JP2019137052A - プリンタテーブルをマスキングするための装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プリンタテーブルをマスキングするための装置および方法すること。【解決手段】印刷作業中に被印刷物を支持するためのプリンタテーブルは、複数の孔を備える被印刷物支持表面を備える。孔は、プリンタテーブル上に置かれた被印刷物が孔のうちの少なくとも1つを覆うように配置される。プリンタテーブルは、孔と流体的に接続するように構成された複数のボールバルブを備え、各ボールバルブは開構成および閉構成を有し、開構成に付勢されている。プリンタテーブルはまた、負の空気圧を複数のボールバルブを通して複数の孔に印加するように構成された負の空気圧源を備える。【選択図】図8
Description
本発明は、プリンタテーブル、特に印刷作業中に被印刷物を支持するためのプリンタテーブルの分野に関し、このテーブルは、印刷作業中に被印刷物をテーブル上に保持するために負圧が印加される孔を有する。
真空テーブルは、フラットベッドプリンタにおいて被印刷物を支持するために使用される。真空テーブルは、印刷されている被印刷物を支持するための表面を含む。これは、テーブルの平坦な上側表面であることが多いが、特定の状況では、異なる被印刷物に対して異なるトポグラフィを使用することができる。テーブルの表面に孔が設けられ、孔は負の空気圧源に接続される。被印刷物は印刷用テーブル上に置かれ、被印刷物はテーブル表面上の少なくとも幾つかの孔を覆う。印刷中、負圧が印加されると、テーブルの孔を通して空気が吸い込まれる。従って、負圧は被印刷物をテーブルに保持するように作用し得る。
しかし、被印刷物のサイズが、孔が占有するテーブルの区域よりも小さい場合に問題が起こり得る。このような状況では、被印刷物をテーブル上に置く場合、幾つかの孔は被印刷物によって覆われないままである。このような孔を印刷中に覆われないままにしておくことは、テーブル全体にわたって真空圧の損失を招き、幾つかの孔が覆われないままの場合に被印刷物をテーブルに対して保持する力を減少させ、問題となり得る。従って、孔のうちの幾つかが覆われないままの場合、被印刷物をテーブル上に固定する圧力の有効性が低下する。このことは、被印刷物が表面上で完全に平坦で均一に位置していない場合があり、印刷品質の低下または他のシステム誤動作などの印刷エラーを引き起こす場合があることを意味する。覆われていないままの孔の数が多いほど、問題はより大きい。
印刷作業中に孔が覆われないままである場合には、追加の問題が生じる可能性がある。孔が開いていると、プリントヘッドのノズルの近くで強い空気流が発生する可能性があり、これが印刷を損ない、印刷品質の低下につながる可能性がある。
この配置を改善する試みで、被印刷物によって覆われていない孔を覆うためにマスクがテーブルに適用される。そのようなマスクは、例えば、適切な形状に切断された紙、カード、またはプラスチックシート材料を含み得る。特に、被印刷物によって覆われていないテーブルの区域が特に不規則な形状である場合、マスクは幾つかのマスク要素を含み得る。印刷中の負圧の印加は、マスクをテーブルに保持するように作用する。しかし、実際の用途では、特に被印刷物の同様のレイアウトが幾つかの連続した印刷作業のために使用される場合は、マスクをテーブルに固定することが一般に望ましい。例えば、いったん被印刷物上への印刷が完了すると、圧力源はテーブル上の孔に正圧を与えて、印刷された被印刷物の除去を手助けすることができる。このような正圧の印加はまた、マスクが外れる影響をもたらし、これは、特に同じマスク配置を使用して幾つかの被印刷物を印刷する場合には不利である。
マスクがプラスチックシートを含む場合、マスクを表面に保持するために粘着性または接着性の裏材を設けることができる。しかし、これによりテーブルの表面上に接着剤残留物が残る可能性がある。そのようなマスクはまた、テーブルへの反復した適用および除去には適しておらず、耐用年数が制限される場合がある。
代替として、特にマスクが紙またはカードを含む場合、マスクは、例えば接着テープを使用してテーブル上の所定位置に固定されてもよく、またはマスク自体が接着材料で形成されていてもよい。しかし、そのようなテーピングは大きな労働力を要し、かつ印刷サイクルにかなりの時間を追加する。
更なる問題は、使用されるテープまたは接着剤が、印刷サイクル中にさらされる可能性がある放射、例えばUV放射または熱の影響に対して耐性がない場合が多いことである。特に、数回の印刷サイクルにさらされるマスクの場合、これによりテープまたはマスク材料と、テーブルとの間の接着力の喪失、および、それに続くテープまたはマスク材料の浮き上がりまたは巻き上がりもたらす可能性がある。よって、これにより、印刷品質の低下、またはテープを再付着させるための印刷サイクルの停止につながり得る。
同じマスク配置を使用して、類似構成の1つ以上の被印刷物の複数セットを印刷する場合、被印刷物のセットの印刷に対して、マスクは通常、テーブル上に保持される。これにより、マスクを保持しているテープが外れる危険性が高まり得る。また、上述のように、印刷作業後に、圧力源を使用して孔を通して空気を吹き付けて、被印刷物の除去を手助けすることができる。この方法では、マスクへの損傷、およびテープまたはマスクの一部がテーブルから浮き上がる危険性の増大につながる可能性がある。
代替の方法では、孔がテーブル上の領域に配置され、各領域に印加される圧力は独立して制御可能である。従って、そのような配置では、被印刷物によって覆われる孔にのみ負圧を印加するために、1つ以上の圧力源を選択的に使用して領域のうちの1つ以上に負圧を印加している。とりわけ、真空用の孔を使用して被印刷物をテーブル上に保持する場合、テーブルに固定する被印刷物の最も重要な領域は被印刷物の縁部である。その理由は、固定されないと、被印刷物の縁部が湾曲したり、または巻き上がったりする可能性が高いからである。しかし、これらのシステムの経験から、孔の領域が印刷される被印刷物の形状に対応しないことが多いことが分かっており、従って、そのようなシステムにおいても追加のマスキングが必要な場合が多い。また、独立に制御可能な領域に対応するために、圧力供給機構は複雑さおよび費用が非常に増大する。
マスクによって覆われる孔と被印刷物によって覆われる孔とに、別々に圧力を印加するための更なる方法が開発されている。同じマスク配置を使用して、類似構成の1つ以上の被印刷物の複数セットを印刷する場合、これにより、マスク構成を変更することなく被印刷物を除去することが可能になる。これは、マスク用の孔への負圧を維持しながら、被印刷物用の孔に正圧を印加することによって達成することができる。これは、従来の設計に対する改善を提示するが、このシステムでは依然として、各印刷構成に対して新しいマスクの製作が必要となり、時間およびリソースが不所望に使用される。
本明細書で開示するのは、印刷作業中に被印刷物を支持するためのプリンタテーブルであって、プリンタテーブルは、複数の孔を備える被印刷物支持表面であって、孔はプリンタテーブル上に置かれた被印刷物が孔のうちの少なくとも1つを覆うように配置された、被印刷物支持表面と、孔と流体的に接続するように配置された複数のボールバルブであって、各ボールバルブは開構成と閉構成とを有し、各ボールバルブは開構成に付勢されている、複数のボールバルブと、負の空気圧を複数のボールバルブを通して複数の孔に印加するように構成された負の空気圧源と、を備える。
多くの印刷作業において、印刷される被印刷物は、印刷テーブル上の孔の構成に対して相補的ではない不規則な形状である。例えば、被印刷物が支持表面よりも小さい場合、被印刷物の周囲の孔の領域は覆われないままである。テーブルの孔と流体的に接続するボールバルブを設けることにより、ボールバルブを閉構成に動かすことによって、選択した孔を閉じることが可能になり、従って、被印刷物によって覆われていない、それらの孔をマスクし閉じることが可能になる。これにより、負の空気圧源の効率が向上し、必要な場所において被印刷物を支持表面に対して保持する効果が向上する可能性がある。
