JP2019130231A - シート状装置 - Google Patents

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ユカリ 佐居
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Mizuha Marumoto
瑞葉 丸本
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Yukiko Miyakoshi
ゆき子 宮越
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Abstract

【課題】座席に設置されたシート状装置内の作用部の動作をユーザの座り方に応じて制御できるようにする。【解決手段】シート状装置100の上下半分の部分101a及び101bには、荷重センサ102a及び102b、ヒータ104a1等、温度センサ106a1等が設けられている。部分101a及び101bの一方が座席の座部上に、他方が背もたれに面するように配置される。シート状装置100が設置された座席上にユーザが座ると、制御部は、荷重センサ102a及び102bの検知荷重から、部分101a及び101bがそれぞれ座部又は背もたれのどちらにあるかを判定し、座部側と背もたれ側とで、ヒータ104a1等の設定温度その他の制御を切り替える。【選択図】図1

Description

本発明はシート状装置に関する。
特許文献1に記載のシステムでは、集中管理部は、複数のマッサージチェアと個々に異なるチャンネルの赤外線信号によって情報を送受信している。マッサージチェア側からは、使用者の体重、身長、年齢、性別、心拍数、血圧、筋力等が送信される。すると、集中管理部は、その使用者に最も適したマッサージパターンをパターンマッチングによって設定し、マッサージチェアへ送り返す。これによって、個々のマッサージチェアは、それぞれの使用者に最も適した態様でマッサージを施すことができる。
特許文献2に記載されたマッサージチェアにおいて、チェア本体では、もみ玉は座部に着座した使用者にマッサージを施し、スピーカはその使用者に対して音楽等の音声を発生する。発光素子と受光素子との間の光路が遮られたか否かに基づいて使用者が座部に着座しているか否かを判断し、着座していないときはスピーカの音量を下げ、着座しているときはスピーカの音量を上げる。このため、使用者が電源を切らずにチェア本体から離れても、音声が周囲に漏れるのを良好に防止することができる。また、スピーカの音量は徐々に変化するので、その音量の変化によって使用者のリラックス状態が害されることもない。
特許文献3に記載のマッサージ機は、マット型であり、使用者の身長方向に沿って並ぶ複数の分割体を含むマット本体と、第一分割体の左右それぞれに設けられエアの供給により膨張可能である第一エアセルと、第二分割体の左右それぞれに設けられエアの供給により膨張可能である第二エアセルと、左右の第一エアセルの内の一方を独立して膨張させるための動作と、左右の第二エアセルの内の一方を独立して膨張させるための動作が可能であるエア供給装置とを備えている。
特許文献4には、薄くシート状に配列した光ファイバアレイを用いたセンサが開示される。このセンサは、例えば、椅子の座面に設置するクッションに内蔵され、そのクッション上に座るユーザの脈拍や呼吸を計測するのに用いられる。すなわち、脈拍や呼吸による微細で周期的な身体(臀部から太もも等)の動きが光ファイバアレイに与える振動や動きが、その中を通る光信号に周期的な変化をもたらすので、その変化を検知することで、単位時間あたりの脈拍数や呼吸数を計測するのである。
特開2001−120622号公報 特開2001−120630号公報 特開2017−143939号公報 米国特許出願公開第2017/0215736号公報
本発明は、座席に設置されたシート状装置内の作用部の動作をユーザの座り方に応じて制御できるようにすることを目的とする。
請求項1に係る発明は、座席上に配置されるシートであって、前記シートの面に作用する力の分布を検知するための1以上のセンサと、人体に対して作用をもたらす作用部と、を内蔵したシートと、前記1以上のセンサが検知した前記力の分布に基づき前記作用部の動作を制御する制御手段と、を含むシート状装置である。
請求項2に係る発明は、前記シートは、前記座席の座部から背もたれにわたる大きさであり、前記制御手段は、前記力の分布から前記シートのうち前記座部上に位置する部分と前記背もたれに位置する部分を判別し、前記座部上に位置する部分内の前記作用部と、前記背もたれに位置する部分内の前記作用部とで、異なる制御を行う、請求項1に記載のシート状装置である。
請求項3に係る発明は、前記制御手段は、前記力の分布に基づき前記シート上に座っている前記人体の基準部位の位置を特定し、前記基準部位の位置を基準に前記作用部の動作を制御する、請求項1又は2に記載のシート状装置である。
請求項4に係る発明は、前記シートには、前記作用部の1つとして、前記人体に温熱作用をもたらすヒータが設けられており、前記制御手段は、前記力の分布から特定される前記基準部位としての前記人体の両脚の付け根の位置に最も近いヒータを他のヒータよりも強い強度で動作させる、請求項3に記載のシート状装置である。
請求項5に係る発明は、前記シートには、前記作用部の1つとして、前記人体にマッサージ作用をもたらすマッサージ装置が設けられており、前記制御手段は、前記力の分布から特定される前記基準部位としての前記人体の両脚の付け根の位置を基準に推定される前記人体の1以上のツボに最も近いマッサージ装置を、他の位置のマッサージ装置よりも強い強度で動作させる、請求項3又は4に記載のシート状装置である。
請求項6に係る発明は、前記シートには、前記作用部の1つとして、前記人体に振動作用をもたらす振動装置が設けられており、前記制御手段は、前記力の分布から特定される前記基準部位に最も近い前記振動装置を、他の位置の振動装置よりも強い強度で動作させる、請求項3〜5のいずれか1項に記載のシート状装置である。
請求項7に係る発明は、前記シートには、前記作用部の1つとして、前記人体に微弱電流を供給する供給装置が設けられており、前記制御手段は、前記力の分布から特定される前記基準部位の位置を基準に、前記供給装置のうちのいずれから前記微弱電流が供給されるかを制御する、請求項3〜6のいずれか1項に記載のシート状装置である。
