JP2019127875A - エジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズル通路の最下流側に喉部が形成されたノズルを備えるエジェクタにおいて、大型化を招くことなく、内部を流通する流体に生じるエネルギー損失を低減させたエジェクタを提供する。【解決手段】中心軸CLを含む基準断面において、ノズル41の外周面のうち吸引冷媒を流通させる吸引通路42cを形成する部位の最大径部が描く点Pmx1および最小径部が描く点Pmn1を通過するノズル外周側直線L1が、中心軸CLと交わる点をノズル外周側交点P1と定義したときに、ノズル外周側交点P1が噴射冷媒と吸引冷媒とを混合させる空間である混合部42b内に位置付けられるようにする。これにより、ノズル41の中心軸CL方向の寸法が拡大してしまうことを抑制しつつ、噴射冷媒と吸引冷媒が混合部42bの冷媒流れ上流側で混合してエネルギー損失を増大させてしまうことを抑制する。【選択図】図3

Description

本発明は、ノズルから噴射される高速度の噴射流体の吸引作用によって、流体を吸引するエジェクタに関する。
従来、ノズルから噴射される高速度の噴射流体の吸引作用によって、ボデーに形成された流体吸引口から流体を吸引するエジェクタが知られている。この種のエジェクタでは、外部から流体を吸引することで、ノズルにて冷媒を減圧する際に生じるエネルギー損失を回収する。そして、ディフューザ部(すなわち、昇圧部)にて、回収したエネルギーを圧力エネルギーに変換して、噴射流体と吸引流体との混合流体を昇圧させる。
例えば、特許文献1には、冷媒として二酸化炭素を採用し、サイクルの高圧側の冷媒の圧力が冷媒の臨界圧力以上となる超臨界冷凍サイクルに適用されて、冷媒減圧装置としての機能を果たすエジェクタが開示されている。
この特許文献1のエジェクタは、ノズルとして、プラグノズルを採用している。プラグノズルは、ノズルの内部に形成されるノズル通路内に針状のニードルを配置し、このニードルに沿って流体を噴射するノズルである。特許文献1のエジェクタでは、プラグノズルを採用することによって、ノズルへ流入する冷媒の圧力変動によらず、噴射流体の膨張形態を適正膨張に近づけて、ノズルにおけるエネルギー変換効率を向上させようとしている。
また、特許文献2には、内部を流通する流体のエネルギー損失を低減させるように吸引通路を形成したエジェクタが開示されている。
ここで、一般的なエジェクタでは、ノズルの外周面とノズルが固定される円筒状のボデーの内周面との間に吸引通路が形成される。そこで、特許文献2のエジェクタでは、吸引流体と噴射流体との流れ方向をそろえるように、ボデーの吸引通路を形成する部位を曲面で形成している。これにより、特許文献2のエジェクタでは、吸引流体と噴射流体が混合する際のエネルギー損失(すなわち、混合損失)を低減させようとしている。
特開2004−270460号公報 米国特許出願公開第2016/0187037号明細書
ところで、吸引通路はノズルの外周面とボデーの内周面との間に形成されるので、引用文献2のように、ボデーの吸引通路を形成する部位を曲面状に形成しても、ノズルの外周面が適切な形状に形成されていなければ、吸引流体と噴射流体との流れ方向を適切にすることはできない。
これに対して、引用文献2では、ノズルとして、ラバールノズルを採用しているので、ノズルの外周面を適切な形状に加工しやすい。
ラバールノズルは、内部に形成されるノズル通路として、流体流れ下流側へ向かうに伴って通路断面積を縮小させる先細部、先細部の流体流れ最下流部に形成されて通路断面積を最も縮小させる喉部、喉部から流体噴射口へ向かうに伴って通路断面積を拡大させる末広部が形成されたノズルである。このため、ノズル全体の中心軸方向の距離が比較的長くなり、外周面の形状を、吸引流の流れ方向が中心軸方向に導かれる所望の形状に加工しやすい。
しかし、プラグノズルでは、噴射流体の膨張形態を適正膨張に近づけるために、喉部がノズル通路の最下流側に形成されている。従って、理想的なプラグノズルのノズル通路には、ラバールノズルの末広部に対応する通路が形成されていない。
仮に、製造上の都合で、喉部よりも下流側に流体通路が形成されていたとしても、当該流体通路の中心軸方向の距離は、流体噴射口の開口径の2倍以下程度の短い距離となる。さらに、本発明者の試験検討によれば、当該流体通路の中心軸方向の距離が、流体噴射口の開口径の2倍以下になっていることで、ノズルにおけるエネルギー変換効率が理想的なプラグノズルと同等以上になることも確認されている。
このため、特許文献1のようにプラグノズルを採用するエジェクタでは、ノズルの下流側の部位の外周面を適切な形状に加工しにくく、エネルギー損失を低減させるように吸引通路を形成しにくいという問題がある。この問題に対して、ノズル全体を中心軸方向に拡張して、ノズルの外周面を適切な形状に加工する手段が考えられるが、このような手段では、エジェクタの大型化を招いてしまう。
本発明は、上記点に鑑み、ノズル通路の最下流側に喉部が形成されたノズルを備えるエジェクタにおいて、大型化を招くことなく、内部を流通する流体に生じるエネルギー損失を低減させたエジェクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、流体を減圧させて流体噴射口(41e)から噴射するノズル(41)と、流体噴射口から噴射された噴射流体の吸引作用によって流体を吸引する流体吸引口(42a)、噴射流体と流体吸引口から吸引された吸引流体とを混合させる混合部(42b)、および混合部から流出した混合流体の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する昇圧部(42d)が形成されたボデー(42)と、を備え、
