JP2019131412A - 合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物及びそれを用いた合わせガラスの製造方法 - Google Patents
合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物及びそれを用いた合わせガラスの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019131412A JP2019131412A JP2016110064A JP2016110064A JP2019131412A JP 2019131412 A JP2019131412 A JP 2019131412A JP 2016110064 A JP2016110064 A JP 2016110064A JP 2016110064 A JP2016110064 A JP 2016110064A JP 2019131412 A JP2019131412 A JP 2019131412A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- meth
- acrylate
- photocurable resin
- resin composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Abstract
【課題】外部から加えられた衝撃に対して、防割性に優れる合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物及びそれを用いた合わせガラスの製造方法を提供する。【解決手段】(メタ)アクリル重合体(A)、(メタ)アクリレートモノマー(B)、可塑剤成分(C)、光重合開始剤(D)を含有する合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物。ガラスと、ガラスとが、前記の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物から形成された光透過性の硬化樹脂層を介して積層された合わせガラスの製造方法であって、以下の工程(A)〜(C)を含む合わせガラスの製造方法。<工程(A)>光硬化性樹脂組成物を、ガラスの表面に塗布する工程;<工程(B)>もう一方のガラスに、光硬化性樹脂層が内側となるようにガラスを貼り合わせる工程;<工程(C)>ガラスとガラスとの間に挟持されている光硬化性樹脂層に対し紫外線を照射して硬化させ工程;【選択図】図1
Description
本発明は、合わせガラスに用いられる合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物及びそれを用いた合わせガラスの製造方法に関する。
現在、自動車のような車輌、航空機、建築物等用のガラスとしては、外部衝撃を受けて破損しても、ガラスの破片が飛散することが少なく安全であるため、合わせガラスが広く用いられている。
上記合わせガラス用中間膜の一例として、少なくとも一対のガラス板間に、可塑剤により可塑化されたポリビニルブチラール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂からなる合わせガラス用中間膜を介在させ、一体化させて得られるもの等が挙げられる。
しかし、従来の合わせガラスの多くは、同等の厚みのガラスに比べて同等程度の防割性であり、より割れない、防割性の高い合わせガラスが求められていた。
本発明は、上記現状に鑑み、外部から加えられた衝撃に対して、防割性に優れる合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物及びそれを用いた合わせガラスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究した結果、(メタ)アクリル重合体と(メタ)アクリレートモノマーと可塑剤成分と光重合開始剤を含む、樹脂組成物を用いると上記課題を解決し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、(メタ)アクリル重合体(A)、(メタ)アクリレートモノマー(B)、可塑剤成分(C)、光重合開始剤(D)を含有する合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を提供する。
本発明は、ガラスと、ガラスとが、上記の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物から形成された光透過性の硬化樹脂層を介して積層された合わせガラスの製造方法であって、以下の工程(A)〜(C)を含む合わせガラスの製造方法を提供する。
<工程(A)>
上記に記載の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を、ガラスの表面に塗布する工程;
<工程(B)>
もう一方のガラスに、合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂層が内側となるようにガラスを貼り合わせる工程;
<工程(C)>
ガラスとガラスとの間に挟持されている合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂層に対し紫外線を照射して硬化させることにより、ガラスとガラスとを光透過性の硬化樹脂層を介して積層して合わせガラスを得る工程;
<工程(A)>
上記に記載の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を、ガラスの表面に塗布する工程;
<工程(B)>
もう一方のガラスに、合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂層が内側となるようにガラスを貼り合わせる工程;
<工程(C)>
ガラスとガラスとの間に挟持されている合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂層に対し紫外線を照射して硬化させることにより、ガラスとガラスとを光透過性の硬化樹脂層を介して積層して合わせガラスを得る工程;
また、本発明は、ガラスと、ガラスとが、上記に記載の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物から形成された光透過性の硬化樹脂層を介して積層された合わせガラスの製造方法であって、以下の工程(a)〜(c)を含む合わせガラスの製造方法を提供する。
<工程(a)>
上記に記載の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を、ガラスの表面に塗布する工程;
<工程(b)>
塗布された光硬化性樹脂組成物に対し紫外線を照射して硬化樹脂層を形成する工程;
<工程(c)>
もう一方のガラスに、硬化樹脂層が内側となるようにガラスを貼り合わせる工程;
<工程(a)>
上記に記載の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を、ガラスの表面に塗布する工程;
<工程(b)>
塗布された光硬化性樹脂組成物に対し紫外線を照射して硬化樹脂層を形成する工程;
<工程(c)>
もう一方のガラスに、硬化樹脂層が内側となるようにガラスを貼り合わせる工程;
本発明はさらに、ガラスと、ガラスとが、上記に記載の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物から形成された光透過性の硬化樹脂層を介して積層された合わせガラスの製造方法であって、以下の工程(a´)〜(d´)を含む合わせガラスの製造方法を提供する。
<工程(a´)>
上記に記載の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を、ガラスの表面に塗布する工程;
<工程(b´)>
塗布された光硬化性樹脂組成物に対し紫外線を照射して仮硬化させることにより仮硬化樹脂層を形成する工程;
<工程(c´)>
ガラスに、仮硬化樹脂層が内側となるようにもう一方のガラスを貼り合わせる工程; 及び
<工程(d´)>
ガラスとガラスとの間に挟持されている仮硬化樹脂層に対し紫外線を照射して本硬化させることにより、ガラスとガラスとを光透過性の硬化樹脂層を介して積層して合わせガラスを得る工程;
<工程(a´)>
上記に記載の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を、ガラスの表面に塗布する工程;
<工程(b´)>
塗布された光硬化性樹脂組成物に対し紫外線を照射して仮硬化させることにより仮硬化樹脂層を形成する工程;
<工程(c´)>
ガラスに、仮硬化樹脂層が内側となるようにもう一方のガラスを貼り合わせる工程; 及び
<工程(d´)>
ガラスとガラスとの間に挟持されている仮硬化樹脂層に対し紫外線を照射して本硬化させることにより、ガラスとガラスとを光透過性の硬化樹脂層を介して積層して合わせガラスを得る工程;
本発明の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物及びその光硬化性樹脂組成物を用いた合わせガラスの製造方法を用いることにより、例えば、ガラス同士、ガラス−樹脂基板(もしくは、フィルム)、樹脂基板(もしくは、フィルム)同士、を貼り合わせることが可能である。
本発明によれば、外部から加えられた衝撃に対して、防割性に優れる合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物及びそれを用いた合わせガラスの製造方法を提供できる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」又はそれに対応する「メタクリレート」を意味する。同様に、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」又はそれに対応する「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリロイル」とは、「アクリロイル」又はそれに対応する「メタクリロイル」を意味する。また、組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
<合わせガラス中間膜用光硬化樹脂組成物>
本実施形態の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物は、(メタ)アクリル重合体(A)、(メタ)アクリレートモノマー(B)、可塑剤成分(C)、光重合開始剤(D)を含有する。
本実施形態の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物は、(メタ)アクリル重合体(A)、(メタ)アクリレートモノマー(B)、可塑剤成分(C)、光重合開始剤(D)を含有する。
本実施形態の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物は、被着体表面への濡れ性が向上し、積層体の強靭性が向上することで、高い防割性を発現する。
