JP2019138539A - 製氷機、および綿氷生成回避方法 - Google Patents

製氷機、および綿氷生成回避方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電子膨張弁の開閉制御が過熱度に基づいて行われる場合であっても、製氷水ポンプの停止時に製氷板が確実に冷やされ、綿氷の発生をより回避できる製氷機を提供する。【解決手段】製氷水ポンプと冷媒が循環する冷凍回路とを備えた製氷機において、冷凍回路は、電子膨張弁と、冷媒に係る過熱度を測定するための過熱度測定部と、過熱度測定部によって測定された測定過熱度(x)が目標過熱度となるように測定過熱度(x)を制御することによって、製氷運転中における電子膨張弁の開度を制御する制御部とを含む。制御部は、製氷運転の途中において、綿氷対策期間として、所定期間K1、製氷水ポンプを停止させるポンプ停止処理(S50)と、所定期間K1において、測定過熱度(x)を対数変換し、対数変換された過熱度に基づいて電子膨張弁の開度を制御する、過熱度変換処理(S50)と、を実行する。【選択図】図3

Description

本発明は、製氷機、および綿氷生成回避方法に関し、詳しくは、製氷機において綿氷の生成を回避する方法に関する。
従来、製氷機において綿氷の生成を回避する方法として、例えば、特許文献1に示された技術が知られている。特許文献1では、製氷運転の途中において、所定期間、蒸発器の出口温度に基づいて、製氷水を循環させる循環ポンプ(製氷水ポンプ)が一時停止させられる。それによって、製氷板がより冷やされることによって、綿氷の生成を防止する技術が開示されている。
特開2011−21840号公報
しかしながら、近年、膨張弁として電子膨張弁が使用され、その開度制御が過熱度に基づいて行われる場合において、製氷水ポンプを止めると冷却負荷が一気に軽くなり、それに伴って過熱度も一気に小さくなる。この場合、通常の過熱度に戻すために、電子膨張弁は絞る方向、すなわち、閉じる方向に制御される。しかしながら、通常、PID(比例・積分・微分)制御のパラメータは製氷水ポンプの動作中に最適な値に設定されている。そのため、製氷水ポンプを止めた時の電子膨張弁の絞りが緩慢になって所望の過熱度が得られず、製氷板の温度があまり下がらないという懸念があった。
本明細書に開示される技術は、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、電子膨張弁の開閉制御が過熱度に基づいて行われる場合であっても、製氷水ポンプの停止時に製氷板が確実に冷やされ、綿氷の発生をより回避できる製氷機、および綿氷生成回避方法を提供する。
本明細書に開示される製氷機は、製氷水を循環させる製氷水ポンプと冷媒が循環する冷凍回路とを備えた製氷機において、前記冷凍回路は、電子膨張弁と、前記冷媒に係る過熱度を測定するための過熱度測定部と、前記過熱度測定部によって測定された測定過熱度が目標過熱度となるように前記測定過熱度を制御することによって、製氷運転中における前記電子膨張弁の開度を制御する制御部とを含み、前記制御部は、製氷運転の途中において、綿氷対策期間として所定期間、前記製氷水ポンプを停止させるポンプ停止処理と、前記所定期間において、前記測定過熱度を対数変換し、対数変換された過熱度に基づいて前記電子膨張弁の開度を制御する過熱度変換処理とを実行する。
本構成によれば、製氷水ポンプの停止時に過熱度を対数変換することによって、過熱度を実際よりも小さく制御部に認識させることができる。それによって電子膨張弁がより絞られる方向に制御されることになり、その結果、製氷板がより冷やされ、綿氷がより発生しにくくなる。そのため、電子膨張弁の開閉制御が過熱度に基づいて行われる場合であっても、製氷水ポンプの停止時に製氷板が確実に冷やされ、綿氷の発生をより回避できる。
