JP2019136908A - シャープペンシル - Google Patents

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Abstract

【課題】1のノックボタンでシャープペンシルリフィルの操出と筆記芯の操出とを行い筆圧をチャックの把持力へ転嫁させる。【解決手段】軸筒20と複数本のシャープペンシルリフィル40とその後端に接続され軸筒20の摺動溝21Aに沿って移動可能なノック棒50とを備えるシャープペンシル10で、シャープペンシルリフィルは内筒41Aと外筒41Bと内筒41Aの先端に接続される芯把持機構46とを有し、芯把持機構46は、筆記芯70を直接把持するチャック46Cと、チャック46Cを外方から締め付ける締め具46Eと、締め具46Eをチャック46Cに対して固定させるチャックスプリング46Bと、を有し、ノック棒50は、摺動溝21Aから外方へ突設されるノックボタン51と、外筒41Bの後端に接続される外筒押圧部52と、ノックボタン51に接続され外筒押圧部52に対し相対的に移動し内筒41Aの後端に当接する内筒押圧部53と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、シャープペンシルに関し、特にそのノック機構に関する。
シャープペンシルは本来、1つの軸筒に対し1つの芯ケースとその先端に設けられる1つの芯操出機構とを有するものである。このようなシャープペンシルをここでは単機能シャープペンシルと称する。芯操出機構には、筆記芯を直接把持し、ノック機構(通常、後端にノックボタンを有する)へのノック動作に伴う先端方向への押圧で先端方向へ移動して開放することで筆記芯を繰り出すチャックと、この押圧が解除されて後退したチャックを締め付ける締め具とが通常設けられる。また、この締め具を先端方向へ付勢することでチャックに対して固定するチャックスプリングも通常設けられる。
より具体的には、チャックの外径は先端方向へ拡径しているため、筆記芯を把持した状態で筆記芯に筆圧が加わると、締め具に対して楔状に入り込むことで、チャックの芯保持力が発揮されるようになっている。この際にチャックが接続されている芯ケースは通常後方のノック機構との間に幾分移動可能な間隙があるため、チャックは芯ケースと連動して後方へ移動可能となる。
これにより、単機能シャープペンシルでは、筆圧の荷重がチャックの芯把持力に寄与することができるため、チャックスプリングの荷重は、締め具がチャックに対して固定される程度の大きさ、具体的には約2Nで足りる。
一方、1つの軸筒に複数本のリフィルが収容されるいわゆる多機能筆記具というものもあり、そのリフィルの1つがシャープペンシルリフィルであるようなものも提供されている。さらには、1つの軸筒に複数本のシャープペンシルリフィルが収容され、たとえば赤と黒のように筆記色の異なる筆記芯を1つの筆記具に収容するようなものも提供されている。
このような多機能筆記具では、シャープペンシルリフィルは他種類のリフィル(通常はボールペンリフィル)と同様に、対応するノックボタンにより先端方向の操出動作が行われる。ノックボタンは、対応するリフィルが筆記可能な状態にあるときには、何らかの係止手段により軸筒に対して後方への移動が阻止された係止状態となっている。
その上で、筆記芯の操出のためのノック動作がさらに可能となるような機構を備えている。このノックボタンはリフィルの後端に接続されているため、シャープペンシルリフィルから繰り出された筆記芯に筆圧がかかると、その筆圧はチャックから芯ケースを経てノックボタンへかかることになる。しかし、ノックボタンは筆記状態では後方へ移動することができないため、芯ケース、ひいてはチャックも筆圧により後方へ移動することができない。よって、筆圧により筆記芯のみがチャックに対して後方へ滑ることが起こり得る。
