JP2019134036A - 積層圧電セラミック部品及び圧電デバイス - Google Patents

積層圧電セラミック部品及び圧電デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】大変位を生じさせることができ、変位性能の低下を防止することが可能な積層圧電セラミック部品及び圧電デバイスを提供すること。【解決手段】本発明に係る積層圧電セラミック部品は、圧電セラミック体と、第1の内部電極と、第2の内部電極と、第3の内部電極と、第1の端子電極と、第2の端子電極とを具備する。圧電セラミック体は、上面および下面と、第1の端面および第2の端面と、一対の側面とを有し、上面側の第1の領域および下面側の第2の領域を有する。第1の内部電極は、第1の領域の内部に形成され、第1の端面に引き出されている。第2の内部電極は、第2の領域の内部に形成され、第1の端面に引き出されている。第3の内部電極は、第1の領域の内部および第2の領域の内部に形成されている。第1の内部電極、第2の内部電極および第3の内部電極の幅と、一対の側面の間の距離は同一である。【選択図】図1

Description

本発明は、圧電アクチュエータとして利用することが可能な積層圧電セラミック部品及び圧電デバイスに関する。
圧電アクチュエータは、圧電材料と電極を備える圧電素子から構成され、電極に電圧が印加されると、逆圧電効果により圧電材料に生じる変形を利用したアクチュエータである。圧電アクチュエータには、二つの圧電アクチュエータから構成されたバイモルフ型圧電アクチュエータと呼ばれるものがある。
一般的なバイモルフ型圧電アクチュエータは金属板の表裏両面に圧電アクチュエータを貼付した構造を備え、圧電アクチュエータの一方を伸ばし、他方を縮ませることにより全体を大きく変位させることが可能である。
また、バイモルフ型圧電アクチュエータには、二つの圧電アクチュエータを一体型とした素子バイモルフ構造の圧電アクチュエータ(素子バイモルフアクチュエータ)も開発されている(例えば、特許文献1乃至3)。この素子バイモルフアクチュエータは一般的なバイモルフ型圧電アクチュエータに比べ、変位や発生力の性能に優れている。
特開2001−210545号公報 特開2006−310700号公報 国際公開2013/051328号
しかしながら、特許文献1乃至3に記載のような素子バイモルフアクチュエータは、素子側面に非活性部(非動作部)が存在するため、変位が非活性部によって拘束され、大変位による機械的疲労に伴って変位性能が低下するという問題がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、大変位を生じさせることができ、変位性能の低下を防止することが可能な積層圧電セラミック部品及び圧電デバイスを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る積層圧電セラミック部品は、圧電セラミック体と、第1の内部電極と、第2の内部電極と、第3の内部電極と、第1の端子電極と、第2の端子電極とを具備する。
上記圧電セラミック体は、長さ>幅>厚さである方形状であり、厚さ方向に対向する上面および下面と、長さ方向に対向する第1の端面および第2の端面と、幅方向に対向する一対の側面とを有し、厚さ方向において上記上面側の第1の領域および上記下面側の第2の領域を有する。
上記第1の内部電極は、上記第1の領域の内部に形成され、上記第1の端面に引き出されている。
上記第2の内部電極は、上記第2の領域の内部に形成され、上記第1の端面に引き出されている。
上記第3の内部電極は、上記第1の領域の内部および上記第2の領域の内部に形成され、上記第2の端面に引き出され、上記第1の領域の内部では上記第1の内部電極と厚さ方向に所定の距離をおいて交互に積層され、上記第2の領域の内部では上記第2の内部電極と厚さ方向に所定の距離をおいて交互に積層されている。
上記第1の端子電極は、上記第1の端面に形成され、上記第1の内部電極と電気的に接続されている。
上記第2の端子電極は、上記第1の端面に形成され、上記第1の端子電極とは電気的に絶縁され、上記第2の内部電極と電気的に接続されている。
上記第3の端子電極は、上記第2の端面に形成され、上記第3の内部電極と電気的に接続されている。
