JP2019129006A - 非水電解質電池の特性推定方法及び非水電解質電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】非水電解質二次電池を各種の温度条件で貯蔵したときの放電容量の変化を正確に推定する。
【解決手段】実施形態の非水電解質電池の特性推定方法は、互いに相互作用を起こさないm(m:2以上の整数)種類の正極活物質を含む正極と、チタン酸リチウムを含む負極と、非水電解質と、を有する非水電解質電池の特性を推定する特性推定方法であって、非水電解質電池の推定条件として、非水電解質電池の貯蔵温度及び貯蔵開始時の充電状態を特定する過程と、正極活物質として前記m種類の正極活物質のうちいずれか一種類のみを含む正極、前記負極及び前記非水電解質を含み、互いに前記正極活物質が異なるm種類の要素非水電解質電池を前記貯蔵温度及び前記充電状態で貯蔵したときのそれぞれの要素非水電解質電池の放電容量の時間特性に基づいて、前記非水電解質電池の放電容量の時間特性を推定する過程と、を備えている。
【選択図】図10
【解決手段】実施形態の非水電解質電池の特性推定方法は、互いに相互作用を起こさないm(m:2以上の整数)種類の正極活物質を含む正極と、チタン酸リチウムを含む負極と、非水電解質と、を有する非水電解質電池の特性を推定する特性推定方法であって、非水電解質電池の推定条件として、非水電解質電池の貯蔵温度及び貯蔵開始時の充電状態を特定する過程と、正極活物質として前記m種類の正極活物質のうちいずれか一種類のみを含む正極、前記負極及び前記非水電解質を含み、互いに前記正極活物質が異なるm種類の要素非水電解質電池を前記貯蔵温度及び前記充電状態で貯蔵したときのそれぞれの要素非水電解質電池の放電容量の時間特性に基づいて、前記非水電解質電池の放電容量の時間特性を推定する過程と、を備えている。
【選択図】図10
Description
本発明の実施形態は、非水電解質電池の特性推定方法及び非水電解質電池システムに関する。
従来、蓄電素子の使用期間の累積値である累積使用期間に正の第一定数を乗じた値を変数とする指数関数を用いた第一項と、累積使用期間についての平方根関数を用いた第二項とを含む関数で示される関係式を用いて、蓄電素子の残存寿命を推定する装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来の技術においては、蓄電素子の残存寿命を正確に推定することができないという課題があった。
また、上記従来の技術においては、実際に使用する蓄電素子を作成し、その蓄電素子を用いて、所定の温度における充放電サイクルもしくは貯蔵試験を行って、累積時間と容量との関係データを取得し、その取得したデータから上記関係式の各定数の値を求める必要がある。このため、充分な精度で予測できるデータを取得するためには長期間を要する。
さらに、このようにして求められた各定数の値は、充放電サイクルもしくは貯蔵試験を行った温度等の条件に固有のものであるため、試験を行った条件とは異なる条件での残存寿命を予測するためには、改めて充放電サイクルもしくは貯蔵試験を行う必要があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、非水電解質二次電池を各種の温度条件で貯蔵したときの放電容量の変化を正確に推定することができる非水電解質電池の特性推定方法及び非水電解質電池システムを提供することを目的としている。
実施形態の非水電解質電池の特性推定方法は、互いに相互作用を起こさないm(m:2以上の整数)種類の正極活物質を含む正極と、チタン酸リチウムを含む負極と、非水電解質と、を有する非水電解質電池の特性を推定する特性推定方法であって、非水電解質電池の推定条件として、非水電解質電池の貯蔵温度及び貯蔵開始時の充電状態を特定する過程と、正極活物質として前記m種類の正極活物質のうちいずれか一種類のみを含む正極、前記負極及び前記非水電解質を含み、互いに前記正極活物質が異なるm種類の要素非水電解質電池を前記貯蔵温度及び前記充電状態で貯蔵したときのそれぞれの要素非水電解質電池の放電容量の時間特性に基づいて、前記非水電解質電池の放電容量の時間特性を推定する過程と、を備えている。
次に好適な実施形態について図面を参照して説明する。
まず詳細な実施形態の説明に先立ち、実施形態の非水電解質電池の特性推定方法の原理について説明する。
まず詳細な実施形態の説明に先立ち、実施形態の非水電解質電池の特性推定方法の原理について説明する。
まず、特性推定を行う非水電解質電池として、充電時及び放電時の双方において互いに相互作用を起こさないm(m:2以上の整数)種類の正極活物質を含む正極と、チタン酸リチウムを含む負極と、非水電解質と、を有する非水電解質電池を想定する。
ここで、発明者らは、m種類の正極活物質が相互作用を起こさない状態であることから、当該非水電解質の放電容量の時間特性は、各正極活物質を単独で正極を構成し、同一の負極及び同一の非水電解質を用いた非水電解質電池(以下、要素非水電解質電池という)の放電容量の時間特性を反映しているのではないかと考えた。
