を向上させることに役立つ。このため、本実施形態の空気入りタイヤ1は、高速走行時の操縦安定性能と耐久性能とを両立することができる。
図2及び図3に示されるように、本実施形態のカーカスコード6cは、少なくとも2種類の素材を撚り合わせたハイブリッドコード9である。このようなカーカスコード6cは、モジュラスの異なる素材を組み合わせることで、空気入りタイヤ1の高速走行時の操縦安定性能と耐久性能とを両立することができる。
カーカスコード6cは、例えば、ポリエステルの第1撚り線とポリアミドの第2撚り線とを撚り合わせたハイブリッドコード9である。第1撚り線は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンナフタレート(PEN)から形成される。第2撚り線は、例えば、ナイロン66(N66)又はナイロン6(N6)から形成される。このようなカーカスコード6cは、第1撚り線が5%伸長時の張力T5を大きくすることに役立ち、第2撚り線が2%伸長時の張力T2を小さくすることに役立つ。
第1撚り線の繊度は、第2撚り線の繊度よりも大きいのが望ましい。第1撚り線の繊度は、好ましくは、2000dtex以上である。第1撚り線は、例えば、1000~1200dtexのマルチフィラメントが複数本撚り合わされて形成されている。第2撚り線の繊度は、好ましくは、1600dtex以上である。第2撚り線は、例えば、800~1000dtexのマルチフィラメントが複数本撚り合わされて形成されている。このようなカーカスコード6cは、空気入りタイヤ1の高速走行時の操縦安定性能と耐久性能とを両立させることに役立つ。
カーカスコード6cの総繊度は、好ましくは、3760dtex以上である。カーカスコード6cの総繊度が3760dtex以上であることで、カーカスプライ6Aが1枚であっても、空気入りタイヤ1の高速走行時の操縦安定性能と耐久性能とを両立させることができる。このような観点から、カーカスコード6cの総繊度は、より好ましくは、40000dtex以上である。
カーカスコード6cの177℃における熱収縮力は、好ましくは、9.0N以下である。カーカスコード6cの177℃における熱収縮力が9.0N以下であることで、高速走行時に生じる発熱によりカーカスコード6cが収縮することを抑制し、インナーライナー7がカーカスコード6cの間に進入することを抑制することができる。このような観点から、カーカスコード6cの177℃における熱収縮力は、より好ましくは、8.5N以下である。
本実施形態のカーカスプライ6Aのエラストマー組成物6Gは、ゴム弾性を示すものである。カーカスプライ6Aのエラストマー組成物6Gとしては、例えば、ゴム組成物、熱可塑性エラストマー組成物等が挙げられる。
カーカスプライ6Aのエラストマー組成物6Gがゴム組成物である場合、ゴム成分としては、例えば、イソプレン系ゴム、ブタジエン系ゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム等が挙げられる。カーカスプライ6Aのエラストマー組成物6Gが熱可塑性エラストマー組成物である場合、エラストマーとしては、例えば、熱可塑性ポリウレタン、スチレンブタジエンブロック共重合体、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体等のブロック共重合体等が挙げられる。
図1に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ1は、カーカス6のタイヤ半径方向の外側に配されたベルト層10と、ベルト層10のタイヤ半径方向の外側に配されたバンド層11とを有している。
ベルト層10は、少なくとも1枚、好ましくは、2枚以上、本実施形態では2枚のベルトプライ10A、10Bを含んでいる。2枚のベルトプライ10A、10Bは、例えば、タイヤ半径方向内側に位置する第1ベルトプライ10Aと、第1ベルトプライ10Aの外側に位置する第2ベルトプライ10Bとを含んでいる。このようなベルト層10は、トレッド部2の剛性を高め、空気入りタイヤ1の高速走行時の操縦安定性能を向上させることができる。
本実施形態のベルト層10のベルトプライ10A、10Bは、スチールからなるベルトコード(図示省略)と、ベルトコードを被覆するエラストマー組成物とを含んでいる。ベルトコードは、スチール単線からなるのが望ましい。ベルトコードは、例えば、複数のスチールフィラメントを撚り合わせた撚り線であってもよい。
ベルトコードは、例えば、タイヤ周方向に対して10~30°の角度で配されている。第1ベルトプライ10Aのベルトコードと第2ベルトプライ10Bのベルトコードとは、タイヤ周方向に対して互いに逆向きに傾斜するのが望ましい。このようなベルト層10は、トレッド部2の剛性をバランスよく高め、空気入りタイヤ1の高速走行時の操縦安定性能を向上させることができる。ここで、ベルトコードの角度は、正規状態の空気入りタイヤ1における角度であり、例えば、トレッド部2を部分的に剥離させることで確認することができる。
本実施形態のベルトプライ10A、10Bのエラストマー組成物は、ゴム弾性を示すものである。ベルトプライ10A、10Bのエラストマー組成物としては、例えば、ゴム組成物、熱可塑性エラストマー組成物等が挙げられる。