請求項1に係る発明によれば、座席に設置されたシート状装置内の作用部の動作をユーザの座り方に応じて制御できる。
請求項2に係る発明によれば、人体の下半身(臀部や太もも等)と背中(腰等)に対してそれぞれ対応する作用をもたらすことができる。
請求項3に係る発明によれば、座っている人体のなかで作用部の作用対象とする部位を、圧力分布から特定可能な人体の基準部位から求め、その作用対象の部位に作用をもたらすことができる。
請求項4に係る発明によれば、温め効果が高い両脚の付け根に加温することができる。
請求項5に係る発明によれば、両脚の付け根の近傍のツボをマッサージすることができる。
請求項6に係る発明によれば、振動による血行促進効果が高い部位に振動を与えることができる。
請求項7に係る発明によれば、どの供給装置から微弱電流を供給するかを制御することができる。
シート状装置の一例(ヒータ機能)における各種の電装品のシート面内での配置位置を例示する図である。 シート状装置の使用状態を模式的に示す図である。 シート状装置の機能構成を例示する図である。 図1のシート状装置の制御処理の手順を例示する図である。 図1のシート状装置の制御処理における座部モードの処理の手順を例示する図である。 図1のシート状装置の制御処理における背もたれモードの処理の手順を例示する図である。 シート状装置の別の一例(ヒータ機能)における各種の電装品のシート面内での配置位置を例示する図である。 図7のシート状装置の制御処理の手順を例示する図である。 シート状装置の更に別の例(マッサージ機能)における各種の電装品のシート面内での配置位置を例示する図である。 人体のツボの一例を示す図である。 図9のシート状装置の制御処理の手順を例示する図である。 図9のシート状装置において、ユーザが座っている位置に応じて重点的に駆動される揉み玉の位置を例示する図である。 マッサージ機能を持つシート状装置の別の例を示す図である。 シート状装置の更に別の例(振動機能)における各種の電装品のシート面内での配置位置を例示する図である。 人体の背中から下半身にかけての太い血管の位置を示す図である。 シート状装置の更に別の例(誘導による微弱電流機能)における各種の電装品のシート面内での配置位置を例示する図である。 シート状装置の更に別の例(電極による微弱電流機能)における各種の電装品のシート面内での配置位置を例示する図である。 シート状装置の更に別の例(ヒータ機能とリラクゼーション物質放散機能)における各種の電装品のシート面内での配置位置を例示する図である。
図1及び図2を参照して、本実施形態のシート状装置100の一つの例について説明する。図1及び図2に示すように、シート状装置100は、例えば、人の横幅程度の幅と人の首から太ももの付け根まで程度の長さ(この横幅及び長さはあくまで一例)を持つ、矩形の比較的薄い装置である。ここでいう「比較的薄い」とは、シート状装置100を巻いたり折り畳んだりして持ち運びできる程度の厚みであることを意味する。シート状装置100は、例えば、椅子20の座部22から背もたれ24にわたる範囲に掛けて使用される。なお、図2では、シート状装置100を目立つように実際の寸法より太い幅で示している。また、この例のシート状装置100は、着座したユーザの脚部の保温のための膝掛け等のように身体に掛けて使用されることも想定している。
図1に示すように、シート状装置100内には、長手方向に関する中央(図中破線で示す。ただしシート状装置100にその中央を示す何らかの印が設けられている必要はない)で2つの部分101a及び101bに分けることができる。図中下側の半分の部分101aには、荷重センサ102a、ヒータ104a1〜104a3、温度センサ106a1〜106a4等の電装品群が内蔵され、上側の半分の部分101bには、荷重センサ102b、ヒータ104b1〜104b3、温度センサ106b1〜106b4等の電装品群が内蔵される。荷重センサ102aと荷重センサ102b、ヒータ104a1〜104a3とヒータ104b1〜104b3、温度センサ106a1〜106a4と温度センサ106b1〜106b4とは、それぞれ上述した長手方向中央の破線を対称軸として対称な位置関係にある。
シート状装置100は、長手方向の対称軸により区切られる下側及び上側の半分の部分101a及び101bのうちどちらかが椅子20の座部22側に置かれ、残りの半分が背もたれ24に掛かるように配置される。部分101aと101bのどちらを座部22に配置し、どちらを背もたれ24に配置してもよい。
図1中で横長配置のヒータ104a1及び104b1は、シート状装置100が敷かれた椅子20にユーザが座った場合に、ユーザの臀部から両脚の付け根にかけての位置と、腰の位置とにそれぞれ位置する。また、縦長配置のヒータ104a2及び104a3、並びにヒータ104b2及び104b3は、ユーザの両脚の太ももの位置と、背骨の両脇の位置にそれぞれ位置する。例えば部分101aが座部22上に位置するようにシート状装置100を椅子20に設置した場合、ヒータ104a1はユーザの臀部周辺の位置に、ヒータ104b1は腰の位置に、ヒータ104a2及び104a3は両脚の太ももの裏側に、おおよそ位置することとなる。臀部から足の付け根あたりの位置と、腰の位置は、リンパの集まるところであり、それらの部分を温めると全身を温める効果が期待される。
ヒータ104a及び104bは、電力を熱に変換する装置である。ヒータ104a1〜104a3、104b1〜104b3としては、例えば、遠赤外線セラミックヒータ、シリコンゴムヒータ、ポリイミドフィルムヒータ、テープヒータ、ロープヒータ、リボンヒータ等の様々な種類のヒータを用いてよい。セラミックヒータを用いると、遠赤外線の効果により、シート状装置100から離れた内臓等を温める効果も期待される。
なお、以下では、互いに区別する必要がない場合は、ヒータ104a1〜104a3、ヒータ104b1〜104b3をヒータ104と総称する。
