JP2008264742A - 吸着溝清掃方法および吸着溝清掃装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワーク保持テーブル1のワーク保持面1aに載置されたワークwを、ワーク保持面1aに形成された吸着溝2を介して真空吸着するワーク保持装置において、吸着溝2の清掃処理を能率よく行うことができるようにする。
【解決手段】ワーク保持面1aに載置した閉塞部材であるワークwで吸着溝全体を閉塞した状態で、吸着溝2の第1連通口3から外気を流入させるとともに、吸着溝2の第2連通口4から吸引して吸着溝2を掃気清掃する。
【選択図】図3
【解決手段】ワーク保持面1aに載置した閉塞部材であるワークwで吸着溝全体を閉塞した状態で、吸着溝2の第1連通口3から外気を流入させるとともに、吸着溝2の第2連通口4から吸引して吸着溝2を掃気清掃する。
【選択図】図3
Description
本発明は、保持テーブルのワーク保持面に載置された板状あるいはシート状のワークを、ワーク保持面に形成された吸着溝を介して真空吸着するよう構成したワーク保持装置の吸着溝の清掃方法とその清掃装置に関する。
ワークを真空吸着するワーク保持装置は、例えば、特許文献1に示されているように、ワークの一例である電子回路用の基板をワーク保持テーブルに吸着保持して撮影し、その画像解析によって基板の形状や基板表面に形成された回路パターンの検査を行う検査装置などに用いられている。
特開2007−85912号公報
上記ワーク保持装置においては、ワークの吸着保持を繰り返すうちに、ワークなどから剥離したゴミ(パーティクル)が吸着溝に落ち込んで付着残留することがあり、吸着溝の清掃処理を適時行う必要がある。
従来、このような清掃処理は人手によって行っており、例えば、吸引ノズルを吸引溝に沿って走査させてゴミを吸い取ったり、あるいは、拭き取り除去を行っているが、手間と時間がかかるとともに、その間、検査処理を長く中断しなければならないものであった。
本発明は、このような実情に着目してなされたものであって、吸着溝の清掃処理を人手を要することなく能率よく行うことができる吸着溝清掃方法および吸着溝清掃装置を提供することを目的とするものである。
(1)本発明の吸着溝清掃方法は、ワークを吸着保持する保持テーブルのワーク保持面に形成された吸着溝を清掃する方法であって、前記ワーク保持面に載置した閉塞部材によって前記吸着溝全体を閉塞した状態で、前記吸着溝の所定箇所から吸引を行うとともに、吸着溝の他の箇所から外気を流入させて吸着溝を掃気清掃するものである。
ここで、掃気とは、新しい外気を流入させて吸着溝内の空気を追い出すことをいう。
ワーク保持面に形成される吸着溝の平面形状は、任意であるが、ワーク保持面に載置されるワークの形状に対応した形状、例えば、矩形、円形などが好ましい。また、吸着溝の断面形状もV字状、U字状、円弧状など任意である。
吸引を行う所定箇所は、一箇所でもよいし、複数個所であってもよく、また、外気を流入させる他の箇所も、一箇所であってもよいし、複数個所であってもよい。
本発明の吸着溝清掃方法によると、ワークを吸着保持する吸引構造を利用して吸着溝を、効率的に掃気清掃することができるとともに、掃気の間、吸着溝は閉塞部材で閉塞されるので、ゴミがワーク保持面上に漏れ出すことはない。
(2)本発明の吸着溝清掃方法の一つの実施形態では、外気を加圧供給して吸着溝に噴出流入させてもよい。
この実施形態によると、吸引のみの掃気に比べて流速の速い気流で吸着溝を掃気することができ、溝内に付着したゴミを確実に浮遊させて気流に乗せ、効率よく流動排出することができる。
(3)本発明の吸着溝清掃方法の他の実施形態では、前記吸着溝を閉塞する前記閉塞部材として、保持テーブルに載置されるワークを使用してもよい。
この実施形態によると、吸着溝を閉塞するために専用の閉塞部材やこれを搬入搬出する手段が不要であり、ワークの搬入手段と搬入プログラムをそのまま有効に活用して清掃を実施することができる。
(4)上記(3)の実施形態では、ワークを保持テーブルに載置して吸着溝の掃気清掃を行った後、ワークを吸着保持して該ワークの検査を行うようにしてもよい。
この実施形態によると、ワークの通常の検査処理の工程中に吸着溝清掃を組み込むことができ、検査処理の能率低下に及ぼす影響を少なくすることができる。
(5)本発明の吸着溝清掃装置は、ワークを吸着保持する保持テーブルのワーク保持面に形成された吸着溝を清掃する装置であって、前記吸着溝に形成された第1連通口と加圧空気供給装置との連通路に設置された第1制御バルブと、前記吸着溝に形成された第2連通口と真空吸引装置との連通路に設置された第2制御バルブと、前記両制御バルブを制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記ワーク保持面に載置した閉塞部材によって前記吸着溝全体を閉塞した状態で、前記第2制御バルブを制御して、前記吸着溝の前記第2連通口から吸引を行うとともに、前記第1制御バルブを制御して、吸着溝の前記第1連通口から外気を加圧流入させて吸着溝を掃気清掃するものである。