そこで、m種類の要素非水電解質電池を作成し、作成した要素非水電解質電池を所定の温度Tで所定の充電状態Sで貯蔵したときのそれぞれの要素非水電解質電池の放電容量Cx(x=1〜m)の時間特性を測定し、同条件で測定した特性推定対象の非水電解質電池の放電容量CAと比較した。
この結果、放電容量CAは、特性推定対象の非水電解質電池における各正極活物質の正極中における容量比率α1〜αmで各要素非水電解質電池の放電容量C1〜Cmがそれぞれ影響を与えていることがわかった。
すなわち、次式の通りとなる。
すなわち、次式の通りとなる。
この場合において、非水電解質と同種の非水電解質からなるn番目の要素非水電解質電池を所定の温度(T)と所定の充電状態(S)で貯蔵したときの放電容量Cn(貯蔵前の値を100%とした相対値)の貯蔵時間に対する変化を、貯蔵時間t、貯蔵温度T、貯蔵充電状態Sに対する関数であるCn(t,T,S)と表し、要素非水電解質電池における各正極活物質の正極中における容量比率α1〜αmとし、特性推定対象の非水電解質電池を所定の温度(T)と所定の充電状態(S)で貯蔵したときの放電容量の貯蔵時間に対する変化を貯蔵時間t、貯蔵温度T、貯蔵充電状態Sに対する関数であるC(t,T,S)と表すとすると、次式が成り立つ。
換言すれば、各要素非水電解質電池の放電容量の所定条件(初期電池容量、保存温度、保存時間(保存日数))における放電容量特性が分かれば、複数の要素非水電解質電池の組合せに相当する特性推定対象の非水電解質電池の当該所定条件における放電容量を容易に推定できることが分かる。
以下、実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の特性推定方法を適用する非水電解質電池の一例を示す模式的部分切欠斜視図である。
図2は、図1の非水電解質電池の部分Aにおける拡大断面図である。
図1は、本発明の特性推定方法を適用する非水電解質電池の一例を示す模式的部分切欠斜視図である。
図2は、図1の非水電解質電池の部分Aにおける拡大断面図である。
非水電解質電池1は、図1及び図2に示すように、電極群2と、正極リード3と、負極リード4と、外装5と、図示しない非水電解質とを備えている。
電極群2は、図2に示すように、複数の正極30と、複数の負極40と、正極と負極との間に介在するセパレータ6とを含むスタック構造を有する。
電極群2は、図2に示すように、複数の正極30と、複数の負極40と、正極と負極との間に介在するセパレータ6とを含むスタック構造を有する。
正極30は、正極集電体31と、正極集電体上に形成された正極活物質層32とを備えている。
ここで、正極活物質層32は、正極集電体31の一方の表面上に形成されていてもよいし、両方の表面上に形成されていてもよい。
ここで、正極活物質層32は、正極集電体31の一方の表面上に形成されていてもよいし、両方の表面上に形成されていてもよい。
また、正極集電体31は、正極活物質層を担持しない部分を含むこともでき、この正極活物質層を担持しない部分は正極集電タブ33としても機能することができる。
正極活物質層32は、正極活物質と、必要に応じて導電剤及び結着剤とを含むことができる。正極活物質は、少なくともm(mは2以上の整数)種類の活物質を含む。
正極活物質層32は、正極活物質と、必要に応じて導電剤及び結着剤とを含むことができる。正極活物質は、少なくともm(mは2以上の整数)種類の活物質を含む。
負極40は、負極集電体41と、負極集電体上に形成された負極活物質層42とを備えている。
ここで、負極活物質層42は、負極集電体41の一方の表面上に形成されていてもよいし、両方の表面上に形成されていてもよい。
また、負極集電体41は、負極活物質層を担持しない部分を含むこともでき、この負極活物質層を担持しない部分は不図示の負極集電タブとして機能することができる。
ここで、負極活物質層42は、負極集電体41の一方の表面上に形成されていてもよいし、両方の表面上に形成されていてもよい。
また、負極集電体41は、負極活物質層を担持しない部分を含むこともでき、この負極活物質層を担持しない部分は不図示の負極集電タブとして機能することができる。
負極活物質層42は、負極活物質であるチタン酸リチウムと、必要に応じて導電剤及び結着剤とを含むことができる。
負極、正極及びセパレータを含む電極群においては、負極の一部と正極の一部とが少なくとも対向していればよい。そのため、電極群は、積層型でもよいし、捲回型でもよい。図1および図2に示す非水電解質電池では、複数の正極30及び複数の負極40がセパレータ6を介して交互に積層されている。
図1および図2に示す非水電解質電池では、帯状の正極リード3が、複数の正極30の正極集電体31の正極集電タブ33に電気的に接続されている。また、図示はしていないが、図1および図2に示す非水電解質電池では、帯状の負極リード4が、正極リード3と同様に、負極40の負極集電体41の負極集電タブに電気的に接続されている。
正極リード3と複数の正極集電体31の正極集電タブ33との接続は、たとえば超音波溶接により行うことができる。同様に、負極リード4と複数の負極集電体41の負極集電タブとの接続は、たとえば超音波溶接により行うことができる。