荷重センサ102a、102bは、当該センサに掛かる力の大きさを検知するセンサである。荷重センサ102a及び102bは、それぞれ臀部・腰部用のヒータ104a1及び104b1の近傍に配置される。ユーザが座った場合、座部22上の部分101a又は101bに設けられた荷重センサ102a又は102bは、ユーザの体重による大きな荷重を検知するのに対し、背もたれ24側の部分101b又は101aの荷重センサ102b又は102aが検知する荷重は座部22側のそれよりも顕著に小さい値となる。荷重センサ102a及び102bは、シート状装置100の面内において、ヒータ104a1〜104a3、104b1〜104b3と重ならない位置に配置してもよい。また、荷重センサ102a及び102bは、シート状装置100の面内において、他のセンサとも重ならない位置に配置するようにしてもよい。なお、荷重センサ102a及び102bの代わりに、圧力センサを用いてもよい。
温度センサ106a1〜106a4及び106b1〜106b4は、ヒータ104a1〜104a3、104b1〜104b3による加熱の制御のために用いられる。それら温度センサは、ユーザの身体のうちそれらヒータの熱を最も強く受ける部分の近傍の温度を検知する。検知された温度は、それらヒータの制御にフィードバックされる。
温度センサ106a1及び106a3はヒータ104a2に沿って配置され、温度センサ106a2及び106a4はヒータ104a3の隣に配置されている。これらのうち温度センサ106a1及び106a2は、横長配置のヒータ104a1の近くに配置され、温度センサ106a3及び106a4は、シート状装置100の長手方向についての端部近傍に配置される。温度センサ106a1及び106a2のその長手方向に関する配置位置は、シート状装置100の半分の部分101aが椅子20の背もたれ24に配置された場合に、着座しているユーザの腰に面する位置である。また温度センサ106a3及び106a4のその長手方向に関する配置位置は、その半分の部分101aが座部22上に配置された場合に、その上に着座しているユーザの太ももの裏側の膝近くの部位が面する位置である。温度センサ106a1〜106a4、106b1〜106b4は、シート状装置100の面内において、ヒータ104a1〜104a3、104b1〜104b3と重ならない位置に配置してもよい。また、温度センサ106a1〜106a4、106b1〜106b4は、なるべくシート状装置100の表側の面の、表面に近い位置に設ける。
また、図示は省略するが、シート状装置100内には、それら電装品群に対して電力を供給するための電源回路と、電力供給や制御信号の伝達のための配線が設けられている。電源回路は、商用電源等の外部電源又は当該部材が内蔵する電池(例えば充電池)から電力供給を受け、各電装品に電力を供給する。ここでいう外部電源からの電力供給には、商用電源のコンセントからの供給以外に、例えば、USB(Universal Serial Bus)(商標)等の給電機能を持つインタフェースを介するパーソナルコンピュータその他の機器からの電力供給も含まれ得る。
シート状装置100は、椅子20等の座席に対して着脱自在であり、ユーザが座る様々な座席に設置可能である。
シート状装置100は、収納や運搬のために全体的に巻き取ることが可能な柔軟な材質で構成してもよい。この場合、シート状装置100は、椅子20の背もたれ24の表面に対して外装生地の摩擦力で(あるいは、更に、シート状装置100の一部を背もたれ24の上部を跨いで裏側まで掛けることによる重さのバランスを利用して)付着し、下にずり落ちない。例えば、シート状装置100の表側の面(ユーザに身体に接する面)をウール素材等の保温性が高い繊維の生地で形成し、裏側の面(椅子20等の座面、背もたれ面に接する面)の全部又は一部をフェルトやフランネル生地のような高摩擦素材で形成してもよい。例えばウール生地を表側の面に用いた場合、保温性に加え、吸湿・放湿性、難燃性、防汚性、弾力性(形くずれしにくく、シワ等が固定されにくい)等の特性も得られる。また、シート状装置100の表側の面の生地に、抗菌機能や消臭機能を持つ繊維を混ぜてもよい。また、シート状装置100の裏側の面の例えば外周部に、縁取りする形で高摩擦生地を貼り付け又は縫い付けてもよい。シート状装置100を、上述した電装品群を備えた本体部と、この本体部を覆う着脱自在のカバーとから構成してもよい。この場合、カバーの表及び裏側の面をそのようにウール素材及び高摩擦素材でそれぞれ構成してもよい。
また、別の態様として、シート状装置100の少なくとも背もたれ24に面する部分を、自立可能な程度の硬さを持つ構成としてもよい。この場合、シート状装置100は、収納や運搬等のために例えば背もたれ部と座部の境界で二つ折りにできるようにしてもよい。
次に、図3を参照して、シート状装置100の電気的機能構成の一例を説明する。前述の通り、シート状装置100は、上述した荷重センサ102a及び102b、ヒータ104a1〜104a3及び104b1〜104b3、温度センサ106a1〜106a4及び106b1〜106b4に加え、制御部110と通信部112とを備える。
制御部110は、それらセンサから検知信号や検知データ(以下検知データと総称)を受け取り、それら検知データを処理する。制御部110が行う処理には、例えば、それら検知データ群を通信部112経由で外部装置に送信する処理が含まれていてもよい。送信先の外部装置は、例えば、サーバ、PC(パーソナルコンピュータ)、スマートフォン、タブレット端末等である。送信先の外部装置は、制御部110にあらかじめ登録されている。また、制御部110は、センサ群から得た検知データを解析し、解析結果を求めてもよい。例えば、荷重センサ102群の検知荷重の組合せから、制御部110がユーザの着座姿勢の良否や種類を判定してもよい。制御部110は、センサ群から得た検知データの代わりに、あるいはそれら検知データと共に、それら検知データを解析して得た解析結果の情報を外部装置に送信してもよい。また、制御部110は、センサ群からの検知データに基づいて、ヒータ104a1〜104a3及び104b1〜104b3等といった、シート状装置100内のデバイスの動作を制御する。
通信部112は、いずれかの通信規格に準拠したデータ通信を行うための装置である。一つの例では、通信部112は、ユーザの持つ携帯端末(スマートフォン、タブレット端末)等との間で、所定の近接通信規格に従った通信を行う。ここで用いる近接通信規格としては、例えばBluetooth(登録商標)、zigbee(商標)、z-wave(商標)等のパーソナルエリア(例えば数十cm〜数mの範囲)をターゲットとする無線通信規格がある。この例では、通信部112は、制御部110の制御下で、上述のセンサ群が取得したセンサの情報を外部装置に送る。また、別の例では、通信部112は、携帯電話規格やLPWA(Low Power Wide Area)に分類される各種通信規格(例えばLoRaやSIGFOX)等の広域通信可能な規格を用い、遠隔の外部装置に検知データ等を送信してもよい。
