JP2015047379A - シートヒータ装置およびその制御方法 - Google Patents

シートヒータ装置およびその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015047379A
JP2015047379A JP2013181801A JP2013181801A JP2015047379A JP 2015047379 A JP2015047379 A JP 2015047379A JP 2013181801 A JP2013181801 A JP 2013181801A JP 2013181801 A JP2013181801 A JP 2013181801A JP 2015047379 A JP2015047379 A JP 2015047379A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
region
thermal
heater
heating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013181801A
Other languages
English (en)
Inventor
壮一郎 森
Soichiro Mori
壮一郎 森
三浦 宏明
Hiroaki Miura
宏明 三浦
中島 伸一郎
Shinichiro Nakajima
伸一郎 中島
寸田 剛司
Goji Suda
剛司 寸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2013181801A priority Critical patent/JP2015047379A/ja
Publication of JP2015047379A publication Critical patent/JP2015047379A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Thermotherapy And Cooling Therapy Devices (AREA)

Abstract

【課題】短時間で実験参加者に対して効果的な温熱刺激を与えることのできるシートヒータ装置、およびシートヒータ装置の制御方法を提供する。
【解決手段】上層2、下層3、及び上層2と下層3の間に設けられた中間発熱層6を有する温熱ヒータ11と、該温熱ヒータ11の加温を開始した後、温度が予め設定した初期温度T1に達した際には、予め設定した範囲の周期で、または、予め設定した範囲の温度振幅で、温熱領域の温度が変化するように、連結糸43への通電を制御する。そして、温熱領域を温度上昇させる際には連結糸43を通電し、温度下降させる際には通電を停止すると共に、連結糸43の通電を停止する時間帯に、該連結糸43で接続される上層2と下層3との間の抵抗値を測定し、該抵抗値に基づいて温熱ヒータのうち圧力が加えられている加圧領域を検出する。そして、この加圧領域以外の領域は加熱対象としない。
【選択図】図1

Description

本発明は、着座用シートに搭載して該着座用シートに着座した実験参加者の身体を加温するシートヒータ装置およびその制御方法に関する。
実験参加者の身体に接触させて、該実験参加者の患部を加温し、この患部を温熱治療する装置として、例えば、特許文献1に開示された水蒸気発生温熱具が提案されている。該特許文献1では、被酸化性金属の酸化による発熱に伴って水蒸気を放出する水蒸気発生温熱シートを用いている。そして、この水蒸気発生温熱シートを実験参加者の所望部位(例えば、肩や腰)に接触させることにより、この所望部位を短時間で加温することができ、且つ、適度な温感の状態を長時間持続させることができる。
特開2012−16587号公報
上述した特許文献1に開示された水蒸気発熱温熱具では、実験参加者の所望部位を加温することができるものの、ほぼ一定の温度で加温するので即効性が低い。このため、肩の痛み等の症状に対して十分な効果を得るためには、長時間(例えば、3時間)に亘って加温する必要がある。従って、この温熱具を車両用シート等の着座用シートに搭載して、該着座用シートに着座する実験参加者の所望部位を加温する場合には、実験参加者が長時間継続して着座状態を維持しなければならないという欠点がある。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、短時間で実験参加者に対して効果的な温熱刺激を与えることのできるシートヒータ装置、およびシートヒータ装置の制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本願発明は、上層、下層、及び上層と下層の間に設けられた中間発熱層を有する温熱ヒータと、該温熱ヒータの温熱領域の加温を開始した後、この温熱領域が予め設定した初期温度に達した際には、予め設定した範囲の周期で、または、予め設定した範囲の温度振幅で、温熱領域の温度が変化するように、該温熱領域への通電を制御するヒータ制御手段とを備える。そして、ヒータ制御手段は、温熱領域を温度上昇させる際には連結糸を通電し、温度下降させる際には通電を停止すると共に、連結糸の通電を停止する時間帯に、該連結糸で接続される上層と下層との間の抵抗値を測定し、該抵抗値に基づいて温熱ヒータのうち圧力が加えられている加圧領域を検出する。この加圧領域の少なくとも一部を通電する。
本願発明によれば、温熱領域が初期温度に達した後には予め設定した周期で、または、予め設定した温度振幅で、温熱領域の温度を変化させるので、短時間で実験参加者に対して効果的な温度刺激を与えることが可能となる。
