JP7340189B2 - 海底鉱床採鉱装置および海底鉱床の採鉱方法 - Google Patents

海底鉱床採鉱装置および海底鉱床の採鉱方法 Download PDF

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Description

本発明は、海底鉱床での採鉱技術に関する。
近年、各種産業機器を製造する上で必要不可欠な金属であり存在量が少ない有用金属の価格が高騰している。有用金属は産業上必要不可欠なものであるが、可採量が少ないだけでなく、産出国が限られているため地政学的リスクが存在している。そこで、海底鉱物の中でも、海底下に存在する有用金属含有鉱物が注目されている。
海底鉱物中には、現在地上で採掘されている鉱物と比較して、高濃度で有用金属が存在していることが各種調査で明らかにされている。そこで、近年、様々な機関で試掘調査が行なわれ、また、海底鉱物の採掘方法や採掘システムも種々提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1には、海底鉱物の採掘システムが開示されている。同文献記載の採掘システムは、海底鉱床の表面を研削可能な研削ツールを有するクローラ型の掘削機を備える。クローラ型の掘削機は、海面側の供給源から電力および制御信号を受けて海底を移動しつつ、開放型の研削ツールにより海底鉱床の表面を研削する。研削によって生産された研削物は、分級手段によって所定のサイズを超えないように分級され、分級された研削物が海上まで運搬される。
特表2013-528726号公報
しかし、海底鉱床においては、鉱床の隆起部表層部にバラ積み状態の礫が山積みになっている場合がある。そのため、特許文献1に開示されるクローラ型の掘削機によっては直ちに対応できず、採鉱工程に移行することが難しいという、この種の海底鉱床に特有の問題がある。
つまり、この種の海底鉱床の成因は、海水によって急冷された熱水が重金属を析出して次第にチムニーを形成し、そのチムニーが崩壊し、礫状に堆積して隆起部が形成されてなる。これにより、海底鉱床は、その隆起部表層部が礫で覆われ、バラ積み状態の礫が山積みになる。一方、海底鉱床の隆起部内層部は、礫間が充填されることで固着状態になっていると考えられる。
したがって、この種の海底鉱床の隆起部は、急な傾斜や起伏がある上、山積み状態の礫が表層部を覆っている不安定な地盤となる。そのため、このような特有の構造をもつ海底鉱床をクローラ型の掘削機で採鉱するためには、まず、海底鉱床の隆起部表層部の礫を除去ないし移動しないと、山積み状態の礫が表層部を覆っている不安定な地盤ではクローラでの走行に支障があり、掘削機を効率良く稼働させることが困難なのである。
また、鉱山での採鉱作業では、山の低い位置からの採鉱作業では落石のおそれがある。そのため、山の高い位置から低い位置に向けて採鉱作業を継続することが望ましいという問題もある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、このような特有の構造をもつ海底鉱床を効率良く採鉱する上で好適な、海底鉱床採鉱装置および海底鉱床の採鉱方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る海底鉱床採鉱装置は、海底鉱床の隆起部またはその近傍に海底に自立可能に設置される支柱と、該支柱の上部に装備されるとともに、隆起部の高い位置の礫を低い位置に向けて移動可能な構成を少なくとも含む採鉱に必要な作業機器が装備された採鉱装置本体と、を備えることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る海底鉱床の採鉱方法は、本発明の一態様に係る海底鉱床採鉱装置を用い、海底鉱床の隆起部またはその近傍に海底に自立するように前記支柱を設置する設置工程と、自立した前記支柱の上部に前記採鉱装置本体を装備する装備工程と、前記採鉱装置本体が有する作業機器で採鉱に必要な作業を隆起部の高い位置から低い位置に向けて行う採鉱工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、海底鉱床の隆起部またはその近傍に支柱を設置し、自立した支柱の上部に採鉱装置を装備して、その採鉱装置が有する作業機器により、採鉱に必要な作業を隆起部の高い位置から低い位置に向けて行うことができる。特に、採鉱装置本体の作業機器は、隆起部の高い位置の礫を低い位置に向けて移動可能な構成を有している。
