JP2019137313A - 制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】移動体の走行制御モードが自動運転モードから手動運転モードに移行する際に、運転者にスムーズに手動運転を開始させることを可能とする制御装置を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の制御装置は、移動体の走行制御モードが、前記移動体の操縦操作を受け付ける操縦受付装置への操縦操作が不要な自動制御モードから当該操縦操作が必要な手動制御モードに移行するかを判定する移行判定部と、前記移動体の走行制御モードが、前記自動制御モードである際に、前記手動制御モードであった場合に前記操縦受付装置に対して必要となる操作量に関する操作量情報を取得する情報取得部と、前記移行判定部が、前記走行制御モードが前記自動制御モードから前記手動制御モードに移行すると判定した場合に、当該移行前に前記操作量情報に基づいて前記操縦受付装置を駆動させる制御部と、を有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、制御装置に関し、例えば、自動運転が可能な自動車等の移動体の運転者を支援することが可能な制御装置に関する。
従来から、車両の走行に関する運転操作を運転者に代わって自動的に行う運転支援に関する技術が知られている。例えば、特許文献1には、自動運転から手動運転への切り替えを事前に運転者に通知する装置が提案されている(特許文献1)。
特開2017-30158号公報
例えば、上記した自動運転機能を有する自動車等の移動体においては、走行制御が自動的に行われる走行制御モードである自動運転モードから、運転者の操縦によって走行制御が行われる走行制御モードである手動運転モードへの切り替えが生ずる。この切り替えの際には、自動運転モード中には操縦のための操作である操縦操作を行う必要が無かった運転者が、手動運転モードに切り替わった際に急に操縦操作が必要な状況に置かれることとなる。そのため、運転者が手動による操縦操作に慣れるまでに時間がかかり、自動運転モードから手動運転モードへの移行をスムーズに行うことが困難であることが問題の一例として挙げられる。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、例えば、移動体の走行制御モードが自動運転モードから手動運転モードに移行する際に、運転者にスムーズに手動運転を開始させることを可能とする制御装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、移動体の走行制御モードが、前記移動体の操縦操作を受け付ける操縦受付装置への操縦操作が不要な自動制御モードから当該操縦操作が必要な手動制御モードに移行するかを判定する移行判定部と、前記移動体の走行制御モードが、前記自動制御モードである際に、前記手動制御モードであった場合に前記操縦受付装置に対して必要となる操作量に関する操作量情報を取得する情報取得部と、前記移行判定部が、前記走行制御モードが前記自動制御モードから前記手動制御モードに移行すると判定した場合に、当該移行前に前記操作量情報に基づいて前記操縦受付装置を駆動させる制御部と、を有することを特徴とする制御装置である。
本発明の実施例1である制御装置を搭載する自動車の前席部分の斜視図である。 本発明の実施例1である制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 操縦受付装置の駆動時の自動車の前席部分の斜視図である。 本発明の実施例1である制御装置の動作ルーチンのフロー図である。
以下においては、本発明の好適な実施例について説明する。しかし、これらを適宜改変し、組み合わせてもよい。また、以下の説明及び添付図面において、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符を付して説明する。また、以下の説明において、自動車の走行制御のための操作、すなわち操縦のための操作を、単に操縦操作とも称する。
以下に、本発明の実施例1である制御装置10について、添付の図面を参照して説明する。実施例1おいては、制御装置10を移動体の一例としての自動車Mに搭載する際を例に説明する。
図1は、制御装置10が取り付けられた移動体としての自動車Mの前席部分を自動車Mの内部から見た斜視図である。図1では、取り付け例として、自動車Mの前席のダッシュボードDBのセンターコンソール付近に制御装置10が取り付けられている場合を示す。