次に、光硬化性樹脂組成物の各成分について説明する。
((メタ)アクリル重合体(A))
(メタ)アクリル重合体(A)(以下、「(A)成分」ということがある。)としては、(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ有するモノマーを単独で重合するか又は2種以上組み合わせて共重合したものを示す。
(メタ)アクリル重合体(A)(以下、「(A)成分」ということがある。)としては、(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ有するモノマーを単独で重合するか又は2種以上組み合わせて共重合したものを示す。
(メタ)アクリル重合体を構成する(メタ)アクリレート化合物は、通常は(メタ)アクリロイルオキシ基を1つ有する単官能モノマーであり、その具体例としては、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸アミド;(メタ)アクリロイルモルホリン;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート(n−ラウリル(メタ)アクリレート)、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート及びイソステアリルアクリレート等の炭素数1〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート;グリシジルメタクリレート;3−ブテニル(メタ)アクリレート等の炭素数が2〜18のアルケニル基を有するアルケニル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香環を有する(メタ)アクリレート;メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシオクタエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシノナエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘプタプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート及びブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート及びジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環式基を有する(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド及びN−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体;2−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート及び2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基を有する(メタ)アクリレート;テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びオクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;シロキサン骨格を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリル重合体は、(メタ)アクリレート化合物をモノマー単位として含む主鎖、該主鎖に結合するウレタン結合、及び該ウレタン結合を介して主鎖に結合している(メタ)アクリロイルオキシ基を有する変性(メタ)アクリレートオリゴマーを含むことができる。このような(メタ)アクリル重合体は、側鎖に水酸基を有する(メタ)アクリレートオリゴマーにイソシアネート反応させたものであることができる。側鎖に水酸基を有する(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート及び6−ヒドロキシヘキシルアクリレートをモノマー単位として含む(メタ)アクリル重合体が挙げられる。(メタ)アクリル重合体が、主鎖とウレタン結合を介して結合されているアクリレート基を側鎖に有することによって、光硬化性樹脂組成物中の(メタ)アクリル重合体をより高分子量化することができ、(メタ)アクリル重合体分子同士の絡み合いをより複雑化することができる。本明細書において、この変性(メタ)アクリル重合体は、後述の(B)成分の(メタ)アクリレートモノマーであるエチレン性不飽和結合基を有する化合物ではなく、(メタ)アクリル重合体の1種に分類される。
(メタ)アクリル重合体は、上記(メタ)アクリレート化合物と共重合可能な化合物を共重合モノマーとして含んでいてもよい。(メタ)アクリレート化合物と共重合可能な化合物としては、例えば、スチレン、4−メチルスチレン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド及び無水マレイン酸が挙げられる。
(メタ)アクリル重合体には、(メタ)アクリロイル基を付加して、重合反応性を持たせることもできる。(メタ)アクリル重合体に(メタ)アクリロイル基を付加することで、光硬化性樹脂組成物の硬化物をより強靭化することができる。本明細書において、(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル重合体は、後述の(B)成分の(メタ)アクリレートモノマーであるエチレン性不飽和結合基を有する化合物ではなく、(メタ)アクリル重合体の1種に分類される。
(メタ)アクリル重合体の含有量は、合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、1質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることが更に好ましい。(メタ)アクリル重合体の含有量は、光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、80質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることが更に好ましい。(メタ)アクリレートオリゴマーの含有量がこのような範囲にあると、光硬化性樹脂組成物の硬化物の伸び率がより向上するとともに、粘度がより低減する。
((メタ)アクリレートモノマー(B))
(以下、「(B)成分」ということがある。)としては、エチレン性不飽和基を有する化合物で、具体例としては、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸アミド;(メタ)アクリロイルモルホリン;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート(n−ラウリル(メタ)アクリレート)、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数1〜18のアルキル(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオール(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルカンの炭素数が1〜18のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリロイル基を分子内に3つ以上有する多官能(メタ)アクリレート;グリシジルメタクリレート;3−ブテニル(メタ)アクリレート等のアルケニル基の炭素数が2〜18のアルケニル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香環を有する(メタ)アクリレート;メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシオクタエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシノナエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘプタプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環式基を有する(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体;2−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基を有する(メタ)アクリレート;テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;イソシアヌル環骨格を有する(メタ)アクリレート;シロキサン骨格を有する(メタ)アクリレート、イソプレン骨格を有するポリイソプレン(メタ)アクリレート、ブタジエン骨格を有するポリブタジエン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。尚、アルキル基の炭素数1〜18のアルキル(メタ)アクリレート、アルカンの炭素数が1〜18のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイル基を分子内に3つ以上有する多官能(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート、及びアルケニル基の炭素数が2〜18のアルケニル(メタ)アクリレートは、脂肪族系(メタ)アクリレートと総称する場合もある。また、アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル環骨格を有する(メタ)アクリレート、シロキサン骨格を有する(メタ)アクリレートをヘテロ原子系(メタ)アクリレートと総称する場合もある。
