JP2019138421A - トルク変動抑制装置、トルクコンバータ、及び動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
Description
トルクコンバータ1は、フロントカバー2と、トルクコンバータ本体3と、ロックアップ装置4と、出力ハブ5と、を有している。フロントカバー2にはエンジンからトルクが入力される。トルクコンバータ本体3は、フロントカバー2に連結されたインペラ7と、タービン8と、ステータ(図示せず)と、を有している。タービン8は出力ハブ5に連結されており、出力ハブ5の内周部には、トランスミッションの入力軸(図示せず)がスプラインによって係合可能である。
ロックアップ装置4は、クラッチ部や、油圧によって作動するピストン等を有し、ロックアップオン状態と、ロックアップオフ状態と、を取り得る。ロックアップオン状態では、フロントカバー2に入力されたトルクは、トルクコンバータ本体3を介さずに、ロックアップ装置4を介して出力ハブ5に伝達される。一方、ロックアップオフ状態では、フロントカバー2に入力されたトルクは、トルクコンバータ本体3を介して出力ハブ5に伝達される。
図2は、ハブフランジ12及びトルク変動抑制装置14の正面図である。なお、図2は一方(手前側)のイナーシャリングを取り外して示している。図3は図2のIII-III線断面図である。図2以降の図ではハブフランジ12及びトルク変動抑制装置14の一部を示しているが、全体としては、円周方向の4ヶ所に、各図に示した部分が等角度間隔で設けられている。
第1及び第2イナーシャリング201,202は、それぞれ連続した円環状に形成された所定の厚みを有するプレートであり、図3に示すように、ハブフランジ12を挟んでハブフランジ12の軸方向両側に所定の隙間をあけて配置されている。すなわち、ハブフランジ12と第1及び第2イナーシャリング201,202とは、軸方向に並べて配置されている。第1及び第2イナーシャリング201,202は、ハブフランジ12の回転軸と同じ回転軸Oを有し、ハブフランジ12とともに回転可能で、かつハブフランジ12に対して相対回転自在である。
ハブフランジ12は、円板状に形成され、内周部が前述のように出力ハブ5に連結されている。ハブフランジ12の外周部には、径方向外方に開くように形成され、所定の深さを有する4つの凹部12aが形成されている。4つの凹部12aは円周方向に等角度間隔で配置されている。
遠心子21は、外周部の一部がハブフランジ12の凹部12aに配置されており、ハブフランジ12の回転による遠心力によって径方向に移動可能である。遠心子21は、円周方向に延びて形成されるとともに、円周方向の中央部が内周側に延びている。
支持機構23は、図2〜図4に示すように、ハブフランジ12に形成された長孔12bと、内側ガイドローラ27a及び外側ガイドローラ27bと、を有している。なお、図4は図2の一部を拡大して示す図である。
カム機構22は、図2に示すように、円筒状のコロ30(カムフォロアの一例)と、遠心子21の外周面212cであるカム31と、から構成されている。コロ30は、固定部材203を構成するナット部材203aの胴部の外周に嵌めこまれている。すなわち、コロ30はナット部材203aに支持されている。なお、コロ30は、ナット部材203aに対して回転自在に装着されているのが好ましいが、回転不能であってもよい。カム31は、コロ30が当接する円弧状の面であり、ハブフランジ12と第1及び第2イナーシャリング201,202とが所定の角度範囲で相対回転した際には、コロ30はこのカム31に沿って移動する。
図2及び図5を用いて、カム機構22の作動(トルク変動の抑制)について説明する。なお、以下の説明では、第1及び第2イナーシャリング201,202を、単に「イナーシャリング20」と記す場合もある。
図6は、トルク変動抑制特性の一例を示す図である。横軸は回転数、縦軸はトルク変動(回転速度変動)である。特性Q1はトルク変動を抑制するための装置が設けられていない場合、特性Q2はカム機構を有さない従来のダイナミックダンパ装置が設けられた場合、特性Q3は本実施形態のトルク変動抑制装置14が設けられた場合を示している。
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
以上のようなトルク変動抑制装置を、トルクコンバータや他の動力伝達装置に適用する場合、種々の配置が可能である。以下に、トルクコンバータや他の動力伝達装置の模式図を利用して、具体的な適用例について説明する。
