JP2019137198A - ベントポスト兼用コンテナシート - Google Patents

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Abstract

【課題】コンテナを上甲板上に積載する船において、ベントポスト兼用コンテナシートを採用することにより、船内換気の支障とならず、かつ、その上部にコンテナの積載を可能としたベントポスト兼用コンテナシートを提供する。【解決手段】上甲板117の上倉内の換気口位置に立設され、積載するコンテナ129の最低部端が裁置される上端部と、当該上端部下に船内換気開口とを有するベントポスト兼用コンテナシート1が配置される。【選択図】図2

Description

本発明は、上甲板上にコンテナを積載する船のベントポスト兼用コンテナシートに関する。
コンテナ船を始めとする各種船舶には、船内換気を目的としてベントポストと称する換気筒が上甲板上の船側側又は船体中央部に複数本配置される。
例えば、図4は、特開平7ー69277号公報の図1に示される船舶断面図であり、カーゴタンクから数本のベントポストが上甲板上に配置される例を示す図である。図4において、101は、 船体、104は、カーゴタンク、105は、タンクドーム、115は、 ベントポスト、116は、 コンプレッサルーム等の上部構造物である(符号は先行技術であることを明らかにするため、出願人において100番からの符号で示した。)。
この種のベントポスト115は、図5に示すように、上甲板117から立設されるベント管118と、その頂部119からなり、船倉内から自然又は強制排気されて、前記ベント管118とその頂部119の隙間から船外排気が行われる。図5は、前記ベント管118の概略を示す図である。
一方、コンテナ船にあっては、上甲板にもコンテナを積載する都合から上甲板上の構造物等を避けて支柱を設けて,その上にコンテナを積み込む例もある。
図6は、実開昭62ー011094号公報の第1図に示される「コンテナ船におけるコンテナの載置装置」の実施例概略切断面を示す図であり、図6において、117は、前記上甲板、122は、船艙、123は、ハッチカバー、124は、ブルワーク、125は、艤装品、126は、コンテナシート、127は、支柱、128は、歩廊、129は、コンテナである(符号は先行技術であることを明らかにするため、出願人において120番からの符号で示した。)。
図6に示される例は、「従来は、船尾上甲板上に、機器等の艤装品を避けて支柱を立設し、これら支柱間を梁や桁で連結し更にコンテナフラットを敷いてから、コンテナを積載するようにしていた」ことに鑑み(同公報明細書2頁6行〜9行参照)、「上甲板上に、該上甲板上に設置する艤装品を避けて平行直線状に支柱を設けると共に、これら平行直線上に設けた支柱上にコンテナシートを敷設し、該コンテナシート上間にてコンテナを積載支持し得る」構成とすることにより(同公報明細書2頁17行〜3頁1行参照)、「(i)船舶の空間スペースを有効に利用してコンテナを載置することができ、積載量の増大を図ることができる。(ii)艤装品を移動することなく簡単な工事で組み立てられるので、安価である。」等の優れた効果を奏し得るものである(同公報同公報明細書4頁19行〜5頁3行参照)。
ところが、図6に示される「コンテナの載置装置」でも明らかなように、例えば、上甲板上の船側部に前記ベントポスト115が立設されるコンテナ船にあっても、船内換気のベントポスト115を避けて、前記ベントポスト115とは別途に前記支柱127を並立させて設けその上にコンテナ129を積載するようにしていた(なお、本願出願人会社では、この支柱127を「コンテナシート」と称しているので、以降、「コンテナシート」とも称して説明する。)。
図7は、本願出願人会社の船において、前記ベントポスト115と前記支柱127に相当するコンテナシート127(同符号で表示する)が並立される例を示すベント部の概略部分断面図であり、図7において、符号115は、ベントポスト、117は、上甲板、127は、前記コンテナシートであり、この上に積載コンテナ129が積み上げられる。その余の符号130は、ベント排気管部、131は、ベント吸気管部、132は、ハッチカバー、133は、ハッチコーミング、134は、2ndデッキ、135は、3rdデッキ、136は、4thデッキ、137は、タンクトップ、138は、デッキハウスであり、上記デッキハウス138から前記ベント吸気管部131を通って前記ベント排気管部130を流れる換気流を太矢印で示している。図7に示されるように、本願出願人の船においては、前記コンテナシート127は、前記ベントポスト115とは別途に配置されている。
しかしながら、上甲板117上にベントポスト115とコンテナシート127とを別々に設けるとすると、上甲板115上の通行スペースを確保することが困難となる場合がある。