そのため、本発明によれば、隆起部表層部が礫で覆われてバラ積み状態の礫が山積みになっている海底鉱床にあっても、山積み状態の礫を高い位置から低い位置に移動させて、隆起部の高い位置から低い位置に向けて採鉱作業を継続できる。よって、本発明によれば、海底鉱床を効率良く採鉱する上で好適である。
なお、近傍に支柱が設置されるの、「近傍」とは、設置される支柱の上部に装備される作業機器により、隆起部の高い位置の礫を低い位置に向けて移動可能な構成を満たす範囲である。
上述のように、本発明によれば、海底鉱床を効率良く採鉱できる。
本発明の一実施形態における、海底鉱床の採鉱方法に用いる採鉱装置を説明する模式図である。 本発明の一実施形態における、海底鉱床の採鉱方法を説明する工程(設置工程((a)は竪穴形成工程、(b)は支柱刺設工程)の模式図である。 本発明の一実施形態における、海底鉱床の採鉱方法を説明する工程(装備工程(装備挿入工程))の模式図である。 本発明の一実施形態における、海底鉱床の採鉱方法を説明する工程(採鉱工程(礫移動工程))の模式図である。 本発明の一実施形態における、海底鉱床の採鉱方法を説明する工程(採鉱工程(掘削工程))の模式図である。 本発明の一実施形態における、海底鉱床の採鉱方法を説明する工程(採鉱工程(移送工程))の模式図である。 本発明の一実施形態における、海底鉱床の採鉱方法に用いる採鉱装置の他の設置例を説明する模式図である。 本発明の一実施形態における、海底鉱床の採鉱方法に用いる採鉱装置の他の例(設置含む)を説明する模式図である。 本発明の一実施形態における、海底鉱床の採鉱方法に用いる採鉱装置の他の例(設置含む)を説明する模式図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
まず、本実施形態における、海底鉱床の採鉱方法に用いる海底鉱床採鉱装置(以下、単に「採鉱装置」ともいう)について説明する。
図1に示すように、この採鉱装置100は、円柱状の支柱10と、支柱10の上部10tに装備される採鉱装置本体20と、を備える。支柱10は、海底鉱床Dの隆起部Mまたはその近傍Mvに海底Bに自立可能に設置される。採鉱装置本体20には、採鉱に必要な作業を隆起部Mの高い位置Hmから低い位置Lmに向けて行う作業機器30、40が装備されている。
作業機器30、40の駆動を含む採鉱装置本体20の動力および制御信号は、洋上の母船からアンビリカブルケーブルを介して供給可能に構成され、採鉱装置本体20の操作は洋上の母船からオペレータによって行われる。
なお、オペレータの視認性については、各作業機器30、40それぞれの適所に、不図示のカメラおよびセンサが装備されており、これらによって取得された画像情報を含む管理情報によって適切な操作が可能になっている。
採鉱装置本体20は、枠状に形成された支持フレーム21と、支持フレーム21の上部中央に、旋回装置22を介して装備された水平フレーム23と、を有する。支持フレーム21の下部中央には、円柱状の支柱10に挿抜可能な支柱装着部21sが設けられている。
これに対し、支柱10の上部近傍には、径方向に張り出す鍔部10fが設けられており、支持フレーム21の下面が鍔部10fの上面に載置された状態で支持されて、装着位置が保持されるようになっている。
水平フレーム23の上部には、作業機器として、一端側には、アタッチメントとしてグラップル31が装備された第一クレーン30が旋回可能に設置され、他端側には、アタッチメントとして、鉄球等のハンマー41が装備された第二クレーン40が旋回可能に設置されている。
本実施形態の採鉱装置100は、支柱10の中心軸CL1に対し、各クレーン30,40の水平方向での設置位置Aが例えば8m、各クレーン30,40に装備されたアタッチメント31,41の設置位置Aからの標準作業距離Bが例えば7mに設定されている。つまり、本実施形態の例での「近傍」の範囲は、設置位置A+標準作業距離Bの範囲が対応する。