負の空気圧源は、支持表面上の圧力よりも低い空気圧を発生させることができる、ポンプ、ファン、または他の同等の負圧源であってもよい。負の空気圧は、孔における吸引力を発生させて、印刷用テーブルに対して被印刷物を所定位置に保持するように作用する。負圧は支持表面上の全ての孔に印加される。
印刷される少なくとも1つの被印刷物が、印刷テーブルの支持表面上に置かれる。正しく配置される場合、被印刷物は印加された負圧によってテーブルに保持され得る。印刷中、印刷装置は被印刷物上を高速で往復運動する。しかし、静止した印刷装置の下で、例えばコンベヤベルト上で、印刷テーブルが往復運動する他の実施形態も想定される。印刷中に被印刷物がテーブルに対して移動しないように、被印刷物をしっかりと保持することが重要である。これは、部分的には、被印刷物の位置がテーブルの位置を参照して決定されモニタされるからである。被印刷物をテーブル上で平坦に保持することには、インクを堆積させる上側表面が平坦であるという利点もある。テーブル上の被印刷物の浮き上がりまたはしわは、被印刷物上に印刷される画像の印刷品質の低下につながる。負圧を印加して被印刷物をテーブルに保持することにより、いかなる次元への移動も減り、被印刷物はテーブル上に平坦に置かれるようになり、支持表面の平面から、いかなる、しわまたは突起も減少する。
ボールバルブは、負の空気圧源と孔との間に配置されている。従って、負の空気圧源は、ボールバルブが開構成にある場合は孔と流体的に接続している。負の空気圧は、被印刷物支持表面上に配置された被印刷物を、孔に対して保持するように作用する。
各ボールバルブは開構成に付勢されている。従って、ボールバルブを介して孔に負圧が印加されていない状態では、ボールバルブは開構成のままである。任意選択的に、複数のボールバルブの各々は更に、ボールバルブを開構成に付勢するための付勢手段を備える。例えば、付勢手段は、ボールバルブを開構成に配置するように構成されたばねであってもよい。伸張可能なひも、または弾性的に変形可能な材料などの等価な付勢手段もまた想定される。
任意選択的に、複数のボールバルブの各々はボールおよびバルブ開口部を備え、ボールは閉構成において、バルブ開口部に対して封止を形成するように構成される。一実施形態では、ボールバルブのボールは、ばねなどの付勢手段によって開構成に付勢されて、ボールをバルブ開口部から離して配置し、封止が形成されるのを防止してもよい。バルブ開口部は圧力源と孔との間に配置されている。ボールは球形であってよいが、他の形状も想定される。例えば、ボールは楕円形であってもよく、またはバルブ開口部の特定形状に対して相補的な封止を形成するように先細り形状またはくさび形状を有してもよい。
任意選択的に、孔が被印刷物によって覆われている場合は、ボールバルブは、負の空気圧に抗して開構成に付勢されたままである。ボールバルブに印加される負の空気圧は、ボールバルブにわたって圧力差を生じさせる。圧力差は付勢に抗して作用する。圧力差は、孔の位置と、バルブ開口部と圧力源との間の位置、との間の圧力差と考えることができる。圧力差が十分に大きければ、圧力差が付勢に打ち勝ちバルブを閉じることができる。
任意選択的に、孔が被印刷物によって覆われている場合は、ボールバルブの付勢手段は、圧力差の作用に抗してボールバルブを開構成に保持する。孔が被印刷物で覆われている場合、ボールバルブと負圧源との間の位置における圧力は、典型的には負の空気圧源によって決定される負の空気圧であり、例えば、圧力源は約50mbarを発生させることができる。孔の近くの位置の圧力は、バルブが開いており、かつ孔はバルブと、および、それに対応して負圧源と流体的に接続しているので、ボールバルブの反対側と実質的に同じ負圧である。孔の上方の大気圧への流体的な接続は、孔を覆っている被印刷物、および被印刷物を所定位置に保持する負圧によって防止される。空気の流れがボールバルブの周囲を通って孔に至り、両方の位置を同じ圧力に維持できるように、負圧はゆっくりと増加させる。この結果、圧力差はゼロか、無視できるか、または少なくとも付勢に打ち勝つ力を生むには十分に低く、これはボールバルブが開構成のままであることを意味する。これにより、負圧が被印刷物を支持表面に保持することが可能になる。
任意選択的に、孔が被印刷物によって覆われていない場合は、負の空気圧がボールバルブを閉構成に移動させる。任意選択的に、孔が被印刷物によって覆われていない場合は、圧力差がボールバルブの付勢手段に抗して作用して、ボールバルブを閉構成に移動させる。ボールバルブと圧力源との間の位置における圧力は変化しないままであり、依然として負の空気圧である。ボールバルブの反対側で孔の近くの位置での圧力は、孔が被印刷物で覆われていないので、ほぼ大気圧になり、負圧源における圧力よりもはるかに高くなる。これにより、ボールバルブにわたって圧力差が生じる。圧力差は、ボールバルブの付勢に抗して、負の空気圧源に向かう正味の力として作用する。圧力差が付勢力を超えるほどに大きい場合、圧力はボールバルブを閉構成に移動させ、バルブを封止する。
任意選択的に、ボールバルブにわたる圧力差が閾値を超える場合、ボールバルブは閉構成に移動する。閾値は、ボールバルブを開位置に維持する付勢力に打ち勝つのに必要な圧力差、従ってバルブを閉じるのに必要な圧力差と見なすことができる。負圧の大きさをゆっくりと増加させるにつれて、ボールバルブにわたる圧力差が増加する。圧力差が閾値を超える場合、ボールバルブが封止することになる。任意選択的に、孔が被印刷物によって覆われている場合は、ボールバルブにわたる圧力差は閾値未満である。任意選択的に、孔が被印刷物によって覆われていない場合は、ボールバルブにわたる圧力差は閾値を超える。
従って、付勢されたボールバルブは、負圧の印加ゆえに、被印刷物が孔を覆っている場合はバルブを開いたままにし、被印刷物が孔を覆っていない場合は閉じることが可能になる。これにより、負の空気圧が、支持表面上の被印刷物を、覆われた孔において保持することが可能になり、一方で、孔が被印刷物で覆われていない場合は、孔を自動的に封止することが可能になり、被印刷物によって覆われていない、あらゆる孔の直接的、自動的なマスキングが可能になる。この配置はまた、負の空気圧源の効率を高め、被印刷物をテーブル上の所定位置に保持する効果を高めるように作用し得る。
被印刷物が孔を覆っていない場合は、負圧源は開いた孔の下方の圧力を低下させることはできず、その結果、バルブを封止するように作用する。従って、被印刷物が孔を覆っていない場合は、バルブは閉じず、他の孔に印加される負圧は減少せず、それにより、被印刷物を保持する効率が高まり、負圧源の電力の浪費が最小限に抑えられる。負圧の大きさはゆっくりと増加させ、ボールバルブにわたって圧力差をゆっくりと増加させ、覆われた孔に関連するボールバルブの早すぎる、かつ誤った閉鎖を防止する。
ボールバルブは複数の手段によって付勢されてもよい。例えば、ばねを使用してボールをバルブ開口部から離して配置してもよい。幾つかの実施例では、付勢手段はばねを備える。この場合、ばねはボールの下に配置され、ボールの重量を支える。ボールバルブの物理的サイズを考慮して、ばねを選択することができる。ボールバルブの直径はボールのサイズによって決めてもよい。例えば、標準的なボールの直径は10mmであってもよく、ボールバルブの対応する内側幅は10.2mm、またはボールの直径より僅かに大きい別のサイズであってもよい。場合によっては、ばねはバルブ開口部の内部に配置されてもよく、それは例えば6mmであってもよい。ばねは、ボールバルブの内側、および必要に応じてバルブ開口部の内側に収まるように、十分に小さくなければならない。