(以下、「(B)成分」ということがある。)としては、エチレン性不飽和基を有する化合物で、具体例としては、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸アミド;(メタ)アクリロイルモルホリン;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート(n−ラウリル(メタ)アクリレート)、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数1〜18のアルキル(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオール(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルカンの炭素数が1〜18のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリロイル基を分子内に3つ以上有する多官能(メタ)アクリレート;グリシジルメタクリレート;3−ブテニル(メタ)アクリレート等のアルケニル基の炭素数が2〜18のアルケニル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香環を有する(メタ)アクリレート;メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシオクタエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシノナエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘプタプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環式基を有する(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体;2−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基を有する(メタ)アクリレート;テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;イソシアヌル環骨格を有する(メタ)アクリレート;シロキサン骨格を有する(メタ)アクリレート、イソプレン骨格を有するポリイソプレン(メタ)アクリレート、ブタジエン骨格を有するポリブタジエン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。尚、アルキル基の炭素数1〜18のアルキル(メタ)アクリレート、アルカンの炭素数が1〜18のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイル基を分子内に3つ以上有する多官能(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート、及びアルケニル基の炭素数が2〜18のアルケニル(メタ)アクリレートは、脂肪族系(メタ)アクリレートと総称する場合もある。また、アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル環骨格を有する(メタ)アクリレート、シロキサン骨格を有する(メタ)アクリレートをヘテロ原子系(メタ)アクリレートと総称する場合もある。
(可塑剤成分(C))
本発明のガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物は、成分(A)と相溶し、粘着性付与剤としても使用可能な可塑剤成分(成分(C))を含有する。成分(A)と相溶しない場合には、硬化物が白濁し視認性が低下することが懸念される。このような可塑剤成分は、固形の粘着付与剤(1)と液状可塑成分(2)とを含有する。ここで、“固体(固形)”とは、JISK5601−2−2による軟化点が60〜150℃、好ましくは80〜120℃であること意味する。また、液状とは、大気圧下、25℃で、コーンプレートレオメーターで0.01〜100Pa・s(25℃)の粘度を示す状態を意味する。
本発明のガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物は、成分(A)と相溶し、粘着性付与剤としても使用可能な可塑剤成分(成分(C))を含有する。成分(A)と相溶しない場合には、硬化物が白濁し視認性が低下することが懸念される。このような可塑剤成分は、固形の粘着付与剤(1)と液状可塑成分(2)とを含有する。ここで、“固体(固形)”とは、JISK5601−2−2による軟化点が60〜150℃、好ましくは80〜120℃であること意味する。また、液状とは、大気圧下、25℃で、コーンプレートレオメーターで0.01〜100Pa・s(25℃)の粘度を示す状態を意味する。
このような軟化点を示す固体の粘着付与剤(1)は、紫外線照射によりそれ自身が光硬化をせず、光硬化性樹脂組成物から形成された硬化樹脂層又は仮硬化樹脂層の初期接着強度(いわゆるタック性)を向上させ、また仮硬化樹脂層を更に本硬化させた硬化樹脂層の最終的な接着強度を高める作用を有するものである。粘着付与剤(1)の具体例としては、例えば、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、水素添加テルペン樹脂等のテルペン系樹脂、天然ロジン、重合ロジン、ロジンエステル、水素添加ロジン等のロジン樹脂、ポリブタジエン、ポリイソプレン等の石油樹脂などを使用することができる。液状可塑成分(2)は、紫外線照射によりそれ自身は光硬化をせず、光硬化後の硬化樹脂層あるいは仮硬化樹脂層に柔軟性を与え、また硬化樹脂層間あるいは仮硬化樹脂層の硬化収縮率を低減させるものである。このような液状可塑成分(2)としては、液状のポリブタジエン系可塑剤、ポリイソプレン系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤及びアジピン酸エステル系可塑剤からなる群から選択される少なくも一種を挙げることができる。例えば、可塑剤としては、例えば、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、シリコンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、クロルスルホン化ポリエチレンゴム、フッ素ゴム、水素化ニトリルゴム、エピクロルヒドリンゴムの液状物;ポリブテン等のポリα−オレフィン、水添ポリブテン等の水添α−オレフィンオリゴマー及びアタクチックポリプロピレン等のポリビニルオリゴマー;ビフェニル及びトリフェニル等の芳香族オリゴマー;水添液状ポリブタジエン等の水添ポリエンオリゴマー;パラフィン油及び塩化パラフィン油等のパラフィンオリゴマー;ナフテン油等のシクロパラフィンオリゴマー;ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジフェニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジ(ヘプチル,ノニル,ウンデシル)フタレート、ベンジルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジノニルフタレート及びジシクロヘキシルフタレート等のフタル酸誘導体;ジメチルイソフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)イソフタレート及びジイソオクチルイソフタレート等のイソフタル酸誘導体;ジ−(2−エチルヘキシル)テトラヒドロフタレート、ジ−n−オクチルテトラヒドロフタレート及びジイソデシルテトラヒドロフタレート等のテトラヒドロフタル酸誘導体;ジ−n−ブチルアジペート、ジ(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソデシルアジペート及びジイソノニルアジペート等のアジピン酸誘導体;ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジイソオクチルアゼレート及びジ−n−ヘキシルアゼレート等のアゼライン酸誘導体;ジ−n−ブチルセバケート及びジ−(2−エチルヘキシル)セバケート等のセバシン酸誘導体;ジ−n−ブチルマレート、ジメチルマレート、ジエチルマレート及びジ−(2−エチルヘキシル)マレート等のマレイン酸誘導体;ジ−n−ブチルフマレート及びジ−(2−エチルヘキシル)フマレート等のフマル酸誘導体;トリ−(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、トリイソオクチルトリメリテート、トリ−n−ヘキシルトリメリテート及びトリイソノニルトリメリテート等のトリメリット酸誘導体;テトラ−(2−エチルヘキシル)ピロメリテート及びテトラ−n−オクチルピロメリテート等のピロメリット酸誘導体;トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート及びアセチルトリ−(2−エチルヘキシル)シトレート等のクエン酸誘導体;モノメチルイタコネート、モノブチルイタコネート、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート及びジ−(2−エチルヘキシル)イタコネート等のイタコン酸誘導体;ブチルオレート、グリセリルモノオレート及びジエチレングリコールモノオレート等のオレイン酸誘導体;メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、グリセリルモノリシノレート及びジエチレングリコールモノリシノレート等のリシノール酸誘導体;n−ブチルステアレート、グリセリンモノステアレート及びジエチレングリコールジステアレート等のステアリン酸誘導体;ジエチレングリコールモノラウレート、ジエチレングリコールジペラルゴネート及びペンタエリスリトール脂肪酸エステル等のその他の脂肪酸誘導体;トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート及びトリス(クロロエチル)ホスフェート等のリン酸誘導体;ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−(2−エチルブチレート)、トリエチレングリコールジ−(2−エチルヘキソエート)及びジブチルメチレンビスチオグリコレート等のグリコール誘導体;グリセロールモノアセテート、グリセロールトリアセテート及びグリセロールトリブチレート等のグリセリン誘導体、エポキシ化大豆油、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジイソデシル、エポキシトリグリセライド、エポキシ化オレイン酸オクチル及びエポキシ化オレイン酸デシル等のエポキシ誘導体が挙げられる。これらの化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(光重合開始剤(D))
光重合開始剤(D)(以下、「(D)成分」ということがある。)としては、活性エネルギー線の照射により硬化反応を促進するものである。ここで、活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線、γ線等をいう。光重合開始剤としては、特に制限はなく、ベンゾフェノン系、アントラキノン系、ベンゾイル系、スルホニウム塩、ジアゾニウム塩、オニウム塩等の公知の材料を使用することが可能である。
光重合開始剤(D)(以下、「(D)成分」ということがある。)としては、活性エネルギー線の照射により硬化反応を促進するものである。ここで、活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線、γ線等をいう。光重合開始剤としては、特に制限はなく、ベンゾフェノン系、アントラキノン系、ベンゾイル系、スルホニウム塩、ジアゾニウム塩、オニウム塩等の公知の材料を使用することが可能である。