実開昭62ー011094号公報
そこで、上記の課題を解決するために、本願発明は、コンテナを積載するためにコンテナシートを配置する船において、当該カ所について、ベントポスト兼用コンテナシートを採用することにより、船内換気の支障とならず、かつ、その上部にコンテナの積載を可能としたベントポスト兼用コンテナシートを提供せんとするものである。
上記課題を解決するために、本願請求項1に係る発明は、コンテナを上甲板上に積載する船におけるベントポスト兼用コンテナシートにおいて、船の上甲板上倉内換気口をコンテナシート直下に配置した上で、積載するコンテナの最低部端が裁置される上端部と、当該上端部下に船内換気開口とを有することを特徴とする。
そして、本願請求項2に係る発明は、前記請求項1に記載のベントポスト兼用コンテナシートにおいて、積載するコンテナ最低部が裁置される前記上端部高さが当該コンテナの他端部の最低部が掛け渡されるハッチカバー高さ位置であることを特徴とする。
また、本願請求項3に係る発明は、前記請求項1又は2に記載のベントポスト兼用コンテナシートにおいて、前記ベントポスト兼用コンテナシートは、方形平断面四角錐等脚台形形状であることを特徴とする。
さらに、本願請求項4に係る発明は、前記請求項3に記載のベントポスト兼用コンテナシートにおいて、前記方形平断面四角錐等脚台形形状の上底部に幅広の上底板を有することを特徴とする。
そして、本願請求項5に係る発明は、前記請求項3又は4に記載のベントポスト兼用コンテナシートにおいて、設置スペースがない側面が垂直な立ち上がり面であることを特徴とする。
また、本願請求項6に係る発明は、前記請求項1ないし5のいずれかに記載されたベントポスト兼用コンテナシートにおいて、前記開口が船外側に1又は複数であることを特徴とする。
上記のようなベントポスト兼用コンテナシートを使用することにより、これを使用する船においては、以下の利点がある。
(1)上甲板上のスペースを有効に使うことができる。
(2)ベントポストを構成する重量を削減することができる。
図1(a)(b)(c)は、本発明に係るベントポスト兼用コンテナシートの実施例1を示す図である。 図2は、上記の変形四角錐台形形状の本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1aが積載コンテナ129の積み上げ端部に位置し、そして、その隣に,基本形たる本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1が配置される配置例を示す図である。 図3は、上述した図7に相当するベント部の概略部分断面図である。 図4は、特開平7ー69277号公報の図1に示される船舶断面図である。 図5は、前記ベント管118の概略を示す図である。 図6は、実開昭62ー011094号公報の第1図に示される「コンテナ船におけるコンテナの載置装置」の実施例概略切断面を示す図である。 図7は、本願出願人会社の船において、前記ベントポスト115と前記支柱127に相当するコンテナシート127(同符号で表示する)が並立される例を示すベント部の概略部分断面図である。
本発明に係るベントポスト兼用コンテナシートを実施するための一実施例を図面に基づき詳細に説明する。
図1(a)(b)(c)は、本発明に係るベントポスト兼用コンテナシートの実施例1を示す図であり、図1(a)は、船尾域に配置される本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1について、船尾方向からみた概略を示す基本概形図であり、図1(b)は、同基本側面概形図、図1(c)は、同平面図である。
図1(a)(b)(c)において、符号1は、上甲板117に立設されるベントポスト兼用コンテナシートであり、2は、上底板、3は、開口、4は、コンテナ四隅下に配置されるツイストロック(図示外)に勘合するデッキソケット、117は、前記上甲板であり、130は、上甲板117の直下に配置される船内換気用の前記ベント排気管部(倉内換気口)であり、太矢印は換気流を示す。
ここに、「コンテナシート」とは、上甲板上にコンテナを積み上げる際に、上甲板上の作業員の交通確保や上甲板上の障害物を避けるための支柱架台に類する部材であり、上述した実開昭62ー011094号公報に記載の、いわば、支柱127に相当する。本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1は、従来のベントポストの配置位置に前記支柱127の機能を保有せしめたものである。すなわち、換言すれば、本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1は、上甲板上ベントポスト開口位置に立設され、上端部に積載するコンテナの最低部端が裁置され、当該上端部下に船内換気用の開口が設けられた構造からなるものである。