付勢力の強さは、孔が覆われていない場合に、バルブ開口部にわたる圧力差が付勢力に打ち勝ち、ボールバルブを閉じるのに十分なように構成される。ばねはまた、たとえボールの重量があっても、および例えば特に多孔質の被印刷物が使用される場合に生じ得る、いかなる小さな圧力差があっても、ボールをバルブ開口部から離れる方向に付勢するような剛性を有するように選択されるべきである。ばねの強度は、システムで使用される負圧源によって合理的に達成可能な圧力差によって付勢力が打ち消されるように選択されなければならない。バルブを閉じるために必要な圧力差の閾値は、少なくとも10ミリバール、例えば15ミリバール、好ましくは20ミリバール未満であり得る。場合によっては、ボールにわたる圧力差は、負圧源における圧力と孔における圧力との間の差よりも実質的に小さくなり得る。特に、圧力源をボールバルブに連結するマニホールドおよび配管内において、圧力差の著しい低下が生じる可能性がある。これは、バルブにわたって作用する実際の圧力差が、負圧源によって生成される圧力よりも小さくなることを意味する。そのため、例えば配管での損失を考慮して必要な圧力差を実現することができる、適切な圧力源を使用しなければならない。当業者が理解するように、特定の実現例において使用される負圧源の強さは、ある程度は圧力源と孔との間の圧力損失に依存することになる。
その上、バルブの閉鎖に寄与する重要な要因は、バルブのボールを通過して移動する空気とボールの外側表面との間の摩擦力であろう。
負圧は、付勢手段に打ち勝つのに必要な閾値を超える値の力をボールに生じさせるべきである。例えば、剛性定数60N/mの圧縮ばね、およびバルブを閉じるために必要な2mmの圧縮を想定する。近似としてフックの法則を使用すると、これを達成するのに必要な力は約0.12Nである。その時、圧力差は、これを超えるような力をボールに生じさせなければならない。
このバルブのデザインは、印刷テーブルの中に穿孔するか、または他の方法で機械加工することができる。バルブはまた、成形、注型、機械加工、または3D印刷を用いて別々に製造し、その後、印刷テーブルの本体に組み込むことができる。このデザインはまた、支持表面と同一平面上にあり、被印刷物または印刷装置に損傷を生じさせる可能性のある表面上の突起を回避している。
ボールの重量を支えるために適切な圧縮性部材を使用し、その結果、被印刷物が孔を覆っている場合は、バルブが開いたままであり、被印刷物が孔を覆っていない場合は、閾値を超える圧力差を印加すると圧縮されるように構成できることが、当業者には明らかであろう。この場合、圧縮性部材の抵抗は負圧によって克服され、ボールはバルブ開口部に向かって移動し、バルブ開口部を封止する。
ボールをバルブ開口部から離して吊り下げるように構成された伸縮可能部材、例えば、引張ばねを備える、付勢手段の別の変形例を設けることができる。この実施例では、ボールの重量はばねの張力と整合される。閾値を超える負圧が印加される場合、ボールはバルブ開口部に向かって引き下げられ、ばねの張力に打ち勝ち、バルブを封止する。付勢手段の張力または抵抗力が負圧によって克服され、ボールに摩擦を生じさせ、ボールをボールバルブに向かって引っ張り、バルブを閉じるような、他の等価物が想定される。例えば、ボールを吊り下げる伸縮可能部材は、ボールの重量を支えるが、負圧を印加すると伸びてバルブを閉じることを可能にするように構成された、弾性の可撓性部材等であってもよい。
別の変形例では、ボールバルブは、ボールに対する重力の作用によって開構成に付勢される。この実施例では、バルブ開口部がボールの上方に配置され、それによりボールの重量がボールをバルブ開口部から離して配置し、ボールバルブを開構成に付勢する。任意選択的に、プリンタテーブルは更に、ボールバルブが開構成にある場合にボールを支持するための突起(レッジ)を備える。ボールは、突起、またはバルブの壁に連結された別の表面上に載ることによって所定位置に保持されてもよい。実際にこれを実現するために、孔がプリンタテーブルの上側表面にあり、負圧源がその下方に配置されている限りは、U字管などの構成を利用して、孔と負圧源の両方をボールバルブに導くことができる。突起は、バルブが開構成にある場合に空気がボールを迂回することを可能にするために不連続面として形成されるのが好ましい。
より複雑な孔のシステムが必要な場合があるが、この実施形態では、付勢はボールの重量と突起からの支持によって行われるので、別個の付勢手段は必要ではない。圧力差の閾値は、ボールの外径とボールバルブ孔の壁との間の隙間の間隔を変えることによって調整することができる。バルブ開口部を備える部分内において、ボールを容易に収容するように構成された、ボールバルブの壁の他の形状、例えば、半球形または先細り形状も本実施形態に適用して、より効果的な封止を提供することができる。本実施形態は、別々に製造されてプリンタテーブル内の所定位置に固定された、別個の構成要素であってもよい。幾つかの実施例では、それは3D印刷されるか、または機械加工されてもよい。
また本明細書で開示するのは、印刷作業中に被印刷物を支持するためのプリンタテーブルであって、プリンタテーブルは、複数の孔を備える被印刷物支持表面と、孔と流体的に接続するように構成された複数のボールバルブであって、ボールバルブの各々はバルブ開口部および強磁性ボールを備え、ボールバルブの各々は開構成および閉構成を有する、複数のボールバルブと、負の空気圧を複数のボールバルブを通して複数の孔に印加するように構成された負の空気圧源と、強磁性ボールをバルブ開口部に対して選択的に移動させて、ボールバルブを閉構成または開構成に選択的に配置するように構成された電磁石と、を備える。
電磁石は、電磁石がオンにされた場合に強磁性ボールに引力を付与するために使用される。電磁石は移動させることができ、強磁性ボールは電磁石と共に移動し、所望の場所に配置される。例えば、電磁石はボールをバルブ開口部から離して、例えば横に配置することができる。次に、電磁石をオフにすることができ、その時点で引力が除去され、ボールはその重量ゆえに保持位置に落下する。
孔が被印刷物によって覆われる場所では、ボールバルブが開構成になるように、電磁石は強磁性ボールをバルブ開口部から離して配置する。任意選択的に、プリンタテーブルは更に、ボールバルブが開構成にある場合にボールを支持するためのウェルを備える。この場合、電磁石はボールをウェルの上に配置し、かつ解放する。ウェルはボールをバルブ開口部から離して保持する。他の例では、ウェルは、安全なプラットフォームを提供する、ボールのための別の収容手段、例えば突起または半球状要素であってもよく、ボールが意図せずにバルブ開口部の中に落下し、バルブを閉じる可能性を低減させる。あらゆる突起はバルブ開口部から離れる方向に傾斜していてもよく、それにより、ボールは突起上に留まるように付勢され、バルブ開口部に到達するためには傾斜を乗り越えなければならないであろう。
孔が被印刷物によって覆われない場所では、ボールバルブが閉構成になるように、電磁石は強磁性ボールをバルブ開口部に向かって移動させる。孔が被印刷物で覆われていない場合、上述のように、ボールバルブを閉じて負の空気圧力の損失を防ぐことが望ましい。これを達成するために、電磁石は、強磁性ボールをバルブ開口部に移動させ、それによりボールバルブが閉構成になるように構成される。電磁石を作動させて、ウェル内に静止していてもよいボールを引き付けることができ、ボールをバルブ開口部の上部に移動させてボールを解放する。解放された後、ボールはバルブ開口部に向かって落下する。ボールバルブに印加される負の空気圧は、ボールバルブにわたって圧力差を生じさせる。強磁性ボールがバルブ開口部に配置される場合、強磁性ボールは圧力差によってバルブ開口部に対して封止を形成する。
バルブが開いている場合、負の空気圧は、被印刷物支持表面上に配置された被印刷物を、孔に対して保持するように作用する。バルブが閉じるように、電磁石がバルブ開口部に抗してボールを配置する場合、孔は負圧源から遮断され、よって孔を分離することができ、他の閉じた孔に印加される負圧源の効率低下を防ぐ。これは、プリンタテーブルの支持表面に対する被印刷物の、より良い保持機構を提供する。
任意選択的に、プリンタテーブルは更に、テーブルにわたるプリンタテーブルの移動、および電磁石がスイッチオンされる位置を含む、電磁石の動作をプログラムするように構成されたプログラム手段を含む。電磁石を自動的に移動させてバルブを開閉することができる。例えば、プログラム可能制御システムを提供することができる。この制御システムは、バルブを開く必要があるか、または閉じる必要があるかにかかわらず、電磁石をオンおよびオフし、強磁性ボールを所望の位置に移動させるように構成されている。この制御システムは、各バルブの所望の状態に関する情報、例えば、どのバルブを閉じるべきか、どのバルブを開くべきかに関する情報の入力を受信することができる。別の実施例では、制御システムは、どの孔が被印刷物によって覆われており、どの孔が覆われていないかを判断し、次いで必要なバルブを自動的に閉じることができる。他の実施例では、孔が被印刷物によって覆われていない場合に強磁性ボールをバルブ開口部に移動させることができるように、電磁石を手動で操作することができる。