次に、制御部110によるヒータ関連の制御の例を説明する。
概略的には、制御部110は、対称構造である図1のシート状装置100の半分の部分101a及び101bのどちらが座部22側でどちらが背もたれ24側に配置されているかを判定し、その判定結果に従って、部分101a及び101b内のヒータ等を制御する。
制御部110の制御の例を図4〜図6に示す。図4は、全体的なモード制御の手順を示し、制御部110は、この手順を定期的に繰り返す。
この手順では、制御部110は、まず荷重センサ102a(図4では「a側センサ」)の検出している荷重値が、荷重センサ102b(図では「b側センサ」)の検出している荷重値以上であるかどうかを判定する(S10)。この判定の結果がYesの場合、シート状装置100の図1における下側の半分の部分101aが椅子20の座部22上に位置している可能性が高い。この場合、制御部110は、荷重センサ102aの検出荷重値が閾値以上であるか否かを判定する(S12)。この閾値は、人間の上半身に相当する重量がシート状装置100の半分の部分101a又は101b上にあることを確認するために予め設定されている閾値である。荷重センサ102aの検出荷重値がその閾値以上であればユーザが、座部22上のシート状装置100の部分101aの上に座っていると判断できる。この場合、制御部110は、部分101a(図4では「a側部分」)内の電装品群を「座部モード」で制御し、部分101b(図4では「b側部分」)内の電装品群を「背もたれモード」で制御する(S14)。座部モード及び背もたれモードの制御の例は、後で説明する。
S10の判定結果がNoの場合、シート状装置100の図1における上側の半分の部分101bが椅子20の座部22上に位置している可能性が高い。この場合、制御部110は、荷重センサ102bの検出荷重値が前述の閾値以上であるか否かを判定する(S16)。この判定の結果がYesであれば、制御部110は、部分101b(「b側部分」)内の電装品群を「座部モード」で制御し、部分101a内の電装品群を「背もたれモード」で制御する(S18)。
なお、S12の判定結果がNoの場合、又はS16の判定結果がNoの場合は、ユーザがシート状装置100上に座っていないと判定できるので、制御部110は、シート状装置100全体の電装品群を停止モードで制御する(S19)。停止モードでは、制御部110は、荷重センサ102a及び102b以外の電装品への電力供給を停止すると共に、自身は、荷重センサ102a及び102bからの検知データの監視のみを行う。そして、荷重センサの検知データからユーザがシート状装置100に座ったと判定した場合(S12又はS16の判定結果がYes)、その判定結果に応じてシート状装置100内の各部分101a及び101bのモードを決定し、そのモードに応じて各部分101a及び101bを制御する。
次に、座部モードの制御の例を、図5を参照して説明する。制御部110は、シート状装置100のうち座部モードの対象とする部分101a又は101b内のヒータ104の設定温度範囲を、予め用意されている座部用の範囲に設定する(S20)。この例では、ヒータ104の設定温度範囲として、座部用と背もたれ用の2種類を用意している。設定温度範囲は、その温度範囲の下限と上限の組で規定される。座部用と背もたれ用の設定温度範囲はそれぞれ個別に規定されるが、それら両範囲が同一であっても構わない。次に、制御部110は、座部モードの対象の部分101a(又は101b)内の、4つの温度センサ106a1〜106a4(又は106b1〜106b4)の検知する温度がその座部用の設定温度範囲内に収まるようフィードバック制御を行う(S22)。例えば、部分101aを座部モードで制御する場合、温度センサ106a1〜106a4の少なくとも一つの検知温度が設定温度範囲の上限を超えた場合にはヒータ104a1〜104a3への電力供給を停止し、設定温度範囲の下限を下回った場合はヒータ104a1〜104a3への電力供給を再開する。
次に、背もたれモードの制御の例を、図6を参照して説明する。制御部110は、シート状装置100のうち背もたれモードの対象とする部分101a又は101b内のヒータ104の設定温度範囲を、予め用意されている背もたれ用の範囲に設定する(S30)。次に、制御部110は、背もたれモードの対象の部分101b(又は101a)内の4つの温度センサ106b1〜106b4(又は106a1〜106a4)の検知する温度がその背もたれ用の設定温度範囲内に収まるようフィードバック制御を行う(S32)。例えば、部分101bを背もたれモードで制御する場合、温度センサ106b1〜106b4の少なくとも一つの検知温度が設定温度範囲の上限を超えた場合にはヒータ104b1〜b3への電力供給を停止し、設定温度範囲の下限を下回った場合はヒータ104b1〜b3への電力供給を再開する。
なお、背もたれモードでは、腰の高さにある横長配置のヒータ104a1又は104b1のみを稼働させる(縦長配置のヒータ104a2、104a3等には電力供給を行わない)ことで、腰部を重点的に加温するようにしてもよい。
また、背もたれモードでは、背もたれ側に位置する荷重センサ102a又は102bの検知荷重からユーザの背中(腰部)が背もたれから離れたことを検知した(例えば検知荷重が0に近い閾値以下となった)場合、背もたれモードの対象の部分101a又は101b内のヒータ104への電力供給を停止してもよい。
図1〜図6を用いて説明した例では、2つの荷重センサ102a及び102bの検知荷重から、シート状装置100に対するユーザからの荷重の分布が、2つの部分101a及び101bのどちらに対してより大きいかを判定する。そして、荷重が大きい方が座部22上、そうでない方が背もたれ24上と判定し、それぞれに応じた設定温度範囲で温度制御を行う。また、座部モードと背もたれモードでは、温度のフィードバック制御の際に、それぞれ異なる温度センサのペアを参照している。すなわち、座部モードでは、シート状装置100の長手方向端部に近い側(座っているユーザの膝近くの太ももの裏の位置に相当)の温度センサのペア(例えば温度センサ106a3及び106a4)を参照し、背もたれモードでは、腰の位置を温めるヒータ104a1又は104b1の近くの温度センサのペアを参照する。