上記第1の内部電極、上記第2の内部電極および上記第3の内部電極の幅と、上記一対の側面の間の距離は同一である。
この構成によれば、第1の内部電極と第3の内部電極の間で電圧を印加することにより第1の領域の圧電セラミック体を変形させ、第2の内部電極と第3の内部電極の間で電圧を印加することにより第2の領域の圧電セラミック体を変形させることができる。したがって、第1の領域と第2の領域の変形はそれぞれ独立して制御することが可能である。ここで、第1の内部電極、第2の内部電極及び第3の内部電極の幅が圧電セラミック体の幅と同一であり、即ち第1の内部電極、第2の内部電極及び第3の内部電極は圧電セラミック体の側面に露出している。第1の内部電極、第2の内部電極及び第3の内部電極が圧電セラミック体の内部に埋設され、側面に露出していない場合には、これらの内部電極の側面を被覆する圧電セラミック体(サイドマージン)による拘束によって積層圧電セラミック部品の変形が抑制されるが、上記構成によればサイドマージンによる拘束が生じず、変位性能の低下を防止することが可能である。
上記積層圧電セラミック部品は、上記上面に形成され、上記第3の端子電極と電気的に接続され、上記第2の端面から伸びて上記第1の内部電極と対向する第1の表面電極と、上記下面に形成され、上記第3の端子電極と電気的に接続され、上記第2の端面から伸びて上記第2の内部電極と対向する第2の表面電極の少なくともいずれかをさらに具備してもよい。
上記一対の側面は、上記圧電セラミック体とは異なる絶縁体(上記圧電セラミック体と化学的に反応しない)からなる絶縁膜で覆われていてもよい。
上記絶縁体は、絶縁性樹脂材料であってもよい。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る圧電デバイスは、積層圧電セラミック部品と振動部材とを具備する。
上記積層圧電セラミック部品は、上記振動部材に実装され、圧電セラミック体と、第1の内部電極と、第2の内部電極と、第3の内部電極と、第1の端子電極と、第2の端子電極とを具備する。
上記圧電セラミック体は、長さ>幅>厚さである方形状であり、厚さ方向に対向する上面および下面と、長さ方向に対向する第1の端面および第2の端面と、幅方向に対向する一対の側面とを有し、厚さ方向において上記上面側の第1の領域および上記下面側の第2の領域を有する。
上記第1の内部電極は、上記第1の領域の内部に形成され、上記第1の端面に引き出されている。
上記第2の内部電極は、上記第2の領域の内部に形成され、上記第1の端面に引き出されている。
上記第3の内部電極は、上記第1の領域の内部および上記第2の領域の内部に形成され、上記第2の端面に引き出され、上記第1の領域の内部では上記第1の内部電極と厚さ方向に所定の距離をおいて交互に積層され、上記第2の領域の内部では上記第2の内部電極と厚さ方向に所定の距離をおいて交互に積層されている。
上記第1の端子電極は、上記第1の端面に形成され、上記第1の内部電極と電気的に接続されている。
上記第2の端子電極は、上記第1の端面に形成され、上記第1の端子電極とは電気的に絶縁され、上記第2の内部電極と電気的に接続されている。
上記第3の端子電極は、上記第2の端面に形成され、上記第3の内部電極と電気的に接続されている。
上記第1の内部電極、上記第2の内部電極および上記第3の内部電極の幅と、上記一対の側面の間の距離は同一である。
以上のように本発明によれば、大変位を生じさせることができ、変位性能の低下を防止することが可能な積層圧電セラミック部品及び圧電デバイスを提供することが可能である。
本発明の実施形態に係る積層圧電セラミック部品の斜視図である。 同積層圧電セラミック部品の斜視図である。 同積層圧電セラミック部品の側面の平面図である。 同積層圧電セラミック部品の側面の平面図である。 同積層圧電セラミック部品の端面の平面図である。 同積層圧電セラミック部品の端面の平面図である。 同積層圧電セラミック部品の上面の平面図である。 同積層圧電セラミック部品の下面の平面図である。 同積層圧電セラミック部品の第1の内部電極を示す断面図である。 同積層圧電セラミック部品の第2の内部電極を示す断面図である。 同積層圧電セラミック部品の第3の内部電極を示す断面図である。 同積層圧電セラミック部品の駆動電圧の波形である。 比較例に係る積層圧電セラミック部品の斜視図である。 本発明の実施形態に係る、絶縁膜を備える積層圧電セラミック部品の斜視図である。 同積層圧電セラミック部品の製造に用いられるシート部材の模式図である。 本発明の実施形態に係る圧電デバイスの模式図である。