ノズルの少なくとも一部は、ボデーの内部に収容されており、ノズルの外周面とボデーの内周面との間には、吸引流体を流通させる吸引通路(42c)が形成されており、混合部は、回転体形状に形成されて、ノズルの中心軸(CL)に同軸上に配置されており、
ノズルの内部に形成されるノズル通路には、流体流れ下流側へ向かうに伴って通路断面積を縮小させる先細部(41b)、先細部の流体流れ最下流部に形成されて通路断面積を最も縮小させる喉部(41c)が形成されており、ノズル通路のうち、喉部から流体噴射口へ至る流体通路の中心軸(CL)方向の距離は、流体噴射口の開口径(φD)の2倍以下であり、
中心軸(CL)を含む断面を基準断面と定義したときに、基準断面においてノズルの外周面のうち吸引通路を形成する部位の描く線は、流体流れ下流側へ向かうに伴って中心軸(CL)に近づく形状になっており、
基準断面においてノズルの外周面のうち吸引通路を形成する部位の最大径部が描く点(Pmx1)および最小径部が描く点(Pmn1)を通過するノズル外周側直線(L1)が、中心軸(CL)と交わる点をノズル外周側交点(P1)と定義したときに、
ノズル外周側交点(P1)は、前記混合部の内部に位置付けられているエジェクタである。
これによれば、喉部(41c)から流体噴射口(41e)へ至る流体通路の中心軸(CL)方向の距離が、流体噴射口(41e)の開口径(φD)の2倍以下となっているノズル(41)を備えるエジェクタ、すなわち、ノズル通路の最下流側に喉部(41c)が形成されたノズル(41)を備えるエジェクタの基準断面において、ノズル外周側交点(P1)が、混合部(42b)の内部に位置付けられている。
従って、ノズル(41)の外周面に沿って流れる吸引流体を、混合部(42b)の内部へ導いて、混合部(42b)内で噴射流体と合流させることができる。これにより、吸引流体と噴射流体が混合する際のエネルギー損失を低減させることができる。
さらに、ノズル外周側交点(P1)が、混合部(42b)よりも流体流れ下流側に位置付けられる場合よりも、ノズル(41)の外周面のうち吸引通路(42c)を形成する部位の中心軸(CL)方向の長さが拡大してしまうことを抑制することができる。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、ノズル通路の最下流側に喉部(41c)が形成されたノズル(41)を備えるエジェクタにおいて、大型化を招くことなく、内部を流通する流体に生じるエネルギー損失を低減させることができる。
ここで、請求項1に記載された「喉部から流体噴射口へ至る流体通路の中心軸(CL)方向の距離は、流体噴射口の開口径(φD)の2倍以下であり、」は、当該流体通路の中心軸(CL)方向の距離が0になっていること、すなわち、喉部から流体噴射口へ至る流体通路が形成されていないことを含む意味である。但し、喉部から流体噴射口へ至る流体通路として末広部(41g)が形成される場合には、末広部(41g)の中心軸(CL)方向の距離は、0より大きい。
また、請求項5に記載の発明は、流体を減圧させて流体噴射口(41e)から噴射するノズル(41)と、流体噴射口から噴射された噴射流体の吸引作用によって流体を吸引する流体吸引口(42a)、噴射流体と流体吸引口から吸引された吸引流体とを混合させる混合部(42b)、および混合部から流出した混合流体の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する昇圧部(42d)が形成されたボデー(42)と、を備え、
ノズルの少なくとも一部は、ボデーの内部に収容されており、ノズルの外周面とボデーの内周面との間には、吸引流体を流通させる吸引通路(42c)が形成されており、混合部は、回転体形状に形成されて、ノズルの中心軸(CL)に同軸上に配置されており、
ノズルの内部に形成されるノズル通路には、流体流れ下流側へ向かうに伴って通路断面積を縮小させる先細部(41b)、先細部の流体流れ最下流部に形成されて通路断面積を最も縮小させる喉部(41c)、喉部から流体噴射口へ向かうに伴って通路断面積を拡大させる末広部(41g)が形成されており、末広部(41g)の中心軸(CL)方向の距離は、流体噴射口の開口径(φD)の2倍以下であり、
中心軸(CL)を含む断面を基準断面と定義したときに、
基準断面において末広部の最小径部が描く点(Pmn3)および最大径部が描く点(Pmx3)を通過するノズル内周側直線(L3)が、ボデーのうち混合部を形成する部位が描く線と交わっているエジェクタである。
これによれば、末広部(41g)の中心軸(CL)方向の距離が、流体噴射口(41e)の開口径(φD)の2倍以下となっているノズル(41)を備えるエジェクタ、すなわち、ノズル通路の最下流側に喉部(41c)が形成されたノズル(41)を備えるエジェクタの基準断面において、ノズル内周側直線(L3)が、ボデー(42)のうち混合部(42b)を形成する部位が描く線と交わっている。
従って、末広部(41g)の内周面に沿って流れる噴射流体を混合部(42b)の内部へ導いて、混合部(42b)内で噴射流体と合流させることができる。これにより、吸引流体と噴射流体が混合する際のエネルギー損失を低減させることができる。
さらに、末広部(41g)の中心軸(CL)方向の距離が、流体噴射口(41e)の開口径(φD)の2倍以下となっているので、ノズル(41)の外周面のうち吸引通路(42c)を形成する部位の中心軸(CL)方向の長さが拡大してしまうことを抑制することができる。
すなわち、請求項5に記載の発明によれば、ノズル通路の最下流側に喉部(41c)が形成されたノズル(41)を備えるエジェクタにおいて、大型化を招くことなく、内部を流通する流体に生じるエネルギー損失を低減させることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第1実施形態のエジェクタの軸方向断面図である。 図2のIII部の模式的な拡大断面図である。 第1実施形態のエジェクタの変形例を示す模式的な拡大断面図である。 第1実施形態のエジェクタの別の変形例を示す模式的な拡大断面図である。 第2実施形態のエジェクタの模式的な拡大断面図である 他の実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。
