JP2019138072A - 多足歩行ロボットおよびこれを備える海中採鉱基地 - Google Patents

多足歩行ロボットおよびこれを備える海中採鉱基地 Download PDF

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Abstract

【課題】不整地においても安定した自発歩行が可能な多足歩行ロボットを提供する。【解決手段】多足歩行ロボットである採鉱ステーション20は、上下のフレームおよびその間に配置される中間フレームを有するプラットフォーム21と、上下のフレームそれぞれに設けられた複数の支持脚26とを備え、各支持脚26が垂直方向への移動機構を介してZ方向に個別に相対的スライド移動が可能に構成され、各支持脚26の下端には着底状態を検出する着底検出センサが装備されたフート60が設けられ、中間フレーム21Mと上部フレーム21Xとは、水平方向への移動機構を介して一の方向に相対的スライド移動可能であり、中間フレーム21Mと下部フレーム21Yとは、水平方向への移動機構を介して前記一の方向と直交する他の方向に相対的スライド移動できる。【選択図】図3

Description

本発明は、不整地においても自発歩行を可能とし得る技術に関する。
近年、海底鉱物中には、現在地上で採掘されている鉱物と比較して、高濃度で有用金属が存在していることが各種調査で明らかにされている。そこで、近年、様々な機関で試掘調査が行なわれ、また、海底鉱物の採鉱方法や採鉱システムも種々提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1には、海底鉱物の採鉱システムが開示されている。同文献記載の採鉱システムは、海底鉱床の表面を研削可能な研削ツールを有する海底移動装置を備える。海底移動装置は、海面側の供給源から電力および制御信号を受けて海底を移動しつつ、開放型の研削ツールにより海底鉱床の表面を研削する。研削によって生産された研削物は、分級手段によって所定のサイズを超えないように分級され、分級された研削物が海上まで運搬される。
特開2017−201116号公報
しかし、海底鉱床には海山と平坦地が存在し、海山は傾斜角が大きく、その表面は1m前後に達する大きさの礫が被覆し、また、平坦地は軟弱な堆積地盤である。それ故、特許文献1記載の技術のように、クローラ型の掘削機では、傾斜角に対応した充分な登板能力が難しく、海山の裾野からの採鉱は落石による採鉱機の破損のおそれがある。
また、カッタ水平方式は、掘削反力に抗って車両を保持するため、生産量に従い車両重量が増大し、軟弱地盤における走行に支障を起こす可能性がある。さらに、クローラ型の掘削機では、海底地形の起伏に応じた操作が煩雑であり、掘削機の移動には高い操作技術を要する。そのため、掘削機操作の自動化が難しいという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、海底鉱床の平坦地に堆積する軟弱な地盤や海山の傾斜や起伏等の不整地においても安定した自発歩行が可能な多足歩行ロボットおよびこれを備える海中採鉱基地を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る多足歩行ロボットは、上部フレーム、下部フレームおよびこれら上下のフレーム間に配置される中間フレームを有するプラットフォームと、前記上下のフレームそれぞれに設けられた複数の支持脚と、を備える多足歩行ロボットであって、前記複数の支持脚は、各支持脚が、垂直方向への移動機構を介してZ方向に個別に相対的スライド移動が可能に構成され、各支持脚の下端には、着底状態を検出する着底検出センサが装備されたフートが設けられており、前記中間フレームと前記上部フレームとは、水平方向への移動機構を介して一の方向に相対的スライド移動が可能に構成され、前記中間フレームと前記下部フレームとは、水平方向への移動機構を介して前記一の方向と直交する他の方向に相対的スライド移動が可能に構成されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る多足歩行ロボットによれば、プラットフォームが複数の支持脚を有し、中間フレームと上部フレームとは水平方向への移動機構を介して一の方向に相対的スライド移動が可能とされ、中間フレームと下部フレームとは水平方向への移動機構を介して前記一の方向と直交する他の方向に相対的スライド移動が可能とされ、さらに、各支持脚は、垂直方向への移動機構を介してZ方向に個別に相対的スライド移動が可能に構成されるとともに、着底状態を検出する着底検出センサが装備されたフートが設けられているので、プラットフォームの姿勢を安定させつつ歩行による移動を行うことができる。そのため、例えば海底鉱床の平坦地に堆積する軟弱な地盤や海山の傾斜や起伏等の不整地においても対応できる。
また、上記課題を解決するために、本発明の他の一態様に係る海中採鉱基地は、海底鉱床を採掘する採掘装置と、該採掘装置が装備されるとともに海底に立設される多足歩行ロボットと、を備える海中採鉱基地であって、前記多足歩行ロボットとして、本発明の一態様に係る多足歩行ロボットを備えることを特徴とする。
本発明の他の一態様に係る海中採鉱基地によれば、海底に立設される多足歩行ロボットは、採鉱装置が装備されるとともに、X方向およびY方向の少なくとも一方に自ら移動可能なので、例えば海底鉱床の平坦地に堆積する軟弱な地盤や海山の傾斜や起伏等の不整地においても対応できる。
上述のように、本発明によれば、海底鉱床の平坦地に堆積する軟弱な地盤や海山の傾斜や起伏等の不整地においても自発歩行できる。
本発明の一態様に係る海底鉱物採掘システムの全体構成の一実施形態を説明する模式図である。 図1の海中採鉱基地の模式的説明図であり、同図(a)は平面視、(b)は一の海中採鉱基地の正面視(但し、海底鉱床の部分は断面のイメージ(以下正面視にて同様))をそれぞれ模式的に示している。 図2の海中採鉱基地の一実施形態を説明する模式的斜視図である。 海中採鉱基地の一実施形態の説明図であり、同図(a)はその模式的平面図、(b)は同図(a)でのA−A断面図である。 図4(b)の要部の説明図であり、図5(a)は図4(b)の要部の拡大平面図、図5(b)は図4(b)の要部拡大図(正面図)である。 海中採鉱基地を構成する多足歩行ロボットの模式的平面図である。 海中採鉱基地を構成する多足歩行ロボットの模式的正面図である。 多足歩行ロボットの中間フレームの模式的平面図である。 海中採鉱基地により海底鉱床を採鉱する手順の一例を説明する図((a)〜(f))である。 支持脚の下端に設けられたフートを説明する図((a)は着底検出センサがOFFの状態、(b)は着底検出センサがONの状態)であり、同図では、フートの軸線に沿った断面を示している。 多足歩行ロボットのコントローラが実行する歩行処理(着底確認処理を含む)のフローチャートである。 多足歩行ロボットのコントローラが実行する歩行処理(支持強度判定処理を含む)のフローチャートである。 海中採鉱基地の歩行動作を説明する模式的斜視図((a)〜(d))である(なお、同図では多足歩行ロボットの部分のみを示す。)。 多足歩行ロボットの歩行動作を説明する模式図である。 多足歩行ロボットの歩行動作を説明する模式図である。 多足歩行ロボットの歩行動作を説明する模式図である。 多足歩行ロボットの歩行動作を説明する模式図である。 多足歩行ロボットの歩行動作を説明する模式図である。 多足歩行ロボットの歩行動作を説明する模式図である。 多足歩行ロボットの歩行動作を説明する模式図である。 多足歩行ロボットの歩行動作を説明する模式図である。 多足歩行ロボットの歩行動作を説明する模式図である。 多足歩行ロボットの歩行動作を説明する模式図である。 多足歩行ロボットの歩行動作を説明する模式図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。本実施形態は、採掘装置で鉱床を掘削し、掘削された鉱物を海水とともに採鉱可能に構成されている採鉱ステーションを用いる採掘システムの例である。
なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
まず、本実施形態の採掘システムの全体構成について説明する。
この採掘システムは、図1に示すように、海上採鉱基地として海上SLに配置される採鉱母船1と、海底SBに配置される採鉱ステーション20および揚鉱ユニット4とを有する。この採掘システムでは、複数の採鉱ステーション20を海中採鉱基地とする。各採鉱ステーション20には採掘装置30がそれぞれ装備されている。
各採鉱ステーション20は、有用金属含有鉱物が堆積する海底鉱床である海底熱水鉱床ODに対し、各採掘装置30に装備された対をなすドラムカッタ32で鉱床を掘削し、掘削された鉱物を海水とともに採鉱可能に構成されている。そして、この採掘システムは、各採掘装置30で採鉱された礫またはスラリー状の鉱物を、各採鉱ステーション20から吸込管5を介して海中の揚鉱ユニット4に移送し、揚鉱ユニット4は、揚鉱管6を介して採鉱母船1に揚鉱するように構成されている。