これを防ぐために、多機能筆記具のシャープペンシルリフィルでは、単機能シャープペンシルよりもチャックスプリングの荷重を大きくする(たとえば、約5N)ことで、締め具がより強い力でチャックを締め込むようにしている。その結果、チャックスプリングの荷重が常に筆記芯に負荷されることとなるため、筆記芯へのダメージが大きく、芯折れが発生しやすくなる。特に、黒色芯より曲げ強度の低いカラー芯では芯折れがより発生しやすくなる。
多機能筆記具におけるこのような問題に対して、下記特許文献1では、シャープペンシルリフィル全体の操出と筆記芯の操出とを別のノックボタンで担わせることで対処している。
また、下記特許文献2では、シャープペンシルリフィルに締め具を設けずに、軸筒先端にスリットを設けてこの弾発力でチャックを締め込むようにすることで対処している。
特許第3503270号公報 特開平9−183297号公報
上記特許文献1に記載の技術では、シャープペンシルリフィル全体の操出と筆記芯の操出とが別の機構で行われるため、筆記時の操作が煩雑になるとともに機構も複雑になるという難点がある。
また、上記特許文献2に記載の技術では、軸筒の構造が脆弱になり破損のおそれも高くなっている。
以上の問題点に鑑み、本発明は、1つのノックボタンでシャープペンシルリフィル全体の操出と筆記芯の操出とを行えるようにしつつ、筆記芯への筆圧がチャックの把持力へ効果的に転嫁されるようにする機構の提供を課題とする。
上記の課題に鑑み、本発明の一態様は、
長手方向に沿って形成された複数本の摺動溝を有する軸筒と、
前記軸筒内に収納されるとともに前記複数本の摺動溝と同数のシャープペンシルリフィルと、
前記複数本のシャープペンシルリフィルの各々の後端に接続されるとともに前記摺動溝に沿って移動可能なノック棒と、
を備えたシャープペンシルであって、
前記シャープペンシルリフィルは、
筆記芯を収納する内筒と前記内筒を内部に移動可能に収納する外筒との二重の筒状部材で形成される芯ケースと、
前記内筒の先端に接続される芯把持機構と、
を有し、
前記芯把持機構は、
前記筆記芯を直接把持するチャックと、
前記チャックが前記筆記芯を把持するように外方から締め付ける締め具と、
前記締め具を前記チャックに対して固定する方向へ付勢するチャックスプリングと、
を有し、
前記ノック棒は、
前記摺動溝から外方へ突設されるノックボタンと、
前記外筒の後端に接続される外筒押圧部と、
前記ノックボタンに接続されるとともに前記外筒押圧部に対し相対的に長手方向の移動が可能で前記内筒の後端に当接する内筒押圧部と、
を有することを特徴とする。
なお、前記外筒押圧部は、前記外筒の後端に圧入される圧入部と、前記外筒の後端に当接するフランジ部と、該圧入部及び該フランジ部の一部に前記内筒押圧部が挿通する切欠部とを備え、
前記内筒押圧部は、前記切欠部を挿通する挿通部と、前記挿通部の先端側で前記内筒に当接する当接部と、前記ノックボタンへ接続する接続部とを備えることが望ましい。
なお、前記内筒及び前記外筒は外部から内部が視認可能な材質で形成されていることが望ましい。
本態様に係るシャープペンシルは、上記の構成により、1つのノックボタンでシャープペンシルリフィル全体の操出と筆記芯の操出とを行えるようにしつつ、筆記芯への筆圧がチャックの把持力へ効果的に転嫁されるようにする機構の提供が可能となる。
本発明の実施形態に係るシャープペンシルの(A)正面図、(B)右側面図、(C)背面図、(D)底面図及び(E)平面図である。 図1(D)におけるII−II断面図である。 ノック棒の外筒押圧部を(A)斜視図、(B)正面図、(C)右側面図、(D)背面図、(E)底面図、(F)平面図及び(G)(E)のIII−III断面図で示す。 ノック棒の内筒押圧部を(A)斜視図、(B)正面図、(C)右側面図、(D)背面図、(E)底面図、(F)平面図及び(G)(E)のIV−IV断面図で示す。 