図1および図2に示すこのような電極群2は、容器5内に収納されている。電極群2の正極30に接続された正極タブ3は、容器5から外側に延出している。一方、電極群2の負極40に接続された負極タブ4は、正極リード3が延出する方向と約180度の角度をなす方向に、この容器5から外側に延出している。
図1および図2に示す容器5は、熱可塑性樹脂層51と、金属層52と、樹脂層53とをこの順で積層させたラミネートフィルムから形成されている。容器5の内面に熱可塑性樹脂層51が位置している。容器5は、一枚の上記ラミネートフィルムを折り畳んだものでもよいし、または複数枚の上記ラミネートフィルムからなるものでもよい。
また、図1および図2に示す非水電解質電池1では、正極リード3および負極リード4と熱可塑性樹脂層51との接合強度を向上させるために、正極リード3および負極リード4と2つの熱可塑性樹脂層51との間に絶縁フィルム7が設けられている。
この絶縁フィルム7は、たとえば酸変性ポリオレフィンからなる。この配置により、容器5のうち正極リード3を挟み込んだ部分および負極リード4を挟み込んだ部分も熱シールされている。すなわち、図1および図2に示す非水電解質電池では、容器5の周縁部の全てが熱シールされている。
そして、容器5は非水電解質(図示しない)を収容しており、容器5に収納された電極群2がこの非水電解質を含浸している。
そして、容器5は非水電解質(図示しない)を収容しており、容器5に収納された電極群2がこの非水電解質を含浸している。
以上の説明においては、非水電解質電池1が備える電極群2は、図1および図2に示したようなスタック型構造を有する場合について述べたが、電極群2としては捲回型構造を有していてもよい。
図3は、捲回型構造を有する非水電解質電池の他の一例を示す模式的部分切欠斜視図である。
捲回型の電極群は、図3に示すように、正極及び負極を間にセパレータを挟んだ状態で積層されており、このようにして得られた積層体を渦巻状に捲回した構造を有している。
捲回型の電極群は、図3に示すように、正極及び負極を間にセパレータを挟んだ状態で積層されており、このようにして得られた積層体を渦巻状に捲回した構造を有している。
具体的には、捲回型の電極群2は、正極30と負極40とを、その間にセパレータ6を介在させて偏平形状に捲回したものである。
正極30は、図示していないが帯状の正極集電体、正極集電体の長辺に平行な一端部からなる正極集電タブ及び少なくとも正極集電タブの部分を除いて正極集電体上に形成された正極活物質層を備えている。
正極30は、図示していないが帯状の正極集電体、正極集電体の長辺に平行な一端部からなる正極集電タブ及び少なくとも正極集電タブの部分を除いて正極集電体上に形成された正極活物質層を備えている。
一方、負極40は、図示していないが帯状の負極集電体、負極集電体の長辺に平行な一端部からなる負極集電タブ(図示しない)及び少なくとも負極集電タブの部分を除いて負極集電体上に形成された負極活物質層を備えている。
このような捲回型の電極群2は、正極30と負極40とを、その間にセパレータ6を介在させて偏平形状に捲回したものを、プレスすることによって得ることができる。なお、プレスは熱プレスで行うこともできるし、加熱をしないプレスによって行うこともできる。また、正極30、負極40およびセパレータ6は、接着性を有する高分子により一体に成形することも可能である。
正極集電タブおよび負極集電タブは、それぞれ、正極リード3および負極リード4に接続されている。電極集電タブと電極リードの接続は、たとえば超音波溶接によって行うことができる。
また、以上では、電極群2がラミネートフィルムからなる容器5に収納された電池、すなわちラミネート型非水電解質電池について説明した。しかしながら、実施形態の特性推定方法を適用する非水電解質電池は、電極群が金属容器に収納された非水電解質電池であってもよい。
正極集電タブおよび負極集電タブは、それぞれ、正極リード3および負極リード4に接続されている。電極集電タブと電極リードの接続は、たとえば超音波溶接によって行うことができる。
また、以上では、電極群2がラミネートフィルムからなる容器5に収納された電池、すなわちラミネート型非水電解質電池について説明した。しかしながら、実施形態の特性推定方法を適用する非水電解質電池は、電極群が金属容器に収納された非水電解質電池であってもよい。
上記構成において、m種類の正極活物質のうち、一の正極活物質がスピネル型マンガン酸リチウム化合物である場合には、貯蔵時間をtとし、前記貯蔵温度をT(絶対温度)とし、前記充電状態をSとし、前記スピネル型マンガン酸リチウム化合物のみを正極活物質として含む前記要素非水電解質電池の放電容量の時間特性をC1(t,T,S)とすると、時間特性C1(t,T,S)は、(4)式で表される。
ここで、k1は、貯蔵温度Tと充電状態Sをパラメータとする関数であり、k1(T,S)が、貯蔵温度Tに対して、貯蔵充電状態Sの関数であるB1(S)と、貯蔵充電状態によらない定数A1とを用いて(5)式で表される。
また上記構成において、m種類の正極活物質のうち、一の正極活物質がコバルト酸リチウム化合物である場合には、貯蔵時間をtとし、前記貯蔵温度をT(絶対温度)とし、前記充電状態をSとし、前記コバルト酸リチウム化合物のみを正極活物質として含む前記要素非水電解質電池の放電容量の時間特性をC2(t,T,S)とすると、時間特性C2(t,T,S)は、次式群(6)式及び(7)式で表される。