ベルトプライ10A、10Bのエラストマー組成物がゴム組成物である場合、ゴム成分としては、例えば、イソプレン系ゴム、ブタジエン系ゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム等が挙げられる。ベルトプライ10A、10Bのエラストマー組成物が熱可塑性エラストマー組成物である場合、エラストマーとしては、例えば、熱可塑性ポリウレタン、スチレンブタジエンブロック共重合体、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体等のブロック共重合体等が挙げられる。
本実施形態のベルトコードは、表面にめっき処理又は3元めっき処理されている。めっき処理としては、例えば、銅(Cu)、亜鉛(Zn)等を含むものが挙げられる。3元めっき処理としては、例えば、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、コバルト(Co)等を含むものが挙げられる。このようなベルトコードは、エラストマー組成物との接着性が良好であり、高速走行時にもベルトコードとエラストマー組成物とが協働した応力を発生することができ、空気入りタイヤ1の高速走行時の耐久性能を向上させることができる。
バンド層11は、少なくとも1枚、本実施形態では1枚のバンドプライ11Aを含んでいる。このようなバンド層11は、高速走行時であってもトレッド部2の拘束性を高め、空気入りタイヤ1の高速走行時の操縦安定性能を向上させることができる。
本実施形態のバンドプライ11Aは、タイヤ周方向に対して5°以下の角度で配されるバンドコードと、バンドコードを被覆するエラストマー組成物とを含んでいる。ここで、バンドコードの角度は、正規状態の空気入りタイヤ1における角度であり、例えば、トレッド部2を部分的に剥離させることで確認することができる。
バンドコードは、例えば、金属又は有機繊維から形成されている。バンドコードが金属の場合、バンドコードは、単線スチール又は複数のスチールフィラメントを撚り合わせた撚り線の表面にめっき処理又は3元めっき処理したものから形成されるのが望ましい。バンドコードが有機繊維の場合、バンドコードは、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維及びレーヨン繊維からなる群より選択される1種単独又は2種以上のハイブリッド繊維から形成されるのが望ましい。
バンドプライ11Aのエラストマー組成物は、ベルトプライ10A、10Bのエラストマー組成物と同じく、ゴム弾性を示すものであるのが望ましい。バンドプライ11Aのエラストマー組成物としては、例えば、ベルトプライ10A、10Bのエラストマー組成物と同一のものが挙げられる。
以上、本開示の特に好ましい実施形態について詳述したが、本開示は、上述の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施され得る。
図1に示される基本構造を有する空気入りタイヤが、表1及び表2の仕様に基づき試作された。試作された空気入りタイヤを用いて、高速走行時の操縦安定性能及び耐久性能がテストされた。共通仕様及びテスト方法は、以下のとおりである。
<共通仕様>
タイヤサイズ : 195/65R15
カーカスコードの構成 : A PET 1670dtex/2
B PET 2200dtex/2
C PET 3300dtex/2
D ハイブリッド PET 2200dtex
N66 1880dtex
E ハイブリッド PET 3300dtex
N66 2820dtex
タイヤサイズ : 195/65R15
カーカスコードの構成 : A PET 1670dtex/2
B PET 2200dtex/2
C PET 3300dtex/2
D ハイブリッド PET 2200dtex
N66 1880dtex
E ハイブリッド PET 3300dtex
N66 2820dtex
<高速走行時の操縦安定性能>
試作された空気入りタイヤを、空気圧を230kPaに調整してテスト車両の全輪に装着し、テストコースを時速70km以上で走行したときの操縦安定性能が、テストドライバーの官能により5点満点で評価された。同様のテストが、20名のテストドライバーにより行われ、それらの合計点が算出された。結果は、比較例1の合計点を100とする指数で表され、数値が大きいほど、高速走行時の操縦安定性能に優れていることを示す。
試作された空気入りタイヤを、空気圧を230kPaに調整してテスト車両の全輪に装着し、テストコースを時速70km以上で走行したときの操縦安定性能が、テストドライバーの官能により5点満点で評価された。同様のテストが、20名のテストドライバーにより行われ、それらの合計点が算出された。結果は、比較例1の合計点を100とする指数で表され、数値が大きいほど、高速走行時の操縦安定性能に優れていることを示す。
<高速走行時の耐久性能>
試作された空気入りタイヤを、空気圧を180kPaに調整してドラム試験機に装着し、キャンバー角が0°で正規荷重を加えた状態にして時速120kmで連続走行させた。走行距離が2000km毎にインナーライナーのクラックの有無が確認され、クラックが発生するまでの走行距離が測定された。結果は、比較例1を100とする指数で表され、数値が大きいほど、高速走行時の耐久性能に優れていることを示す。
