JP2019128283A - 動釣合い試験機用の被試験体固定装置 - Google Patents

動釣合い試験機用の被試験体固定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】貫通穴を有する被試験体において貫通穴の貫通方向に離れて設けられて貫通穴を区画する第1基準内周部および第2基準内周部の両方を動釣合い試験機に固定することができる被試験体固定装置を提供する。【解決手段】被試験体固定装置3は、コレット15と、上下方向の位置が固定された第1テーパー部10Hと、第1テーパー部10Hよりも高い位置で昇降可能な第2テーパー部17とを含む。コレット15は、被試験体5の第1基準内周部5Cに嵌って拡縮する第1円筒部15Aと、被試験体5の第2基準内周部5Dに嵌って拡縮する第2円筒部15Bとを有する。第1円筒部15Aによって取り囲まれた第1テーパー部10Hの第1外周面10Jは、上側へ向かうにつれて小径になっている。第2円筒部15Bによって取り囲まれた第2テーパー部17の第2外周面17Aは、下側へ向かうにつれて小径になっている。【選択図】図1

Description

この発明は、被試験体を動釣合い試験機に固定するための被試験体固定装置に関する。
動釣合い試験機では、固定された被試験体を所定速度で回転させることによって、被試験体の不釣合いが測定される。
貫通穴と、この貫通穴の貫通方向に離れて設けられて貫通穴を区画する第1基準内周部および第2基準内周部とを有する被試験体が想定される。この被試験体において第1基準内周部および第2基準内周部のどちらか一方だけを動釣合い試験機に固定して被試験体を回転させると、被試験体が目標の回転軸線に対して傾くことにより、不釣合いの正確な測定が困難になる場合がある。特に第1基準内周部と第2基準内周部との間隔が大きい被試験体ほど、回転軸線に対する傾きが大きくなり、不釣合いの正確な測定が一層困難になる場合がある。そこで、第1基準内周部および第2基準内周部の両方を動釣合い試験機に固定する必要がある。
この発明は、かかる問題を解決するためになされたもので、貫通穴を有する被試験体において貫通穴の貫通方向に離れて設けられて貫通穴を区画する第1基準内周部および第2基準内周部の両方を動釣合い試験機に固定することができる被試験体固定装置を提供することを目的とする。
本発明は、貫通穴(5A)と、前記貫通穴の貫通方向(X)に離れて設けられて前記貫通穴を区画する第1基準内周部(5C)および第2基準内周部(5D)とを有する被試験体(5)を動釣合い試験機(1)に固定するための被試験体固定装置(3)であって、前記貫通方向が上下方向と一致して前記第1基準内周部が前記第2基準内周部よりも低い位置にある状態における被試験体を下側から支持し、昇降可能な支持部(11)と、前記支持部を上側へ付勢する付勢部(13)と、上下方向に延びる中心軸線(K)と、前記中心軸線を中心に拡縮可能であって前記第1基準内周部に嵌る第1円筒部(15A)と、前記第1円筒部よりも高い位置に配置されて前記中心軸線を中心に拡縮可能であって前記第2基準内周部に嵌る第2円筒部(15B)とを有するコレット(15)と、前記第1円筒部によって取り囲まれて上側へ向かうにつれて小径になったテーパー状の第1外周面(10J)を有し、上下方向の位置が固定された第1テーパー部(10H)と、前記第2円筒部によって取り囲まれて下側へ向かうにつれて小径になったテーパー状の第2外周面(17A)を有し、前記第1テーパー部よりも高い位置に配置され、昇降可能な第2テーパー部(17)と、前記第2テーパー部を下降させるドローバー(14)とを含む、動釣合い試験機用の被試験体固定装置である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。
この構成によれば、被試験体固定装置は、貫通穴と、貫通穴の貫通方向に離れて設けられて貫通穴を区画する第1基準内周部および第2基準内周部とを有する被試験体を動釣合い試験機に固定することができる。