ノック棒の外筒押圧部と内筒押圧部とを組み合わせた状態を(A)斜視図、(B)正面図、(C)右側面図、(D)背面図、(E)底面図、(F)平面図及び(G)(E)のV−V断面図で示す。 回転子を(A)斜視図、(B)正面図、(C)右側面図、(D)背面図、(E)底面図、(F)平面図及び(G)(E)のVI−VI断面図で示す。 図2に示す断面図と同じ視点で、(A)シャープペンシルリフィルの操出開始直後、(B)シャープペンシルリフィルが最も突出した状態及び(C)突出状態をそれぞれ示す。 図2に示す断面図と同じ視点で、(A)筆記芯を繰り出している状態及び(B)シャープペンシルリフィルの後退開始直後の状態をそれぞれ示す。 シャープペンシルリフィル前進の際の、回転子におけるカム動作図である。 シャープペンシルリフィル後退の際の、回転子におけるカム動作図である。
以下、本発明の一実施形態につき、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明及び図面は本発明の一実施形態を示すものであって、本発明はこれらにより限定されるものではない。
また、以下の説明においては、筆記先端の側を「先端側」とし、その反対側を「後端側」とする。さらに、先端側に向かう方向を「前方」とし、その反対方向を「後方」とする。また、前方への移動を「前進」とし、後方への移動を「後退」とする。
図1は、本実施形態のシャープペンシル10の外観(図1(A)〜(E))を示す。また、図2は本実施形態のシャープペンシル10を、図1(D)におけるII−II断面図で示す。
なお、図1(A)〜(C)及び図2においては、シャープペンシル10を水平にした状態を示しているが、「正面」、「右側面」、「背面」、「底面」及び「平面」については、シャープペンシル10を垂直にした状態での位置関係としている。この位置関係については、後述の図3〜図7についても同様である。
本実施形態のシャープペンシル10は、軸筒20の内部に3本のシャープペンシルリフィル40(図2)を収容する。なお、図2においては正面側に位置し断面にて表示されているシャープペンシルリフィル40と、その左側面側に位置するシャープペンシルリフィル40との2本のシャープペンシルリフィル40のみが表示されているが、図示されていない右側面側に位置するシャープペンシルリフィル40も存在する。
なお、シャープペンシルリフィル40について、筆記先端が軸筒20の内部にある状態を「退避状態」と称し、また、筆記先端が軸筒20から突出して筆記可能になっている状態を「突出状態」と称する。
本実施形態のシャープペンシル10の最外部を構成する軸筒20は、後端側を構成する後筒21と、先端側を構成する先筒22と、これら後筒21及び先筒22を連結する中筒23(図2)とで構成されている。
後筒21には、3本のシャープペンシルリフィル40の各々に対応した摺動溝21Aが、長手方向に沿って形成されている。また、後筒21の後端には、略釣鐘状の尾栓11が装着されている。この尾栓11の先端縁は、ノック棒50の一部であるノックボタン51の後端が当接するノックボタン係止縁11Aとなっている。一方、先筒22の先端部分はテーパー状に縮径し、その最先端には、シャープペンシルリフィル40の先端が突出可能な先端開口22Aが設けられている。
中筒23は、後筒21の内部に挿入され各シャープペンシルリフィル40の移動を誘導する略筒状のガイド部23Aと、その前方に位置し後筒21の内側面と圧着する後方接続部23Dと、さらにその前方に位置し先筒22の内側面と螺合する前方接続部23Eと、これら後方接続部23D及び前方接続部23Eの境界を画すとともに外部から視認可能な部分である中間フランジ部23Fとで構成されている。
また、中筒23の後端には、後述の回転子30を支持するための支持突起23Gが形成されている。回転子30の先端には、この支持突起23Gが遊嵌される支持孔32が形成されている。