ここで、k2、τは、貯蔵温度Tと充電状態Sをパラメータとする関数、かつ、τ(T,S)は正の数であり、k2(T,S)及びτ(T,S)が、貯蔵温度Tに対して貯蔵充電状態Sの関数であるB2(S)、B3(S)と、定数A2、A3とを用いて次式群(8)式及び(9)式で表される。
図4は、実施形態の非水電解質電池システムの概要構成ブロック図である。
非水電解質電池システム100は、大別すると、図1又は図3に示した非水電解質電池1を複数備えた電池ユニット101と、電池ユニットの制御を行うとともに、非水電解質電池1の放電容量の時間特性を推定する上位コントローラ102と、を備えている。
非水電解質電池システム100は、大別すると、図1又は図3に示した非水電解質電池1を複数備えた電池ユニット101と、電池ユニットの制御を行うとともに、非水電解質電池1の放電容量の時間特性を推定する上位コントローラ102と、を備えている。
電池ユニット101は、複数の非水電解質電池1と、上位コントローラ102の制御下で複数の非水電解質電池1の充電状態管理、充放電制御、温度検出等を行うBMU(Battery Management Unit)110と、を備えている。
上位コントローラ102は、MPUなどの制御装置121と、ROMやRAMなどの記憶装置122と、HDD、DVDドライブ装置などの外部記憶装置123と、ディスプレイ装置などの表示装置124と、キーボードやマウスなどの入力装置125と、を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成を有するとなっている。
上記構成において、制御装置121は、BMU110から入力された非水電解質電池1の充電状態及び温度に基づいて非水電解質電池の放電容量の時間特性を推定するに際し、非水電解質電池1の推定条件として、非水電解質電池の貯蔵温度及び貯蔵開始時の充電状態を特定する条件特定部及び要素非水電解質電池の放電容量の時間特性を参照して、非水電解質電池1の放電容量の時間特性を推定する推定部として機能する。
また、外部記憶装置123は、m種類の正極活物質のうちいずれか一種類のみを含む正極、負極及び非水電解質を含み、互いに前記正極活物質が異なるm種類の要素非水電解質電池についての所定の貯蔵温度及び所定の充電状態で貯蔵したときのそれぞれの要素非水電解質電池の放電容量の時間特性を放電容量時間特性データ130−1〜130−mとして予め記憶する記憶部として機能している。
非水電解質電池システム100の制御装置121は、入力装置125を介してオペレータにより、非水電解質電池1の放電容量の時間特性の推定が指示されたり、あるいは、予め設定された推定タイミングに到った場合には、BMU110を介して、非水電解質電池1の貯蔵温度T及び充電状態Sを取得し、特定する。
続いて、制御装置121は、外部記憶装置123の放電容量時間特性データ130−1〜130−mのうちから、特定した貯蔵温度T及び充電状態Sにそれぞれ対応するとともに、非水電解質電池1を構成しているx種類(2≦x≦m)の正極活物質に対応するx種類の要素非水電解質電池についての所定の貯蔵温度及び所定の充電状態で貯蔵したときのそれぞれの要素非水電解質電池の放電容量の時間特性データ(x種類の時間特性データ)を読み出す。
そして、制御装置121は、読み出したx種類の要素非水電解質電池の放電容量の時間特性データに基づいて非水電解質電池1の放電容量の時間特性を推定する。
したがって、本実施形態によれば、互いに相互作用を起こさないm(m:2以上の整数)種類の正極活物質を含む正極と、チタン酸リチウムを含む負極と、非水電解質と、を有する非水電解質電池の放電容量の時間特性を推定するに際して、各正極活物質をそれぞれ単独で含む正極と、チタン酸リチウムを含む負極と、非水電解質と、を有するm種類の要素非水電解質電池の放電容量の時間特性に基づいて確実に推定することができる。
以下に実施例の非水電解質電池について説明する。
以下の説明においては、m=2種類の正極活物質を含む場合を例として説明する。
本実施例では、図1、図2に示した非水電解質電池と同様の構造を有する非水電解質電池を製造した。
すなわち、非水電解質電池1は、電極群2と、正極リード3と、負極リード4と、電極群2が収納されている容器5と、を備えている。
ここで、電極群2は、複数の正極30および負極40を、セパレータ6を介在させて交互に積層した、いわゆるスタック型構造を有する。
[1]正極の作製
第一の正極活物質として、スピネル型の結晶構造を有するマンガン酸リチウム(LiMn2O4:以下、LMOという)の粉末、第二の正極活物質として、コバルト酸リチウム(LiCoO2:以下、LCOという)の粉末を用意した。このLMOとLCOとを、容量比率がLMO:LCO=0.7:0.3となるように混合した。
また、導電剤としてのアセチレンブラック(AB)と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)と共に、溶媒としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に投入した。得られた混合物を攪拌し、正極スラリーを得た。