具体的には、被試験体固定装置では、貫通穴の貫通方向が上下方向と一致して第1基準内周部が第2基準内周部よりも低い位置にある状態における被試験体が、支持部によって下側から支持される。この状態の支持部は、付勢部によって上側へ付勢される。コレットでは、第1円筒部が第1基準内周部に嵌り、第1円筒部よりも高い位置にある第2円筒部が第2基準内周部に嵌る。第1円筒部は、上下方向の位置が固定された第1テーパー部において上側へ向かうにつれて小径になったテーパー状の第1外周面を取り囲む。第2円筒部は、昇降可能な第2テーパー部において下側へ向かうにつれて小径になったテーパー状の第2外周面を取り囲む。
この状態でドローバーが第2テーパー部を下降させると、第2円筒部が、第2テーパー部の第2外周面の傾斜に応じて拡径して第2基準内周部に圧入される。これにより、コレットと被試験体とが一体となって、付勢部の付勢力に抗して、支持部とともに下降する。すると、コレットの第1円筒部が第1テーパー部に対して下側へ相対移動する。これにより、第1円筒部が、第1テーパー部の第1外周面の傾斜に応じて拡径して第1基準内周部に圧入され、コレットの下降が停止する。
別パターンとして、ドローバーが第2テーパー部を下降させると、コレットが第2テーパー部とともに下降し、コレットの第1円筒部が第1テーパー部に対して下側へ相対移動する。これにより、第1円筒部が、第1テーパー部の第1外周面の傾斜に応じて拡径して第1基準内周部に圧入され、コレットの下降が停止する。引き続きドローバーが第2テーパー部を下降させると、第2円筒部が、第2テーパー部の第2外周面の傾斜に応じて拡径して第2基準内周部に圧入される。
以上の結果、コレットの第1円筒部および第2円筒部が被試験体の第1基準内周部および第2基準内周部に別々のタイミングでそれぞれ圧入されることにより、第1基準内周部および第2基準内周部の両方を、コレットを介して動釣合い試験機に固定することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る被試験体固定装置が用いられた動釣合い試験機の縦断面図である。 図2は、被試験体固定装置を構成するコレットの側面図である。 図3は、コレットの平面図である。
以下では、この発明の実施形態について詳細に説明をする。図1は、動釣合い試験機1の縦断面図である。図1の上下方向は、動釣合い試験機1の上下方向である。図1の左右方向を動釣合い試験機1の横方向といい、横方向は、水平方向に含まれる。図1では、動釣合い試験機1におけるスピンドル2および被試験体固定装置3が図示されている。スピンドル2は、上下方向に延びる中心軸線Jを有する円柱状に形成され、振動可能かつ中心軸線Jまわりに回転可能に保持されている。被試験体固定装置3は、被試験体5を動釣合い試験機1に固定するためのものであって、スピンドル2の上端に固定されている。動釣合い試験機1において動釣合い試験を行う場合には、被試験体5が被試験体固定装置3を介してスピンドル2に固定された状態で、スピンドル2が所定速度で駆動回転され、この状態における被試験体5の振動が検出される。検出された振動から、被試験体5の不釣り合いが得られる。
被試験体5は、例えば円筒状である。被試験体5には、その中心を通って被試験体5を貫通した円形状の貫通穴5Aが形成されている。被試験体5において貫通穴5Aを区画した内周面5Bは、貫通穴5Aの貫通方向Xに延びる円筒状に形成されている。内周面5Bにおいて貫通方向Xに離れた2箇所(この実施形態では貫通方向Xにおける両端部)には、貫通穴5A内に一段張り出した円環状の基準内周部が1つずつ設けられている。これら2つの基準内周部のうち、一方を第1基準内周部5Cといい、他方を第2基準内周部5Dという。第1基準内周部5Cおよび第2基準内周部5Dは、同軸状に配置されている。第1基準内周部5Cの内径と、第2基準内周部5Dの内径とは同じでもよいし、異なってもよい。第1基準内周部5Cおよび第2基準内周部5Dのそれぞれは、1つだけ存在してもよいし、複数存在して貫通方向Xに並んで配置されてもよい。
