JP2019127797A - 尿素水補給装置を備えた油圧ショベル - Google Patents

尿素水補給装置を備えた油圧ショベル Download PDF

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Abstract

【課題】昇降通路を構成する収容ケースに尿素水補給装置を収め、携帯容器から尿素水タンクへの尿素水の補給作業が容易に行え、その際の尿素水タンクの周囲への尿素水の飛散を抑制する。【解決手段】作業機を挟んで運転室の反対側に位置し昇降通路を兼ねて配置された収容ケース18と、収容ケースに収容された尿素水タンク20と、尿素水タンクの液位を確認するための液位計20aとを備えた油圧ショベルにおいて、収容ケースの内部で尿素水タンクよりも高位置に収容された補給ポンプ31と、一端が補給ポンプの吸入口31aに接続し、他端が尿素水を充填した容器に挿入するための自由端である吸入ホース34と、補給ポンプの吐出口31bと尿素水タンクとを接続する連絡ホース35と、尿素水タンクの液位計を確認して補給ポンプを操作できるように例えば旋回体の昇降通路部に設けた操作装置33を備える。【選択図】 図6

Description

本発明は、旋回体の前部における作業機を挟んで運転室の反対側にメンテナンス等のための昇降通路を兼ねた収容ケースを配置し、その収容ケースの内部に尿素水タンクを配置した油圧ショベルに関する。特に、尿素水タンクに尿素水を補給する尿素水補給装置を備えた油圧ショベルに係る。
油圧ショベルは、通常、走行体の上部に旋回体を配置し、旋回体の前部にブーム、アーム、バケット等からなる作業機を配置している。走行体の走行モータ、旋回体の旋回モータ、作業機のブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ等は、油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される。油圧ショベルでは油圧ポンプの原動機としてディーゼルエンジンを採用したものが多い。
そこで、近年の油圧ショベルには排気ガス対策の一環として尿素SCRシステムが導入されている。ところで、旋回体の前部における作業機を挟んで運転室の反対側に昇降通路を構成する収容ケースを配置し、その収容ケースの内部に尿素水タンクを収容した例がある(特許文献1等参照)。
国際公開第2013/137169号
掘削作業中、ディーゼルエンジンは最大トルクが出力できる定格回転数で駆動されることが多く、相応に燃料を消費する。尿素SCRシステムには燃料の消費量に応じた量の尿素水が必要であるため尿素水を適時に補給する必要がある。特に稼働率の高い油圧ショベルでは尿素水を補給する頻度もそれだけ高くなる。
ここで、一般に金属を腐食する性質や劣化し易い性質のために取り扱いが難しい尿素水は、耐腐食性が良い樹脂製の携帯容器に充填された状態で製造元から提供される。尿素水を補給する場合には、油圧ショベルのところまで携帯容器を持ち運び、携帯容器から尿素水タンクに尿素水を移し替える。この場合、一般的には、携帯容器から尿素水を直接尿素水タンクに注ぎ込んだり注水ポンプ等で尿素水タンクに移したりするが、いずれにしても尿素水タンクの周囲に尿素水が飛散し易い。油圧ショベルには尿素水タンクを収容する収容ケースを含めて金属製の部品が多く使用されているため、腐食を抑制するためにも尿素水の飛散は抑制したい。
本発明の目的は、昇降通路を構成する収容ケースに尿素水補給装置を収め、携帯容器から尿素水タンクへの尿素水の補給作業が容易に行え、その際の尿素水タンクの周囲への尿素水の飛散を抑制することができる油圧ショベルを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、走行体、前記走行体の上部に旋回可能に設けられた旋回体、及び前記旋回体の前部に設けられた作業機を備え、前記作業機に対して左右方向の一方側に位置するように前記旋回体の前部に設けた運転室と、前記旋回体の後方に配置したエンジンと、前記エンジンにより駆動され各油圧アクチュエータを駆動する圧油を吐出する油圧ポンプと、前記作業機を挟んで前記運転室の反対側に位置し昇降通路を兼ねて配置された収容ケースと、前記収容ケースに収容された尿素水タンクと、前記尿素水タンクの液位を確認するための液位計とを備えた油圧ショベルにおいて、前記収容ケースの内部で前記尿素水タンクよりも高位置に収容された補給ポンプと、一端が前記補給ポンプの吸入口に接続され、他端が尿素水を充填した容器に挿入するための自由端である吸入ホースと、前記補給ポンプの吐出口と前記尿素水タンクとを接続する連絡ホースと、前記尿素水タンクの液位計を確認して前記補給ポンプを操作できるように、前記旋回体における前記昇降通路又は前記昇降通路の周囲で前記液位計の液位を補給作業中に確認できる領域に設けた操作装置とを備えたことを特徴とする。