車内カメラ11は、自動車Mの搭乗者を撮影可能なカメラである。車内カメラ11は、例えば、ダッシュボードDBに設けられており、運転席にいる運転者を撮影可能に配向されている。なお、車内カメラ11は、搭乗者の上半身の動作等の状況が撮影できる位置に配されていればよい。例えば、車内カメラ11は、ルームミラーRMに設けられているかまたはフロントガラスFGの上端または当該上端付近の天井部に設けられていてもよい。
車内カメラ11は、制御装置10と通信可能に接続されており、撮影した映像の信号を制御装置10に送信することが可能である。
ステアリングハンドルとしてのステアリングホイール13は、自動車Mの操舵のための操縦操作を受け付ける装置である。ステアリングホイール13は、ダッシュボードDBにダッシュボードDBに対して回動可能に設けられている。ステアリングホイール13が回動させられると、それに従って自動車Mの操舵輪が動作する。
なお、本実施例の自動車Mにおいては、ステアリングホイール13の回転量や回転力等をセンサ(図示せず)で検知し、それらのセンサの検知情報を基に算出した制御信号を、ワイヤーハーネスを介して、操舵輪の切れ角を制御するモータ等の操舵制御装置に伝送する、いわゆるステア・バイ・ワイヤシステムを用いる場合を例に説明する。
ステアリングホイール13の一部には、感圧センサであるステアリングセンサ13Sが設けられている。ステアリングセンサ13は、運転者がステアリングホイール13の握る際に触れる位置に設けられている。ステアリングセンサ13Sは制御装置10と通信可能に接続されており、ステアリングセンサ13Sに物体が触れた際の検出信号は、制御装置10に送信される。制御装置10は、この検出信号に基づいて、運転者がステアリングホイール13を握ったこと、すなわち握持したことを検出可能となっている。
アクセルペダル15は、運転席の足下の設けられており、運転者による踏み込み動作による、自動車Mの走行用エンジンまたはモータ等の原動機の制御に関する操作を受け付ける装置である。すなわち、アクセルペダル15は、自動車Mの加減速に関する操縦操作を受け付ける装置である。
なお、本実施例の自動車Mにおいては、アクセルペダル15の移動量や移動速度等をセンサ(図示せず)で検知し、それらのセンサの検知情報を基に算出した制御信号を、ワイヤーハーネスを介して、原動機であるエンジンまたはモータを制御する原動機制御装置に伝送する、いわゆるスロットル・バイ・ワイヤシステムを用いる場合を例に説明する。
アクセルペダル15には、感圧センサであるペダルセンサ15Sが設けられている。ペダルセンサ15Sは、運転者がアクセルペダル15を踏む際に触れる位置に設けられている。ペダルセンサ15Sは制御装置10と通信可能に接続されており、ペダルセンサ15Sに物体が触れた際の検出信号は、制御装置10に送信される。制御装置10は、この検出信号に基づいて、運転者がアクセルペダル15に足を添えたことを検出可能となっている。
ブレーキペダル17は、運転席の足下の設けられており、運転者による踏み込み動作による、自動車Mのブレーキの制御に関する操作を受け付ける装置である。すなわち、ブレーキペダル17は、自動車Mの減速に関する操縦操作を受け付ける装置である。
なお、本実施例の自動車Mにおいては、ブレーキペダル17の移動量や移動速度等をセンサ(図示せず)で検知し、それらのセンサの検知情報を基に算出した制御信号を、ワイヤーハーネスを介して、ブレーキを制御するブレーキ制御装置に伝送する、いわゆるブレーキ・バイ・ワイヤシステムを用いる場合を例に説明する。
ブレーキペダル17には、感圧センサであるペダルセンサ17Sが設けられている。ペダルセンサ17Sは、運転者がブレーキペダル17を踏む際に触れる位置に設けられている。ペダルセンサ17Sは制御装置10と通信可能に接続されており、ペダルセンサ17Sに物体が触れた際の検出信号は、制御装置10に送信される。制御装置10は、この検出信号に基づいて、運転者がブレーキペダル17に足を添えたことを検出可能となっている。
上述のように、本実施例の自動車Mには、ステアリング・バイ・ワイヤシステム、スロットル・バイ・ワイヤシステム及びブレーキ・バイ・ワイヤシステムからなるシステム、いわゆるドライブ・バイ・ワイヤシステムが形成されている。
なお、以下、ステアリングホイール13、アクセルペダル15及びブレーキペダル17をまとめて、操舵操作及び加減速操作を含む操縦操作を受け付ける操縦受付装置とも称する。