次に、図7及び図8を参照して、別の例を説明する。
図1〜図6を用いて説明したシート状装置100とは異なり、図7に例示するシート状装置200は、座部22上に配置される部分201aと背もたれ24に面する部分201bとが固定的に定まっている。ユーザは、部分201a及び201bを椅子20の座部22及び背もたれ24にそれぞれ位置合わせしてシート状装置200を設置する。
座部22側の部分201a内には、図1の例と同様の配置の3つのヒータ204a1〜204a3の他に、ヒータ204a4が設けられている。ヒータ204a4は、ヒータ204a1と同じく横長配置であり、ヒータ204a1よりも図中の下側(すなわち腰掛けたユーザの膝により近い側)に配置される。また、ヒータ204a1の隣と、ヒータ204a4の隣とにそれぞれ荷重センサ202a1及び202a2が設けられている。また、2つの温度センサ206a1及び206a2が、縦長配置のヒータ204a2及び204a3の隣の、かつ横長配置のヒータ204a1の近くに設けられている。
背もたれ24側の部分201b内には、図1の例と同様の配置関係で、3つのヒータ204b1〜204b3と、荷重センサ202bが設けられている。また、2つの温度センサ206b1及び206b2が、縦長配置のヒータ204b2及び204b3の隣、かつ横長配置のヒータ204b1の近くに設けられている。
なお、図示は省略したが、シート状装置200内には、図3の例と同様の制御部110や通信部112が設けられている。
この図7及び図8の例では、ユーザが椅子20への腰掛け方が浅いか深いかを、2つの荷重センサ202a1及び202a2の検知データから判別し、この判別結果に応じて、座部22側の部分201a内のヒータ204a1〜204a4の動作を制御する。図8に示す手順は、この制御の手順の例である。
この手順では、制御部110は、座部22側の部分201a内の荷重センサ202a1と202a2のうち、図中上側の荷重センサ202a1の検知荷重が、図中下側の荷重センサ202a2の検知荷重以上であるかどうかを判定する(S40)。この判定結果がYesの場合、荷重センサ202a1の検知荷重が人間の上半身の重量に基づき定められた閾値以上であるか否かを判定する(S42)。この判定の結果がYesの場合、シート状装置200が設置された椅子20に対してユーザが深く腰掛けていると判断できる。この場合、部分201a内の横長配置のヒータ204a1及び204a4のうち図中上側のヒータ204a1と、縦長配置の2つのヒータ204a2及び204a3を稼働させ、これら3つのヒータについて、温度センサ206a1及び206a2の検知温度が座部用の設定温度範囲に収まるようフィードバック制御を行う(S44)。このとき、下側の横長配置のヒータ204a4は稼働させない。S44の制御により、椅子20に深く腰掛けているユーザの両脚の付け根の位置がヒータ204a1で、両脚の太ももの裏がヒータ204a2及び204a3で温められる。
S40の判定結果がNoの場合、荷重センサ202a1の検知荷重が上述の閾値以上であるか否かを判定する(S46)。この判定の結果がYesの場合、シート状装置200が設置された椅子20に対してユーザが浅く腰掛けていると判断できる。この場合、部分201a内の横長配置のヒータ204a1及び204a4のうち図中下側のヒータ204a4と、縦長配置の2つのヒータ204a2及び204a3を稼働させ、温度センサ206a1及び206a2の検知温度が座部用の設定温度範囲に収まるようフィードバック制御を行う(S48)。このとき、上側の横長配置のヒータ204a1は稼働させない。S48の制御により、浅く腰掛けているユーザの両脚の付け根の位置がヒータ204a1で、両脚の太ももの裏がヒータ204a2及び204a3で温められる。
なお、S42の判定結果がNoの場合、又はS46の判定結果がNoの場合は、ユーザがシート状装置200上に座っていないと判定できるので、制御部110は、シート状装置200全体の電装品群を停止モードで制御する(S49)。
また、背もたれ24側の部分201b内のヒータの制御は、図6に例示した背もたれモードの制御と同様でよい。
このように、図7及び図8の例では、シート状装置200のうち、椅子20の座部22上に置かれる部分201a内の荷重分布において、座部22の奥側(荷重センサ202a1の位置)と手前側(荷重センサ202a2の位置)のどちらの荷重が大きいかを判定する。そして、荷重が大きい方に近いヒータ204a1又は204a4を稼働させることで、ユーザの身体を効率よく温めることができる両脚の付け根を温めることができる。このとき、荷重の小さい方のヒータ204a4又は204a1を稼働させないことで、身体への加温効果が少ない位置のヒータへの電力供給を節約する。なお、荷重の小さい方のヒータ204a4又は204a1を稼働させない代わりに、荷重の高い方のヒータ204a1又は204a4よりも低い電力で稼働させてもよい。
次に、図9及び図10を参照して、別の例を説明する。この例は、マッサージ機能を備えたシート状装置300に関する。
このシート状装置300は、所定のレイアウトで配置された複数の揉み玉304と、それら各揉み玉304を駆動する駆動機構(図示省略)を内蔵している。また、図示は省略したが、シート状装置300内には、図3の例と同様の制御部110や通信部112が設けられている。
このシート状装置300は、図1のシート状装置100と同様、内部の主要電装品(揉み玉304やその駆動機構、圧力分布センサ302a、302b)が、長手方向の中央線に対して対称に配置されている。
シート状装置300の、上下半分の各部分301a及び301bには、5行7列の配列で揉み玉304と、それらを駆動する駆動機構が内蔵されている。また、各部分301a及び301b内の、揉み玉304配列と、シート状装置300の表面(ユーザの身体に接する側の面)との間には、シート状の圧力分布センサ302a及び302bがそれぞれ配設されている。圧力分布センサ302a及び302bは、それぞれその下にある揉み玉304配列全体をカバーする面積を持っている。圧力分布センサ302a及び302bは、当該センサの面に対する圧力の分布を検知する。
