JP2019137258A - 異常判定装置 - Google Patents

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Teruaki Araki
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Abstract

【課題】温度センサを用いること無く、ブレーキの異常を精度良く判定することができる異常判定装置を提供する。【解決手段】異常判定装置1は、少なくとも1つの接触センサ2と、演算部33と、を備える。演算部33は、運転者がドラムブレーキを作動させていないと判断され、且つ、接触センサ2によってブレーキドラムとブレーキライニングとの電気的な接触が有ることが検出された場合に、異常が発生していると判定する。接触センサ2は、少なくともブレーキライニングに設けられており、ブレーキライニングとブレーキドラムとが電気的に接触している状態においてスプリングによってブレーキライニングとブレーキドラムとの接触を強化する方向に付勢される電極を有する。【選択図】図7

Description

本開示は、ドラムブレーキの異常を判定する技術に関する。
特許文献1には、トラクタに牽引されるトレーラで使用されるドラムブレーキにおいて、ブレーキの引き摺り時のようなブレーキの異常が生じているか否かを判定し、運転者に報知する装置が開示されている。
実用新案登録第3203803号公報
特許文献1に記載の装置では、熱電対やサーミスタ等の温度センサを用いてタイヤ付近の温度状態が検出され、該温度状態に基づいてブレーキの異常が生じているか否かが判定されている。ブレーキの引き摺り時には、タイヤ付近は高温状態となり得るので、用いられる温度センサは高温状態に対して耐久性のあるセンサであることが望ましい。
しかしながら、上述の装置において、高温状態に対して耐久性のある温度センサが用いられない場合も有り得る。このような場合、ブレーキの異常を精度よく判定することが困難である、という問題が生じ得る。
本開示は、温度センサを用いること無く、ブレーキの異常を精度良く判定することができる異常判定装置を提供することを目的とする。
本開示の一態様による異常判定装置は、車両に搭載される。異常判定装置は、少なくとも1つの検出部(2)と、作動判断部(33、S120)と、異常判定部(33、S140)と、を備える。
検出部は、車軸と連動するブレーキドラム(51)にブレーキライニング(53)を押しつけることで制動力を生じさせるドラムブレーキ(5)において、ブレーキドラムとブレーキライニングとの接触の有無を検出する。作動判断部は、運転者がドラムブレーキを作動させているか否かを判断する。異常判定部は、作動判断部によって運転者がドラムブレーキを作動させていないと判断され、且つ、検出部によって接触が有ることが検出された場合に、異常が発生していると判定する。
検出部は、少なくともブレーキライニングに設けられ、ブレーキライニングとブレーキドラムとが接触している状態において付勢部材(44、63)によってブレーキライニングとブレーキドラムとの接触を強化する方向に付勢される接触部(46、642)を有する。
このような構成によれば、接触部は、ブレーキドラムとブレーキライニングとが接触している状態において付勢部材によってブレーキライニングとブレーキドラムとの接触を強化する方向に付勢されるので、該接触部を用いてブレーキドラムとブレーキライニングとの接触の有無を確実に検出することができる。その結果、温度センサを必要とすること無く、ドラムブレーキの異常を精度よく判定することができる。
なお、この欄及び特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
異常判定装置の全体構成および装置を構成する各部の配置を示すブロック図。 ドラムブレーキの構成を説明する説明図。 接触センサの構成及び接続状態を説明する説明図。 第1実施形態の接触センサ及びセンサ本体の構成を説明する分解斜視図。 接触センサ及びセンサ本体の構成を説明する断面図。 接触センサの作動を説明する説明図であって、(a)はブレーキライニングが摩耗する前の非接触状態を表す説明図であり、(b)はブレーキライニングが摩耗する前の接触状態を表す説明図であり、(c)はブレーキライニングが摩耗した後の非接触状態を表す説明図であり、(d)はブレーキライニングが摩耗した後の接触状態を表す説明図。 異常判定装置の構成を示すブロック図。 異常判定処理のフローチャート。 第2実施形態の接触センサ及びセンサ本体の構成を説明する分解斜視図。 接触センサ及びセンサ本体の構成を説明する断面図。 接触センサの作動を説明する説明図であって、(a)はブレーキライニングが摩耗する前の非接触状態を表す説明図であり、(b)はブレーキライニングが摩耗する前の接触状態を表す説明図であり、(c)はブレーキライニングが摩耗した後の非接触状態を表す説明図であり、(d)はブレーキライニングが摩耗した後の接触状態を表す説明図。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.全体構成]
異常判定装置1は、トラック、バス等の自動車や、自動車に牽引されるトレーラ等の被牽引車両に搭載することができる。異常判定装置1は、車両が有する各車軸の両端に設けられたドラムブレーキの異常を判定する。ここでは、少なくとも後述するブレーキの引き摺りが生じている状態をドラムブレーキの異常として判定する。以下、異常判定装置1をトレーラに適用した例について説明する。