GPS受信機19は、GPS(Global Positioning System)衛星からの信号(GPS信号)を受信する装置である。GPS受信機19は、例えば、ダッシュボードDB上に配されている。なお、GPS受信機19は、GPS信号が受信できればどこに配されていてもよい。GPS受信機19は、制御装置10と通信可能に接続されており、受信したGPS信号を制御装置10に送信することが可能である。
タッチパネル21は、例えば、映像を表示可能な液晶ディスプレイ等のディスプレイ21Aとタッチパッド21Bとが組み合わされたタッチパネルモニターである。タッチパネル21は、例えば、ダッシュボードDBのセンターコンソールに配されている。タッチパネル21は、運転者から視認できかつ運転者の手が届く場所に配されていればよい。例えば、タッチパネル21は、ダッシュボードDB上に取り付けられていてもよい。
ディスプレイ21Aは、制御装置10と通信可能に接続されており、制御装置10の制御に基づいて画面表示を行うことが可能である。また、タッチパネル21Bは、ユーザから受け付けたタッチパネル21Bへの入力操作を表す信号を制御装置10に送信することが可能である。
スピーカー23は、例えば、AピラーAPの室内側に設けられている。スピーカー23は、制御装置10と通信可能に接続されており、制御装置10の制御に基づいて音声等の音を発することが可能である。
投影装置25は、フロントガラス投影型のヘッドアップディスプレイを構成する装置である。ヘッドアップディスプレイ25は、ダッシュボードDB上に設けられ、フロントガラスFGに投影光を照射することでフロントガラスFGに画像または映像を投影可能である。
投影装置25は、制御装置10と通信可能に接続されており、制御装置10の制御に基づいてフロントガラスFGの運転席付近の領域である表示領域ARに投影光を照射し、フロントガラスFGの表示領域ARにおいて画面表示を行うことが可能である。なお、投影装置25は、フロントガラスFGの表示領域AR以外の領域に画面表示を行うことが可能であってもよい。例えば、投影装置25は、フロントガラスFGの全面に画像表示を行うことが可能であってもよい。
[システムの構成]
図2に制御装置10の構成を示す。例えば、制御装置10は、システムバス31を介して、大容量記憶装置33と、制御部35と、入力部37と、出力部39と、データ通信部41と、駆動出力部43とが協働する装置である。
大容量記憶装置33は、例えば、ハードディスク装置、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ等により構成されており、オペレーティングシステムや、端末用のソフトウェア等の各種プログラムを記憶する。
なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークを介して取得されるようにしてもよいし、記録媒体に記録されて各種ドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。すなわち、大容量記憶装置33に記憶される各種プログラム(後述する制御装置10における処理を実行するためのプログラムを含む)は、ネットワークを介して伝送可能であるし、また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して譲渡することが可能である。
大容量記憶装置33には、地図情報データベース(地図情報DB)33Aが構築されている。地図情報データベース33Aは、道路地図を含む地図情報を保持している。地図情報データベース33Aには、自動車Mが自動運転で走行可能なエリアである自動運転エリア及び自動車Mが自動運転で走行できないエリアである手動運転エリアの情報も含まれていてもよい。この自動運転エリア及び手動運転エリアは、例えば法律または規則等で定められていても良い。
制御部35は、CPU(Central Processing Unit)35A、ROM(Read Only Memory)35B、RAM(Random Access Memory)35C等により構成され、コンピュータとして機能する。そして、CPU35Aが、ROM35Bや大容量記憶装置33に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。
入力部37は、制御装置10とタッチパッド21Bとを通信可能に接続するインタフェース部である。制御装置10は、入力部37を介して、タッチパッド21Bへの入力操作を示す信号を受信することが可能である。