本発明の吸着溝清掃装置によれば、制御バルブを開閉制御することによって、本来のワーク吸着保持状態と、閉塞された吸着溝に強制的に気流を発生させる掃気清掃状態とを簡単に切換えることができ、段取り変更を短時間で行うことができる。
(6)本発明の吸着溝清掃装置の他の実施形態では、前記第1連通口と前記真空吸引装置との連通路に設置された第3制御バルブと、前記第2連通口と前記加圧空気供給装置との連通路に設置された第4制御バルブとを備え、前記制御手段は、前記第3,第4制御バルブを制御して、吸着溝の掃気清掃時以外の所要時に、前記第1,第2の両連通口から吸引し、または、外気を流入させるものである。
掃気清掃時以外の所要時とは、例えば、通常のワークの保持時やワークの保持の解除時などをいう。
この実施形態によると、掃気清掃時に外気の噴出流入に用いる第1連通口を、通常のワーク保持時においては、吸引口とすることができ、第1連通口および第2連通口から吸引することで吸着溝に均一な負圧を与えて、ワークを的確に吸着保持することができる一方、掃気清掃時に吸引口となる第2連通口を、ワークの保持解除時においては、外気の噴出口とすることができ、第1連通口および第2連通口から外気を適宜の流量で噴出させることで、保持テーブルに密着したワークを円滑に剥離させることができる。
本発明によれば、吸着溝の清掃処理を、人手を要することなく短時間で能率よく行うことができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1および図2に、ワークの一例である基板wを撮像検査するワーク保持装置のワーク保持テーブル1が示されている。
ワーク保持テーブル1は、基板wを水平姿勢で載置保持するものであって、このワーク保持テーブル1の上方に図示されていないカメラ等の撮像装置が配備され、撮像した基板wの画像解析によって基板表面に形成された回路パターンの検査等が行われる。
ワーク保持テーブル1のワーク保持面1aには、載置した基板wを真空吸着して保持する吸着溝2が形成されている。吸着溝2は、基板wよりも一回り小さい矩形環状に形成されており、吸着溝2の四辺にそれぞれ一対づつ第1連通口3と第2連通口4が形成されている。
この例では、図2の平面図に示すように、一対の第1連通口3は、上下対称な位置に形成される一方、一対の第2連通口4は、左右対称な位置に形成されており、吸着溝2における第1連通口3と第2連通口4との間の距離が等しくなるように形成されている。
図3は、ワーク保持テーブル1を含む吸着溝清掃装置の全体構成図である。
この図3に示すように、両第1連通口3に配管接続された連通路5が第3制御バルブ6を介して真空ポンプなどの真空吸引装置7に連通接続されるとともに、第1制御バルブ8を介して空気圧縮機などの加圧空気供給装置9にも接続されている。他方、両第2連通口4に配管接続された連通路10が第2制御バルブ11を介して前記真空吸引装置7に連通接続されるとともに、第4制御バルブ12を介して前記加圧空気供給装置9に連通接続されている。また、前記連通路5,10の真空圧がそれぞれ真空圧調整器13,14で検出されるようになっている。
各制御バルブ6,8,11,12は電磁開閉式に構成されており、マイコン利用の制御装置15に接続されて後述のように開閉制御される。真空圧調整器13,14も制御装置15に接続され、検出された真空圧情報が制御装置15に入力される。
次に、通常のワーク吸着保持作動および吸着溝清掃作動を図4のフローチャートに基づいて説明する。
基板wが搬入ロボットなどを介して搬入されてワーク保持テーブル1のワーク保持面1aに位置決め載置される(ステップn1)。制御装置15に清掃指示がなされていない通常時には、第1,第4制御バルブ8,12が閉じられた状態で第2,第3制御バルブ11,6が開かれて第1連通口3および第2連通口4からの吸引が開始され、吸着溝2が全長に亘って均一に吸引され、基板wが吸着溝2に所定の真空圧で吸着保持される(ステップn2)。
基板wが吸着保持されると基板検査工程に移り、基板wの表面が撮像され、その画像解析によって所定項目の検査が行われる(ステップn3)。
基板検査が終了すると、第2,第3制御バルブ11,6が閉じられて吸引が停止されるとともに、第1,第4制御バルブ8,12が開かれて吸着溝2に空気が流入されて吸着が解除される(ステップn4)。
その後、検査の済んだ基板wが搬出されて、次の基板搬入に備えられる(ステップn5)。
制御装置15に清掃指示がなされている場合には、真空圧調整器14が調整制御されるとともに、第4制御バルブ12が閉じられ、次いで、第2制御バルブ11が開かれて第2連通口4からの吸引が開始される(ステップn6)。
次に、真空圧調整器13が調整制御されるとともに、第3制御バルブ6が閉じられ、次いで、第1制御バルブ8が開かれて、加圧空気供給装置9からの加圧空気が第1連通口3を介して吸着溝2へ噴出流入される(ステップn7)。
基板wによって上方から閉塞された吸着溝2に第1連通口3から空気を噴出流入して第2連通口4から吸引排出することで吸着溝2が掃気され、溝内のゴミが気流によって浮遊されて溝外に排出される。この場合、吸着溝2の内圧は所定の負圧状態に維持されるようにバルブ制御がなされ、吸着溝2は軽く吸着保持された基板wによって上方から閉塞された状態に維持される。