(第1実施形態)
図1〜図5を用いて、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態のエジェクタ14は、図1に示すように、エジェクタを備える蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置であるエジェクタ式冷凍サイクル10に適用されている。さらに、エジェクタ式冷凍サイクル10は、タンクに貯湯された給湯水を生活用水として台所や風呂等へ供給するヒートポンプ式給湯機において、給湯水を加熱する機能を果たす。
従って、エジェクタ式冷凍サイクル10の熱交換対象流体は、給湯水である。さらに、エジェクタ14が噴射、吸引、あるいは昇圧させる流体は、エジェクタ式冷凍サイクル10の冷媒である。
エジェクタ式冷凍サイクル10では、冷媒として二酸化炭素を採用している。さらに、エジェクタ式冷凍サイクル10は、圧縮機11から吐出された冷媒(すなわち、サイクルの高圧側の冷媒)の圧力が冷媒の臨界圧力以上となる超臨界冷凍サイクルを構成している。このため、エジェクタ式冷凍サイクル10では、給湯水を90℃以上の高温に加熱することができる。
エジェクタ式冷凍サイクル10の構成機器のうち、圧縮機11は、冷媒を吸入して高圧冷媒となるまで昇圧して吐出するものである。本実施形態では、圧縮機11として、固定容量型圧縮機構を電動モータで駆動する電動圧縮機を採用している。圧縮機11の回転数(すなわち、冷媒吐出能力)は、図示しない制御装置から出力される制御信号によって制御される。
圧縮機11の冷媒吐出口には、水−冷媒熱交換器12の冷媒通路の入口側が接続されている。水−冷媒熱交換器12は、圧縮機11から吐出された高圧冷媒の有する熱を水循環回路20を循環する給湯水へ放熱させる放熱器であり、給湯水を加熱する加熱用熱交換器としての機能を果たす。水循環回路20には、給湯水を圧送する水ポンプ、加熱された給湯水を貯湯するタンク(いずれも図示せず。)等が配置されている。
水−冷媒熱交換器12の冷媒通路の出口には、電気式膨張弁13の入口側が接続されている。電気式膨張弁13は、水−冷媒熱交換器12から流出した高圧冷媒を中間圧冷媒となるまで減圧させる可変絞り機構である。さらに、電気式膨張弁13は、下流側に流出させる冷媒流量を調整する流量調整装置としての機能を兼ね備えている。電気式膨張弁13の絞り開度は、制御装置から出力される制御信号によって制御される。
電気式膨張弁13の出口には、エジェクタ14のノズル41の入口側が接続されている。エジェクタ14は、電気式膨張弁13から流出した中間圧冷媒を低圧冷媒となるまで減圧させる冷媒減圧装置である。さらに、エジェクタ14は、ノズル41から高速度で噴射される噴射冷媒の吸引作用によって、後述する蒸発器16から流出した冷媒を吸引して輸送する冷媒輸送装置としての機能を兼ね備えている。
エジェクタ14の詳細構成は、図2、図3を用いて説明する。エジェクタ14は、ノズル41、ボデー42を有している。
ノズル41は、入口41aから内部へ流入した冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換するものである。ノズル41は、入口41aから内部へ流入した冷媒を等エントロピ的に減圧させて、冷媒流れ最下流部に配置された冷媒噴射口41eから噴射する。ノズル41の先端側は、冷媒の流れ方向へ向かうに伴って先細る略円筒状の金属(本実施形態では、ステンレス合金)で形成されている。
ノズル41の内部に形成されるノズル通路には、先細部41b、喉部41c等が形成されている。先細部41bは、入口41a側から冷媒流れ下流側へ向かうに伴って通路断面積を縮小させる部位である。喉部41cは、先細部41bの冷媒流れ最下流部に形成されて通路断面積を最も縮小させる部位である。さらに、ノズル41には、製造上の都合で、喉部41cから冷媒噴射口41eへ至る範囲に冷媒通路41dが形成されている。
ここで、冷媒通路41dの通路断面積は、喉部41cと同等となる。このため、冷媒が冷媒通路41dを流通する際に生じる摩擦によるエネルギー損失は比較的大きくなりやすい。従って、理想的なノズル41では、冷媒通路41dが形成されることなく、喉部41cと冷媒噴射口41eが一致していることが望ましい。ところが、喉部41cと冷媒噴射口41eを精度良く一致させることは、製造コストの増大等を招きやすい。
そこで、本実施形態のノズル41では、冷媒通路41dが形成されているものの、ノズル41冷媒噴射口41eの外周部(すなわち、ノズル41の先端部)に面取り加工等を施している。これにより、冷媒通路41dの形成される範囲のノズル41の中心軸CL方向の距離を、冷媒噴射口41eの開口径φDの2倍以下となるようにしている。従って、本実施形態のノズル41は、ノズル通路の最下流側に喉部41cが形成されたノズルである。
さらに、本発明者の試験検討によれば、流体通路41dの中心軸方向の距離を流体噴射口の開口径の2倍以下にしておくことで、ノズル41におけるエネルギー変換効率が、喉部41cと冷媒噴射口41eを一致させた理想的なノズル41と同等以上になることも確認されている。
つまり、冷媒通路41dの形成される範囲のノズル41の中心軸CL方向の距離を、冷媒噴射口41eの開口径φDの2倍以下にすることは、実用上実現可能な範囲で、ノズル41を理想的な形状に近づけていることを意味している。
また、ノズル41の先端部に形成された面取り加工部は、エジェクタ14の性能に影響を及ぼさない程度の微小な部位である。従って、ノズル41の先端部に形成された面取り加工部は、ノズル41の外周面のうち、後述する吸引通路42cを形成する部位には含まれないものとする。