以下の説明においては、m=2種類の正極活物質を含む場合を例として説明する。
本実施例では、図1、図2に示した非水電解質電池と同様の構造を有する非水電解質電池を製造した。
すなわち、非水電解質電池1は、電極群2と、正極リード3と、負極リード4と、電極群2が収納されている容器5と、を備えている。
ここで、電極群2は、複数の正極30および負極40を、セパレータ6を介在させて交互に積層した、いわゆるスタック型構造を有する。
[1]正極の作製
第一の正極活物質として、スピネル型の結晶構造を有するマンガン酸リチウム(LiMn2O4:以下、LMOという)の粉末、第二の正極活物質として、コバルト酸リチウム(LiCoO2:以下、LCOという)の粉末を用意した。このLMOとLCOとを、容量比率がLMO:LCO=0.7:0.3となるように混合した。
また、導電剤としてのアセチレンブラック(AB)と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)と共に、溶媒としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に投入した。得られた混合物を攪拌し、正極スラリーを得た。
ここで容量比率とは、正極活物質1gを、非水電解質中で、金属リチウムの酸化還元電位を基準とする電位で3.00Vから4.35Vまで充電したときの充電容量(単位mAh/g)に、正極活物質の重量(単位g)を掛けた値の比率である。すなわち、LMOの重量1gあたりの充電容量がCM[mAh/g]、LCOの重量1gあたりの充電容量がCC[mAh/g]であるとき、LMOの重量mM[g]、LCOの重量mC[g]を、CM×mM:CC×mC=0.7:0.3となるように決めた。またこのとき上述した(3)式におけるαnの値は、α1=0.7、α2=0.3となる。
このようにして得られた正極スラリーを、集電体としてのアルミニウム箔の両面に、正極集電タブ33に対応する部分を除いて塗布した。次に、スラリーを塗布した正極集電体31を乾燥し、その後プレスすることによって、正極30を作製した。
このようにして作製した正極30は、正極集電体31と、正極集電体31の両面に担持されかつ正極活物質を含む正極活物質層32とを含んでいた。また、正極集電体31は、表面に正極活物質層32が形成されていない部分を含み、この部分は正極集電タブ33として機能する部分であった。
[2]負極の作製
負極活物質として、スピネル型の結晶構造を有するチタン酸リチウム(Li4Ti5O12:以下、LTOという)の粉末を用意した。この負極活物質と、導電剤としてのグラファイトと、結着剤としてのPVdFとを、溶媒としてのNMPに投入した。得られた混合物を攪拌し、負極スラリーを得た。
負極活物質として、スピネル型の結晶構造を有するチタン酸リチウム(Li4Ti5O12:以下、LTOという)の粉末を用意した。この負極活物質と、導電剤としてのグラファイトと、結着剤としてのPVdFとを、溶媒としてのNMPに投入した。得られた混合物を攪拌し、負極スラリーを得た。
このようにして得られた負極スラリーを、集電体としてのアルミニウム箔の両面に、負極集電タブに対応する部分を除いて塗布した。次に、スラリーを塗布した負極集電体41を乾燥し、その後プレスすることによって、負極40を作製した。
このようにして作製した負極40は、負極集電体41と、負極集電体41の両面に担持されかつ負極活物質を含む4極活物質層42とを含んでいた。また、負極集電体41は、表面に負極活物質層42が形成されていない部分を含み、この部分は負極集電タブとして機能する部分であった。
[3]電極群の作製
上記のように作製した複数の正極30および負極40を、間にセパレータ6を介して交互に積層した。セパレータ6には、ポリエチレンを用いた。また、正極30および負極40の積層は、正極集電タブ33と負極集電タブとが互いに反対方向に電極群2から突出するように行った。
上記のように作製した複数の正極30および負極40を、間にセパレータ6を介して交互に積層した。セパレータ6には、ポリエチレンを用いた。また、正極30および負極40の積層は、正極集電タブ33と負極集電タブとが互いに反対方向に電極群2から突出するように行った。
[3.1]正極リードおよび負極リードの接続
次に、電極群2の複数の正極30の正極集電体31の正極集電タブ33を、1つにまとめた状態で、超音波溶接により正極リード3に接続した。正極リード3としては、厚さが0.4mmのアルミニウムの板を帯状に裁断したものを用いた。
次に、電極群2の複数の正極30の正極集電体31の正極集電タブ33を、1つにまとめた状態で、超音波溶接により正極リード3に接続した。正極リード3としては、厚さが0.4mmのアルミニウムの板を帯状に裁断したものを用いた。
一方、電極群2の複数の負極40の負極集電体41の負極集電タブを、1つにまとめた状態で、超音波溶接により負極リード4に接続した。負極リード4としては、厚さが0.4mmのアルミニウムの板を帯状に裁断したものを用いた。
[3.2]容器への電極群の収納
容器5としては、熱可塑性樹脂層51とアルミニウム箔52と樹脂フィルム53とを積層して一体化した、いわゆるラミネートフィルム5を用いた。