このシート状装置300の制御部110は、圧力分布センサ302a及び302bが検知した圧力分布に基づき、シート状装置300上に座っているユーザのツボのおおよその位置を推定し、それらツボ位置に該当する揉み玉304を重点的に稼働させる。この例では、図10に例示する承扶、志室、大腸喩、命門、腎兪等というツボの位置を重点的にマッサージする。
制御部110は、図11に示すように、まず圧力分布センサ302a及び302bが検知した圧力分布から、部分301a及び301bがそれぞれ座部22側及び背もたれ24側のどちらに配置されているかを判定すると共に、ツボ位置の推定の基準となるユーザの身体部位(例えばユーザの両脚の付け根の位置や、腰(骨盤)の位置)を推定する(S50)。次に制御部110は、推定した身体部位の位置に基づいて、対象とするツボの位置を推定する(S52)。
S50では、圧力分布センサ302a及び302bのうち圧力分布が示す圧力の面積積分が大きい(かつその積分値が人間の上半身の重量程度ある)方が、座部22上にあると判定できる。また、座部22上の部分301a又は301bの圧力分布センサ302a又は302bの検知する圧力分布では、臀部の座骨の下の圧力が高く、両脚の間は圧力がほぼないので、その圧力分布の形状から、両脚の付け根の位置を推定される。そして、S52では、その両脚の付け根の位置と、太もも部分の圧力が高いラインから承扶というツボの位置が推定される。また、背もたれ24上の圧力分布センサ302a又は302bの圧力分布から骨盤や背骨の位置が推定され、これらに基づいて(さらに脚の付け根の位置等を考慮に入れてもよい)志室、大腸喩というツボの位置が推定される。
そして制御部110は、行列状に配列された揉み玉304のうち、推定した各ツボ位置に最も近い揉み玉304を特定し、それら特定した揉み玉304を駆動機構により駆動する(S54)。例えば、ユーザの下半身30が、図12に例示する配置関係でシート状装置300の部分301a上に位置している場合、部分301a内の揉み玉304の配列のうち黒く色づけして示した2つの揉み玉304が、ツボ「承扶」を刺激するための揉み玉304と特定される。同様に、部分301b内の黒く色づけした7つの揉み玉304が、志室、大腸喩、命門、腎兪を刺激するためのものとして特定される。
なお、S54では、各ツボに対応する揉み玉304を1個に限定する必要はない。例えば各ツボに最も近い揉み玉304とその周囲の揉み玉304を特定し、ツボごとにそれら複数の揉み玉304を駆動してもよい。この場合、ツボに最も近い揉み玉304の駆動力を、周囲の揉み玉の駆動力よりも相対的に大きくしてもよい。
図9に示したシート状装置300を用いれば、ユーザがシート状装置300上へ座る位置が、標準的な位置よりも前後左右にある程度ずれたとしても、ツボの位置に近い揉み玉304を重点的に稼働させることができる。
図9に例示したマッサージ機能付きのシート状装置300は対称形のものであったが、図13に示す別の例のマッサージ機能付きのシート状装置400は、座部22側の部分401aと背もたれ24側の部分401bとが固定的に定められている。この例では、座部22側の部分401a内の揉み玉404の配列は、両脚の付け根に近いツボ「承扶」をカバーするよう3行2列の配列が左右に2つ並んだ構成である。ユーザの座る位置がある程度ずれても、3行2列の揉み玉404のどれかが承扶に近い位置に来る。また、背もたれ24側の部分401b内の揉み玉404の配列は、ユーザの座る位置がある程度ずれても、志室、大腸喩というツボをカバーできるように定められている。
このように、図9及び図13に例示したシート状装置300及び400は、例えばユーザが座って仕事等を行っているときに、例えば定期的に、あるいは通信部112を介して外部装置(例えばユーザが操作する携帯端末)からマッサージ開始指示が到来すると、ツボ位置に対応する揉み玉304又は404を駆動してマッサージを行う。マッサージの強度を、外部装置から指示できるようにしてもよい。また、長時間のツボ押しは効果がなくなるので、マッサージの開始から所定時間が経過すると揉み玉304又は404の駆動を停止してもよい。
また、揉み玉304又は404は、マッサージ以外の目的に用いてもよい。例えば、ユーザが長時間同じ着席姿勢をとり続けた場合に、揉み玉304又は404を動作させることでユーザに警告を発してもよい。これには、例えば、制御部110が、圧力分布センサ302a及び302b等の検知した圧力分布の時系列変化を監視し、予め定めた時間以上にわたって例えば圧力分布の変化が閾値以下の状態が続いた場合に、ユーザが長時間同じ姿勢をとり続けていると判定する。また、圧力分布センサ302a及び302b等が検知した圧力分布から、ユーザの着席姿勢の良否を判定し、姿勢が悪い場合には、揉み玉304又は404の駆動によりユーザに警告を発してもよい。警告のために駆動する揉み玉304又は404としては、圧力分布における圧力が大きい位置に近いものを選んでもよい。
なお、図9及び図13の例において、圧力分布を得るための手段として、シート状の圧力分布センサを用いる代わりに、所定の配置パターンで配置された複数の荷重センサを用いてもよい。
次に、図14を参照して、別の例を説明する。この例は、振動(バイブレーション)による血行促進機能を備えたシート状装置500に関する。
このシート状装置500は、座部22側の部分501aと背もたれ24側の部分501bから構成される。部分501aには、圧力分布センサ502a、2つのセンサシート504、複数の振動部材506aが内蔵されている。また部分501bには、圧力分布センサ502b、複数の振動部材506bが内蔵されている。
圧力分布センサ502a及び502bは、図9及び図13の例と同様、シート状装置500に座っているユーザの特徴的な部位(例えば臀部や足の付け根、骨盤の上端等)の位置を特定するために用いられる。
センサシート504は、特許文献4に記載されたものと同様の光ファイバアレイを用いたセンサであり、例えば、ユーザの脈拍や呼吸等の動作を検出するのに用いられる。図14の例では、センサシート504は、ユーザの両脚の太ももの裏側に面する位置にそれぞれ設けられている。