次に、ボデー42は、略円筒状の金属(本実施形態では、アルミニウム)で形成されている。ボデー42は、ノズル41を支持固定する固定部材として機能するとともに、エジェクタ14の外殻を形成するものである。具体的には、ノズル41は、ボデー42の長手方向一端側の内部に収容されるように圧入等によって固定されている。
ボデー42の外周側面のうち、ノズル41の外周側の部位には、その内外を貫通してノズル41の冷媒噴射口41eと連通するように設けられた冷媒吸引口42aが形成されている。冷媒吸引口42aは、ノズル41の冷媒噴射口41eから噴射された噴射冷媒の吸引作用によって、蒸発器16から流出した冷媒をエジェクタ14の内部へ吸引する貫通穴である。
ボデー42の内部には、混合部42b、吸引通路42c、ディフューザ部42dが形成されている。混合部42bは、冷媒噴射口41eから噴射された噴射冷媒と冷媒吸引口42aから吸引された吸引冷媒とを混合させる空間である。混合部42bは、円柱状の回転体形状に形成されている。混合部42bは、ノズル41の冷媒流れ下流側に配置されている。混合部42bの中心軸は、ノズル41の中心軸CLと同軸上に配置されている。
吸引通路42cは、冷媒吸引口42aから吸引された吸引冷媒を混合部42bへ導く冷媒通路である。吸引通路42cは、ノズル41の先細り形状の先端部側の外周面とボデー42の内周面との間の空間によって形成されている。このため、吸引通路42cの中心軸CLに垂直な断面形状は円環状に形成されている。さらに、吸引通路42cの冷媒出口は、冷媒噴射口41eの外周側に円環状に開口している。
ディフューザ部42dは、噴射冷媒と吸引冷媒との混合冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する空間である。換言すると、混合冷媒の流速を減速させて、混合冷媒を昇圧させる昇圧部である。
ディフューザ部42dは、混合部42bの出口に連続するように配置されて、冷媒流れ下流側へ向かって通路断面積を拡大させるように形成された空間である。ディフューザ部42dは、略円錐台状の回転体形状に形成されている。ディフューザ部42dの中心軸は、ノズル41の中心軸CLと同軸上に配置されている。
次に、図3を用いて、エジェクタ14のノズル41およびボデー42の詳細形状を説明する。まず、ノズル41の中心軸CLを含む断面を基準断面と定義する。従って、図2、図3は、いずれも基準断面におけるエジェクタ14の軸方向断面図である。
図3に示すように、本実施形態では、ノズル41の外周面のうち吸引通路42cを形成する部位の描く線は、冷媒流れ下流側へ向かうに伴って中心軸CLに近づく形状になっている。さらに、ボデー42の内周面のうち吸引通路42cを形成する部位の描く線は、冷媒流れ下流側へ向かうに伴って中心軸CLに近づく形状になっている。このため、吸引通路42cは、冷媒流れ下流側へ向かうに伴って通路断面積を縮小させる。
そして、基準断面において、ノズル41の外周面のうち吸引通路42cを形成する部位の最大径部が描く点Pmx1および最小径部が描く点Pmn1を通過する線を、ノズル外周側直線L1と定義する。さらに、ノズル外周側直線L1が、中心軸CLと交わる点をノズル外周側交点P1と定義する。
本実施形態では、基準断面において、ノズル外周側直線L1は、混合部42bを形成する部位が描く線と交わっている。さらに、基準断面において、ノズル外周側交点P1は、混合部42bの内部に位置付けられている。換言すると、ノズル外周側交点P1は、混合部42bの入口部よりも冷媒流れ下流側に位置付けられている。
また、基準断面において、ボデー42の内周面のうち吸引通路42cを形成する部位の最大径部が描く点Pmx2および最小径部が描く点Pmn2を通過する線を、ボデー内周側直線L2と定義する。さらに、ボデー内周側直線L2が、ノズル外周側直線L1と交わる点を吸引通路交点P2と定義する。
本実施形態では、基準断面において、吸引通路交点P2は、混合部42bの内部であって中心軸CL上に位置付けられている。換言すると、吸引通路交点P2は、混合部42bの入口部よりも冷媒流れ下流側の中心軸CL上に位置付けられている。このため、本実施形態では、基準断面において、ノズル外周側交点P1と吸引通路交点P2が一致している。
次に、ディフューザ部42dの冷媒出口には、図1に示すように、アキュムレータ15の入口側が接続されている。アキュムレータ15は、ディフューザ部42dから流出した冷媒の気液を分離する気液分離部である。さらに、アキュムレータ15は、分離された液相冷媒の一部をサイクル内の余剰冷媒として蓄える貯液部としての機能を兼ね備えている。
アキュムレータ15の気相冷媒流出口には、圧縮機11の吸入口側が接続されている。一方、アキュムレータ15の液相冷媒流出口には、減圧手段としての固定絞り15aを介して、蒸発器16の冷媒入口側が接続されている。この固定絞り15aとしては、オリフィス、キャピラリーチューブ等を採用することができる。
蒸発器16は、固定絞り15aにて減圧された低圧冷媒と外気ファン16aから送風された外気とを熱交換させることによって、低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。蒸発器16の冷媒出口は、エジェクタ14の冷媒吸引口42a側に接続されている。外気ファン16aは、制御装置から出力される制御電圧によって、回転数(すなわち、送風能力)が制御される電動送風機である。
次に、図示しない制御装置は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。制御装置は、そのROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行う。そして、出力側に接続された各種電気式のアクチュエータ11、13、16aの作動を制御する。