このような被試験体5を動釣合い試験機1に固定するための被試験体固定装置3について、詳しく説明する。被試験体固定装置3は、ベース10と、支持部11と、ケース12と、付勢部13と、ドローバー14と、コレット15とを含む。なお、図1では、被試験体固定装置3において中心軸線Jよりも左側の部分が、動作前の待機状態(アンクランプ状態)における被試験体固定装置3を示しており、被試験体固定装置3において中心軸線Jよりも右側の部分が、動作後のクランプ状態における被試験体固定装置3を示している。そのため、図1では、被試験体5、支持部11、ドローバー14およびコレット15のように、同じ部品であっても中心軸線Jの左側と右側とで上下方向の位置がずれた状態で図示されたものがある。
ベース10は、上下方向に一致した板厚方向を有する円板状の底壁10Aと、底壁10Aの中心部から立ち上がった円管状の管部10Bとを一体的に有する。ベース10には、貫通穴10Cが形成されている。貫通穴10Cは、管部10Bの内部空間を構成し、かつ、底壁10Aの中心部を上下方向に貫通している。
底壁10Aは、下底壁10Dと、下底壁10Dよりも上側に位置する上底壁10Eとに分割可能である。下底壁10Dと上底壁10Eとは、これらの外周部に取り付けられたボルトB1によって一体化されている。下底壁10Dに組み付けられたボルトB2がスピンドル2にも組み付けられることによって、ベース10の全体が、動釣合い試験機1におけるスピンドル2の上端部に上側から固定されている。そのため、被試験体固定装置3では、横方向および上下方向におけるベース10の位置(スピンドル2に対する相対位置)が固定されている。この状態におけるベース10の中心軸線は、スピンドル2の中心軸線Jと一致している。
管部10Bは、略下半分をなす大径部10Fと、略上半分をなす小径部10Gと、大径部10Fと小径部10Gとの間に設けられた第1テーパー部10Hとを一体的に有する。大径部10Fの外径は、上下方向における大径部10Fの全域にわたって一定である。小径部10Gの外径は、大径部10Fの外径よりも小さく、上下方向における小径部10Gの全域にわたって一定である。第1テーパー部10Hは、円錐台形状であり、その外周面である第1外周面10Jは、上側へ向かうにつれて小径になったテーパー状である。
支持部11は、管部10Bの大径部10Fを取り囲んだ円筒状に形成されている。支持部11の上端部には、中心軸線Jを基準とする径方向の外側へ張り出した円環状のフランジ部11Aと、フランジ部11Aの上面から上側へ突出した円環状の突出部11Bとが一体的に設けられている。支持部11は、大径部10Fの外周面に沿って昇降可能である。なお、大径部10Fから径方向の外側に突出したキー10Kが、支持部11の内周面において上下方向に延びるキー溝11Cに嵌っているので、ベース10および支持部11は、中心軸線Jまわりの周方向において位置決めされている。
ケース12は、支持部11を取り囲んだ円筒状に形成されている。ケース12の上端部は、径方向の内側へ折り曲げられ、支持部11のフランジ部11Aの上側に配置されている。ケース12の下端部は、径方向の外側へ折り曲げられ、ボルトB3によってベース10の上底壁10Eに固定されている。支持部11とケース12とによって径方向から挟まれた環状の収容空間16が形成されている。収容空間16は、その上側に位置するフランジ部11Aと、その下側に位置する上底壁10Eとによって上下方向の両側から挟まれている。そのため、上下方向における収容空間16の両端部が塞がれている。
付勢部13は、上下方向に伸縮することによって弾性変形可能なコイルばねであり、支持部11を取り囲んだ状態で、収容空間16に収容されている。収容空間16の上下方向における両端部が塞がれているので、メンテナンスの際に、不意に付勢部13が外部に飛び出すことを防止できる。付勢部13は、ベース10の上底壁10Eと支持部11のフランジ部11Aとの間で圧縮されていて、支持部11を下側から弾性支持している。付勢部13は、支持部11を、上側の待機位置(図1の支持部11において中心軸線Jよりも左側の部分を参照)へ向けて常に付勢している。待機位置の支持部11では、フランジ部11Aがケース12の上端部に接触する。これにより、ケース12の上端部がストッパーとなることによって、支持部11が待機位置よりも上側へ移動することが規制される。