中筒23のガイド部23Aには、各シャープペンシルリフィル40が移動可能に挿通するガイド孔23Bが形成されている。このガイド孔23Bの後端辺縁はノックスプリング先端係止縁23Cとなっている。このノックスプリング先端係止縁23Cと、ノック棒50の一部分であるノックスプリング後端係止縁52Hとの間には、シャープペンシルリフィル40の後端部分に外挿されるノックスプリング60が介装されている。ノックスプリング60は、中筒23に対してシャープペンシルリフィル40を常に後方へ付勢している。
シャープペンシルリフィル40は、筆記芯70を収容する筒状の芯ケース41を有する。この芯ケース41は、筆記芯70を直接収容する内筒41Aと、この内筒41Aを収容する外筒41Bとの二重構造となっている。内筒41A及び外筒41Bは、内部が視認可能な透明ないし半透明の樹脂で形成され、その材質としては、たとえば、ポリプロピレンやポリエチレンが利用可能である。
内筒41Aの先端には筆記芯70を把持する芯把持機構46が接続される。芯把持機構46は、内筒41Aの先端に後端部分が直接圧入される押圧駒46Aと、この押圧駒46Aの先端に固定され筆記芯70の操出に直接関与するチャック46Cと、このチャック46Cの先端部分の外周に外挿される短筒状の締め具46Eとを備える。
押圧駒46Aが内筒41Aに圧入される部分の前方の部分は、フランジ状に拡径したチャックスプリング後端係止縁46Fとなっており、このチャックスプリング後端係止縁46Fの後方側の面に内筒41Aの先端が当接している。
チャック46Cは真鍮等の金属で形成され、その先端部分は略釣鐘状に拡径した拡開部46Dとなっている。この拡開部46Dは、放射状に複数箇所に分割され、外方へ放射状に拡開するように塑性変形されている。その拡開部46Dに締め具46Eが外挿されることで、この拡開部46Dが締め付けられ拡開が阻止される。
外筒41Bの先端には、継手42を介して、芯把持機構46のうち拡開部46D以外の部分を被覆する被覆筒43が接続されている。被覆筒43のほぼ中間部分には、内径が縮径して段部が形成され、この段部がチャックスプリング先端係止縁43Aとなっている。
このチャックスプリング先端係止縁43Aと前記したチャックスプリング後端係止縁46Fとの間には、内筒41Aを常に後方に付勢するチャックスプリング46Bが介装されている。さらにこの被覆筒43の先端には、前方へ段階的に縮径する略筒状の先端部材44が接続されている。
先端部材44のほぼ中間部分の、前記チャック46Cの拡開部46Dよりやや前方の位置には、内径が縮径した段部である先端段部44Aが形成されている。この先端段部44Aの前方の空間は、チャック46Cが前進して拡径可能な拡径室44Bとなっている。
先端部材44においてはこの先端段部44Aのさらに前方はさらに段階的に縮径し、その最先端部分は筆記芯70が挿通可能な程度な内径にまで縮径している。この最先端部分の後方側の内部には、筆記芯70を保護するための軟質樹脂製の保護部材45が装着されている。
ノック棒50は、後筒21の摺動溝21Aから外方に突接されるノックボタン51と、外筒41Bを押圧する外筒押圧部52と、内筒41Aを押圧する内筒押圧部53とが組み合わされて構成されている。ノック棒50はシャープペンシルリフィル40の各々の後端に接続される。
3組あるノック棒50のうちの1組においては、ノックボタン51がクリップ51Aと一体に形成されている。なお、図2においては、外筒押圧部52から軸心方向に突出する摺動突起52Eの断面が視認される。その他のノック棒50の構造の詳細については後述する。
後筒21の内部の後端部分には、回転子30が装着されている。回転子30は略筒状の部材であり、その先端には、前述のとおり前記支持突起23Gが遊嵌される支持孔32が形成されている。回転子30の表面には、各ノック棒50に対応したカム溝31が形成されているが、その詳細については後述する。