収容ケースは旋回体の昇降通路を構成するため、内部の空間は下部が前後に広く、上部が前後に狭くなる。そこで、容積の大きな尿素水タンクを収容ケースの下部に配置し、上部の空間を利用して補給ポンプを新たに配置する。これにより収容ケースの昇降通路としての機能を維持しつつ、尿素水タンクや補給ポンプを含む尿素水補給装置を収容ケースに収めることができる。そして、新たに補給ポンプが備わったことにより、携帯容器に単に吸入ホースを挿し込んで操作装置を操作するのみで尿素水タンクに尿素水を容易に補給できる。この間、液位計を確認して操作装置を操作できるので、上限液位の範囲で所望量の尿素水を正確に充填することができ、尿素水の充填作業も効率化できる。また、携帯容器から尿素水タンクに尿素水を直接注いだり、尿素水タンクに注水ポンプを抜き差ししたりする必要がないので、補給作業時の尿素水タンクの周囲への尿素水の飛散を抑制できる。更には、補給ポンプが尿素水タンクより高い位置にあるので、腐食性の高い尿素水の連絡ホースの内部における残留量も抑制できる。また、連絡ホースを尿素水タンクに接続するので、尿素水タンクの既存の出入口から尿素水を注ぐ込む必要がない。そのため、補給に伴って尿素水で置換される尿素水タンクの内部の空気を逃がすエア抜き機構を尿素水タンクの出入口のキャップを利用して構成することができる。
本発明の第1実施形態に係る油圧ショベルの右側面図 図1に示した油圧ショベルの平面図 図1に示した油圧ショベルに備えられた旋回フレームの平面図 図1に示した油圧ショベルの前部の右側面図 図1に示した油圧ショベルの収容ケース近傍を前方から見た正面図 図1に示した油圧ショベルの収容ケース近傍を前方から見た内部透視図 図1に示した油圧ショベルの収容ケース近傍の平面図 図1に示した油圧ショベルに備えられた吸入ホースとホルダの図 図1に示した油圧ショベルに備えられた補給ポンプの操作装置の図 本発明の第2実施形態に係る油圧ショベルの作業機を除く部分の右側面図 図10に示した油圧ショベルの収容ケース近傍を前方から見た正面図 図10に示した油圧ショベルの収容ケース近傍を前方から見た内部透視図 図10に示した油圧ショベルの収容ケース近傍の平面図
以下に図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
<第1実施形態>
−油圧ショベル−
図1は本発明の第1実施形態に係る油圧ショベルの右側面図、図2は平面図、図3は後述する旋回フレームの平面図である。図2では作業機4を図示省略してある。図2ではエンジン等を覆う外装カバーの上部を外した状態を図示している。以下の説明においては、図1中の右左に相当する方向をそれぞれ油圧ショベルの前後として扱う。これらの図に示した油圧ショベルは、車体1と作業機4からなる。車体1は走行体2と旋回体3からなる。
走行体2は油圧ショベルの基礎構造体をなすものであり、トラックフレーム5、駆動輪6、遊動輪7及び履帯8を備えている。遊動輪7はトラックフレーム5における前部の両端に、駆動輪6はトラックフレーム5における後部の両端に回転可能に支持されている。駆動輪6は走行用の油圧モータ(不図示)に連結されている。履帯8はトラックフレーム5の左右において駆動輪6と遊動輪7とに掛け回してある。なお、基礎構造体としてクローラ式の走行体2を備えた油圧ショベルを例に挙げて説明したが、ホイール式の走行体を基礎構造体として備えた構成とする場合もある。