出力部39は、ディスプレイ21A、スピーカー23及び投影装置25と通信可能に接続されており、ディスプレイ21Aに映像または画像信号を送信して表示をさせたり、スピーカー23に音声信号を送信して、音を出力させたりすることが可能である。また、出力部39は、投影装置25に映像または画像信号を送信して、フロントガラスFGに表示をさせることが可能である
データ通信部41は、制御装置10と車内カメラ11及びGPS受信機19とを通信可能に接続するインタフェース部である。また、データ通信部41は、制御装置10と、ステアリングセンサ13S、ペダルセンサ15S及びペダルセンサ17Sと、を通信可能に接続するインタフェース部である。
制御装置10は、データ通信部41を介して、車内カメラ11から、映像信号を受信する。制御装置10は、このデータ通信部41を介して車内カメラ11から受信した映像信号から、自動車Mの運転者の目線を判定可能である。
制御装置10は、データ通信部41を介して、GPS受信機19からGPS信号を受信する。制御装置10は、このデータ通信部41を介して受信したGPS信号から自動車Mの位置を特定する情報である位置情報を取得可能である。
また、制御装置10は、自動車Mに搭載されており、制御装置10と自動車Mの前方を撮像可能な前方カメラCAとを通信可能に接続するインタフェース部である。制御装置10は、前方カメラCAから受信した映像信号から、自動車Mの前方の様子を認識可能である。
また、データ通信部41は、制御装置10と制御装置10が搭載されている自動車Mの走行制御装置VCとを通信可能に接続するインタフェースにもなっている。走行制御装置VCは、自動車Mの走行制御を司る装置である。
本実施例においては、走行制御装置VCは、自動車Mの走行において、加減速及び操舵を手動で制御する手動運転制御をするか、加減速または操舵のみを自動制御する一部自動運転制御をするか、または全てを加減速及び操舵を含む走行制御を自動で行う全自動運転制御をするかを決定する。
また、手動運転制御によって走行している際の走行制御モードを手動制御モード、一部自動運転制御によって走行している際の走行制御モードを一部手動制御モード、全自動運転制御によって走行している際の走行制御モードを自動制御モードと称する。なお、以下、一部手動制御モードのうち、操舵が手動制御の場合を操舵手動制御モード、加減速が手動制御の場合を加減速手動制御モードと称する。
例えば、自動制御モードは、自動車Mの走行に際して操縦受付装置への操縦操作が不要なモードといえる。また、手動制御モード及び一部手動制御モードは、自動車Mの走行に際して操縦受付装置への操縦操作が必要なモードといえる。
例えば、上記3つの運転制御モードを日本政府または米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)によって定義されている自動運転レベルに当てはめるとするならば、手動制御モードはレベル0、一部手動制御モードはレベル1または2、自動制御モードはレベル3以上となる。
また、本実施例において、走行制御装置VCは、現在自動車Mの走行制御モードが手動制御モードか、一部手動制御モードか、すなわち操舵自動制御モードまたは加減速自動制御モードか、全自動制御モードかの走行制御モード情報を、データ通信部41を介して制御装置10に送信可能である。
また、走行制御装置VCは、走行制御モードが移行する予定がある場合に、当該移行を示すモード移行情報を制御装置10に送信可能である。モード移行情報には、移行の時刻及び移行後の走行制御モードの情報が含まれていてもよい。
また、走行制御装置VCは、自動車Mの運転制御モードを変更する予定がある場合に、当該予定を、データ通信部41を介して制御装置10に送信可能である。走行制御装置VCは、自動車Mの走行制御モードを、自動車Mの走行している領域が自動運転エリアの場合には自動制御モードとし、手動運転エリアの場合には手動制御モードとしてもよい。
この走行制御モードの切り替えにおいて、走行制御装置VCは、走行制御装置VCが有しているGPS装置等の位置特定装置及び地図情報等を用いて運転モードの切り替え判断をしてもよい。
また、走行制御装置VCは、制御装置10から位置情報を受信しかつ制御装置10の地図情報データベース33Aを参照して、運転制御モードの切り替え判断をしてもよい。また、例えば、走行制御装置VCは、自動車Mの運転制御モードの切り替えを自動車Mの周囲の状況に応じて判断してもよい。なお、制御装置10が、地図情報データベース33A内の情報及びGPS受信機19からのGPS信号に基づいて、自ら運転制御モードの移行があることを判定してもよい。