図3は、ノック棒50の外筒押圧部52を、(A)斜視図、(B)正面図、(C)右側面図、(D)背面図、(E)底面図、(F)平面図及び(G)(E)のIII−III断面図でそれぞれ示したものである。
外筒押圧部52は、前記カム溝31に沿って摺動する摺動部52Aと、前記外筒41Bに圧入される圧入部52Bと、これら摺動部52A及び圧入部52Bを連結する連結部52Cとを有している。外筒押圧部52は、この圧入部52Bによって、外筒41Bの後端に接続される。
摺動部52Aと連結部52Cとは、境目なく連続しており、周方向に沿って円弧状に湾曲した(図3(F)参照)長板形状を呈している。摺動部52Aの両側からは、それぞれ側方へ突出した翼状突起52Fが形成されている。
この翼状突起52Fは、内筒押圧部53に接続された状態で外筒押圧部52の外面側に接するノックボタン51の側面を支持する役割を担っている。また、摺動部52Aの内面側には、前記カム溝31と直接接触する摺動突起52Eが軸心方向に突出している(図3(D)、(F)及び(G)参照)。
連結部52Cと圧入部52Bとの間には、外方に環状に突出したフランジ部52Dが形成されている。このフランジ部52Dの先端側の面は、前記したノックスプリング後端係止縁52Hとなっている。
フランジ部52Dから圧入部52Bにかけての正面側には、内筒押圧部53が挿通する切欠部52Gが形成されている。切欠部52Gの先端部分の外面側は、前方に向かって厚みを減ずるように傾斜した外向傾斜面52Iとなっている(図3(A)、(B)、(E)及び(G)参照)。
図4は、ノック棒50の内筒押圧部53を、(A)斜視図、(B)正面図、(C)右側面図、(D)背面図、(E)底面図、(F)平面図及び(G)(E)のIV−IV断面図でそれぞれ示したものである。
内筒押圧部53は、ノックボタン51との接続に関与する一対の突起状の接続部53Aと、前記切欠部52Gに挿通される挿通部53Bと、挿通部53Bの先端に形成され先端が平坦面となっている当接部53Cとを有している。内筒押圧部53は、接続部53Aの間にノックボタン51の接続突起51B(図2参照)を陥入させるようにして、ノックボタン51と接続される。
圧入部52Bは接続部53Aより幅が狭くなっており、その段差の部分が肩部53Eとなっている。また、接続部53Aの先端側は外方に向かって突出した隆起部53Dとなっている。
挿通部53Bは、ノック動作により前進して挿通部53Bに沿って摺動する部分である。また、当接部53Cは、このノック動作による挿通部の前進により内筒41Aの後端と当接する部分である。挿通部53Bの先端部分の内面側は、当接部53Cに向かって厚みを増すように傾斜した内向傾斜面53Fとなっている(図4(C)、(D)、(F)及び(G)参照)。
図5は、外筒押圧部52と内筒押圧部53とを組み合わせた状態を、(A)斜視図、(B)正面図、(C)右側面図、(D)背面図、(E)底面図、(F)平面図及び(G)(E)のV−V断面図でそれぞれ示したものである。
この図5は、ノック棒50が最も後端にある位置、すなわち図2に示す位置にある状態を示している。この状態においては、内筒押圧部53の内向傾斜面53Fが、外筒押圧部52の外向傾斜面52Iと接している。この状態から、ノック動作により切欠部52Gに挿通される挿通部53Bが前進し、これにより内向傾斜面53Fは外向傾斜面52Iから離間する。これに伴い、内筒押圧部53の肩部53Eはフランジ部52Dに接近する。
図6は、回転子30を、(A)斜視図、(B)正面図、(C)右側面図、(D)背面図、(E)底面図、(F)平面図及び(G)(E)のVI−VI断面図でそれぞれ示したものである。
回転子30は、成形の都合上、前方に位置する前部材33と、後方に位置する後部材34とが別個に成形され、これらを組み合わせて形成され、全体として略円筒形状を呈している。回転子30の先端面には、先述の支持孔32が形成されている。また、回転子30の表面には、ノック棒50の数と同じ、3条のカム溝31が形成されている。