本発明の実施形態に係るシートヒータ装置を車両に搭載したときの配置構成を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るシートヒータ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るシートヒータ装置の温熱ヒータが車両用シートに搭載される様子を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るシートヒータ装置の、温熱ヒータの詳細な構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るシートヒータ装置の、温熱ヒータに圧力が加えられた際の抵抗値の変化を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るシートヒータ装置の、連結糸の長さと抵抗値との関係を示す特性図である。 本発明の第1実施形態に係るシートヒータ装置の、処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係るシートヒータ装置の、時間経過と温熱領域の温度変化との関係を示す特性図である。 本発明の第2実施形態に係るシートヒータ装置の、処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るシートヒータ装置の、時間経過と温熱領域の温度変化との関係を示す特性図である。 本発明の第3実施形態に係るシートヒータ装置の作用を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1〜第3実施形態に係るシートヒータ装置を、車両の運転席側の車両用シート(着座シート)に搭載したときの状況を模式的に示す説明図である。
[第1実施形態の説明]
初めに、第1実施形態について説明する。図1に示すシートヒータ装置は、車両101内に設けられる車両用シートのシートバック15、及びシートクッション16に設けられる温熱ヒータ11(11a,11b)(ヒータ手段)と、を備える。更に、車両101のインパネ近傍に設けられて乗員102が各種の加温条件に関する入力操作を行う操作パネル21と、該操作パネル21での入力データに基づいて、温熱ヒータ11による加温を制御する制御部22(ヒータ制御手段)と、を備えている。即ち、第1実施形態に係るシートヒータ装置は、図2に示すように操作パネル21と、制御部22、及び温熱ヒータ11(11a,11b)を備えている。更に、乗員が車両用シートに着座した際に、温熱ヒータ11に加えられる圧力により変動する連結糸43(後述)の抵抗値を測定する抵抗測定部23を備えている。なお、以下では2つの温熱ヒータ11a,11bを特に区別しない場合には、「温熱ヒータ11」と表記する。
図3は、車両用シートに設けられる温熱ヒータ11の詳細な構成を示す説明図である。図3に示すように、温熱ヒータ11は、シートバック15の表面(乗員の背中と接する面)に設けられる温熱ヒータ11a、及びシートクッション16の表面(乗員の着座面及び脚部が接する面)に設けられる温熱ヒータ11bを備えている。即ち、シートバック15には、乗員が車両用シートに着座した際に、該シートバック15における肩上部を支持する最上部から、乗員の腰部を支持する部位に至るまでの範囲において、乗員が着座した際に乗員の体が接触する可能性がある部位全体に温熱ヒータ11aが配置されている。
また、シートクッション16においても同様に、乗員が着座した際に乗員の体が接触する可能性がある部位全体に温熱ヒータ11bが配置されている。なお、本実施形態では、温熱ヒータ11を運転席のシートに配置する例について説明するが、助手席或いは後部座席用のシートに配置しても良い。
温熱ヒータ11は、柔軟性を有する平板形状に形成されている。また、該温熱ヒータ11は、車両用シートの表層材を構成するマットレスやクッションで覆われており、車両用シートのフレームの上面に配置される。従って、温熱ヒータ11が設けられた車両用シートに乗員が着座した場合に、該温熱ヒータ11は柔軟に変形するので、乗員は違和感を感じることなく着座することができる。また、温熱ヒータ11は、後述するように、マトリクス状とされた複数の温熱領域に区分されており、制御部22の制御により、1つ或いは複数の温熱領域を選択的に加温することができる。即ち、後述するように、乗員の操作入力により選択された温熱領域に電流を流すことにより(通電させることにより)この選択された温熱領域を発熱させ、車両用シートに着座する乗員の所望部位に温熱刺激を与える。ここで、温熱刺激とは、乗員が皮膚に熱的な刺激が与えられたことを感じ得る刺激のことを示す。
図1,図2に示す操作パネル21は、例えば、車両のインパネや車両用シートに配置されるタッチパネルスイッチであり、乗員による各種の操作入力を受け付ける。そして、乗員が入力した各種の条件に基づいて、複数の温熱領域のうち、加温対象領域を設定する。更に、操作パネル21は、加温対象領域を加温する際の、加温時間、加温温度等の各種条件を設定する。該操作パネル21は、予め所定の機能を割り当てされたファンクションスイッチでも良い。更に、加温対象領域への電力の供給を電気的にオン、オフするための単純なスイッチとすることもできる。
制御部22は、操作パネル21にて入力された条件に基づいて、温熱ヒータ11の加温対象領域を加温する制御を行う。具体的には、制御部22は、温熱領域の加温を開始した後、該温熱領域が予め設定した初期温度(後述する温度T1)に達した際には、予め設定した範囲の周期で、または、予め設定した範囲の温度振幅で、温熱領域の温度が変化するように、該温熱領域への通電を制御するヒータ制御手段としての機能を備えている。
更に、制御部22は、温熱領域を温度上昇させる際には後述する連結糸43を通電し、温度下降させる際には該連結糸43通電を停止すると共に、連結糸43の通電を停止する時間帯に、該連結糸43で接続される上層と下層との間の抵抗値を測定し、測定した抵抗値に基づいて温熱ヒータ11のうち圧力が加えられている加圧領域を検出し、加圧領域に含まれる温熱領域のうちの少なくとも一部を、通電の対象として設定する機能を有している。
また、制御部22は、加温対象領域の温度を推定する温度推定部22aを備えている。該温度推定部22aは、温熱ヒータ11の加温対象領域に供給する電力(電圧、電流)に基づいて、該加温対象領域の温度を推定する。
なお、制御部22は、例えば、中央演算ユニット(CPU)や、RAM、ROM、ハードディスク等の記憶手段、及び電源部からなる一体型のコンピュータとして構成することができる。この際、電源部は、車両に搭載されるバッテリ等の直流電源に接続されている。また、本実施形態のシートヒータ装置を、一般家庭用に用いられる着座用シートに用いる場合には、家庭内電源の交流電源を用いても良く、その場合には、電源部には交流電力を直流電力に変換する交直変換部(整流器)を備える構成とすることができる。更に、直接温熱ヒータ11に供給される電力は、直流電源にかかわらず、交流電源としても良い。