制御装置には、外気温センサ、高圧センサ、給湯水温度センサ等の複数の制御用のセンサ群が接続され、これらのセンサ群の検出値が入力される。具体的には、外気温センサは、外気温を検出する外気温検出部である。高圧センサは、水−冷媒熱交換器12から流出した高圧冷媒の圧力を検出する高圧冷媒圧力検出部である。タンク温度センサは、タンク内に貯湯された給湯水の温度を検出する給湯水温度検出部である。
さらに、制御装置の入力側には、住居内に配置された図示しない操作パネルが接続され、この操作パネルに設けられた各種操作スイッチからの操作信号が制御装置へ入力される。操作パネルに設けられた各種操作スイッチとしては、ヒートポンプ式給湯機の作動を要求する作動スイッチ、タンクへ蓄えられる給湯水の温度を調整する温度調整スイッチ等が設けられている。
なお、本実施形態の制御装置は、その出力側に接続された各種の制御対象機器の作動を制御する制御部が一体に構成されたものであるが、制御装置のうち、各制御対象機器の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が各制御対象機器の制御部を構成している。例えば、圧縮機11の冷媒吐出能力を制御する構成が、吐出能力制御部を構成している。
次に、上記構成における本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10の作動を説明する。まず、操作パネルの作動スイッチが投入(ON)されると、制御装置が圧縮機11、電気式膨張弁13、外気ファン16a等を作動させる。これにより、圧縮機11が冷媒を吸入し、圧縮して吐出する。
圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒は、水−冷媒熱交換器12の冷媒通路へ流入し、水循環回路20を循環する給湯水と熱交換する。これにより、給湯水が加熱される。加熱された給湯水は、水循環回路20に接続されたタンクに貯えられる。この際、圧縮機11の回転数(すなわち、冷媒吐出能力)は、外気温センサの検出値等に基づいて、予め制御装置に記憶されている制御マップを参照して決定される。
水−冷媒熱交換器12の冷媒通路から流出した冷媒は、電気式膨張弁13にて減圧されて中間圧冷媒となる。この際、電気式膨張弁13の絞り開度は、高圧センサの検出値等に基づいて、予め制御装置に記憶されている制御マップを参照して決定される。この制御マップでは、サイクルの成績係数(COP)が極大値に近づくように電気式膨張弁13の絞り開度を決定する。
電気式膨張弁13にて減圧された中間圧冷媒は、エジェクタ14のノズル41の入口41aへ流入する。エジェクタ14のノズル41へ流入した冷媒は、等エントロピ的に減圧されて、冷媒噴射口41eから噴射される。
そして、ノズル41の冷媒噴射口41eから噴射された噴射冷媒の吸引作用によって、蒸発器16から流出した冷媒が、冷媒吸引口42aから吸引される。冷媒吸引口42aから吸引された吸引冷媒は、吸引通路42cを介して混合部42bへ流入し、噴射冷媒と混合される。
混合部42bにて混合された冷媒は、ディフューザ部42dへ流入する。ディフューザ部42dでは通路断面積の拡大により、混合冷媒の運動エネルギーが圧力エネルギーに変換される。これにより、混合冷媒の圧力が上昇する。ディフューザ部42dから流出した冷媒は、アキュムレータ15へ流入して、気液分離される。
アキュムレータ15にて分離された液相冷媒は、固定絞り15aにて減圧されて蒸発器16へ流入する。蒸発器16へ流入した冷媒は、外気ファン16aから送風された外気から吸熱して蒸発する。蒸発器16から流出した冷媒は、エジェクタ14の冷媒吸引口42aから吸引される。一方、アキュムレータ15にて分離された気相冷媒は、圧縮機11へ吸入されて再び圧縮される。
本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10は、以上の如く作動して、ヒートポンプ式給湯機において、タンクへ貯湯される給湯水を加熱することができる。
この際、エジェクタ式冷凍サイクル10では、エジェクタ14のディフューザ部42dにて昇圧された冷媒を圧縮機11へ吸入させている。従って、エジェクタ式冷凍サイクル10によれば、蒸発器における冷媒蒸発圧力と圧縮機吸入冷媒の圧力が略同等となる通常の冷凍サイクル装置よりも、圧縮機11の消費動力を低減させて、サイクルの成績係数(COP)を向上させることができる。
さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、基準断面において、ノズル外周側交点P1が、混合部42bの入口部よりも冷媒流れ下流側に位置付けられたエジェクタ14を採用しているので、従来技術のエジェクタよりもディフューザ部42dにおける昇圧量を増大させて、エジェクタ式冷凍サイクル10のCOPを、より一層向上させることができる。
このことをより詳細に説明すると、本実施形態のエジェクタ14では、図3に示すように、基準断面において、ノズル外周側交点P1が、混合部42bの内部に位置付けられているので、大型化を招くことなく、吸引流体の主流の流れ方向と噴射流体の主流の流れ方向との角度を縮小させて、エネルギー損失を低減させやすい。
ここで、ノズル外周側交点P1が、混合部42bよりも冷媒流れ上流側に位置付けられていると、吸引冷媒と噴射冷媒が混合部42bの冷媒流れ上流側で合流してしまう。このため、混合部42bへ流入する前の混合冷媒の流れに乱れが生じ、渦流れ等が発生してしまう。その結果、混合冷媒と吸引通路42cを形成する壁面との摩擦によって、冷媒のエネルギー損失を増大させてしまう。