カム溝31は、後端から、比較的溝幅の広い後端広幅部31Aと、比較的溝幅の狭い狭幅部31Bと、後端広幅部31Aと同幅の先端広幅部31Gと、狭幅部31Bと同幅の最先端部31Hとを有している。なお、カム溝31の両側縁については、図面中で左側を左縁31L、及び、右側を右縁31Rと称する。
後端広幅部31Aから狭幅部31Bにかけては、カム溝31の右縁31Rが、左縁31Lの方へ傾斜した後端傾斜縁31Fとなっている。
狭幅部31Bから先端広幅部31Gにかけては、カム溝31の右縁31Rが、左縁31Lから遠ざかるように90°よりわずかに小さい鋭角に屈曲した状態で延設される係止縁31Eとなっている。
先端広幅部31Gから最先端部31Hにかけては、カム溝31の左縁31Lが、右縁31Rの方へ傾斜した先端傾斜縁31Cとなっている。最先端部31Hの最先端縁は、長手方向に対し直角な先端当接縁31Dとなっている。
以上をまとめると、カム溝31において最後部の後端広幅部31Aから、右縁31Rの後端傾斜縁31Fで徐々に幅を減じ、最も狭い狭幅部31Bとなる。
また、この狭幅部31Bからさらに前方では、右縁31Rの係止縁31Eで再び幅を増し、後端広幅部31Aと同幅の先端広幅部31Gとなる。
さらに、この先端広幅部からさらに前方では、左縁31Lの先端傾斜縁31Cで再び徐々に幅を減じ、狭幅部31Bとほぼ同幅の最先端部31Hとなる。なお、この最先端部31Hは、狭幅部31Bに対し右側にずれた位置となっている。
以下、図2、図7及び図8に示す操出状態と、図9及び図10に示すカム動作とを併せて本実施形態のシャープペンシル10におけるノック動作を説明する。なお、図7及び図8においては、ノックスプリング60の図示を省略している。また、図9及び図10においては、カム溝31における摺動突起52Eの位置を、ハッチングを施した領域にて表示している。
全てのシャープペンシルリフィル40が退避状態にあるときには、全ての摺動突起52Eは後端広幅部31Aに位置している(図2)。このとき、全てのノック棒50の摺動突起52Eは、カム溝31の後端広幅部31Aにおいて左縁31Lに接している(図9(A))。
この状態から、1つのノックボタン51(例として、クリップ51Aを有するノックボタン51)が前方へ押圧されると、ノックボタン51に接続されている内筒押圧部53が前進し、内筒41Aの後端に当接する(図7(A))。
このとき、内筒41Aの先端に接続されている押圧駒46Aが、チャックスプリング46Bを介して被覆筒43を前方へ押圧する。この前方への押圧力が、継手42を介して接続されている外筒41Bにも伝わることで、結果として、ノックスプリング60(図2参照)を圧縮しつつ、シャープペンシルリフィル40全体が前進する(図7(A))。
このとき、外筒41Bに接続されている外筒押圧部52も同時に前進することで、摺動突起52Eはカム溝31の左縁31Lに沿って、狭幅部31Bを通って先端方向へ進む(図9(B))。
さらにノックボタン51を前進させると、摺動突起52Eは先端傾斜縁31Cへ至る(図9(C))。ここで、摺動突起52Eの前進により生ずる力は、先端傾斜縁31Cを左方へ押圧し、その反作用で摺動突起52Eには右方への力がかかる。しかし、摺動突起52Eが属する摺動部52Aの外側に位置するノックボタン51は、軸筒20(後筒21)の摺動溝21Aに沿って移動するため左右へは移動できない。
さらに、このノックボタン51は摺動部52Aの両側の翼状突起52F(図3参照)で左右両方が押さえつけられているため、結果として、摺動突起52Eは右方へは移動できない。よって、先端傾斜縁31Cへの左方への押圧力により、回転子30は右回り(後端から見た回転方向。以下同様)へ回転する(図9(C))。
さらにノックボタン51を前進させると、摺動突起52Eは先端当接縁31Dに当接し(図9(D))、これ以上、ノックボタン51は前進できない。このとき、シャープペンシルリフィル40は、先筒22の先端開口22Aから最も突出した状態を取る(図7(B))。