このラミネートフィルム5を2枚用いて、上記の通りに作製した電極群2を覆い、2枚のラミネートフィルム5の周縁部を、一部の未融着部分を残して熱融着した。この際、正極リード3および負極リード4を、酸変性ポリオレフィンフィルム7と共に2枚のラミネートフィルム5の間に挟んで熱融着し、正極リード3および負極リード4の一部が容器5の外側に位置するようにした。
容器5としては、熱可塑性樹脂層51とアルミニウム箔52と樹脂フィルム53とを積層して一体化した、いわゆるラミネートフィルム5を用いた。
このラミネートフィルム5を2枚用いて、上記の通りに作製した電極群2を覆い、2枚のラミネートフィルム5の周縁部を、一部の未融着部分を残して熱融着した。この際、正極リード3および負極リード4を、酸変性ポリオレフィンフィルム7と共に2枚のラミネートフィルム5の間に挟んで熱融着し、正極リード3および負極リード4の一部が容器5の外側に位置するようにした。
[4]非水電解質の調製
エチルメチルカーボネート(EMC)とエチレンカーボネート(EC)とを、体積比2:1の割合で混合し、混合溶媒を得た。この混合溶媒に、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)を1.0モル/Lの濃度で溶解させて、非水電解質を調製した。
エチルメチルカーボネート(EMC)とエチレンカーボネート(EC)とを、体積比2:1の割合で混合し、混合溶媒を得た。この混合溶媒に、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)を1.0モル/Lの濃度で溶解させて、非水電解質を調製した。
[5]非水電解質電池の組み立て
次に、先に容器5に収納した電極群2を乾燥機に投入し、95℃で6時間にわたり真空乾燥を行った。乾燥後、露点が−50℃以下になるにように管理されたグローブボックスに運んだ。
次に、先に容器5に収納した電極群2を乾燥機に投入し、95℃で6時間にわたり真空乾燥を行った。乾燥後、露点が−50℃以下になるにように管理されたグローブボックスに運んだ。
グローブボックス内で、上記のように調整した非水電解質を、容器5の未融着部分を通して容器5内に収納し、これを電極群2に含浸させた。
非水電解質収納後、容器5の未融着部分を熱融着することにより容器5を封止し、非水電解質電池1が得られた。
非水電解質収納後、容器5の未融着部分を熱融着することにより容器5を封止し、非水電解質電池1が得られた。
[6]要素電池の作製
[6.1]第1の要素非電解質電池の作製
第1の正極活物質としてのLMOの粉末を、導電剤としてのABと、結着剤としてのPVdFと共に、溶媒としてのNMPに投入した。得られた混合物を攪拌し、第1の非電解質電池の正極スラリーを得た。
[6.1]第1の要素非電解質電池の作製
第1の正極活物質としてのLMOの粉末を、導電剤としてのABと、結着剤としてのPVdFと共に、溶媒としてのNMPに投入した。得られた混合物を攪拌し、第1の非電解質電池の正極スラリーを得た。
この第1の要素非電解質電池の正極スラリーを、集電体としてのアルミニウム箔の両面に、正極集電タブに対応する部分を除いて塗布した。次に、スラリーを塗布した正極集電体を乾燥し、その後プレスすることによって、第1の要素非電解質電池の正極を作製した。このようにして作製した複数の第1の要素非電解質電池の正極および複数の負極40を、間にセパレータ6を介して交互に積層し、上記と同様の方法により、第1の要素非電解質電池を得た。
[6.2]第2の要素非電解質電池の作製
同様に、第2の正極活物質としてのLCOの粉末を、導電剤としてのABと、結着剤としてのPVdFと共に、溶媒としてのNMPに投入した。得られた混合物を攪拌し、第2の要素非電解質電池の正極スラリーを得た。
同様に、第2の正極活物質としてのLCOの粉末を、導電剤としてのABと、結着剤としてのPVdFと共に、溶媒としてのNMPに投入した。得られた混合物を攪拌し、第2の要素非電解質電池の正極スラリーを得た。
この第2の要素非電解質電池の正極スラリーを、集電体としてのアルミニウム箔の両面に、正極集電タブに対応する部分を除いて塗布した。次に、スラリーを塗布した正極集電体を乾燥し、その後プレスすることによって、第2の要素非電解質電池の正極を作製した。このようにして作製した複数の第2の要素非電解質電池の正極および複数の負極40を、間にセパレータ6を介して交互に積層し、上記と同様の方法により、第2の要素非電解質電池を得た。
[7]貯蔵試験データの取得
上記のように作製した第1要素非電解質電池と第2の要素非電解質電池を、充電状態(SOC)100%に充電した状態で、温度65℃に制御した恒温槽内で貯蔵し、7日ごとに取り出して25℃に冷却し、放電容量を測定した。
上記のように作製した第1要素非電解質電池と第2の要素非電解質電池を、充電状態(SOC)100%に充電した状態で、温度65℃に制御した恒温槽内で貯蔵し、7日ごとに取り出して25℃に冷却し、放電容量を測定した。
ここで、放電容量は、電流1C(それぞれの要素電池を、貯蔵前の段階で、SOC100%に充電した状態から、定電流で1時間放電して電圧1.8Vになる電流値)で、SOC100%の状態から電圧1.8Vの状態まで放電した際の容量としている。