そして、本実施形態のシートヒータ装置では、車両用シートに着座した乗員が操作パネル21にて各種の加温条件を入力すると、制御部22の制御により、所定の温度振幅(温度変動の幅)で加温対象領域を加温する制御が行われる。
[温熱ヒータの説明]
次に、温熱ヒータ11の構成について説明する。図4は、本実施形態に係るシートヒータ装置に用いられる温熱ヒータ11の構成を模式的に示す分解斜視図である。図4に示すように、温熱ヒータ11は、布部9と、該布部9に対して列方向の選択信号を出力する列走査選択部7と、布部9に対して行方向の選択信号を出力する行走査選択部8と、を備えている。更に、列走査選択部7及び行走査選択部8にて選択された領域の圧力を検出する圧力検出制御部51と、列走査選択部7及び行走査選択部8にて選択された領域のうち、所望の領域を発熱させるための電圧を出力する発熱制御部10と、を備えている。更に、圧力検出制御部51の出力と発熱制御部10の出力のうちのいずれかを選択する動作切替部13を備えている。
布部9は3層構造を成しており、上層2と、下層3、及び上層2と下層3との間に設けられる中間発熱層6を備えている。
上層2は、電気的に絶縁された非導電部14と、互いに隔離された複数の帯状の導電部(上層導電部;図1の例では、4a〜4cの3つ)とを有している。一方、下層3もやはり電気的に絶縁された非導電部41と、互いに隔離された帯状の導電部(下層導電部;図1の例では、42a〜42cの3つ)とを有している。そして、上層2に設けられる導電部4a〜4cと、下層3に設けられる導電部42a〜42cは、互いに直交する向きに配置されている。
従って、上層2に設けられる導電部4a〜4cと、下層3に設けられる導電部42a〜42cが対向する領域(以下、これを「温熱領域」という)は、上層2の3列と、下層3の3行との座標で示すことができ、図1に示すように、座標(1,1)〜(3,3)の合計9個の温熱領域を定義することができる。例えば、導電部4aと導電部42aが対向する温熱領域の座標は(1,1)である。
なお、図4では、便宜上3つの導電部4a〜4c、42a〜42cが設けられる例について示しているが、本実施形態の温熱ヒータ11はこれに限定されず、多数の導電部を設けることにより温熱領域を細かく区分することや、導電部を1つのみとすることも可能である。
中間発熱層6は、通電時発熱特性を有する複数の連結糸43にて構成されており、各連結糸43は上層2、及び下層3に対して略直交する方向に設けられている。即ち、各連結糸43の上端部は上層2に接触し、下端部は下層3に接触することになる。また、連結糸43は、図5に示すように、上下方向に圧力が加えられた際には、湾曲して上層2と下層3とを連結する際の実質的な長さが短くなり、抵抗値が低下する。詳細については、後述する。
列走査選択部7は、外部より供給される選択制御信号に基づいて、上層2に設けられる3つの導電部4a〜4cのうちの1つ或いは複数を選択するスイッチ素子を備えている。行走査選択部8は、外部より供給される選択制御信号に基づいて、下層3に設けられる3つの導電部42a〜42cのうちの1つ或いは複数を選択するスイッチ素子を備えている。従って、列走査選択部7により所望の導電部を選択し、行走査選択部8により所望の導電部を選択することにより、加温対象領域として設定する温熱領域の座標(1,1)〜(3,3)を、一つの纏まった領域として選択することができる。
例えば、導電部4aと導電部42aが選択された場合には、座標(1,1)の温熱領域が加温対象領域として設定される。また、導電部4a,4bと導電部42a,42bが選択された場合には、座標(1,1)、(1,2)、(2,1)、(2,2)の4つの温熱領域が加温対象領域として設定される。
発熱制御部10は、前述した列走査選択部7、及び行走査選択部8にて、温熱領域が選択された際に、電圧を印加してこの温熱領域の連結糸43に電流を流し、該連結糸43を発熱させる制御を行う。詳細な制御手順については後述する。
圧力検出制御部51は、上層2に設けられる3つの導電部4a〜4cのうちの一つ、及び下層3に設けられる3つの導電部42a〜42cのうちの一つが選択された際に、選択された導電部に電圧を印加し、このとき流れる電流と印加電圧との関係に基づいて、抵抗値を測定する。更に、測定した抵抗値に基づいて圧力を検出する制御を行う。即ち、感圧センサとしての機能を備えている。感圧センサの詳細については、後述する。
ここで、上層2に設けられる導電部4a〜4c、下層に設けられる導電部42a〜42c、及び連結糸43は、導電性を有する素材であり、例えば、金、銀、銅、ニクロム等の金属線、カーボン、グラファイト等の炭素系材料や金属、金属酸化物等の半導体からなる粒子、アセチレン系、複素5員環系、フェニレン系、アニリン系等の導電性高分子を含む繊維(導電性高分子繊維)を用いることができる。このような構成とすることにより、導電性を保持しつつ繊維強度を高めることができるので、圧力が加えられた際にある程度の柔軟性をもって変形し、且つ通電時には発熱して加温することが可能となる。
本実施形態では、中間発熱層6に設けられる連結糸43を通電させることにより、該連結糸43を発熱させ、更に、所定の周期で通電と非通電を繰り返すことにより、所定の温度振幅で温熱ヒータ11の温度を変化させる(後述する図8の特性図を参照)。また、連結糸43が非通電とされているときに、連結糸43の抵抗値を測定し、この抵抗値の大きさに基づいて、温熱ヒータ11全体の領域のうち、圧力が加えられている領域(以下、「加圧領域」という)を検出する。従って、温熱ヒータ11の全体領域のうち、乗員が接触している領域を認識することができる。
[感圧センサの説明]
次に、温熱ヒータ11が上記の加圧領域(人体が接触している領域)を検出するための感圧センサとして機能する原理について、図5,図6を参照して説明する。前述したように、上層2と下層3との間の中間発熱層6には、上層2から下層3側に向く導電性の連結糸43が複数本設けられている。そして、布部9に圧力が加えられると、連結糸43の電気抵抗は、加えられる圧力に応じて連続的に変化する。図5は、布部9に圧力が加えられたことにより、中間発熱層6が圧縮されて変形し、連結糸43(43a,43b)が上層2の導電部4a(または、4b,4c)、及び下層3の導電部42a(または、42b,42c)に接触する状況を模式的に示す説明図である。