具体的には、ベンゾフェノン、N,N´−テトラメチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N´−テトラエチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4,4´−ジメチルアミノベンゾフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、2−エチルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロロ−2−メチルアントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジエトキシアセトフェノン等の芳香族ケトン化合物;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンジル、ベンジルジメチルケタール等のベンジル化合物、β−(アクリジン−9−イル)(メタ)アクリル酸のエステル化合物、9−フェニルアクリジン、9−ピリジルアクリジン、1,7−ジアクリジノヘプタン等のアクリジン化合物;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モリホリノフェニル)−1−ブタノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン等のα−アミノアルキルフェノン系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系化合物;オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)などが挙げられる。
また、特に、光硬化性樹脂組成物を着色させない重合開始剤としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシアルキルフェノン系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系化合物;オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)及びこれらを組み合わせたものが好ましい。
(D)成分の含有量は、光硬化性樹脂組成物の全量に対して、0.1〜5質量%が好ましく、0.2〜3質量%がより好ましく、0.3〜2質量%が更に好ましい。(D)成分の含有量が0.1質量%以上であると、光重合を良好に開始することができる。(C)成分の含有量が5質量%以下であると、得られた硬化物の色相が黄味を帯びることが抑制され易い。
(その他の添加剤)
本実施形態の光硬化性樹脂組成物は、必要に応じて上記の(A)〜(D)成分とは別に、各種添加剤を含有していてもよい。含有可能な各種添加剤としては、重合禁止剤、酸化防止剤、光安定化剤、シランカップリング剤、界面活性剤、レベリング剤、無機充填剤等が挙げられる。
本実施形態の光硬化性樹脂組成物は、必要に応じて上記の(A)〜(D)成分とは別に、各種添加剤を含有していてもよい。含有可能な各種添加剤としては、重合禁止剤、酸化防止剤、光安定化剤、シランカップリング剤、界面活性剤、レベリング剤、無機充填剤等が挙げられる。
重合禁止剤は、光硬化性樹脂組成物の保存安定性を高める目的で添加され、パラメトキシフェノール等が挙げられる。
酸化防止剤は、光硬化性樹脂組成物を光により硬化させて得られた硬化物の耐熱着色性を高める目的で添加され、トリフェニルホスファイト等のリン系;フェノール系;チオール系の酸化防止剤などが挙げられる。
光安定化剤は、紫外線等の活性エネルギー線に対しての耐性を高める目的で添加され、HALS(Hindered Amine Light Stabilizer)等が挙げられる。
シランカップリング剤は、ガラス等への密着性を高めるために添加され、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン等が挙げられる。
界面活性剤は、剥離性を制御するために添加され、ポリジメチルシロキサン系化合物、フッ素系化合物等が挙げられる。
レベリング剤は、光硬化性樹脂の平坦性を付与するために添加され、シリコン系、フッ素系の表面張力を下げる化合物等が挙げられる。
酸化防止剤は、光硬化性樹脂組成物を光により硬化させて得られた硬化物の耐熱着色性を高める目的で添加され、トリフェニルホスファイト等のリン系;フェノール系;チオール系の酸化防止剤などが挙げられる。
光安定化剤は、紫外線等の活性エネルギー線に対しての耐性を高める目的で添加され、HALS(Hindered Amine Light Stabilizer)等が挙げられる。
シランカップリング剤は、ガラス等への密着性を高めるために添加され、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン等が挙げられる。
界面活性剤は、剥離性を制御するために添加され、ポリジメチルシロキサン系化合物、フッ素系化合物等が挙げられる。
レベリング剤は、光硬化性樹脂の平坦性を付与するために添加され、シリコン系、フッ素系の表面張力を下げる化合物等が挙げられる。
これらの添加剤は、単独で用いてもよく、また、複数の添加剤を組み合わせて用いてもよい。なお、これらの添加剤を用いる場合の含有量は、通常、上記(A)〜(D)成分の合計含有量と比較すると小さく、一般に光硬化性樹脂組成物の全量に対して0.01〜5質量%程度である。
本実施形態の光硬化性樹脂組成物は、無機充填剤を含有していてもよく、例えば、破砕シリカ、溶融シリカ、マイカ、粘土鉱物、ガラス短繊維又は微粉末及び中空ガラス、炭酸カルシウム、石英粉末、金属水和物等が挙げられる。無機充填剤の含有量は、固形分全量基準で、光硬化性樹脂組成物100質量部に対し、0.01〜100質量部が好ましく、0.05〜50質量部がより好ましく、0.1〜30質量部が更に好ましい。無機充填剤の含有量が0.01〜100質量部であれば、充分な、低収縮性、機械強度の向上、低熱膨張率等が得られる。充填剤は、カップリング剤等の市販の表面処理剤、三本ロール、ビーズミル、ナノマイザー等の分散機での処理を行って無機充填剤の分散性を改善してよい。
<合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物の製造方法>
本実施形態の光硬化性樹脂組成物の製造方法には特に制限はなく、上記(A)成分及び(B)成分、(C)成分、(D)成分及び上記添加剤を混合し撹拌することにより製造することができる。
また、各成分のいずれかが固状である場合、混合撹拌前、混合撹拌中、及び、混合撹拌後の少なくとも1つのタイミングで固状成分を加温して溶解させることが好ましい。これにより、各成分が良好に分散し、その後、冷却することにより、合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物が得られる。
この加温温度には特に制限は無いが、粘度が高い成分を撹拌する場合には高温が適する。また、成分によっては揮発しやすい成分もあるため、揮発温度以下が好ましい。その観点で加温する場合には、40〜130℃に加温することが好ましい。加温温度が40℃以上であると、成分の粘度が高い場合でも充分に撹拌することができる。130℃以下であると、成分の揮発を抑えられ、樹脂組成物への着色も抑えられる。
撹拌時間には特に制限は無いが、好ましくは10〜60分であり、より好ましくは20〜40分である。
本実施形態の光硬化性樹脂組成物の製造方法には特に制限はなく、上記(A)成分及び(B)成分、(C)成分、(D)成分及び上記添加剤を混合し撹拌することにより製造することができる。
また、各成分のいずれかが固状である場合、混合撹拌前、混合撹拌中、及び、混合撹拌後の少なくとも1つのタイミングで固状成分を加温して溶解させることが好ましい。これにより、各成分が良好に分散し、その後、冷却することにより、合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物が得られる。
この加温温度には特に制限は無いが、粘度が高い成分を撹拌する場合には高温が適する。また、成分によっては揮発しやすい成分もあるため、揮発温度以下が好ましい。その観点で加温する場合には、40〜130℃に加温することが好ましい。加温温度が40℃以上であると、成分の粘度が高い場合でも充分に撹拌することができる。130℃以下であると、成分の揮発を抑えられ、樹脂組成物への着色も抑えられる。
撹拌時間には特に制限は無いが、好ましくは10〜60分であり、より好ましくは20〜40分である。
<合わせガラスの製造方法>
本発明は、上述の当該ガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を適用して合わせガラスを製造する3つの方法を提供する。1つ目の製造方法は、光硬化性樹脂組成物を、一方のガラスに塗布した後、塗布面がガラスとガラスの間に来るように、もう一方のガラスと積層した後、一方の面から紫外線等の活性エネルギー線を照射し、光硬化して合わせガラスを得る方法である。2つ目の製造方法は、光硬化性樹脂組成物をガラスに一方の塗布した後、仮硬化樹脂層を経ずに紫外線等の活性エネルギー線を照射し光透過性の硬化樹脂層に光硬化させ、塗布面がガラスとガラスの間に来るように、もう一方のガラスに積層し、合わせガラスを得る方法である。3つ目の製造方法は、光硬化性樹脂組成物を、一方のガラスに塗布した後、一旦、紫外線等の活性エネルギー線を照射し仮硬化樹脂層とした後に、塗布面がガラスとガラスの間に来るように、もう一方のガラスに積層し、仮硬化樹脂層を更に光硬化させて光透過性の硬化樹脂層とする方法である。
本発明は、上述の当該ガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を適用して合わせガラスを製造する3つの方法を提供する。1つ目の製造方法は、光硬化性樹脂組成物を、一方のガラスに塗布した後、塗布面がガラスとガラスの間に来るように、もう一方のガラスと積層した後、一方の面から紫外線等の活性エネルギー線を照射し、光硬化して合わせガラスを得る方法である。2つ目の製造方法は、光硬化性樹脂組成物をガラスに一方の塗布した後、仮硬化樹脂層を経ずに紫外線等の活性エネルギー線を照射し光透過性の硬化樹脂層に光硬化させ、塗布面がガラスとガラスの間に来るように、もう一方のガラスに積層し、合わせガラスを得る方法である。3つ目の製造方法は、光硬化性樹脂組成物を、一方のガラスに塗布した後、一旦、紫外線等の活性エネルギー線を照射し仮硬化樹脂層とした後に、塗布面がガラスとガラスの間に来るように、もう一方のガラスに積層し、仮硬化樹脂層を更に光硬化させて光透過性の硬化樹脂層とする方法である。
1つ目の本発明の製造方法は、ガラスと、ガラスとが、ガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物(液状の光硬化性樹脂組成物)から形成された光透過性の硬化樹脂層を介して積層された合わせガラスの製造方法であって、以下の工程(A)〜(C)を含む合わせガラスの製造方法。
<工程(A)>
合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物(液状の光硬化性樹脂組成)物を、ガラスの表面に塗布する工程;(図1(a)参照)
<工程(B)>