ドローバー14は、中心軸線Jと一致した中心軸線を有する細長い円柱状に形成されている。ドローバー14は、ベース10の貫通穴10Cに挿通されている。ドローバー14は、スピンドル2の中心部に形成された挿通穴2Aにも挿通されている。ドローバー14は、この状態で昇降可能である。ドローバー14の上端部は、ベース10の管部10Bの上端よりも高い位置にある。
ドローバー14の上端部には、第2テーパー部17が設けられている。第2テーパー部17は、ドローバー14とは別の部品であって、ドローバー14に連結されてもよいし、ドローバー14に一体形成されてもよい。第2テーパー部17は、円錐台形状であり、その外周面である第2外周面17Aは、下側へ向かうにつれて小径になったテーパー状である。第2テーパー部17は、ベース10の管部10Bにおける第1テーパー部10Hよりも高い位置において第1テーパー部10Hと同軸状に配置されている。第2テーパー部17は、ドローバー14とともに昇降可能である。
図2は、コレット15の側面図である。図3は、コレット15の平面図である。コレット15の全体は、上下方向に延びる中心軸線Kを有する円筒状に形成されている。コレット15は、その下端部をなす第1円筒部15Aと、その上端部をなす第2円筒部15Bと、第1円筒部15Aと第2円筒部15Bとの間に配置された第3円筒部15Cとを一体的に有する。
第1円筒部15Aの外径は、上下方向における第1円筒部15Aの全域にわたって一定である。第2円筒部15Bの外径は、上下方向における第2円筒部15Bの全域にわたって一定である。第1円筒部15Aの外径と第2円筒部15Bの外径とは同じであってもよいし異なってもよいが、第3円筒部15Cの外径は、これらの外径よりも小さい。
コレット15には、第1割溝15Dおよび第2割溝15Eが形成されている。これらの割溝は、上下方向に延びるスリットである。第1割溝15Dは、第1円筒部15Aの下端から第3円筒部15Cの途中まで延びてコレット15を径方向に貫通している。第2割溝15Eは、第2円筒部15Bの上端から第3円筒部15Cの途中まで延びてコレット15を径方向に貫通している。第1割溝15Dの上端部および第2割溝15Eの下端部は、円形状である。第1割溝15Dおよび第2割溝15Eは、例えば4つずつ形成されており、コレット15の周方向に沿って交互に並んでいる。
各第1割溝15Dが狭まることによって第1円筒部15Aが縮径し、各第1割溝15Dが広がることによって第1円筒部15Aが拡径する。各第2割溝15Eが狭まることによって第2円筒部15Bが縮径し、各第2割溝15Eが広がることによって第2円筒部15Bが拡径する。第1円筒部15Aおよび第2円筒部15Bは、互いに独立して、中心軸線Kを中心に拡縮可能である。待機状態の被試験体固定装置3では、第1円筒部15Aおよび第2円筒部15Bは縮径した状態にある。
図1に戻り、コレット15は、その中心軸線Kがスピンドル2の中心軸線Jと一致するように配置されている。第1円筒部15Aの内周面である第1内周面15Fは、上側へ向かうにつれて小径になったテーパー状である。第1内周面15Fは、ベース10の第1テーパー部10Hを取り囲み、第1テーパー部10Hの第1外周面10Jに面接触している。第2円筒部15Bの内周面である第2内周面15Gは、下側へ向かうにつれて小径になったテーパー状である。第2内周面15Gは、ドローバー14の第2テーパー部17を取り囲み、第2テーパー部17の第2外周面17Aに面接触している。
動釣合い試験機1において動釣合い試験が実施される場合には、その準備として、待機状態の被試験体固定装置3(図1において中心軸線Jよりも左側の部分を参照)の支持部11に対して、被試験体5がセットされる。セットされた被試験体5は、貫通方向Xが上下方向と一致して第1基準内周部5Cが第2基準内周部5Dよりも低い位置にある状態で、支持部11の突出部11Bの上端面に載り、支持部11によって下側から支持されている。
この状態におけるコレット15では、縮径状態の第1円筒部15Aが第1基準内周部5Cに嵌り、縮径状態の第2円筒部15Bが第2基準内周部5Dに嵌っている。第1基準内周部5Cの内径は、縮径状態の第1円筒部15Aの外径よりも僅かに大きい。第2基準内周部5Dの内径は、縮径状態の第2円筒部15Bの外径よりも僅かに大きい。そのため、被試験体5は、コレット15による把持が未だのアンクランプ状態にある。