この状態から、ノックボタン51への押圧を解除すると、ノックスプリング60の復元により、シャープペンシルリフィル40全体が後方へ押し戻されるが、摺動突起52Eが係止縁31Eに当接したところで(図9(E))、後退は停止する。
したがって、筆記先端が図7(B)の状態よりやや後退した位置で、シャープペンシルリフィル40は突出状態を保つこととなる(図7(C))。
この状態でノックボタン51を前方へ押圧すると、摺動突起52Eは、先端当接縁31Dまで移動する(図9(D))。このとき、内筒押圧部53の当接部53Cにより前方に押圧された内筒41Aが前進し、押圧駒46Aを介してチャックスプリング46Bを圧縮しつつチャック46Cが前方へ押圧される。
そして、チャック46Cの拡開部46Dは、前方の拡径室44Bへと前進し、締め具46Eによる拘束を免れて拡開し、筆記芯70が前方へ繰り出される(図8(A))。
すなわち、カム溝31において、摺動突起52Eが係止縁31Eから先端当接縁31Dまで移動可能な距離(換言すると、図9(D)において摺動突起52Eの後端から係止縁31Eまでの距離、又は、図9(E)において摺動突起52Eの先端から先端当接縁31Dまでの距離)が、筆記芯70の操出における1回分のノックストロークであり、ノック動作により摺動突起52Eはこの距離の間を往復移動することとなる。
この状態で、ノックボタン51への押圧を解除すると、チャックスプリング46Bの復元力により、摺動突起52Eは係止縁31Eまで後退し(図9(E))、同時に、チャック46Cも後退し、拡開部46Dは再び締め具46Eにより拘束される。
このとき、筆記芯70に筆圧がかかると、シャープペンシルリフィル40は、内筒押圧部53の当接部53Cが外筒押圧部52の圧入部52Bの先端に当接する位置まで後退する余地がある。そして、この後退の間に、チャック46Cの拡開部46Dが締め具46Eに対して楔状に入り込むことで、筆圧がチャック46Cの芯保持力に転嫁されることになる。
このため、チャックスプリング46Bのみで芯保持力を担う必要がなくなるため、チャックスプリング46Bの荷重を、締め具46Eがチャック46Cに対して固定され得る程度の大きさ(具体的には約2N)で足りることになる。
一方、この状態においては、他のシャープペンシルリフィル40に対応する摺動突起52Eは、回転子30が元の位置(すなわち、図9(A)に示す位置)に対して右回りに回転した位置にあるため、カム溝31の後端広幅部31Aにおいて右縁31Rと接している。
この状態から、他のノックボタン51が先端方向へ押圧されると、その摺動突起52Eは,カム溝31の右縁31Rに沿って先端方向へ進んで後端傾斜縁31Fへ至る(図10(A))。
ここで、摺動突起52Eの前進により生ずる力は、後端傾斜縁31Fを右方へ押圧し、その反作用で摺動突起52Eには左方への力がかかる。しかし、前記したとおり、摺動突起52Eは左方へは移動できないため、後端傾斜縁31Fへの右方への押圧力により、回転子30は左回りへ回転する(図10(A))。
すると、この回転子30の左回りの回転により、突出位置にあったシャープペンシルリフィル40の摺動突起52Eは、係止していた係止縁31Eから左縁31Lの方へ移動し、係止縁31Eとの係止状態が解除される(図10(B))。
そして、この摺動突起52Eは狭幅部31Bに至り、ノックスプリング60の復元力により、狭幅部31Bを後退する(図10(C))。これに伴い、シャープペンシルリフィル40全体が後退し、筆記先端が先端開口22Aから軸筒20の内部に後退する(図8(B))。
そして、ノックボタン51は、尾栓11のノックボタン係止縁11Aに当接するまで後退し、図2に示すような元の退避状態へと復帰する。