駆動出力部43は、ステアリングホイール13を回動駆動可能なステアリング駆動装置13A、アクセルペダル15を駆動可能なアクセルペダル駆動装置15A及びブレーキペダル17を駆動可能なブレーキペダル駆動装置17Aに通信可能に接続されている。駆動出力部43は、ステアリング駆動装置13Aに駆動信号を送信して、ステアリングホイール13を駆動、すなわち回動させることが可能である。また、駆動出力部43は、アクセルペダル駆動装置15A及びブレーキ駆動装置17Aに駆動信号を送信して、アクセルペダル15及びブレーキペダル17を駆動、すなわち移動させることが可能である。
[制御装置の動作]
以下、制御装置10の動作について説明する。制御装置10は、走行制御モードの変更がある場合に、走行制御装置VCからモード移行情報を受信する。このモード移行情報が、操舵または加減速の少なくともいずれかが自動制御から手動制御に切り替えられることを示す情報であった場合、制御装置10は操縦受付装置を駆動する。
また、制御装置10は、モード移行情報が、走行制御モードが自動制御モードから一部手動制御モードまたは手動制御モードへ移行することを示す情報であった場合に、操縦受付装置を駆動する。
制御装置10は、例えば、モード移行情報を取得してから、操舵または加減速の少なくとも何れかが手動制御に切り替わるまで、すなわちモードが移行する迄の間、操縦受付装置を駆動する。
例えば、制御装置10は、操舵が手動制御に切り替わる場合には、ステアリングホイール13を駆動させる。また、例えば、制御装置10は、加減速が手動制御に切り替わる場合には、アクセルペダル15及びブレーキペダル17を駆動させる。すなわち、制御装置10は、自動車Mの走行制御モードが、操舵または加減速の少なくとも何れかについて、運転者への依存度がより高いモードに移行する際に、各操縦受付装置を駆動する。
具体的には、例えば、制御装置10は、GPS受信機19からの信号に基づく位置情報及び地図情報データベース33Aに基づいて現在走行している道路の形状を認識する。そして、当該道路の形状に合わせて、もし走行制御モードが手動制御モードである場合に、現在の走行に必要な各操縦受付装置の操作量を算出して取得する。
制御装置10は、当該算出された操作量に基づいて、ステアリングホイール13、アクセルペダル15またはブレーキペダル17を駆動する。なお、この操作量の算出においては、前方カメラCAからの映像信号に基づいて、自動車Mの前方の道路形状を認識することとしてもよい。また、3D−LiDER等の他の装置を用いて、自動車Mの前方の道路形状を認識することとしてもよい。また、各操縦操作受付装置の操作量は、外部から取得されてもよい。
図3は、制御装置10が操縦受付装置を駆動している際の自動車Mの前席部分を示す図である。図3の例では、自動車Mが左カーブを走行している場合を示している。図3においては、制御装置10によって、自動車Mが走行している左カーブに必要なステアリングホイール13の操作量が算出されて取得され、当該取得された操作量に合わせて、ステアリングホイール13が駆動させられている。
制御装置10は、ステアリングホイール13を駆動する場合、その駆動中または駆動前に、運転者にステアリングホイール13を握持することを促す告知をおこなってもよい。また、制御装置10は、アクセルペダル15またはブレーキペダル17を駆動する場合、その駆動中または駆動前に運転者にアクセルペダル15またはブレーキペダル17に足を添えることを促す告知を行ってもよい。
この告知は、ディスプレイ21Aまたは投影装置25による表示によってなされるか、またはスピーカーによる音声によってなされてもよい。
また、制御装置10は、ステアリングホイール13またはその他の操縦受付装置の駆動中に、運転者の視線の方向が適切か否かを判定してもよい。この判断結果は、例えばディスプレイ21Aまたは表示領域ARに表示されることで運転者に告知され得る。また、この判断結果はスピーカー23による音声によって運転者に告知され得る。なお、制御装置10は、投影装置25による表示領域ARへの表示により、運転者に適切な視線の方向を示唆することも可能である。