図1に示すように、トレーラ10は、トラクタヘッド11の後方に連結して牽引されるものである。トレーラ10は、両端にタイヤが取り付けられた3本の車軸を有する。また、各車軸の両端には、それぞれドラムブレーキ5が設けられている。
[1−1−1.ドラムブレーキ]
ドラムブレーキ5は、図2に示すように、ブレーキドラム51、ブレーキシュー52、ブレーキライニング53、Sカム54、リターンスプリング56を備える。
ブレーキドラム51は、有底円筒状の部材である。ブレーキドラム51は、車軸に連結されタイヤと共に回転するように構成されている。
ブレーキシュー52は、円弧状に形成された部位を有する部材である。ブレーキシュー52は、一つのドラムブレーキ5に二つ設けられる。一対のブレーキシュー52は、円弧状の部位が、ブレーキドラム51の内周壁と一定の隙間をあけて対向する位置に配置され、それぞれの一端が、アンカピン521によって回動自在に軸支されている。以下では、ブレーキシュー52において、アンカピン521によって軸支されている端部とは反対側の端部を開放端という。
ブレーキライニング53は、ブレーキシュー52の円弧状に形成された部位、即ち、ブレーキシュー52のブレーキドラム51との対向面に取り付けられる。ブレーキライニング53は、ブレーキシュー52によって、ブレーキドラム51の内周壁に押し付けられることによって制動力を発生させる。ブレーキライニング53は、各ブレーキシュー52に対して1枚ずつ取り付けられる。なお、本実施形態では、ブレーキライニング53とブレーキシュー52とは一体に形成されている。
Sカム54は、一対のブレーキシュー52の開放端にそれぞれ接触する回動自在に取り付けられたS字状の部材である。そして、ブレーキペダルが踏み込まれると、アクチュエータ541が、一対のブレーキシュー52の開放端間を広げる方向、即ち、ブレーキライニング53をブレーキドラム51に押し付ける方向に、Sカム54を回動させる。その結果、ブレーキライニング53とブレーキドラム51との間で発生する摩擦力によって制動が行われる。なお、ここでは、Sカム54を用いた例を示したが、Sカム54はトレーラで採用されることが多く、トラックでは、Sカム54の代わりにウエッチが採用されることが多い。
リターンスプリング56は、一対のブレーキシュー52の開放端の間に接続される。そして、ブレーキペダルの踏み込みが解除されると、アクチュエータ541が、一対のブレーキシュー52の開放端の間を狭める方向に、Sカム54を回動させる。その結果、リターンスプリング56の付勢力により、ブレーキライニング53は、ブレーキドラム51とは隙間をおいた位置に保持されることで制動が解除される。
[1−1−2.異常判定装置]
図1に戻り、トレーラ10は、複数の接触センサ2と、判定部3と、警告装置4と、車載機器群6とを備え、これらが、異常判定装置1を構成する。
接触センサ2は、トレーラ10が有する複数のドラムブレーキ5のそれぞれにもうけられている。接触センサ2は、一つのドラムブレーキ5が有する一対のブレーキライニング53のうちの少なくとも一方に取り付けられる。
本実施形態では、上述のようにブレーキライニング53とブレーキシュー52とが一体に形成されており、接触センサ2は、図2に示すように、ブレーキライニング53及びブレーキシュー52の両方に、埋め込まれるようにして取り付けられている。
ブレーキドラム51は導電体で形成されている。ブレーキライニング53は非導電体で形成されている。但し、ここでいう非導電体とは、厳密な意味での非導電体に限るものではなく、同様の効果を奏するのであれば厳密に非導電体でなくてもよい。つまり、ブレーキライニング53は、やや導電性を有する材料により形成されていてもよい。
接触センサ2は、ブレーキドラム51とブレーキライニング53との接触を検出するためのセンサである。接触センサ2は、図3に示すように、スイッチ20と、抵抗器22と、を備える。スイッチ20は、一方の端部がセンサ本体21であり、他方の端部がブレーキドラム51であるように、構成されている。ブレーキドラム51は接地されている。抵抗器22は、センサ本体21と直列に接続されている。
なお、抵抗器22の抵抗値は、通常、センサ本体21の抵抗値よりも大きい値に設定されるが、これに限定されるものではない。
このように、接触センサ2は、スイッチ20を備え、スイッチ20の一端がセンサ本体21及び抵抗器22を介して電源に接続され、スイッチ20の他端がブレーキドラム51を介して接地されている。スイッチ20は、センサ本体21とブレーキドラム51との電気的な接触を検出するための構成である。
センサ本体21は、導電体で形成されている。センサ本体21は、後述するように、ドラムブレーキ5が作動する際にブレーキドラム51に接触可能な、導電体で形成された電極46を備える。上述のように、ブレーキドラム51は導電体で形成されている。ドラムブレーキ5が作動する際、電極46とブレーキドラム51とが電気的に接触し、スイッチ20がオンする。電気的に接触するとは、接触することにより接触している箇所に電流が流れる状態となることをいう。
つまり、スイッチ20が電気的にオン又はオフする際のスイッチ20の両端電圧が、検出信号として判定部3に供給される。但し、これに限定されるものでななく、スイッチ20が電気的にオン又はオフする際のスイッチ20に流れる電流が、検出信号として判定部3に供給されてもよい。