次に、本実施形態における、海底鉱床の採鉱方法について、図2および図3を適宜参照しつつ説明する。
本実施形態の海底鉱床の採鉱方法では、まず、図2に示すように、海底鉱床Dの隆起部Mまたはその近傍Mvに、支柱10を海底Bに自立するように設置する(設置工程)。同図に示す例では、初めに、同図(a)に示すように、海底鉱床Dの隆起部Mの頂部Tmから隆起部Mの中心軸CLに沿って、支柱10を海底Bに自立可能な深度まで竪穴を掘削する(竪穴形成工程)。自立状態の信頼性は、岩盤調査時に取得された強度データに基づき、支柱10とその上部10tに装備される採鉱装置本体20とが確実に自立する深度まで竪穴が掘削されることで確保される。
この竪穴を掘削に際しては、例えば地球深部探査船でのライザー式掘削技術等のような掘削技術によって、岩盤調査等も含めて掘削することができる。次いで、同図(b)に示すように、掘削された竪穴の内部に支柱10を差し込んで立設する(支柱刺設工程)。このとき、必要に応じて、水中コンクリートを竪穴の内壁(ライザー管を用いる場合にはその内壁)と支柱10の外周面との間に水中で設置してもよい。
次いで、図3に示すように、その自立した支柱10の上部10tに採鉱装置本体20を装備する(装備工程)。本実施形態では、上述したように、支持フレーム21の下部中央には、支柱10に挿抜可能な支柱装着部21sが設けられているので、支柱装着部21sを支柱10の上部10tに差し込み、支柱10の鍔部10fの上面に支持フレーム21の下面が載置されることにより装着位置が保持される(装備挿入工程)。
これにより、本実施形態の海底鉱床の採鉱方法では、以降、この採鉱装置本体20が有する作業機器30、40及び他の付帯設備により、採鉱に必要な作業を隆起部Mの高い位置Hmから低い位置Lmに向けて(本実施形態では、隆起部Mの頂部から裾部に向けて)行う準備が整えられる。本実施形態では、採鉱装置本体20の作業機器30、40を用いて隆起部Mの頂部から裾部に向けて海底鉱床Dの採鉱に必要な作業を進める(採鉱工程)。
なお、上記採鉱装置100に対する海底鉱床Dの相対スケールとしては、この例では、隆起部Mの頂部までの礫堆積層αが5m、初期の作業領域を確保するための必要半径γが15m、初期の作業領域を確保するための隆起部Mの頂部からの掘削高さβが15m程度を想定したものである。
以下、本実施形態の採鉱工程について、図4~図6を適宜参照しつつより詳しく説明する。
採鉱工程は、まず、図4に示すように、採鉱装置本体20に装備された第一クレーン30のグラップル31で隆起部Mの表層部の礫Rを、「隆起部Mの高い位置Hmから低い位置Lm(以下、「非作業領域」ともいう)に移動する(礫移動工程)。なお、同図に符号m1で示す矢印は、隆起部Mの表層部の礫Rをグラップル31で移動しているイメージを示している。
このとき、隆起部Mの表層部の礫Rの状態に応じ(例えば、グラップル31で移動困難な大きさの礫Rや、礫Rが固着状態にあるような場合)、第二クレーン40のハンマー41で礫Rを小割する(小割工程)。
次いで、図5に示すように、隆起部表層部の礫Rを非作業領域に移動して露出した隆起部Mの高い位置Hm(以下、「掘削作業領域」ともいう)の隆起部内層部の岩盤に、小型の掘削機70を着地させ、掘削機70に装備されたショベルやリッパーで、作業領域での隆起部内層部の岩盤が平地になるように、作業領域の岩盤を破砕して掘削する(掘削工程)。
次いで、同図に示すように、作業領域での掘削塊Pをグラップル31で非作業領域に移動させる(掘削塊移動工程)。なお、同図に符号m2で示す矢印は、作業領域での掘削塊Pをグラップル31で非作業領域に移動しているイメージを示している。
次いで、図6に示すように、作業領域での隆起部内層部の岩盤が平地にされた位置に、ジョークラッシャおよびポンプを備えた移送装置80を設置する(移送装置設置工程)。
そして、同図に示すように、非作業領域に積層されている礫Rおよび掘削塊Pを、グラップル31で作業領域の移送装置80に投入し(投入工程)、非作業領域の礫Rおよび掘削塊Pを、例えば隆起部裾野に配置したストックパイル(不図示)等に移送して礫Rおよび掘削塊Pを非作業領域から取り除きつつ採鉱を継続する(移送工程)。なお、同図に符号m3で示す矢印は、非作業領域に積層されている礫Rおよび掘削塊Pを、グラップル31で作業領域の移送装置80に投入するイメージを示している。