また、制御装置10は、ステアリングホイール13またはその他の操縦受付装置の駆動中の自動車Mの走行において、運転者の視線が向くべき方向または見るべき位置を告知することが可能である。この視線が向くべき方向の告知は、例えば、表示領域ARへの表示によって行われ得る。一例としては、図3に示すように、矢印を用いる方法がある。
例えば、図3に示す矢印SP1は、運転者にルームミラーRMを見るべきことを告知している。また、矢印SP2またはSP3は、運転者に自動車Mの側方またはサイドミラー(図示せず)を見るべきことを告知している。
上述のように、自動車Mは一例としてドライブ・バイ・ワイヤシステムを採用しており、上記操縦受付装置の駆動中のステアリングホイール13、アクセルペダル15及びブレーキペダル17への操作は、自動車の実際の走行制御と切り離すことが可能である。具体的には、各操縦受付装置からの信号が、操舵制御装置、原動機制御装置及びブレーキ制御装置の各装置に到達しないようになすことで、操縦受付装置への操作を実際の走行制御と切り離す。
このように、自動車Mにおいては、操舵制御装置とステアリングホイール13とが機械的に接続されていない。そのため、自動車Mの走行制御モードが前記自動制御モードの際には、制御装置10がステアリングホイール13を駆動させないことでステアリングホイール13を静止させておくことが可能である。
具体的には、例えば、制御装置10は、走行制御モードが自動制御モードであって、自動制御モードから手動制御モードに移行する予定がないと判定する場合には、各操縦受付装置を駆動せずに、各操縦操作受付装置を静止させておくことが可能である。特に、制御装置10は、走行制御モードが自動制御モードであって、自動制御モードから手動制御モードに移行する予定がないと判定する場合には、ステアリングホイール13を駆動せずに、ステアリングホイール13を静止させておくことが可能である。なお、
なお、上記説明では、表示装置10が、モード移行情報を走行制御装置VCから受信することとしたが、走行制御モードの移行が有るかどうかは表示装置10が判断してもよい。具体的には、例えば、表示装置10がGPS情報及び地図情報データベース33Aに基づいて、走行制御モードの移行があるかどうかを判断し、自らモード移行情報を生成して取得することとしてもよい。
[制御装置10の例示の動作ルーチン]
以下に、制御装置10の動作ルーチンの一例について説明する。
図4は、動作ルーチンの一例としての駆動動作ルーチンR1を示す図である。駆動動作ルーチンR1は、例えば、制御装置10の電源が入ると繰り返し実行される。例えば、シミュレーション動作ルーチンR1は、自動車Mのアクセサリー電源(以下、ACC電源という)がオンになると繰り返し実行される。
駆動動作ルーチンR1が開始されると、制御部35は、まず、走行制御装置VCからの受信を待機する(ステップS1)。次に、制御部35は、走行制御装置VCからモード移行情報が受信されたか否かを判定する(ステップS2)。
ステップS2において、走行制御装置VCからモード移行情報が受信されたと判定される(ステップS2:YES)と、制御部35は、当該モードの移行によって、操舵または加減速の少なくとも一方の制御が自動から手動に移行するか否かを判定する(ステップS3)。ステップS3において、制御部35は、移行判定部として機能する。ステップS2において、走行制御装置VCからモード移行情報が受信されていないと判定される(ステップS2:NO)と、ルーチンは終了する。
ステップS3において、操舵または加減速の少なくとも一方の制御が自動から手動に移行すると判定される(ステップS3:YES)と、制御部35は、モードの移行まで第1の所定時間(例えば10分)以内か否かを判定する(ステップS4)。ステップS3において、操舵または加減速の少なくとも一方の制御が自動から手動に移行しないと判定される(ステップS3:NO)と、ルーチンは終了する。
ステップS4において、モードの移行まで第1の所定時間以内であると判定される(ステップS4:YES)と、制御部35は、走行制御モードの移行を運転者に告知する(ステップS5)。この告知は、ディスプレイ21Aまたは投影装置25による表示またはスピーカー23による音声によってなされてもよい。
この告知において、制御部35は、運転者に操縦受付装置の駆動が開始されることを告知してもよい。すなわち、この告知において、制御部35は、運転者に操縦受付装置を駆動させることを告知してもよい。また、この告知において、運転者に操縦受付装置に触れるように促す告知がなされてもよい。具体的には、運転者に、ステアリングホイール13を握るように、またはアクセルペダル15またはブレーキペダル17に足を添えるように促す告知がなされてもよい。ステップS5において、制御部35は告知部として機能する。