詳しくは、本実施形態の例では、採鉱母船1、架設配置用母船2および運搬船3が目的とする海域の海上SLに停泊される。架設配置用母船2は、揚鉱ユニット4および複数の採鉱ステーション20を運搬するとともに、これらを海底SBに架設配置するための架設配置用の母船である。
架設配置用母船2には、揚鉱ユニット4および採鉱ステーション20を、海底SBに架設配置するためのクレーン等の作業機11が装備されている。架設配置用母船2は、海底熱水鉱床ODの所定の位置まで採鉱ステーション20を搬送し、作業機11のワイヤ11wで採鉱ステーション20を垂下して海底SBに立設する。また、同様にして、架設配置用母船2は、海底SBの適切な位置に揚鉱ユニット4を配置する。
採鉱母船1には、発電機12および貯蔵器13、並びに不図示の管理コンピュータが搭載されている。貯蔵器13は換装可能に船上に載置されている。管理コンピュータおよび発電機12は、アンビリカルケーブル8を介して海底SBに配置された採鉱ステーション20および揚鉱ユニット4に接続され、採鉱ステーション20および採掘装置30、並びに揚鉱ユニット4の作動に必要な電力や制御信号を供給可能になっている。
揚鉱ユニット4は、揚鉱用ポンプ25と、サイクロン装置を有する分級器27とを備える。分級器27は、その吐出側が、揚鉱ユニット4の内部で揚鉱用ポンプ25の吸い込み側に接続される。分級器27の吸入側は、吸込管5を介して採鉱ステーション20と接続される。吸込管5内には海水が満たされる。分級器27には、排出管7の一端が接続され、排出管7の他端が、分級で不要とされた鉱物の戻し置き場まで配管される。なお、吸込管5、揚鉱管6および排出管7にはフレキシブル管を用いている。
揚鉱用ポンプ25は、上記揚鉱管6を介して採鉱母船1と接続される。揚鉱管6は、採鉱ステーション20で採掘した礫またはスラリー状の鉱物を採鉱母船1まで揚鉱するためのフレキシブル性を有する円筒状管路である。揚鉱管6内には海水が満たされる。揚鉱管6の上部は、海上SLの採鉱母船1まで到達し、採鉱母船1の船底を介して貯蔵器13に接続される。貯蔵器13は、揚鉱管6から揚鉱用ポンプ25で揚鉱された鉱物を貯蔵する。運搬船3は、貯蔵器13を採鉱母船1と換装して、採鉱母船1に揚鉱された鉱物を必要な場所に移送する。
次に、上記採鉱ステーション20について、図2〜図8を適宜参照しつつ詳しく説明する。
図2に示すように、採鉱ステーション20は、複数の矩形枠体を有するプラットフォーム21と、プラットフォーム21を構成する上下の枠体の四隅を支持する複数(この例では8脚)の支持脚26と、ジャッキ機構49と、を有する多足歩行ロボット22を備える。各支持脚26は、ジャッキ機構49を介してプラットフォーム21に昇降可能に固定されている。
図3に、採鉱ステーション全体の模式的斜視図を示す。同図に示すように、この採鉱ステーション20は、上記採掘装置30と、X方向およびY方向へ自走可能な多足歩行ロボット22と、を備える海底鉱物資源開発用の自走式垂直採掘システムであり、また、自走式海底採鉱機械である。多足歩行ロボット22を構成するプラットフォーム21は、平面視が矩形枠状をなす上部フレーム(Upper frame)21Xと、平面視が矩形枠状をなす下部フレーム(Lower frame)21Yと、両プラットフォーム21X、21Yの中間に設けられ平面視が矩形枠状をなす中間フレーム(Middle frame)21Mと、を有する。
この例では、上部フレーム21Xには、図4に示すように、Y方向に沿って二つのX移動フレーム43が張り渡されている。X移動フレーム43は、例えばトラス構造を有する。各X移動フレーム43の両端は、X方向用移動機構53を介して上部フレーム21Xの上面にそれぞれ支持される。X方向用移動機構53は、不図示のモータ、減速機構およびラック・ピニオン機構を有し、モータで減速機構を介してラック・ピニオン機構を駆動することにより、二つのX移動フレーム43を上部フレーム21Xに沿ってX方向に同時にスライド移動可能になっている。
二つのX移動フレーム43の上部には、Y移動フレーム44が張り渡されて載置されている。Y移動フレーム44は、Y方向用移動機構54を介してX移動フレーム43の上面に支持され、採掘装置30のY方向の送り機構を構成している。Y方向用移動機構54は、不図示のモータ、減速機構およびラック・ピニオン機構を有し、モータで減速機構を介してラック・ピニオン機構を駆動することにより、採掘装置30をX移動フレーム43の延在方向に沿って(つまりY方向に沿って)スライド移動可能になっている。
さらに、Y移動フレーム44の上部には、基地制御ユニット46が設けられている。基地制御ユニット46には、上記アンビリカルケーブル8および吸込管5が接続される。基地制御ユニット46の側面には、採掘装置30の稼働により採掘された鉱物を吸入するための吸込管5の一端が上記揚鉱管の巻回器51を介して接続される。吸込管5の他端は、分級器27に接続される。
基地制御ユニット46には、図5に示すように、採鉱ステーション20および採掘装置30を駆動するために、多足歩行ロボット22の歩行動作を含む採鉱ステーション20全体の作動を制御する制御部であるコントローラ45と、ワイヤ33の巻回用のウインチ47、高圧管の巻回器48および高圧の海水を供給する供給ポンプ40、並びに揚鉱管の巻回器51が内蔵されている。
これにより、各採鉱ステーション20は、採鉱母船1からアンビリカルケーブル8を介して必要な電力や制御信号の供給を基地制御ユニット46に受ける。基地制御ユニット46のコントローラ45は、採鉱母船1側の管理コンピュータの指令に基づいて、各ジャッキ機構49の駆動により、採鉱ステーション20の姿勢を制御する制御部として機能する。
さらに、各採鉱ステーション20は、管理コンピュータの管理下、コントローラ45によるX方向用移動機構53およびY方向用移動機構54の駆動制御により、採掘装置30をプラットフォーム21の所定区画内でX方向およびY方向に移動するとともに、供給ポンプ40の駆動により、取水した海水を高圧の海水として高圧管39から採掘装置30に供給可能になっている。
次に、採鉱ステーション20に装備された採掘装置30について詳しく説明する。
図5に拡大図示するように、Y移動フレーム44の下方には、ワイヤ33を介して採掘装置30の筐体31が昇降可能に垂下されている。筐体31の上部には、筐体31の側部に沿って採掘装置30をZ方向の初期の位置での案内するスライドガイド38が設けられている。なお、採掘装置30のZ方向の初期位置は、スライドガイド38の内側面に設けられたストッパ38sで規制される。
ワイヤ33は、基地制御ユニット46に設けられたウインチ47のワイヤドラム47rに巻回され、ウインチ47の駆動により繰り出しおよび巻き上げが行われ、スライドガイド38に沿ってZ方向での初期の範囲にて、筐体31の側部をガイドしつつ、採掘装置30を昇降可能になっている。上記XおよびY移動フレーム43、44とウインチ47とにより、いわば天井クレーンが構成されている。なお、回転駆動を伴う管路の連結部は、スイベルジョイントを介して接続されている。
次に、上記採掘装置30の掘削部本体の構成についてより詳しく説明する。
本実施形態の採掘装置30は、いわゆるトレンチカッタと呼ばれるものであり、上部の基地制御ユニット46に設けられた巻回器48、51およびウインチ47等の昇降機器部と、海底を掘削するために昇降される筐体31等の掘削部本体とを有する。掘削部本体は、掘削予定位置にて海底に着床されるとともに、ワイヤ33による筐体31の昇降動作と、ジャッキ機構49によるプラットフォーム21の昇降動作と、により掘削方向に給進可能に構成されている。
詳しくは、図5に示すように、採掘装置30の掘削部本体は、ワイヤ33にて昇降可能に垂下される筐体31と、筐体31下部に設けられた一対の水平軸32gにそれぞれ回転自在に支持された一対のドラムカッタ32と、筐体31下部に設けられて一対のドラムカッタ32を回転駆動させる駆動部を構成する流体駆動モータ(例えばマッドモータ)35とを有する。
筐体31には、進行方向両側面に、ドラムカッタ32により掘削された掘削溝内およびスライドガイド38の拘束部で筐体31をスライド移動可能に保持するガイド部31a,31bが設けられている。
また、筐体31の下部には、ドラムカッタ32よりも上部の位置に、掘削した土砂を含む礫またはスラリー状の鉱物を採鉱するための採掘・吸引部であるサクションボックス34および揚鉱ポンプ37が装備されている。揚鉱ポンプ37には、上記揚鉱管36が接続される。なお、回転駆動を伴う連結部は、スイベルジョイントを介して接続されている。
基地制御ユニット46のコントローラ45は、オペレータの操作または自動制御によって、ウインチ47のワイヤドラム47rに巻回されたワイヤ33により、掘削部本体を昇降させるとともに、その昇降動作に応じて、駆動流体を供給する高圧管39を高圧管の巻回器48に巻き取り、揚鉱管36を揚鉱管の巻回器51に巻き取らせる。