11 入力側回転体
12 ハブフランジ(回転体)
12a 長孔
14 トルク変動抑制装置
20,201,202 イナーシャリング(質量体)
21 遠心子
22 カム機構
23 支持機構
27a 内側ガイドローラ
27b 外側ガイドローラ
30 コロ(カムフォロア)
31 カム
Claims (8)
- トルクが入力される回転体のトルク変動を抑制するトルク変動抑制装置であって、
前記回転体とともに回転可能であり、かつ前記回転体に対して相対回転自在に配置された質量体と、
前記回転体及び前記質量体の回転による遠心力を受けて径方向に移動自在な複数の遠心子と、
前記回転体と前記質量体との間に回転方向における相対変位が生じたときに、前記遠心力を、前記相対変位が小さくなる方向の円周方向力に変換する複数のカム機構と、
複数の前記遠心子のそれぞれの円周方向の中央部を径方向移動自在に支持する複数の支持機構と、
を備えたトルク変動抑制装置。 - 前記支持機構は、
前記遠心子及び前記回転体の一方に設けられた径方向に長い第1ガイド部と、
前記遠心子及び前記回転体の他方に設けられ、前記第1ガイド部に沿って移動自在な第2ガイド部と、
を有する、
請求項1に記載のトルク変動抑制装置。 - 前記第1ガイド部は、孔又は溝であり、
前記第2ガイド部は、前記孔又は溝に係合する内周側係合部と、前記内周側係合部の外周側に配置された外周側係合部と、を有する、
請求項2に記載のトルク変動抑制装置。 - 前記第2ガイド部は、前記第1ガイド部に沿って移動自在な1対のガイドローラである、請求項2又は3に記載のトルク変動抑制装置。
- 前記カム機構は、
前記質量体及び前記遠心子の一方に設けられたカムと、
前記質量体及び前記遠心子の他方に設けられ前記カムに沿って移動するカムフォロアと、
を有し、
前記1対のガイドローラは、前記回転体の回転中心と、前記回転体と前記質量体との間に相対変位がない状態での前記カムフォロアの円周方向の中心と、を結んだ線上に配置されている、
請求項4に記載のトルク変動抑制装置。 - 前記質量体は、前記回転体を挟んで対向して配置された第1イナーシャリング及び第2イナーシャリングと、前記第1イナーシャリングと前記第2イナーシャリングとを相対回転不能に連結するピンと、を有し、
前記遠心子は、前記回転体の外周部でかつ前記第1イナーシャリングと前記第2イナーシャリングとの軸方向間に配置されており、
前記カムフォロアは、内部に前記ピンが軸方向に貫通する孔を有する円筒状のコロであり、
前記カムは、前記遠心子に形成されて前記カムフォロアに当接し、前記回転体と前記質量体との間の回転方向における相対変位量に応じて前記円周方向力が変化するような形状を有する、
請求項5に記載のトルク変動抑制装置。 - エンジンとトランスミッションとの間に配置されるトルクコンバータであって、
前記エンジンからのトルクが入力される入力側回転体と、
前記トランスミッションにトルクを出力する出力側回転体と、
前記入力側回転体と前記タービンとの間に配置されたダンパと、
請求項1から6のいずれかに記載のトルク変動抑制装置と、
を備えたトルクコンバータ。 - 回転軸を中心に回転する第1慣性体と、前記回転軸を中心に回転し前記第1慣性体と相対回転自在な第2慣性体と、前記第1慣性体と前記第2慣性体との間に配置されたダンパと、を有するフライホイールと、
前記フライホイールの前記第2慣性体に設けられたクラッチ装置と、
請求項1から6のいずれかに記載のトルク変動抑制装置と、
を備えた動力伝達装置。
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JP2018024115A JP2019138421A (ja) | 2018-02-14 | 2018-02-14 | トルク変動抑制装置、トルクコンバータ、及び動力伝達装置 |
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JP2013210006A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-10 | Aisin Aw Co Ltd | 遠心振子式吸振装置 |
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2018
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