作業機4は旋回体3の前部に俯仰可能に設けており、ブーム9、アーム10及びバケット11を備えている。ブーム9は旋回体3(旋回フレーム12)の前部に回動可能に取り付けられており、ブームシリンダ9aの伸縮動作によって旋回体3に対して俯仰(上下に回動)する。アーム10はブーム9の先端に回動可能に取り付けられており、アームシリンダ10aの伸縮動作によってブーム9に対して前後に回動する。バケット11はアーム10の先端に回動可能に取り付けられており、バケットシリンダ11aの伸縮動作によってアーム10に対して回動する。ブーム9、アーム10及びバケット11は、旋回体3の前後に延びる鉛直面に沿って動作する。
−旋回体−
旋回体3は走行体2上に旋回可能に搭載されており、旋回フレーム12、エンジン13、油圧ポンプ14、運転室15、作動油タンク16、燃料タンク17、収容ケース18、排気ガス浄化装置19、尿素水タンク20(図4)等を含んで構成されている。
旋回フレーム12は旋回体3の支持構造体を形成し、図3に示すように、センタフレーム12a、縦板12b,12c、ビーム12d、サイドフレーム12e,12f等で構成されている。センタフレーム12aは肉厚な板材で構成され、旋回体3の左右方向の中央位置で前後に延びている。縦板12b,12cはブーム9を支持するブラケットであり、センタフレーム12aの前部におけるそれぞれ左右の位置において前後に延びる姿勢で立てて設けられている。左右の縦板12b,12cの間にはブーム9の基部が挿入され、これら縦板12b,12cに対して左右に延びる連結ピン9b(図2)を介してブーム9が回動自在に連結されている。サイドフレーム12e,12fはセンタフレーム12aのそれぞれ左右の位置で前後に延びており、旋回フレーム12の左右の縁部を構成している。ビーム12dはセンタフレーム12aとサイドフレーム12e,12fとの間において前後に間隔をもって複数設けられており、それぞれ左右に延びてセンタフレーム12aとサイドフレーム12e,12fとを連結している。
ここで、右側のサイドフレーム12fの前端は、左右に延びるフロントビーム12gでセンタフレーム12aの右側部分に沿って延びるフレーム12hに対して連結されている。センタフレーム12aの右側で最も前側に位置する(フロントビーム12gと前後に対向する)ビーム12dは、右側のサイドフレーム12fの前側部分、フロントビーム12g及びフレーム12hと共に、収容ケース18を支持する支持枠を構成している。これらビーム12d、サイドフレーム12f、フロントビーム12g及びフレーム12hで囲われた四角形の領域は、底板であるボトムカバー12jで閉塞されている。
エンジン13は、図2に示すように運転室15や作業機4、収容ケース18等の後側に位置するように旋回フレーム12の後部に設けられている。このエンジン13は例えばディーゼルエンジンであり、本実施形態では旋回フレーム12の上部に横置き状態(左右に延びる姿勢)で搭載されている。エンジン13の排気管13aには、尿素SCRシステムを含む排気ガス浄化装置19が取り付けられている。エンジン13の左側には熱交換装置21が設けられている。熱交換装置21は、エンジン冷却水を冷やすラジエータ、作動油を冷却するオイルクーラ、エンジン13が吸込む空気を冷却するインタクーラを含んで構成されている。エンジン13の右側には、排気ガス浄化装置19の下側に位置するように油圧ポンプ14が配置されている。油圧ポンプ14はエンジン13により駆動され、作動油タンク16から作動油を吸い込んで各油圧アクチュエータを駆動する圧油として吐出する。エンジン13や油圧ポンプ14は、熱交換装置21やファン等の機器と共に外装カバー22で周囲を囲われている。旋回フレーム12の後端には、作業機4との重量バランスをとるためのカウンタウェイト23が搭載されている。
運転室15は、作業機4に対して左右方向の一方側(本実施形態では左側であるが右側に設けられる場合もある)に位置するように旋回体3の前部に設けられている。この運転室15は油圧ショベルを運転するためにオペレータが搭乗する部屋であり、内部にはオペレータが着座する運転席、各種操作を行うレバーやペダル等が配設されている。
作動油タンク16は作動油を貯留する直方体状の貯油タンクであり、旋回フレーム12の右側部分でエンジン13の前側の位置に設けられている。この作動油タンク16は、上下方向に延びる直方体状の耐圧タンクとして構成されている。燃料タンク17は燃料を貯留する直方体状の貯油タンクであり、作動油タンク16の前側に隣接するように旋回フレーム12の右側位置に設けられている。この燃料タンク17の前面板17a(図4)はブーム9の連結ピン9bよりも後側に位置しており、連結ピン9bの抜き差しに燃料タンク17が邪魔にならないように配慮されている。燃料タンク17の上面には、燃料を給油するための給油口17b(図2)が上向きに突出して設けられている。燃料タンク17と作動油タンク16の前後の位置関係は逆でも良い。