なお、第一実施形態では、これらワイヤ33、高圧管39および揚鉱管36の巻き取りおよび繰り出しを行う昇降機器部が基地制御ユニット46に設けられた例を示したが、これに限らず、後述する、図11に示す第二実施形態のように、ワイヤ33、高圧管39および揚鉱管36を、クレーンのブーム先端のシーブにてそれぞれ支持し、掘削部本体の垂直姿勢を保持しつつ昇降する構成としてもよい。
流体駆動モータ35の上流側は、基地制御ユニット46の高圧管39に接続されている。高圧管39は、基地制御ユニット46に設けられた供給ポンプ40の吐出側に接続される。さらに、揚鉱管36の上端は、基地制御ユニット46の側部に接続された吸込管5に揚鉱管の巻回器51を介して連通しており、上記揚鉱用ポンプ25が、吸込管5を介して巻回器51の吐出側に接続されている。
流体駆動モータ35は、例えば一軸偏心ねじポンプの作動原理の逆作動により回転駆動され、その回転駆動力が、下部に設けられたサクションボックス34の動力伝達部を介して、一対のドラムカッタ32の各水平軸32gを回転可能に構成されている。また、サクションボックス34には、流体駆動モータ35を駆動した後の作動流体(つまり海水)を揚鉱管36側に限って戻すように還流回路が構成されている。
これにより、採掘装置30は、対をなすドラムカッタ32の駆動で掘削された鉱物をサクションボックス34から吸引し、海上の採鉱母船1に向けて揚鉱用ポンプ25を介して揚鉱可能になっている。なお、回転駆動を伴う連結部は、スイベルジョイントを介して接続されている。
次に、図6〜図8に基づき、採鉱ステーション20の移動機構を詳しく説明する。なお、図6〜図8は、上記架設配置用母船2から海底熱水鉱床ODに採鉱ステーション20が着底させられる時の多足歩行ロボット22の着底準備姿勢を示すもので、多足歩行ロボット22は、着底準備姿勢にあっては、上部フレーム21X、中間フレーム21Mおよび下部フレーム21Yの水平面内の中心(重心)Gが一致している。なお、図7において符号CLは、各支持脚26の中心軸線を示している。
上部フレーム21Xは、図6に示すように、平面視が矩形枠状をなし、X方向に離隔して互いに並行に設けられた矩形筒状をなす一対の縦ガーダーXbと、Y方向に離隔して互いに並行に設けられた矩形筒状をなす一対の横ガーダーXaとを有する。2つの横ガーダーXaの各外側面には、横ガーダーXaの延在方向に沿って、X移動用ラックRxが、中央から左右対称にそれぞれ取付けられている。
また、下部フレーム21Yは、同図に示すように、平面視が矩形枠状をなし、X方向に離隔して互いに並行に設けられた矩形筒状をなす一対の横ガーダーYbと、Y方向に離隔して互いに並行に設けられた矩形筒状をなす一対の縦ガーダーYaとを有する。2つの縦ガーダーYaの外側面には、縦ガーダーYaの延在方向に沿って、Y移動用ラックRyが、中央から左右対称にそれぞれ取付けられている。
中間フレーム21Mは、図8に示すように、平面視が矩形枠状をなし、X方向に離隔して互いに並行に設けられた矩形筒状をなす一対の縦ガーダーMbと、Y方向に離隔して互いに並行に設けられた矩形筒状をなす一対の横ガーダーMaとを有する。中間フレーム21Mの各横ガーダーMaの延在方向の中央の位置には、横ガーダーMaの矩形筒内に、X駆動モータMxがそれぞれ配置されている。また、中間フレーム21Mの各縦ガーダーMbの延在方向の中央の位置には、縦ガーダーMbの矩形筒内に、Y駆動モータMyがそれぞれ配置されている。
図6に示すように、上下のフレーム21X、21Yは、4本の支持脚26と、各支持脚26を昇降可能なジャッキ機構49と、をそれぞれ有する。そして、中間フレーム21Mと上下のフレーム21X、21Yとは、不図示の直動案内機構を介してスライド移動可能に支持されるとともにラック&ピニオン機構を介して係合され、水平面で互いに直交するX方向およびY方向に相対的スライド移動可能に構成されている。
より詳しくは、多足歩行ロボット22は、図6に示すように、上部フレーム21Xの矩形状の枠体の四隅それぞれと、下部フレーム21Yの矩形状の枠体の四隅それぞれとに支持脚26を有する。各支持脚26には、Z方向のスライド移動機構であるジャッキ機構49が昇降用のジャッキングユニットとして設けられている。
ジャッキ機構49は、各支持脚26の両側に1基ずつ、計二基が装備され、各支持脚26には、図3に示すように、Z移動用ラックRzが、各支持脚26の軸方向に沿って周方向で対向する位置にそれぞれ取付けられている。
ジャッキ機構49は、不図示のモータ、減速機構およびラック・ピニオン機構を有する。ラックは支持脚26の軸方向に沿って形成されている。ジャッキ機構49は、モータで減速機構を介してラック・ピニオン機構を駆動することにより、支持脚26を上下方向(Z方向)にスライド移動可能に且つその移動位置の保持が可能になっている。なお、ジャッキ機構49の駆動用のモータとしては、流体圧による駆動(例えば油圧駆動)であっても、電力による駆動(例えば電磁式モータ)であってもよい(以下、他の駆動用のモータにおいて同様)。
各Z移動用ラックRzに対応するジャッキ機構49は、不図示のZ駆動モータと、Z駆動モータの出力軸に装着されたピニオンと、ピニオンに噛合された上記Z移動用ラックRzを有してラック&ピニオン機構が構成される。これにより、各支持脚26は、自身が装着された上下の各フレーム21X、21Yに対しZ方向に相対的スライド移動して、複数の支持脚26の協働によって、上下のフレーム21X、21Yの上昇および下降が可能になっている。
上部フレーム21Xの直動案内機構は、上部フレーム21Xの横ガーダーXa底面に、横ガーダーXaの延在方向に沿って取付けられた不図示のスキッディングレールを有する。スキッディングレールの上下はベアリングプレートで案内される。スキッディングレールは、上部フレーム21Xの横ガーダーXaに沿って上部フレーム21Xの端から端まで取り付けられている。
ベアリングプレートは、中間フレーム21Mの横ガーダーMaの角部上面に取り付けられる。また、スキッディングレールを左右から覆うように、ベアリングプレートの配置位置と同じ位置に、ホールディングクローが取り付けられる。ホールディングクローは、上部フレーム21XがX方向に移動する時に、その落下を防ぐようにスキッディングレールを両側から支持する。
上記X駆動モータMxの駆動軸には、不図示のX移動用ピニオンが装着され、X移動用ラックRxのラック面に対向する位置に張り出している。X移動用ピニオンは、X移動用ラックRxに噛合され、X駆動モータにより同期駆動されて、上部フレーム21XをX方向にスライド移動可能に構成されている。
一方、下部フレーム21Yの直動案内機構は、下部フレーム21Yの縦ガーダーYa上面に、縦ガーダーYaの延在方向に沿って取付けられた不図示のスキッディングレールを有する。スキッディングレールは、下部フレーム21Yの縦ガーダーYaの端から端まで取り付けられている。
下部フレーム21Yは、上部フレーム21Xと同様に、中間フレーム21Mの縦ガーダーMbの角部下面に、不図示のベアリングプレートが取付けられ、ベアリングプレートによりスキッディングレールの上下を案内している。また、ベアリングプレートの配置位置と同じ位置に、スキッディングレールを左右から覆うように、ホールディングクローが取り付けられ、下部フレーム21YがY方向に移動する時に、その落下を防ぐようにスキッディングレールを両側から支持している。
上記Y駆動モータMyの駆動軸には、Y移動用ピニオンPyが装着され、Y移動用ラックRyのラック面に対向する位置に張り出している。Y移動用ピニオンPyは、それぞれY移動用ラックRyに噛合され、Y駆動モータMyにより同期駆動されて、下部フレーム21YをY方向にスライド移動可能に構成されている。
これにより、採鉱ステーション20は、上下のフレーム21X、21YをX方向およびY方向にスライド移動させるスライド移動機構、並びに各支持脚26をZ方向にスライド移動させるスライド移動機構により、後述する歩行制御処理の手順に従い、予定採掘区域をX方向およびY方向それぞれに多足歩行ロボット22により歩行するとともに、採掘装置30をX方向およびY方向に移動させて、所定区画を順次に採鉱可能になっている。
なお、多足歩行ロボット22の中間フレーム21Mと上下のフレーム21X、21Yとは、ラック&ピニオン機構を介して水平方向への移動が可能な例を示すが、多足歩行ロボット22の移動機構はこれに限定されず、水平方向への移動が可能な移動機構であれば、種々の移動機構を採用可能である。
例えば、油圧シリンダ方式でスライドさせる移動機構を用いることができる。同様に、各支持脚26は、ラック&ピニオン機構を介してZ方向に相対的スライド移動が可能な例を示すが、これに限定されず、例えば油圧シリンダ方式でスライドさせる移動機構とすることができる。また、油圧駆動に限定されず、電気駆動式としてもよい。
ここで、本実施形態の採鉱ステーション20は、多足歩行ロボット22の各支持脚26の下端に、フート60が設けられている。フート60は、脚底部に設けられたスパイク75と、着底状態を検出する着底検出センサ61と、を備える。