一方、ノズル外周側交点P1が、混合部42bよりも冷媒流れ下流側に位置付けられていると、吸引流体の主流の流れ方向と噴射流体の主流の流れ方向との角度を縮小させてエネルギー損失を低減させやすくなるものの、ノズル41の吸引通路42cを形成する部位の中心軸CL方向の寸法が拡大してしまう。その結果、エジェクタ14全体としての大型化を招きやすい。
これに対して、本実施形態のエジェクタ14によれば、ノズル外周側交点P1が、混合部42bの内部に位置付けられているので、ノズル41の外周面に沿って流れる吸引流体を混合部42bの内部へ導いて、混合部42b内で噴射流体と合流させることができる。従って、吸引流体と噴射流体が混合部42bよりも流体流れ上流側で混合してしまうことによるエネルギー損失の増加を抑制できる。さらに、ノズル41の中心軸CL方向の長さが不必要に拡大してしまうこともない。
すなわち、本実施形態のエジェクタ14によれば、大型化を招くことなく、内部を流通する冷媒に生じるエネルギー損失を低減させることができる。その結果、エジェクタ14の昇圧量を増大させることができ、適用されたエジェクタ式冷凍サイクル10のCOPをより一層向上させることができる。
また、本実施形態のエジェクタ14では、ノズル通路の最下流側に喉部41cが形成されたノズル41を採用している。従って、冷媒が喉部41cよりも下流側を流通する際の摩擦によるエネルギー損失を低減させることができる。その結果、内部を流通する冷媒に生じるエネルギー損失を、より一層低減させることができる。
また、本実施形態のエジェクタ14では、基準断面において、ノズル外周側直線L1は、ボデー42のうち混合部42bを形成する部位が描く線と交わっている。これによれば、ノズル外周側交点P1を確実に混合部42bの内部に位置付けることができる。
また、本実施形態のエジェクタ14では、吸引通路交点P2が、混合部42bの内部であって、中心軸CL上に位置付けられている。これによれば、ボデー42の内周面に沿って流れる吸引流体を混合部42bの内部へ導いて、混合部42b内で噴射流体と合流させることができる。その結果、より一層、吸引流体と噴射流体が混合する際のエネルギー損失を低減させることができる。
ここで、本実施形態では、基準断面において、吸引通路交点P2が中心軸CL上に位置付けられており、ノズル外周側交点P1と一致している例を説明したが、吸引通路交点P2は、吸引通路交点P2は混合部42bの内部であれば、図4、図5の変形例に示すように位置付けられていてもよい。なお、図4、図5は、いずれも図3に対応する図面である。
例えば、図4では、基準断面において、吸引通路交点P2が、混合部42bの内部であって、中心軸CLを超えた位置に位置付けられている。すなわち、吸引通路交点P2が、ボデー内周側直線L2と中心軸CLとの交点よりも冷媒流れ下流側に位置付けられている。これによれば、吸引流体の主流の流れ方向と噴射流体の主流の流れ方向との角度を縮小させて、エネルギー損失を低減させやすい。
例えば、図5では、基準断面において、吸引通路交点P2が、混合部42bの内部であって、中心軸CLを超えない位置に位置付けられている。すなわち、吸引通路交点P2が、ボデー内周側直線L2と中心軸CLとの交点よりも冷媒流れ上流側に位置付けられている。
これによれば、吸引流体の主流方向と噴射流体の主流方向とのなす角度を拡大させて、吸引流体と噴射流体との混合性を向上させることができる。
つまり、吸引通路交点P2の位置は、吸引流体と噴射流体とのエネルギー損失の低減効果および混合性向上効果のうち、優先される効果に応じて適宜決定することができる。
また、本実施形態のエジェクタ14による優れた効果、すなわち、大型化を招くことなく、内部を流通する冷媒に生じるエネルギー損失を低減させる効果は、ノズル41の外周面のうち吸引通路42cを形成する部位の形状が、吸引流体の流れ方向に影響を与えやすいエジェクタにおいて有効である。
このようなエジェクタとして、例えば、吸引通路42cの通路断面積あるいは混合部42bの通路断面積が比較的小さくなる小型のエジェクタ、ノズル41の外径とボデー42の混合部42bを形成する部位の内径が略同等あるいは同一の寸法となるエジェクタ、および冷媒噴射口41eから混合部42bの入口へ至る距離が比較的小さくなる(例えば、混合部42bの内径の5倍未満となる)エジェクタ等がある。
(第2実施形態)
本実施形態では、図6に示すように第1実施形態に対してノズル41を変更した例を説明する。なお、図6は、第1実施形態で説明した図3に対応する図面である。図6では、第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付している。
本実施形態のノズル通路には、喉部41cから冷媒噴射口41eへ向かうに伴って通路断面積を拡大させる末広部41gが形成されている。さらに、末広部41gの中心軸CL方向の距離を、冷媒噴射口41eの開口径φDの2倍以下となるように形成している。このため、本実施形態のノズル41も、ノズル通路の最下流側に喉部41cが形成されたノズルである。
また、基準断面において、末広部41gの最小径部Pmn3が描く点および最大径部が描く点Pmx3を通過する線を、ノズル内周側直線L3と定義する。さらに、ノズル内周側直線L3が、ノズル外周側直線L1と交わる点をノズル形状交点P3と定義する。
本実施形態では、基準断面において、ノズル内周側直線L3は、混合部42bを形成する部位が描く線と交わっている。さらに、ノズル形状交点P3は、混合部42bの内部に位置付けられている。換言すると、ノズル形状交点P3は、混合部42bの入口部よりも冷媒流れ下流側に位置付けられている。その他のエジェクタ14およびエジェクタ式冷凍サイクル10の構成および作動は、第1実施形態と同様である。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10によれば、第1実施形態と同様に、ヒートポンプ式給湯機において、タンクへ貯湯される給湯水を加熱することができる。また、本実施形態のエジェクタ14によれば、第1実施形態と同様に、大型化を招くことなく、内部を流通する冷媒に生じるエネルギー損失を低減させることができる。