なお、本実施形態のシャープペンシル10では、3本のシャープペンシルリフィル40が収納されていたが、この本数に限定されるものではなく、物理的に収容可能な本数の複数本であれば、2本又は4本以上であってもよい。
本発明は、シャープペンシル、特に、複数色の筆記芯に対応した複数本のシャープペンシルリフィルを収容した多色シャープペンシルに利用可能である。
10 シャープペンシル
11 尾栓 11A ノックボタン係止縁
20 軸筒
21 後筒 21A 摺動溝
22 先筒 22A 先端開口
23 中筒 23A ガイド部 23B ガイド孔
23C ノックスプリング先端係止縁 23D 後方接続部
23E 前方接続部 23F 中間フランジ部 23G 支持突起
30 回転子
31 カム溝 31A 後端広幅部 31B 狭幅部
31C 先端傾斜縁 31D 先端当接縁 31E 係止縁
31F 後端傾斜縁 31G 先端広幅部 31H 最先端部
31L 左縁 31R 右縁
32 支持孔 33 前部材 34 後部材
40 シャープペンシルリフィル
41 芯ケース 41A 内筒 41B 外筒
42 継手
43 被覆筒 43A チャックスプリング先端係止縁
44 先端部材 44A 先端段部 44B 拡径室
45 保護部材
46 芯把持機構 46A 押圧駒 46B チャックスプリング
46C チャック 46D 拡開部 46E 締め具
46F チャックスプリング後端係止縁
50 ノック棒
51 ノックボタン 51A クリップ 51B 接続突起
52 外筒押圧部 52A 摺動部 52B 圧入部
52C 連結部 52D フランジ部 52E 摺動突起
52F 翼状突起 52G 切欠部
52H ノックスプリング後端係止縁 52I 外向傾斜面
53 内筒押圧部 53A 接続部 53B 挿通部
53C 当接部 53D 隆起部 53E 肩部
53F 内向傾斜面
60 ノックスプリング
70 筆記芯

Claims (3)

  1. 長手方向に沿って形成された複数本の摺動溝を有する軸筒と、
    前記軸筒内に収納されるとともに前記複数本の摺動溝と同数のシャープペンシルリフィルと、
    前記複数本のシャープペンシルリフィルの各々の後端に接続されるとともに前記摺動溝に沿って移動可能なノック棒と、
    を備えたシャープペンシルであって、
    前記シャープペンシルリフィルは、
    筆記芯を収納する内筒と前記内筒を内部に移動可能に収納する外筒との二重の筒状部材で形成される芯ケースと、
    前記内筒の先端に接続される芯把持機構と、
    を有し、
    前記芯把持機構は、
    前記筆記芯を直接把持するチャックと、
    前記チャックが前記筆記芯を把持するように外方から締め付ける締め具と、
    前記締め具を前記チャックに対して固定する方向へ付勢するチャックスプリングと、
    を有し、
    前記ノック棒は、
    前記摺動溝から外方へ突設されるノックボタンと、
    前記外筒の後端に接続される外筒押圧部と、
    前記ノックボタンに接続されるとともに前記外筒押圧部に対し相対的に長手方向の移動が可能で前記内筒の後端に当接する内筒押圧部と、
    を有することを特徴とするシャープペンシル。
  2. 前記外筒押圧部は、前記外筒の後端に圧入される圧入部と、前記外筒の後端に当接するフランジ部と、該圧入部及び該フランジ部の一部に前記内筒押圧部が挿通する切欠部とを備え、
    前記内筒押圧部は、前記切欠部を挿通する挿通部と、前記挿通部の先端側で前記内筒に当接する当接部と、前記ノックボタンへ接続する接続部とを備えることを特徴とする請求項1記載のシャープペンシル。
  3. 前記内筒及び前記外筒は外部から内部が視認可能な材質で形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のシャープペンシル。
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