JP2019137526A - プリンター - Google Patents
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Abstract
【課題】用紙の印画部に圧力を加えることなく、当該用紙を搬送する。【解決手段】搬送機構50は、用紙8を挟むための平面5s,4sを含む。搬送機構50は、平面5s,4sで用紙8の余白部8eを挟んだ挟み状態で、当該用紙8を搬送する。【選択図】図1
Description
本発明は、サーマルヘッドを使用して、用紙に画像を形成する機能を有するプリンターに関する。
サーマルヘッドを使用する従来のプリンターでは、グリップローラーおよびピンチローラーを使用して、プリント用紙等の用紙を搬送する方法(以下、「搬送方法N」ともいう)が使用される。搬送方法Nでは、インクが用紙に転写される際に、グリップローラーおよびピンチローラーにより当該用紙が挟まれた状態で、当該用紙が搬送される(例えば、特許文献1,2参照)。
搬送方法Nは、用紙の搬送精度の向上、および、色ズレによる印画品質の低下の防止には効果的である。なお、グリップローラーの表面には、複数の微小な突起が設けられている。そのため、搬送方法Nでは、グリップローラーの突起が用紙に接触することにより、当該用紙の表面に多くのへこみ(以下、「グリップ痕」ともいう)が発生する。また、搬送方法Nでは、ピンチローラーにより、用紙に対し高圧力が加わった場合、当該用紙に直線状のへこみ(以下、「ピンチ痕」ともいう)が発生する。用紙に、グリップ痕、ピンチ痕等のへこみが存在する場合、当該用紙に形成(印刷)される画像の品質は低くなる。
そこで、用紙のうち、画像を形成するための印画部に、へこみの発生の起因となる圧力を加えることなく、用紙を搬送する構成が要求される。なお、上記の搬送方法Nでは、この要求を満たすことはできない。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、用紙の印画部に圧力を加えることなく、当該用紙を搬送することが可能なプリンターを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るプリンターは、長尺状の用紙に画像を形成する機能を有する。前記用紙は、前記画像を形成するための印画部と当該画像の形成対象でない余白部とを有し、前記用紙の長手方向において、前記印画部および前記余白部は隣接しており、前記プリンターは、前記用紙を搬送するための搬送機構を備え、前記搬送機構は、前記用紙を挟むための2つの平面を含み、前記搬送機構は、前記2つの平面で前記用紙の前記余白部を挟んだ挟み状態で、当該用紙を搬送する。
本発明によれば、前記搬送機構は、前記用紙を挟むための2つの平面を含む。前記搬送機構は、前記2つの平面で前記用紙の前記余白部を挟んだ挟み状態で、当該用紙を搬送する。これにより、用紙の印画部に圧力を加えることなく、当該用紙を搬送することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の図面では、同一の各構成要素には同一の符号を付してある。同一の符号が付されている各構成要素の名称および機能は同じである。したがって、同一の符号が付されている各構成要素の一部についての詳細な説明を省略する場合がある。
なお、実施の形態において例示される各構成要素の寸法、材質、形状、当該各構成要素の相対配置などは、本発明が適用される装置の構成、各種条件等により適宜変更されてもよい。また、各図における各構成要素の寸法は、実際の寸法と異なる場合がある。
<実施の形態1>
(構成)
図1は、実施の形態1に係るプリンター100のうち、印画を行うための印画構成を示す図である。なお、図1には、プリンター100の印画構成以外の構成(電源部、画像処理部、駆動部、制御部、構造支持部、表示部等)は、図示されていない。
(構成)
図1は、実施の形態1に係るプリンター100のうち、印画を行うための印画構成を示す図である。なお、図1には、プリンター100の印画構成以外の構成(電源部、画像処理部、駆動部、制御部、構造支持部、表示部等)は、図示されていない。
図1において、X方向、Y方向およびZ方向は、互いに直交する。以下の図に示されるX方向、Y方向およびZ方向も、互いに直交する。以下においては、X方向と、当該X方向の反対の方向(−X方向)とを含む方向を「X軸方向」ともいう。また、以下においては、Y方向と、当該Y方向の反対の方向(−Y方向)とを含む方向を「Y軸方向」ともいう。また、以下においては、Z方向と、当該Z方向の反対の方向(−Z方向)とを含む方向を「Z軸方向」ともいう。