もう一方のガラスに、合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂層が内側となるようにガラスを貼り合わせる工程;(図1(b)参照)
<工程(C)>
ガラスとガラスとの間に挟持されている合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂層に対し紫外線を照射して硬化させることにより(図1(c)参照)、ガラスとガラスとを光透過性の硬化樹脂層を介して積層して合わせガラスを得る工程;(図1(d)参照)
<工程(A)>
合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物(液状の光硬化性樹脂組成)物を、ガラスの表面に塗布する工程;(図1(a)参照)
<工程(B)>
もう一方のガラスに、合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂層が内側となるようにガラスを貼り合わせる工程;(図1(b)参照)
<工程(C)>
ガラスとガラスとの間に挟持されている合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂層に対し紫外線を照射して硬化させることにより(図1(c)参照)、ガラスとガラスとを光透過性の硬化樹脂層を介して積層して合わせガラスを得る工程;(図1(d)参照)
2つ目の本発明の製造方法は、ガラスと、ガラスとが、ガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物(液状の光硬化性樹脂組成物)から形成された光透過性の硬化樹脂層を介して積層された合わせガラスの製造方法であって、以下の工程(a)〜(c)を含む合わせガラスの製造方法。
<工程(a)>
合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物(液状の光硬化性樹脂組成物)を、ガラスの表面に塗布する工程;(図2(a)参照)
<工程(b)>
塗布された光硬化性樹脂組成物に対し紫外線を照射して硬化樹脂層を形成する工程;(図2(b)参照)
<工程(c)>
もう一方のガラスに、硬化樹脂層が内側となるようにガラスを工程;(図2(c)参照)
<工程(a)>
合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物(液状の光硬化性樹脂組成物)を、ガラスの表面に塗布する工程;(図2(a)参照)
<工程(b)>
塗布された光硬化性樹脂組成物に対し紫外線を照射して硬化樹脂層を形成する工程;(図2(b)参照)
<工程(c)>
もう一方のガラスに、硬化樹脂層が内側となるようにガラスを工程;(図2(c)参照)
3つ目の本発明の製造方法は、ガラスと、ガラスとが、合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物(液状の光硬化性樹脂組成物)から形成された光透過性の硬化樹脂層を介して積層された合わせガラスの製造方法であって、以下の工程(a´)〜(d´)を含む合わせガラスの製造方法。
<工程(a´)>
合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物(液状の光硬化性樹脂組成物)を、ガラスの表面に塗布する工程;(図3(a)参照)
<工程(b´)>
塗布された光硬化性樹脂組成物に対し紫外線を照射して仮硬化させることにより仮硬化樹脂層を形成する工程;(図3(b)参照)
<工程(c´)>
ガラスに、仮硬化樹脂層が内側となるようにもう一方のガラスを貼り合わせる工程;(図3(c)参照) 及び
<工程(d´)>
ガラスとガラスとの間に挟持されている仮硬化樹脂層に対し紫外線を照射して本硬化させることにより(図3(d)参照)、ガラスとガラスとを光透過性の硬化樹脂層を介して積層して合わせガラスを得る工程(図3(e)参照);
<工程(a´)>
合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物(液状の光硬化性樹脂組成物)を、ガラスの表面に塗布する工程;(図3(a)参照)
<工程(b´)>
塗布された光硬化性樹脂組成物に対し紫外線を照射して仮硬化させることにより仮硬化樹脂層を形成する工程;(図3(b)参照)
<工程(c´)>
ガラスに、仮硬化樹脂層が内側となるようにもう一方のガラスを貼り合わせる工程;(図3(c)参照) 及び
<工程(d´)>
ガラスとガラスとの間に挟持されている仮硬化樹脂層に対し紫外線を照射して本硬化させることにより(図3(d)参照)、ガラスとガラスとを光透過性の硬化樹脂層を介して積層して合わせガラスを得る工程(図3(e)参照);
以下、実施例を示して、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
(A)成分:
(A)(メタ)アクリル重合体の合成(A−1)
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び窒素導入管を取り付けた反応容器に初期モノマーとして、イソステアリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名「ISTA」)96.0gと2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名「HEA」)24.0gとメチルエチルケトン150.0gを加え、100ml/minの風量で窒素置換しながら、15分間で25℃から80℃まで加熱した。その後、温度を80℃に維持しながら、追加モノマーとしてのイソステアリルアクリレート24.0gと2−ヒドロキシエチルアクリレート6.0gとを、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート5.0gに溶解した溶液を120分間かけて滴下した。滴下終了後、更に2時間反応させた。続いて、メチルエチルケトンを留去することによりイソステアリルアクリレートと2−ヒドロキシエチルアクリレートの共重合樹脂(重量平均分子量30,000)を得た。
(A)(メタ)アクリル重合体の合成(A−1)
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び窒素導入管を取り付けた反応容器に初期モノマーとして、イソステアリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名「ISTA」)96.0gと2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名「HEA」)24.0gとメチルエチルケトン150.0gを加え、100ml/minの風量で窒素置換しながら、15分間で25℃から80℃まで加熱した。その後、温度を80℃に維持しながら、追加モノマーとしてのイソステアリルアクリレート24.0gと2−ヒドロキシエチルアクリレート6.0gとを、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート5.0gに溶解した溶液を120分間かけて滴下した。滴下終了後、更に2時間反応させた。続いて、メチルエチルケトンを留去することによりイソステアリルアクリレートと2−ヒドロキシエチルアクリレートの共重合樹脂(重量平均分子量30,000)を得た。
(A)(メタ)アクリル重合体の合成(A−2)
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び窒素導入管を取り付けた反応容器に初期モノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート(和光純薬工業株式会社製、商品名「EHA」)96.0gと2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名「HEA」)24.0gとメチルエチルケトン150.0gを加え、100ml/minの風量で窒素置換しながら、15分間で25℃から80℃まで加熱した。その後、温度を80℃に維持しながら、追加モノマーとしての2−エチルヘキシルアクリレート24.0gと2−ヒドロキシエチルアクリレート6.0gとを、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート5.0gに溶解した溶液を120分間かけて滴下した。滴下終了後、更に2時間反応させた。続いて、メチルエチルケトンを留去することにより2−エチシルヘキシルアクリレートと2−ヒドロキシエチルアクリレートの共重合樹脂(重量平均分子量28,000)を得た。
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び窒素導入管を取り付けた反応容器に初期モノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート(和光純薬工業株式会社製、商品名「EHA」)96.0gと2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名「HEA」)24.0gとメチルエチルケトン150.0gを加え、100ml/minの風量で窒素置換しながら、15分間で25℃から80℃まで加熱した。その後、温度を80℃に維持しながら、追加モノマーとしての2−エチルヘキシルアクリレート24.0gと2−ヒドロキシエチルアクリレート6.0gとを、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート5.0gに溶解した溶液を120分間かけて滴下した。滴下終了後、更に2時間反応させた。続いて、メチルエチルケトンを留去することにより2−エチシルヘキシルアクリレートと2−ヒドロキシエチルアクリレートの共重合樹脂(重量平均分子量28,000)を得た。
(B)成分:
ISTA(イソステアリルアクリレート、大阪有機化学工業株式会社製、商品名「ISTA」)、4HBA(4−ヒドロキシブチルアクリレート、大阪有機化学工業社製、商品名「4−HBA」)、FA−512AS(ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト、日立化成株式会社製、商品名「FA−512AS」)、FA−129AS(ノナンジオールジアクリレ−ト、日立化成株式会社製、商品名「FA−129AS」)
ISTA(イソステアリルアクリレート、大阪有機化学工業株式会社製、商品名「ISTA」)、4HBA(4−ヒドロキシブチルアクリレート、大阪有機化学工業社製、商品名「4−HBA」)、FA−512AS(ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト、日立化成株式会社製、商品名「FA−512AS」)、FA−129AS(ノナンジオールジアクリレ−ト、日立化成株式会社製、商品名「FA−129AS」)
(C)成分:
P85(水添テルペン樹脂、ヤスハラケミカル株式会社製)
ダイマロン(テルペン樹脂、ヤスハラケミカル株式会社製)
P85(水添テルペン樹脂、ヤスハラケミカル株式会社製)
ダイマロン(テルペン樹脂、ヤスハラケミカル株式会社製)
(D)成分:
I−184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)
I−184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)
重量平均分子量は、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を使用して測定し、下記の装置及び測定条件を用いて標準ポリスチレンの検量線を使用して換算することによって決定した値である。検量線の作成にあたっては、標準ポリスチレンとして5サンプルセット(PStQuick MP−H,PStQuick B[東ソー株式会社製、商品名])を用いた。
装置:高速GPC装置 HLC−8320GPC(検出器:示差屈折計)(東ソー株式会社製、商品名)
使用溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
カラム:カラムTSKGEL SuperMultipore HZ−H(東ソー株式会社製、商品名)
カラムサイズ:カラム長が15cm、カラム内径が4.6mm
測定温度:40℃
流量:0.35mL/分
試料濃度:10mg/THF5mL
注入量:20μL
装置:高速GPC装置 HLC−8320GPC(検出器:示差屈折計)(東ソー株式会社製、商品名)
使用溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
カラム:カラムTSKGEL SuperMultipore HZ−H(東ソー株式会社製、商品名)
カラムサイズ:カラム長が15cm、カラム内径が4.6mm
測定温度:40℃
流量:0.35mL/分
試料濃度:10mg/THF5mL
注入量:20μL
[合わせガラスの製造方法I]
光硬化性樹脂組成物を縦110mm、横110mm、厚さ2.7mmのフロートガラス上に塗工して塗膜を形成した。なお、塗布膜の厚さは本硬化後に3.8×102μmとなるように調整して塗工した。もう一方の縦110mm、横110mm、厚さ2.7mmのフロートガラスに、硬化樹脂層が内側となるように、真空積層機を用いて、ガラスを積層する。その後、ガラスとガラスとの間に挟持されている光硬化性樹脂層に対し紫外線を照射して本硬化して合わせガラスを得た。その後、必要に応じて、温度50℃、圧力0.5MPa、30分保持の条件で加熱加圧処理(オートクレーブ処理)する。
光硬化性樹脂組成物を縦110mm、横110mm、厚さ2.7mmのフロートガラス上に塗工して塗膜を形成した。なお、塗布膜の厚さは本硬化後に3.8×102μmとなるように調整して塗工した。もう一方の縦110mm、横110mm、厚さ2.7mmのフロートガラスに、硬化樹脂層が内側となるように、真空積層機を用いて、ガラスを積層する。その後、ガラスとガラスとの間に挟持されている光硬化性樹脂層に対し紫外線を照射して本硬化して合わせガラスを得た。その後、必要に応じて、温度50℃、圧力0.5MPa、30分保持の条件で加熱加圧処理(オートクレーブ処理)する。
[合わせガラスの製造方法II]
光硬化性樹脂組成物をガラス(縦110mm、横110mm、厚さ2.7mm)上に塗工して塗膜を形成した後、上記塗膜上に軽剥離セパレータを積層し、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製)を用いて紫外線を照射(1.0×103mJ/cm2)することによって、ガラスと軽剥離セパレータとで塗布膜を挟んだ積層体を得た。なお、塗布膜の厚さは3.8×102μmとなるように調整して塗工した。次に、軽剥離セパレータを塗布膜から剥離して塗布膜の表面を露出させる。続いて、真空積層機を用いて、真空状態で中間膜の表面を縦110mm、横110mm、厚さ2.7mmのフロートガラスに積層し、合わせガラスを得た。その後、必要に応じて、温度50℃、圧力0.5MPa、30分保持の条件で加熱加圧処理(オートクレーブ処理)し、合わせガラスを得た。
光硬化性樹脂組成物をガラス(縦110mm、横110mm、厚さ2.7mm)上に塗工して塗膜を形成した後、上記塗膜上に軽剥離セパレータを積層し、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製)を用いて紫外線を照射(1.0×103mJ/cm2)することによって、ガラスと軽剥離セパレータとで塗布膜を挟んだ積層体を得た。なお、塗布膜の厚さは3.8×102μmとなるように調整して塗工した。次に、軽剥離セパレータを塗布膜から剥離して塗布膜の表面を露出させる。続いて、真空積層機を用いて、真空状態で中間膜の表面を縦110mm、横110mm、厚さ2.7mmのフロートガラスに積層し、合わせガラスを得た。その後、必要に応じて、温度50℃、圧力0.5MPa、30分保持の条件で加熱加圧処理(オートクレーブ処理)し、合わせガラスを得た。
[合わせガラスの製造方法III]
光硬化性樹脂組成物をガラス上(縦110mm、横110mm、厚さ2.7mm)に塗工して塗膜を形成した後、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製)を用いて紫外線を照射(3.0×102mJ/cm2)することによって、ガラス上に仮硬化樹脂層を形成した。なお、塗布膜の厚さは本硬化後に3.8×102μmとなるように調整して塗工した。もう一方の縦110mm、横110mm、厚さ2.7mmのフロートガラスに、仮硬化樹脂層が内側となるように、真空積層機を用いて、ガラスを積層する。その後、ガラスとガラスとの間に挟持されている光硬化性樹脂層に対し紫外線を照射して本硬化して合わせガラスを得た。その後、必要に応じて、温度50℃、圧力0.5MPa、30分保持の条件で加熱加圧処理(オートクレーブ処理)し、合わせガラスを得た。
光硬化性樹脂組成物をガラス上(縦110mm、横110mm、厚さ2.7mm)に塗工して塗膜を形成した後、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製)を用いて紫外線を照射(3.0×102mJ/cm2)することによって、ガラス上に仮硬化樹脂層を形成した。なお、塗布膜の厚さは本硬化後に3.8×102μmとなるように調整して塗工した。もう一方の縦110mm、横110mm、厚さ2.7mmのフロートガラスに、仮硬化樹脂層が内側となるように、真空積層機を用いて、ガラスを積層する。その後、ガラスとガラスとの間に挟持されている光硬化性樹脂層に対し紫外線を照射して本硬化して合わせガラスを得た。その後、必要に応じて、温度50℃、圧力0.5MPa、30分保持の条件で加熱加圧処理(オートクレーブ処理)し、合わせガラスを得た。
[合わせガラスの製造方法IV]
得られた合わせガラス用中間膜を厚さ2.7mmの透明な2枚のフロートガラスで挟み込み、これをゴムバック内に入れ、2660Paの真空度で20分間脱気した後、脱気したままオーブンに移し、更に90℃で30分間保持しつつ真空プレスした。このようにして予備圧着された合わせガラスをオートクレーブ中で135℃、圧力118N/cm2の条件で20分間圧着を行い、合わせガラスを得た。
得られた合わせガラス用中間膜を厚さ2.7mmの透明な2枚のフロートガラスで挟み込み、これをゴムバック内に入れ、2660Paの真空度で20分間脱気した後、脱気したままオーブンに移し、更に90℃で30分間保持しつつ真空プレスした。このようにして予備圧着された合わせガラスをオートクレーブ中で135℃、圧力118N/cm2の条件で20分間圧着を行い、合わせガラスを得た。
(実施例1)
[光硬化性樹脂組成物の作製]
(メタ)アクリル重合体(A−1成分)60質量部、イソステアリルアクリレート(ISTA、B成分)30.9質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA、B成分)4質量部、水添テルペン樹脂(P85、C成分)5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法Iで合わせガラスを作製した。
[光硬化性樹脂組成物の作製]
(メタ)アクリル重合体(A−1成分)60質量部、イソステアリルアクリレート(ISTA、B成分)30.9質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA、B成分)4質量部、水添テルペン樹脂(P85、C成分)5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法Iで合わせガラスを作製した。
(実施例2)
[光硬化性樹脂組成物の作製]
(メタ)アクリル重合体(A−1成分)60質量部、イソステアリルアクリレート(ISTA、B成分)30.9質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA、B成分)4質量部、テルペン樹脂(ダイマロン、C成分)5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法Iで合わせガラスを作製した。
[光硬化性樹脂組成物の作製]
(メタ)アクリル重合体(A−1成分)60質量部、イソステアリルアクリレート(ISTA、B成分)30.9質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA、B成分)4質量部、テルペン樹脂(ダイマロン、C成分)5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法Iで合わせガラスを作製した。
(実施例3)
[光硬化性樹脂組成物の作製]
(メタ)アクリル重合体(A−2成分)60質量部、イソステアリルアクリレート(ISTA、B成分)30.9質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA、B成分)4質量部、水添テルペン樹脂(P85、C成分)5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法IIで合わせガラスを作製した。
[光硬化性樹脂組成物の作製]
(メタ)アクリル重合体(A−2成分)60質量部、イソステアリルアクリレート(ISTA、B成分)30.9質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA、B成分)4質量部、水添テルペン樹脂(P85、C成分)5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法IIで合わせガラスを作製した。
(実施例4)
[光硬化性樹脂組成物の作製]
(メタ)アクリル重合体(A−1成分)60質量部、イソステアリルアクリレート(ISTA、B成分)30.9質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA、B成分)4質量部、水添テルペン樹脂(P85、C成分)5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法IIIで合わせガラスを作製した。
[光硬化性樹脂組成物の作製]