図5の符号P1に示すように、圧力が加えられていない領域の連結糸43aは、上層2の導電部4と、下層3の導電部42との間で自立的に長さLを維持している。そして、この状態で上層2の上方から圧力が加えられると、図5の符号P2に示すように、圧力が加えられた連結糸43bは、その上端部の所定長さ分が導電部4a(または、4b,4c)に直接接触する。同様に、連結糸43bの下端部の所定長さ分が導電部42a(または、42b,42c)に直接接触する。従って、連結糸43bの実質的な長さは、L’(L’<L)となる。このため、連結糸43bの電気抵抗は、連結糸43aの電気抵抗よりも小さくなる。つまり、電流が流れ易くなる。
図6は、連結糸43の長さL[mm]と抵抗[Ω]との関係を示す特性図であり、図示のように、連結糸43の長さLが短くなるほど電気抵抗は小さくなるように変化していることが理解される。換言すれば、電気抵抗を測定すれば、この部位に設けられる連結糸43の変形の度合いを求めることができ、ひいては、この部位に加えられる圧力を検出することができる。即ち、車両用シートに着座する乗員による加圧部位を検出することができる。図4に示す圧力検出制御部51(図2の抵抗測定部23に相当)では、上記の原理を用いて、温熱ヒータ11全体の領域のうち、圧力が加えられている領域を認識することができる。
[第1実施形態の動作説明]
図7は、第1実施形態に係るシートヒータの作用を示すフローチャート、図8は、時間変化に伴う温熱ヒータ11の温度変化を示すタイミングチャートであり、以下、図7、図8を参照して、第1実施形態に係るシートヒータ装置の作用について説明する。
初めに、図7のステップS11において、乗員は操作パネル21を操作して所望する加温部位(例えば、肩、腰等)を設定し、更に、温熱ヒータのオンスイッチ(図示省略)を操作する。
ステップS12において、制御部22は、初期的に出力する電圧をV1に設定する。即ち、図4に示した発熱制御部10より出力する電圧をV1に設定する。
ステップS13において、制御部22は、温熱ヒータ11に含まれる複数の温熱領域の中から選択された加温対象領域に電流を流して、該加温対象領域の加温を開始する。これにより、乗員の所望部位(例えば、肩、腰等)に温熱刺激が与えられる。
ステップS14において、制御部22は、温熱ヒータ11の温度が予め設定した初期温度T1に達したか否かを判断する。この際、温熱ヒータ11の温度は、図2に示した温度推定部22aにより求められる。なお、温熱ヒータ11に温度センサを設け、該温度センサを用いて温熱ヒータ11の温度を直接測定する方式を採用しても良い。そして、温熱ヒータ11の温度が初期温度T1に達した場合には(ステップS14でYES)、ステップS15において、制御部22は、出力電圧をV2(=ゼロ)とする。つまり、非通電とする。従って、温熱ヒータ11の温度は徐々に低下する。
ステップS16において、制御部22は、温熱ヒータ11全体の領域のうち、乗員が接触している領域を検出する処理を行う。この処理では、前述したように、温熱ヒータ11に設けられる連結糸43の変形に伴う抵抗値の変化に基づいて、加圧されている領域と加圧されていない領域を判別し、乗員が接触している領域を検出する。
次いで、ステップS17において、制御部22は、温熱ヒータ11の温度が予め設定した下限温度Tminまで低下したか否かを判断する。そして、下限温度Tminに達した場合には、ステップS19に処理を進め、下限温度Tminに達していない場合には、ステップS18に処理を進める。ここで、下限温度Tmin(加温温度の下限値)は、人体の皮膚温度程度に設定されている。
ステップS18において、制御部22は、温熱ヒータ11の温度が、予め設定した温度振幅分だけ下降した温度であるT2に達したか否かを判断する。ここで、温度振幅とは、予め設定した基準温度T0に対して、下限許容温度Tbだけ低い温度、及び上限許容温度Taの範囲内で任意に決定される数値である。即ち、温度振幅は、(T0−Tb)〜(T0+Ta)の範囲内で任意に決定される。
そして、温熱ヒータ11の温度が温度T2まで下降した場合には(ステップS18でYES)、ステップS19において、制御部22は、出力電圧をV3(V3>V2)に設定する。このとき、温度振幅分の変化に所要する時間(図8のp2〜p3の時間)が、予め設定した基準時間t0に対して、下限許容時間tbを減じた時間と、上限許容時間taを加算した時間の範囲内の時間の1/2となるように、上述の出力電圧V3(温度を上昇させる際の出力電圧)を設定することが望ましい。こうすることにより、温熱領域の温度変化の周期(図8のp1〜p3の時間)が(t0−tb)〜(t0+ta)の範囲内の時間となるように設定することができる。
そして、出力電圧をV3とすることにより、連結糸43に流れる電流を増加させ、発熱量を増大させることができる。従って、温熱ヒータ11の温度は下降から上昇に転じる。これと同時に、ステップS20において、制御部22は、加圧領域の検出処理を停止する。即ち、連結糸43の変形に応じて変化する抵抗値の測定を停止し、該連結糸43に電流を流して発熱させる。
ステップS21において、制御部22は、ステップS16の処理で検出された加圧領域を選択し、これ以外の領域での加温を停止させる。即ち、乗員が操作パネル21の操作により設定した温熱領域(加温対象領域)が、加圧領域でないと判断された場合(即ち、乗員と接触していない領域である場合)には、この温熱領域を加温する必要がないので、加温対象領域から除外する。
次いで、ステップS22において、制御部22は、温熱ヒータ11の温度が予め設定した上限温度Tmaxまで上昇したか否かを判断する。そして、上限温度Tmaxに達した場合にはステップS24に処理を進め、上限温度Tmaxに達しない場合にはステップS23に処理を進める。ここで、上限温度Tmax(加温温度の上限値)は、人体が低温やけどを起こさない程度に設定されている。