上記製氷機において、前記制御部は、製氷運転中における前記電子膨張弁の開度をPID制御あるいはPI制御し、前記過熱度変換処理において、前記目標過熱度と、前記対数変換された過熱度との偏差に基づいて、前記電子膨張弁の開度をPID制御あるいはPI制御するようにしてもよい。
本構成によれば、電子膨張弁の開閉制御が過熱度に基づいてPID制御あるいはPI制御される場合において、製氷水ポンプの停止時に製氷板が確実に冷やされ、綿氷の発生をより回避できる。
また、上記製氷機において、前記電子膨張弁に接続された蒸発器と、前記過熱度測定部としての、前記蒸発器の入口の冷媒温度を測定する入口温度センサと、前記過熱度測定部としての、前記蒸発器の出口の冷媒温度を測定する出口温度センサと、を備え、前記過熱度は、測定された出口の冷媒温度と測定された入口の冷媒温度との温度差とされるようにしてもよい。
本構成によれば、綿氷の発生をより回避できるとともに、製氷水ポンプの停止される所定期間(綿氷対策期間)中の過熱度の低下が抑えられるため、液バックの発生を回避することができる。
また、本明細書に開示される綿氷生成回避方法は、製氷水を循環させる製氷水ポンプと、電子膨張弁を有し冷媒が循環する冷凍回路とを備えた製氷機において綿氷の生成を回避する方法であって、製氷運転中において、前記冷媒に係る過熱度を測定し、測定された測定過熱度が目標過熱度となるように前記測定過熱度を制御することによって、製氷運転中における前記電子膨張弁の開度を制御し、前記製氷運転の途中において、綿氷対策期間として所定期間、前記製氷水ポンプを停止させ、前記所定期間においては、前記測定過熱度を対数変換し、対数変換された前記測定過熱度に基づいて前記電子膨張弁の開度を制御する。
上記綿氷生成回避方法において、製氷運転中における前記電子膨張弁の開度を、PID制御あるいはPI制御し、前記所定期間においては、前記目標過熱度と、前記対数変換された測定過熱度との偏差に基づいて、前記電子膨張弁の開度をPID制御あるいはPI制御するようにしてもよい。
また、上記綿氷生成回避方法において、前記製氷機は、前記電子膨張弁に接続された蒸発器と、前記蒸発器の入口の冷媒温度を測定する入口温度センサと、前記蒸発器の出口の冷媒温度を測定する出口温度センサと、を備えており、前記過熱度は、測定された出口の冷媒温度と測定された入口の冷媒温度との温度差とされるようにしてもよい。
本発明の製氷機、および綿氷生成回避方法によれば、電子膨張弁の開閉制御が過熱度に基づいて行われる場合であっても、製氷水ポンプの停止時に製氷板が確実に冷やされ、綿氷の発生をより回避できる。
本発明に係る製氷機の構成を示す概略図 制御部の接続構成を示すブロック図 電子膨張弁の次回初期開度決定処理を示すフローチャート 製氷機の運転動作を示すタイムチャート 過熱度の対数変換を示すグラフ 過熱度の対数変換に係る変数を示すグラフ 対数変換された過熱度によるEEV制御を示すグラフ 対数変換された過熱度によるEEV制御の他の例を示すグラフ
本発明に係る一実施形態を図1から図8を参照して説明する。
1.製氷機の構成
製氷機1は、図1に示されるように、大きくは製氷部10、冷凍回路20、および制御部30を備える。
製氷部10は、製氷水タンク11、製氷水ポンプ12、送水管13、散水器14、製氷板15、および製氷水温度センサS3等を含む。
製氷水タンク11に貯蔵された製氷水は、製氷水ポンプ12によって送水管13に供給され、送水管13を介して散水器14に送られる。そして、製氷水は散水器14によって製氷板15に供給され、製氷板15の製氷面側を流下して製氷水タンク11に戻る。すなわち、製氷水は、製氷水ポンプ12によって循環し、循環中に製氷板15において冷却され氷となる。
製氷水温度センサS3は、製氷水タンク11内に設けられ、製氷水タンク11内の製氷水の温度(以下、製氷水温と記す)Twを検知し、検知データを、後述する制御部30に供給する。
また、製氷部10は、給水管16、給水弁17、導水管18、排水弁19等を含む。給水管16および給水弁17を介して製氷水タンク11に製氷水が供給され、導水管18および排水弁19を介して製氷水タンク11から不要な製氷水を排水することができる。