本実施形態では、図4及び図5に示すように、センサ本体21は、ブレーキライニング53及びブレーキシュー52の両方に埋め込まれるようにして、取り付けられている。上述のように、ブレーキライニング53とブレーキシュー52とは一体に構成されている。つまり、センサ本体21は、図2に示すように、ブレーキライニング53及びブレーキシュー52と一体に構成されている。これにより、センサ本体21は、ブレーキライニング53が移動すると。ブレーキライニング53と共にブレーキライニング53と同様に移動する。
具体的には、ブレーキシュー52は、収容部525を有する。収容部525は、ブレーキシュー52からブレーキライニング53とは反対側に突出するように、有底円筒形状に形成されている。収容部525には、内周壁にネジ部527が形成されている。
ブレーキライニング53には、ブレーキライニング53の厚み方向に貫通する貫通穴であるスロット531が形成されている。
センサ本体21は、スロット531を貫通し、収容部525にねじ止めされるようにして、取り付けられている。上述の抵抗器22は、センサ本体21から判定部3に至る電線のいずれかの地点に配置される。
センサ本体21は、ケース41と、かしめピン42と、フランジ43と、スプリング44と、リテイナー45と、電極46と、プランジャー47と、を備える。ここでは、ケース41と、かしめピン42と、フランジ43と、スプリング44と、リテイナー45と、電極46と、プランジャー47とは、いずれも導電性を有する材料により形成されている。なお、以下でいう周方向とは円弧に沿う方向であり、径方向とは直径に沿う方向である。また、軸方向とは、センサ本体21の長手方向である。図4では、センサ本体21の中心軸Pが図示されている。中心軸Pの延びる方向が軸方向を表す。
ケース41は、円筒状に形成されている。ケース41には、外周壁のほぼ全体にネジ部411が形成されている。ケース41には、軸方向におけるブレーキライニング53側の端部であって周方向において向かい合う位置に、それぞれ移動穴412が形成されている。移動穴412は、軸方向に延びるスリット形状に形成されている。ケース41には、軸方向におけるブレーキシュー52側の端部において、内周壁にネジ部413が形成されている。
かしめピン42は、棒状に形成されており、移動穴412に挿通可能である。
フランジ43は、円筒状に形成されており、その外径はケース41の内径よりも小さく形成されている。フランジ43において、軸方向における一方の端部には、外周にネジ部431が形成されている。フランジ43において、軸方向における他方の端部432は、フランジ43の周方向における厚みdfが、スプリング44を載置可能な厚みに形成されている。
スプリング44は、付勢部材として、すなわち所謂ばねとして、形成されている。
リテイナー45は、棒状に形成されており、細軸部451と、太軸部452とを有する。細軸部451の外径は、スプリング44の内径よりも小さく形成されており、太軸部452の外径は、スプリング44の外径よりも大きく、且つ、ケース41の内径及びプランジャー47の内径よりも小さく形成されている。太軸部452には、かしめピン42を径方向に挿通可能な貫通穴453が形成されている。太軸部452は、電極46を載置可能なように、半球状に形成された載置部454を有する。
電極46は、所謂ボールベアリングの様に転がることが可能なように、球状に形成されている。電極46は、例えば鋼鉄といった、ブレーキドラム51よりも硬い材料であって、導電性を有する材料によって形成されている。
プランジャー47は、一方の端部が開口している開口部471であり、他方の端部が閉じている底部472である、有底円筒状に形成されている。プランジャー47には、かしめピン42を径方向に挿通可能な貫通穴473が形成されている。底部472には、載置穴474が形成されている。載置穴474は、円形状の穴として形成されており、その直径は、電極46を底部472に載置可能なように、電極46の直径よりも小さく形成されている。
次に、センサ本体21の組み立て手順について説明する。まず、ネジ部431をネジ部413にネジ止めすることにより、フランジ43がケース41にネジ止めされる。次に、フランジ43の端部432にスプリング44が載置される。続いて、リテイナー45がスプリング44及びフランジ43に挿通される。次に、リテイナー45の載置部454に電極46が載置される。続いて、ケース41とフランジ43との隙間にプランジャー47が挿入される。
次に、移動穴412、貫通穴453、貫通穴473に、かしめピン42が挿入される。これにより、センサ本体21において、プランジャー47、電極46、及びリテイナー45が、かしめピン42により一体に固定される。
ここで、電極46をケース41内に押し込むように移動させると、かしめピン42が移動穴412を移動する。つまり、かしめピン42と一体に、電極46、プランジャー47、及びリテイナー45が移動し、スプリング44が縮む。
そして、ケース41のネジ部411が収容部525のネジ部527にネジ止めされることによって、組み立てられたセンサ本体21が収容部525にネジ止めされる。このようにして、センサ本体21は、ブレーキライニング53と収容部525を含むブレーキシュー52との両方に、埋め込まれるようにして設置される。
次に、センサ本体21の作動について、図6を用いて説明する。図6において、線Lは、電極46の中心を通り、中心軸Pに垂直な線を表す。ドラムブレーキ5が繰り返し作動すると、ブレーキライニング53は摩耗する。図6(a)、図6(b)は、ブレーキライニング53が摩耗する前の状態を表している。
ここで、ドラムブレーキ5が作動していないときは、図6(a)に示すように、ブレーキライニング53とブレーキドラム51とが接触していない。以下では、ブレーキライニング53とブレーキドラム51とが接触していない状態を非接触状態という。非接触状態のとき、スプリング44によって、電極46、リテイナー45、プランジャー47、及びかしめピン42が、ブレーキライニング53におけるブレーキドラム51側の縁まで移動する。