ステップS23において、制御部22は、温熱ヒータ11の温度が、予め設定した温度振幅分だけ上昇した温度であるT3に達したか否かを判断する。そして、温度T3に達した場合には(ステップS23でYES)、ステップS24において、ヒータの電源がオフとされているか否かが判断され、オフでない場合には(ステップS24でNO)、ステップS15に処理を戻す。また、オフである場合には(ステップS24でYES)、温熱ヒータ11を加温する処理を終了する。
その結果、図8に示すように、温熱ヒータ11の温度が下限温度Tminと上限温度Tmaxとの範囲内で、任意に設定される温度振幅で温度が上昇、下降を繰り返すことになる。更に、温度の下降時には、連結糸43に供給する電圧をゼロとして抵抗値を測定し、加圧領域を検出することができる。
このようにして、第1実施形態に係るシートヒータ装置では、車両用シートに柔軟性を有する平板形状の温熱ヒータ11を設けている。更に、該温熱ヒータ11に形成された複数の温熱領域のうち、所望の温熱領域を加温対象領域として設定し、該加温対象領域に電流を流して乗員の所望部位を加温している。また、通電と非通電を繰り返すことにより、加温時の温度を所定の温度振幅の範囲で、周期的に変化させている。従って、乗員の肩や腰に対して効果的に温熱刺激を与えることができ、乗員の肩こり、腰の痛み等を短時間で治療することが可能となる。
ここで、比較的低い温度での温熱刺激は、この温度刺激に特異的に反応する温度受容体の活性を高める。また、一定温度での温度刺激よりも、加温する温度を繰り返して上下に変動させて温度刺激を与える方が、より短時間でより高い活性を得ることができる。温度受容体の活性は、血管拡張物質の放出を促進するので、本実施形態に係るシートヒータ装置では、乗員の、加温対象領域と接する部位の血流増加を効率的に引き起こし、肩こり、腰痛、冷え症等を効果的に改善することが可能となる。
また、本実施形態では、連結糸43を通電していない時間帯(図8のp1〜p2の時間帯)に、該連結糸43の抵抗値を測定し、この抵抗値に基づいて、加圧領域を検出している。そして、温熱ヒータ11全体の領域のうち、非加圧領域を加温対象領域から除外している。従って、乗員が接触していない領域について不要な温熱処理を行わずに済み、不要な電力消費を回避することができる。
更に、予め加温時の上限温度Tmax、及び下限温度Tminを設定し、温熱ヒータ11の温度を上限温度Tmax以下で、且つ、下限温度Tmin以上となるように制御するので、温熱ヒータ11の表面に接した人体の部位において、温熱刺激の効果をより高めることができる。また、低温やけどを引き起こすという問題の発生を回避することができる。
また、本実施形態では、温熱ヒータ11を、車両用シートに実装するので、車両の乗員は、該車両用シートに着座するだけで、移動中に容易、且つ短時間に肩こり、腰痛、冷え症などの改善が可能となり、利便性が格段に向上する。
なお、上記した第1実施形態では、温度振幅を(T0−Tb)〜(T0+Ta)の温度範囲内とし、この範囲内にて任意に設定される温度振幅で温熱ヒータ11の温度を上下に変動させ、更に、この上下変動の周期が(t0−tb)〜(t0+ta)の時間範囲になるように、温度上昇時の電圧V3の数値を設定する例について説明した。本発明はこれに限定されず、初期的に温度変動の周期を(t0−tb)〜(t0+ta)の時間範囲内とし、この範囲内で任意に設定される周期で温熱ヒータ11の温度を上下に変動させ、更に、この上下変動の温度振幅が(T0−Tb)〜(T0+Ta)の温度範囲となるように、温度上昇時の電圧V3を設定することも可能である。このようにした場合でも、上記と同様の効果を得ることができる。
[第2実施形態の説明]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。前述した第1実施形態では、温度振幅の極大点(図8のp1,p3)、極小点(図8のp2)で、抵抗測定の実行、停止を切り替える例ついて説明した。これに対して、第2実施形態では、極大点、極小点の前後で抵抗測定の実行、停止を切り替える。即ち、出力電圧の変更時には、温熱領域の温度の上昇、及び下降にオーバーシュートが生じるので、このオーバーシュート分を考慮して出力電圧を切り替える。そして、この電圧の切り替えに合わせて、抵抗測定の実行、停止を切り替える。装置構成は、前述した第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
図9は、第2実施形態に係るシートヒータの作用を示すフローチャート、図10は、時間変化に伴う温熱ヒータ11の温度変化を示すタイミングチャートであり、以下、図9、図10を参照して、第2実施形態に係るシートヒータ装置の作用について説明する。
本実施形態では、図10に示すように、温熱ヒータ11の温度が極大点(温度極大値)となるときの温度T1に対して、該温度T1よりも若干低い温度Th3(第1温度)を設定する。同様に、温熱ヒータ11の温度が極小点(温度極小値)となるときの温度T2に対して、該温度T2よりも若干高い温度Th4(第2温度)を設定する。更に、温度T3に対して、該温度T3よりも若干低い温度Th5を設定する。そして、これらの温度Th3,Th4,Th5に基づいて、抵抗測定の実行、停止を切り替える。
初めに、図9のステップS51において、乗員は操作パネル21を操作して所望する加温部位(例えば、肩、腰等)を設定し、更に、温熱ヒータのオンスイッチ(図示省略)を操作する。
ステップS52において、制御部22は、初期的に出力する電圧をV1に設定する。即ち、図4に示した発熱制御部10より出力する電圧をV1に設定する。
ステップS53において、制御部22は、温熱ヒータ11の選択された加温対象領域に電流を流して、該加温対象領域の加温を開始する。これにより、乗員の所望部位(例えば、肩、腰等)に温熱刺激が与えられる。
ステップS54において、制御部22は、温熱ヒータ11の温度が予め設定した初期温度T1よりも若干低く設定した温度Th3に達したか否かを判断する。この際、温熱ヒータ11の温度は、図2に示した温度推定部22aにより求められる。なお、温熱ヒータ11に温度センサを設け、該温度センサを用いて温熱ヒータ11の温度を直接測定する方式を採用しても良い。そして、温熱ヒータ11の温度が温度Th3に達した場合には(ステップS54でYES)、ステップS55において、制御部22は、出力電圧をV2(=ゼロ)とする。つまり、非通電とする。従って、温熱ヒータ11の温度は若干量だけオーバーシュートした後、上昇から下降に転じる。