また、以下においては、X軸方向およびY軸方向を含む平面を、「XY面」ともいう。また、以下においては、X軸方向およびZ軸方向を含む平面を、「XZ面」ともいう。また、以下においては、Y軸方向およびZ軸方向を含む平面を、「YZ面」ともいう。
プリンター100は、熱転写型のプリンター(サーマルプリンター)である。プリンター100は、当該プリンター100に対し、ロール紙18およびインクシート9が着脱自在なように構成される。ロール紙18は、回転自在に構成されている。ロール紙18は、長尺状の用紙8がロール状に巻かれて構成される。用紙8は、印刷を行うためのプリント用紙である。ロール紙18は、当該ロール紙18が回転することにより、用紙8を供給する。
図1は、プリンター100に、ロール紙18およびインクシート9が装着されている状態を示す。インクシート9の形状は、長尺状である。インクシート9の一方側の端部がボビン(図示せず)に巻かれることにより、インクシートロール9aが構成される。また、インクシート9の他方側の端部が別のボビン(図示せず)に巻かれることにより、インクシートロール9bが構成される。
インクシート9には、複数の長尺状の転写材料領域が、当該インクシート9の長手方向に並ぶように設けられている。各転写材料領域には、4種類の転写材料が当該転写材料領域(インクシート9)の長手方向に並ぶように設けられる。当該4種類の転写材料は、イエロー(Y)のインク、マゼンダ(M)のインク、シアン(C)のインク、および、オーバーコート層(OP)である。なお、各転写材料領域には、オーバーコート層が設けられなくてもよい。
以下においては、イエロー、マゼンタおよびシアンを、それぞれ、「Y」、「M」および「C」ともいう。また、以下においては、Yのインク、MのインクおよびCのインクの各々を、「色インク」または「インク」ともいう。
プリンター100は、用紙8に画像を形成する機能を有する。プリンター100は、用紙8に画像を形成するための印画処理を行う機能を有する。
プリンター100の印画構成は、搬送機構50と、搬送ローラー対6と、サーマルヘッド2と、プラテンローラー3と、切断部10と、排出ローラー対7と、検出部11とを備える。
搬送機構50は、用紙8を搬送するための機構である。搬送機構50は、後述の用紙搬送部25(制御部23)の制御に従って動作する。
搬送ローラー対6は、後述の用紙搬送部25の制御により、ロール紙18から供給される用紙8を搬送する機能を有する。搬送ローラー対6は、グリップローラー6aと、ピンチローラー6bとを含む。なお、グリップローラー6aは、図示しない回転駆動源(モーター等)の駆動に従って、回転する。搬送ローラー対6は、グリップローラー6aとピンチローラー6bとの間隔の大きさを変更することが可能なように構成されている。
搬送ローラー対6に含まれる2つのローラー(グリップローラー6aおよびピンチローラー6b)の両方または一方の表面は、ゴムで覆われている。この2つのローラーで用紙8を挟んだ状態で、当該2つのローラーの一方を回転させることにより、ゴムの摩擦力で用紙8を搬送する。
サーマルヘッド2は、用紙8に画像の転写を行うための熱を発する。プラテンローラー3は移動自在に構成される。プラテンローラー3は、用紙8およびインクシート9を、サーマルヘッド2に圧着させる機能を有する。
切断部10は、後述の制御部23の制御に従って、用紙8を切断する機能を有するカッターである。切断部10は、用紙8に画像を転写する処理が行われた後、用紙8のサイズが所定のサイズになるように、当該用紙8を切断する。これにより、用紙8の一部である印刷物が形成される。印刷物は、画像が形成されている用紙8の一部である。
排出ローラー対7は、印刷物をプリンター100から排出するための2つのローラーで構成される。なお、排出ローラー対7も、搬送ローラー対6と同様な構成を有する。すなわち、排出ローラー対7に含まれる2つのローラーの両方または一方の表面は、ゴムで覆われている。この2つのローラーで用紙8を挟んだ状態で、当該2つのローラーの一方を回転させることにより、ゴムの摩擦力で用紙8を搬送する。
検出部11は、用紙8の先端(端)を検出する機能を有する。検出部11は、例えば、光を利用したセンサである。
図2は、実施の形態1に係るプリンター100の構成を示すブロック図である。図2では、実施の形態1に係る主な構成を示しており、実施の形態1と直接関係の無い構成は示していない。