振動部材506a及び506bは、それぞれ、内蔵している1以上の振動モータの動きに応じて振動する。振動部材506a及び506bは、座っているユーザに振動を与えることで、例えば血流促進、体温上昇、腰痛改善、むくみ防止等に寄与する。振動部材506a及び506bは、図15に例示するように、大動脈や大静脈等の太い血管1000が通っている領域(例えば背骨、太ももの中心線)に沿って配置されている。振動部材506a及び506bは、それぞれ並行に2つ又は3つ並べて配置されている。制御部110は、圧力分布センサ502a及び502bの検知した圧力分布からユーザの両太ももの位置や背骨の位置を特定し、それら並列の複数の振動部材506a及び506bのうち、太い血管1000に最も近いものを重点的に振動させる。この場合、太い血管1000に最も近いもののみを振動させてもよいし、これに加えて、その隣の振動部材506a又は506bをより弱い振動で振動させるようにしてもよい。
制御部110は、センサシート504が検知した心拍数が予め定めた閾値以下である場合に、振動部材506a及び506bを振動させ、ユーザの血流増大を図ってもよい。また、長時間の連続した振動は効果が減衰するので、振動開始から所定時間が経過すると振動を停止してもよい。
また、センサシート504を用いない例もあり得る。この場合、制御部110は、例えば、圧力分布センサ502a及び502bの検知データから、ユーザがシート状装置500上に着席していると判定されている場合に、振動部材506a及び506bの動作を許可する。この場合、制御部110は、ユーザが着席している間、振動部材506a及び506bの稼働、停止を定期的に切り替えるなどの制御を行えばよい。
次に、微弱電流効果をもたらすシート状装置600の例を示す。
図16に示すシート状装置600は、長手方向の中央(図中破線で示す)に対して対称な構造である。シート状装置600の半分の部分601a及び601bには、荷重センサ602a及び602bとコイル604a及び604bが内蔵されている。図示省略した制御部110は、荷重センサ602a及び602bの検知データから、図4と同様の手順で、部分601a及び601bがそれぞれ座部22側及び背もたれ24側のどちらに位置するかを判定する。そして、制御部110は、座部22側と判定した部分601a又は601b内のコイル604a又は604bに交流電力を供給する。供給する交流電力は、ユーザの体内に、生体電流相当の50μA、数ヘルツの微弱電流を誘起する程度の強さ及び周波数とする。体内に誘起された微弱電流は、体組織の新陳代謝の促進や細胞成長の活性化等の効果があるといわれている。これにより例えばコラーゲン繊維活性化・美肌・アンチエイジング・リンパ流向上・血行向上・むくみ防止等の効果が期待される。
座部22側と判定したコイル604a又は604bのみに交流電力を供給する代わりに、座部22側と背もたれ24側のコイル604a及び604bにそれぞれ異なる強さの交流電力を供給してもよい。
次に、図17を参照して、電極からユーザに対して微弱電流を供給する例を説明する。図17の例のシート状装置700の上下半分の各部分701a及び701bの表面には、半導体シート702a及び702bがそれぞれ設けられている。半導体シート702a及び702bの材質は、例えばゲルマニウムである。また、半導体シート702a及び702bの材質としては、炭素やシリコンなどを用いてもよい。また、図示は省略したが、シート状装置700の内部には、図1に示したシート状装置100と同様の配置で、荷重センサ102a及び102b、ヒータ104a1〜104a3及び104b1〜104b3、温度センサ106a1〜106a4及び106b1〜106b4、制御部110等が内蔵されている。
制御部110は、図1の実施例の制御と同様、荷重センサ102a及び102bの検出値から、部分701a及び701bがそれぞれ座部22及び背もたれ24のどちら側にあるかを判定する。また、制御部110は、特に背もたれ24側と判定した部分701a又は701bの荷重センサ102a又は102bの検出値が所定の閾値以下であれば、ユーザの背中が背もたれ24に接していないと判断できるので、その部分701a又は701b内のヒータ104a1〜104a3又は104b1〜104b3への電力供給を停止する。したがって、着席しているユーザの背中が背もたれ24から離れている場合には、ヒータは発熱しない。
ここで、例えばゲルマニウムはセ氏30度程度の特定温度以上になると微弱電流が流れることが知られている。したがって、シート状装置700が設置された座席にユーザが座れば、少なくとも座部22上の部分701a又は701bの表面に設けられた半導体シート702a又は702bは、その部分内のヒータの熱により上述の特定温度以上となり、微弱電流を発する。この微弱電流が、着席しているユーザに伝わる。一方、ユーザの背中が背もたれ24から離れている場合、背もたれ24側の部分701b又は701a内のヒータは発熱しないので、その部分701b又は701aの表面の半導体シート702b又は702bは特定温度以上とならないため、微弱電流を発しない。
このように、図17の例では、着席しているユーザの身体のうち、シート状装置700に当たっている部分には微弱電流が供給され、当たっていない部分には微弱電流が供給されない。
次に、図7に示したヒータ実施例のシート状装置200に対して、リラクゼーション効果を持つ物質の放散機能を追加した例を、図18を参照して説明する。
図18に示すシート状装置200Aは、図7のシート状装置200に対して、リラクゼーション物質発生部材210と持ち手212を追加したものである。図18のシート状装置200Aのうち図7のシート状装置200内の部品と同じ部品については、図が煩雑になるのを避けるために符号の表示を省略した。
リラクゼーション物質発生部材210は、シート状装置200Aの座部22側の部分201a内の、縦長配置のヒータ204a3の隣に配設される。リラクゼーション物質発生部材210は、例えば、アロマオイル等のリラクゼーション物質を含浸させたシート、又はリラクゼーション物質のビーズ等を収容したケース等の形態をとる。後者の場合、ケースの一部又は全部の表面を多孔質の通気性シートで構成することで、リラクゼーション物質から揮発した成分がケース外部に放散されるようにする。
リラクゼーション物質としては、例えばリラクゼーション効果のある各種香料を用いる。香料としては、バラの香りに近いゲラニオール(女性ホルモンの分泌を促す効果があるといわれる)やジメトキシメチルベンゼン(ティーローズエレメントとも呼ばれる。脳の刺激からの再生力の増大、皮膚のターンオーバー促進の効果があるといわれる)、レモングラスの香りに近いネロール(肌の潤いを保つ効果やしみそばかすの予防効果があるといわれる)、フィトンチッド(免疫力向上の効果があるといわれる)等を用いてもよい。また、ピネンのように、特有の香りはないが、リラクゼーション効果をもたらす物質を用いてもよい。ピネンは、副交感神経を刺激し、血流を増大させる効果があるといわれる。