つまり、温熱ヒータ11の温度が極大値の温度であるT1に達する前の時点で電圧をゼロとすると、温熱ヒータ11の温度はオーバーシュートして、温度T1に達することになるので、初期温度T1よりも若干低く設定した温度Th3に達した時点(図10の時刻th3(a)の時点)で出力電圧をV2(=ゼロ)に設定する。
ステップS56において、制御部22は、温熱ヒータ11全体の領域のうち、乗員が接触している領域を検出する処理を行う。この処理では、前述したように、温熱ヒータ11に設けられる連結糸43の変形に伴う抵抗値の変化に基づいて、加圧されている領域と加圧されていない領域を判別し、乗員が接触している領域を検出する。
次いで、ステップS57において、制御部22は、温熱ヒータ11の温度が予め設定した下限温度Tminまで低下したか否かを判断する。そして、下限温度Tminに達した場合には、ステップS59に処理を進め、下限温度Tminに達していない場合には、ステップS58に処理を進める。
ステップS58において、制御部22は、温熱ヒータ11の温度が、予め設定した温度振幅分だけ下降した温度であるT2よりも若干高い温度Th4に達したか否かを判断する。ここで、温度振幅とは、予め設定した基準温度T0に対して、下限許容温度Tbだけ低い温度、及び上限許容温度Taの範囲内で任意に決定される数値である。即ち、(T0−Tb)〜(T0+Ta)の範囲内で任意に決定される。
そして、温熱ヒータ11の温度がTh4まで下降した場合、即ち、図10に示す時刻th4(a)に達した場合には(ステップS58でYES)、ステップS59において、制御部22は、出力電圧をV3(V3>V2)に設定する。このとき、温度振幅分の変化に所要する時間(図10の極小点から極大点までの時間)が、予め設定した基準時間t0に対して、下限許容時間tbを減じた時間と、上限許容時間taを加算した時間の範囲内の時間の1/2となるように、上述の出力電圧V3(温度を上昇させる際の出力電圧)を設定することが望ましい。こうすることにより、温熱領域の温度変化の周期が(t0−tb)〜(t0+ta)の範囲内の時間となるように設定することができる。
そして、出力電圧をV3とすることにより、連結糸43に流れる電流が増加し、発熱量を増大させることができる。よって、温熱ヒータ11の温度は若干量だけオーバーシュートした後、下降から上昇に転じる。これと同時に、ステップS60において、制御部22は、加圧領域の検出処理を停止する。即ち、連結糸43の変形に応じて変化する抵抗値の測定を停止し、該連結糸43に電流を流して発熱させる。
ステップS61において、制御部22は、ステップS56の処理で検出された加圧領域を選択し、これ以外の領域での加温を停止させる。即ち、乗員が操作パネル21の操作により設定した加温対象領域が、加圧領域でないと判断された場合(即ち、乗員と接触していない領域である場合)には、この温熱領域を加温する必要がないので、加温対象領域から除外する。
次いで、ステップS62において、制御部22は、温熱ヒータ11の温度が予め設定した上限温度Tmaxまで上昇したか否かを判断する。そして、上限温度Tmaxに達した場合にはステップS64に処理を進め、上限温度Tmaxに達しない場合にはステップS63に処理を進める。
ステップS63において、制御部22は、温熱ヒータ11の温度が、予め設定した温度振幅分だけ上昇した温度であるT3よりも若干低い温度である温度Th5に達したか否かを判断する。そして、温度Th5に達した場合には(ステップS63でYES)、ステップS64において、ヒータの電源がオフとされているか否かが判断され、オフでない場合には(ステップS64でNO)、ステップS55に処理を戻す。また、オフである場合には(ステップS64でYES)、温熱ヒータ11を加温する処理を終了する。
その結果、図10に示すように、温熱ヒータ11の温度が下限温度Tminと上限温度Tmaxとの範囲内で、任意に設定される温度振幅で温度が上昇、下降を繰り返すことになる。
このようにして、第2実施形態に係るシートヒータ装置では、前述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。これに加えて、第2実施形態では、温熱ヒータ11の温度が極大値に達する手前、及び極小値に達する手前の時点で、電圧を変更するので、電圧を切り替えた後、オーバーシュートが発生する場合でも、このオーバーシュート分を考慮して、温熱領域の温度を所定の温度振幅の範囲となるように制御することができる。更に、連結糸43を通電していない時間帯、即ち、図10に示すth3(a)〜th4(a)の時間帯に加圧領域を検出するので、効率良く加圧領域を検出することが可能となる。
また、第2実施形態では、温熱領域の温度がTh3に達する時刻th3(a)から、Th4に達する時刻th4(a)の期間にて、抵抗値を測定する例について説明したが、例えば、図10に示す時刻th3(b)〜th4(a)の期間にて抵抗値を測定するようにしても良い。この場合には、確実に連結糸43の通電が停止した状態で、抵抗値を測定することができる。
[第3実施形態の説明]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。前述した第1、第2実施形態にて示したように、本発明では、温熱ヒータ11に設けられる連結糸43の抵抗値を測定することにより、乗員の加圧領域を求めることができる。そして、第1、第2実施形態では、非加圧領域については、温熱領域を加温しないことにより、不要な電力消費を回避することについて説明した。
第3実施形態では、加圧領域を検出してこの加圧領域全体を加温し、この加圧領域が変化した場合、例えば、車両用シートに着座している乗員の着座姿勢が変化した場合に、この変化に対応して加温対象領域を変更する処理を実行する。以下、図11に示す説明図を参照して、第3実施形態に係るシートヒータ装置の作用について説明する。
図11(a)に示すように、温熱ヒータ11全体の領域をAとし、このうち加圧領域として検出された領域がBである場合には、加圧領域B内の温熱領域のうち、選択された領域が加温対象領域として設定される。即ち、非加圧領域である「A−B」の領域は加温の対象とならない。