詳しくは、図10に要部拡大図を示すように、フート60は、上下に離隔した円形のフートベース62,63と、上下のフートベース62,63相互を繋ぐ複数のスタッド65と、を有する。上下のフートベース62,63のうち、上部に設けられた上部ベース62が、フート固定ボルト69によって支持脚26の下端に同軸に固定されている。複数のスタッド65の上部には、上部ベース62の上面側に貫通する雄ねじが形成され、この雄ねじにスタッド固定ナット66が螺合されて固定されている。
また、上下のフートベース62,63のうち、下部に設けられた下部ベース63には、中央の上面側から検出部61dを下方に向けた姿勢で着底検出センサ61が装着されている。着底検出センサ61は非接触型の近接センサであって、着底検出センサ61の上部からはケーブル61cが導出され、このケーブル61cがコントローラ45に接続されている。
上下のフートベース62,63の周囲は、中空円筒状のフート保護壁64によって覆われており、フート保護壁64の内側が保護されている。フート保護壁64の上下は上下のフートベース62,63の外側面適所に、複数の保護壁固定ボルト67で固定されている。
下部ベース63の下面には、中空円筒状の検出子シリンダ70が、複数のシリンダ固定ボルト68によって同軸に固定されている。検出子シリンダ70内には、ガイドブシュ72を介して略円筒状の検出子73が軸方向にスライド移動可能に収嵌されている。検出子73と下部ベース63の下面との間には、検出子73を常に下方に向けて付勢するように円筒コイルばね74が介装されている。
本実施形態の例では、検出子73は、軸方向中央に径大部が設けられ、径大部よりも上部が円筒状凸部73tとされ、径大部よりも下部が円筒状凸部73sとされている。そして、下部ベース63の下面中央に、平面視円形の凹の段部63dが形成されるとともに、検出子73の円筒状凸部73tが同軸に形成されており、円筒コイルばね74の外周面が凹の段部63dに収嵌され、且つ円筒コイルばね74の内周面が円筒状凸部73tに同軸上に収嵌された状態で介装されている。
検出子73の下端には、円筒状凸部73sと同軸に、下方に張り出すスパイク装着軸73jが同軸に形成され、スパイク装着軸73jに嵌め込まれることで一体固定されたスパイク75が脚底部に設けられている。スパイク75は、耐摩耗性の高い合金鋼から製作されており、下方に向けて突設する尖頭部76と、尖頭部76の基端側に一体形成された円環状の着底面77と、を有する。着底面77の部分は、円筒状に形成されており、その周囲を覆うように、中空円筒状の防塵スリーブ71がスパイク75と一体で軸方向に移動可能に装着されている。
ここで、海底熱水鉱床ODにおいては、海底鉱床の平坦地に堆積する軟弱な地盤や、海山の傾斜や起伏に対応する必要がある。本実施形態の多足歩行ロボット22では、例えば、尖頭部76の円錐台形状の角度(尖り角)が登坂能力を決める要件の一つとなる。そのため、尖頭部76の円錐台形状として、想定される斜面の傾斜角を考慮して適切な尖り角を設定する。また、スパイク75の平面視における面積は、垂直方向の面圧が着床点での土圧に対する抗力を決定するため、想定される土圧を考慮して適切な面積に設定する。
なお、本実施形態の多足歩行ロボット22は、複数(この例では8脚)の支持脚26を有するので、スパイク75の尖頭部76は、スパイク75の平面視における中心部分に一箇所設ければ足りる。また、中心部分の一箇所に限って尖頭部76を設けることにより、尖頭部76の先端部分の接地座標が明確に判定する上で好適である。
本実施形態のフート60は、上記構成において、同図(a)に示すように、スパイク75が着床していない状態では、円筒コイルばね74により下方に向けて押圧付勢された検出子73の円筒状凸部73sの基端面(径大部下面)が検出子シリンダ70の下部ストッパ面70sに当接した位置で保持される。
これにより、検出子73と一体に固定されたスパイク75も下方に向けて張り出した位置になり、このとき、スパイク75上面75uと検出子シリンダ70の下面70mとの間に、所定の対向隙間W1が設けられた状態となる。そして、この所定の対向隙間W1が設けられた状態のときには、着底検出センサ61の検出部61dの下面と検出子73の上面との間の対向隙間W2は、対向隙間W1よりも広い隙間(W2>W1)に設定されるとともに、着底検出センサ61の検出状態は「OFF」とされ、着底情報の検出信号が出力されないように構成されている。
一方、同図(b)に示すように、スパイク75が所定の押し込み位置まで押し込まれて着床した状態では、スパイク75の押し込み動作によって、スパイク75と一体固定されている検出子73が、円筒コイルばね74の押圧付勢力に抗して上方にスライド移動する。
ここで、本実施形態の所定の押し込み位置とは、スパイク75上面75uと検出子シリンダ70の下面70mとが当接した位置(つまり、W1=0)とされている。このとき、対向隙間W2は、対向隙間W1よりも広い隙間(W2>W1)に設定されているので、着底検出センサ61の検出部61dの下面と検出子73の上面との間には所定の検出時隙間W3が確保される(W1−W2=W3>0)。そして、この検出時隙間W3が確保された状態では、着底検出センサ61の検出状態は「ON」とされ、着底情報の検出信号が出力されるように構成されている。
さらに、本実施形態の採鉱ステーション20は、基地制御ユニット46が、多足歩行ロボット22のプラットフォーム21の随時の姿勢を検出する姿勢検出センサとしての慣性センサ80を有する。また、本実施形態では、各支持脚26を駆動するジャッキ機構49には、不図示のトルク検出器が装備されている。
各トルク検出器は、対応する各ジャッキ機構49のラック&ピニオン機構のピニオンを駆動する各駆動モータのトルクを検出可能なトルク計である。各トルク検出器は、各駆動モータの随時のモータトルクを検出し、検出したトルク情報を基地制御ユニット46のコントローラ45に出力可能になっている。
コントローラ45は、コンピュータと、姿勢制御処理を実行するためのプログラムとを含む採鉱ステーション自身の制御部である。コントローラ45は、多足歩行ロボット22の歩行制御処理および多足歩行ロボット22の姿勢制御処理、並びに、採鉱ステーション20の採鉱制御処理およびその他必要な処理を実行する。
コントローラ45は、採鉱ステーション20の姿勢制御処理が実行されると、慣性センサ80の出力に基づいて、採鉱ステーション20自体の姿勢の不均衡の程度を判定し、ラック&ピニオン機構のピニオンを駆動する各駆動モータの調整により、姿勢安定を維持する姿勢安定制御を行う。
特に、本実施形態の採鉱ステーション20は、大きな礫がバラ積みされた上を歩くので、崩れ等により生じる動的姿勢変化を加速度計およびジャイロスコープ等の角加速度計を含めた慣性センサ80で計測することが好ましい。なお、静的姿勢を計る傾斜センサを併せて用いることもできる。また、姿勢制御用として、スラスターやウォータジェットを用いて姿勢の安定性を維持する制御を行ってもよい。
また、コントローラ45は、慣性センサ80の検出した傾斜情報、および、複数の支持脚26のモータのトルクを検出したモータトルク情報を、海上の曳航船である架設配置用母船2に装備された管理コンピュータに出力する。管理コンピュータは、オペレータに対して、ディスプレイ上に、随時の傾斜情報およびモータトルク情報を表示可能に構成される。
ここで、上記コントローラ45は、着底検出センサ61から取得された着底情報と、慣性センサ80から取得された姿勢情報と、に基づいて、各支持脚26が垂直方向への移動機構を介してZ方向に個別に相対的スライド移動されたときの着底状態を確認する着底確認処理と、その着底確認処理を行って各支持脚26の着底が確認された後に、採鉱ステーション20の歩行時および静止時の姿勢が維持できる地盤か否かを判定する支持強度判定処理と、を実行可能に構成されている。コントローラ45は、慣性センサ80の姿勢検出情報に基づいて、採鉱ステーション20の姿勢が水平になるように各支持脚26の脚長を調整する。これにより、採鉱ステーション20は、海底に安定した姿勢で着底できる。
詳しくは、本実施形態のコントローラ45は、プラットフォーム21の全ての支持脚26が安定して着床している状態(図13(a)参照)から、上部フレーム21Xおよび下部フレーム21Yのうちいずれか一方のフレームを移動させるときは、図11に示す歩行処理を実行する。
歩行処理が実行されると、同図に示すように、ステップS1に移行して、まず、上部フレーム21Xおよび下部フレーム21Yのうち、移動対象となるいずれか一方のフレーム(以下、「移動対象フレーム」とも呼ぶ)について、当該移動対象フレームの4つの支持脚26を上昇させる(図13(b)参照)。次いで、ステップS2に移行して、当該移動対象フレームを所期方向にスライド移動させ(図13(c)参照)、所望の位置にて停止後に、当該移動対象フレームの4つの支持脚26を下降させる(図13(d)参照)。
続くステップS4の着底確認処理では、当該移動対象フレームの4つの支持脚26の着底の有無を監視し、4つの支持脚26の全てが着床したら、つまり上記着底検出センサ61の検出状態が「ON」とされたら(Yes)ステップS5に移行し、そうでなければ(No)ステップS3に処理を戻す。ステップS5においては、本実施形態のコントローラ45は、図12に示す一連の支持強度判定処理を実行する。