電磁石は、電磁石が強磁性ボールを第1の位置から第2の位置へ移動させるように自動的に操作されてもよく、第2の位置はバルブ開口部の上方にあり、第1の位置はバルブ開口部から離れて、例えば横のウェル内にある。幾つかの例では、電磁石はロボット手段によって操作され、プログラム可能であってもよい。例えば、コンピュータを使用して電磁石の移動をプログラムすることができ、その場合、移動は自動的に行われてもよい。使用者は、どの孔が覆われていないかを入力することができ、コンピュータは、電磁石に、ボールをバルブ開口部に移動させることによって対応するバルブを閉じさせる。電磁石はまた、手動または自動でオンおよびオフすることができる。例えば、プリンタの既存の軸を使用して電磁石を移動させることができる。
場合によっては、コンピュータモデルは、プリンタテーブルと、印刷される被印刷物とから形成されてもよい。例えば、テーブル上の被印刷物のサイズ、形状、および位置をモデルに入力することができる。モデルは次いで、利用者の入力なしで、どの孔が覆われずに残るかを計算する。他の実施例では、カメラを使用して、例えばプリンタテーブルの上方から、どの孔が覆われていないかを検出することができる。任意選択的に、電磁石は上述の方法で、必要なバルブを自動的に閉じることができる。
幾つかの実施形態では、プリンタテーブルは、孔が被印刷物によって覆われているかどうかを検出するための検知手段を備えることができる。その時、この情報を電磁石制御システムに送信することができ、電磁石制御システムは、正しい孔が閉じられていることを確認し、更にバルブを閉じる必要があるかどうかを判断し、任意選択的に、これらのバルブを自動的に閉じる。場合によっては、プログラム手段は、検知手段からデータを受信し、検知手段から受信したデータに基づいて電磁石をプログラムするように構成される。
幾つかの例では、幾つかの電磁石を設けることができ、各電磁石は制御可能であり、少なくとも1つのボールバルブを開放および閉鎖するように構成される。例えば、孔の各領域は、その領域内の必要なバルブを開閉するための単一の電磁石を備えることができる。他の場合では、複数の電磁石を使用してバルブを開閉するのに必要な時間を短縮し、マスキングプロセスの効率を向上させることができる。
本発明の前述の態様のいずれかと併せて、他の特徴を実現することができる。
ボールとバルブ開口部との間の封止は、ボールバルブを通る(ボールとバルブ開口部との間の)空気流が、完全に遮断されないとしても、実質的に制限されるように形成される。任意選択的に、バルブ開口部はボールに対して相補的な形状を有する。例えば、ボールが実質的に球形である場合、バルブ開口部はボールを収容して気密封止を形成する形状、例えば半球形の凹形状を備えてもよい。他の場合では、ボールがバルブ開口部に対して封止を形成することができる限り、バルブ開口部はボールと相補的な形状である必要はない。幾つかの例では、孔はバルブ開口部に向かって狭くなる円筒形のチューブであってもよく、それによりチューブの直径がボールの直径まで減少するにつれて、ボールが孔内に食い込み封止を形成する。ボールとバルブ開口部の形状は、ボールがバルブ開口部の中に食い込んで封止を形成するような、任意の一対の相補的形状であってもよいことが当業者には理解されよう。例えば、ボールが載ることができる突起を、バルブ開口部を取り囲んで設けることができる。このようにして、バルブ開口部は、ボールによって覆われ得る小さな穴であってもよい。他の実施例では、ボールは球形とは異なる形状、例えば、くさび形状であってもよく、くさび形状は先細りのバルブ開口部に嵌合するように適合されており封止を形成する。
任意選択的に、各ボールバルブは単一の孔と流体的に接続している。この場合、各孔は、孔と負圧源との間にボールバルブを備える。他の場合では、各ボールバルブは複数の孔と流体的に接続している。複数の孔が共通ダクトを介して単一のボールバルブに接続してもよい。この場合、孔の一領域または一列の孔などの幾つかの孔が、同一の単一のボールバルブに接続されている。例えば、印刷テーブル表面は領域に分割され、その各々が対応するボールバルブに接続されてもよい。この実施例では、複数の孔を含有する領域を、単一のボールバルブによって制御することができる。
当業者は、印刷用の一般的な被印刷物構成を知っている可能性が高いため、孔をグループ分けし、それらを単一のボールバルブに接続することを選択することができる。これらのグループは、孔の数および支持表面上の孔の構成において異なり得る。
これらのグループは、支持表面にわたって変化する場合があり、例えば、一実施形態では、被印刷物によって覆われることが多いテーブルの中心近くで、より大きなグループ分けを有し、縁部領域の近くでは、より小さなグループ分けを有する。例えば、テーブルの中心は、例えば正方形の格子状に配置され、単一のボールバルブに接続された多数の孔のグループ分けを備えてもよい。この周囲では、テーブルの周辺部に向かって、被印刷物の縁部が位置し得る場所に向かって、グループ分けはより小さくて、どの孔が開いており、どれが閉じているかに関して、より優れた制御を提供することができる。例えば、これは一列の孔を備えてもよい。矩形の被印刷物が使用される他の実施形態では、グループ分けは、連続的により大きくなる矩形形状として存在してもよく、各矩形のストリップはボールバルブによって独立して制御可能である。
これにより、例えば、被印刷物の境界に近い孔をより細かく制御することが可能になる。このようにして、どの孔を開き、どの孔を閉じるかについての、より優れた制御を達成することができる。一実施形態では、被印刷物の中心に向かって、孔の広い領域が単一のボールバルブに接続される。その理由は、柔軟性があまり必要とはされず、この領域の孔は同時に開かれるかまたは閉じられるかの、いずれかの必要があるからである。これは、被印刷物の縁部をより正確に保持することを手助けすることができ、その重要性は上で説明されている。
いったん必要な負圧に到達すると、被印刷物に印刷することができる。この時点での負圧の大きさは、被印刷物の寸法、孔のサイズ、孔の間隔、被印刷物で覆われた支持表面の割合、被印刷物の重量、および/または被印刷物の多孔性のうちの少なくとも1つに基づいて予め定めてもよい。必要とされる負圧もまた、付勢されたボールバルブの強度に基づいてもよい。負圧源は、カバーされていない孔について、付勢に打ち勝ち、ボールバルブを閉じることができるように、閾値の圧力差を超えることができなければならない。例えば、ボールバルブがばねで付勢されている場合、負圧はばねの強度に基づくことができる。
印刷作業が完了した後、被印刷物は支持表面から取り除かれる。任意選択的に、負圧源は、複数の孔に正圧を印加するように構成される。開いていたバルブに対して被印刷物を押すことと共に、正圧はまた、接続している孔が覆われていないために、これまで封止されていた全てのボールバルブを再び開くことを確実にする。これによりテーブルがリセットされ、印刷用の次の被印刷物を使用する準備が整う。
また本明細書で開示するのは、印刷作業中に被印刷物を支持するためのプリンタテーブルの製造方法であって、その方法は、複数の孔を備える被印刷物支持表面を設けることと、プリンタテーブル上に置かれた被印刷物が孔のうちの少なくとも1つを覆うように孔を配置することと、孔と流体的に接続するように配置された複数のボールバルブを設けることであって、各ボールバルブは開構成と閉構成とを有する、ことと、複数のボールバルブを開構成に付勢されるように構成することと、負の空気圧源を複数のボールバルブを通して複数の孔に結合させることと、を含む。