図2を参照して、プリンター100は、さらに、メモリ21と、画像処理部22と、制御部23と、印画処理部24と、用紙搬送部25とを備える。制御部23は、プリンター100に含まれる複数の構成(例えば、画像処理部22、印画処理部24、用紙搬送部25、切断部10等)を制御する。メモリ21、画像処理部22は、一般的な熱転写型プリンターに備えられている構成であるため、詳細な説明は省略する。
印画処理部24は、前述の印画構成を含む。用紙搬送部25は、制御部23の制御に従って、搬送機構50および搬送ローラー対6を制御する機能を有する。
次に、切断部10により、用紙8の複数箇所が切断された当該用紙8(以下、「切断済用紙」ともいう)について説明する。図3は、切断済用紙を説明するための図である。図3は、切断済用紙のうち、用紙8の先端部と、切断済用紙のうち、当該先端部付近の部分とを示している。なお、図3のY方向は、用紙8がプリンター100から排出される方向(排出方向)に相当する。図3を参照して、切断済用紙(用紙8)は、余白部8cと、印画部8dと、余白部8eと、印画部8fとを有する。
余白部8cは、用紙8の先端部に設けられる余白部である。印画部8d,8fの各々は、用紙8のうち、画像を形成するための部分である。余白部8eは、印画部8d,8fの間に設けられる。余白部8c,8eの各々は、用紙8のうち、画像の形成対象でない部分である。すなわち、余白部8c,8eの各々は、用紙8のうち、画像が形成されない部分である。
なお、切断されていない用紙8では、当該用紙8の長手方向において、印画部8dおよび余白部8eは隣接している。
次に、搬送機構50の構成について説明する。図4は、実施の形態1に係る搬送機構50の構成を説明するための図である。図4(a)および図4(b)は、搬送機構50の動作を説明するための図である。図4(a)を参照して、搬送機構50は、保持部30と、可動バー12と、ピニオンギア13とを含む。
保持部30は、用紙8を挟む機能を有する。保持部30は、グリップ部材5と、ピンチ部材4とを含む。
図5は、実施の形態1に係るグリップ部材5の構成を示す斜視図である。図5を参照して、グリップ部材5の形状は、一例として、直方体である。グリップ部材5は、主面としての平面5sを有する。平面5sには、複数の突起5xが設けられている。
再び、図4(a)を参照して、ピンチ部材4の形状は、グリップ部材5の形状と同じである。すなわち、ピンチ部材4の形状は、直方体である。ピンチ部材4は、主面としての平面4sを有する。すなわち、保持部30(搬送機構50)は、平面5s,4sを含む。なお、平面4sには、突起は設けられていない。
また、平面4sが平面5sと対向するように、グリップ部材5およびピンチ部材4は構成される。平面5s,4sは、用紙8を挟むための面である。保持部30(搬送機構50)は、平面5s,4sにより、用紙8を挟む機能を有する。平面5s,4sにより用紙8が挟まれることにより、用紙8が複数の突起5xに接触し、用紙8の搬送に必要な搬送力が生じる。
以下においては、平面5s,4sで用紙8を挟んだ状態を、「挟み状態」ともいう。また、以下においては、平面5s,4sで用紙8を挟んでいない状態を、「非挟み状態」ともいう。非挟み状態は、平面5s,4sの両方または一方により、用紙8に圧力が加わらない状態である。搬送機構50(保持部30)の状態には、挟み状態と、非挟み状態とが存在する。以下においては、平面5sと平面4sとの間隔を、「間隔d1」ともいう。
搬送機構50は、平面5sと平面4sとの間隔d1の大きさを変更する機能を有する。以下においては、間隔d1の大きさを変更するための構成を、「構成Cd」ともいう。ここで、構成Cdの一例として、伸縮ユニット(図示せず)を使用した構成について説明する。伸縮ユニットは、用紙8の搬送経路以外の領域、すなわち、用紙8に接触しない領域に設けられる。
構成Cdでは、グリップ部材5の側面、および、ピンチ部材4の側面に、伸縮ユニット(図示せず)が固定される。グリップ部材5の側面は、例えば、図5のグリップ部材5の6面のうち、最も面積が小さい面である。
伸縮ユニットは、伸縮自在に構成される。伸縮ユニットは、例えば、電気で駆動する。伸縮ユニットは、制御部23の制御に従って、伸縮する。伸縮ユニットの伸縮動作に伴い、ピンチ部材4は移動する。すなわち、搬送機構50の状態が挟み状態または非挟み状態になるように、伸縮ユニットは伸縮する。これにより、搬送機構50は、間隔d1の大きさを変更する。