非接触状態では、かしめピン42は、移動穴412においてブレーキドラム51側の端部に位置する。非接触状態では、電極46は、その先端が、ブレーキライニング53からブレーキドラム51側へ突出した状態となる位置(以下、非導通位置)にある。
一方、ドラムブレーキ5が作動しているときは、図6(b)に示すように、ブレーキシュー52及びブレーキライニング53がブレーキドラム51側へ移動し、ブレーキライニング53とブレーキドラム51とが接触する。以下では、ブレーキライニング53とブレーキドラム51とが接触する状態を接触状態という。接触状態のとき、ブレーキドラム51に押されるようにして、リテイナー45、電極46、及びプランジャー47がブレーキシュー52側へ移動する。
接触状態では、かしめピン42は、移動穴412においてブレーキシュー52側へ移動する。接触状態では、電極46は、その先端がブレーキライニング53の内部に収容された状態となる位置(以下、導通位置)にある。
スプリング44は、非接触状態から接触状態に遷移すると、ブレーキライニング53に対する電極46の位置を、非導通位置から導通位置へと、受動的に変位させる。
つまり、電極46は、接触状態において、スプリング44によって、ブレーキライニング53とブレーキドラム51との接触を強化する方向に付勢される。ここでいう接触を強化する方向とは、ブレーキライニング53からブレーキドラム51へ向かう方向をいう。すなわち、電極46は、接触状態において、スプリング44によって、当該電極46とブレーキドラム51との電気的な接触を強化する方向に付勢される。これにより、電極46によって、非接触状態と接触状態とが、確実に検出される。
なお、図6(c)、図6(d)は、ドラムブレーキ5が繰り返し使用されることに基づく摩擦等により、ブレーキライニング53が摩耗した後の状態を表している。ブレーキライニング53が摩耗した後も、ブレーキライニング53が摩耗する前と同様に、電極46は、接触状態において、スプリング44によって、ブレーキライニング53とブレーキドラム51との接触を強化する方向に付勢される。つまり、電極46は、接触状態において、スプリング44によって、当該電極46とブレーキドラム51との電気的な接触を強化する方向に付勢される。
これにより、ブレーキライニング53が摩耗した後も、電極46によって、非接触状態と接触状態とが、確実に検出される。
なお、ここでは、電極46は、ブレーキライニング53よりも硬い鋼鉄で形成されており、且つ球状であり、リテイナー45の載置部454とプランジャー47の載置穴474との間をボールベアリングの様に転がり、ブレーキライニング53との接触面積も少ないため、ブレーキライニング53が摩耗していたとしても、電極46はほとんど摩耗しない。接触状態のとき、ブレーキドラム51に押されるようにして、リテイナー45、電極46、及びプランジャー47がブレーキシュー52側へ移動する際の移動量は、ブレーキライニング53が摩耗していないときよりも増加する。
図1に戻り、警告装置4は、トレーラ10の前端、即ち、トラクタヘッド11との境界付近で、トラクタヘッド11に乗車中のドライバーがサイドミラーを介して視認することが可能な位置に設置されている。
車載機器群6は、車両の挙動を表す信号(以下、挙動信号)を検出または伝送する機器である。車載機器群6が提供する挙動信号には、ブレーキ信号および車速が少なくとも含まれている。車速は、トラクタヘッド11のタイヤに設けられた車速センサから得られる情報を用いて求める以外に、車両に搭載されたGPS受信機や加速度センサから得られる情報を用いて求めるようにしてもよい。GPSは、グローバルポジショニングシステムの略語である。
ブレーキ信号は、オンオフ信号であり、運転者がブレーキペダルを踏み込んでドラムブレーキ5を作動させているときはオン、運転者がブレーキペダルを踏み込んでおらずドラムブレーキ5を作動させていないときはオフを表す。
判定部3は、トレーラ10下部の作業し易い場所に設置された制御ボックス内に設置される。判定部3は、図7に示すように、複数のAD変換部31、情報取得部32、演算部 33、表示デバイス34を備える。
複数のAD変換部31は、複数の接触センサ2のそれぞれに対応づけて設けられている。AD変換部31は、対応づけられた接触センサ2からの検出信号をデジタルデータに変換して演算部33に供給する。
情報取得部32は、車載機器群6からブレーキ信号や車速を取得して演算部33に供給する。
表示デバイス34は、液晶パネルを含み、各タイヤにおけるドラムブレーキ5の異常を判定した結果を、その異常が検出された部位と共に表示するように構成されている。ここでいう異常が検出された部位とは、異常が発生したドラムブレーキ5のことである。
演算部33は、CPU331と、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、メモリ332)と、を有する周知のマイクロコンピュータを備える。演算部33の各種機能は、CPU331が非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリ332が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する方法が実行される。なお、演算部33を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