本発明の実施形態に係る積層圧電セラミック部品について説明する。以下の各図において相互に直交する三方向をX方向、Y方向及びZ方向とする。
[圧電セラミック部品の構成]
図1及び図2は、本実施形態に係る積層圧電セラミック部品100の斜視図であり、図2は図1の反対側から見た図である。
図1及び図2に示すように、積層圧電セラミック部品100は、圧電セラミック体101、第1内部電極102、第2内部電極103、第3内部電極104、第1表面電極105、第2表面電極106、第1端面端子電極107、第2端面端子電極108、第3端面端子電極109、第1表面端子電極110及び第2表面端子電極111を備える。
圧電セラミック体101は、圧電性セラミック材料からなる。圧電セラミック体101は例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)又はチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)等からなるものとすることができる。
図1及び図2に示すように圧電セラミック体101は方形状を有する。X方向を長さ、Y方向を幅、Z方向を厚さとすると、圧電セラミック体101は長さ>幅>厚さとなる形状を有する。
圧電セラミック体101の表面について、幅方向(Y方向)に対向する面を第1側面101a及び第2側面101bとし、長さ方向(X方向)に対向する面を第1端面101c及び第2端面101dとする。また、厚み方向(Z方向)に対向する面を上面101e及び下面101fとする。
図3は第1側面101aを示す平面図であり、図4は第2側面101bを示す平面図である。図5は第1端面101cを示す平面図であり、図6は第2端面101dを示す平面図である。図7は上面101eを示す平面図であり、図8は下面101fを示す平面図である。
図3及び図4に示すように、圧電セラミック体101は、上面101e側の第1領域101gと、下面101f側の第2領域101hを有する。第1領域101gの厚みと第2領域101hの厚みは1:1が好適である。
第1内部電極102は、第1領域101gの内部に形成され、圧電セラミック体101を介して第3内部電極104及び第1表面電極105と対向する(図3及び図4参照)。図9は第1内部電極102を示す積層圧電セラミック部品100の断面図であり、図3及び図4のA−A線での断面図である。図9に示すように第1内部電極102は第1端面101cに引き出されて第1端面101cに部分的に露出し、第1端面端子電極107に電気的に接続されている。
また、第1内部電極102は、圧電セラミック体101の幅(Y方向)と同一の幅を有し、第1側面101a及び第2側面101bに露出する(図3及び図4参照)。第1内部電極102の層数は特に限定されず、一層又は複数層とすることができる。
第2内部電極103は、第2領域101hの内部に形成され、圧電セラミック体101を介して第3内部電極104及び第2表面電極106と対向する(図3及び図4参照)。図10は第2内部電極103を示す積層圧電セラミック部品100の断面図であり、図3及び図4のB−B線での断面図である。図10に示すように第2内部電極103は第1端面101c引き出されて第1端面101cに部分的に露出し、第2端面端子電極108に電気的に接続されている。
また、第2内部電極103は、圧電セラミック体101の幅(Y方向)と同一の幅を有し、第1側面101a及び第2側面101bに露出する(図3及び図4参照)。第2内部電極103の層数は特に限定されず、一層又は複数層とすることができる。
第3内部電極104は、第1領域101g及び第2領域101hの内部に形成されている。第3内部電極104は、第1領域101gの内部では第1内部電極102と厚さ方向(Z方向)に所定の距離をおいて第1内部電極102と交互に積層され、圧電セラミック体101を介して第1内部電極102と対向する(図3及び図4参照)。