なお、図1(a)(b)(c)に示すように、本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1は、船尾域の上甲板117に開口する船内換気用のベント排気管部130の上に立設され、船内からの換気流は、本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1内を通って前記開口3から船外に排出される機能を有するものである。このため、本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1は、内部は船内換気流の流通を妨げない周囲が空洞に構成され、前記開口3は、前記ベント排気管部130の開口面積を損なわない開口面積を有し、前記開口3は、本実施例1に係るベントポスト兼用シート1においては、船尾方向に開口する構造のものである。
しかしながら、図1(a)(b)(c)に示した本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1は、船尾域配置を例として説明したが、船尾域配置でなく、船側域等に配置する場合には、前記開口3は、必ずしも、船尾方向に開口する開口3に限るものではなく、基本的には、船外側(例えば、右舷配置にあっては右舷側側、左舷配置にあっては左舷側側)に向けた面に開口としても良いものである。また、図1(a)に示すように、必ずしも、一つの開口でなければならないというものではなく、四方の側面に一つないし複数の分割される開孔を設けることを妨げない。
なお、図1(a)(b)から明らかなように、本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1は、四角錐等脚台形状で方形平断面構造を基本とし、さらに、それらの等脚台形の上底は、当該等脚台形の上底長より船幅方向に若干突出する前記上底板2が設けられ、当該上底板2には、コンテナ四隅下に配置されるツイストロック(図示外)に勘合する前記デッキソケット4が設けられる。
しかしながら、上記上底板2は、上述したと同様に、必ずしも船幅方向に突出する物に限らず、設置位置との関係で船長方向に突出するものであっても良く、さらには、図1(b)に示すような四角錐等脚台形形状の方形平断面の上底上に上底板2を付加する構造ではなく、上底と同寸法の上底自体で構成されるものであってもよい。
なお、前記上底板2上に配置されるコンテナ四隅下のツイストロック(図示外)とこれに勘合する前記デッキソケット4は、カントリークレーン(図示外)等で釣り上げられたコンテナ129の四隅下に配置されるツイストロック(図示外)のロックピン(図示外)が当該デッキソケット4の係合穴に入ると,そのコンテナ重量の押圧力によってツイストロックのロックピンが自動的に回動し、コンテナ129の積み上げ等の固定を可能とするためのものであり、コンテナ129の積み降ろしの際にはコンテナ129がカントリークレーン(図示外)等によって持ち上げられると、前記ロックピンが回動して係合が解除されて、コンテナ129の吊り下げが可能となるというものである。
このため、前記上底板2上には、図1(c)に示すように、前記デッキソケット4が設けられる。しかしながら、この上底板2の大きさ及び上底板2上のデッキソケット4の個数及びその配置位置は、図1(c)に示すように、必ず同図に示すような左側に寄った位置となるわけではなく、本実施例1に係るベントポスト1の設置位置及びコンテナ積み込み配置位置によって変わりうる。すなわち、前記上底板2の両側から隣接するコンテナ底部を裁置する場合には、当該上底板2上に二つのデッキソケット4、4が並置され、また、その場合には、大きさを大きな上底板2とし、また、並置するデッキソケット4、4間の間隙も大きく開けるようにしても良い。要するに、積載するコンテナ配置との関係で前記デッキソケット4,4の個数及び配置位置が変わりうる。
なお、図1(a)(b)(c)に示される本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1は、船内換気のベントポストの換気機能と上甲板上の装備品上方へのコンテナ積載を可能とするコンテナシート機能を兼ね備えるものであるため、その高さは、積み上げられるコンテナ129の最底部に対し、上述するような作業員の交通確保や障害物の回避可能な高さとすべきものであり、例えば、積み上げられるコンテナ129の他端の最底部を船艙ハッチ(図示外)の前記ハッチカバー132の上端高さ位置と整合させるようにする。例えば、図2において後述するように、本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1の前記上底板2の高さ位置においては、2569mm高さとして、積載するコンテナ129の他端の最底部が前記ハッチカバー132と掛け渡し積載が可能な高さとしている。