冷凍回路20は、周知の構成である、圧縮機21、凝縮器22、膨張弁23、蒸発管(蒸発器の一例)24、およびファンモータ27等を含む。圧縮機21は冷媒ガスを圧縮し、凝縮器22は圧縮された冷媒ガスを冷却して液化させる。膨張弁23は、液化冷媒を膨張させ、蒸発管24は膨張した液化冷媒を気化させて製氷板15を冷却する。その際、製氷板15に氷が形成される。なお、本実施形態において膨張弁23は、パルス信号Psのパルス数によって回転角度が制御されるステッピングモータMを含み、ステッピングモータMの回転角度に応じて弁の開度が制御される電子膨張弁である。
また、冷凍回路20は、ホットガス弁(HV)25およびバイパス管26を含む。バイパス管26は、圧縮機21と蒸発管24との間を接続し、除氷運転時にホットガス弁25を開いて高温の冷媒ガスを蒸発管24に供給する。
また、冷凍回路20は、蒸発管24の入口の冷媒温度(以下「入口冷媒温度」と記す)EVAinTを測定するための入口温度センサS1、および蒸発管24の出口の冷媒温度(以下「出口冷媒温度」と記す)EVAoutTを測定するための出口温度センサS2と、を含む。冷媒温度EVAinTおよび冷媒温度EVAoutTは、製氷運転時において電子膨張弁23の開度を、過熱度ΔTによって制御する際に使用される。入口温度センサS1、出口温度センサS2、および後述するCPU31は、過熱度測定部を構成する。
なお、本実施形態では、過熱度ΔTは、出口冷媒温度EVAoutTと入口冷媒温度EVAinTとの温度差とされる。すなわち、ΔT=EVAoutT−EVAinTとされる。
制御部30は、製氷機全体の各機器の制御を行うものであり、後述する電子膨張弁23の開度制御を行うとともに、後述する綿氷対策処理を行う。綿氷対策処理は、製氷運転中における送水管13内に綿氷(不完全な氷)が生成されて送水管13が詰まることを回避するために実行される処理である。
制御部30は、CPU31、メモリ32、およびタイマ33を含む。メモリ32には、CPU31が実行する各種のプログラムが格納されている。また、メモリ32には、プログラム実行中に取得、および算出した各種データが格納される。タイマ33は、綿氷対策期間K1等の各種時間の計測に使用される。
制御部30は、図2に示されるように、製氷水ポンプ(ポンプモータ)12、製氷水温度センサS3、圧縮機21、電子膨張弁(EEV)23、ホットガス弁(HV)25、入口温度センサS1、および出口温度センサS2等に、電気的に接続されている。
2.製氷機の運転処理
次いで、メモリ32に格納された所定のプログラムにしたがって、制御部30によって実行される製氷機の運転処理について図3および図4を参照して説明する。なお、この運転処理には、製氷運転の途中において実行される、綿氷の生成を回避する綿氷対策処理(綿氷生成回避方法)が含まれる。
例えば製氷機1の電源スイッチ(図示せず)がオンされると、制御部30のCPU31は、製氷機の運転処理において、まず初回の製氷運転の各種制御を開始する(ステップS10)。このタイミングは図4の時刻t1に相当し、時刻t1において、製氷水ポンプ12がオンされるとともに、所定の開始開度(パルス数)によって電子膨張弁23が開かれる。ここで所定の開始開度は、定数としてプログラムによって規定されたデフォルト値であってもよいし、前回の電源スイッチのオフ時にメモリ32の所定領域に記憶された開度であってもよい。
次いで、CPU31は、入口温度センサS1から入口冷媒温度EVAinTを、出口温度センサS2から出口冷媒温度EVAoutTをそれぞれ取得し、出口冷媒温度EVAoutTから入口冷媒温度EVAinTを減算して過熱度ΔTを取得する。そして、過熱度ΔTが一定値、例えば、4℃となるように電子膨張弁(EEV:Electronic Expansion Valve)23の開度を制御する(ステップS20)。詳細には、CPU31は、電子膨張弁23の開度を(具体的にはパルス信号Psのパルス数を)、目標過熱度SETと、測定された測定過熱度(x)との偏差に基づいてPID制御あるいはPI制御する。すなわち、CPU31は、測定過熱度(x)が目標過熱度SETとなるように、電子膨張弁23の開度(パルス数)をPID制御あるいはPI制御する。