なお、構成Cdは、伸縮ユニットを使用した構成に限定されず、間隔d1の大きさを変更することが可能な他の構成であってもよい。
可動バー12の形状は、板状である。可動バー12には、保持部30が固定されている。また、可動バー12には、ラックギア12gが設けられている。ラックギア12gは、ピニオンギア13と噛み合うように構成されている。
ピニオンギア13は、図示しない回転駆動源(モーター等)の駆動に従って、回転する。ピニオンギア13が回転することにより、可動バー12(保持部30)は、方向Dr1に沿って直線的に移動する。方向Dr1は、方向Dr1a,Dr1bを有する。保持部30は、可動バー12の移動に伴い、方向Dr1aまたは方向Dr1bへ移動する。すなわち、搬送機構50は、保持部30に含まれるグリップ部材5およびピンチ部材4を、直線的に移動させる機能を有する。
(動作)
次に、プリンター100が行う処理(以下、「印画制御処理」ともいう)について説明する。印画制御処理では、給紙処理が行われる。図6は、給紙処理を説明するための図である。以下においては、給紙処理が行われる前のタイミングを、「タイミングTm1」ともいう。
次に、プリンター100が行う処理(以下、「印画制御処理」ともいう)について説明する。印画制御処理では、給紙処理が行われる。図6は、給紙処理を説明するための図である。以下においては、給紙処理が行われる前のタイミングを、「タイミングTm1」ともいう。
タイミングTm1において、保持部30は、プラテンローラー3の近傍に配置される。なお、保持部30は、後述の図7の状態において、用紙8の余白部を挟むための位置に配置される。また、タイミングTm1における、保持部30の状態は非挟み状態である。すなわち、タイミングTm1では、ピンチ部材4(平面4s)はグリップ部材5(平面5s)から離れている。
また、タイミングTm1では、プラテンローラー3はサーマルヘッド2から離れている。また、タイミングTm1では、ピンチローラー6bは、グリップローラー6aから離れている。
給紙処理では、ロール紙18が用紙8を供給するように、給紙機構(図示せず)がロール紙18を回転させる。これにより、用紙8の先端は、グリップローラー6aとピンチローラー6bとの間に向かって搬送される。その後、ピンチローラー6bおよびグリップローラー6aにより用紙8が挟まれる。
そして、用紙8がサーマルヘッド2に向かって搬送されるように、回転駆動源(図示せず)の動作により、グリップローラー6aが回転する。検出部11が、用紙8の先端を検出すると、用紙8の搬送が停止される。これにより、給紙処理は終了する。
次に、転写処理が行われる。転写処理は、用紙8に画像を形成するための処理である。以下においては、転写処理が開始されるタイミングを、「タイミングTm2」ともいう。また、以下においては、平面5s,4sで用紙8の余白部を挟んだ状態を、「挟み状態N」ともいう。挟み状態Nにおいて、平面5s,4sで挟まれる余白部は、一例として、余白部8eである。
タイミングTm2の直前において、用紙8の余白部8eが平面5s,4sにより挟まれるように、搬送機構50は、間隔d1を小さくする。これにより、搬送機構50の状態は、挟み状態Nになる。
また、タイミングTm2の直前において、用紙8およびインクシート9がサーマルヘッド2に圧着されるように、プラテンローラー3が移動する。これにより、プリンター100の状態は、図7のようになる。その後、グリップローラー6aとピンチローラー6bとの間隔が大きくなるように、搬送ローラー対6は、当該間隔を変更する。これにより、グリップローラー6aおよびピンチローラー6bの両方または一方により、用紙8に圧力が加わらない。この状態で、転写処理が開始される。
以下においては、Yのインクを、「1番目の転写材料」ともいう。また、以下においては、Mのインクを、「2番目の転写材料」ともいう。また、以下においては、Cのインクを、「3番目の転写材料」ともいう。また、以下においては、オーバーコート層を、「4番目の転写材料」ともいう。
転写処理では、シート搬送処理、用紙搬送処理および加熱処理が同時に行われる。シート搬送処理では、所定時間にわたって、インクシート9が搬送される。
また、用紙搬送処理では、搬送機構50は、挟み状態Nで、用紙8を搬送する。具体的には、搬送機構50は、用紙8が直線的に搬送されるように、挟み状態Nにおいて、グリップ部材5およびピンチ部材4を直線的に移動させる。これにより、グリップ部材5およびピンチ部材4は、搬送ローラー対6に向かって直線的に移動する。