次に、本実施形態の海底鉱床採鉱装置およびこれを用いた海底鉱床の採鉱方法の作用効果について説明する。
本実施形態の海底鉱床の採鉱方法によれば、上述した各工程により、海底鉱床の隆起部Mまたはその近傍に自立した支柱10の上部に採鉱装置本体20を装備し、その採鉱装置本体20が有する作業機器30,40で、採鉱に必要な作業を隆起部Mの高い位置から低い位置に向けて行うことができる。
そのため、本実施形態の海底鉱床採鉱装置100およびこれを用いた海底鉱床の採鉱方法によれば、隆起部表層部が礫で覆われて、バラ積み状態の礫が山積みになっている海底鉱床にあっても、山積み状態の礫Rを高い位置から順に移動させつつ、隆起部Mの高い位置から低い位置に向けて採鉱作業を継続できる。
そして、本実施形態の海底鉱床採鉱装置100およびこれを用いた海底鉱床の採鉱方法によれば、隆起部内層部の岩盤のうち、残された低い位置の部分も、掘削機70で平地になるように掘削し、礫Rおよび掘削塊Pは移送装置80に投入してストックパイルに移送するので、採鉱作業を継続できる。よって、海底鉱床Dを効率良く採鉱する上で優れている。
このように、本実施形態の海底鉱床採鉱装置100およびこれを用いた海底鉱床の採鉱方法によれば、上述したような特有の構造をもつ海底鉱床Dを効率良く採鉱できる。特に、本実施形態によれば、海底鉱床Dの隆起部Mの頂部に、掘削機70および移送装置80が作業できる領域を確保して、隆起部内層部の岩盤を掘削しつつ、ストックパイルに礫Rおよび掘削塊Pを移送するという採鉱工程を効率良く継続できるのである。
なお、本発明に係る海底鉱床採鉱装置および海底鉱床の採鉱方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、支柱10の設置前に竪穴Hを掘削し、その後に、竪穴H内に支柱10を設置する例を示したが、これに限定されない。つまり、支柱設置前の竪穴Hの掘削は本発明での必須構成でなく、例えば、支柱自体をドリルツールとして掘削しつつ打込むことができれば、竪穴Hを設けずに支柱10を直に設置してもよい。
また、支柱10自体の態様についても、上記実施形態では、円柱状の支柱を例示したが、これに限らず、海底鉱床Dの隆起部Mまたはその近傍Mvに海底Bに自立可能に設置可能であれば、種々の態様を採用できる。例えば、トラス構造の骨組によって支柱10を構成してもよい。
また、上記実施形態では、支柱10と採鉱装置本体20との関係は、一の支柱10を海底鉱床Dの隆起部Mの頂部から中心軸CLに沿って設置し、一の支柱10の上部10tに一の採鉱装置本体20が固定(載置)される例を示したが、これに限らず、採鉱装置本体20が支柱10に沿って上下に移動可能な構成としてもよい。また、支柱10の設置位置やその本数、および採鉱装置本体20の台数についてもこれに限定されない。
例えば、図7に第一の変形例を示すように、採鉱装置本体20による採鉱作業が可能な範囲であれば、支柱10の中心軸CL1が、隆起部Mの中心軸CLから側方に偏倚した場所での垂直な軸Cl2に沿って位置するように、隆起部Mの近傍に海底Bに自立可能に設置してもよい。このような構成であれば、作業機器30、40のクレーンとして、長いクレーンを採用すれば、隆起部Mの頂部での採鉱作業性を向上させる上で好適である。
また、例えば、図8に第二の変形例を示すように、複数本(この例では二本)の支柱10を使用し、各支柱10の中心軸CL1が、隆起部Mの中心軸CLから側方に偏倚した2つの場所での垂直な軸CL2、CL3に沿ってそれぞれが位置するように、隆起部Mの近傍に海底Bに自立可能に設置してもよい。そして、この例では、その二本の支柱10相互に水平フレーム23を掛け渡しており、その架け渡された水平フレーム23の上に、各作業機器30,40を装備している。
このような構成であれば、仮に一の支柱10での自立強度が不十分な岩盤であっても、自立に必要な状態を確保する上で好適である。また、作業機器として、水平フレーム23に沿って移動可能な天井クレーンを採用する上で好適である。