不規則な形状の被印刷物が使用される場合、被印刷物の周囲の孔の領域は覆われないままであってもよい。テーブルの孔と流体的に接続するボールバルブを設けることにより、ボールバルブを閉構成に動かすことによって、選択した孔を閉じることが可能になり、従って被印刷物によって覆われていない、それらの孔を閉じることが可能になる。これにより、負の空気圧源の効率が向上し、必要な場所において被印刷物を支持表面に対して保持する効果が向上する可能性がある。
従って、付勢されたボールバルブを提供することにより、負圧ゆえに、被印刷物が孔を覆っている場合にはバルブを開いたままにし、被印刷物が孔を覆っていない場合には閉じることが可能になる。負の空気圧が、支持表面上の被印刷物を覆われた孔において保持し、一方で、孔が被印刷物で覆われていない場合は、孔を自動的に封止することが可能になり、被印刷物によって覆われていない、あらゆる孔の直接的、自動的なマスキングが可能になる。これはまた、負の空気圧源の効率を高め、被印刷物をテーブル上の所定位置に保持する効果を高めるように作用し得る。
上述の装置態様の好ましい特徴は、本方法にも適用することができる。
また本明細書で開示するのは、印刷作業中に被印刷物を支持するためのプリンタテーブルをマスキングする方法であって、その方法は、複数の孔を備える被印刷物支持表面を設けることと、プリンタテーブル上に置かれた被印刷物が孔のうちの少なくとも1つを覆うように孔を配置することと、孔と流体的に接続するように構成された複数のボールバルブを設けることであって、各ボールバルブはバルブ開口部および強磁性ボールを備え、各ボールバルブは開構成と閉構成とを有する、ことと、電磁石を適用して各強磁性ボールを対応するバルブ開口部に対して選択的に移動させて、ボールバルブを選択的に閉構成または開構成に置くことと、負の空気圧源を複数のボールバルブを通して複数の孔に結合させることと、を含む。
任意選択的に、孔が被印刷物によって覆われている場合は、電磁石は強磁性ボールをバルブ開口部から離して配置してボールバルブを開構成にする。他の場合では、孔が被印刷物によって覆われていない場合は、電磁石は強磁性ボールをバルブ開口部に移動させてボールバルブを閉構成にする。任意選択的に、ボールバルブが開構成にある場合は、電磁石はボールを支持するためのウェルにボールを移動させる。例えば、ウェルは、ボールをバルブ開口部から離して支持し保持するための突起または穴を備えてもよく、それによりボールはバルブ開口部から離れて保持される。
ボールバルブに印加される負の空気圧は、ボールバルブにわたって圧力差を生じさせる。場合によっては、強磁性ボールがバルブ開口部に配置される場合は、強磁性ボールは圧力差によってバルブ開口部に対して封止を形成する。負の空気圧は、被印刷物支持表面上に配置された被印刷物を、孔に対して保持するように作用する。幾つかの実施形態では、バルブ開口部はボールに対して相補的な形状を有する。幾つかの実施例では、各ボールバルブは単一の孔と流体的に接続している。しかし他の例では、各ボールバルブは複数の孔と流体的に接続している。任意選択的に、負圧源は複数の孔に正圧を印加する。
任意選択的に、電磁石はコンピュータによってプログラム可能である。例えば、コンピュータを使用して、電磁石の移動、特に強磁性ボールをバルブ開口部に対して、またはバルブ開口部から離れるように(例えばウェル内で)配置するのに必要な移動を決定することができる。電磁石はまた、いつオンにしてボールを引き付けるべきか、およびボールが正しい位置に配置された場合に、いつオフにしてボールを落下させるべきかをプログラムすることができる。
任意選択的に、電磁石は、対応する孔が被印刷物によって覆われている場合にボールバルブを開位置に移動させ、対応する孔が被印刷物によって覆われていない場合にボールバルブを閉位置に移動させるようにプログラムされている。例えば、被印刷物が孔を覆っている場合、電磁石は、強磁性ボールをバルブ開口部から離れるように移動させるか、またはボールがバルブ開口部から離れて、例えばボールを保持するためのウェル内に配置されるようにプログラムされ得る。被印刷物が孔を覆っていない場合、電磁石はボールをバルブ開口部に移動させ、ボールが封止を形成してバルブを閉じることを可能にするようにプログラムされ得る。電磁石は、これを、プリンタテーブル上の各ボールバルブに対して実行するようにプログラムされ得る。他の場合では、複数の電磁石が、例えば孔の領域に対応するボールバルブのグループに対してこの動作を実行するようにプログラムされ得る。
任意選択的に、検知手段は、孔が被印刷物によって覆われているかどうかを検出する。例えば、各孔は、被印刷物が孔を覆っているかどうかを検出するためのセンサを備えることができる。他の実施例では、カメラを使用して、どの孔が覆われているかを検出することができる。このセンサデータは次に、電磁石をプログラムするコンピュータに送られ得る。任意選択的に、電磁石は、検知手段からのデータに基づいてボールを移動させるようにプログラムされる。例えば、孔が覆われているかどうかをセンサが検出すると、これは電磁石を制御するコンピュータに送られ得る。次いで電磁石は、孔が覆われている場合はバルブを開けるためにボールを移動させ、孔が覆われていない場合はバルブを閉じるためにボールを移動させるようにプログラムされる。例えば、これを、被印刷物がプリンタテーブル上に置かれた後に実行することができる。
任意選択的に、どの孔が被印刷物で覆われることになるかに関するコンピュータモデルが生成され、任意選択的に、モデルからのデータに基づいてボールを移動させるように電磁石がプログラムされる。例えば、コンピュータモデルは、特定の被印刷物がプリンタテーブル上に配置された場合に、どの孔が覆われないままであるかを決定することができる。この情報は次に、電磁石をプログラムするコンピュータに送られ、電磁石の移動を決定するために使用され得る。例えば、被印刷物がテーブル上に配置される場合に孔が覆われることになるとモデルが決定する場合、これを使用して、電磁石が強磁性ボールをバルブ開口部に移動させてバルブを閉じることができる。
ここで、図面を参照しながら、本明細書に記載のシステムおよび方法の幾つかの効果を示すために、様々な具体例を詳細に説明する。
図1は、プリンタテーブル100の上側支持表面の一例を示す。図1に示す配置では、孔102は、略正方形の周期的な格子状に構成されているが、他の構成も可能である。孔102は、孔が存在しないテーブルの周辺部の周りの縁部領域101を除いて、テーブル100の上側表面全体にわたって延びている。図1では、システムの原理の明確化と図示のために、孔のサイズは大幅に拡大されている。孔102のサイズおよび間隔は、実際の実施においては、はるかに小さいことになる。その上、孔の配置は特定の実現方法に対して異なる場合があり、サイズ、間隔および孔の配置は、用途に応じて被印刷物を印刷テーブル100に保持するために必要な吸引力を供給するように最適化され得る。孔102は円形として示しているが、任意の形状が考えられる。
図1はまた、支持表面100上に載っている2つの被印刷物104を示している。不規則な形状であり得る、少なくとも1つの被印刷物104に適応するということは、孔102のうちに、覆われているものと、覆われていないものがあることを意味する。多くの印刷事例では、テーブルよりも小さい1つ以上の被印刷物上への印刷からなるであろう。これにより、支持表面上の幾つかの孔は覆われずに残り、それにより、孔102に負圧が印加される場合に、被印刷物を保持するために必要な圧力を孔において得るために、圧力源でのパワーを増加させることが必要となり得る。
図2は、圧力が印加されていない場合の、プリンタテーブル内の自己封止式ボールバルブの例示的な実施形態の断面図を示す。プリンタテーブルの支持表面200は孔202を有することを示す。孔はボールバルブの直径よりも非常に小さくてもよく、例示の目的で図2では縮尺通りには示されていないが、実例では孔は非常に小さくてもよい。ボールバルブは、ボール204を保持するための壁201、および場合によっては、図2に示すように、付勢手段206を備える。ボールバルブの壁201は、例えば所定位置で先細りになっていてもよい。ボール204の下方において、壁はバルブ開口部208と呼ばれる点に至るまで狭くなってもよく、バルブ開口部はボール204が壁201に対して封止を形成する場合に閉鎖される。