演算部33は、CPU331がプログラムを実行することにより、少なくとも異常判定処理を実行する。異常判定処理は、複数のAD変換部31および情報取得部32から得られる情報に従ってドラムブレーキ5の異常を判定し、判定結果を警告装置4や表示デバイス34を介して報知する処理である。演算部33の機能を実現する手法はソフトウェアに限るものではなく、その一部又は全部の要素について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。例えば、上記機能がハードウェアである電子回路によって実現される場合、その電子回路は多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路、あるいはこれらの組合せによって実現してもよい。
[1−2.処理]
次に、演算部33が実行する異常判定処理について、図8のフローチャートを用いて説明する。本処理は、予め設定された周期(例えば、100ms)で繰り返し実行される。本処理が実行される周期を処理サイクルという。また、本処理は、AD変換部31のそれぞれ、即ち、接触センサ2のそれぞれについて実行する。
本処理が起動すると、演算部33は、S110にて、複数のAD変換部31、及び情報取得部32を介して、各種情報を取得する。取得する情報には、ブレーキ信号のオンオフ、接触センサ2からの検出信号が含まれる。ここでは、検出信号としての電圧値を取得するものとする。
S120では、演算部33は、運転者がドラムブレーキ5を作動させているか否かを判断する。具体的には、演算部33は、ブレーキ信号がオンである場合に、運転者がドラムブレーキ5を作動させていると判断する。演算部33は、運転者がドラムブレーキ5を作動させていないと判断した場合に処理をS130へ移行させ、運転者がドラムブレーキ5を作動させていると判断した場合に処理を終了する。
S130では、演算部33は、ブレーキドラム51とブレーキライニング53との間に、接触が有るか否かを判断する。ここでは、ブレーキドラム51と接触センサ2の電極46との間に電気的な接触が有る場合に、ブレーキドラム51とブレーキライニング53との間に接触が有ると判断する。
具体的には、S110で取得した検出信号の直流レベルが予め定められた異常レベルである場合に、ブレーキドラム51と接触センサ2の電極46との間に、電気的な接触が有ると判断する。ここでいう異常レベルは、接触センサ2の抵抗値すなわちセンサ本体21の抵抗値と抵抗器22の抵抗値とで電源電圧を分圧した値(以下、分圧電圧値)に設定する。センサ本体21の抵抗値は、実験等に基づいて検出されるものとする。
ここで、電極46がブレーキドラム51に接触しているとき、センサ本体21の抵抗値は抵抗器22の抵抗値よりもかなり小さいので、上述の分圧電圧値は0V近い値である。つまり、異常レベルは、0V近い値である。一方、電極46がブレーキドラム51に接触していないとき、上述の分圧電圧値は電源電圧に近い値となる。以下でいう正常レベルとは、電源電圧に近い値をいうものとする。
演算部33は、取得した検出信号が異常レベルであれば処理をS140に移行させ、取得した検出信号が異常レベルでなければ、すなわち正常レベルであれば、本処理を終了する。
S140では、演算部33は、S110で取得した検出信号が異常レベルである場合に、ドラムブレーキ5に異常が生じていると判定する。ここでいう異常とは、例えばブレーキの引き摺りのような異常を含む。演算部33は、判定結果をメモリ332に記憶する。
S150では、演算部33は、ドラムブレーキ5にブレーキの引き摺りのような異常が生じているものとして、その旨を、警告装置4や表示デバイス34を介して報知して、本処理を終了する。
ここでいうブレーキの引き摺りとは、運転者がドラムブレーキ5を作動させてドラムブレーキ5に制動力を発生させた後に、トレーラ10のブレーキシステムの故障等により、ブレーキライニング53がブレーキドラム51に押し付けられたままとなり、ドラムブレーキ5に制動力が発生し続ける状態のことである。このようなブレーキの引き摺りが発生すると、ドラムブレーキ5の温度が上昇し、ドラムブレーキ5内のグリス等油脂類が発火したり、タイヤの破裂や火災に至ったりするおそれがある。なお、一般に、トレーラ10のブレーキシステムが故障した場合には、ドラムブレーキ5に制動力が発生する方向に、フェールセーフ制御が実施される。
S150での報知では、具体的には、警告装置4を作動させると共に、表示デバイス34に、異常が検出された部位や異常の内容について表示する。これらの処理により設定された警告装置4や表示デバイス34の表示状態は、判定部3に設けられた図示しないリセットスイッチが操作されるまで保持される。
[1−3.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1a)接触センサ2は、少なくともブレーキライニング53に設けられており、ブレーキドラム51とブレーキライニング53との接触の有無を検出する。接触センサ2は、ブレーキドラム51とブレーキライニング53との接触が有る場合に、検出信号の大きさが変化するように構成されている。演算部33は、S120では、運転者がドラムブレーキ5を作動させているか否かを判断する。
演算部33は、S140では、運転者がドラムブレーキ5を作動させていないと判断され、且つ、接触センサ2によってブレーキドラム51とブレーキライニング53との接触が有ることが検出された場合に、異常が発生していると判定する。接触センサ2は、ブレーキドラム51とブレーキライニング53とが接触している状態において、スプリング44によって、ブレーキライニング53とブレーキドラム51との接触を強化する方向に付勢される電極46を有する。