また、例えば、図9に第三の変形例を示すように、第二の変形例同様に、複数本(この例では二本)の支柱10を使用し、各支柱10の中心軸CL1が、隆起部Mの中心軸CLから側方に偏倚した2つの場所での垂直な軸CL2、CL3に沿ってそれぞれが位置するように、隆起部Mの近傍に海底Bに自立可能に設置し、各支柱10それぞれに、個別に採鉱装置本体20を装備してもよい。このような構成であれば、第一の変形例の作用効果に加え、複数の採鉱装置本体20の同時稼動によって作業性を向上させる上で好適である。
また、上記実施形態では、海底鉱床採鉱装置100によって、掘削機70および移送装置80を隆起部内層部の岩盤上に設置できるように礫Rを除去する例を示したが、これに限定されるものではない。
つまり、海底鉱床採鉱装置100の用途は、採鉱に必要な作業を隆起部の高い位置から低い位置に向けて行うものを含めば、種々の用途に適用できる。例えば、作業機器30のクレーンとして、長いクレーンを採用すれば、海底鉱床採鉱装置100を搬送機器として、鉱床全体の礫や鉱石を搬送できる。
10 支柱
10t 支柱上部
20 採鉱装置本体
21 支持フレーム
22 旋回装置
23 水平フレーム
30 第一クレーン(作業機器)
31 グラップル
40 第二クレーン(作業機器)
41 ハンマー
70 掘削機
80 移送装置
100 海底鉱床採鉱装置
B 海底
D 海底鉱床
M 隆起部
Mv 隆起部近傍
Hm 隆起部の高い位置
Lm 隆起部の低い位置
R 礫
P 掘削塊

Claims (6)

  1. 海底鉱床の隆起部またはその近傍に海底に自立可能に設置される支柱の上部に装備される採鉱装置本体を備え、
    前記採鉱装置本体は、
    前記支柱の上端部に装着される支持フレームと、
    前記支持フレームの上部に水平旋回可能に装備される水平フレームと、
    前記水平フレームの両端に水平旋回可能にそれぞれ設けられる第一クレーンおよび第二クレーンと、
    前記第一クレーンの先端に作業機器として装備されるグラップルと、
    前記第二クレーンの先端に作業機器として装備されるハンマーと、
    を有することを特徴とする海底鉱床採鉱装置。
  2. 請求項1に記載の海底鉱床採鉱装置を用い、
    海底鉱床の隆起部またはその近傍に海底に自立するように前記支柱を設置する設置工程と、自立した前記支柱の上部に前記採鉱装置本体を装備する装備工程と、前記採鉱装置本体が有する作業機器で採鉱に必要な作業を隆起部の高い位置から低い位置に向けて行う採鉱工程と、を含むことを特徴とする海底鉱床の採鉱方法。
  3. 前記設置工程は、海底鉱床の隆起部の高い位置から隆起部内部に竪穴を形成する竪穴形成工程と、前記竪穴内に支柱を打ち込む支柱刺設工程と、を含み、
    前記装備工程は、自立した前記支柱の上部に前記採鉱装置本体の下部に設けられた装着部を差し込んで装備する装備挿入工程を含み、
    前記採鉱工程は、前記採鉱装置本体が有する作業機器を用いて前記隆起部の高い位置から低い位置に向けて前記海底鉱床の礫を移動する礫移動工程を含む請求項2に記載の海底鉱床の採鉱方法。
  4. 前記採鉱工程は、
    前記礫移動工程で隆起部表層部の礫を前記低い位置に移動して露出した隆起部内層部の岩盤に掘削機を配置し、前記隆起部内層部の岩盤が平地になるように前記掘削機で岩盤を掘削する掘削工程と、
    前記採鉱装置本体が有する作業機器または前記掘削機で前記掘削された岩盤の掘削塊を非作業領域に移動させる掘削塊移動工程と、を含む請求項3に記載の海底鉱床の採鉱方法。
  5. 前記採鉱工程は、
    前記隆起部内層部の岩盤が平地にされた位置に移送装置を設置する移送装置設置工程と、前記移動されている礫および/または掘削塊を前記採鉱装置本体が有する作業機器で前記移送装置に投入する投入工程と、その投入された礫および/または掘削塊を前記移送装置によって移送する移送工程と、を更に含む請求項4に記載の海底鉱床の採鉱方法。
  6. 前記採鉱工程は、前記採鉱装置本体の作業機器として装備された前記ハンマーで礫を小割する小割工程を更に含む請求項2~5のいずれか一項に記載の海底鉱床の採鉱方法。
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