この実施例では、ボールバルブはボール204と付勢手段206とを備え、付勢手段206はこの場合は弱いばねである。ばね206は、例えば図2の突起である付勢手段支持体207に取り付けられることによって所定位置に保持されることが図2に示され、付勢手段支持体207は非連続であり、ボールバルブの断面区域の全体にわたって延びることはなく、破線で表されている。付勢手段支持体207はバルブ内で気密封止を形成せず、バルブを通って空気が流れることを可能にしている。付勢手段206を支持する他の実施形態も考えられる。ボール204はバルブよりも僅かに小さい直径を有し、それにより、開構成において、空気が孔202からボール204を回り込みバルブ開口部208を通過することができる。ボール204は、ばね206の張力がボール204をバルブ開口部208から離れるように付勢するように、ばね206の上に載っている。ばね206は、ボール204の重量によって著しく圧縮されることがなく、その代わりにバルブが開いたままであることが保証されるように、ボール204の重量を支えるように構成されていなければならない。付勢手段206がなければ、ボール204はバルブの壁に当接してバルブ開口部208を封止するであろう。負圧は、バルブ開口部208を越えて位置する負圧源によって印加することができ、図2には示していない。負圧源に向かう方向は、ラベル付けされた矢印210で示される。例えば、負圧源は、配管または任意の種類の気密コネクタによってバルブ開口部208に接続される。
図3は、支持表面300上に置かれた被印刷物312を有する、図2の自己封止式ボールバルブの例示的な実施形態を示す。被印刷物312は孔302を覆っており、それによりボールバルブおよび孔302は外部環境から封止されている。図2と同様に、図3のボールバルブは、ボール304と、ボール304をバルブ開口部308から離れる方向に付勢する付勢手段306とを備える。付勢手段306は、付勢手段支持体307によって支持されている。システムが印刷の準備ができている場合に、被印刷物312が被印刷物支持表面300上に置かれる。次に、負圧をゆっくりと増加させて、吸引力を供給して、被印刷物312を所定位置に保持する。被印刷物が孔を覆って置かれているために、孔を通って外部環境に至る空気流が著しく減少する。これは、(矢印310の方向に配置された)負圧源によって負圧がゆっくりと増加するにつれて、バルブ開口部308と孔302の両方における圧力が、開いているバルブを通る空気流のために減少し始めることを意味する。これにより、バルブ開口部308における圧力は、孔302における圧力と実質的に等しい。それに応じて、圧力差はゼロか、無視できるか、または少なくとも付勢手段306に打ち勝つのに必要な閾値を下回っている。従って、バルブは開いたままであり、負圧は被印刷物312を表面300に対して保持する。
しかし、幾つかの孔は、印刷中に被印刷物によって覆われていない場合がある。例えば、図1は、印刷されている被印刷物の形状およびサイズが異なるために、幾つかの孔が被印刷物によって覆われていないままであり得ることを示している。図4は、図2および図3と同じボールバルブの例示的な実施形態を示すが、孔402を覆う被印刷物312が存在せず、負の空気圧が印加されている。図4は、支持表面400内の覆われていない孔402を示す。ボールバルブはまた、ボール404と、付勢手段支持体407によって支持された付勢手段406とを備える。図4には負圧源は示されていないが、バルブ開口部408を越えて矢印410の方向の位置に配置されている。
負圧が増加すると、バルブ開口部408の圧力は減少し始め、一方、孔402の圧力は、孔402の頂部の周りの空気流が大気圧を維持しているため、実質的に一定のままである。従って、ボールバルブにわたって圧力差が発生し、圧力源からの負圧が増大するにつれて圧力差は増加する。圧力差は、孔402からバルブ開口部408に流れる空気からの摩擦力により、ボールバルブに力を及ぼす。この力は、ボール404をバルブ開口部408に向かって引っ張るように作用し、バルブを封止する。この力は、付勢手段406によってもたらされる付勢力と競合する。この付勢力は本実施例ではばねの張力である。負圧の大きさが小さく、圧力差が小さい間、付勢力はボールバルブを開構成に維持するには十分大きい。この圧力差が閾値限界を超える場合、圧力差によって発生する力は付勢力に打ち勝つには十分大きい。この実施例では、ボール404がバルブ開口部408の方向に引っ張られると、ばね406は圧縮される。ボール404が移動するにつれて、バルブ開口部408において、ボールはボールバルブの壁に対して封止を形成し、その結果、空気はバルブ開口部408を通過できず、それによってバルブが閉じる。図4に示すように、ばね406は圧縮され、バルブの先細りの側面と共に封止が形成される。
上述の方法で、しかし異なる形状のバルブ開口部を用いてバルブを封止する異なる実施例を提供する、他の実施形態も考えられる。例えば、図5は、図4と同様に閉構成にあるボールバルブを示すが、ボールバルブ501およびバルブ開口部508の壁の形状が異なり、よってボールが代替の方法で封止を形成する。この実施例では、支持表面500の孔502は露出しており、被印刷物によって覆われていない。上述と同じ方法で、矢印510の方向に配置された負圧源によって負圧が印加される。圧力差が閾値限界を超える場合、圧力による力が付勢手段506の付勢力を超え、それによりボール504はバルブ開口部508の方向に引っ張られる。この実施例では、バルブ壁501の底部はボール504と相補的に嵌合するように湾曲している。これは、例えば、実質的にボール504のサイズの球を収容するための半球状の凹形状であってもよい。付勢手段506が圧縮され、ボール504がバルブ開口部508に向かって孔502を更に下方に移動すると、ボールは湾曲面501に近づく。この相補的な嵌合は、ボール504を所定位置に固定し、バルブ開口部508の全ての部分がボール504によって覆われることを確実にすることによって、バルブ開口部508を封止し、封止内のいかなる間隙をも防ぐ。
図6は、バルブ壁の一部を平底突起601として示す、バルブの他の例示的な実施形態を示す。この実施例では、支持表面600の孔602も被印刷物によって覆われておらず、負圧が方向610から印加されている。この後に、圧力差が閾値を超える場合、付勢手段606は圧縮され、ボール604をバルブ開口部608に向かって移動させる。ボールが平底突起601に到達する場合、ボールは平底突起601に食い込み、バルブ開口部608を封止する。これは、バルブ開口部608がボール604よりも十分に小さいと想定すると起こることになる。ボールを表面に食い込ませ、空気がバルブ開口部608を通りバルブを通り孔602に流れるのを防ぐことによる、バルブ開口部の封止に関わる他の実施形態が考えられる。
図7は、ボールを上方から吊り下げるように構成された引張ばねの付勢手段を備えるバルブの別の実施形態を示す。この実施例では、ばねは先の実施例のように圧縮するのではなく伸張するように構成されている。前の実施例のバルブと同じように、孔702は、支持表面700内に存在しており、覆われていない。負圧が方向710から印加される。ボールバルブはボール704および引張ばね706を備え、ばね706は、圧力が印加されていない場合、ボールをバルブ開口部708から離して吊り下げるように構成されている。ばねは、例えば孔の壁の側面から延びることができる付勢手段支持体707によって固定されている。支持体707は、ボールバルブと孔の開口部との間に空気が流れることを可能にする一方で、ばねを取り付けるための機構を提供する。例えば、支持体は、完全な封止を形成しない、孔を横切って延びるバーであってもよい。付勢手段支持体707は、図7の断面では破線で示され、支持体707が封止を形成しないことを表している。
負圧が印加され、圧力差が閾値を超える場合、圧力差はボール704に力を及ぼし、ボールをバルブ開口部708に向かって引っ張る。この力はばね706の張力に抗して作用し、圧力差が閾値を超える場合、付勢力に打ち勝つ。このように、ばね706は伸び、ボール704がバルブ開口部708に対して封止を形成し、バルブを閉じることを可能にする。