次いで、CPU31は、製氷水温度センサS3からの製氷水の温度(以下、製氷水温と記す)Twを取得(ステップS30)し、製氷運転によって製氷水温Twが低下して、取得した製氷水温Twが綿氷対策処理を開始する綿氷対策温度TH以下か否かを判断する(ステップS40)。
製氷水温Twが綿氷対策温度TH以下でないと判断した場合、すなわち、製氷水温Twが、まだ綿氷対策温度TH以下まで低下していないと判断した場合(ステップS40:NO)は、ステップS20の処理に戻る。この場合は、図4の時刻t1から時刻t2までの間に相当する。ここで、綿氷対策温度THは、例えば、摂氏2.5度とされる。
一方、CPU31は、製氷水温Twが綿氷対策温度TH以下であると判断した場合、すなわち、製氷水温Twが、綿氷対策温度TH以下まで低下したと判断した場合(ステップS40:YES)は、このタイミング(図4の時刻t2)において、CPU31は、綿氷対策処理を開始する。具体的には、製氷水ポンプ12を停止させるとともに、後述する、測定過熱度(x)を対数変換する対数変換処理を実行する(ステップS50)。
すなわち、綿氷対策期間(所定期間)K1(図4の時刻t2から時刻t3の間)においては、CPU31は、電子膨張弁23の開度を、目標過熱度SETと、対数変換された過熱度(y)との偏差に基づいてPID制御あるいはPI制御する。ここで、ステップS50の処理は、製氷水ポンプ停止処理および過熱度変換処理に相当する。なお、過熱度を測定過熱度(x)と対数変換された過熱度(y)とを区別せずに一般的に説明する場合には、過熱度は、過熱度ΔTと記載される。
次いで、CPU31は、綿氷対策期間K1が終了したか否かを、例えば、タイマ33のカウント値に基づいて、判断する(ステップS60)。綿氷対策期間K1は、本実施形態では、例えば、50s(秒)とされる。綿氷対策期間K1が終了していないと判断した場合は(ステップS60:NO)、ステップS50に戻って綿氷対策処理を継続する。一方、綿氷対策期間K1が終了したと判断した場合は(ステップS60:YES)、製氷水ポンプ12を再起動させて製氷を促進させるとともに、測定過熱度(x)を対数変換しない、通常のEEV開度制御を行う(ステップS70)。
そして、製氷が完了して製氷運転が完了すると、CPU31は除氷運転を開始する(図4の時刻t4)。除氷運転においては、CPU31は、製氷水ポンプ12を停止させるとともに、ホットガス弁25を開いて高温の冷媒ガスを蒸発管24に供給する。これによって、製氷板15に形成された氷は製氷板15から剥離され、例えば、貯氷槽(図示せず)に貯められる。
除氷運転が終了すると、CPU31は、続いて次回の製氷運転を開始し(図4の時刻t5)、以下、製氷運転と除氷運転とが繰り返される。
3.過熱度の対数変換
次に、図5から図8を参照して、過熱度ΔT、詳しくは、測定過熱度(x)の対数変換の例を説明する。
例えば、測定過熱度(x)を対数変換する変換式を式(1)のように表すとする。
y=f(x)=A*ln(Bx+C) ……式(1)
ここで、
x:測定過熱度(EVAoutT−EVAinT)(℃)
y:対数変換された過熱度(℃)
SET:目標過熱度(℃)
A,B,C:変数
とする。
なお、最終的に3個の変数A,B,Cを決定する必要があるが、ここで、x=SETにおいてy=xとすると、f(SET)=SET となり、
∴ A*ln(B*SET+C)=SET ……式(2)
となる。
また、この場合、x=SETにおいて、(dy/dx)=1とすると、
(dy/dx)=f’(x)=AB/(Bx+C)
を利用して、
f’(SET)=1 となり、
∴ AB/(B*SET+C)=1 ……式(3)
となる。