さらに、本実施形態のエジェクタ14では、図6に示すように、基準断面において、ノズル内周側直線L3が、ボデー42のうち混合部42bを形成する部位が描く線と交わっている。これによれば、末広部41gの内周面に沿って流れる噴射流体を混合部42bの内部へ導いて、混合部42b内で噴射流体と合流させることができるので、吸引流体と噴射流体が混合する際のエネルギー損失を低減させることができる。
これに加えて、末広部41gの中心軸CL方向の距離が、冷媒噴射口41eの開口径φDの2倍以下となっているので、ノズル41の中心軸CL方向の長さが不必要に拡大してしまうこともない。
また、本実施形態のエジェクタ14によれば、ノズル形状交点P3が、混合部42bの内部に位置付けられているので、ボデー42の内周面に沿って流れる吸引流体を混合部42bの内部へ導いて、混合部42b内で噴射流体と合流させることができる。その結果、より一層、吸引流体と噴射流体が混合する際のエネルギー損失を低減させることができる。
また、本実施形態のエジェクタ14の末広部41gの形状による優れた効果、すなわち、大型化を招くことなく、内部を流通する冷媒に生じるエネルギー損失を低減させる効果は、ノズル41の外周面のうち吸引通路42cを形成する部位の形状が、吸引流体の流れ方向に影響を与えやすいエジェクタにおいて有効である。
このようなエジェクタとして、例えば、吸引通路42cの通路断面積あるいは混合部42bの通路断面積が比較的小さくなる小型のエジェクタ、および冷媒噴射口41eから混合部42bの入口へ至る距離が比較的小さくなる(例えば、混合部42bの内径の5倍未満となる)エジェクタ等がある。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、本発明に係るエジェクタ14をエジェクタ式冷凍サイクル10に適用した例を説明したが、本発明に係るエジェクタ14の適用はこれに限定されない。エジェクタ式冷凍サイクル以外の用途に適用してもよい。
また、エジェクタ式冷凍サイクル10の適用対象は、ヒートポンプ式給湯機に限定されることなく、熱交換対象流体として空調対象空間へ送風される送風空気の温度を調整する空調装置、熱交換対象流体として冷凍庫内へ循環送風される送風空気を冷却する冷凍コンテナ等に広く適用可能である。
また、本発明に係るエジェクタ14を適用可能なエジェクタ式冷凍サイクルのサイクル構成は、上述の実施形態に開示されたものに限定されない。
例えば、図7に示すように、水−冷媒熱交換器12の冷媒通路から流出した冷媒の流れを分岐する分岐部17と、エジェクタ14から流出した冷媒を蒸発させる第2蒸発器18とを備え、分岐部17の一方の冷媒出口をエジェクタ14のノズル41の入口41aへ接続し、分岐部17の一方の冷媒出口を固定絞り15aを介して第1蒸発器16の冷媒入口側へ接続し、さらに、エジェクタ14のディフューザ部42dの出口を、第2蒸発器18を介して圧縮機11の吸入口側へ接続するサイクル構成であってもよい。
(2)エジェクタ14の構成は、上述の実施形態に開示されたものに限定されない。
例えば、第1実施形態では、冷媒通路41dが形成されているものについて説明したが、製造可能であれば、冷媒通路41dおよびノズル41の先端部の面取り加工部が形成されていなくてもよい。
また、上述の実施形態では、ノズル41の外周面のうち吸引通路42cを形成する部位の描く線が直線になっているものを採用しているが、当該部位の描く線は、直線に限定されず、曲線であってもよい。同様に、ボデー42の内周面のうち吸引通路42cを形成する部位の描く線が直線になっているものを採用しているが、当該部位の描く線は、直線に限定されず、曲線であってもよい。
また、上述の実施形態では、混合部42bを円柱状に形成した例を説明したが、混合部42bを、ディフューザ部42dと同様に、冷媒流れ下流側へ向かって通路断面積を拡大させる円錐台状に形成してもよい。この場合は、混合部42bの広がり角度(換言すると、通路断面積の広がり度合)を、ディフューザ部42dの広がり角度(換言すると、通路断面積の広がり度合)よりも小さくすればよい。
さらに、基準断面において、ボデー42の内周面のうちディフューザ部42dを形成する部位の描く線は、複数の曲線を組み合わせて形成されたものであってもよい。例えば、ディフューザ部42dの通路断面積の広がり度合が流体流れ方向に向かって徐々に大きくなった後に再び小さくなっていてもよい。これにより、ディフューザ部42dにて、流体を等エントロピ的に昇圧させることができる。
また、上述の実施形態では、電気式膨張弁13を採用した例を説明したが、エジェクタ14に流量調整の可変機構を持たせてもよい。例えば、ノズル41のノズル通路内にニードル状の弁体部を配置する。そして、弁体部の中心軸をノズル41の中心軸CLと同軸上に配置する。さらに、ボデー42に、弁体部を中心軸CL方向に変位させる駆動装置(例えば、ステッピングモータ)を配置する。
これによれば、駆動装置が弁体部を変位させることによって喉部41cの通路断面積を変化させることができる。そして、エジェクタ14が流量調整装置としての機能を兼ね備えることができる。
さらに、駆動装置の有無によらず、ニードル状の弁体部をノズル41の冷媒噴射口41eから冷媒流れ下流側に突出するように配置してもよい。これによれば、プラグノズルとして、噴射冷媒の膨張形態を適正膨張に近づけることができ、ノズル41におけるエネルギー変換効率をより一層向上させることができる。
(3)また、上記各実施形態に開示された手段は、実施可能な範囲で適宜組み合わせることができる。例えば、第2実施形態で説明したエジェクタ14において、第1実施形態の変形例で説明したように、吸引通路交点P2の位置を変更してもよい。