ステップS4において、モードの移行まで第1の所定時間以内ではないと判定される(ステップS4:NO)と、制御部35は、まだ操縦受付装置の駆動を開始するのには早過ぎるとして、一定時間待機の後、再度ステップS4を実行する。
ステップS5の実行後、制御部35は、運転者がステアリングホイール13、アクセルペダル15及びブレーキペダル17を含む操縦受付装置に触れているか否かを判定する(ステップS6)。この判定は、ステアリングセンサ13S、ペダルセンサ15S及びペダルセンサ17Sからの検出信号に基づいて行われてもよい。また、この判定は、車内カメラ11からの映像信号を解析することでなされてもよい。
なお、操舵操作及び加減速操作の両方が手動に移行する場合には、ステアリングホイール13に触れているかまたは握持しており、かつアクセルペダル15またはブレーキペダル17のいずれかと運転者が触れているか否かが判定される。また、操舵操作のみが手動に移行する場合には、ステアリングホイール13に運転者が触れているかまたは握持しているか否かのみが判定される。また、加減速操作のみが手動に移行する場合には、アクセルペダル15またはブレーキペダル17のいずれかに運転者が触れているか否かが判定される。
ステップS6において、運転者が操縦受付装置に触れていると判定される(ステップS6:YES)と、制御部35は、操縦受付装置の駆動を開始する(ステップS7)。この駆動の開始においては、手動になる操縦操作に関連する操縦受付装置のみが駆動されてもよい。例えば、操舵操作のみが手動に移行する場合は、ステアリングホイール13のみが駆動されてもよい。また、例えば、加減速操作のみが手動に移行する場合には、アクセルペダル15及びブレーキペダル17のみが駆動されてもよい。
上述のように、この操縦受付装置の駆動においては、制御部35は、現在走行している道路の形状を認識し、当該道路の形状に合わせて現在の走行に必要な各操縦受付装置の操作量を算出して取得する。そして、装置制御装置10は、当該算出された操作量に基づいて、ステアリングホイール13、アクセルペダル15またはブレーキペダル17を駆動する。
なお、上述のように、操縦受付装置の駆動の開始の後、表示領域ARに運転者が見るべき位置を示唆する告知がなされてもよい。
ステップS6において、運転者が操縦受付装置に触れていないと判定される(ステップS6:NO)と、制御部35は、再度ステップS4を実行して、運転者に対して操縦受付装置に触れるように促す。すなわち、制御部35は、運転者が操縦受付装置に触れていなければ、操縦受付装置を駆動させない。特に、制御部35は、操舵操作が手動に移行する場合において、運転者がステアリングホイール13を握持しない限り、ステアリングホイール13を駆動させない。
ステップS7で操縦受付装置の駆動が開始された後、制御部35は、ステップS8において、制御部35は、走行制御モードの移行のタイミングが到来したか否かを判定する(ステップS8)。この判定は、取得されたモード移行情報内に含まれている走行制御モードの移行の時刻に基づいてなされてもよい。
ステップS8において、走行モードの移行のタイミングが到来したと判定される(ステップS8:YES)と、制御部35は、操縦受付装置の駆動を終了し(ステップS9)、その後ルーチンR1が終了する。ステップS8において、走行モードの移行のタイミングが到来していないと判定される(ステップS8:NO)と、制御部35は、操縦受付装置の駆動を継続し、再度ステップS8が実行される。ステップS6−9において、制御部35は、情報取得部及び操縦受付装置制御部として機能する。
なお、安全のため、操縦受付装置の駆動中は、操縦受付装置への操縦操作、または操縦受付装置の動作は、自動車の実際の走行制御と切り離され、自動車Mの走行制御に用いられないこととすることが可能である。具体的には、例えば、操縦受付装置を駆動させている間は、操縦受付装置の動作に対応する電気信号が伝達されないこととすることが可能である。
なお、制御部35は、操縦受付装置の駆動中に、運転者からの入力操作に応じて、操縦受付装置の駆動を中止してもよい。この入力操作は、例えば、運転者のタッチパッド21Bへの入力操作であってもよい。