コントローラ45は、支持強度判定処理が実行されると、同図に示すように、ステップS11に移行して、4つの支持脚26のカウント数nを1に設定し、続くステップS12にて、4つの支持脚26のうちからカウント数nに対応する一の支持脚26を更に下降させる。これにより、続くステップS13で、各支持脚26を駆動するジャッキ機構49のトルク検出器または慣性センサ80から反力を検出したか否かを判定し、所定を超える反力が検出されたときは(Yes)ステップS14に移行し、そうでないときは(No)ステップS20に移行する。
ステップS14では、当該カウント数nに対応する一の支持脚26を上昇させ、続くステップS15にて慣性センサ80から取得される姿勢情報に基づき、プラットフォーム21の姿勢が水平に復帰したか否かを監視し、水平に復帰すれば(Yes)ステップS16に移行し、そうでなければ(No)処理をステップS14に戻す。ステップS16では、当該カウント数nに対応する一の支持脚26を停止し、続くステップS17にてカウント数nを繰り上げて(n=n+1)、続くステップS18にて4つの支持脚26の支持強度判定処理を全て終えたか否か(n<4?)を判定し、4つの支持脚26の全ての判定を終えていれば(No)ステップS19に移行し、そうでなければ(Yes)ステップS12に処理を戻す。
ステップS19では、4つの支持脚26の支持強度が全て十分であると判定して処理を歩行処理(図11のステップS6に移行)に戻す。一方、ステップS20では、当該カウント数nに対応する一の支持脚26のフィード量(スライド移動量)を監視して、フィード量が所定長までフィードされていた場合には(Yes)ステップS21に移行して、当該カウント数nに対応する一の支持脚26の支持強度が不足していると判定して処理を歩行処理(図11のステップS6に移行)に戻す。これに対し、フィード量が所定長未満の場合には(No)ステップS13に処理を戻してフィードを継続する。
図11に戻り、歩行処理のステップS11に移行したら、支持強度判定処理での支持強度の確認結果に基づき、支持強度が十分であれば(Yes)、当該移動対象フレームの移動処理が完了したと判定して処理を戻す。一方、支持強度が不十分であれば(No)、ステップS7に移行して、他に移動候補とすることができる支持脚26が有る(換言すれば、支持強度として着床確認を見込める着床位置がある)か否かを判定する。
つまり、本実施形態の歩行処理において、多足歩行ロボット22を支持可能な土圧反力は、支持脚26を下降させたときにフート60が受ける反力でロボット自身が押し上げられてプラットフォーム21の姿勢に変位(傾斜)が生じた場合に、支持可能な土圧反力が得られる地盤であると判定する。これにより、移動可能な領域か否かを判定することで、多足歩行ロボット22が走行することが不可能な領域を回避できる。
上記判定に基づき、移動候補となる支持脚26が有れば(Yes)処理をステップS1に戻し、そうでなければ(No)ステップS8に移行して、プラットフォーム21の支持強度が不十分であり且つ他の移動可能な着床点も存在しないとの判断から、この場合には、非常事態信号を例えば採鉱母船1に向けて出力して歩行処理を終えて救済を待つ。
次に、上述の採鉱ステーション20を備える採掘システムによって、海底熱水鉱床ODから鉱物を採掘する手順、並びにこの採掘システム並びに採掘装置30による鉱物の採掘方法の作用・効果について説明する。
まず、図1に示したように、採鉱母船1、および架設配置用母船2を目的とする海域の海上SLに停泊する。次いで、架設配置用母船2に設置されているクレーン等の作業機11を用い、採鉱ステーション20および揚鉱ユニット4を海中に降ろし、これらの機材が図1に示す配置となるように海底SBの適切な位置に設置する。これらの機材の設置前または設置後に、吸込管5、揚鉱管6および排出管7、並びにアンビリカルケーブル8等の必要な配管および配線を行い、各配管内には海水を満たす。
本実施形態において、採鉱ステーション20を海底熱水鉱床ODに配置する際は、海底SBの凹凸形状に応じ、多足歩行ロボット22の姿勢が水平になるように、プラットフォーム21四隅の支持脚26をジャッキ機構49により上下にスライド移動させておく。各機材の設置後、採鉱母船1からアンビリカルケーブル8を介してコントローラ45および揚鉱ユニット4に必要な電力や制御信号を供給し、採鉱ステーション20および採掘装置30並びに揚鉱ユニット4を駆動し、採掘された鉱物を海水とともに吸引する。
次に、採鉱ステーション20による採鉱工程について図9を参照しつつ説明する。
採鉱ステーション20のコントローラ45は、管理コンピュータから採掘開始命令を受けると、中間フレーム21Mの内側の所定領域(例えば10m×10m)を採掘装置30により採掘する。なお、以下、この中間フレーム21Mの内側の所定領域を「一の区画」とも称する。
本実施形態では、まず、図9(a)に示すように、採鉱ステーション20のスライドガイド38内に採掘装置30の筐体31を格納した状態で、全ての支持脚26を相対的に上昇させることにより、多足歩行ロボット22の水平姿勢を維持しつつ、プラットフォーム21を全体的に下降させる(同図(a)の符号D1)。
これにより、プラットフォーム21に対して採掘装置30の垂直姿勢を確実に保持した状態で安定して掘削を開始することができる(口切掘削工程)。採掘装置30は、掘削部本体は、対をなすドラムカッタ32の動きにより、海底熱水鉱床ODを略長方形断面に掘削し、懸濁状態の鉱物で満たされた竪穴状の掘削溝VHが地中に形成される。
特に、海底熱水鉱床ODにおいては、海底鉱床の平坦地に堆積する軟弱な地盤や、海山の傾斜や起伏に対応する必要がある。これに対し、本実施形態によれば、口切掘削工程を実施することにより、海底鉱床の平坦地に堆積する軟弱な地盤や、海山の傾斜や起伏に対応しつつ、多足歩行ロボット22に対して採掘装置30の垂直姿勢を確実に保持した状態で安定して掘削溝VHを掘削できる。
ここで、鉱床の表層部分における軟弱地盤や傾斜や起伏等の不安定層から安定した掘削が可能な安定層に移行したことを判断する際に、ジャッキ機構49に装備されたトルク検出器を用いることができる。つまり、口切掘削工程において、コントローラ45は、掘削状態判定処理を実行し、トルク検出器から取得される各駆動モータの随時のモータトルクを監視する。そして、コントローラ45は、検出したトルク情報に基づき、トルク情報の変化から、不安定層から安定層への移行を判定できる。
なお、トルク検出器は、ジャッキ機構49に限定されず、例えば、採掘装置30の流体駆動モータ35を駆動する供給ポンプ40の吐出側にトルク検出器を設け、このトルク検出器から取得した情報により、流体駆動モータ35の駆動情報を得ることによっても、掘削状態を判定できる。
具体的には、検出されたトルクの値が所定よりも低かったときや、トルク変動が所定以上に振幅するようなときは、不安定層を掘削中であると判定できる。また、検出されたトルクの値が、所定値を超えたときや、トルク変動が所定未満に収まっているときには、安定層を掘削中であると判定できる。掘削状態判定処理において、そして、安定層を掘削中であると判定した場合には、続く「垂下掘削工程」に速やかに移行できる。
すなわち、続く掘削および採鉱に際しては、同図(b)に示すように、ワイヤ33を繰り出し、採掘装置30の掘削部本体のみを垂下させながら掘削する(垂下掘削工程(同図(b)の符号D2))。このとき、ドラムカッタ32の押付け力はワイヤ33の張力で調整する。垂下掘削工程では、掘削および採鉱の進行にあわせてワイヤ33を伸ばして予定の深さ(多足歩行ロボット22の支持脚26が届く範囲)まで掘削および採鉱をする。
次いで、採掘装置30の掘削部本体を同図(a)の初期位置まで引き上げ、さらに、図4(b)に示す着床時の高さまでジャッキ機構49の駆動によりプラットフォーム21を引き上げる。その後に、XおよびY移動フレーム43、44によるXないしY方向への移動により、採掘装置30を最初の掘削位置から特定距離(掘削溝の壁面が掘削動作で崩壊しない壁面残厚を残す位置)だけ一の区画内で移動する(図9(c)での符号M1)。その後に、上記口切掘削工程から垂下掘削工程における掘削手順と同様の手順を繰り返すことにより一の区画内での掘削を継続する(区画内移動工程)。
その後、XおよびY移動フレーム43、44による一の区画内での移動により(図9(d)の符号M2)、掘削溝の間に残った壁を採掘装置30で掘削して崩す(同図(d))。掘削溝内に落ちた掘削片は、一対のドラムカッタ32で噛み込みつつカッタ間のサクションボックス34に接続された揚鉱管36から回収する(区画内壁面除去工程)。
なお、上記区画内移動工程において、隣接する掘削溝間の壁の厚さは、一対のドラムカッタ32の中心間距離よりも狭い幅とするように上記特定距離を設定することが、ドラムカッタ32が掘削溝間の壁面に安定して噛み込める厚さとする上で好ましい。