(メタ)アクリル重合体(A−1成分)60質量部、イソステアリルアクリレート(ISTA、B成分)30.9質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA、B成分)4質量部、水添テルペン樹脂(P85、C成分)5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法IIIで合わせガラスを作製した。
(比較例1)
[光硬化性樹脂組成物の作製]
イソステアリルアクリレート(ISTA、B成分)50質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA、B成分)44.9質量部、水添テルペン樹脂(P85、C成分)5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法Iで合わせガラスを作製した。
[光硬化性樹脂組成物の作製]
イソステアリルアクリレート(ISTA、B成分)50質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA、B成分)44.9質量部、水添テルペン樹脂(P85、C成分)5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法Iで合わせガラスを作製した。
(比較例2)
[光硬化性樹脂組成物の作製]
(メタ)アクリル重合体(A−1成分)60質量部、イソステアリルアクリレート(ISTA、B成分)30.9質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA、B成分)9質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法Iで合わせガラスを作製した。
[光硬化性樹脂組成物の作製]
(メタ)アクリル重合体(A−1成分)60質量部、イソステアリルアクリレート(ISTA、B成分)30.9質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA、B成分)9質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法Iで合わせガラスを作製した。
(比較例3)
[光硬化性樹脂組成物の作製]
(メタ)アクリル重合体(A−1成分)90質量部、水添テルペン樹脂(P85、C成分)9.9質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法Iで合わせガラスを作製した。
[光硬化性樹脂組成物の作製]
(メタ)アクリル重合体(A−1成分)90質量部、水添テルペン樹脂(P85、C成分)9.9質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法Iで合わせガラスを作製した。
(比較例4)
[光硬化性樹脂組成物の作製]
イソステアリルアクリレート(ISTA、B成分)50質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト(FA−512AS、B成分)41.9質量部、ノナンジオールジアクリレート(FA−129AS、B成分)3質量部、水添テルペン樹脂(P85、C成分)5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法Iで合わせガラスを作製した。
[光硬化性樹脂組成物の作製]
イソステアリルアクリレート(ISTA、B成分)50質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト(FA−512AS、B成分)41.9質量部、ノナンジオールジアクリレート(FA−129AS、B成分)3質量部、水添テルペン樹脂(P85、C成分)5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(I−184、D成分)(BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgacure−184」)0.1質量部を秤量し、これらを撹拌混合することによって、25℃で液状の合わせガラス中間膜用光硬化樹脂組成物を得た。
得られた組成物を用いて、合わせガラスの製造方法Iで合わせガラスを作製した。
(比較例5)
(1)合わせガラス用中間膜の製造
赤外吸収スペクトルを測定したときに得られる水酸基に対応するピークの半値幅が245cm−1であるポリビニルブチラール樹脂(アセタール化度68.0モル%、ビニルアセテート成分の割合0.6モル%)100質量部と、可塑剤としてトリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)38質量部とを混合し、これをミキシングロールで充分に溶融混練した後、プレス成形機で150℃、30分間プレス成形して、厚さ3.8×102μmの樹脂膜を得、これを合わせガラス用中間膜とした。
比較例5の中間膜を用いて、合わせガラスの製造方法IVで合わせガラスを作製した。
(1)合わせガラス用中間膜の製造
赤外吸収スペクトルを測定したときに得られる水酸基に対応するピークの半値幅が245cm−1であるポリビニルブチラール樹脂(アセタール化度68.0モル%、ビニルアセテート成分の割合0.6モル%)100質量部と、可塑剤としてトリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)38質量部とを混合し、これをミキシングロールで充分に溶融混練した後、プレス成形機で150℃、30分間プレス成形して、厚さ3.8×102μmの樹脂膜を得、これを合わせガラス用中間膜とした。
比較例5の中間膜を用いて、合わせガラスの製造方法IVで合わせガラスを作製した。
得られた合わせガラス用中間膜及び合わせガラスについて、以下の方法により評価を行った。
得られた光硬化性樹脂組成物及び合わせガラスについて、以下の方法により評価を行った。結果を表1に示した。
<ピール強度の評価>
縦横100mmの寸法のソーダガラス上に、長さ80mm、幅30mmの空間を有する厚さ175μmの枠状のスペーサーを配置し、スペーサーをナイスタック(ニチバン株式会社製)を用いて貼り付けた。スペーサーの枠内に光硬化性樹脂組成物を隙間なく充填した。その上から、スペーサーよりも大きい、長さ200mm、幅100mm、厚さ125μmのポリエステルフィルム(東洋紡株式会社製、商品名:コスモシャインA4300)を貼り合わせた。ポリエステルフィルムを貼り合わせた光硬化性樹脂組成物を、ハイパワーメタルハライドランプを装着した露光機を用いて、照度100mW、露光量3.0×103mJ/cm2で露光し、光硬化性樹脂組成物を硬化させて、ソーダガラス板とポリエステルフィルムとが光硬化性樹脂組成物の硬化物によって貼り合わされた状態の試験用サンプルを得た。サンプルに、ポリエステルフィルムの上からカッターで長さ200mm、幅10mmの長さの切り込みを入れた。引張試験機(株式会社オリエンテック製、商品名:RTC−1210)を用いて、切込みを入れた部分のポリエステルフィルムを掴み、室温25℃で、引き剥がし角度180°、引き剥がし速度60mm/分で、ポリエステルフィルムをサンプルの長さ方向に光硬化性樹脂組成物の硬化物から引き剥がした。この時の荷重を測定し、ピール強度(N/25mmm)を求めた。
<ピール強度の評価>
縦横100mmの寸法のソーダガラス上に、長さ80mm、幅30mmの空間を有する厚さ175μmの枠状のスペーサーを配置し、スペーサーをナイスタック(ニチバン株式会社製)を用いて貼り付けた。スペーサーの枠内に光硬化性樹脂組成物を隙間なく充填した。その上から、スペーサーよりも大きい、長さ200mm、幅100mm、厚さ125μmのポリエステルフィルム(東洋紡株式会社製、商品名:コスモシャインA4300)を貼り合わせた。ポリエステルフィルムを貼り合わせた光硬化性樹脂組成物を、ハイパワーメタルハライドランプを装着した露光機を用いて、照度100mW、露光量3.0×103mJ/cm2で露光し、光硬化性樹脂組成物を硬化させて、ソーダガラス板とポリエステルフィルムとが光硬化性樹脂組成物の硬化物によって貼り合わされた状態の試験用サンプルを得た。サンプルに、ポリエステルフィルムの上からカッターで長さ200mm、幅10mmの長さの切り込みを入れた。引張試験機(株式会社オリエンテック製、商品名:RTC−1210)を用いて、切込みを入れた部分のポリエステルフィルムを掴み、室温25℃で、引き剥がし角度180°、引き剥がし速度60mm/分で、ポリエステルフィルムをサンプルの長さ方向に光硬化性樹脂組成物の硬化物から引き剥がした。この時の荷重を測定し、ピール強度(N/25mmm)を求めた。
<耐衝撃試験>
作製した縦110mm、横110mm角の合わせガラス(周辺支持)の中心点から25mm以内の位置に質量約1040g、直径63.5mmの鋼球を5〜100cmで5cm刻みの高さから順次落下させ、ガラスが割れたときの高さを記録する。それぞれの中間膜からなる合わせガラスを6枚試験し、その平均高さを算出し、値が大きいほど防割性の高い合わせガラスとした。耐衝撃試験の供試体支持枠を図4に示した。
作製した縦110mm、横110mm角の合わせガラス(周辺支持)の中心点から25mm以内の位置に質量約1040g、直径63.5mmの鋼球を5〜100cmで5cm刻みの高さから順次落下させ、ガラスが割れたときの高さを記録する。それぞれの中間膜からなる合わせガラスを6枚試験し、その平均高さを算出し、値が大きいほど防割性の高い合わせガラスとした。耐衝撃試験の供試体支持枠を図4に示した。
図4は、本発明の合わせガラスの防割性を測定する際に使用する測定装置の一例を模式的に示す分解斜視図である。
図4に示すように、供試体支持枠は、主に、上端に合わせガラスの外周部分を載置するための鍔部が形成された箱状の支持部40と、鍔部41と略同形状の固定部42と、鋼球43とから構成されている。支持部40の鍔部41と固定部とには、それぞれ対応する位置に複数の貫通孔(図示せず)が形成されており、鍔部上に合わせガラスを載置し、該合わせガラス上に固定部42を配設した後、貫通孔にネジ等の固定部材を螺合することで、合わせガラスをその外周部分で保持固定できるようになっている。すなわち、図4に示した供試体支持枠では、鍔部41及び固定部42の内周部分の大きさが100mm×100mmとなっている。
図4に示すように、供試体支持枠は、主に、上端に合わせガラスの外周部分を載置するための鍔部が形成された箱状の支持部40と、鍔部41と略同形状の固定部42と、鋼球43とから構成されている。支持部40の鍔部41と固定部とには、それぞれ対応する位置に複数の貫通孔(図示せず)が形成されており、鍔部上に合わせガラスを載置し、該合わせガラス上に固定部42を配設した後、貫通孔にネジ等の固定部材を螺合することで、合わせガラスをその外周部分で保持固定できるようになっている。すなわち、図4に示した供試体支持枠では、鍔部41及び固定部42の内周部分の大きさが100mm×100mmとなっている。