加熱処理では、インクシート9および用紙8が搬送されている期間にわたって、サーマルヘッド2は、u番目の転写材料に対し加熱を行う。「u」は、1以上の自然数である。転写処理が初めて行われる場合、「u」は1である。なお、サーマルヘッド2による加熱の量は、画像を形成するための印画データに基づいて、制御部23により制御される。これにより、インクシート9のu番目の転写材料が、用紙8の印画部8dに転写される。そして、転写処理(シート搬送処理、用紙搬送処理および加熱処理)は終了する。
その結果、プリンター100の状態は、図8のようになる。以下においては、転写処理が行われる期間を、「転写処理期間」ともいう。また、以下においては、搬送機構50が用紙8を搬送しない期間であって、かつ、転写処理が行われない期間を、「非転写処理期間」ともいう。転写処理期間における、搬送機構50の状態は挟み状態Nである。
転写処理の終了後、再転写準備処理が行われる。再転写準備処理では、プラテンローラー3とサーマルヘッド2との間隔が大きくなるように、当該プラテンローラー3が移動する。次に、搬送機構50は、挟み状態Nの保持部30(グリップ部材5およびピンチ部材4)を、プラテンローラー3の近傍に移動させる。挟み状態Nの保持部30の移動により、搬送機構50は用紙8を搬送する。次に、用紙8およびインクシート9がサーマルヘッド2に圧着されるように、当該プラテンローラー3が移動する。これにより、再転写準備処理は終了する。
以上の転写処理および再転写準備処理が、2から3番目の転写材料の各々に対しても、上記と同様に行われる。その後、4番目の転写材料に対し、上記の転写処理が行われる。これにより、用紙8の印画部8dに、フルカラーの画像が形成される。以下においては、用紙8の印画部8dに、画像が形成された当該印画部8dを、「印刷物」ともいう。
次に、搬送機構50は、当該搬送機構50(保持部30)の状態を非挟み状態に設定する。その後、ピンチローラー6bおよびグリップローラー6aにより用紙8が挟まれる。そして、ピンチローラー6bおよびグリップローラー6aにより用紙8が挟まれた状態で、グリップローラー6aが回転することにより、用紙8は、排出ローラー対7の方向へ搬送される。すなわち、非転写処理期間における、搬送機構50の状態は非挟み状態である。
用紙8の先端部(余白部8c)が切断部10を通過した後、切断部10は、制御部23の制御に従って、用紙8から前述の余白部8cが切り離されるように、用紙8を切断する。
次に、搬送ローラー対6により、用紙8の印画部8d(印刷物)が、排出方向へ、所定の距離だけ搬送された後、切断部10は、用紙8から印画部8d(印刷物)が切り離されるように、当該用紙8を切断する。そして、当該印画部8d(印刷物)は排出ローラー対7により、プリンター100の排紙口(図示せず)を介して、当該プリンター100の外部に排出される。これにより、印画制御処理は終了する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、搬送機構50は、用紙8を挟むための平面5s,4sを含む。搬送機構50は、平面5s,4sで用紙8の余白部8eを挟んだ挟み状態Nで、当該用紙8を搬送する。これにより、用紙8の印画部に圧力を加えることなく、当該用紙8を搬送することができる。
また、本実施の形態によれば、転写処理において、搬送機構50は、平面5s,4sで用紙8の余白部8eを挟んだ挟み状態Nで、用紙8を搬送する。なお、余白部8eは、次の印画制御処理において、用紙8から切り離され、当該余白部8eはプリンター100の外部に排出される。すなわち、本実施の形態の構成では、非転写処理期間において、グリップ部材5およびピンチ部材4は、印画部8d,8fに接触しない。したがって、グリップ痕、ピンチ痕等が存在しない、高品質な印刷物を得ることができる。
ここで、本実施の形態の比較の対象となる比較例について説明する。以下においては、比較例におけるプリンターを、「プリンターJ1」ともいう。図13は、比較例としてのプリンターJ1の構成を示す図である。プリンターJ1は、図1のプリンター100と比較して、搬送機構50の代わりに搬送部50rを備える点と、搬送ローラー対6を備えない点とが異なる。プリンターJ1のそれ以外の構成は、プリンター100と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