但し、区画内移動工程での移動後、口切掘削工程から垂下掘削工程による掘削手順による掘削で隣り合う掘削溝間に「仕切り壁」を残すところ、この仕切り壁が「薄い」または「無い」場合は、区画内壁面除去工程において、掘削溝側へ仕切り壁が崩壊し易くなる。そのため、掘削溝側へ仕切り壁が崩壊しないように、掘削手順を管理する必要がある。仕切り壁が一旦崩れると、上記口切掘削工程から垂下掘削工程における垂直掘りが難しくなる場合があるからである。
区画内壁面除去工程以降の掘削において、各支持脚26を立設する位置は、掘削溝の幅や海底地山の状況に応じて適宜昇降させる。つまり、同図において、掘削溝の溝幅が狭いとき(同図(e))や、掘削溝の溝幅が拡がったとき(同図(f))の例をそれぞれ示すように、掘削溝の幅や海底地山の状況に応じて、多足歩行ロボット22の着底姿勢が安定するように各支持脚26を接地させる。
そして、姿勢が安定している状態で、口切掘削工程から垂下掘削工程による掘削手順を繰り返すことにより、一の区画内での掘削を安定して継続することができる。さらに、区画内移動工程および壁面除去工程を繰り返すことで、一段下の高さにて、上述した各工程での掘削を継続することができる。
そして、上述した採掘と同時に揚鉱ポンプ37、揚鉱用ポンプ25が駆動されることにより、揚鉱管36先端のサクションボックス34内部に負圧を生じさせ、これにより、採掘された鉱物が揚鉱管36の先端から吸引され、揚鉱管36から吸込管5を介して採鉱することができる。また、これと同時に、ウインチ47によるワイヤ33の繰り出しにより採掘装置30の掘削部本体の給進動作がなされるため、掘削および採鉱で形成された掘削溝VH内に採掘装置30の掘削部本体のみを深く侵入させることができる。
次いで、吸込管5で吸入された鉱物は分級器27に移送される。分級器27は、鉱物粒子の比重差によって遠心力により所望の鉱物とそうでない不要な鉱物とを分離する。分級で不要とされた鉱物は、図1に示すように、分級器27に接続された排出管7を介して海底の戻し置き場に導かれる。
一方、分離された鉱物のうち、所望の比重の鉱物は、揚鉱用ポンプ25に送られ、揚鉱管6を介して採鉱母船1の貯蔵器13に揚鉱される。採鉱母船1では、貯蔵器13に貯蔵するときに、鉱物を海水と分離し、鉱物が貯蔵器13内部に貯蔵される。
各採鉱ステーション20は、採掘装置30それぞれの最大採鉱深度まで採鉱したら採掘装置30の掘削部本体を後退した後に、採掘装置30を一の区画でのX−Y平面で移動して、一の区画でのX−Y平面全体を走査するように順次に採鉱を行う。一の区画でのX−Y平面での移動および移動後の採鉱は、本実施形態のように、コンピュータ(上記管理コンピュータ、およびコントローラ45等)により自動的に行ってもよいし、各採鉱ステーション20の状況をオペレータが海上の採鉱母船1から監視しつつ、オペレータの手動操作によって行ってもよい。
このようにして、この採掘装置30によれば、一の区画において、海底熱水鉱床ODから掘削された鉱物の採鉱を継続することができる。そして、この採掘装置30によれば、掘削溝VH内に採掘装置30の掘削部本体が存在しているので、掘削溝VHの開口側を塞いだ状態のまま鉱物を掘削しつつ採鉱を進めることができる。したがって、採掘された鉱物が海水中に舞い上がって飛散し、海中に流出することが防止または抑制される。そのため、海水の懸濁が防止または抑制される。
次に、採鉱ステーション20が備える多足歩行ロボット22による自走方法について説明する。なお、以下説明する採鉱ステーション20の自走動作は、上記管理コンピュータの監視下、図11および図12等に示した処理を含む、コントローラ45が実行する所定のプログラムに基づき行われるが、これに限定されず、オペレータのマニュアル操作によって行ってもよい。
採鉱ステーション20は、初期着底状態では、図4(b)に示すように、多足歩行ロボット22の上部フレーム21Xおよび下部フレーム21Yの全ての支持脚26が着底している。コントローラ45は、管理コンピュータから採掘命令を受けると、まず、上部フレーム21Xの全ての支持脚26を一旦離底させ、次いで、中間フレーム21Mと下部フレーム21Yを結合した状態で上部フレーム21XをXの正方向に一杯に移動させる。その後、コントローラ45は、上部フレーム21Xの全ての支持脚26を着底させて、上述した一の区画での採掘開始状態とする。
一の区画においては、上述したように、採鉱ステーション20のコントローラ45は、管理コンピュータから採掘開始命令を受け、中間フレーム21Mの内側の所定領域を上述した一連の工程により採掘する。コントローラ45は、一の区画の採鉱時には、多足歩行ロボット22の歩行を停止した状態で、中間フレーム21Mの内側の所定領域を、図9に示した採鉱方法で、中間フレーム21Mの内側の区画内での採掘装置30のX方向およびY方向の移動により順次に採掘・吸引して採鉱を行っていく(以下、歩行後の他の区画において同様)。
一の区画での所期の採鉱を終えたら、コントローラ45は、中間フレーム21Mの内側の所定領域を、次の区画に対応する位置となるように、図13(a)〜(d)に示すように各部を駆動制御して多足歩行ロボット22のプラットフォーム21を移動させる。
つまり、一の区画の採鉱を終えた状態では、同図(a)に示すように、上部フレーム21Xおよび下部フレーム21Yの全ての支持脚26が着底している。そのため、この例では、コントローラ45は、まず、同図(b)に示すように、上部フレーム21Xの支持脚26を着底させたまま、下部フレーム21Yの4つの支持脚26を、これに対応するジャッキ機構49の駆動により離底させる。
次いで、コントローラ45は、同図(c)に示すように、下部フレーム21Yと中間フレーム21Mを結合した状態で、水平方向への移動機構の駆動により、下部フレーム21Yと中間フレーム21MをXの正方向一杯に移動させる。その後、コントローラ45は、同図(d)に示すように、下部フレーム21Yの4つの支持脚26を、これに対応するジャッキ機構49の駆動により下方に伸長してそれぞれ着底させる。これにより、多足歩行ロボット22の上下のフレーム21X、21Yの内側の所定領域が次の区画となる。
次の区画において、採鉱ステーション20のコントローラ45は、管理コンピュータから採掘開始命令を受けると、中間フレーム21Mの内側の所定領域を採掘する。そして、次の区画での所期の採鉱を終えたら、コントローラ45は、以下、同様にして、上下のフレーム21X、21Yを交互に移動させてX方向に自走することができる。また、同様にして、上下のフレーム21X、21Yを交互に移動させてY方向にも自走することができる。
ここで、多足歩行ロボット22の移動に際し、海底鉱床の平坦地に堆積する軟弱な地盤や海山の傾斜や起伏等の不整地においては、各支持脚26の着底した位置の地盤強度が基本的に不明である場合が多い。その場合に、地盤強度が不十分であると、採鉱ステーション20の姿勢が不安定になるおそれがある。そこで、本実施形態では、多足歩行ロボット22の歩行処理時の移動に際し、上述した着底確認処理および支持強度判定処理を実行する。つまり、図13(c)から同図(d)に示す歩行処理に際し、着底確認処理および支持強度判定処理が実行される。
以下、図14から図24を参照しつつ着底確認処理および支持強度判定処理での動作について説明する。各図にて示す例は、移動対象フレームとして上部フレーム21Xが移動する例である。なお、歩行処理では当然に、当該移動対象フレームの4つの支持脚26の全ての着底状態を制御するものであるが、ここでは説明の簡便のために、4つの支持脚26のうち、図14〜24に示す模式図において手前側に見える、左右二つの支持脚をそれぞれ26A、26Bと呼称してこれら二つの支持脚の動作を説明する。また、ここでの説明は、各図の左側に示す支持脚26Aについては地盤強度が不十分である例として説明し、各図の右側に示す支持脚26Bについては地盤強度が十分である例として説明する。
図13(c)から同図(d)に示す歩行処理に際しては、まず、図14に下降動作のイメージを符号Dmで示すように(以下他の図において同じ)、上部フレーム21Xの4つの支持脚26が下降される(図11のステップS3)。下降が継続されると4つの支持脚26のスパイク75が着底し、所定の押し込み位置まで押し込まれたときに、着底検出センサ61の検出状態が「ON」とされ、着底情報の検出信号Sが出力される(図11のステップS4)。図15に示す記号「×」は、スパイク75が着底して所定の押し込み位置まで押し込まれた状態のイメージを示している(以下他の図において同じ)。また、同図に符号SBwで示すハッチング部は、地盤強度が不十分である地層のイメージであり、また、同図に符号SBsで示すハッチング部は、地盤強度が十分である地層のイメージである(以下他の図において同じ)。
全ての支持脚26が着底したら、支持強度判定処理が実行される(ステップS5→図12のステップS11)。支持強度判定処理では、図12のフローで説明したように、一脚ずつ順に判定が行われる。
まず、地盤強度が十分な地層に支持脚26Bが着底している例について図16から図19を参照しつつ説明する。図16に示す例では、まず、同図右側の支持脚26Bが下降される(ステップS12)。この例では、同図右側の支持脚26Bが着底している位置の地層は、地盤強度が十分である想定なので、下降開始間もなく地層側からの反力が大きくなる。