本実施形態での付勢手段は、ばね以外の代替の構成、例えば弾性ひもによって提供されてもよい。図2〜図6では、付勢手段は、ばねの弾性力に依存しており、その結果、ばねの弾性力が、ボールをバルブ開口部から離れる方向に付勢するが、圧力差が閾値を超える場合など、極めて大きな力の作用下で圧縮され、バルブを閉じる。しかし、図7では、付勢機構はボールの重量を支えるための付勢手段の張力に依存しており、負圧が張力に打ち勝つことで付勢手段を伸張させ、バルブを閉じることを可能にする。
図8は、自己封止式ボールバルブの別の実施形態を示し、ボールバルブは、ボールに対する重力の作用によって開構成に付勢される。図8は、支持表面800内の孔802を示し、孔802は被印刷物812によって覆われている。ボール804が設けられており、ボール804は、例えばボールバルブの内壁から延びる表面であってもよく、ボール突起805上に載っていてもよい。バルブ開口部808はボール804の上方に配置され、その結果、ボール804はボール804の重量によってバルブ開口部808から離れて配置される。ボール804を支持するボール突起805によって、ボール804が、バルブ開口部808から離れすぎるまで移動することが防止されている。突起805は封止を形成せず、ボール804が突起805上に載っている場合、空気はボール804の周囲を移動することができる。例えば、突起805は、孔の内壁の各側からの2つの支柱を備えて、空気流を妨げることなく、ボール804をその重量によって所定位置に保持することができる。
負圧源が矢印810の方向に配置されており、これが負圧を印加する。被印刷物812が孔を封止する際、図3におけるように、孔での圧力はバルブ開口部での圧力と同じである。これにより、圧力差は閾値を下回り、ボールバルブは開構成のまま留まる。
記載された構成を手助けするために、ボール804の上方にバルブ開口部808を設けるためにU字管814および816が必要となる場合があり、その結果、ボール804の重量がボール804をバルブ開口部808から離れる方向に付勢し、バルブ開口部808を方向810の方向の負圧源に接続する。
図9は、図8の例示的実施形態を示すが、被印刷物がないのでボールバルブは閉位置にある。図9は、覆われていない支持表面900内の孔902を示す。従って、印加される負の空気圧は、被印刷物によって覆われていない前の実施形態と同じ方法で、圧力差を発生させる。この圧力差は、ボール904をバルブ開口部908に向かって引っ張り上げることによってボールバルブに作用する。圧力差が閾値を超える場合、圧力はボール904の重量に打ち勝つのに十分であり、ボール904をボール突起905から引き離し、それにより、ボール904はバルブ開口部908を封止し、図9に示すようにバルブを閉じる。ボールの重量を使用してボールをバルブ開口部から離れる方向に付勢する、他の実施形態が考えられる。
図10は、電磁石を使用して選択的に開閉することができるボールバルブの例示的実施形態を示す。前述と同じように、孔1002が支持表面1000内に設けられ、支持表面1000は被印刷物1012によって覆われている。強磁性ボール1004が、ボールウェル1015内に支持されて設けられている。この構成では、強磁性ボール1004はバルブ開口部1008から離れて配置され、その結果、バルブは開いている。この場合、負圧は矢印1010の方向に配置された負圧源によって印加され、開いているバルブを通して吸引力が供給され、被印刷物1012を支持表面1000上に保持することができる。強磁性ボール1004をバルブ開口部に対して選択的に移動させるように構成された、電磁石1018が設けられている。例えば、電磁石1018をオンにする場合、電磁石1018はボール1004を引き付けることができ、それにより電磁石1018が移動するのにつれて、電磁石1018はボール1004を移動させることができる。
図11は図10の実施例を示すが、ボールバルブは閉位置にある。支持表面1100内の孔1102は覆われていない。図11は、電磁石1118が強磁性ボール1104をボールウェル1115からバルブ開口部1108に移動させ、それによりバルブが開構成から閉構成に移動する過程を示す。電磁石1118は、磁場を印加して強磁性ボール1104を引き付け、それを所望の位置に移動させることができ、その時点で、電磁石は磁場をオフにしてボールを解放することができる。この場合、電磁石はボールをバルブ開口部1108に移動し、その結果、ボール1104の重量によりバルブは閉じられる。
電磁石1118を自動的に移動させてバルブを開閉することができる。例えば、プログラム可能制御システムを提供することができる(図10または図11には示さず)。この制御システムは、バルブを開く必要があるか、または閉じる必要があるかにかかわらず、電磁石をオンおよびオフし、強磁性ボールを所望の位置に移動させるように構成されている。この制御システムは、各バルブの所望の状態に関する情報、例えば、どのバルブを閉じるべきか、どのバルブを開くべきかに関する情報の入力を受信することができる。別の実施例では、制御システムは、どの孔が被印刷物によって覆われており、どの孔が覆われていないかを判断し、次いで必要なバルブを自動的に閉じることができる。場合によっては、被印刷物が配置され、開放または閉鎖を必要とするバルブが識別された後に、電磁石が強磁性ボールを移動させてもよい。他の場合には、電磁石は、どのバルブが被印刷物によって覆われないかを予測する(例えば、コンピュータモデルによって予測された)情報に基づいて、被印刷物がテーブル上に置かれる前に必要なバルブを閉じることができる。他の実施例では、孔1102が被印刷物によって覆われていない場合、強磁性ボール1104をバルブ開口部1108に移動させることができるように、電磁石を手動で操作することができる。
図12は、付勢手段としてばねを使用した自己封止式ボールバルブの例示的な実施形態を示し、ボールバルブは複数の孔と流体的に接続している。ばねを使用する前述の実施形態と同様に、ボール1204はばね1206によって支持され、バルブ開口部1208から離れる方向に付勢されている。この実施例では、矢印1210の方向の負圧源は現在、負圧を印加しておらず、図12ではボールバルブは開構成にあることを意味する。支持表面1200は、共通ダクト1220によってボールバルブに接続する複数の孔1202を備える。図12では、3つの孔が共に接続されるように示しているが、このようにして任意の数を接続させることができる。被印刷物が孔を覆っておらず、閾値を超えて負圧が印加された場合、バルブは、ばね付勢されたボールバルブに関する上述の方法で閉じることになる。バルブが閉じられる場合、その結果、接続された孔、ここでは3個、のそれぞれから負圧が遮断される。従って、複数の孔を単一のボールバルブによって制御することができる。これは、孔の領域の全てが、被印刷物によって覆われるかまたは覆われないかの、いずれかの場合には有用であり得る。しかし、その領域内の孔で覆われるものもあれば、覆われないものもある場合には、全ての接続された孔に負圧が到達することをボールバルブが妨げるので、問題が発生し得る。例えば、これはプリンタテーブル上に配置された被印刷物の境界上で起こり得る。この場合、各ボールバルブは単一の孔と流体的に接続していてもよい。これにより、個々の孔をより正確に制御することができる。
図13は、印刷テーブルの例示的な支持表面1300を示す。図13は孔を円で示し、孔は支持表面上に周期的に配置されている。孔の様々なクロスハッチング形状は、孔の別々のグループを表し、各グループは単一の機械式バルブに接続している。図では例のみを示しており、全ての孔がグループ分けされているわけではない。グループ分けを説明する目的で、孔は縮尺通りには描かれていない。