搬送部50rは、搬送ローラー対6と同様に、ローラーを回転させて用紙8を搬送する機能を有する。搬送部50rは、グリップローラー5rと、ピンチローラー4rとを含む。プリンターJ1の構成では、グリップローラー5r、ピンチローラー4r等のローラーの表面に、ダスト等の異物が付着した状況が発生する場合もある。当該状況では、回転するローラーの表面に付着した異物により、用紙8に、一定の間隔で、へこみが発生する。
一方、本実施の形態のプリンター100では、転写処理が行われる場合、平面5s,4sで、用紙8の余白部が保持され、平面5s,4sは、印画部8d,8fに接触しない。そのため、プリンターJ1の構成のように、用紙8にへこみが発生しない。したがって、プリンター100は、平面5s,4sを使用したグリップ方式により用紙8を高精度に搬送することができるとともに、グリップ痕、ピンチ痕等が存在しない、高品質な印刷物を得ることができる。
なお、プリンターJ1では、色ズレの対策のために、グリップローラー5rおよびピンチローラー4rの挟持力を強くする程、グリップ痕が目立ちやすくなる。そのため、グリップローラー5rおよびピンチローラー4rの挟持力を、一定以上の大きさにできないという問題がある。
一方、本実施の形態のプリンター100では、平面5s,4sで余白部が挟まれるため、余白部にグリップ痕が生じても、当該グリップ痕は印刷物の品質には影響しない。そのため、平面5s,4sによる、余白部の挟持力を強くすることにより、用紙8を高精度に搬送することができる。したがって、用紙8の搬送精度を、プリンターJ1の搬送部50rによる、用紙8の搬送精度より高くすることができる。したがって、色ズレの発生を抑制することができる。
また、プリンターJ1では、グリップローラー5rおよびピンチローラー4rの挟持力は、用紙に対し直線状に加わる。そのため、当該挟持力が一定以上の大きさになった状態で、さらに挟持力を強くしても、用紙の搬送力は向上しない。一方、本実施の形態のプリンター100では、平面5s,4sによる挟持力は、用紙に対し面状に加わる。そのため、当該挟持力を強くする程、用紙の搬送力を向上させることができる。そのため、色ズレの発生を抑制することができる。
また、プリンターJ1では、グリップローラー5rに設けられた複数の突起のうち、用紙に接する、直線状に並ぶ突起のみしか、用紙の搬送力の向上に寄与しない。一方、本実施の形態では、平面5sに設けられた全ての突起5xが、用紙の搬送力の向上に寄与する。そのため、平面5s,4sによる挟持力が弱い状態でも、十分な、用紙の搬送力を得ることができる。
なお、前述の搬送方法Nを行う、両面印刷機能を有する従来のプリンターでは、用紙の一方の面に含まれる印画面にグリップ痕が発生する。そのため、印画物における印画品質は低い。また、グリップローラー、ピンチローラー等のローラーの表面に、ダスト等の異物が付着した状況が発生する場合もある。当該状況では、回転するローラーの表面に付着した異物により、用紙に、一定の間隔で、へこみが発生する。
そこで、グリップ痕、ピンチ痕等を伴う印画不良を減少させるために、グリップローラーの突起を小さくする手段、当該突起を柔らかくする手段等が考えられる。しかしながら、このような手段でも、印画不良を完全に解消することはできない上、用紙の保持力の低下により、搬送精度の低下が発生する。これにより、各色のインクの転写位置にずれが生じることに伴い、色ズレが発生するという問題があった。
そこで、本実施の形態のプリンター100は、上記の各効果を奏する構成を有する。したがって、本実施の形態のプリンター100は、上記の問題を解決することができる。
<変形例1>
以下においては、実施の形態1の構成を、「構成Ct1」ともいう。また、以下においては、本変形例の構成を「構成Ctm1」ともいう。構成Ctm1は、搬送機構50を、ベルトを使用して実現した構成である。構成Ctm1は、構成Ct1(実施の形態1)に適用される。
以下においては、実施の形態1の構成を、「構成Ct1」ともいう。また、以下においては、本変形例の構成を「構成Ctm1」ともいう。構成Ctm1は、搬送機構50を、ベルトを使用して実現した構成である。構成Ctm1は、構成Ct1(実施の形態1)に適用される。
図9は、変形例1に係る搬送機構50の構成を説明するための図である。構成Ctm1では、3つのプーリーギア13Aに、ベルト12Aが取り付けられている。3つのプーリーギア13Aのいずれかは、回転駆動源(図示せず)により回転する。ベルト12Aは、各プーリーギア13Aの回転に伴い、移動する(図9(a)および図9(b)参照)。