次に、動釣合い試験機1に設けられたアクチュエータ(図示せず)が作動し、アクチュエータに連結されたコイルばね(図示せず)を引き下げる。すると、このコイルばねに連結されたドローバー14が下降する。これにより、ドローバー14の上端部に設けられた第2テーパー部17が、ドローバー14とともに下降する。すると、第2テーパー部17におけるテーパー状の第2外周面17Aが、コレット15の第2円筒部15Bにおけるテーパー状の第2内周面15Gに対して下側へ相対移動する。これにより、第2円筒部15Bの各第2割溝15Eが広がることによって、第2円筒部15Bが拡径する。
そして、第2円筒部15Bが目一杯拡径すると、第2円筒部15Bの外周面が被試験体5の第2基準内周部5Dに圧入される。これにより、今までコレット15に対して下側へ相対移動していた第2テーパー部17が、被試験体5およびコレット15と一体となって、ドローバー14とともに下降する。すると、被試験体5を支持した支持部11が、付勢部13の付勢力に抗して付勢部13を圧縮しながら下降する。この下降に伴い、コレット15の第1円筒部15Aにおけるテーパー状の第1内周面15Fが、ベース10の第1テーパー部10Hの第1外周面10Jに対して下側へ相対移動する。これにより、第1円筒部15Aの各第1割溝15Dが広がることによって、第1円筒部15Aが拡径する。
そして、第1円筒部15Aが目一杯拡径すると、第1円筒部15Aの外周面が被試験体5の第1基準内周部5Cに圧入される。これにより、ドローバー14およびコレット15の下降が停止し、アクチュエータ(図示せず)の作動が停止する。コレット15の下降量は、縮径状態の第1円筒部15Aと第1基準内周部5Cとの隙間の大きさに依存する。ドローバー14の下降が停止した状態における被試験体固定装置3(図1において中心軸線Jよりも右側の部分を参照)では、第1円筒部15Aが第1基準内周部5Cに圧接し、かつ、第2円筒部15Bが第2基準内周部5Dに圧接しているので、被試験体5は、コレット15を介して被試験体固定装置3に固定された状態にある。
以上のように、コレット15では、第1円筒部15Aを、既に拡径して第2基準内周部5Dに圧接した第2円筒部15Bによって作動が妨げられることなく、確実に拡径させて第1基準内周部5Cに圧接させることができる。よって、被試験体固定装置3は、被試験体5における両方の第1基準内周部5Cおよび第2基準内周部5Dの両方をコレット15によって別々のタイミングでクランプして、動釣合い試験機1に確実に固定することができる。これにより、動釣合い試験の際において、被試験体5がスピンドル2に対して回転方向に滑ったり、スピンドル2の中心軸線Jに対して傾いたりすることが防止されるので、動釣合い試験を精度良く行うことができる。
以上では、先に第2円筒部15Bが第2基準内周部5Dに圧入されてから、第1円筒部15Aが第1基準内周部5Cに圧入される。例えば、縮径状態の第1円筒部15Aと第1基準内周部5Cとの隙間が、縮径状態の第2円筒部15Bと第2基準内周部5Dとの隙間よりも所定以上小さいと、別パターンとして、先に第1円筒部15Aが第1基準内周部5Cに圧入されてから、第2円筒部15Bが第2基準内周部5Dに圧入される。
具体的には、前述したアクチュエータ(図示せず)が作動して、ドローバー14が第2テーパー部17とともに下降すると、第2テーパー部17の第2外周面17Aに接触したコレット15が、第2テーパー部17と一体となって下降する。この下降に伴い、コレット15の第1円筒部15Aの第1内周面15Fが、ベース10の第1テーパー部10Hの第1外周面10Jに対して下側へ相対移動するので、前述したように第1円筒部15Aが拡径する。
そして、第1円筒部15Aが目一杯拡径すると、第1円筒部15Aの外周面が被試験体5の第1基準内周部5Cに圧入される。これにより、被試験体5およびコレット15が第1テーパー部10Hと一体になるので、コレット15の下降が停止する。コレット15の下降量は、縮径状態の第1円筒部15Aと第1基準内周部5Cとの隙間の大きさに依存する。コレット15の下降が停止すると、今までコレット15とともに下降していた第2テーパー部17が、コレット15に対して下側へ相対移動するように、ドローバー14とともに下降する。この下降に伴い、第2テーパー部17の第2外周面17Aがコレット15の第2円筒部15Bの第2内周面15Gに対して下側へ相対移動するので、前述したように第2円筒部15Bが拡径する。
