JP2019130924A - ブレーキシステムおよび電動ブレーキ駆動装置 - Google Patents

ブレーキシステムおよび電動ブレーキ駆動装置 Download PDF

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Takanori Mizusaki
隆規 水崎
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Yasushi Konishi
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Abstract

【課題】補助電源となる第2の蓄電装置(第2の電源)の消費電力を抑制することができるブレーキシステムおよび電動ブレーキ駆動装置を提供する。【解決手段】ブレーキ装置2は、車両の制動力を発生させる電動機3と、電動機3を制御する制御装置8とを有する。第1の蓄電装置12は、始動装置13に接続されている。第2の蓄電装置15は、第1の蓄電装置12とは別に設けられている。電源供給部16は、第1の蓄電装置12の電圧が所定値以下になったときに、出力する電力を第1の蓄電装置12から第2の蓄電装置15に切換える。電動機3は、第1の蓄電装置12に接続している第1の配線25によって、第1の蓄電装置12から電力が供給される。制御装置8は、電源供給部16に接続している第2の配線26によって、電源供給部16から電力が供給される。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車両に制動力を付与するブレーキシステムおよび電動ブレーキ駆動装置に関する。
自動車等の車両に制動力を付与するブレーキシステムとして、電動式のブレーキアクチュエータにより制動力を発生させる構成としたものが知られている(特許文献1)。ここで、特許文献1には、主電源の電力残量が低下すると、補助電源からブレーキアクチュエータの制御装置に電力を供給し、さらに電力残量が低下すると、ブレーキアクチュエータにも補助電源から電力を供給する構成が記載されている。
特開2010−120624号公報
しかし、補助電源からブレーキアクチュエータの制御装置とブレーキアクチュエータとの両方に電力を供給する構成の場合、補助電源の消費電力が増大する可能性がある。
本発明の目的は、補助電源となる第2の蓄電装置(第2の電源)の消費電力を抑制することができるブレーキシステムおよび電動ブレーキ駆動装置を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明によるブレーキシステムは、車両の制動力を発生させる電動機および前記電動機を制御する制御装置を有するブレーキ装置と、車両に設けられ、始動装置に接続される第1の蓄電装置と、前記第1の蓄電装置とは別に前記車両に設けられる第2の蓄電装置と、前記第1の蓄電装置の電圧が所定値以下になったときに、出力する電力を前記第1の蓄電装置から前記第2の蓄電装置に切換える電源供給部とを有し、前記電動機は、前記第1の蓄電装置に接続している第1の配線によって、前記第1の蓄電装置から電力が供給され、前記制御装置は、前記電源供給部に接続している第2の配線によって、前記電源供給部から電力が供給される構成としている。
また、本発明によるブレーキシステムは、車両の制動力を発生させる電動機および前記電動機を制御する制御装置を有するブレーキ装置と、車両に設けられ、始動装置に接続される第1の蓄電装置と、前記第1の蓄電装置とは別に前記車両に設けられる第2の蓄電装置とを有し、前記電動機は、前記第1の蓄電装置に接続している第1の配線によって、前記第1の蓄電装置から電力が供給され、前記制御装置は、前記第2の蓄電装置に接続している第2の配線と、前記第1の蓄電装置に接続している第3の配線とによって、前記第1の蓄電装置または前記第2の蓄電装置のうち出力電圧が大きい蓄電装置から電力が供給される構成としている。
さらに、本発明による電動ブレーキ駆動装置は、車両の制動力を発生させるモータに電力を供給するパワー素子と、前記パワー素子を制御する演算素子とを有し、前記車両に設けられ該車両内の機器に電力を供給する第1の電源と前記第1の電源とは別に前記車両に設けられ前記第1の電源の電圧低下に伴って該車両内の機器に電力を供給する第2の電源とに接続される電動ブレーキ駆動装置であって、前記パワー素子は、前記第2の電源と電気的に接続されず、前記第1の電源と電気的に接続され、前記演算素子は、前記第1の電源および前記第2の電源と電気的に接続される構成としている。
本発明のブレーキシステムおよび電動ブレーキ駆動装置は、第2の蓄電装置(第2の電源)の消費電力を抑制することができる。
第1の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 第2の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 第3の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 第4の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 第5の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 第6の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 図6中の制御装置による制御処理を示す流れ図。 第7の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 第8の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 第9の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 第10の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 図11中の制御装置による制御処理を示す流れ図。 第11の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 第12の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 第13の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 第14の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 図16中の制御装置による制御処理を示す流れ図。 第15の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 第16の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。 第17の実施形態によるブレーキシステムを示すブロック図。
以下、実施形態によるブレーキシステムおよび電動ブレーキ駆動装置を、4輪自動車に搭載した場合を例に挙げ、添付図面に従って説明する。
図1は、第1の実施形態を示している。図1において、車両(自動車)に搭載されるブレーキシステム1は、ブレーキ装置2と、第1の電源(主電源)となる第1の蓄電装置12と、第1の電源とは別の第2の電源(補助電源)となる第2の蓄電装置15と、該第2の蓄電装置15を含んで構成される電源供給部16と、第1の配線25と、第2の配線26とを備えている。
ブレーキ装置2は、車両に設けられ、車両に制動力を付与する。実施形態では、ブレーキ装置2は、例えば、電動倍力装置(電動ブースタ)として構成されている。電動倍力装置は、車両のホイルシリンダ(図示せず)にブレーキ液を供給するためのマスタシリンダ(図示せず)で発生させるブレーキ液圧を電気的に制御するものである。この場合、ホイルシリンダは、例えば、車両の車輪側に設けられたディスクブレーキやドラムブレーキ等のブレーキシリンダに対応する。
即ち、電動倍力装置としてのブレーキ装置2は、運転者のブレーキペダルの操作等に基づいて、マスタシリンダでブレーキ液圧を発生させることにより、ホイルシリンダにブレーキ液圧を供給する。このとき、ホイルシリンダがディスクブレーキの場合には、パッドがディスクに押付けられることにより、車両に制動力が付与される。また、ホイルシリンダがドラムブレーキの場合には、シューがドラムに押付けられることにより車両に制動力が付与される。