ベルト12Aのうち、当該ベルト12Aが直線的に移動する部分に、保持部30が固定される。これにより、ベルト12Aの移動に伴い、保持部30(グリップ部材5およびピンチ部材4)は、直線的に移動する。そのため、構成Ctm1では、ベルト12Aの移動方向に応じて、保持部30は直線的に往復移動する。
<変形例2>
以下においては、本変形例の構成を「構成Ctm2」ともいう。構成Ctm2は、搬送機構50を、可動バーおよびピストンシリンダーを使用して実現した構成である。構成Ctm2は、構成Ct1(実施の形態1)に適用される。
以下においては、本変形例の構成を「構成Ctm2」ともいう。構成Ctm2は、搬送機構50を、可動バーおよびピストンシリンダーを使用して実現した構成である。構成Ctm2は、構成Ct1(実施の形態1)に適用される。
図10は、変形例2に係る搬送機構50の構成を説明するための図である。構成Ctm2では、ピストンシリンダー13Bに、可動バー12Bが取り付けられている。可動バー12Bは、直線的に移動自在に構成されている。ピストンシリンダー13Bは、シリンダー駆動源(図示せず)により、可動バー12Bを直線的に移動させるように、構成されている(図10(a)および図10(b)参照)。
保持部30は、可動バー12Bに固定されている。保持部30(グリップ部材5およびピンチ部材4)は、可動バー12Bの移動に伴い、直線的に移動する。そのため、構成Ctm2では、可動バー12Bの移動方向に応じて、保持部30は直線的に往復移動する。
<変形例3>
以下においては、本変形例の構成を「構成Ctm3」ともいう。構成Ctm3は、搬送機構50を、可動バーおよびねじ軸を使用して実現した構成である。構成Ctm3は、構成Ct1(実施の形態1)に適用される。
以下においては、本変形例の構成を「構成Ctm3」ともいう。構成Ctm3は、搬送機構50を、可動バーおよびねじ軸を使用して実現した構成である。構成Ctm3は、構成Ct1(実施の形態1)に適用される。
図11は、変形例3に係る搬送機構50の構成を説明するための図である。構成Ctm3では、ボールベアリング用のねじ軸13Cが使用される。ねじ軸13Cは、軸回転駆動源(図示せず)の駆動に従って、回転するように構成されている。可動バー12Cは、ボールベアリング用のナット構造を有する。可動バー12Cは、ねじ軸13Cの回転に伴い当該可動バー12Cが直線的に移動するように、当該ねじ軸13Cに取り付けられている。可動バー12Cは、ねじ軸13Cの回転方向に応じて、直線的に往復移動する(図11(a)および図11(b)参照)。
保持部30は、可動バー12Cに固定されている。保持部30(グリップ部材5およびピンチ部材4)は、可動バー12Cの移動に伴い、直線的に移動する。そのため、構成Ctm3では、可動バー12Cの移動方向に応じて、保持部30は直線的に往復移動する。
<変形例4>
以下においては、本変形例の構成を「構成Ctm4」ともいう。構成Ctm4は、保持部30を曲線的に移動させるための構成である。構成Ctm4は、構成Ct1(実施の形態1)に適用される。
以下においては、本変形例の構成を「構成Ctm4」ともいう。構成Ctm4は、保持部30を曲線的に移動させるための構成である。構成Ctm4は、構成Ct1(実施の形態1)に適用される。
図12は、変形例4に係る搬送機構50の構成を説明するための図である。構成Ctm4では、長尺状の可動アーム12Dが使用される。可動アーム12Dの端部12Deが曲線的に移動するように、当該可動アーム12Dは構成されている。
具体的には、可動アーム12Dは、軸c1を回転軸として、回転自在に構成されている。可動アーム12Dには、ギア12Dgが設けられている。ギア12Dgは、ギア13Dと噛み合うように構成されている。ギア13Dは、図示しない回転駆動源(モーター等)の駆動に従って、回転する。ギア13Dが回転することにより、可動アーム12Dの端部12Deが、曲線的に移動する。端部12Deは、ギア13Dの回転方向に応じて、曲線的に往復移動する(図12(a)および図12(b)参照)。
保持部30は、可動アーム12Dの端部12Deに固定されている。保持部30(グリップ部材5およびピンチ部材4)は、可動アーム12Dの端部12Deの移動に伴い、曲線的に移動する。そのため、構成Ctm4では、ギア13Dの回転方向に応じて、保持部30は曲線的に往復移動する。なお、保持部30の移動経路に相当する、用紙8の搬送経路の曲率半径が、転写処理等に影響がない範囲の値になるように、当該保持部30の移動経路は設定される。