このように、異常判定装置1は、接触状態においてブレーキライニング53とブレーキドラム51との接触が強化される方向に付勢される電極46を有するので、電極46を用いて、ブレーキドラム51とブレーキライニング53との接触の有無を確実に検出することができる。その結果、温度センサを必要とすること無く、例えばブレーキの引き摺りのようなドラムブレーキ5の異常の有無を精度よく判定することができる。
(1b)ブレーキドラム51は導電性を有するように構成されている。接触センサ2において、電極46は導電性を有するように構成されている。接触センサ2は、ブレーキドラム51と電極46とが電気的に接触している状態を接触状態として検出するように構成されている。その結果、温度センサを必要とすることなく、電気的に接触状態を検出することができる。
(1c)スプリング44は、非接触状態から接触状態に遷移すると、ブレーキライニング53に対する電極46の位置を、電極46がブレーキライニング53から突出した状態となる非導通位置から、電極46が少なくともブレーキライニング53の内部に収容された状態となる導通位置へと、受動的に変位させるように構成されている。
これにより、接触センサ2は、ブレーキドラム51の表面に凹凸が有ったとしても、接触状態においてブレーキドラム51の表面に電極46を確実に接触させることができる。つまり、電極46を用いて当該電極46とブレーキドラム51との間に電気的な接触が有ることを確実に検出することができる。その結果、上記(1a)と同様の効果を得ることができる。
(1d)電極46は、例えば鋼鉄といった、少なくともブレーキライニング53よりも硬い材料によって形成されている。これにより、ブレーキドラム51と接触することによって電極46がすり減ることを抑制することができる。そして、仮にブレーキドラム51との摩擦等によってブレーキライニング53がすり減ったとしても、電極46がすり減ることは抑制されるので、電極46を用いて当該電極46とブレーキドラム51との間に電気的な接触が有ることを確実に検出することができる。その結果、上記(1a)と同様の効果を得ることができる。
(1e)電極46は、球状に形成されている。その結果、電極46とブレーキドラム51との接触面積が少なくて済むので、電極46がブレーキドラム51と接触することによってすり減ることを抑制することができる。
(1f)演算部33は、S150では、S140によって異常が発生していると判定された場合に、警告装置4及び表示デバイス34に、異常の発生を報知させる。その結果、ドラムブレーキ5に異常が生じていることをドライバーに認識させることができる。
(1g)異常判定装置1では、警告装置4だけでなく、異常を判定した結果を表示デバイス34に表示させている。その結果、表示デバイス34を確認することで、異常を容易に把握できるため、メンテナンス性を向上させることができる。
(1h)異常判定装置1では、警告装置4だけでなく、どのドラムブレーキ5が故障しているかといった異常の検出部位や異常の有無を表示デバイス34に表示させている。その結果、表示デバイス34を確認することで、整備が必要な箇所を簡単に特定することができ、メンテナンス性を向上させることができる。例えば、大型車両は軸数(ひいてはタイヤ数)が多くドラムブレーキ5の数も多いが、表示デバイス34を確認することで、どのドラムブレーキ5が故障しているかを、速やかに特定することができる。
[2.第2実施形態]
[2−1.第1実施形態との相違点]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
前述した第1実施形態では、センサ本体21において、ブレーキドラム51と電気的に接触可能な電極46は、鋼鉄によって球状に形成されていた。これに対し、第2実施形態では、センサ本体21に換えてセンサ本体71が用いられている点で、第1実施形態と相違する。センサ本体71では、ブレーキドラム51と電気的に接触可能な電極642が、ブレーキライニング53と同程度の硬さの材料によって円錐台状に形成されている点で、第1実施形態のセンサ本体21と相違する。
[2−2.構成]
具体的には、本実施形態では、図9及び図10に示すように、センサ本体71は、ケース61と、かしめピン62と、スプリング63と、ピストン64と、を備える。ここでは、ケース61と、かしめピン62と、スプリング63と、ピストン64とは、いずれも導電性を有する材料により形成されている。
ケース61は、円筒状に形成されている。ケース61は、軸方向の一方の端部に開口611が形成されており、軸方向の他方の端部に開口612が形成されている。ケース61は、内周に段差部615が形成されている。段差部615の厚みdcは、スプリング63を載置可能な厚みに形成されている。ケース61には、段差部615の近傍に、穴部613が形成されている。ケース61には、外周にネジ部614が形成されている。
かしめピン62は、棒状に形成されており、穴部613に挿通可能である。かしめピン62は、ケース61における開口611の内径よりも短く、且つ、後述するピストン64における軸部641の径方向の長さよりも長く、形成されている。
スプリング63は、付勢部材として、すなわち所謂ばねとして、形成されている。