ここで、ブレーキ装置2は、車両の制動力を発生させる電動機3と、該電動機3を制御する制御装置8と、ブレーキ装置2の異常時に電動機3に対する電力供給を遮断するセーフスイッチ10とを備えている。電動機3は、電動アクチュエータとなるモータ4と、パワー素子としてのインバータ回路5とを含んで構成されている。この場合、ブレーキ装置2は、少なくとも電動機3と制御装置8とを含む一つの組立体(ユニット)として一体的に構成されている。そして、ブレーキ装置2には、電源と接続するための端子となるコネクタ2A,2Bが設けられている。第1の実施形態では、ブレーキ装置2に第1のコネクタ2Aと第2のコネクタ2Bとの2つのコネクタ2A,2Bが設けられている。
モータ4は、例えば、DCブラシレスモータ等の電動モータとして構成されている。モータ4は、運転者によるブレーキペダル(図示せず)の踏込みに基づく制動要求信号や自動ブレーキ制御装置(図示せず)等からの制動要求信号に応じて回転駆動することにより、車両の制動力を発生させる。この場合、モータ4の回転は、図示しないベルト変速機等の減速機構、ボールネジ等の回転直動変換機構を介してピストン(パワーピンストン)の直動変位(軸方向変位)に変換される。そして、ピストンの変位に基づいて、マスタシリンダ内でブレーキ液圧が発生することにより、ホイルシリンダにブレーキ液圧が供給され、車両に制動力が付与される。
インバータ回路5は、モータ4に必要な電力を供給するものである。インバータ回路5は、モータ電力線6を介してモータ4と電気的に接続されている。また、インバータ回路5は、後述の第1の配線25を介して、第1の蓄電装置12と電気的に接続されている。インバータ回路5内には、例えば、複数のスイッチング素子が収容されている。スイッチング素子のオン(閉)/オフ(開)は、制御装置8によって制御される。このために、インバータ回路5と制御装置8は、第1の信号線7を介して接続されている。
制御装置8は、演算素子となるマイクロコンピュータを含んで構成されている。即ち、制御装置8は、CPU、メモリに加え、その他の必要な演算、制御、通信等を行うための回路を含んで構成されている。この場合、制御装置8とインバータ回路5は、モータ4を駆動するための電動ブレーキ駆動装置、即ち、電子制御装置(Electronic Control Unit)と呼ばれるECU9を構成している。後述するように、ECU9は、第1の蓄電装置12と第2の蓄電装置15とに接続されている。
ここで、演算素子としての制御装置8は、パワー素子としてのインバータ回路5を制御(スイッチング制御)することにより、モータ4を制御(駆動制御、回転制御)する。制御装置8には、例えば、運転者によるブレーキペダルの操作量(変位量、踏込み量)を検出するストロークセンサ(図示せず)が信号線(図示せず)を介して接続されている。ストロークセンサの検出信号は、ブレーキ装置2の制動要求信号として制御装置8に入力される。また、制御装置8は、CAN(Controller Area Network)を構成する車両データバス(図示せず)を介して自動ブレーキ制御装置を含む各種の電子機器(各種のECU)に接続されている。この場合、自動ブレーキ制御装置の自動ブレーキ指令は、ブレーキ装置2の制動要求信号として制御装置8に入力される。
セーフスイッチ10は、第2の信号線11を介して制御装置8と接続されている。セーフスイッチ10は、例えば、電磁リレーにより構成され、フェイルセーフリレーとなるものである。セーフスイッチ10は、例えば、ブレーキ装置2の異常時に、制御装置8からのOFF指令に基づいて遮断状態となる。これにより、電動機3に対する電力供給が遮断され、電動機3の予期せぬ動作を抑制することができる。
第1の蓄電装置12は、車両に設けられている。第1の蓄電装置12は、車両内の機器に電力を供給する第1の電源(車両電源)である。即ち、第1の蓄電装置12は、車両に搭載された各種の電気機器(電装品)の主電源となるもので、例えば、充放電可能なバッテリとして構成されている。このために、第1の蓄電装置12(の正極)は、ブレーキ装置2、始動装置13、電源供給部16を含む各種の電気機器と電気的に接続されている。ここで、第1の蓄電装置12は、車両のエンジン(図示せず)により回転駆動されることにより発電を行うジェネレータ(図示せず)と接続されている。
第1の蓄電装置12は、ジェネレータの発電電力を蓄電する。即ち、ジェネレータは、第1の蓄電装置12を含む各種の電気機器と電気的に接続されている。エンジンの駆動中(回転中、運転中)は、第1の蓄電装置12を含む各種の電気機器にジェネレータから発電電力を供給することができる。従って、第1の蓄電装置12は、エンジンが停止しているとき等、ジェネレータが発電していないときの主電源となるものである。
また、第1の蓄電装置12は、エンジンを始動する始動装置13と始動用電源ライン14を介して接続されている。始動装置13は、スタータモータであり、エンジンを始動するときに回転し、エンジンのクランク軸を回転駆動する。例えば、始動装置13は、運転者がエンジン始動スイッチ(イグニッションスイッチ)(図示しない)を操作したとき、より具体的には、キースイッチのキーをスタート位置に操作したとき、または、起動スイッチ(パワースイッチ)をON操作したときに、回転する。
また、始動装置13は、アイドリング停止機能(アイドルストップ制御)によりエンジンが停止しているときに、運転者が車両を発進させるため操作(始動開始操作)を行うと(例えば、ブレーキペダルの踏込みを解除すると、クラッチペダルを踏込むと、ステアリングホイールを強く握ると)、回転する。始動装置13は、エンジンを始動するときに、第1の蓄電装置12から始動用電源ライン14を介して電力が供給されることにより回転する。エンジンの始動が完了しエンジンが駆動状態となると、始動装置13に対する電力の供給が断たれ、始動装置13の回転は停止する。
第2の蓄電装置15は、第1の蓄電装置12とは別に車両に設けられている。第2の蓄電装置15は、第1の蓄電装置12の電圧低下に伴って車両内の機器に電力を供給する第2の電源(サブ電源)である。即ち、第2の蓄電装置15は、例えば、ジェネレータが発電してなく、かつ、第1の蓄電装置12の電圧が低下したときに、ブレーキ装置2の制御装置8の補助電源となるもので、例えば、充放電可能なバッテリまたはキャパシタとして構成されている。このために、第2の蓄電装置15(の正極)は、ブレーキ装置2の制御装置8と電気的に接続されている。第2の蓄電装置15は、例えば、第1の蓄電装置12の容量よりも小さい容量を有し、ジェネレータおよび第1の蓄電装置12からの電力を蓄電する。第2の蓄電装置15の電圧V2は、第1の蓄電装置12の電圧V1以下(V2≦V1)に設定することができる。
なお、第2の蓄電装置15は、ブレーキ装置2の制御装置8だけでなく、ブレーキ装置2の制御装置8と同様に電圧(電力の供給)を確保する必要がある電気機器(例えば、液圧供給装置用制御装置)の補助電源として構成してもよい。この場合には、第2の蓄電装置15を、ブレーキ装置2の制御装置8と接続させるだけでなく、ブレーキ装置2の制御装置8と同様に電圧(電力の供給)を確保する必要がある電気機器にも電気的に接続する。
電源供給部16は、車両に設けられている。電源供給部16は、第1の蓄電装置12と供給部用電源ライン17を介して接続されている。また、電源供給部16は、後述の第2の配線26を介して、ブレーキ装置2の制御装置8と接続されている。電源供給部16は、第1の蓄電装置12の電圧が所定値以下になったときに、出力する電力を第1の蓄電装置12から第2の蓄電装置15に切換えることができる。
このために、電源供給部16は、第2の蓄電装置15と、充電回路18とを含んで構成されている。充電回路18は、第1の供給部ライン19を介して供給部用電源ライン17と接続されている。また、充電回路18は、第2の供給部ライン20を介して第2の蓄電装置15と接続されている。
充電回路18は、第2の蓄電装置15の電圧が定格電圧と異なった場合に、昇圧/降圧の調整を行う回路である。即ち、充電回路18は、第2の蓄電装置15の過電圧、過充電を防ぐための回路である。充電回路18は、例えば、DC−DCコンバータを含んで構成されている。