そのため、その反力によるプラットフォーム21の随時の姿勢に変化が生じると、基地制御ユニット46に内蔵された慣性センサ80が姿勢の変化を検出してコントローラ45に出力する。同図に示す符号Aの矢印は、慣性センサ80が姿勢の変化を検出してコントローラ45に姿勢が傾いたとの傾斜情報を出力しているイメージを示している(以下他の図において同じ)。
コントローラ45は、傾斜情報を受け次第、図18に示すように、支持脚26Bの昇降駆動を下降から上昇に転じる(図12のステップS14)。図18に上昇動作のイメージを符号Umで示す(以下他の図において同じ)。そして、コントローラ45は、支持脚26Bの上昇時、プラットフォーム21の随時の姿勢変化を監視する。
図19に示すように、コントローラ45は、慣性センサ80から姿勢が水平であるとの水平情報を取得したら(ステップS15:Yes)、直ちに支持脚26Bの昇降駆動を停止する(ステップS16)。同図に示す符号Hは、慣性センサ80から水平情報が出力されたイメージを示し、また、同図に示す記号「○」は、地盤強度が十分な地層においてプラットフォーム21の姿勢が水平に支持されているイメージを示している(以下他の図において同じ)。
以降同様にして、他の支持脚26についても順に上記手順によって地盤強度を確認しつつ、プラットフォーム21の姿勢が水平に支持された状態としたら(ステップS19→ステップS6:Yes)、当該移動対象フレームとしての上部フレーム21Xの移動および各支持脚26の着底動作を終了し、次の移動対象フレームについての歩行処理に移行する。
次に、地盤強度が不十分な地層に支持脚26Aが着底している例について図20から図24を参照しつつ説明する。図20に示す例では、まず、同図左側の支持脚26Aが下降される(ステップS12)。この例では、同図左側の支持脚26Aが着底している位置の地層は、地盤強度が不十分である想定である。そのため、同図では、下降開始後もしばらくは地層側から十分な反力が得られず、同図右側の支持脚26Bに比べて、支持脚26Aが潜り込んでしまっているイメージを示している。
ここで、「地盤強度が不十分な地層」としては、種々の地層を想定できる。例えば、上層部は、堆積層のように地盤強度が不十分なものの、下層部には盤強度が十分な地層がある場合(地層例1)や、上層部から下層部の深い位置まで地盤強度が不十分な地層の場合(地層例2)、支持脚26のスパイク75が着底した初期には十分な反力が得られないものの押し込み量が増えるにつれて次第に反力が増加するような地層の場合(地層例3)等が考えられる。本実施例では、図21以下に示すように、地層例1の場合を例に説明する。
図21に示すように、地層例1の場合において、下層部の地盤強度が十分な地層SBsまでの深さが、ステップS12での所定長未満であれば、図22に示すように、スパイク75が地盤強度が十分な地層SBsに着底し、間もなく地層側からの反力が大きくなる。この場合、以下上述した同図右側の支持脚26Bの例と同様に、慣性センサ80が姿勢の変化を検出してコントローラ45に姿勢が傾いたとの傾斜情報を出力し、コントローラ45は、傾斜情報を受け次第、図23に示すように、支持脚26Aの昇降駆動を下降から上昇に転じる(図12のステップS14)。そして、コントローラ45は、慣性センサ80から姿勢が水平であるとの水平情報を取得したら(ステップS15:Yes)、図24に示すように、直ちに支持脚26Aの昇降駆動を停止する(ステップS16)。これにより、同図左側の支持脚26Aの位置においても、地盤強度が十分な地層においてプラットフォーム21の姿勢が水平に支持される。
このように、この採鉱ステーション20によれば、海底鉱床の平坦地に堆積する軟弱な地盤や、海山の傾斜や起伏に対応できる上、採鉱ステーション20を自走可能な構成とすることにより、採鉱ステーションの位置替え(リロケーション)を行う支援船である架設配置用母船2を不要または使用を要する状態を大幅に少なくすることができる。そのため、採鉱操作の自動化が容易であり、プロジェクトの工期とコストを大幅に減少することができる。
特に、この採掘装置30を備える採鉱ステーション20、および、海底鉱物の採掘システム並びにこれらの設備を用いた揚鉱方法によれば、各採鉱ステーション20は、複数の支持脚26を有する多足歩行ロボット22を備え、各支持脚26は、垂直方向への移動機構であるジャッキ機構49を介してZ方向に個別に相対的スライド移動が可能に構成されるとともに、着底状態を検出する着底検出センサ61が装備されたフート60が設けられているので、プラットフォーム21の姿勢を安定させつつ歩行による移動を安定して行うことができる。そのため、海底鉱床の平坦地に堆積する軟弱な地盤や海山の傾斜や起伏等の不整地においても対応できる。
さらに、本実施形態の多足歩行ロボット22によれば、フート60は、着底部にスパイク75を備え、このスパイク75は、下方に向けて突設する尖頭部76と、尖頭部76の基端側に一体形成された円環状の着底面77と、を有するので、スパイク75によって、例えば礫が堆積した不安定地盤からなる急斜面に対する登坂能力を担保することができる。
また、このようなスパイク75をフート60に備えることにより、各支持脚26の着底確認判定の精度が向上するとともに着底位置の座標が明瞭になる。また、尖頭部76の基端側の円環状の着底面77によって面圧を確保できるため、着底時のプラットフォーム21の姿勢をより安定させるとともに不安定地盤での沈み込みを防止することができる。特に、海底熱水鉱床は、礫が堆積した不安定地盤からなる急斜面を有するとともに、起伏が多い上、強固な地盤や軟弱な地盤が偏在するため、海底熱水鉱床での使用に好適である。
さらに、本実施形態の多足歩行ロボット22によれば、フート60に内蔵された着底検出センサ61と、プラットフォーム21の随時の姿勢を検出可能な姿勢検出センサとしての慣性センサ80と、多足歩行ロボット22の歩行による移動並びに歩行時および静止時のプラットフォーム21の姿勢を制御するコントローラ45と、を備え、コントローラ45は、着底検出センサ61から取得された着底情報と、慣性センサ80から取得された姿勢情報と、に基づいて、各支持脚26がジャッキ機構49でZ方向に個別に相対的スライド移動されたときの着底状態を確認する着底確認処理と、この着底確認処理を行って各支持脚26の着底が確認された後に、多足歩行ロボット22の歩行時および静止時の姿勢が維持できる地盤か否かを判定する支持強度判定処理と、を実行するので、安定した歩行および着底姿勢を担保する上で優れている。
さらにフート60は、着底部となるスパイク75のスライド機構と、着底状態を検出する近接センサである着底検出センサ61と、を接地検出部として有し、スパイク75のスライド機構のスライド量に応じた着底検出センサ61の出力から着底状態を判断できるので、接地面の地盤の状態を判断する構成として好適である。
そして、オペレータがカメラ等によって監視しつつ手動操作を行う場合でも、この採掘装置30を備える採鉱ステーション20であれば、海水中への鉱物の飛散が防止または抑制されているため、採鉱作業の効率を向上させる上で好適である。また、採鉱ステーション20、および、採掘装置30が比較的に簡素な構成なので、深海のような過酷な環境下であっても、故障のおそれが低く信頼性の高い採掘システムを提供できる。
このように、本実施形態の採掘装置30を備える採鉱ステーション20、および、採掘システム並びにこれらの設備を用いた揚鉱方法によれば、海底鉱床の平坦地に堆積する軟弱な地盤や海山の傾斜や起伏等の不整地においても対応可能である。
さらに、掘削された鉱物を掘削溝VH内にある掘削部本体に装備されたサクションボックス34から揚鉱管36に吸い込むので、鉱物が海水中に舞い上がって飛散してしまうことが防止または抑制される。また、本実施形態の採掘システムは、採掘装置30で掘削された鉱物を掘削溝VH内部から揚鉱管36を介して吸込管5に直接導入するので、揚鉱時の海水中への飛散も防止または抑制できる。
特に、従来提案されているトレンチカッタでは、船上からトレンチカッタの位置をコントロールするものなので、船上からトレンチカッタを精度良く制御することは困難である。
これに対し、本実施形態では、採鉱ステーション20の採掘装置30として、トレンチカッタを採用するところ、本実施形態の採掘装置30は、海底に立設するプラットフォーム21上をXY方向にスライド移動でき、また、スライドガイド38の内に筐体31を格納すれば、採掘装置30の掘削部本体を垂下時の揺動を防止または抑制できる。
さらに、クローラ型掘削機や海上の船からワイヤ吊りする掘削機と比較して、海底における掘削機のリロケーションや、掘削機のポジショニングが採鉱ステーション20の機構的動作のみで実現できるため、海中採鉱基地の自動化が容易である。これにより、海上支援船からのアンビリカルケーブルおよびコントロール以外は独立でき、安価な支援船で済むことから開発コストの大幅な低減が可能となる。よって、海底熱水鉱床ODでの鉱物の採鉱に好適であるといえる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