孔の各グループが覆う区域は、印刷面上の領域を画定する。図から分かるように、グループ分け内の孔の数、または領域を画定する孔の数は、支持表面にわたって変化し得る。この実施例では、領域1302内の孔のグループを、支持表面の中心に向かう9個のグループとして示す。これは、支持表面の縁部に向かうよりも大きいグループ分けである。その理由は、被印刷物の縁部がこれら孔によって画定される領域内にある可能性が低いからである。支持表面の最も外側の区域は、その中に配置された被印刷物の縁部を有する可能性が高い。このことは、孔のグループ分けを、より小さくすることができ、従って支持表面上に、より小さな領域を画定することができることを意味する。これにより、被印刷物を表面に保持する負圧の印加の精度が向上する。例えば、領域1304は、支持表面の縁部により近く、被印刷物の縁部により近い可能性が高いので、4つの孔を備える。このようにして、より小さな区域を制御することができる。6つの孔を備える1306のような、他のより小さな領域が存在してもよい。支持表面の縁部に向かう更に外側では、領域は一列の孔を備えてもよい。これは、例えば、領域1310におけるように、テーブルの一辺に沿って、または縁部の全周を矩形状に延びてもよい。他の実施例では、領域1308におけるように、孔の単一幅の領域の小さな部分が存在してもよい。
領域の形状を変えてもよく、例えば、縁部領域から最も遠い1302および1304のような領域は正方形である。これは、支持表面にわたって変化して、領域1306のような長方形、領域1308および1310内の線形、ならびに領域1312のような「L字形」を含むことができるが、孔を選択して形成することができる任意の他の2次元形状を含むことができる。領域のサイズおよび形状は示したように多様な場合があり、支持表面の外側の区域に、より大きい領域を有するか、または一般的な被印刷物構成に最適な配置を提供するように選択され得る。
図14はプリンタテーブルを製造する方法の実施例のフローチャートである。フローチャートは、複数の孔を備える被印刷物支持表面を設けることに関わる、方法ステップ1400を示す。次のステップ1402は、プリンタテーブル上に置かれた被印刷物が孔のうちの少なくとも1つを覆うように孔を配置することを含む。方法はまた、孔と流体的に接続するように構成された複数のボールバルブを設けることに関わるステップ1404に関わり、各ボールバルブは開構成および閉構成を有する。ステップ1406は、複数のボールバルブを開構成に付勢されるように構成することを含む。例えば、これは、ばねなどの付勢手段によって実施することができる。ステップ1408は、負の空気圧源を複数のボールバルブを介して複数の孔に結合させることを含む。
図15は、プリンタテーブルをマスキングする方法の実施例のフローチャートを示す。これは、印刷作業中に被印刷物を支持するためにプリンタテーブルをマスキングする方法に関する。フローチャートは、複数の孔を備える被印刷物支持表面を設けることに関わる、ステップ1500を示す。次にステップ1502は、プリンタテーブル上に置かれた被印刷物が孔のうちの少なくとも1つを覆うように孔を配置することを含む。ステップ1504は、孔と流体的に接続するように構成された複数のボールバルブを設けることを含み、各ボールバルブはバルブ開口部および強磁性ボールを含み、各ボールバルブは開構成および閉構成を有する。ステップ1506は、電磁石を印加して、各強磁性ボールを、その対応するバルブ開口部に対して選択的に移動させて、ボールバルブを選択的に閉構成または開構成に配置することに関わる。この場合、電磁石が強磁性ボールをバルブ開口部に抗して配置する場合、バルブは閉構成になる。ステップ1508は、負の空気圧源を複数のボールバルブを介して複数の孔に結合させることを含む。これにより、開いているバルブに対しては被印刷物が支持表面に保持されることが確実になり、かつ、被印刷物が対応する孔を覆っていない場所では、電磁石がボールをバルブ開口部に抗して配置した場合に、強磁性ボールとバルブ開口部との間に封止が形成される。
当業者は、上述の説明が特許請求の範囲に記載された方法および装置の非限定的例を提供することを理解するであろうし、当業者は、特許請求の範囲内で、等価物が提供され実現され得ることを理解するであろうと考えられる。
Claims (14)
- 印刷作業中に被印刷物を支持するためのプリンタテーブルであって、
前記プリンタテーブルは、
複数の孔を備える被印刷物支持表面であって、前記複数の孔は、前記プリンタテーブル上に置かれた被印刷物が前記孔のうちの少なくとも1つを覆うように配置された、被印刷物支持表面と、
前記複数の孔と流体的に接続するように配置された複数のボールバルブであって、前記ボールバルブの各々は開構成と閉構成とを有し、
前記複数のボールバルブの各々はボールおよびバルブ開口部を備え、前記ボールは前記閉構成において、前記バルブ開口部に対して封止を形成するように構成され、
前記バルブ開口部の各々は対応する前記ボールの上方に配置され、それにより前記ボールの重量が、前記ボールに対する重力の作用によって、前記ボールを前記バルブ開口部から離して配置し、前記ボールバルブを前記開構成に付勢し、
負の空気圧を前記複数のボールバルブを通して前記複数の孔に印加するように構成された負の空気圧源と
を備える、
プリンタテーブル。 - 前記バルブ開口部から予め定めた位置に前記ボールを保持する手段を更に備える、
請求項1に記載のプリンタテーブル。 - 前記ボールを保持する手段は、前記ボールバルブが前記開構成にある場合に、前記ボールを支持するための突起である、
請求項2に記載のプリンタテーブル。 - 孔が被印刷物によって覆われている場合、前記ボールバルブは、前記負の空気圧に抗して前記開構成に付勢されたままである、
請求項1または2に記載のプリンタテーブル。 - 孔が被印刷物によって覆われていない場合、前記負の空気圧が前記ボールバルブを前記閉構成に移動させる、
請求項1〜4のいずれか一項に記載のプリンタテーブル。 - 前記ボールバルブに印加される前記負の空気圧が、前記ボールバルブにわたって圧力差を生じさせ、前記付勢に抗して作用する、
請求項1〜5のいずれか一項に記載のプリンタテーブル。 - 孔が被印刷物によって覆われている場合、前記ボールを保持する手段は、前記圧力差の作用に抗して前記ボールバルブを前記開構成に保持する、
請求項6に記載のプリンタテーブル。 - 孔が被印刷物によって覆われていない場合、前記圧力差が前記ボールを保持する手段に対して作用して、前記ボールバルブを前記閉構成に移動させる、
請求項6または7に記載のプリンタテーブル。 - 前記ボールバルブにわたる前記圧力差が閾値を超える場合、前記ボールバルブは前記閉構成に移動する、
請求項6〜8のいずれか一項に記載のプリンタテーブル。 - 前記バルブ開口部が前記ボールに対して相補的な形状を有する、
請求項1〜9のいずれか一項に記載のプリンタテーブル。 - 前記負の空気圧は、前記被印刷物支持表面上に配置された被印刷物を前記孔に対して保持するように作用する、
請求項1〜10のいずれか一項に記載のプリンタテーブル。 - 前記ボールバルブの各々が単一の孔と流体的に接続している、
請求項1〜11のいずれか一項に記載のプリンタテーブル。 - 前記ボールバルブの各々が複数の孔と流体的に接続している、
請求項1〜12のいずれか一項に記載のプリンタテーブル。 - 印刷作業中に被印刷物を支持するためのプリンタテーブルを製造する方法であって、
前記方法は、
複数の孔を備える被印刷物支持表面を提供することと、
前記プリンタテーブル上に置かれ被印刷物が前記孔のうちの少なくとも1つを覆うように前記孔を配置することと、
前記孔と流体的に接続するように配置された複数のボールバルブを設けることであって、前記ボールバルブの各々は開構成と閉構成とを有し、前記複数のボールバルブの各々はボールおよびバルブ開口部を備え、前記ボールは前記閉構成において、前記バルブ開口部に対して封止を形成するように構成される、ことと、
前記バルブ開口部の各々を、対応する前記ボールの上方に配置し、それにより前記ボールの重量が、前記ボールに対する重力の作用によって、前記ボールを前記バルブ開口部から離して配置し、前記ボールバルブを前記開構成に付勢することと、
負の空気圧源を前記複数のボールバルブを介して前記複数の孔に結合させることと
を含む、
方法。
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