第2の蓄電装置15は、第3の供給部ライン21を介して第2の配線26に接続されている。これにより、第2の蓄電装置15は、第3の供給部ライン21および第2の配線26を介してブレーキ装置2の制御装置8と接続されている。また、第1の供給部ライン19と第3の供給部ライン21は、第4の供給部ライン22を介しての接続されている。即ち、第1の供給部ライン19は、その途中から第4の供給部ライン22が分岐し、第4の供給部ライン22は、第3の供給部ライン21の途中に接続されている。換言すれば、第4の供給部ライン22の一端側は、第1の供給部ライン19の中間部に接続され、第4の供給部ライン22の他端側は、第3の供給部ライン21の中間部に接続されている。第4の供給部ライン22は、第1の蓄電装置12からブレーキ装置2の制御装置8に電力を供給するための第3の配線となるもので、電源供給部16内に設けられている。
ここで、第3の供給部ライン21のうち、第4の供給部ライン22の他端側との接続部と第2の蓄電装置15との間には、第2の蓄電装置15からブレーキ装置2の制御装置8に向かう方向の電流を許容し、逆方向の電流を遮断する第1のダイオード23が設けられている。また、第4の供給部ライン22の途中には、第1の蓄電装置12からブレーキ装置2の制御装置8に向かう方向の電流を許容し、逆方向の電流を遮断する第2のダイオード24が設けられている。第1のダイオード23および第2のダイオード24は、電流の逆流を防止する逆流防止装置であり、電源供給部16内に設けられている。
これにより、制御装置8には、第1の蓄電装置12と第2の蓄電装置15とのうち、電圧の高い方の電力が供給される。即ち、第1の蓄電装置12の電圧が第2の蓄電装置15の電圧以上のときは、第1の蓄電装置12から供給部用電源ライン17、第4の供給部ライン22、後述の第2の配線26を介して制御装置8に電力が供給される。一方、第1の蓄電装置12の電圧が第2の蓄電装置15の電圧以下のときは、第2の蓄電装置15から第3の供給部ライン21、第2の配線26を介して制御装置8に電力が供給される。
このように、電源供給部16は、第1の蓄電装置12の電圧が、所定値となる第2の蓄電装置15の電圧以下になると、出力する電力を第1の蓄電装置12から第2の蓄電装置15に切換えることができる。従って、始動装置13の駆動によって、一時的に第1の蓄電装置12の電圧が第2の蓄電装置15の電圧よりも低下したときでも、制御装置8には、後述の第2の配線26を介して第2の蓄電装置15の電圧が印加される。これにより、制御装置8が低電圧によりリセットされることを抑制できる。なお、所定値(第2の蓄電装置15の電圧)は、制御装置8を安定して動作させることができる(リセットされない)電圧値となるように、制御装置8の仕様、車両の仕様等に応じて設定する。
ところで、ブレーキ装置は、制御装置用電源と電動機用電源との2系統の電源ラインが必要になる。ここで、内燃機関であるエンジンの始動等により車両電源となる主電源の電圧(電力残量)が低下した場合を考える。このとき、前述の特許文献1に記載された従来技術のように、2系統の電源ラインの両方の電力の供給を主電源から補助電源に切換える構成の場合は、補助電源の消費電力が増大する。即ち、補助電源の消費電力は、2系統の電源ラインへの電力供給が増大することに伴って増大する。
一方、補助電源は、ブレーキ装置以外の車載装置(車両に搭載された電気機器)にも電力を供給する必要がある。このため、従来技術の場合は、ブレーキ装置を含む各車載装置の定格電圧を確保するために、補助電源の容量を増やすことが必要になる。しかも、補助電源の容量を変更することに伴って、補助電源に関する回路や制御の変更も必要になる。これにより、コストが増大するおそれがある。
これに対して、第1の実施形態では、ブレーキ装置2の電動機3と第1の蓄電装置12とが電動機用配線となる第1の配線25を介して接続されている。また、ブレーキ装置2の制御装置8と電源供給部16とが制御装置用配線となる第2の配線26を介して接続されている。これにより、電動機3は、第1の蓄電装置12に接続している第1の配線25によって、第1の蓄電装置12から電力が供給される。一方、制御装置8は、電源供給部16に接続している第2の配線26によって、電源供給部16から電力が供給される。換言すれば、インバータ回路5は、第2の蓄電装置15に電気的に接続されず、第1の蓄電装置12と電気的に接続され、制御装置8は、第1の蓄電装置12および第2の蓄電装置15と電気的に接続されている。
この場合、第1の配線25は、第1の蓄電装置12とブレーキ装置2の第1のコネクタ2Aとの間を繋ぐ第1の外部配線25Aと、該第1のコネクタ2Aと電動機3との間を繋ぐ第1の内部配線25Bとを含んで構成されている。第2の配線26は、電源供給部16とブレーキ装置2の第2のコネクタ2Bとの間を繋ぐ第2の外部配線26Aと、該第2のコネクタ2Bと制御装置8との間を繋ぐ第2の内部配線26Bとを含んで構成されている。また、第2の配線26の途中(より具体的には、第2の内部配線26Bの途中)には、電源供給部16からブレーキ装置2の制御装置8に向かう方向の電流を許容し、逆方向の電流を遮断する第3のダイオード27が設けられている。第3のダイオード27は、電流の逆流を防止する逆流防止装置であり、ブレーキ装置2内に設けられている。
実施形態による4輪自動車のブレーキシステム1は、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
車両の運転者がブレーキペダルを踏込み操作すると、ブレーキ装置2の制御装置8は、ブレーキペダルの踏込み量に応じて電動機3のモータ4を駆動し、マスタシリンダ内にブレーキ液圧を発生させる。マスタシリンダ内で発生したブレーキ液圧は、ホイルシリンダ(前輪側ブレーキ、後輪側ブレーキ)に供給される。これにより左,右の前輪と左,右の後輪とに制動力が付与される。一方、運転者がブレーキペダルの踏込みを解除すると、電動機3のモータ4が踏込み時とは逆方向に回転し、ホイルシリンダからマスタシリンダにブレーキ液が戻る。これにより、制動力の付与が解除される。
ここで、ブレーキペダルの踏込み等により走行中の車両を減速ないし停止させ、かつ、極低速ないし停止した状態で所定時間経過すると、アイドリング停止機能によりエンジンが停止する。エンジンが停止すると、ジェネレータによる発電が停止する。このとき、第1の蓄電装置12の電圧が第2の蓄電装置15の電圧よりも高いときは、ブレーキ装置2の電動機3と制御装置8との両方に、第1の蓄電装置12から電力が供給される。即ち、第1の蓄電装置12の電圧が第2の蓄電装置15の電圧よりも高いときは、電源供給部16を介して第1の蓄電装置12の電力が制御装置8に供給される。換言すれば、ブレーキ装置2の電動機3には、第1の配線25を介して第1の蓄電装置12の電圧が印加され、ブレーキ装置2の制御装置8には、第2の配線26を介して第1の蓄電装置12の電圧が印加される。
この状態で、運転者が車両を発進させるため操作(例えば、ブレーキペダルの踏込みの解除)を行うと、第1の蓄電装置12から始動装置13に電力が供給さる。これにより、始動装置13が回転し、エンジンの始動が行われる。このとき、第1の蓄電装置12から始動装置13への電力の供給に伴って、第1の蓄電装置12の電圧が第2の蓄電装置15の電圧よりも低くなる可能性がある。この場合には、電源供給部16から出力される電力が、第1の蓄電装置12から第2の蓄電装置15に切換わる。これにより、ブレーキ装置2の制御装置8には、第2の配線26を介して第2の蓄電装置15の電圧が印加される。このため、第1の蓄電装置12の電圧が低下しても、制御装置8が低電圧となってリセット(再起動)されることを抑制できる。
一方、ブレーキ装置2の電動機3には、第1の配線25を介して第1の蓄電装置12の電圧が印加され、第2の蓄電装置15の電圧は印加されない。即ち、ブレーキ装置2の電動機3には、第1の蓄電装置12の電圧が第2の蓄電装置15の電圧より低くなっても、第2の蓄電装置15の電力が供給されない。このため、第2の蓄電装置15の消費電力を抑制することができる。
かくして、第1の実施形態では、電動機3は、第1の配線25によって第1の蓄電装置12から電力が供給され、制御装置8は、第2の配線26によって電源供給部16から電力が供給される。即ち、インバータ回路5は、第2の蓄電装置15と電気的に接続されず、第1の蓄電装置12と電気的に接続され、制御装置8は、第1の蓄電装置12および第2の蓄電装置15と電気的に接続される。このため、第1の蓄電装置12の電圧が十分なとき(所定値である第2の蓄電装置15の電圧よりも高いとき)は、制御装置8に、電源供給部16から第1の蓄電装置12の電力が第2の配線26を介して供給される。