また、第3内部電極104は、第2領域101hの内部では第2内部電極103と厚さ方向(Z方向)に所定の距離をおいて第2内部電極103と交互に積層され、圧電セラミック体101を介して第2内部電極103と対向する(図3及び図4参照)。
図11は第3内部電極103を示す積層圧電セラミック部品100の断面図であり、図3及び図4のC−C線での断面図である。図11に示すように第3内部電極104は第2端面101dに引き出されて第2端面101dに露出し、第3端面端子電極109に電気的に接続されている。
また、第3内部電極104は、圧電セラミック体101の幅(Y方向)と同一の幅を有し、第1側面101a及び第2側面101bに露出する(図3及び図4参照)。第3内部電極104の層数は第1内部電極102及び第2内部電極103の層数に応じた数とすることができる。
第1表面電極105は、上面101eに形成され(図1参照)、第3端面端子電極109に電気的に接続されている。また、第1表面電極105は、上面101eにおいて第1表面端子電極110及び第2表面端子電極111とは離間し、これらとは電気的に絶縁されている(図7参照)。
第2表面電極106は、下面101fに形成され、第3端面端子電極109に電気的に接続されている。(図2参照)。
第1端面端子電極107は、第1端面101cに形成され(図1参照)、第1内部電極102に電気的に接続されている。また、第1端面端子電極107は第2内部電極103及び第2端面端子電極108とは電気的に絶縁されている。第1端面端子電極107は、第1端面101cにおいて上面101eと下面101fの間に形成され、第1表面端子電極110に電気的に接続されている。
第2端面端子電極108は、第1端面101cに形成され(図1参照)、第2内部電極103に電気的に接続されている。また、第2端面端子電極108は第1内部電極102及び第1端面端子電極107とは電気的に絶縁されている。第2端面端子電極108は、第1端面101cにおいて上面101eと下面101fの間に形成され、第2表面端子電極111に電気的に接続されている。
第3端面端子電極109は第2端面101dに形成され(図2参照)、第3内部電極104に電気的に接続されている。また、第3端面端子電極109は、第2端面101dにおいて上面101eと下面101fの間に形成され、第1表面電極105及び第2表面電極106に電気的に接続されている。
第1表面端子電極110は、上面101eに形成されている(図1参照)。第1表面端子電極110は第1端面端子電極107に電気的に接続され、第2表面端子電極111及び第1表面電極105とは電気的に絶縁されている。
第2表面端子電極111は、上面101eに形成されている(図1参照)。第2表面端子電極111は第2端面端子電極108に電気的に接続され、第1表面端子電極110及び第1表面電極105とは電気的に絶縁されている。
第1内部電極102、第2内部電極103、第3内部電極104、第1表面電極105、第2表面電極106、第1端面端子電極107、第2端面端子電極108、第3端面端子電極109、第1表面端子電極110及び第2表面端子電極111は導電性材料からなる。この導電性材料は例えばAg、Ag/Pd、Pd、Cu及びNiのいずれかとすることができる。
積層圧電セラミック部品100は以上のような構成を有する。上記のように第1内部電極102、第2内部電極103及び第3内部電極104は圧電セラミック体101の内部に形成され、圧電セラミック体101を介して第1内部電極102と第3内部電極104が対向し、第2内部電極103と第3内部電極104が対向する。第1内部電極102、第2内部電極103及び第3内部電極104は互いに絶縁されている。
積層圧電セラミック部品100のサイズは特に限定されないが、長さ(X方向)をL、幅(Y方向)をWとすると、L/Wは16〜50程度が好適である。また厚み(Z方向)は0.5mm〜1.5mm程度が好適である。
[圧電セラミック部品の動作]
積層圧電セラミック部品100は、第1内部電極102と第3内部電極104の間と、第2内部電極103と第3内部電極104の間にそれぞれ独立して電圧を印加することができる。