次いで、変数Aを一旦定数扱いとして、式(2)および式(3)を利用して変数B,Cを、変数Aを用いて表すとする。すなわち、式(3)を式(2)に代入すると、
A*ln(AB)=SET
∴AB=exp(SET/A)
∴B=(1/A)exp(SET/A) ……式(4)
また、式(3)より、C=AB−B*SET=B(A−SET)が得られ、これと式(4)によって、
C=((A−SET)/A)exp(SET/A)
=(1−SET/A)exp(SET/A) ……式(5)
となる。
そのため、式(4)と式(5)とを式(1)に代入すると、
y=f(x)=A*ln((1/A)exp(SET/A)*x+
(1−SET/A)exp(SET/A))
=A*ln((1/A)exp(SET/A)*(x+A−SET))
=A*(ln(exp(SET/A)+ln(x+A−SET)/A))
=A*(SET/A+ln((x+A−SET)/A))
=SET+A*ln((x+A−SET)/a) ……式(6)
が得られる。
ここで、f(0)の値を「delta」とすると、式(6)によって、
delta=f(0)=SET+A*ln((A−SET)/A) ……式(7)
となる。
図5には、delta=−1℃、SET=4℃の場合の変換式y=f(x)のグラフが示されている。また、図6には、SET=4℃とした場合の変数Aの値とdeltaとの関係が示されている。図6から、delta=−1℃とした場合、変数Aの値は、ほぼ「11」となる。このようにdeltaおよび変数Aを設定して測定過熱度(x)を対数変換することによって、図5に示されるように、x=SETの場合を除いて、測定過熱度(x)の値を実際の値より減少させることができる。なお、実際の制御では、x>SETの範囲では測定過熱度(x)を対数変換する必要性がないため、y=xとし、x<SETの範囲のみで測定過熱度(x)が対数変換される。それによって、CPU31は過熱度ΔTをより上げるようにEEV23の開度を制御する、すなわち、EEV23をより絞る(閉じる)ように制御する。それによって、製氷板15の温度を下げて綿氷の生成を回避できる。
また、このように測定過熱度(x)が対数変換されて電子膨張弁23の開度がPI制御された場合の計測例が図7に示される。なお、図7では、delta=−5℃、SET=4℃とされた場合が示される。また、比較のために、図8では、delta=0℃、set=4℃とされた場合、すなわち、測定過熱度(x)が対数変換されない場合が示される。図7および図8において、時刻t2から時刻t3までの期間が綿氷対策期間K1に相当し、綿氷対策期間K1は50sに設定された。
測定過熱度(x)が対数変換された場合は、図7に示されるように、製氷水ポンプ12を停止させてから(時刻t2から)EEV23が一気に絞られており(閉められており)、それによって過熱度ΔTの減少が抑えられていることがわかる。これに対して、測定過熱度(x)が対数変換されない場合は、図8に示されるように、EEV23の絞りが緩慢であり、過熱度ΔTがゼロ℃あるいはマイナスまで減少しており、この場合、冷媒が液体の状態で圧縮機21に還流する液バックが懸念される状態となっている。本実施形態では、このような液バックを回避することができる。
4.本実施形態の効果
本実施形態では、製氷水ポンプ12の停止時である綿氷対策期間K1において、電子膨張弁23の開度を制御する過熱度ΔTが対数変換され、実際よりも小さめの過熱度ΔTがCPU31に認識されるようにしている。これによって、綿氷対策期間K1において、電子膨張弁23がより絞られて製氷板15がより冷やされ、綿氷がより発生しにくくなる。そのため、電子膨張弁23の開閉制御が過熱度ΔTに基づいて行われる場合であっても、製氷水ポンプ12の停止時に製氷板15が確実に冷やされ、綿氷の発生をより回避できる。