一方、車両に設けられたエンジン(内燃機関)を始動装置13により始動するときに、例えば、エンジンの始動により第1の蓄電装置12の電圧が低下する(所定値である第2の蓄電装置15の電圧以下になる)と、電源供給部16から出力される電力が第2の蓄電装置15に切換わり、制御装置8には、電源供給部16から第2の蓄電装置15の電力が第2の配線26を介して供給される。これにより、第1の蓄電装置12の電圧が低下しても、制御装置8の電圧を確保することができ、制御装置8が低電圧となってリセット(再起動)されることを抑制できる。
一方、電動機3(インバータ回路5)は、電源供給部16から電力が供給されない。即ち、電源供給部16から出力される電力が第2の蓄電装置15に切換わっても、電動機3には、第2の蓄電装置15の電力が供給されない。換言すれば、制御装置8に供給される電力のみが第1の蓄電装置12から第2の蓄電装置15に切換わる。このため、第2の蓄電装置15の消費電力を抑制することができる。これにより、第2の蓄電装置15の容量を低減することができ、例えば、既存の補助電源を第2の蓄電装置15としてそのまま使用することができる。この結果、第1の蓄電装置12の電圧低下による制御装置8の低電圧リセット対策を、コストを抑えて実現することができる。
第1の実施形態では、制御装置8は、第3の配線となる第4の供給部ライン22によって、第1の蓄電装置12から電力が供給される。このため、第1の蓄電装置12の電圧が十分なとき(第2の蓄電装置15の電圧よりも高いとき)は、第1の蓄電装置12から制御装置8に第4の供給部ライン22を介して安定して電力を供給することができる。
第1の実施形態では、電源供給部16は、第1の供給部ライン19と第3の供給部ライン21とを第4の供給部ライン22を介して直接的に接続すると共に、第3の供給部ライン21の途中に第1のダイオード23を設け、第4の供給部ライン22の途中に第2のダイオード24を設ける構成としている。このため、電源供給部16からの出力電力を第1の蓄電装置12から第2の蓄電装置15にシームレスに(断続なく)切換えることができる。このため、電源供給部16の外部に第1の蓄電装置12と制御装置8とを接続する配線が必要なく、部品点数を少なくすることができる。
次に、図2は、第2の実施形態を示している。第2の実施形態の特徴は、第1の蓄電装置と制御装置とが電源供給部の外部に設けた第3の配線によって接続される構成としたことにある。なお、第2の実施形態では、第1の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。
ブレーキ装置2には、第1のコネクタ2Aと第2のコネクタ2Bとに加え、第3のコネクタ2Cが設けられている。即ち、第2の実施形態では、3つのコネクタ2A,2B,2Cがブレーキ装置2に設けられている。
電源供給部31は、第1の蓄電装置12の電圧が所定値以下になった(ことを検知した)ときに、出力する電力を第1の蓄電装置12から第2の蓄電装置15に切換えることができる。このために、電源供給部31は、第2の蓄電装置15と、充電回路18と、切換スイッチ32とを含んで構成されている。切換スイッチ32は、第1の蓄電装置12の電圧に応じて、第2の配線26を第1の蓄電装置12または第2の蓄電装置15に接続させるものである。
このために、切換スイッチ32は、第5の供給部ライン33を介して第1の供給部ライン19に接続され、第6の供給部ライン34を介して第2の蓄電装置15と接続され、第7の供給部ライン35を介して第2の配線26に接続されている。この場合、第5の供給部ライン33の一端側は、第1の供給部ライン19の中間部に接続され、第5の供給部ライン33の他端側は、切換スイッチ32に接続されている。即ち、第1の供給部ライン19は、その途中から第5の供給部ライン33が分岐している。
切換スイッチ32は、第1の蓄電装置12の電圧が高い(所定値を超えている)ときは、第5の供給部ライン33と第7の供給部ライン35とを接続させる。これに対して、第1の蓄電装置12の電圧が所定値以下のときは、図2に示すように、切換スイッチ32は、第6の供給部ライン34と第7の供給部ライン35とを接続させる。切換スイッチ32は、例えば、電源供給部31に設けられた電源供給部用制御装置(図示せず)からの指令により切換えられる。電源供給部用制御装置には、例えば、第1の蓄電装置12の電圧を検出する電圧検出センサ(図示せず)が接続されている。電源供給部用制御装置は、電圧検出センサの検出値が所定値以下になると、切換スイッチ32を図2に示す切換え位置にする。所定値は、制御装置8を安定して動作させることができる(リセットされない)電圧値となるように、制御装置8の仕様、車両の仕様等に応じて設定する。なお、電源供給部用制御装置は、第1の蓄電装置12の電圧を、CANを構成する車両データバスから取得する構成といてもよい。
第3の配線36は、第1の配線25および第2の配線26とは異なる配線であり、電源供給部31の外部に設けられている。第3の配線36は、第1の蓄電装置12からブレーキ装置2の制御装置8に電力を供給する。第3の配線36は、電源供給部31外で、第1の蓄電装置12とブレーキ装置2の制御装置8とに接続している。即ち、第3の配線36の一端側は、ブレーキ装置2外で、第1の蓄電装置12に接続され、第3の配線36の他端側は、ブレーキ装置2内で制御装置8に接続されている。より具体的には、第3の配線36の他端側は、第2の配線26の途中、即ち、第2の内部配線26Bのうち第3のダイオード27と制御装置8との間に接続されている。この場合、第3の配線36は、第1の蓄電装置12とブレーキ装置2の第3のコネクタ2Cとの間を繋ぐ第3の外部配線36Aと、該第3のコネクタ2Cと第2の内部配線26Bとの間を繋ぐ第3の内部配線36Bとを含んで構成されている。そして、第3の配線36(第3の内部配線36B)の途中には、第1の蓄電装置12からブレーキ装置2の制御装置8に向かう方向の電流を許容し、逆方向の電流を遮断する第4のダイオード37が設けられている。第4のダイオード37は、電流の逆流を防止する逆流防止装置であり、ブレーキ装置2内に設けられている。
第2の実施形態は、上述の如き切換スイッチ32の切換えにより電源供給部31から出力する電力を第1の蓄電装置12と第2の蓄電装置15との間で切換えるもので、その基本的作用については、第1の実施形態によるものと格別差異はない。
特に、第2の実施形態では、電源供給部31内に、出力する電圧を第1の蓄電装置12から第2の蓄電装置15に切換えるための切換スイッチ32を設けている。これと共に、電源供給部31外に、第1の蓄電装置12とブレーキ装置2の制御装置8とに接続する第3の配線36を設けている。このため、電源供給部31から出力される電力が、第1の蓄電装置12(または第2の蓄電装置15)から第2の蓄電装置15(または第1の蓄電装置12)に切換わるときに、切換スイッチ32の切換えによって出力電圧が一時的(瞬間的)に途切れる(断続する)ことがあっても、第1の蓄電装置12から第3の配線を通じて制御装置8に電力を供給し続けることができる。これにより、電源供給部31から出力される電力が第1の蓄電装置12と第2の蓄電装置15との間で切換わるときにも、制御装置8に安定して電力を供給することができる。
次に、図3は、第3の実施形態を示している。第3の実施形態の特徴は、第3の配線がブレーキ装置内で第1の配線から分岐して制御装置に接続される構成としたことにある。なお、第3の実施形態では、第2の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。
ブレーキ装置2には、第1の実施形態のブレーキ装置2と同様に、2つのコネクタ2A,2Bが設けられている。第3の配線41は、ブレーキ装置2の内部に設けられ、第1の蓄電装置12から制御装置8に電力を供給する。即ち、第3の配線41は、ブレーキ装置2内で、第1の蓄電装置12と制御装置8とを接続するものである。この場合、第3の配線41は、ブレーキ装置2内で、第1の配線25から分岐して制御装置8に接続されている。即ち、第3の配線41の一端側は、第1の配線25の途中、より具体的には、第1の内部配線25Bの途中に接続されている。第3の配線41の他端側は、第2の配線26の途中、即ち、第2の内部配線26Bのうち第3のダイオード27と制御装置8との間に接続されている。第3の配線41は、ブレーキ装置2の内部配線となっており、第3の配線41の途中には、第4のダイオード37が設けられている。