ピストン64は、棒状に形成されており、軸部641と、電極642とを有する。軸部641の外径はスプリング63の内径よりも小さく形成されている。軸部641において、軸方向における電極642と反対側には、かしめピン62を径方向に層通可能な貫通穴643が形成されている。電極642は、円錐台状に形成されている。すなわち、電極642において、軸方向における軸部641側の外径はスプリング63の外径よりも大きく形成されている。電極642は、軸方向において軸部641から軸部641と反対側へ向かって、径方向の大きさが次第に小さくなるように形成されている。
次に、センサ本体71の組み立て手順について説明する。まず、スプリング63にピストン64の軸部641が挿通される。これにより、電極642の軸部641側にスプリング63が載置される。次に、このようにスプリング63と組み合わされたピストン64の軸部641が、ケース61に挿通される。これにより、段差部615にスプリング63が載置可能となる。
続いて、スプリング63を縮めた状態とし、穴部613と貫通穴643との位置を合わせ、かしめピン62を穴部613から挿入して貫通穴643を貫通させる。ここで、電極642をケース61へ押し込むように移動させると、スプリング63が縮む。
そして、ケース61のネジ部614が収容部525のネジ部527にネジ止めされることによって、組み立てられたセンサ本体21が収容部525にネジ止めされる。
次に、センサ本体71の作動について、図11を用いて説明する。
ここで、ドラムブレーキ5が作動していないときは、つまり非接触状態のときは、図11(a)に示すように、かしめピン62が段差部615まで移動する。非接触状態では、電極642は、その先端がブレーキライニング53からブレーキドラム51側へ突出した状態となる位置(非導通位置)にある。
一方、ドラムブレーキ5が作動しているときは、つまり接触状態のときは、図11(b)に示すように、ブレーキドラム51に押されるようにして、ピストン64がブレーキシュー52側へ、かしめピン62と一体に移動する。接触状態では、電極642は、その先端がブレーキライニング53の内部に収容された状態となる位置(導通位置)にある。接触状態では、スプリング63が縮められる。
スプリング63は、非接触状態から接触状態に遷移すると、ブレーキライニング53に対する電極642の位置を、非導通位置から導通位置へと、受動的に変位させる。
つまり、電極642は、接触状態において、スプリング63によって、ブレーキライニング53とブレーキドラム51との接触を強化する方向に付勢される。これにより、電極642によって、接触状態が確実に検出される。
なお、図11(c)、図11(d)は、ドラムブレーキ5が繰り返し使用されることに基づく摩擦等により、ブレーキライニング53が摩耗した後の状態を表している。ブレーキライニング53が摩耗すると、電極642も同様に摩耗する。接触状態では、ブレーキライニング53が摩耗した後も、ブレーキライニング53が摩耗する前と同様に、電極642は、スプリング63によってブレーキライニング53とブレーキドラム51との接触を強化する方向に付勢される。
これにより、ブレーキライニング53が摩耗した後も、電極642によって、接触状態が確実に検出される。
[2−3.効果]
以上詳述した第2実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1a)−(1c)、(1f)−(1h)を奏し、さらに、以下の効果を奏する。
(2a)電極642は、ブレーキライニング53と同程度の硬さの材料によって形成されている。これにより、ブレーキドラム51と接触することによってブレーキライニング53がすり減ると、電極642も同様にすり減るようになる。つまり、非接触状態においてブレーキライニング53からの電極642の突出量がほぼ一定に保たれる。その結果、ブレーキライニング53がすり減り、ブレーキドラム51の表面に凹凸が有ったとしても、接触状態において電極642をブレーキドラム51の表面にブレーキライニング53がすり減る前と同様に確実に接触させることができる。その結果、ブレーキライニング53がすり減る前と同様に、接触状態を確実に検出することができる。
(2b)電極642は、円錐台状に形成されている。その結果、ブレーキドラム51と電極642との接触面積を大きくすることができるので、接触状態を確実に検出することができる。
[3.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(3a)上記実施形態では、一つの接触センサ2が、一つのドラムブレーキ5が有する一対のブレーキシュー52のうちの一方に取り付けられていたが、これに限定されるものではない。例えば、複数の接触センサ2が、一つのドラムブレーキ5が有する一対のブレーキシュー52のうちの一方に取り付けられていても良い。また、少なくとも1つの接触センサ2が、一対のブレーキシュー52の両方に取り付けられていてもよい。
また、上記実施形態では、ブレーキライニング53は、各ブレーキシュー52に対して1枚ずつ取り付けられていたが、これに限定されるものではない。ブレーキライニング53は、各ブレーキシュー52に対して複数枚ずつ取り付けられていてもよい。なお、接触センサ2は、これら複数枚ずつ取り付けられたブレーキライニング53のうち少なくとも一つに取り付けられていてもよい。
(3b)上記本実施形態では、ブレーキシュー52に収容部55が設けられ、該収容部55を有するブレーキシュー52及びブレーキライニング53にセンサ本体21が埋め込まれるように構成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、センサ本体21は、収容部525を有さないブレーキシュー52及びブレーキライニング53に埋め込まれるよう構成されていてもよい。また、センサ本体21は、ブレーキライニング53にのみに埋め込まれるよう構成されていてもよい。