なお、制御装置10は、上記操縦受付装置の駆動中に、各操縦受付装置の駆動装置に所定の大きさ以上の負荷がかかった場合、運転者が操縦受付装置に対して不適切な操縦操作を試みようとしているとして、警告を発することとしてもよい。すなわち、制御装置10は、運転者に操縦操作の適切性についてフィードバックを行うこととしてもよい。この警告は、ディスプレイ21Aまたは投影装置25によって当該警告を表示することで行ってもよいし、スピーカー23によって音声警告を出すこととしてもよい。
例えば、ステアリング駆動装置13Aに所定の大きさ以上の負荷がかかった場合、運転者が自動車Mの現在の走行状態に適した操舵操作をしていない、例えば、車線から不必要に外れるような操舵操作をしているとして
上記実施例1の制御装置10によれば、操縦操作の少なくとも1つが自動から手動になるような走行制御モード移行の際に、運転者が前もって自動車Mの走行状態に応じた操縦操作を体感することができる。従って、手動操縦への走行制御モードの移行時において、運転者がスムーズに操縦操作に入ることが可能となる。
また、上記実施例1の制御装置10によれば、操縦受付装置の駆動中において、運転者の操縦操作が不適切な場合には、運転者にその旨の告知がなされる。すなわち、運転者に操縦操作の適切性についてフィードバックがなされる。従って、運転者自身が不適切な操縦に関する感覚を有していることを自覚することが可能となる。これにより、手動運転時に運転者がより適切な操縦操作を行うことが可能となる。
また、制御装置10によれば、自動車Mの走行制御モードが前記自動制御モードの際には、ステアリングホイール13を静止させておくことが可能である。そのため、自動運転時にステアリングホイール13が動くことによる煩わしさを無くすことが可能である。
上述した実施例における制御装置10の構成またはルーチン等は、例示に過ぎず、用途等に応じて、適宜選択または変更することができる。
10 制御装置
13 ステアリングホイール
15 アクセルペダル
17 ブレーキペダル
21 タッチパネル
25 投影装置
31 システムバス
33 大容量記憶装置
35 制御部

Claims (7)

  1. 移動体の走行制御モードが、前記移動体の操縦操作を受け付ける操縦受付装置への操縦操作が不要な自動制御モードから当該操縦操作が必要な手動制御モードに移行するかを判定する移行判定部と、
    前記移動体の走行制御モードが、前記自動制御モードである際に、前記手動制御モードであった場合に前記操縦受付装置に対して必要となる操作量に関する操作量情報を取得する情報取得部と、
    前記移行判定部が、前記走行制御モードが前記自動制御モードから前記手動制御モードに移行すると判定した場合に、当該移行前に前記操作量情報に基づいて前記操縦受付装置を駆動させる制御部と、
    を有することを特徴とする制御装置。
  2. 前記制御部が、前記操縦受付装置を駆動させる際に、前記移動体の運転者に当該駆動をさせる旨の告知を行う告知部を更に有することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記操縦受付装置はステアリングハンドルを含み、前記制御部は、前記ステアリングを前記移動体の運転者が握持していない場合に、前記ステアリングハンドルを駆動させないことを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記制御部が前記操縦受付装置を駆動させている間、前記操縦受付装置への操縦操作は、前記移動体の走行制御に用いられないことを特徴とする請求項1ないし3に記載の制御装置。
  5. 前記移動体は、操縦操作に対応する電気信号の伝達によって走行制御がなされ、前記制御部が前記操縦受付装置を駆動させている間、前記操縦操作に対応する電気信号が伝達されないことを特徴とする請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記制御部は、前記移動体の走行制御モードが前記自動制御モードであり、かつ前記移行判定部が前記手動モードへ移行しないと判定している間は前記操縦受付装置を駆動させないことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の制御装置。
  7. 前記移動体において、前記移動体の走行制御モードが前記自動制御モードであり、かつ前記移行判定部が前記手動モードへ移行しないと判定している間は、前記ステアリングハンドルが静止していることを特徴とする請求項6に記載の制御装置。
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