第3の実施形態は、上述の如き第3の配線41により第1の蓄電装置12から制御装置8に電力を供給するもので、その基本的作用については、第2の実施形態によるものと格別差異はない。特に、第3の実施形態では、ブレーキ装置2内に第3の配線41を設けているため、第2の実施形態と比較して、ブレーキ装置2のコネクタ2Cを少なくできる。これに加えて、第1の蓄電装置12とブレーキ装置2との間を接続するワイヤーハーネスを1本(第1の配線25のみ)にできる。これにより、ワイヤーハーネスの接続作業の簡素化、延いては、コストの低減を図ることができる。
次に、図4は、第4の実施形態を示している。第4の実施形態の特徴は、第1〜第3の実施形態で用いたような電源供給部を備えずに、制御装置に出力する電力を第1の蓄電装置から第2の蓄電装置に切換えることができる構成としたことにある。なお、第4の実施形態では、第2の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。
第4の実施形態では、第1〜第3の実施形態で用いたような電源供給部16,31(図1〜図3)を備えていない。第4の実施形態では、第1の蓄電装置12と充電回路18とを、第1の充電ライン51により接続している。また、充電回路18と第2の蓄電装置15とを、第2の充電ライン52により接続している。さらに、第2の蓄電装置15と制御装置とを第2の配線53により接続している。第2の配線53は、第2の蓄電装置15とブレーキ装置2の第2のコネクタ2Bとの間を繋ぐ第2の外部配線53Aと、該第2のコネクタ2Bと制御装置8との間を繋ぐ第2の内部配線53Bとを含んで構成されている。第2の内部配線53Bの途中には、第3のダイオード27が設けられている。
第4の実施形態では、制御装置8は、第2の配線53を介して第2の蓄電装置15と接続され、第3の配線36を介して第1の蓄電装置12と接続されている。この場合、第2の配線53(第2の内部配線53B)には、第3のダイオード27が設けられており、第3の配線36には、第4のダイオード37が設けられている。これにより、第1の蓄電装置12の電圧が所定値以下(即ち、第2の蓄電装置15の電圧以下)になったときに、制御装置8に出力する電力を第1の蓄電装置12から第2の蓄電装置15に切換えることができる。
このような、第4の実施形態では、電動機3は、第1の蓄電装置12に接続している第1の配線25によって、第1の蓄電装置12から電力が供給される。一方、制御装置8は、第2の蓄電装置15に接続している第2の配線53と、第1の蓄電装置12に接続している第3の配線36とによって、第1の蓄電装置12または第2の蓄電装置15(のうち出力電圧が大きい蓄電装置)から電力が供給される。
第4の実施形態は、上述の如き第3の配線36と第2の配線53とによって、第1の蓄電装置12または第2の蓄電装置15から制御装置8に電力を供給するもので、その基本的作用については、第2の実施形態によるものと格別差異はない。
即ち、第4の実施形態では、電動機3は、第1の配線25によって第1の蓄電装置12から電力が供給され、制御装置8は、第2の配線53によって第2の蓄電装置15から、または、第3の配線36によって第1の蓄電装置12から電力が供給される。即ち、インバータ回路5は、第2の蓄電装置15と電気的に接続されず、第1の蓄電装置12と電気的に接続され、制御装置8は、第1の蓄電装置12および第2の蓄電装置15と電気的に接続される。
このため、第1の蓄電装置12の電圧が十分なとき(第2の蓄電装置15の電圧よりも高いとき)は、制御装置8に第1の蓄電装置12から第3の配線36を介して電力が供給される。これに対して、エンジンの始動等により第1の蓄電装置12の電圧が低下する(第2の蓄電装置15の電圧以下になる)と、制御装置8には、第2の蓄電装置15から第2の配線53を介して電力が供給される。これにより、第1の蓄電装置12の電圧が低下しても、制御装置8の電圧を確保することができ、制御装置8が低電圧となってリセット(再起動)されることを抑制できる。一方、電動機3(インバータ回路5)は、第2の蓄電装置15から電力が供給されない。このため、第2の蓄電装置15の消費電力を抑制することができる。これにより、第2の蓄電装置15の容量を低減することができる。
次に、図5は、第5の実施形態を示している。第5の実施形態の特徴は、第3の配線がブレーキ装置内で第1の配線から分岐して制御装置に接続される構成としたことにある。なお、第5の実施形態では、第4の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。
ブレーキ装置2には、第1の実施形態のブレーキ装置2と同様に、2つのコネクタ2A,2Bが設けられている。第3の配線61は、ブレーキ装置2内で、第1の配線25から分岐して制御装置8に接続されている。第3の配線61の途中には、第4のダイオード37が設けられている。
第5の実施形態は、上述の如き第3の配線61により第1の蓄電装置12から制御装置8に電力を供給するもので、その基本的作用については、第4の実施形態によるものと格別差異はない。特に、第5の実施形態では、ブレーキ装置2内に第3の配線61を設けているため、第4の実施形態と比較して、ブレーキ装置2のコネクタ2Cを少なくできる。これに加えて、第1の蓄電装置12とブレーキ装置2との間を接続するワイヤーハーネスを1本(第1の配線25のみ)にできる。
次に、図6および図7は、第6の実施形態を示している。第6の実施形態の特徴は、ブレーキ装置内に第2の蓄電装置から制御装置への電力供給を遮断または接続する遮断装置を有する構成としたことにある。なお、第6の実施形態では、第2の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。
ブレーキ装置2は、その内部に遮断装置71を有している。遮断装置71は、ブレーキ装置2内で、第2の配線26の途中、より具体的には、第2の内部配線26Bのうちブレーキ装置2の第2のコネクタ2Bと第3のダイオード27との間に設けられている。遮断装置71は、電源供給部31(より具体的には、第2の蓄電装置15)から制御装置8への電力供給を遮断または接続する。遮断装置71は、制御装置8により遮断と接続とが制御される。このために、遮断装置71は、制御装置8と信号線72を介して接続されている。遮断装置71は、例えば、電磁リレー等のスイッチにより構成することができる。
遮断装置71は、第1の蓄電装置12の電圧が所定値以下になったときに、第2の蓄電装置15から制御装置8への電力供給を接続する接続状態となる。一方、第1の蓄電装置12の電圧が所定値よりも高いときは、遮断装置71は、第2の蓄電装置15から制御装置8への電力供給を遮断する遮断状態となる。制御装置8は、第1の蓄電装置12の電圧を、例えば、CANを構成する車両データバスから取得する。なお、所定値は、制御装置8を安定して動作させることができる(リセットされない)電圧値となるように、制御装置8の仕様、車両の仕様等に応じて設定する。また、遮断装置71を切換える電圧の所定値は、電源供給部31の切換スイッチ32を切換える電圧の所定値と同じにしてもよいし、異ならせてもよい(例えば、切換スイッチ32の所定値よりも遮断装置71の所定値を低くしてもよい)。
図7は、制御装置8により行われる制御処理を示している。制御装置8は、図7に示す制御処理を、所定の制御周期で繰り返し実行する。図7の制御処理が開始されると、S1では、第1の蓄電装置12の電圧が所定値以下であるか否かを判定する。この判定は、車両データバスから取得される第1の蓄電装置12の電圧を用いることができる。S1で「YES」、即ち、第1の蓄電装置12の電圧が所定値以下であると判定された場合は、S2に進む。
S2では、遮断装置71を接続状態とする。即ち、制御装置8は、遮断装置71に対して接続の指令を出力する。S2で、遮断装置71を接続状態にしたら、リターンする(リターンを介してスタートに戻り、S1以降の処理を繰り返す)。一方、S1で「NO」、即ち、第1の蓄電装置12の電圧が所定値を超えていると判定された場合は、S3に進む。S3では、遮断装置71を遮断状態とする。即ち、制御装置8は、遮断装置71に対して遮断の指令を出力する。S3で、遮断装置71を遮断状態にしたら、リターンする。