そして、乗員の姿勢が変化して図11(b)に示すように、加圧領域が下方に移動して、B´に示す領域が新たな加圧領域として認識された場合には、非加圧領域となった領域Dについては、加温を停止する。他方、新たに加圧領域となった領域Cについては、加温を行う。つまり、新たな加圧領域B´内の温熱領域についての加温が行われる。
この際、新たに設定された加圧領域Cについては、図11(a)の加圧領域Bについての温度制御と同様の温度制御を行う。例えば、図11(a)の加圧領域変化前の状態で、加圧領域Bを図8に示す特性で温度制御を行っていた場合には、図11(b)の加圧領域変化後の状態において、新たに加圧領域となった領域Cについても、図8に示した特性で温度制御を行う。
こうすることにより、加圧領域全体を温熱領域として加熱するので、乗員が接している領域を効果的に加温することができる。また、乗員の姿勢変化等に起因して加圧領域が時々刻々と変化した場合でも、これに追従して、乗員の所望部位に対して好適な加温制御を行うことが可能となる。
以上、本発明のシートヒータ装置、及びシートヒータ装置の制御方法を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
例えば、上述した第1〜第3実施形態では、シートヒータ装置を車両用シートに搭載する例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の着座シート、例えば、電車の運転士が着座するシートや、一般家庭で用いられるマッサージチェア、病院や介護施設で使用する椅子等に用いることも可能である。
本発明は、着座シートに着座した実験参加者の所望部位に効果的に温熱刺激を与えることに利用することができる。
2 上層
3 下層
4 導電部(上層導電部)
6 中間発熱層
7 列走査選択部
8 行走査選択部
9 布部
10 発熱制御部
11 温熱ヒータ
13 動作切替部
14 非導電部
15 シートバック
16 シートクッション
21 操作パネル
22 制御部(ヒータ制御手段)
22a 温度推定部
23 抵抗測定部
41 非導電部
42 導電部(下層導電部)
43 連結糸
51 圧力検出制御部
101 車両
102 乗員

Claims (9)

  1. 着座シートを加温するシートヒータ装置において、
    柔軟性を有する平板形状をなし、上層導電部を含む上層と、下層導電部を有する下層と、前記上層導電部と下層導電部との間に設けられ、且つ、前記上層及び下層に対して略直交し、通電時発熱特性を有する複数の連結糸を備える中間発熱層と、の少なくとも3層構造を有し、前記上層導電部と下層導電部が対向する領域が温熱領域とされた温熱ヒータと、
    前記温熱領域の加温を開始した後、前記温熱領域が予め設定した初期温度に達した際には、予め設定した範囲の周期で、または、予め設定した範囲の温度振幅で、前記温熱領域の温度が変化するように、該温熱領域への通電を制御するヒータ制御手段と、を備え、
    前記ヒータ制御手段は、
    前記温熱領域を温度上昇させる際には前記連結糸を通電し、温度下降させる際には通電を停止すると共に、連結糸の通電を停止する時間帯に、該連結糸で接続される上層と下層との間の抵抗値を測定し、該抵抗値に基づいて前記温熱ヒータのうち圧力が加えられている加圧領域を検出し、前記加圧領域に含まれる温熱領域のうちの少なくとも一部を、通電の対象とすること
    を特徴とするシートヒータ装置。
  2. 前記ヒータ制御手段は、予め設定した基準時間に対して下限許容時間だけ短い時間と、上限許容時間だけ長い時間の範囲である時間範囲を設定し、前記周期を前記時間範囲内で任意に設定可能であることを特徴とする請求項1に記載のシートヒータ装置。
  3. 前記ヒータ制御手段は、予め設定した基準温度に対して下限許容温度だけ低い温度と、上限許容温度だけ高い温度の範囲である温度範囲を設定し、前記温度振幅を前記温度範囲内で任意に設定可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシートヒータ装置。
  4. 前記温熱ヒータによる加温温度の上限値を、人体が低温やけどを起こさない程度に設定し、前記加温温度の下限値を、人体の皮膚温度程度に設定し、
    前記ヒータ制御手段は、前記上限値と下限値との間で、前記温熱ヒータの温度を制御することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のシートヒータ装置。
  5. 前記ヒータ制御手段は、前記温熱領域を加温する温度を、温度振幅させる際の、温度極大値よりも若干低い温度を第1温度、及び温度極小値よりも若干高い温度を第2温度として設定し、
    前記温熱領域が第1温度に達してから、第2温度に達するまでの間に、前記連結糸の通電を停止して、前記抵抗値を測定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のシートヒータ装置。
  6. 前記ヒータ制御手段は、前記加圧領域全体の温熱領域を加温対象領域として設定することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のシートヒータ装置。
  7. 前記ヒータ制御手段は、加圧領域が変化し、新たな加圧領域が検出された場合には、この新たな加圧領域を新たな温熱領域に設定すると共に、この新たな温熱領域を、それ以前に設定されていた温熱領域と同様の温度変化で温熱領域の温度を制御することを特徴とする請求項6に記載のシートヒータ装置。
  8. 前記温熱ヒータは、車両用シートに搭載されることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のシートヒータ装置。
  9. 着座シートを加温するシートヒータ装置を制御する制御方法において、
    柔軟性を有する平板形状をなし、上層導電部を含む上層と、下層導電部を有する下層と、前記上層導電部と下層導電部との間に設けられ、且つ、前記上層及び下層に対して略直交し、通電時発熱特性を有する複数の連結糸を備える中間発熱層と、の少なくとも3層構造を有し、前記上層導電部と下層導電部が対向する領域が温熱領域とされた温熱ヒータの、所望の温熱領域を初期温度まで加温する工程と、