14 エジェクタ
41 ノズル
41b 先細部
41c 喉部
41e 冷媒噴射口(流体噴射口)
42 ボデー
42a 冷媒吸引口(流体吸引口)
42b 混合部
42c 吸引通路
42d ディフューザ部(昇圧部)

Claims (6)

  1. 流体を減圧させて流体噴射口(41e)から噴射するノズル(41)と、
    前記流体噴射口から噴射された噴射流体の吸引作用によって流体を吸引する流体吸引口(42a)、前記噴射流体と前記流体吸引口から吸引された吸引流体とを混合させる混合部(42b)、および前記混合部から流出した混合流体の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する昇圧部(42d)が形成されたボデー(42)と、を備え、
    前記ノズルの少なくとも一部は、前記ボデーの内部に収容されており、
    前記ノズルの外周面と前記ボデーの内周面との間には、前記吸引流体を流通させる吸引通路(42c)が形成されており、
    前記混合部は、回転体形状に形成されて、前記ノズルの中心軸(CL)に同軸上に配置されており、
    前記ノズルの内部に形成されるノズル通路には、流体流れ下流側へ向かうに伴って通路断面積を縮小させる先細部(41b)、前記先細部の流体流れ最下流部に形成されて通路断面積を最も縮小させる喉部(41c)が形成されており、
    前記ノズル通路のうち、前記喉部から前記流体噴射口へ至る流体通路の前記中心軸(CL)方向の距離は、前記流体噴射口の開口径(φD)の2倍以下であり、
    前記中心軸(CL)を含む断面を基準断面と定義したときに、
    前記基準断面において前記ノズルの外周面のうち前記吸引通路を形成する部位の描く線は、流体流れ下流側へ向かうに伴って前記中心軸(CL)に近づく形状になっており、
    前記基準断面において前記ノズルの外周面のうち前記吸引通路を形成する部位の最大径部が描く点(Pmx1)および最小径部が描く点(Pmn1)を通過するノズル外周側直線(L1)が、前記中心軸(CL)と交わる点をノズル外周側交点(P1)と定義したときに、
    前記ノズル外周側交点(P1)は、前記混合部の内部に位置付けられているエジェクタ。
  2. 前記基準断面において前記ノズル外周側直線(L1)は、前記ボデーのうち前記混合部を形成する部位が描く線と交わっている請求項1に記載のエジェクタ。
  3. 前記基準断面において前記ボデーの内周面のうち前記吸引通路を形成する部位の描く線は、流体流れ下流側へ向かうに伴って前記中心軸(CL)に近づく形状になっており、
    前記基準断面において前記ボデーの内周面のうち前記吸引通路を形成する部位の最大径部が描く点(Pmx2)および最小径部が描く点(Pmn2)を通過するボデー内周側直線(L2)が、前記ノズル外周側直線(L1)と交わる点を吸引通路交点(P2)と定義したときに、
    前記吸引通路交点(P2)は、前記混合部の内部に位置付けられている請求項1または2に記載のエジェクタ。
  4. 前記ノズル通路には、前記喉部から前記流体噴射口へ向かうに伴って通路断面積を拡大させる末広部(41g)が形成されており、
    前記基準断面において前記末広部の最小径部が描く点(Pmn3)および最大径部が描く点(Pmx3)を通過するノズル内周側直線(L3)が、前記ボデーのうち前記混合部を形成する部位が描く線と交わっている請求項1ないし3のいずれか1つに記載のエジェクタ。
  5. 流体を減圧させて流体噴射口(41e)から噴射するノズル(41)と、
    前記流体噴射口から噴射された噴射流体の吸引作用によって流体を吸引する流体吸引口(42a)、前記噴射流体と前記流体吸引口から吸引された吸引流体とを混合させる混合部(42b)、および混合部から流出した混合流体の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する昇圧部(42d)が形成されたボデー(42)と、を備え、
    前記ノズルの少なくとも一部は、前記ボデーの内部に収容されており、
    前記ノズルの外周面と前記ボデーの内周面との間には、前記吸引流体を流通させる吸引通路(42c)が形成されており、
    前記混合部は、回転体形状に形成されて、前記ノズルの中心軸(CL)に同軸上に配置されており、
    前記ノズルの内部に形成されるノズル通路には、流体流れ下流側へ向かうに伴って通路断面積を縮小させる先細部(41b)、前記先細部の流体流れ最下流部に形成されて通路断面積を最も縮小させる喉部(41c)、前記喉部から前記流体噴射口へ向かうに伴って通路断面積を拡大させる末広部(41g)が形成されており、
    前記末広部(41g)の前記中心軸(CL)方向の距離は、前記流体噴射口の開口径(φD)の2倍以下であり、
    前記中心軸(CL)を含む断面を基準断面と定義したときに、
    前記基準断面において前記末広部の最小径部が描く点(Pmn3)および最大径部が描く点(Pmx3)を通過するノズル内周側直線(L3)が、前記ボデーのうち前記混合部を形成する部位が描く線と交わっているエジェクタ。
  6. 前記基準断面において前記ノズルの外周面のうち前記吸引通路を形成する部位の描く線は、流体流れ方向に向かうに伴って、前記中心軸(CL)に近づく形状になっており、
    前記基準断面において前記ノズルの外周面のうち前記吸引通路を形成する部位の最大径部が描く点(Pmx1)および最小径部が描く点(Pmn1)を通過するノズル外周側直線(L1)が、前記ノズル内周側直線(L3)と交わる点をノズル形状交点(P3)と定義したときに、
    前記ノズル形状交点(P3)は、前記混合部の内部に位置付けられている請求項4または5に記載のエジェクタ。
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