第6の実施形態は、上述の如き遮断装置71をブレーキ装置2内に設けたもので、その基本的作用については、第2の実施形態によるものと格別差異はない。特に、第6の実施形態では、ブレーキ装置2内で、遮断装置71により制御装置8と第2の蓄電装置15との間を遮断または接続することができる。これにより、例えば、電源供給部31から出力される電力が第2の蓄電装置15の電力のときにも、遮断装置71を遮断にすることにより、第1の蓄電装置12の電力を制御装置8に供給することができる。これにより、第2の蓄電装置15の消費電力を抑制することができる。
第6の実施形態では、遮断装置71は、第1の蓄電装置12の電圧が所定値以下になったときに、第2の蓄電装置15から制御装置8への電力供給を接続する接続状態となる。このため、第1の蓄電装置12の電圧が所定値以下になったときに、第2の蓄電装置15から制御装置8に安定して電力を供給することができる。
なお、図8に示す第7の実施形態のように構成してもよい。第7の実施形態は、図3に示す第3の実施形態のブレーキ装置2に遮断装置71を設けたものである。また、図9に示す第8の実施形態のように構成してもよい。第8の実施形態は、図4に示す第4の実施形態のブレーキ装置2に遮断装置71を設けたものである。さらに、図10に示す第9の実施形態のように構成してもよい。第9の実施形態は、図5に示す第5の実施形態のブレーキ装置2に遮断装置71を設けたものである。これら第7〜第9の実施形態についても、第6の実施形態と同様に、ブレーキ装置2内で遮断装置71により制御装置8と第2の蓄電装置15との間を遮断または接続することができる。また、第1の蓄電装置12の電圧が所定値以下になったときにも、制御装置8に安定して電力を供給することができる。
次に、図11および図12は、第10の実施形態を示している。第10の実施形態の特徴は、内燃機関を始動するときに遮断装置を接続する構成としたことにある。なお、第10の実施形態では、第2の実施形態および第6の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。
ブレーキ装置2は、第6の実施形態と同様に、その内部に遮断装置71を有している。ここで、第10の実施形態では、遮断装置71は、内燃機関であるエンジン81の始動時、即ち、エンジン81の始動を行っているときに、第2の蓄電装置15から制御装置8への電力供給を接続する接続状態となる。一方、エンジン81の始動時ではない時、即ち、エンジン81の始動を行っていないとき(例えば、エンジン駆動中のとき、エンジン停止中でアクセサリONのとき)は、遮断装置71は、第2の蓄電装置15から制御装置8への電力供給を遮断する遮断状態となる。
ここで、制御装置8は、エンジン81のクランキング情報(例えば、始動装置13によってエンジン81のクランク軸が回転駆動されている旨の情報)を、例えば、CANを構成する車両データバス82から取得する。制御装置8は、車両データバス82から取得するクランキング情報に基づいて、エンジン81の始動を行っていることを判定する。なお、図11(および後述する図13ないし図15)では、図面が複雑になることを避けるために、エンジン81と始動装置13とを離して図示しているが、通常、始動装置13はエンジン81に設けられている。
図12は、制御装置8により行われる制御処理を示している。制御装置8は、図12に示す制御処理を、所定の制御周期で繰り返し実行する。図12の制御処理が開始されると、S11では、エンジン81の始動を判定する。即ち、S11では、始動装置13によりエンジン81をクランキングしているか否かを判定する。この判定は、車両データバスから取得されるクランキング情報を用いることができる。S11で「YES」、即ち、エンジン81を始動しているときと判定された場合は、S12に進み、遮断装置71を接続状態とし、リターンする。一方、S11で「NO」、即ち、エンジン81を始動しているときではないと判定された場合は、S13に進み、遮断装置71を遮断状態とし、リターンする。
なお、第10の実施形態では、エンジン81の始動を、クランキング情報(始動装置13の回転情報)から判定する場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、例えば、クランキング情報と共に、または、クランキング情報に代えて、アイドリングストップ情報、エンジン回転数情報、車速情報、位置情報(GPS情報)、ブレーキ操作情報等を用いて、エンジン81の始動を判定してもよい。
第10の実施形態は、上述の如きクランキング情報等を用いて遮断装置71を接続状態とするもので、その基本的作用については、第2の実施形態によるものと格別差異はない。特に、第10の実施形態では、第6の実施形態と同様に、ブレーキ装置2内で、遮断装置71により制御装置8と第2の蓄電装置15との間を遮断または接続することができる。これに加えて、第10の実施形態では、エンジン81の始動中(始動動作中)、即ち、第1の蓄電装置12から始動装置13に電力が供給されることにより第1の蓄電装置12の電圧が低下するときに、遮断装置71が接続状態となる。これにより、エンジン81の始動中に第2の蓄電装置15から制御装置8に安定して電力を供給することができる。
なお、図13に示す第11の実施形態のように構成してもよい。第11の実施形態は、図3に示す第3の実施形態のブレーキ装置2に遮断装置71を設けると共に、エンジン81を始動しているときに遮断装置71を接続状態にするものである。また、図14に示す第12の実施形態のように構成してもよい。第12の実施形態は、図4に示す第4の実施形態のブレーキ装置2に遮断装置71を設けると共に、エンジン81を始動しているときに遮断装置71を接続状態にするものである。さらに、図15に示す第13の実施形態のように構成してもよい。第13の実施形態は、図5に示す第5の実施形態のブレーキ装置2に遮断装置71を設けると共に、エンジン81を始動しているときに遮断装置71を接続状態にするものである。これら第11〜第13の実施形態についても、第6の実施形態と同様に、ブレーキ装置2内で遮断装置71により制御装置8と第2の蓄電装置15との間を遮断または接続することができる。これに加えて、第10の実施形態と同様に、エンジン81の始動中に制御装置8に安定して電力を供給することができる。
次に、図16および図17は、第14の実施形態を示している。第14の実施形態の特徴は、逆流防止機能診断部が逆流防止装置の異常を検出したときに、第2の蓄電装置から制御装置への電力供給を遮断する構成としたことにある。なお、第14の実施形態では、第2の実施形態および第6の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。
ブレーキ装置2は、第6の実施形態と同様に、その内部に遮断装置71を有している。また、ブレーキ装置2内には、電流の逆流を防止する逆流防止装置としての第3のダイオード27と第4のダイオード37とが設けられている。第3のダイオード27は、第2の配線26(第2の内部配線26B)の途中に設けられている。第3のダイオード27は、電源供給部31からブレーキ装置2の制御装置8に向かう方向の電流を許容し、逆方向の電流を遮断する。第4のダイオード37は、第3の配線36(第3の内部配線36B)の途中に設けられている。第4のダイオード37は、第1の蓄電装置12からブレーキ装置2の制御装置8に向かう方向の電流を許容し、逆方向の電流を遮断する。
第1の逆流防止機能診断部91は、第3の配線36(第3の内部配線36B)に設けられている。第1の逆流防止機能診断部91は、第4のダイオード37が機能していることを診断する。即ち、第1の逆流防止機能診断部91は、第3の配線36に第1の蓄電装置12からブレーキ装置2の制御装置8に向かう方向の電流が流れている(正常:第4のダイオード37が機能している)か、これとは逆方向の電流が流れている(異常:第4のダイオード37が機能していない)か、を検出する。第1の逆流防止機能診断部91は、制御装置8と第3の信号線93を介して接続されている。第1の逆流防止機能診断部91は、第3の信号線93を介して制御装置8に、第4のダイオード37の診断結果(正常、異常)を出力する。