そして、第2円筒部15Bが目一杯拡径すると、第2円筒部15Bの外周面が被試験体5の第2基準内周部5Dに圧入される。これにより、ドローバー14の下降が停止し、アクチュエータ(図示せず)の作動が停止する。ドローバー14の下降が停止した状態における被試験体固定装置3(図1において中心軸線Jよりも右側の部分を参照)では、第1円筒部15Aが第1基準内周部5Cに圧接し、かつ、第2円筒部15Bが第2基準内周部5Dに圧接しているので、被試験体5は、コレット15を介して被試験体固定装置3に固定された状態にある。なお、この場合には、被試験体5を支持した支持部11は、待機位置から下降しなくてもよい。
以上の別パターンの場合、コレット15では、第2円筒部15Bを、既に拡径して第1基準内周部5Cに圧接した第1円筒部15Aによって作動が妨げられることなく、確実に拡径させて第2基準内周部5Dに圧接させることができる。よって、被試験体固定装置3は、被試験体5における第1基準内周部5Cおよび第2基準内周部5Dの両方をコレット15によって別々のタイミングでクランプして、動釣合い試験機1に確実に固定することができる。
以上のように被試験体5がクランプされた状態において、アクチュエータ(図示せず)が作動してドローバー14が上昇すると、ドローバー14の上端部における第2テーパー部17がコレット15を引き下げなくなる。これにより、コレット15が浮き上がり、第1円筒部15Aおよび第2円筒部15Bのそれぞれが元の形状まで自然に縮径する。これにより、被試験体5の第1基準内周部5Cに対する第1円筒部15Aの圧入状態が解除されるとともに、被試験体5の第2基準内周部5Dに対する第2円筒部15Bの圧入状態が解除される。そのため、被試験体5がアンクランプ状態になる。また、被試験体5を支持した支持部11は、付勢部13の付勢力によって待機位置まで上昇する。この状態では、被試験体5を被試験体固定装置3から取り外すことができる。
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項に記載の範囲内において種々の変更が可能である。
1 動釣合い試験機
3 被試験体固定装置
5 被試験体
5A 貫通穴
5C 第1基準内周部
5D 第2基準内周部
11 支持部
11H 第1テーパー部
11J 第1外周面
13 付勢部
14 ドローバー
15 コレット
15A 第1円筒部
15B 第2円筒部
17 第2テーパー部
17A 第2外周面
K 中心軸線
X 貫通方向

Claims (1)

  1. 貫通穴と、前記貫通穴の貫通方向に離れて設けられて前記貫通穴を区画する第1基準内周部および第2基準内周部とを有する被試験体を動釣合い試験機に固定するための被試験体固定装置であって、
    前記貫通方向が上下方向と一致して前記第1基準内周部が前記第2基準内周部よりも低い位置にある状態における被試験体を下側から支持し、昇降可能な支持部と、
    前記支持部を上側へ付勢する付勢部と、
    上下方向に延びる中心軸線と、前記中心軸線を中心に拡縮可能であって前記第1基準内周部に嵌る第1円筒部と、前記第1円筒部よりも高い位置に配置されて前記中心軸線を中心に拡縮可能であって前記第2基準内周部に嵌る第2円筒部とを有するコレットと、
    前記第1円筒部によって取り囲まれて上側へ向かうにつれて小径になったテーパー状の第1外周面を有し、上下方向の位置が固定された第1テーパー部と、
    前記第2円筒部によって取り囲まれて下側へ向かうにつれて小径になったテーパー状の第2外周面を有し、前記第1テーパー部よりも高い位置に配置され、昇降可能な第2テーパー部と、
    前記第2テーパー部を下降させるドローバーとを含む、動釣合い試験機用の被試験体固定装置。
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