−収容ケース−
燃料タンク17に給油する場合や旋回体3の上に乗ってメンテナンス作業を行う場合、作業者は燃料タンク17上に上がる必要がある。本実施形態では燃料タンク17上に上がるときに利用する昇降通路を兼ねて、旋回フレーム12の前部における作業機4を挟んで運転室15の反対側(本実施形態では右側)の位置に上記収容ケース18が配置してある。昇降通路はスロープ状に構成することもできるが、本実施形態では下段ケース25及び上段ケース26により階段状に構成してある。下段ケース25には尿素水タンク20が、上段ケース26には補給ポンプ31や吸入ホース34が収容されている(図5)。なお、下段ケース25及び上段ケース26の車幅方向の外側(本実施形態では右側)は、図5に示したように外装カバー27(図2では図示省略)で覆われている。
図4は作業機を除く油圧ショベルの右側面図、図5は収容ケース近傍を前方から見た正面図、図6はその内部透視図、図7は収容ケース近傍の平面図である。下段ケース25は6面を有する直方体状の容器であり、旋回フレーム12の前述したビーム12d、サイドフレーム12f、フロントビーム12g及びフレーム12hに囲まれた支持枠にボルト等の固定具で固定されている。本実施形態において下段ケース25の底板としては前述したボトムカバー12jが取り付けられており、これにより下段ケース25の内部容積を大きく確保してある。下段ケース25の前後長は燃料タンク17の前面板17aから旋回フレーム12のフロントビーム12gの前端までの長さであり、左右の幅は燃料タンク17の左右の幅と同程度に合わせてある。また、この下段ケース25には、階段の踏み面及び蹴込み板の少なくとも一部を構成するL字型の開閉蓋25xが備わっており、下段ケース本体25aの前部から上部にかけて設けた幅広な開口を開閉蓋25xによって開閉できるように構成されている。開閉蓋25xは、後縁を支点として上下に開閉するように下段ケース本体25aの上面に対してヒンジ25h(図7)を介して回動可能に取り付けられている。図示していないが、下段ケース25には開閉蓋25xを開放状態で保持する保持機構が備わっている。階段の踏み面を構成する下段ケース25の開閉蓋25xの上面には滑り止め板25s(図2)が設けられている。
上段ケース26は6面を有する直方体状の容器(収容室を構成)であり、下段ケース25の上面に後側に寄せて開閉蓋25xと干渉しないように配置され、下段ケース25にボルト等の固定具で固定されている。上段ケース26の前後長は下段ケース25の前後長の半分程度であり、左右の幅は下段ケース25と同程度である。また、この上段ケース26には、階段の踏み面及び蹴込み板の少なくとも一部を構成するL字型の開閉蓋26xが備わっており、上段ケース本体26aの前部から上部にかけて設けた幅広な開口を開閉蓋26xによって開閉できるように構成されている。開閉蓋26xは、後縁を支点として上下に開閉するように上段ケース本体26aの上面に対してヒンジ26h(図7)を介して回動可能に取り付けられている。図示していないが、上段ケース26には開閉蓋26xを開放状態で保持する保持機構が備わっている。階段の踏み面を構成する上段ケース26の開閉蓋26xの上面には滑り止め板26s(図2)が設けられている。
−尿素水補給装置−
本実施形態の油圧ショベルには、尿素SCRシステムに用いる尿素水の補給作業を効率化するための尿素水補給装置が備えられている。尿素水補給装置は、尿素水タンク20、補給ポンプ31、フィルタ32、操作装置33、吸入ホース34、連絡ホース35等からなる。