第2の逆流防止機能診断部92は、第2の配線26(第2の内部配線26B)に設けられている。第2の逆流防止機能診断部92は、第3のダイオード27が機能していることを診断する。即ち、第2の逆流防止機能診断部92は、第2の配線26に電源供給部31からブレーキ装置2の制御装置8に向かう方向の電流が流れている(正常:第3のダイオード27が機能している)か、これとは逆方向の電流が流れている(異常:第3のダイオード27が機能していない)か、を検出する。第2の逆流防止機能診断部92は、制御装置8と第4の信号線94を介して接続されている。第2の逆流防止機能診断部92は、第4の信号線94を介して制御装置8に、第3のダイオード27の診断結果(正常、異常)を出力する。
制御装置8には、第1の逆流防止機能診断部91の診断結果と第2の逆流防止機能診断部92の診断結果とが入力される。制御装置8は、第1の逆流防止機能診断部91が異常を検出したときに、遮断装置71を遮断状態にすることにより、第2の蓄電装置15から制御装置8への電力供給を遮断する。また、制御装置8は、第2の逆流防止機能診断部92が異常を検出したときに、遮断装置71を遮断状態にすることにより、第2の蓄電装置15から制御装置8への電力供給を遮断する。
図17は、制御装置8により行われる制御処理を示している。制御装置8は、図17に示す制御処理を、所定の制御周期で繰り返し実行する。図17の制御処理が開始されると、S21では、逆流防止装置の異常を検出したか否かを判定する。即ち、S21では、第3のダイオード27の異常および第4のダイオード37の異常を判定する。具体的には、S21では、第1の逆流防止機能診断部91で異常が検出されたか否か、および、第2の逆流防止機能診断部92で異常が検出されたか否かを判定する。S21で「YES」、即ち、第3のダイオード27と第4のダイオード37とのうちの少なくとも一方に異常があると判定された場合は、S22に進み、遮断装置71を遮断状態とし、リターンする。一方、S21で「NO」、即ち、第3のダイオード27および第4のダイオード37が異常でない(正常である)と判定された場合は、S23に進み、遮断装置71を接続状態とし、リターンする。
第14の実施形態は、上述の如き第1の逆流防止機能診断部91および第2の逆流防止機能診断部92により異常を検出したときに、遮断装置71を遮断状態とするもので、その基本的作用については、第6の実施形態によるものと格別差異はない。特に、第14の実施形態では、第3のダイオード27と第4のダイオード37とのうちの少なくとも一方に異常が発生したときにも、ブレーキ装置2内の遮断装置71を遮断状態にすることにより、電流の逆流を防止することができる。
なお、図18に示す第15の実施形態のように構成してもよい。第15の実施形態は、図3に示す第3の実施形態のブレーキ装置2に遮断装置71および逆流防止機能診断部91,92を設けると共に、ダイオード27,37に異常が発生したときに遮断装置71を遮断状態にするものである。また、図19に示す第16の実施形態のように構成してもよい。第16の実施形態は、図4に示す第4の実施形態のブレーキ装置2に遮断装置71および逆流防止機能診断部91,92を設けると共に、ダイオード27,37に異常が発生したときに遮断装置71を遮断状態にするものである。さらに、図20に示す第17の実施形態のように構成してもよい。第17の実施形態は、図5に示す第5の実施形態のブレーキ装置2に遮断装置71および逆流防止機能診断部91,92を設けると共に、ダイオード27,37に異常が発生したときに遮断装置71を遮断状態にするものである。これら第15〜第17の実施形態についても、第6の実施形態と同様に、ブレーキ装置2内で遮断装置71により制御装置8と第2の蓄電装置15との間を遮断または接続することができる。これに加えて、第14の実施形態と同様に、ダイオード27,37に異常が発生したときにも、遮断装置71を遮断状態にすることにより、電流の逆流を防止することができる。
上述した各実施形態では、ブレーキ装置2として電動倍力装置を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、ブレーキ装置は、液圧供給装置(ESC)、電動ブレーキ、電動駐車ブレーキ等、制御装置により電動機を制御することにより車両に制動力を発生させる各種のブレーキ装置を用いることができる。
さらに、各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。
以上の実施形態によれば、第2の蓄電装置(第2の電源)の消費電力を抑制することができる。
以上説明した実施形態に基づくブレーキシステム及び電動ブレーキ駆動装置として、例えば下記に述べる態様のものが考えられる。
(1).第1の態様としては、車両の制動力を発生させる電動機および電動機を制御する制御装置を有するブレーキ装置と、車両に設けられ、始動装置に接続される第1の蓄電装置と、第1の蓄電装置とは別に車両に設けられる第2の蓄電装置と、第1の蓄電装置の電圧が所定値以下になったときに、出力する電力を第1の蓄電装置から第2の蓄電装置に切換える電源供給部とを有し、電動機は、第1の配線によって第1の蓄電装置から電力が供給され、制御装置は、第2の配線によって電源供給部から電力が供給される。
この第1の態様によれば、例えば、内燃機関の始動等により第1の蓄電装置の電圧が低下する(所定値以下になる)と、電源供給部から出力される電力が第2の蓄電装置に切換わり、制御装置には、電源供給部から第2の蓄電装置の電力が第2の配線を介して供給される。これにより、第1の蓄電装置の電圧が低下しても、制御装置の電圧を確保することができ、制御装置が低電圧となってリセット(再起動)されることを抑制できる。一方、電動機は、電源供給部から電力が供給されない。即ち、電源供給部から出力される電力が第2の蓄電装置に切換わっても、電動機には、第2の蓄電装置の電力が供給されない。このため、第2の蓄電装置の消費電力を抑制することができる。これにより、第2の蓄電装置の容量を低減することができ、例えば、既存の補助電源を第2の蓄電装置としてそのまま使用することができる。この結果、第1の蓄電装置の電圧低下による制御装置の低電圧リセット対策を、コストを抑えて実現することができる。
(2).第2の態様としては、第1の態様において、制御装置は、第1の配線および第2の配線とは異なる第3の配線によって、第1の蓄電装置から電力が供給される。
この第2の態様によれば、第1の蓄電装置の電圧が十分なときは、第1の蓄電装置から制御装置に第3の配線を介して安定して電力を供給することができる。
(3).第3の態様としては、第2の態様において、第3の配線は、第1の蓄電装置と制御装置とに接続している。
この第3の態様によれば、電源供給部から出力される電力が、第1の蓄電装置(または第2の蓄電装置)から第2の蓄電装置(または第1の蓄電装置)に切換わるときに、出力電圧が一時的(瞬間的)に途切れる(断続する)ことがあっても、第1の蓄電装置から第3の配線を通じて制御装置に電力を供給し続けることができる。これにより、電源供給部から出力される電力が第1の蓄電装置と第2の蓄電装置との間で切換わるときにも、制御装置に安定して電力を供給することができる。
(4).第4の態様としては、第2の態様において、第3の配線は、ブレーキ装置内で、第1の配線から分岐して制御装置に接続されている。
この第3の態様によれば、第1の蓄電装置とブレーキ装置との間を接続するワイヤーハーネスを1本(第1の配線のみ)にできる。これにより、ワイヤーハーネスの接続作業の簡素化、延いては、コストの低減を図ることができる。
(5).第5の態様としては、第2、第3または第4の態様において、ブレーキ装置内には、第2の蓄電装置から制御装置への電力供給を遮断または接続する遮断装置が設けられ、該遮断装置は、制御装置により制御される構成としている。
この第5の態様によれば、ブレーキ装置内で、制御装置と第2の蓄電装置との間を遮断または接続することができる。これにより、例えば、電源供給部から出力される電力が第2の蓄電装置の電力のときにも、遮断装置を遮断にすることにより、第1の蓄電装置の電力を制御装置に供給することができる。この結果、この面からも、第2の蓄電装置の消費電力を抑制することができる。
(6).第6の態様としては、第5の態様において、遮断装置は、第1の蓄電装置の電圧が所定値以下になったときに、第2の蓄電装置から制御装置への電力供給を接続する構成としている。