第1内部電極102と第3内部電極104の間に電圧を印加すると、第1内部電極102と第3内部電極104の間の圧電セラミック体101に逆圧電効果が発生し、第1領域101gにX方向において変形(伸縮)を生じる。また、第2内部電極103と第3内部電極104の間に電圧を印加すると、第2内部電極103と第3内部電極104の間の圧電セラミック体101に逆圧電効果が発生し、第2領域101hにX方向において変形(伸縮)を生じる。
このように積層圧電セラミック部品100では、第1領域101gと第2領域101hの変形を独立して制御することができる。第1領域101g及び第2領域101hがそれぞれX方向に変形することにより、積層圧電セラミック部品100をZ方向において変形(屈曲)させることが可能である。
図12は、積層圧電セラミック部品100に印加される電圧波形の例である。図12(a)は第1内部電極102と第3内部電極104の間の電圧(V1)の波形であり、図12(b)は第2内部電極103と第3内部電極104の間の電圧(V2)の波形である。なお、Vは、第3内部電極104の電位を示す。同図に示すように、電圧V1と電圧V2を同位相の逆バイアスとすることにより、第1領域101gと第2領域101hの一方を伸張させ、他方を縮小させることが可能である。
なお、第1領域101gの厚みと第2領域101hの厚みを1:1とすることにより、第1領域101gと第2領域101hの変形量が対称的となり、好適である。また、電圧V1及び電圧V2の波形は図9に示すものにかぎられず、サイン波や三角波であってもよい。
[無サイドマージン構造について]
積層圧電セラミック部品100は、上述のように第1内部電極102、第2内部電極103及び第3内部電極104が第1側面101a及び第2側面101bに露出した構造を有する。
図13は、比較例に係る積層圧電セラミック部品300の斜視図である。
同図に示すように積層圧電セラミック部品300は、圧電セラミック体301、表面電極302、第1端子電極303及び第2端子電極304を備える。また、積層圧電セラミック部品300は第1内部電極102、第2内部電極103及び第3内部電極104に相当する図示しない内部電極を備える。
積層圧電セラミック部品300では内部電極は側面に露出しておらず、圧電セラミック体301の内部に埋設されている。内部電極の側面側には、図13に示すように圧電材料からなるサイドマージンSが設けられている。
このサイドマージンSは、積層圧電セラミック部品300が駆動される際、積層圧電セラミック部品300の変位を抑制する拘束部として作用し、積層圧電セラミック部品300の変位性能を低下させる。
これに対し、積層圧電セラミック部品100では、第1内部電極102、第2内部電極103及び第3内部電極104が第1側面101a及び第2側面101bに露出し、即ちサイドマージンを有しない。このため、サイドマージンによる拘束作用を受けず、大変位を生じさせることが可能であり、かつ変位性能の低下を防止することが可能である。
[絶縁膜について]
積層圧電セラミック部品100は絶縁膜を備えていてもよい。図14は、絶縁膜112を備える積層圧電セラミック部品100を示す斜視図である。
同図に示すように絶縁膜112は、積層圧電セラミック部品100の外周を被覆する。絶縁膜112には第1表面端子電極110、第2表面端子電極111及び第1表面電極105の一部を露出させる開口112aが設けられており、開口112aを介して第1表面端子電極110、第2表面端子電極111及び第1表面電極105への電気的接続がなされる。
絶縁膜112が被覆する範囲は図14に示すものに限られず、第1内部電極102、第2内部電極103及び第3内部電極104が露出する第1側面101a及び第2側面101bを少なくとも被覆するものであればよい。
絶縁膜112の材料は絶縁性材料であれば特に限定されないが、例えばSiNやアクリル樹脂等の絶縁性樹脂が好適である。なお、絶縁膜112は圧電セラミック体101とは異なる材料であり、軟らかい材料を利用することが可能であるため、絶縁膜112による拘束作用は極めて小さいものとすることができる。
[製造方法について]
積層圧電セラミック部品100の製造方法について説明する。
積層圧電セラミック部品100はシート部材を積層することによって製造することができる。図15はシート部材を示す模式図である。図15(a)は第1表面電極105、第1表面端子電極110、第2表面端子電極111及び圧電セラミック体201からなるシート部材210を示し、図15(b)は、第1内部電極102及び圧電セラミック体201からなるシート部材220を示す。