図5は、第1の要素非水電解質電池の放電容量の変化を説明する図である。
図6は、第2の要素非水電解質電池の放電容量の変化を説明する図である。
図5においては、第1の要素非水電解質電池累積の貯蔵時間に対する放電容量の変化(貯蔵前の値を100%とした相対値)を示しており、図6においては、第2の要素非水電解質電池の累積の貯蔵時間に対する放電容量の変化を示している。
図6は、第2の要素非水電解質電池の放電容量の変化を説明する図である。
図5においては、第1の要素非水電解質電池累積の貯蔵時間に対する放電容量の変化(貯蔵前の値を100%とした相対値)を示しており、図6においては、第2の要素非水電解質電池の累積の貯蔵時間に対する放電容量の変化を示している。
発明者らは鋭意研究の結果、第一の要素非電解質電池を貯蔵した際の放電容量の変化を表す図5は、上述した(4)式で近似することができ、第2の要素非電解質電池を貯蔵した際の放電容量の変化を表す図6は、(6)式及び(7)式で表される式群で近似することができるという結論に達した。
これより、図5および図6に、それぞれ(4)式並びに(6)式及び(7)式を最小二乗法で近似することにより、k1(65℃、100%)、k2(65℃、100%)、τ(65℃、100%)を求めることができる。
同様にして、異なる貯蔵温度(たとえば75℃、55℃)、異なる貯蔵充電状態(たとえば70%、30%)に対しても、それぞれのk1(T,S)、k2(T,S)、τ(T,S)の値を求めることができる。
より詳細には、k1(T,S)の値は、以下の表1のような形で表現することができる。
より詳細には、k1(T,S)の値は、以下の表1のような形で表現することができる。
また、k2(T,S)の値は、以下の表2のような形で表現することができる。
また、τ(T,S)の値は、以下の表3のような形で表現することができる。
表1乃至表3に示した関数k1(T,S)、k2(T,S)、τ(T,S)は、いずれも温度Tと充電状態Sの関数であるが、化学的な反応の速度は、一般に、温度Tに対してアレニウスの式で表されることが多く、絶対温度の逆数1000/Tと、反応速度の対数ln(k)とが一次式の関係となる、いわゆるアレニウスプロットの形で表されることが知られている。
ここで、充電状態Sが異なる状態で貯蔵した場合も、活物質において生じる反応は同じで、その反応速度のみが充電状態Sによって変わるとすると、アレニウスプロットの傾き、即ち活性化エネルギーは、充電状態Sによらず一定と考えられる。また、アレニウスプロットの切片、即ち頻度因子の対数が、充電状態Sによって変化すると考えられる。なお、表3に示したτの値は、時間を表しており、反応速度の逆数となるため、表3に対するアレニウスプロットは、1000/Tとln(1/τ)との関係として表すのが適当と考えられる。
図7は、実施例の非水電解質電池におけるk1(T,S)の値をアレニウスプロットした場合の説明図である。
より具体的には、図7においては、温度55〜75℃、充電状態30〜100%で貯蔵したときの放電容量の変化から求めたk1(T,S)の値をアレニウスプロットしている。
より具体的には、図7においては、温度55〜75℃、充電状態30〜100%で貯蔵したときの放電容量の変化から求めたk1(T,S)の値をアレニウスプロットしている。
図8は、実施例の非水電解質電池におけるk2(T,S)の値をアレニウスプロットした場合の説明図である。
より具体的には、図8においては、温度55〜75℃、充電状態30〜100%で貯蔵したときの放電容量の変化から求めたk2(T,S)の値をアレニウスプロットしている。
より具体的には、図8においては、温度55〜75℃、充電状態30〜100%で貯蔵したときの放電容量の変化から求めたk2(T,S)の値をアレニウスプロットしている。
図9は、実施例の非水電解質電池におけるτ(T,S)の値をアレニウスプロットした場合の説明図である。
より具体的には、図9においては、温度55〜75℃、充電状態30〜100%で貯蔵したときの放電容量の変化から求めたτ(T,S)の値をアレニウスプロットしている。
より具体的には、図9においては、温度55〜75℃、充電状態30〜100%で貯蔵したときの放電容量の変化から求めたτ(T,S)の値をアレニウスプロットしている。
これより、例えば、表1に示したk1の値を、貯蔵温度Tについてのアレニウスプロットとして表した図7において、充電状態Sに依らない傾きA1の値と、充電状態30%、70%、100%のそれぞれに対するB1(30%)、B1(70%)、B1(100%)の、計4個を変数として、[4]式を最小二乗法で近似することにより、以下のように値を求めることができる。
A1=−7.07[K]
B1(30%)=20.2[day−1/2]
B1(70%)=20.1[day−1/2]
B1(100%)=19.5[day−1/2]
A1=−7.07[K]
B1(30%)=20.2[day−1/2]
B1(70%)=20.1[day−1/2]
B1(100%)=19.5[day−1/2]