なお、一般的に船の前記上甲板117は、水捌けを良くするため船幅方向に傾斜(キャンバー)している。本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1は、船尾域に設置されており、その下底は、当該傾斜に適合するため両側で若干の高さに差異がある台形形状となる等、上甲板117の形状に適合する形状となる。
さらに、本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1は、前述するように、基本的には、側面形状が等脚台形状の方形平断面構造を基本とするが、船尾域等設置スペースの小さい箇所においては、必ずしも四角錐等脚台形形状でなくても、積載するコンテナ129の荷重が許容する限り、等脚台形の一方又は双方が垂直構造となることを妨げない(図2に示す変形例たるベントポスト兼用コンテナシート1aの形状を参照)。すなわち、このような場合には、本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1は、変形四角錐台形形状となる。
図2は、上記の変形四角錐台形形状の本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1aが積載コンテナ129の積み上げ端部に位置し、そして、その隣に,基本形たる本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1が配置される配置例を示す図である。図2において、符号1は、本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシートであり、1aは、前述する変形四角錐台形形状のベントポスト兼用コンテナシート、117は、前記上甲板、129は、積み上げられるコンテナ、132は、前記ハッチカバー、133は、前記ハッチコーミングである。
図2において、積み上げられたコンテナ129の最底部と前記上底板2の間、及び前記ハッチカバー132の上端との間については、間隙を設けて描いているが、これは、前記ツイストロック(図示外)及び前記デッキソケット4を省略して描いたためである。
図2に示すように、船尾端等設置スペースのない場所にもコンテナ129を可能な限りの船尾域に積み上げるために,当該箇所に設置される変形四角錐台形形状のベントポスト兼用コンテナシート1aは、設置スペースのない箇所に対面する側面が下に広がる形状ではなく垂直な立ち上げ構造としている。このことは、本実施例1に係る変形ベントポスト兼用コンテナシート1aが、船尾域配置に限られず、例えば、設置スペースに限りがある船側域に配置される場合には、その設置スペースに限りがある箇所に対面する側面が下に広がる形状ではなく、垂直な立ち上げ面として構成するようにしても良いことを意味する。
そして、本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1を設置することにより、船内換気は図3に示すように、船内換気流は、本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1の前記開口3から船外排気が可能となる。
図3は、上述した図7に相当するベント部の概略部分断面図であり、船外換気の概略に関していえば、従来のベントポスト115の代わりに本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1を設置するだけで、船内換気には影響がな意にも拘わらず、上甲板117の交通等が促進されることを示すものである。図3において、本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1以外は、図7に用いた符号は同一の部材を示すものである。
図1(a)(b)(c)及び図2に示して説明してきたように、本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1は、積み込みコンテナ129の下に通行スペースを確保するコンテナシートにベントポストとしての機能を保有せしめるため、倉内換気口をコンテナシート直下に配置した上で、その側面に開口を設けることで、コンテナシートにベントポストの役割も持たせ、これにより、上甲板上の通行に邪魔となる等のデメリットを回避したものであり、コンテナシートにベントポストの機能を保有させることにより、上甲板上のスペースの有効利用及びベントポストを構成する重量削減を可能とすることができるものである。
本発明は、コンテナを上甲板上に積載する船のベントポスト兼用コンテナシートに利用される。
1 実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート
1a 変形ベントポスト兼用コンテナシート
2 上底板
3 開口
4 デッキソケット