実施例の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物で作製した合わせガラスは、比較例5のポリビニルブチラール樹脂を用いた中間膜よりも、高い防割性を示している。また、比較例1、4の(メタ)アクリル重合体((A)成分)を含まない系、及び、比較例2の可塑成分((C)成分)を含まない系、比較例3の(メタ)アクリレートモノマー((B)成分)を含まない系では、いずれも防割性が低く、比較例1については、離型フィルムから剥がせなかったため、評価できなかった。
10:光硬化性樹脂組成物
11:ガラス基板
12:ガラス基板
13:光硬化樹脂層
20:光硬化性樹脂組成物
21:ガラス基板
22:光硬化樹脂層
23:ガラス基板
30:光硬化性樹脂組成物
31:ガラス基板
32:光仮硬化樹脂層
33:ガラス基板
34:光硬化樹脂層
40:支持部
41:鍔部
42:固定部
43:鋼球
11:ガラス基板
12:ガラス基板
13:光硬化樹脂層
20:光硬化性樹脂組成物
21:ガラス基板
22:光硬化樹脂層
23:ガラス基板
30:光硬化性樹脂組成物
31:ガラス基板
32:光仮硬化樹脂層
33:ガラス基板
34:光硬化樹脂層
40:支持部
41:鍔部
42:固定部
43:鋼球
Claims (4)
- (メタ)アクリル重合体(A)、(メタ)アクリレートモノマー(B)、可塑剤成分(C)、光重合開始剤(D)を含有する合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物。
- ガラスと、ガラスとが、請求項1に記載の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物から形成された光透過性の硬化樹脂層を介して積層された合わせガラスの製造方法であって、以下の工程(A)〜(C)を含む合わせガラスの製造方法。
<工程(A)>
請求項1に記載の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を、ガラスの表面に塗布する工程;
<工程(B)>
もう一方のガラスに、合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂層が内側となるようにガラスを貼り合わせる工程;
<工程(C)>
ガラスとガラスとの間に挟持されている合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂層に対し紫外線を照射して硬化させることにより、ガラスとガラスとを光透過性の硬化樹脂層を介して積層して合わせガラスを得る工程; - ガラスと、ガラスとが、請求項1に記載の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物から形成された光透過性の硬化樹脂層を介して積層された合わせガラスの製造方法であって、以下の工程(a)〜(c)を含む合わせガラスの製造方法。
<工程(a)>
請求項1に記載の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を、ガラスの表面に塗布する工程;
<工程(b)>
塗布された光硬化性樹脂組成物に対し紫外線を照射して硬化樹脂層を形成する工程;
<工程(c)>
もう一方のガラスに、硬化樹脂層が内側となるようにガラスを貼り合わせる工程; - ガラスと、ガラスとが、請求項1に記載の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物から形成された光透過性の硬化樹脂層を介して積層された合わせガラスの製造方法であって、以下の工程(a´)〜(d´)を含む合わせガラスの製造方法。
<工程(a´)>
請求項1に記載の合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物を、ガラスの表面に塗布する工程;
<工程(b´)>
塗布された光硬化性樹脂組成物に対し紫外線を照射して仮硬化させることにより仮硬化樹脂層を形成する工程;
<工程(c´)>
ガラスに、仮硬化樹脂層が内側となるようにもう一方のガラスを貼り合わせる工程; 及び
<工程(d´)>
ガラスとガラスとの間に挟持されている仮硬化樹脂層に対し紫外線を照射して本硬化させることにより、ガラスとガラスとを光透過性の硬化樹脂層を介して積層して合わせガラスを得る工程;
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016110064A JP2019131412A (ja) | 2016-06-01 | 2016-06-01 | 合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物及びそれを用いた合わせガラスの製造方法 |
PCT/JP2017/019777 WO2017209013A1 (ja) | 2016-06-01 | 2017-05-26 | 合わせガラスの中間膜用光硬化性樹脂組成物、合わせガラスの中間膜用フィルム材及び合わせガラスの製造方法 |
TW106118002A TW201817592A (zh) | 2016-06-01 | 2017-06-01 | 層合玻璃的中間膜用光硬化性樹脂組成物、層合玻璃的中間膜用膜材料及層合玻璃的製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016110064A JP2019131412A (ja) | 2016-06-01 | 2016-06-01 | 合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物及びそれを用いた合わせガラスの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019131412A true JP2019131412A (ja) | 2019-08-08 |
Family
ID=67547197
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016110064A Pending JP2019131412A (ja) | 2016-06-01 | 2016-06-01 | 合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物及びそれを用いた合わせガラスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019131412A (ja) |
-
2016
- 2016-06-01 JP JP2016110064A patent/JP2019131412A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2017209013A1 (ja) | 合わせガラスの中間膜用光硬化性樹脂組成物、合わせガラスの中間膜用フィルム材及び合わせガラスの製造方法 | |
US20180304590A1 (en) | Interlayer filler material for touch panels, and touch panel laminate | |
US20180299980A1 (en) | Interlayer filler material for touch panels, and touch panel laminate | |
WO2018078952A1 (ja) | 合わせガラスの中間膜用樹脂組成物、中間膜用フィルム材及び合わせガラスの製造方法 | |
JP6733740B2 (ja) | 中間膜用樹脂組成物、中間膜用フィルム材及び合わせガラスの製造方法 | |
JP6098116B2 (ja) | ゲル状硬化性樹脂組成物、画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法 | |
JP2013234208A (ja) | 樹脂組成物及び接着剤 | |
JP6225611B2 (ja) | 光硬化性樹脂組成物、画像表示装置及びその製造方法 | |
JP2018115085A (ja) | 合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物、カバーフィルム付合わせガラス用中間膜、合わせガラス、及び、合わせガラスの製造方法 | |
WO2018079720A1 (ja) | 合わせガラス及びその製造方法、並びに、合わせガラスの中間膜用光硬化性樹脂組成物 | |
JP2017218477A (ja) | 曲面塗布用光硬化性樹脂組成物、画像表示装置及びその製造方法 | |
US10647895B2 (en) | Interlayer filler material for touch panels, and touch panel laminate | |
JP6631204B2 (ja) | 光硬化性樹脂組成物、これを用いた画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法 | |
JP2017122174A (ja) | 液状硬化性樹脂組成物、画像表示用装置及び画像表示用装置の製造方法 | |
JP2019131412A (ja) | 合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物及びそれを用いた合わせガラスの製造方法 | |
JP2019131411A (ja) | 合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物、それを用いたカバーフィルム付合わせガラス用中間膜及び合わせガラスの製造方法 | |
JPWO2019069373A1 (ja) | 合わせガラスの中間膜に用いられる樹脂膜、合わせガラスの中間膜用フィルム材、合わせガラス及び合わせガラスの製造方法 | |
JP6098115B2 (ja) | ゲル状硬化性樹脂組成物、画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法 | |
JP2019011222A (ja) | 合わせガラス、合わせガラスの中間膜用フィルム材及び合わせガラスの製造方法 | |
JP2018115084A (ja) | 合わせガラス中間膜用光硬化性樹脂組成物、カバーフィルム付合わせガラス用中間膜、合わせガラス及び合わせガラスの製造方法 | |
JP6413448B2 (ja) | 光硬化性樹脂組成物、これを用いた画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法 | |
JP2014189575A (ja) | 液状硬化性樹脂組成物、画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法 | |
JP2019064878A (ja) | 合わせガラスの中間膜に用いられる樹脂膜、中間膜用フィルム材及び合わせガラスの製造方法 | |
JP2013249452A (ja) | 液状硬化性樹脂組成物、画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法 | |
JP2019104652A (ja) | 合わせガラスの中間膜用樹脂組成物、合わせガラスの中間膜用フィルム材、合わせガラス、及び合わせガラスの製造方法 |