図15(c)は、第3内部電極104及び圧電セラミック体201からなるシート部材230を示し、図15(d)は、第2内部電極103及び圧電セラミック体201からなるシート部材240を示す。図15(e)は第2表面電極106及び圧電セラミック体201からなるシート部材250を示す。
まず、シート部材250上に、圧電セラミック体のみからなるシート部材(以下、圧電体シート部材)を積層し、その上にシート部材240、圧電体シート部材、シート部材230を順に積層する。さらに、圧電体シート部材を介してシート部材240とシート部材230を交互に積層する。
続いて、圧電体シート部材を介してシート部材220とシート部材230を交互に積層し、その上に圧電体シート部材及びシート部材210を順に積層する。続いてこの積層体を圧着し、加熱等によりバインダーを除去する。
続いて、焼成を行う。この段階では各内部電極は圧電セラミック体201に埋設され、サイドマージンが形成される。続いて熱処理により第1端面101cに第1端面端子電極107及び第2端面端子電極108を形成し、第2端面101dに第3端面端子電極109を形成する。
続いて、サイドマージンをカットし、除去する。これにより、圧電セラミック体201から圧電セラミック体101が形成される。サイドマージンのカットはダイシングやレーザ照射により行うことができる。サイドマージンのカットにより、第1側面101a及び第2側面101bが形成され、第1内部電極102、第2内部電極103及び第3内部電極104が第1側面101a及び第2側面101bから露出する(図1参照)。
続いて、開口112aを除いて絶縁膜112を形成する(図15参照)。絶縁膜112はミストデポジッション、スパッタ、ディップ又はスプレー等の方法で形成することができる。その後、第1表面端子電極110及び第2表面端子電極111と電気的導通をとり、直流電圧を印加する。これにより分極処理がなされ、圧電セラミック体101が活性化する。
積層圧電セラミック部品100は以上のようにして製造することが可能である。なお、積層圧電セラミック部品100の製造方法はここに示すものに限られない。
[圧電デバイスについて]
積層圧電セラミック部品100は振動部材に実装され、圧電デバイスを構成することができる。図16は積層圧電セラミック部品100を備える圧電デバイス400の模式図である。同図に示すように圧電デバイス400は積層圧電セラミック部品100、振動部材410及び接合部420を備える。
振動部材410はディスプレイのガラスパネルや金属板であり特に限定されない。接合部420は樹脂等であり、積層圧電セラミック部品100を振動部材410に接合する。
積層圧電セラミック部品100は、上面101eのうち、第1端面101c側の領域が接合部420に接合されている。第1表面端子電極110、第2表面端子電極111及び第1表面電極105には接合部420を介して図示しない配線が接続されている。
各電極に電圧が印加されると、上述のように積層圧電セラミック部品100にはZ方向に変形を生じる(図中矢印)。これにより、振動部材410を振動させることが可能である。なお、積層圧電セラミック部品100の実装方法はここに示すものに限られず、例えば上面101eの全体を接合部420に接合してもよい。
上記実施形態において説明した構造を有する積層圧電セラミック部品を作製した。圧電セラミック体の材料はアルカリニオブ酸系材料とし、長さ(X方向)36mm、幅(Y方向)1.4mm、厚み(Z方向)0.8mmとした。第1領域と第2領域の厚み(Z方向)はそれぞれ0.4mmである。
分極処理後、駆動電圧(第1領域8kV/mm、第2領域−0.85kV/mm)を印加すると±0.72mmの変位が発生した。この変位量はサイドマージンを有する積層圧電セラミック部品(図13参照)に対して1.3〜1.5倍の変位量であり、上記実施形態に係る積層圧電セラミック部品では変位量が向上するといえる。
100…積層圧電セラミック部品
101…圧電セラミック体
101a…第1側面
101b…第2側面
101c…第1端面
101d…第2端面
101e…上面
101f…下面
101g…第1領域