    前記温熱領域の加温を開始した後、この温熱領域が予め設定した初期温度に達した際には、予め設定した範囲の周期で、または、予め設定した範囲の温度振幅で、前記温熱領域の温度が変化するように、該温熱領域への通電、非通電を制御する工程と、
    前記温熱領域が非通電である時間帯に、前記温熱領域の連結糸で接続される上層と下層との間の抵抗値を測定し、該抵抗値に基づいて前記温熱ヒータのうち圧力が加えられている加圧領域を検出する工程と、
    前記加圧領域に含まれる温熱領域の少なくとも一部を通電の対象とする工程と、
    を備えたことを特徴とするシートヒータ装置の制御方法。
JP2013181801A 2013-09-03 2013-09-03 シートヒータ装置およびその制御方法 Pending JP2015047379A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013181801A JP2015047379A (ja) 2013-09-03 2013-09-03 シートヒータ装置およびその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013181801A JP2015047379A (ja) 2013-09-03 2013-09-03 シートヒータ装置およびその制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015047379A true JP2015047379A (ja) 2015-03-16

Family

ID=52697888

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013181801A Pending JP2015047379A (ja) 2013-09-03 2013-09-03 シートヒータ装置およびその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015047379A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101755479B1 (ko) * 2015-05-04 2017-07-10 현대 아메리카 테크니컬 센타, 아이엔씨 열 웨이브-기반 시트 히팅
JP2019130231A (ja) * 2018-02-02 2019-08-08 富士ゼロックス株式会社 シート状装置
WO2021059826A1 (ja) * 2019-09-26 2021-04-01 株式会社オートネットワーク技術研究所 給電制御装置
CN113143574A (zh) * 2021-04-14 2021-07-23 未来穿戴技术有限公司 按摩设备的加热控制方法、按摩设备及计算机存储介质

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101755479B1 (ko) * 2015-05-04 2017-07-10 현대 아메리카 테크니컬 센타, 아이엔씨 열 웨이브-기반 시트 히팅
US10351029B2 (en) 2015-05-04 2019-07-16 Hyundai America Technical Center, Inc. Thermal wave-based seat heating
JP2019130231A (ja) * 2018-02-02 2019-08-08 富士ゼロックス株式会社 シート状装置
WO2021059826A1 (ja) * 2019-09-26 2021-04-01 株式会社オートネットワーク技術研究所 給電制御装置
JP2021051984A (ja) * 2019-09-26 2021-04-01 株式会社オートネットワーク技術研究所 給電制御装置
CN114423644A (zh) * 2019-09-26 2022-04-29 株式会社自动网络技术研究所 供电控制装置
JP7268559B2 (ja) 2019-09-26 2023-05-08 株式会社オートネットワーク技術研究所 給電制御装置
CN114423644B (zh) * 2019-09-26 2023-12-26 株式会社自动网络技术研究所 供电控制装置
CN113143574A (zh) * 2021-04-14 2021-07-23 未来穿戴技术有限公司 按摩设备的加热控制方法、按摩设备及计算机存储介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010040185A (ja) ヒータ装置
JP2015047379A (ja) シートヒータ装置およびその制御方法
JP7117581B2 (ja) 車両用シートヒータ及び車両用シート
US9012812B2 (en) Seat heater
EP2772241B1 (en) Method for determining body type for thermotherapy device
WO2011074184A1 (ja) 座席用ヒータ
US8926010B2 (en) Vehicle seat
KR20110036196A (ko) 온수매트
KR101398999B1 (ko) 수면 보조 장치
JP6201517B2 (ja) シートヒータ装置
JP5664269B2 (ja) シートヒータ
JP5906974B2 (ja) マトリクス状布
JP2009247634A (ja) 暖房用の座席
JP2013052850A (ja) シートヒータ及びそれを備える車両用シート
JP2010173585A (ja) 接触部材温度制御装置
JP3960772B2 (ja) 睡眠制御温熱器具
KR20110036197A (ko) 온수매트
KR20170003129U (ko) 의자식 마사지기
JP2013126456A (ja) マッサージ機
JP2012224122A (ja) シートヒータ
JP2001120626A (ja) マッサージ機
CN110191696B (zh) 包括单独发热体的用于按摩椅的发热组件和包括该发热组件的按摩椅
JP2015047380A (ja) シートヒータ装置およびその制御方法
JP2020049004A (ja) 温熱装置、温熱方法、プログラム、および移動体
JP2021046016A (ja) シートヒータ装置