設定時間の掃気が終了すると第1制御バルブ8が閉じられて吸引状態が維持され(ステップn8)、その後設定時間が経過すると第2制御バルブ11が閉じられて吸引が終了する(ステップn9)。
以降は、通常の工程に戻り、上記した基板吸着工程(ステップn2)、基板検査工程(ステップn3)、基板吸着解除工程(ステップn4)、および基板搬出工程(ステップn5)に移行する。
上記清掃処理は所定周期(例えば1週間)ごとに定期的に行うことになるが、ワーク保持面1aの拭き取り清掃時にゴミが吸着溝2に落ち込みやすいので、ワーク保持面1aの清掃ごとに吸着溝清掃処理を行うとよい。また、ゴミの付着情況によって任意に清掃指令を与えて清掃処理を行うとよい。
(他の実施例)
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
(1)上記実施例では、吸着溝清掃工程において、第1連通口3から加圧した空気を吸着溝2に噴出流入させているが、第1連通口3を単に大気に連通して、第2連通口4からの吸引作用で大気を吸引流入させて吸着溝2を掃気清掃することも可能である。
(2)板材からなる専用の閉塞部材をワーク保持テーブル1に搬入載置して吸着溝清掃処理を行うことも可能である。
(3)実施例では矩形の基板をワークwとした場合を例示したが、半導体ウエハなどの円形の基板を吸着保持するワーク保持装置に適用することも可能である。
本発明は、ワークを吸着保持する装置などに有用である。
1 ワーク保持テーブル
1a ワーク保持面
2 吸着溝
3 第1連通口
4 第2連通口
6 第3制御バルブ
7 真空吸引装置
8 第1制御バルブ
9 加圧空気供給装置
11 第2制御バルブ
12 第4制御バルブ
w ワーク(基板)
1a ワーク保持面
2 吸着溝
3 第1連通口
4 第2連通口
6 第3制御バルブ
7 真空吸引装置
8 第1制御バルブ
9 加圧空気供給装置
11 第2制御バルブ
12 第4制御バルブ
w ワーク(基板)
Claims (6)
- ワークを吸着保持する保持テーブルのワーク保持面に形成された吸着溝を清掃する方法であって、
前記ワーク保持面に載置した閉塞部材によって前記吸着溝全体を閉塞した状態で、前記吸着溝の所定箇所から吸引を行うとともに、吸着溝の他の箇所から外気を流入させて吸着溝を掃気清掃することを特徴とする吸着溝清掃方法。 - 外気を加圧供給して吸着溝に噴出流入させることを特徴とする請求項1記載の吸着溝清掃方法。
- 前記吸着溝を閉塞する前記閉塞部材として、保持テーブルに載置されるワークを使用することを特徴とする請求項1または2に記載の吸着溝清掃方法。
- ワークを保持テーブルに載置して吸着溝の掃気清掃を行った後、ワークを吸着保持して該ワークの検査を行うことを特徴とする請求項3記載の吸着溝清掃方法。
- ワークを吸着保持する保持テーブルのワーク保持面に形成された吸着溝を清掃する装置であって、
前記吸着溝に形成された第1連通口と加圧空気供給装置との連通路に設置された第1制御バルブと、
前記吸着溝に形成された第2連通口と真空吸引装置との連通路に設置された第2制御バルブと、
前記両制御バルブを制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記ワーク保持面に載置した閉塞部材によって前記吸着溝全体を閉塞した状態で、前記第2制御バルブを制御して、前記吸着溝の前記第2連通口から吸引を行うとともに、前記第1制御バルブを制御して、吸着溝の前記第1連通口から外気を加圧流入させて吸着溝を掃気清掃することを特徴とする吸着溝清掃装置。 - 前記第1連通口と前記真空吸引装置との連通路に設置された第3制御バルブと、
前記第2連通口と前記加圧空気供給装置との連通路に設置された第4制御バルブとを備え、
前記制御手段は、前記第3,第4制御バルブを制御して、吸着溝の掃気清掃時以外の所要時に、前記第1,第2の両連通口から吸引し、または、外気を流入させる請求項5に記載の吸着溝清掃装置。
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JP2007115274A JP2008264742A (ja) | 2007-04-25 | 2007-04-25 | 吸着溝清掃方法および吸着溝清掃装置 |
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JP2012146719A (ja) * | 2011-01-07 | 2012-08-02 | Nippon Avionics Co Ltd | パッケージの封止方法および封止装置 |
CN109926405A (zh) * | 2017-12-18 | 2019-06-25 | 沈阳航发精密铸造有限公司 | 航空叶片及复杂构件型壳用吹吸一体清理装置及清理方法 |
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2007
- 2007-04-25 JP JP2007115274A patent/JP2008264742A/ja active Pending
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