例えば、上記実施形態では、姿勢検出センサとしての慣性センサ80を基地制御ユニット46に備えた例を説明したが、これに限定されず、この種の姿勢検出センサを複数備える構成とすることができる。
この場合に、多足歩行ロボット22のプラットフォーム21を構成する上部フレーム21Xおよび下部フレーム21Yのそれぞれに慣性センサ80等の3軸の姿勢検出センサと、各支持脚26のフート60にそれぞれ設けられた着底検出センサ61と、を設けることが好ましい。
プラットフォーム21を構成する上部フレーム21Xおよび下部フレーム21Yのそれぞれに姿勢検出センサを設けることにより、各フレーム21X、21Yの移動状況や姿勢を個別に管理でき、特に、各フレーム21X、21Yのスライド移動中の姿勢変化(移動によるものなのか、それとも重心移動により姿勢が不安定になったものなのか等)をきめ細かく監視できる。
また、例えば、上記実施形態では、多足歩行ロボット22が、着底検出センサ61および慣性センサ80による検出情報に基づいて、所定の着底確認処理および支持強度判定処理を実行するプログラムを実装して、接地面の地盤の状態を判断する例を説明したが、これに限らず、更に種々の処理を盛り込むことができることは勿論である。
例えば、着底確認処理および支持強度判定処理にて地盤の状態を判断する際に、4つの支持脚26がつくる矩形面内に多足歩行ロボット22の重心が位置していれば転倒することはない。そのため、着底確認処理および支持強度判定処理において、重心位置の相対移動状況を監視しつつ安定度を判定するプログラムを実装することはより好ましい。
また、例えば上記実施形態では、海上採鉱基地として採鉱母船1を例に説明したが、これに限定されず、海上揚鉱基地として機能すれば、例えば海上に建設されたプラットフォームなどであってもよい。
また、例えば上記実施形態では、採鉱された鉱物を、採鉱母船1内に設けられた貯蔵器13まで運搬する例で説明したが、これに限定されず、海上の近傍や海面下(例えば船底近くに貯蔵器を設ける)で揚鉱もしくは貯蔵、または分級を行ってもよい。
また、例えば上記実施形態では、揚鉱ユニット4が分級器27を有し、この分級器27により海中で鉱物を分級する例を示したが、これに限定されず、本発明に係る採掘装置によれば、採掘した鉱物を分級することなしに揚鉱してもよい。
また、例えば上記実施形態では、採鉱ステーション20は、複数台を用いて広範囲を同時に採鉱する例を示したが、勿論、一台のみを稼働することができる。また、採鉱ステーション20が装備する採掘装置30についても、小型のものから大型のものまで、種々の採掘装置30を用いることができる。
また、本発明においては、採掘・吸引部を稼働させるために用いるポンプの基数や流路の系統数も限定されず、複数のポンプによって稼働してよいし、また、一基のポンプのみによって一系統の流路構成で稼働してもよい。
但し、本発明においては、採掘・吸引部が取り扱う圧力媒体は「海水」のみであることから、採掘・吸引部の稼働機構部を1系統に限って設けることは好ましい。このような構成とすれば、ポンプのような複雑な構造を有する稼働機構を最少限の一基のみとし、また、ポンプを通過する圧力媒体が海水のみとすることで、コストを抑制するとともに信頼性を向上させる上で好適である。
また、例えば上記実施形態では、採掘装置30がY移動フレーム44上に設けられている例を示したが、これに限らず、例えば採掘装置30をX移動フレーム43の側に設けることもできる。また、採掘装置30が中間フレーム21Mに固定されている構成としてもよい。この場合、XおよびY移動フレーム43、44を設けずに、中間フレーム21Mを一枚板にして、採掘装置30を中間フレーム21Mに直接固定する。そして、この構成において、掘削動作は、支持脚26の下降または中間フレーム21M上の昇降機構(上記符号47、48、51等が対応)、および中間フレーム21Mのスライド機構を使うことによって行うことができる。
また、例えば上記実施形態では、本実施形態の多足歩行ロボット22を用いて海底鉱床を採鉱する使用例を説明したが、これに限らず、本発明に係る多足歩行ロボットは、例えばダムのメンテナンス、治水の安定、災害の防止および発電能力の向上等を目的として、ダムの内部の堆積土壌の清掃用ロボットとしても使用できる。この場合に、トレンチカッタを備える採掘装置30に替えて、ジェットポンプ(水流式イジェクタ)などを装備した清掃用の装置などに換装できる。
1 採鉱母船(海上採鉱基地)
2 架設配置用母船
3 運搬船
4 揚鉱ユニット
5 吸込管
6 揚鉱管
7 排出管
8 アンビリカルケーブル
11 作業機
11w 作業機のワイヤ
12 発電機
13 貯蔵器
20 採鉱ステーション(海中採鉱基地)
21 プラットフォーム
21M 中間フレーム
21X 上部フレーム
21Y 下部フレーム
22 多足歩行ロボット
25 揚鉱用ポンプ
26 支持脚
27 分級器
30 採掘装置(トレンチカッタ)
31 筐体
31a,31b ガイド部
32 ドラムカッタ
32g 水平軸
33 ワイヤ
34 サクションボックス
35 流体駆動モータ(駆動部)
36 揚鉱管(採鉱部)
37 揚鉱ポンプ
38 スライドガイド
39 高圧管
40 供給ポンプ
43 X移動フレーム
44 Y移動フレーム
45 コントローラ
46 基地制御ユニット
47r ワイヤドラム
47 ウインチ
48r 高圧管ドラム
48 高圧管の巻回器
49 ジャッキ機構(垂直方向への移動機構)
51 揚鉱管の巻回器
53 X方向用移動機構
54 Y方向用移動機構
60 フート
61 着底検出センサ
62 フートベース(上部ベース)
63 フートベース(下部ベース)
64 フート保護壁
65 スタッド
66 スタッド固定ナット
67 保護壁固定ボルト
68 シリンダ固定ボルト
69 フート固定ボルト
70 検出子シリンダ
71 防塵スリーブ
72 ガイドブシュ
73 検出子
74 ばね
75 (着底部の)スパイク
76 尖頭部
77 着底面
80 慣性センサ(姿勢検出センサ)
SL 海上
SB 海底
OD 海底熱水鉱床(海底鉱床)
VH 竪穴(掘削溝)

Claims (6)

  1. 上部フレーム、下部フレームおよびこれら上下のフレーム間に配置される中間フレームを有するプラットフォームと、前記上下のフレームそれぞれに設けられた複数の支持脚と、を備える多足歩行ロボットであって、
    前記複数の支持脚は、各支持脚が、垂直方向への移動機構を介してZ方向に個別に相対的スライド移動が可能に構成され、各支持脚の下端には、着底状態を検出する着底検出センサが装備されたフートが設けられており、
    前記中間フレームと前記上部フレームとは、水平方向への移動機構を介して一の方向に相対的スライド移動が可能に構成され、
    前記中間フレームと前記下部フレームとは、水平方向への移動機構を介して前記一の方向と直交する他の方向に相対的スライド移動が可能に構成されていることを特徴とする多足歩行ロボット。
  2. 前記フートは、着底部にスパイクを備え、該スパイクは、下方に向けて突設する尖頭部と、該尖頭部の基端側に一体形成された円環状の着底面と、を有する請求項1に記載の多足歩行ロボット。
  3. 前記プラットフォームの随時の姿勢を検出可能な姿勢検出センサと、前記プラットフォームの歩行による移動並びに歩行時および静止時の前記プラットフォームの姿勢を制御するコントローラと、を更に備え、
    前記コントローラは、前記着底検出センサから取得された着底情報と、前記姿勢検出センサから取得された姿勢情報と、に基づいて、各支持脚が垂直方向への移動機構を介してZ方向に個別に相対的スライド移動されたときの着底状態を確認する着底確認処理と、該着底確認処理を行って各支持脚の着底が確認された後に、前記プラットフォームの歩行時および静止時の姿勢が維持できる地盤か否かを判定する支持強度判定処理と、を実行可能に構成されている請求項1または2に記載の多足歩行ロボット。
  4. 海底鉱床を採掘する採掘装置と、該採掘装置が装備されるとともに海底に立設される多足歩行ロボットと、を備える海中採鉱基地であって、
    前記多足歩行ロボットとして、請求項1〜3のいずれか一項に記載の多足歩行ロボットを備えることを特徴とする海中採鉱基地。
  5. 前記採掘装置は、前記多足歩行ロボットのプラットフォーム側からワイヤにて昇降可能に垂下される筐体と、該筐体下部に設けられて互いに対向する少なくとも一対のドラムカッタと、該対をなすドラムカッタを回転駆動させる駆動部と、前記ドラムカッタで掘削した掘削物を採鉱するための採鉱部と、を有する請求項4に記載の海中採鉱基地。
  6. 前記多足歩行ロボットは、前記上部フレームまたは前記下部フレームに装備されて前記中間フレームの枠内用移動機構により移動可能な移動フレームを更に備え、
    前記採掘装置は、前記枠内用移動機構の駆動により水平面で互いに直交するX方向およびY方向の少なくとも一方に移動可能に前記移動フレームに装着されている請求項4または5に記載の海中採鉱基地。
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