更に、表2に示したk2の値、表3に示したτの値に対しても、それぞれ[5]、[6]式を最小二乗法で近似することにより、充電状態に依らないA2、A3の値と、それぞれの充電状態に対するB2(S)、B3(S)の値を求めることができる。
このようにして求めた値を、以下の表4に示す。
このようにして求めた値を、以下の表4に示す。
このようにして求めた各パラメータの値より、たとえばα1=0.7、α2=0.3である実施例の非水電解質電池を、充電状態100%で、貯蔵温度55〜75℃で貯蔵したときの放電容量の変化を、(3)式〜(7)式によって推定することが可能である。
図10は、実施例の非水電解質電池の放電容量の変化の実測結果と推定結果との比較説明図である。
図10においては、充電状態100%で、貯蔵温度55〜75℃で貯蔵したときの放電容量の変化を実測した結果と、上述した方法で推定した値とを比較している。
図10に示すように放電容量の変化の実測結果と推定結果とは、ほぼ一致しており、非水電解質電池の放電容量の変化を、高い精度で推定できることが分かる。
図10においては、充電状態100%で、貯蔵温度55〜75℃で貯蔵したときの放電容量の変化を実測した結果と、上述した方法で推定した値とを比較している。
図10に示すように放電容量の変化の実測結果と推定結果とは、ほぼ一致しており、非水電解質電池の放電容量の変化を、高い精度で推定できることが分かる。
以上の説明のように、本実施例によれば、第1の正極活物質として、スピネル型の結晶構造を有するマンガン酸リチウムLiMn2O4を用い、第2の正極活物質として、コバルト酸リチウムLiCoO2を用いた非水電解質電池において、正極活物質としてマンガン酸リチウムLiMn2O4を用いた要素非水電解質電池の放電容量の変化及び正極活物質としてコバルト酸リチウムLiCoO2を用いた要素非水電解質電池の放電容量の変化に基づいて、放電容量の変化を確実に推定することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 非水電解質電池
2 電極群
3 正極リード
4 負極リード
5 外装
6 セパレータ
30 正極
40 負極
101 電池ユニット
102 上位コントローラ
110 BMU(条件特定部)
121 制御装置(条件特定部、推定部)
122 記憶装置(記憶部)
123 外部記憶装置
124 表示装置
125 入力装置
2 電極群
3 正極リード
4 負極リード
5 外装
6 セパレータ
30 正極
40 負極
101 電池ユニット
102 上位コントローラ
110 BMU(条件特定部)
121 制御装置(条件特定部、推定部)
122 記憶装置(記憶部)
123 外部記憶装置
124 表示装置
125 入力装置
Claims (7)
- 互いに相互作用を起こさないm(m:2以上の整数)種類の正極活物質を含む正極と、チタン酸リチウムを含む負極と、非水電解質と、を有する非水電解質電池の特性を推定する特性推定方法であって、
前記非水電解質電池の推定条件として、前記非水電解質電池の貯蔵温度及び貯蔵開始時の充電状態を特定する過程と、
正極活物質として前記m種類の正極活物質のうちいずれか一種類のみを含む正極、前記負極及び前記非水電解質を含み、互いに前記正極活物質が異なるm種類の要素非水電解質電池を前記貯蔵温度及び前記充電状態で貯蔵したときのそれぞれの要素非水電解質電池の放電容量の時間特性に基づいて、前記非水電解質電池の放電容量の時間特性を推定する過程と、
を備えた非水電解質電池の特性推定方法。 - 互いに相互作用を起こさないm(m:2以上の整数)種類の正極活物質を含む正極と、チタン酸リチウムを含む負極と、非水電解質と、を有する非水電解質電池を備えた非水電解質電池システムであって、
前記非水電解質電池の推定条件として、前記非水電解質電池の貯蔵温度及び貯蔵開始時の充電状態を特定する条件特定部と、
正極活物質として前記m種類の正極活物質のうちいずれか一種類のみを含む正極、前記負極及び前記非水電解質を含み、互いに前記正極活物質が異なるm種類の要素非水電解質電池を前記貯蔵温度及び前記充電状態で貯蔵したときのそれぞれの要素非水電解質電池の放電容量の時間特性を予め記憶する記憶部と、
前記要素非水電解質電池の放電容量の時間特性を参照して、前記非水電解質電池の放電容量の時間特性を推定する推定部と、
を備えた非水電解質電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018008272A JP2019129006A (ja) | 2018-01-22 | 2018-01-22 | 非水電解質電池の特性推定方法及び非水電解質電池システム |
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- 2018-01-22 JP JP2018008272A patent/JP2019129006A/ja active Pending
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---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
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