図18の例では、制御部110の制御によりヒータ204a3(及び204a1)が発熱すると、その熱によりリラクゼーション物質発生部材210内のリラクゼーション物質の揮発が活発化する。これにより、ユーザがシート状装置200A上に座っているときにリラクゼーション物質が盛んに放散されることになる。
図18の例では、シート状装置200Aに座っているユーザの右側にリラクゼーション物質発生部材210が位置しているので、感性面が右脳に対する接続が優位な右側の鼻腔にリラクゼーション物質が達しやすいので、ユーザを感性的にリラックスに導きやすいと期待される。
また、図18には、電源部216の配置位置を例示している。電源部216は、例えばコンセント又はUSBケーブルを介して外部電源から電力供給を受け、シート状装置200A内部の各電装品に低電圧の電力を供給する。電源部216は、シート状装置200Aの面内において、他の部品と干渉しない位置に配置される。
また、図18に例示するシート状装置200Aは、長手方向の中央部を境に二つ折り可能な構造となっており、二つ折り状態でファスナーや面ファスナー等で留めることで、二つ折り状態で持ち運ぶことができる。ユーザは、持ち手212を持って、二つ折り状態のシート状装置200Aを持ち運ぶ。
図18の例は、ヒータによる温度上昇によりリラクゼーション物質を放出させる仕組みを用いているが、別の放出メカニズムを用いてもよい。例えば、リラクゼーション物質発生部材210にピエゾ素子等の高周波数で振動可能な振動装置を取り付け、その装置の振動によりリラクゼーション物質を放散させるメカニズムを用いてもよい。この放出メカニズムは、ヒータを持たないシート状装置(例えば図9,図14の例)にも適用できる。この例では、制御部110が、心拍数等の生体の活動指標に基づいてリラクゼーション物質の放出を制御してもよい。心拍数は、図14の例に示したセンサシート504を用いて検出すればよい。例えば心拍数がある閾値より高い場合、ユーザが興奮気味である可能性があるので、リラクゼーション物質の放出を増大させる。
以上、本発明の技術的思想を具現化した様々な例を説明したが、上述の例はあくまで例示的なものにすぎない。上述した例の他、例えば、ヒータ、マッサージ用の揉み玉、振動部材のうちの2種類以上の装置を内蔵し、それら装置に上述した制御と同様の制御を行ってもよい。また、制御の対象となる装置は、ヒータ、揉み玉、振動部材に限らず、ユーザに対して他の作用をもたらす装置であってもよい。
また、以上に例示したシート状装置100、200、300、400、500、600、700、200Aは、いずれも座部22から背もたれ24にわたる長さを持つものであったが、これも一例に過ぎない。この代わりに、シート状装置を、座部22の座面程度の面積を持つ例えばクッションの形態としてもよい。この形態のシート状装置でも、図7の例におけるヒータ204a1と204a4のどちらをメインに稼働させるかの制御、図9や図13の例におけるツボ「承扶」の位置の揉み玉304等を駆動させる制御、図14の例における太もも部分の振動部材506aの駆動制御、と同等の制御は実行可能である。
100 シート状装置、101a,101b 部分、102a,102b 荷重センサ、104a1〜104a3、104b1〜104b3 ヒータ、106a1〜106a4,106b1〜106b4 温度センサ、110 制御部、112 通信部、200,200A シート状装置、201,201b 部分、202a1,202a2,202b 荷重センサ,204a1〜204a4,204b1〜204b3 ヒータ、206a1,206a2,206b1,206b2 温度センサ。

Claims (7)

  1. 座席上に配置されるシートであって、前記シートの面に作用する力の分布を検知するための1以上のセンサと、人体に対して作用をもたらす作用部と、を内蔵したシートと、
    前記1以上のセンサが検知した前記力の分布に基づき前記作用部の動作を制御する制御手段と、
    を含むシート状装置。
  2. 前記シートは、前記座席の座部から背もたれにわたる大きさであり、
    前記制御手段は、前記力の分布から前記シートのうち前記座部上に位置する部分と前記背もたれに位置する部分を判別し、前記座部上に位置する部分内の前記作用部と、前記背もたれに位置する部分内の前記作用部とで、異なる制御を行う、請求項1に記載のシート状装置。
  3. 前記制御手段は、前記力の分布に基づき前記シート上に座っている前記人体の基準部位の位置を特定し、前記基準部位の位置を基準に前記作用部の動作を制御する、請求項1又は2に記載のシート状装置。
  4. 前記シートには、前記作用部の1つとして、前記人体に温熱作用をもたらすヒータが設けられており、
    前記制御手段は、前記力の分布から特定される前記基準部位としての前記人体の両脚の付け根の位置に最も近いヒータを他のヒータよりも強い強度で動作させる、請求項3に記載のシート状装置。
  5. 前記シートには、前記作用部の1つとして、前記人体にマッサージ作用をもたらすマッサージ装置が設けられており、
    前記制御手段は、前記力の分布から特定される前記基準部位としての前記人体の両脚の付け根の位置を基準に推定される前記人体の1以上のツボに最も近いマッサージ装置を、他の位置のマッサージ装置よりも強い強度で動作させる、請求項3又は4に記載のシート状装置。
  6. 前記シートには、前記作用部の1つとして、前記人体に振動作用をもたらす振動装置が設けられており、
    前記制御手段は、前記力の分布から特定される前記基準部位に最も近い前記振動装置を、他の位置の振動装置よりも強い強度で動作させる、請求項3〜5のいずれか1項に記載のシート状装置。
  7. 前記シートには、前記作用部の1つとして、前記人体に微弱電流を供給する供給装置が設けられており、
    前記制御手段は、前記力の分布から特定される前記基準部位の位置を基準に、前記供給装置のうちのいずれから前記微弱電流が供給されるかを制御する、請求項3〜6のいずれか1項に記載のシート状装置。

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