(3c)上記実施形態では、センサ本体21、及びセンサ本体71を構成する要素の全てが導電性を有する材料により形成されていたが、これに限定されるものではない。センサ本体21においては、少なくとも電極46が導電性を有する材料により形成されていてもよい。そして、センサ本体21では、電極46又は電極46と接する導電性を有する構成要素が抵抗器22と接続されていてもよい。また、センサ本体71においては、少なくとも電極642が導電性を有する材料により形成されていてもよい。そして、センサ本体71では、電極642又は電極642と接する導電性を有する構成要素が抵抗器22と接続されていてもよい。
(3d)上記実施形態では、異常の報知を、警告装置4や表示デバイス34を用いて行っているが、これに限定されるものではない。例えば、スピーカ等を用いて聴覚的に、異常の報知を行うように構成してもよい。また、スマートフォン等を用いて、警告や修理等に必要な情報を通知するように構成してもよい。
(3e)上記実施形態では、ブレーキライニング53は非導電体である例を記載した。ブレーキライニング53は、例えば、レンジモールド材等によって形成されるものであってもよい。
(3f)上記実施形態では、電極642が円錐台状に形成されている例を記載したが、これに限定されるものではない。電極642は、例えば台形状に形成されていてもよい。電極642は、ブレーキドラム51との接触が、点での接触では無く、面での接触となるような形状に形成されていればよい。
(3g)上記実施形態では、トレーラ10における車軸が3本の例を示したが、これに限定されるものではない。車軸は任意の数であり得る。
(3h)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
(3i)上述した異常判定装置の他、接触センサ2、異常判定装置及び接触センサ2のうち少なくとも一方を構成要素とするシステム、ブレーキの異常判定方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
なお、上記実施形態において、演算部33が、作動判断部と、異常判定部と、報知指示部とに相当する。S120が作動判断部としての処理に相当し、S140が異常判定部としての処理に相当し、S150が報知指示部としての処理に相当する。接触センサ2が検出部に相当し、電極46、電極642が接触部に相当し、スプリング44、スプリング63が付勢部材に相当する。警告装置4、表示デバイス34が報知装置に相当する。
1…異常判定装置、2…接触センサ、5…ドラムブレーキ、33…演算部、44…スプリング、46…電極、51…ブレーキドラム、53…ブレーキライニング、63…スプリング、642…電極。

Claims (5)

  1. 車両に搭載される異常判定装置(1)であって、
    車軸と連動するブレーキドラム(51)にブレーキライニング(53)を押しつけることで制動力を生じさせるドラムブレーキ(5)において、前記ブレーキドラムと前記ブレーキライニングとの接触の有無を検出する少なくとも1つの検出部(2)と、
    運転者が前記ドラムブレーキを作動させているか否かを判断する作動判断部(33、S120)と、
    前記作動判断部によって前記運転者が前記ドラムブレーキを作動させていないと判断され、且つ、前記検出部によって前記接触が有ることが検出された場合に、異常が発生していると判定する異常判定部(33、S140)と、
    を備え、
    前記検出部は、少なくとも前記ブレーキライニングに設けられ、前記ブレーキライニングと前記ブレーキドラムとが接触している状態において付勢部材(44、63)によって前記ブレーキライニングと前記ブレーキドラムとの接触を強化する方向に付勢される接触部(46、642)を有する
    異常判定装置。
  2. 請求項1に記載の異常判定装置であって、
    前記ブレーキドラムは導電性を有しており、
    前記検出部は、少なくとも前記接触部が導電性を有しており、前記ブレーキドラムと前記接触部とが電気的に接触している状態を前記ブレーキドラムと前記ブレーキライニングとの接触が有る状態として検出する
    異常判定装置。
  3. 請求項2に記載の異常判定装置であって、
    前記付勢部材は、前記ブレーキライニングと前記ブレーキドラムとが互いに接触しない非接触状態から互いに接触する接触状態に遷移すると、前記ブレーキライニングに対する前記接触部の位置を、前記接触部が前記ブレーキライニングから突出した状態となる非導通位置から、前記接触部が少なくとも前記ブレーキライニングの内部に収容された状態となる導通位置へと、受動的に変位させる
    異常判定装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の異常判定装置であって、
    前記接触部は、少なくとも前記ブレーキライニングよりも硬い材料によって形成されている
    異常判定装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の異常判定装置であって、
    前記異常判定部によって前記異常が発生していると判定された場合に、報知装置(4、34)に異常の発生を報知させる報知指示部(33、S150)、
    を更に備える異常判定装置。
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