また、過熱度ΔTの対数変換によって過熱度ΔTの減少が抑えられていることによって、製氷水ポンプ12が停止される綿氷対策期間K1において、液バックの発生を回避することもできる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、電子膨張弁23の開度を、目標過熱度と、測定過熱度との偏差に基づいてPID制御あるいはPI制御によってフィードバック制御する例を示したが、フィードバック制御は、PID制御あるいはPI制御に限られない。
1…製氷機、10…製氷部、12…製氷水ポンプ、15…製氷板、20…冷凍回路、23…電子膨張弁、24…蒸発管(蒸発器)、30…制御部、31…CPU(制御部、過熱度測定部)、K1…綿氷対策期間(所定期間)、S1…入口温度センサ(過熱度測定部)、S2…出口温度センサ(過熱度測定部)、TH…綿氷対策温度、Tw…製氷水の温度、x…測定過熱度、y…対数変換された過熱度、ΔT…過熱度

Claims (6)

  1. 製氷水を循環させる製氷水ポンプと冷媒が循環する冷凍回路とを備えた製氷機において、
    前記冷凍回路は、
    電子膨張弁と、
    前記冷媒に係る過熱度を測定するための過熱度測定部と、
    前記過熱度測定部によって測定された測定過熱度が目標過熱度となるように前記測定過熱度を制御することによって、製氷運転中における前記電子膨張弁の開度を制御する制御部とを含み、
    前記制御部は、
    製氷運転の途中において、綿氷対策期間として所定期間、前記製氷水ポンプを停止させるポンプ停止処理と、
    前記所定期間において、前記測定過熱度を対数変換し、対数変換された過熱度に基づいて前記電子膨張弁の開度を制御する、過熱度変換処理と、を実行する、製氷機。
  2. 請求項1に記載の製氷機において、
    前記制御部は、
    製氷運転中における前記電子膨張弁の開度をPID制御あるいはPI制御し、
    前記過熱度変換処理において、前記目標過熱度と、前記対数変換された過熱度との偏差に基づいて、前記電子膨張弁の開度をPID制御あるいはPI制御する、製氷機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の製氷機において、
    前記電子膨張弁に接続された蒸発器と、
    前記過熱度測定部としての、前記蒸発器の入口の冷媒温度を測定する入口温度センサと、
    前記過熱度測定部としての、前記蒸発器の出口の冷媒温度を測定する出口温度センサと、を備え、
    前記過熱度は、測定された出口の冷媒温度と測定された入口の冷媒温度との温度差とされる、製氷機。
  4. 製氷水を循環させる製氷水ポンプと、電子膨張弁を有し冷媒が循環する冷凍回路とを備えた製氷機において綿氷の生成を回避する方法であって、
    製氷運転中において、前記冷媒に係る過熱度を測定し、
    測定された測定過熱度が目標過熱度となるように前記測定過熱度を制御することによって、製氷運転中における前記電子膨張弁の開度を制御し、
    前記製氷運転の途中において、綿氷対策期間として所定期間、前記製氷水ポンプを停止させ、
    前記所定期間においては、前記測定過熱度を対数変換し、対数変換された測定過熱度に基づいて前記電子膨張弁の開度を制御する、綿氷生成回避方法。
  5. 請求項4に記載の綿氷生成回避方法において、
    製氷運転中における前記電子膨張弁の開度を、PID制御あるいはPI制御し、
    前記所定期間においては、前記目標過熱度と、前記対数変換された測定過熱度との偏差に基づいて、前記電子膨張弁の開度をPID制御あるいはPI制御する、綿氷生成回避方法。
  6. 請求項4または請求項5に記載の綿氷生成回避方法において、
    前記製氷機は、前記電子膨張弁に接続された蒸発器と、前記蒸発器の入口の冷媒温度を測定する入口温度センサと、前記蒸発器の出口の冷媒温度を測定する出口温度センサと、を備えており、
    前記過熱度は、測定された出口の冷媒温度と測定された入口の冷媒温度との温度差とされる、綿氷生成回避方法。
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