この第6の態様によれば、第1の蓄電装置の電圧が所定値以下になったときに、第2の蓄電装置から制御装置に安定して電力を供給することができる。
(7).第7の態様としては、第2,第3,第4または第5の態様において、車両に設けられた内燃機関を始動装置により始動するときに、第2の蓄電装置から第2の配線によって制御装置へ電力が供給される構成としている。
この第7の態様によれば、内燃機関の始動中、即ち、第1の蓄電装置から始動装置に電力が供給されているときに、第2の蓄電装置から制御装置に安定して電力を供給することができる。
(8).第8の態様として、第2,第3または第4の態様において、ブレーキ装置内に、電流の逆流を防止する逆流防止装置と、逆流防止装置が機能していることを診断する逆流防止機能診断部と、第2の蓄電装置から制御装置への電力供給を遮断または接続する遮断装置とを有し、逆流防止機能診断部が異常を検出したときに、第2の蓄電装置から制御装置への電力供給を遮断する構成としている。
この第8の態様によれば、逆流防止装置の機能に異常が発生したときにも、ブレーキ装置内の遮断装置を遮断にすることにより、電流の逆流を防止することができる。
(9).第9の態様として、車両の制動力を発生させる電動機および電動機を制御する制御装置を有するブレーキ装置と、車両に設けられ、始動装置に接続される第1の蓄電装置と、第1の蓄電装置とは別に車両に設けられる第2の蓄電装置とを有し、電動機は、第1の配線によって第1の蓄電装置から電力が供給され、制御装置は、第2の配線によって第2の蓄電装置から、または、第3の配線によって第1の蓄電装置から電力が供給される。
この第9の態様によれば、第1の蓄電装置の電圧が十分なときは、制御装置に第1の蓄電装置から第3の配線を介して電力が供給される。これに対して、内燃機関の始動等により第1の蓄電装置の電圧が低下する(所定値以下になる)と、制御装置には、第2の蓄電装置から第2の配線を介して電力が供給される。これにより、第1の蓄電装置の電圧が低下しても、制御装置の電圧を確保することができ、制御装置が低電圧となってリセット(再起動)されることを抑制できる。一方、電動機は、第2の蓄電装置から電力が供給されない。このため、第2の蓄電装置の消費電力を抑制することができる。これにより、第2の蓄電装置の容量を低減することができ、例えば、既存の補助電源を第2の蓄電装置としてそのまま使用することができる。この結果、第1の蓄電装置の電圧低下による制御装置の低電圧リセット対策を、コストを抑えて実現することができる。
(10).第10の態様として、車両の制動力を発生させるモータに電力を供給するパワー素子と、パワー素子を制御する演算素子とを有し、車両に設けられ該車両内の機器に電力を供給する第1の電源と第1の電源とは別に車両に設けられ第1の電源の電圧低下に伴って該車両内の機器に電力を供給する第2の電源とに接続される電動ブレーキ駆動装置であって、パワー素子は、第2の電源と電気的に接続されず、第1の電源と電気的に接続され、演算素子は、第1の電源および第2の電源と電気的に接続される。
この第10の態様によれば、第1の電源の電圧が十分なときは、パワー素子を制御する演算素子に、第1の電源から電力が供給される。これに対して、内燃機関の始動等により第1の電源の電圧が低下すると、演算素子には、第2の電源から電力が供給される。これにより、第1の電源の電圧が低下しても、演算素子の電圧を確保することができ、演算素子が低電圧となってリセット(再起動)されることを抑制できる。一方、モータに電力を供給するパワー素子は、第2の電源から電力が供給されない。このため、第2の電源の消費電力を抑制することができる。これにより、第2の電源の容量を低減することができ、例えば、既存の補助電源を第2の電源としてそのまま使用することができる。この結果、第1の電源の電圧低下による演算素子の低電圧リセット対策を、コストを抑えて実現することができる。
1 ブレーキシステム
2 ブレーキ装置
3 電動機
4 モータ
5 インバータ回路(パワー素子)
8 制御装置(演算素子)
9 ECU(電動ブレーキ駆動装置)
12 第1の蓄電装置(第1の電源)
13 始動装置
15 第2の蓄電装置(第2の電源)
16,31 電源供給部
22 第4の供給部ライン(第3の配線)
25 第1の配線
26,53 第2の配線
27 第3のダイオード(逆流防止装置)
36,41,61 第3の配線
37 第4のダイオード(逆流防止装置)
71 遮断装置
81 エンジン
91 第1の逆流防止機能診断部
92 第2の逆流防止機能診断部

Claims (10)

  1. 車両の制動力を発生させる電動機および前記電動機を制御する制御装置を有するブレーキ装置と、
    車両に設けられ、始動装置に接続される第1の蓄電装置と、
    前記第1の蓄電装置とは別に前記車両に設けられる第2の蓄電装置と、
    前記第1の蓄電装置の電圧が所定値以下になったときに、出力する電力を前記第1の蓄電装置から前記第2の蓄電装置に切換える電源供給部とを有し、
    前記電動機は、前記第1の蓄電装置に接続している第1の配線によって、前記第1の蓄電装置から電力が供給され、
    前記制御装置は、前記電源供給部に接続している第2の配線によって、前記電源供給部から電力が供給されることを特徴とするブレーキシステム。
  2. 前記制御装置は、前記第1の配線および前記第2の配線とは異なる第3の配線によって、前記第1の蓄電装置から電力が供給されることを特徴とする請求項1に記載のブレーキシステム。
  3. 前記第3の配線は、前記第1の蓄電装置と前記制御装置とに接続していることを特徴とする請求項2に記載のブレーキシステム。
  4. 前記第3の配線は、前記ブレーキ装置内で、前記第1の配線から分岐して前記制御装置に接続されることを特徴とする請求項2に記載のブレーキシステム。
  5. 前記ブレーキ装置内には、前記第2の蓄電装置から前記制御装置への電力供給を遮断または接続する遮断装置が設けられ、該遮断装置は、前記制御装置により制御されることを特徴とする請求項2,3または4に記載のブレーキシステム。
  6. 前記遮断装置は、前記第1の蓄電装置の電圧が所定値以下になったときに、前記第2の蓄電装置から前記制御装置への電力供給を接続することを特徴とする請求項5に記載のブレーキシステム。
  7. 前記制御装置は、前記車両に設けられた内燃機関を前記始動装置により始動するときに、前記第2の蓄電装置から前記第2の配線によって電力が供給されることを特徴とする請求項2,3,4または5に記載のブレーキシステム。
  8. 前記ブレーキ装置内に、電流の逆流を防止する逆流防止装置と、
    前記逆流防止装置が機能していることを診断する逆流防止機能診断部と、
    前記第2の蓄電装置から前記制御装置への電力供給を遮断または接続する遮断装置とを有し、
    前記逆流防止機能診断部が異常を検出したときに、前記第2の蓄電装置から前記制御装置への電力供給を遮断することを特徴とする請求項2,3または4に記載のブレーキシステム。
  9. 車両の制動力を発生させる電動機および前記電動機を制御する制御装置を有するブレーキ装置と、
    車両に設けられ、始動装置に接続される第1の蓄電装置と、
    前記第1の蓄電装置とは別に前記車両に設けられる第2の蓄電装置とを有し、
    前記電動機は、前記第1の蓄電装置に接続している第1の配線によって、前記第1の蓄電装置から電力が供給され、
    前記制御装置は、前記第2の蓄電装置に接続している第2の配線と、前記第1の蓄電装置に接続している第3の配線とによって、前記第1の蓄電装置または前記第2の蓄電装置のうち出力電圧が大きい蓄電装置から電力が供給されることを特徴とするブレーキシステム。
  10. 車両の制動力を発生させるモータに電力を供給するパワー素子と、前記パワー素子を制御する演算素子とを有し、
    前記車両に設けられ該車両内の機器に電力を供給する第1の電源と前記第1の電源とは別に前記車両に設けられ前記第1の電源の電圧低下に伴って該車両内の機器に電力を供給する第2の電源とに接続される電動ブレーキ駆動装置であって、
    前記パワー素子は、前記第2の電源と電気的に接続されず、前記第1の電源と電気的に接続され、
    前記演算素子は、前記第1の電源および前記第2の電源と電気的に接続されることを特徴とする電動ブレーキ駆動装置。
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