101h…第2領域
102…第1内部電極
103…第2内部電極
104…第3内部電極
105…第1表面電極
106…第2表面電極
107…第1端面端子電極
108…第2端面端子電極
109…第3端面端子電極
110…第1表面端子電極
111…第2表面端子電極
112…絶縁膜
400…圧電デバイス
410…振動部材
420…接合部

Claims (5)

  1. 長さ>幅>厚さである方形状であり、厚さ方向に対向する上面および下面と、長さ方向に対向する第1の端面および第2の端面と、幅方向に対向する一対の側面とを有し、厚さ方向において前記上面側の第1の領域および前記下面側の第2の領域を有する圧電セラミック体と、
    前記第1の領域の内部に形成され、前記第1の端面に引き出された第1の内部電極と、
    前記第2の領域の内部に形成され、前記第1の端面に引き出された第2の内部電極と、
    前記第1の領域の内部および前記第2の領域の内部に形成され、前記第2の端面に引き出され、前記第1の領域の内部では前記第1の内部電極と厚さ方向に所定の距離をおいて交互に積層され、前記第2の領域の内部では前記第2の内部電極と厚さ方向に所定の距離をおいて交互に積層された第3の内部電極と、
    前記第1の端面に形成され、前記第1の内部電極と電気的に接続された第1の端子電極と、
    前記第1の端面に形成され、前記第1の端子電極とは電気的に絶縁され、前記第2の内部電極と電気的に接続された第2の端子電極と、
    前記第2の端面に形成され、前記第3の内部電極と電気的に接続された第3の端子電極と
    を具備し、
    前記第1の内部電極、前記第2の内部電極および前記第3の内部電極の幅と、前記一対の側面の間の距離は同一である
    積層圧電セラミック部品。
  2. 請求項1に記載の積層圧電セラミック部品であって、
    前記上面に形成され、前記第3の端子電極と電気的に接続され、前記第2の端面から伸びて前記第1の内部電極と対向する第1の表面電極と、
    前記下面に形成され、前記第3の端子電極と電気的に接続され、前記第2の端面から伸びて前記第2の内部電極と対向する第2の表面電極
    の少なくともいずれかを具備する積層圧電セラミック部品。
  3. 請求項1又は2に記載の積層圧電セラミック部品であって、
    前記一対の側面は、前記圧電セラミック体とは異なる絶縁体からなる絶縁膜で覆われている
    積層圧電セラミック部品。
  4. 請求項3に記載の積層圧電セラミック部品であって、
    前記絶縁体は、絶縁性樹脂材料からなる
    積層圧電セラミック部品。
  5. 振動部材と、
    前記振動部材に実装された積層圧電セラミック部品とを具備し、
    前記積層圧電セラミック部品は、
    長さ>幅>厚さである方形状であり、厚さ方向に対向する上面および下面と、長さ方向に対向する第1の端面および第2の端面と、幅方向に対向する一対の側面とを有し、厚さ方向において前記上面側の第1の領域および前記下面側の第2の領域を有する圧電セラミック体と、
    前記第1の領域の内部に形成され、前記第1の端面に引き出された第1の内部電極と、
    前記第2の領域の内部に形成され、前記第1の端面に引き出された第2の内部電極と、
    前記第1の領域の内部および前記第2の領域の内部に形成され、前記第2の端面に引き出され、前記第1の領域の内部では前記第1の内部電極と厚さ方向に所定の距離をおいて交互に積層され、前記第2の領域の内部では前記第2の内部電極と厚さ方向に所定の距離をおいて交互に積層された第3の内部電極と、
    前記第1の端面に形成され、前記第1の内部電極と電気的に接続された第1の端子電極と、
    前記第1の端面に形成され、前記第1の端子電極とは電気的に絶縁され、前記第2の内部電極と電気的に接続された第2の端子電極と、
    前記第2の端面に形成され、前記第3の内部電極と電気的に接続された第3の端子電極と
    を具備し、
    前記第1の内部電極、前記第2の内部電極および前記第3の内部電極の幅と、前記一対の側面の間の距離は同一である
    圧電デバイス。
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