構成Ctm4では、実施の形態1と同様に、印画制御処理が行われる。構成Ctm4における印画制御処理の用紙搬送処理では、搬送機構50は、挟み状態Nで、用紙8を搬送する。具体的には、構成Ctm4における搬送機構50は、用紙8が曲線的に搬送されるように、挟み状態Nにおいて、グリップ部材5およびピンチ部材4を曲線的に移動させる。
以上説明したように、本変形例によれば、搬送機構50における保持部30(グリップ部材5およびピンチ部材4)が、可動アーム12Dを使用して、曲線的に移動自在なように構成される。そのため、搬送機構50を、簡単な構造で実現できる。また、本変形例では、実施の形態1と同様な効果が得られる。すなわち、グリップ痕、ピンチ痕等が存在しない、高品質な印刷物を得ることができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態、各変形例を自由に組み合わせたり、実施の形態、各変形例を適宜、変形、省略することが可能である。
例えば、保持部30を曲線的に移動させるための構成Ctm4は、ギア13Dを使用しない構成としてもよい。当該構成では、例えば、可動アーム12Dが、軸c1を回転軸として、図示しない回転駆動源の駆動に従って、回転する。
4 ピンチ部材、4s,5s 平面、5 グリップ部材、5x 突起、8 用紙、30 保持部、50 搬送機構、100,J1 プリンター。
Claims (6)
- 長尺状の用紙に画像を形成する機能を有するプリンターであって、
前記用紙は、前記画像を形成するための印画部と当該画像の形成対象でない余白部とを有し、
前記用紙の長手方向において、前記印画部および前記余白部は隣接しており、
前記プリンターは、
前記用紙を搬送するための搬送機構を備え、
前記搬送機構は、
前記用紙を挟むための2つの平面を含み、
前記搬送機構は、前記2つの平面で前記用紙の前記余白部を挟んだ挟み状態で、当該用紙を搬送する
プリンター。 - 前記搬送機構の状態には、前記挟み状態と、前記2つの平面で前記用紙を挟んでいない非挟み状態とが存在し、
前記用紙に前記画像を形成するための転写処理が行われる期間における、前記搬送機構の状態は前記挟み状態であり、
前記搬送機構が前記用紙を搬送しない期間であって、かつ、前記転写処理が行われない期間における、当該搬送機構の状態は前記非挟み状態である
請求項1に記載のプリンター。 - 前記2つの平面の一方には、複数の突起が設けられている
請求項1または2に記載のプリンター。 - 前記搬送機構は、
前記2つの平面の一方である第1平面を有する第1部材と、
前記2つの平面の他方である第2平面を有する第2部材とを含む
請求項1から3のいずれか1項に記載のプリンター。 - 前記搬送機構は、前記用紙が直線的に搬送されるように、前記挟み状態において、前記第1部材および前記第2部材を直線的に移動させる
請求項4に記載のプリンター。 - 前記搬送機構は、前記用紙が曲線的に搬送されるように、前記挟み状態において、前記第1部材および前記第2部材を曲線的に移動させる
請求項4に記載のプリンター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018022994A JP2019137526A (ja) | 2018-02-13 | 2018-02-13 | プリンター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018022994A JP2019137526A (ja) | 2018-02-13 | 2018-02-13 | プリンター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019137526A true JP2019137526A (ja) | 2019-08-22 |
Family
ID=67694919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018022994A Pending JP2019137526A (ja) | 2018-02-13 | 2018-02-13 | プリンター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019137526A (ja) |
-
2018
- 2018-02-13 JP JP2018022994A patent/JP2019137526A/ja active Pending
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