101 船体
104 カーゴタンク
105 タンクドーム
115 ベントポスト
116 上部構造物
117 上甲板
118 ベント管
119 頂部
122 船艙
123 ハッチカバー
124 ブルワーク
125 艤装品
126 コンテナシート
127 支柱
128 歩廊
129 コンテナ
130 ベント排気管部
131 ベント吸気管部
132 ハッチカバー
133 ハッチコーミング
134 2ndデッキ
135 3rdデッキ
136 4thデッキ
137 タンクトップ
138 デッキハウス
上記の課題を解決するために、本願請求項1に係る発明は、ベントポスト兼用コンテナシートにおいて、コンテナを上甲板上に積載する船の上甲板上倉内換気口位置に立設され、積載するコンテナの最低部端が置される上端部と、当該上端部下に船内換気開口とを有することを特徴とする。
そして、本願請求項2に係る発明は、前記請求項1に記載のベントポスト兼用コンテナシートにおいて、積載するコンテナ最低部が置される前記上端部高さが当該コンテナの他端部の最低部が掛け渡されるハッチカバー高さ位置であることを特徴とする。
また、本願請求項3に係る発明は、前記請求項1又は2に記載のベントポスト兼用コンテナシートにおいて、前記ベントポスト兼用コンテナシートは、方形平断面四角錐等脚台形形状であることを特徴とする。
さらに、本願請求項4に係る発明は、前記請求項3に記載のベントポスト兼用コンテナシートにおいて、前記方形平断面四角錐等脚台形形状の上底部に幅広の上底板を有することを特徴とする。
そして、本願請求項5に係る発明は、前記請求項3又は4に記載のベントポスト兼用コンテナシートにおいて、設置スペースがない側面が垂直な立ち上がり面であることを特徴とする。
また、本願請求項6に係る発明は、前記請求項1ないし5のいずれかに記載されたベントポスト兼用コンテナシートにおいて、前記船内換気開口船外側に1又は複数設けることを特徴とする。
ここに、「コンテナシート」とは、上甲板上にコンテナを積み上げる際に、上甲板上の作業員の交通確保や上甲板上の障害物を避けるための支柱架台に類する部材であり、上述した実開昭62ー011094号公報に記載の、いわば、支柱127に相当する。本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1は、従来のベントポストの配置位置に前記支柱127の機能を保有せしめたものである。すなわち、換言すれば、本実施例1に係るベントポスト兼用コンテナシート1は、上甲板上ベントポスト開口位置に立設され、上端部に積載するコンテナの最低部端が置され、当該上端部下に船内換気用の開口が設けられた構造からなるものである。
このため、前記上底板2上には、図1(c)に示すように、前記デッキソケット4が設けられる。しかしながら、この上底板2の大きさ及び上底板2上のデッキソケット4の個数及びその配置位置は、図1(c)に示すように、必ず同図に示すような左側に寄った位置となるわけではなく、本実施例1に係るベントポスト1の設置位置及びコンテナ積み込み配置位置によって変わりうる。すなわち、前記上底板2の両側から隣接するコンテナ底部を置する場合には、当該上底板2上に二つのデッキソケット4、4が並置され、また、その場合には、大きさを大きな上底板2とし、また、並置するデッキソケット4、4間の間隙も大きく開けるようにしても良い。要するに、積載するコンテナ配置との関係で前記デッキソケット4,4の個数及び配置位置が変わりうる。

Claims (6)

  1. コンテナを上甲板上に積載する船の上甲板上倉内換気口位置に立設され、積載するコンテナの最低部端が裁置される上端部と、当該上端部下に船内換気開口とを有することを特徴とするベントポスト兼用コンテナシート。
  2. 積載するコンテナ最低部が裁置される前記上端部高さが当該コンテナの他端部の最低部が掛け渡されるハッチカバー高さ位置であることを特徴とする請求項1に記載のベントポスト兼用コンテナシート。
  3. 前記ベントポスト兼用コンテナシートは、方形平断面四角錐等脚台形形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のベントポスト兼用コンテナシート。
  4. 前記方形平断面四角錐等脚台形形状の上底部に幅広の上底板を有することを特徴とする請求項3に記載のベントポスト兼用コンテナシート。
  5. 設置スペースがない側面が垂直な立ち上がり面であることを特徴とする請求項3又は4に記載のベントポスト兼用コンテナシート。
  6. 前記開口が船外側に1又は複数であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載されたベントポスト兼用コンテナシート。
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