試作された空気入りタイヤを、空気圧を180kPaに調整してドラム試験機に装着し、キャンバー角が0°で正規荷重を加えた状態にして時速120kmで連続走行させた。走行距離が2000km毎にインナーライナーのクラックの有無が確認され、クラックが発生するまでの走行距離が測定された。結果は、比較例1を100とする指数で表され、数値が大きいほど、高速走行時の耐久性能に優れていることを示す。
テストの結果、実施例の空気入りタイヤは、比較例に対して、高速走行時の操縦安定性能と耐久性能とに優れており、また、各性能の合計値で判断される総合性能も良好であることから、高速走行時の操縦安定性能と耐久性能とを両立できることが確認された。
[付記]
本開示は以下の態様を含む。
本開示は以下の態様を含む。
[本開示1]
カーカスとインナーライナーとを有する空気入りタイヤであって、環状に延びるトレッド部と、前記トレッド部のタイヤ軸方向の両側の一対のサイドウォール部と、前記サイドウォール部のそれぞれのタイヤ半径方向の内側のビード部とを備え、前記カーカスは、一対の前記ビード部の間を、前記トレッド部及び一対の前記サイドウォール部を介して延びる少なくとも1枚のカーカスプライを含み、前記インナーライナーは、前記カーカスプライのタイヤ内腔側に配され、前記カーカスプライには、複数のカーカスコードが配列され、前記カーカスコードのそれぞれは、2%伸長時の張力T2が55N以下であり、5%伸長時の張力T5と前記2%伸長時の張力T2との差(T5-T2)が45N以上である、空気入りタイヤ。
カーカスとインナーライナーとを有する空気入りタイヤであって、環状に延びるトレッド部と、前記トレッド部のタイヤ軸方向の両側の一対のサイドウォール部と、前記サイドウォール部のそれぞれのタイヤ半径方向の内側のビード部とを備え、前記カーカスは、一対の前記ビード部の間を、前記トレッド部及び一対の前記サイドウォール部を介して延びる少なくとも1枚のカーカスプライを含み、前記インナーライナーは、前記カーカスプライのタイヤ内腔側に配され、前記カーカスプライには、複数のカーカスコードが配列され、前記カーカスコードのそれぞれは、2%伸長時の張力T2が55N以下であり、5%伸長時の張力T5と前記2%伸長時の張力T2との差(T5-T2)が45N以上である、空気入りタイヤ。
[本開示2]
前記カーカスコードは、タイヤ赤道位置において、タイヤ半径方向の最も内側に位置する前記カーカスコードのタイヤ半径方向の内側の表面から前記インナーライナーの内表面までの距離を第1距離L1としたときに、前記2%伸長時の張力T2を前記第1距離L1で除した値T2/L1が、275N/mm以下である、本開示1に記載の空気入りタイヤ。
前記カーカスコードは、タイヤ赤道位置において、タイヤ半径方向の最も内側に位置する前記カーカスコードのタイヤ半径方向の内側の表面から前記インナーライナーの内表面までの距離を第1距離L1としたときに、前記2%伸長時の張力T2を前記第1距離L1で除した値T2/L1が、275N/mm以下である、本開示1に記載の空気入りタイヤ。
[本開示3]
前記カーカスコードは、タイヤ最大幅位置において、タイヤ軸方向の最も外側に位置する前記カーカスコードのタイヤ軸方向の外側の表面から前記サイドウォール部の外表面までの距離を第2距離L2としたときに、前記5%伸長時の張力T5と前記2%伸長時の張力T2との差(T5-T2)を前記第2距離L2で除した値(T5-T2)/L2が、5.3N/mm以上である、本開示1又は2に記載の空気入りタイヤ。
前記カーカスコードは、タイヤ最大幅位置において、タイヤ軸方向の最も外側に位置する前記カーカスコードのタイヤ軸方向の外側の表面から前記サイドウォール部の外表面までの距離を第2距離L2としたときに、前記5%伸長時の張力T5と前記2%伸長時の張力T2との差(T5-T2)を前記第2距離L2で除した値(T5-T2)/L2が、5.3N/mm以上である、本開示1又は2に記載の空気入りタイヤ。
[本開示4]
前記カーカスコードは、少なくとも2種類の素材を撚り合わせたハイブリッドコードである、本開示1ないし3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
前記カーカスコードは、少なくとも2種類の素材を撚り合わせたハイブリッドコードである、本開示1ないし3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[本開示5]
前記カーカスコードは、ポリエステルの第1撚り線とポリアミドの第2撚り線とを撚り合わせた前記ハイブリッドコードである、本開示4に記載の空気入りタイヤ。
前記カーカスコードは、ポリエステルの第1撚り線とポリアミドの第2撚り線とを撚り合わせた前記ハイブリッドコードである、本開示4に記載の空気入りタイヤ。
[本開示6]
前記第1撚り線は、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンナフタレート(PEN)から形成される、本開示5に記載の空気入りタイヤ。
前記第1撚り線は、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンナフタレート(PEN)から形成される、本開示5に記載の空気入りタイヤ。
[本開示7]
前記第2撚り線は、ナイロン66(N66)又はナイロン6(N6)から形成される、本開示5又は6に記載の空気入りタイヤ。
前記第2撚り線は、ナイロン66(N66)又はナイロン6(N6)から形成される、本開示5又は6に記載の空気入りタイヤ。
[本開示8]
前記第1撚り線の繊度は、前記第2撚り線の繊度よりも大きい、本開示5ないし7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
前記第1撚り線の繊度は、前記第2撚り線の繊度よりも大きい、本開示5ないし7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[本開示9]
前記カーカスコードの総繊度は、3760dtex以上である、本開示1ないし8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
前記カーカスコードの総繊度は、3760dtex以上である、本開示1ないし8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[本開示10]
前記カーカスコードの177℃における熱収縮力は、9.0N以下である、本開示1ないし9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
前記カーカスコードの177℃における熱収縮力は、9.0N以下である、本開示1ないし9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
6 カーカス
6A カーカスプライ
6c カーカスコード
7 インナーライナー
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
6 カーカス
6A カーカスプライ
6c カーカスコード
7 インナーライナー
Claims (10)
- カーカスとインナーライナーとを有する空気入りタイヤであって、
環状に延びるトレッド部と、前記トレッド部のタイヤ軸方向の両側の一対のサイドウォール部と、前記サイドウォール部のそれぞれのタイヤ半径方向の内側のビード部とを備え、
前記カーカスは、一対の前記ビード部の間を、前記トレッド部及び一対の前記サイドウォール部を介して延びる少なくとも1枚のカーカスプライを含み、
前記インナーライナーは、前記カーカスプライのタイヤ内腔側に配され、
前記カーカスプライには、複数のカーカスコードが配列され、
前記カーカスコードのそれぞれは、2%伸長時の張力T2が55N以下であり、5%伸長時の張力T5と前記2%伸長時の張力T2との差(T5-T2)が45N以上である、
空気入りタイヤ。 - 前記カーカスコードは、タイヤ赤道位置において、タイヤ半径方向の最も内側に位置する前記カーカスコードのタイヤ半径方向の内側の表面から前記インナーライナーの内表面までの距離を第1距離L1としたときに、前記2%伸長時の張力T2を前記第1距離L1で除した値T2/L1が、275N/mm以下である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記カーカスコードは、タイヤ最大幅位置において、タイヤ軸方向の最も外側に位置する前記カーカスコードのタイヤ軸方向の外側の表面から前記サイドウォール部の外表面までの距離を第2距離L2としたときに、前記5%伸長時の張力T5と前記2%伸長時の張力T2との差(T5-T2)を前記第2距離L2で除した値(T5-T2)/L2が、5.3N/mm以上である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記カーカスコードは、少なくとも2種類の素材を撚り合わせたハイブリッドコードである、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記カーカスコードは、ポリエステルの第1撚り線とポリアミドの第2撚り線とを撚り合わせた前記ハイブリッドコードである、請求項4に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第1撚り線は、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンナフタレート(PEN)から形成される、請求項5に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第2撚り線は、ナイロン66(N66)又はナイロン6(N6)から形成される、請求項5又は6に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第1撚り線の繊度は、前記第2撚り線の繊度よりも大きい、請求項5ないし7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記カーカスコードの総繊度は、3760dtex以上である、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記カーカスコードの177℃における熱収縮力は、9.0N以下である、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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