尿素水タンク20は、エンジン13の排気経路における排気ガス浄化装置19の尿素選択還元触媒(不図示)の上流位置で排気ガス中に噴霧される尿素水を貯える容器である。この尿素水タンク20は下段ケース25の内部に収容され、例えばボトムカバー12jに対してボルト等の固定具で固定されている。図5に示したように、尿素水タンク20の前面には、尿素水タンク20に充填された尿素水の液位を確認するための液位計20aが設けられている。センサを用いて尿素水の液位を検出するタイプの液位計を用いることもできるが、本例の液位計20aは、尿素水タンク20に付設された液位表示部としての透明のパイプで尿素水の液位を目視確認するタイプ(例えば目盛管式)の液位計である。この種のものを用いる場合、尿素水タンク20における尿素水の上限液位(又は適正液位)を示す目盛を液位計20aに表記しておくことが好ましい。センサを用いて尿素水の液位を検出するタイプの液位計を用いる場合、検出部は尿素水タンク20の内部に設けられるが、液位の表示部は尿素水タンク20以外の構成部材に設けることも可能である。収容ケース18の側部を覆う外装カバー27の運転室15と反対側(本例では右側)の側面等、例えば収容ケース18の付近で尿素水タンク20とは離れた位置に液位計の表示部を設けることもできる。尿素水タンク20の上部には、尿素水の補給の際に尿素水タンク20内のエアを逃がすエア抜き機構20bが設けられている。エア抜き機構20bは、尿素水タンク20の既存の出入口を開閉するキャップを改造することで構成できる。図示していないが、下段ケース25の内部に尿素水タンク20の他に尿素水供給ポンプが配置されている。尿素水供給ポンプは、尿素水タンク20に貯留された尿素水を排気ガス浄化装置19に供給するものである。
補給ポンプ31は尿素水タンク20に尿素水を補給するための装置で、耐腐食性の高い樹脂で構成されており、上段ケース26に収容されて尿素水タンク20よりも高位置に配置されている。図6に示したように、補給ポンプ31は、左側に吸入口31a、右側に吐出口31bを備えたポンプ部31pと、出力軸を上下に延ばしてポンプ部31pから下側に延びる電動モータ31mとでT字型に構成されている。電動モータ31mにはブラケット31cが備わっており、電動モータ31mの左右それぞれ2箇所(計4箇所)で上段ケース26の後側の内壁面にブラケット31cをボルトで止めている。これにより、補給ポンプ31は上段ケース26の床面から浮いた状態でかつ縦置きの姿勢で上段ケース26に固定されている。上段ケース26の内部においては、補給ポンプ31は右側に寄せて配置されており、補給ポンプ31の左側に空間26dが確保されている。なお、本実施形態ではブラケット13cと上段ケース26の壁面との間に防振ゴムは介在していない。しかし、例えばバケット11をブレーカに代えて破砕作業を行う場合等のように伝達される振動が大きい場合には、その振動の補給ポンプ31への伝達を抑制するためにブラケット13cと上段ケース26の壁面との間に防振ゴムを介在させても良い。
補給ポンプ31の吸入口31aには、エルボ37(図5)を介して樹脂製の吸入ホース34の一端が接続されている。吸入ホース34の他端は、尿素水を充填した携帯容器R(図4)の上部開口(不図示)に挿入するための自由端となっている。また、上段ケース26の内部には、吸入ホース34の自由端を保持するホルダ36(図8)が配置されている。吸入ホース34は、図7に示したように環状に巻いた状態で上段ケース26の上記した空間26dに収められており、その際、自由端をホルダ36に嵌め合わせて保持できるように配慮されている。このホルダ36は、例えば上段ケース26の上記空間26dに臨む場所に配置することが好ましく、例えば補給ポンプ31の吸入口31aにバンドや紐等で設置することができる。その場合、吸入ホース34の自由端の開口が上向きになる姿勢でホルダ36が設置されているとなお良い。ホルダ36は吸入ホース34が保持できる構成のものであれば良いが、本実施形態では自由端に挿し込むことで吸入ホース34の内部空間を密封できるようにプラグ状のものをホルダ36として採用している。本実施形態のホルダ36には、吸入ホース34に挿し込まれる筒状の部分の外周に2列の環状シール部36a(図8)が備わっており、これら環状シール部36aが吸入ホース34の内周壁に密着することで吸入ホース34の保持力が確保される。上段ケース26の開閉蓋26xを開放し自由端をホルダ36から取り外すことで、図6のように吸入ホース34を容易に取り出し、携帯容器Rの上部開口にその自由端を挿入できるように構成されている。吸入ホース34は補給ポンプ31の吸入口31aから右側の履帯8の上面まで届く程度の長さが少なくとも確保(設定)されている。吸入ホース34の自由端には、図8に示すように少なくとも1つの切り欠き34aが設けられている。切り欠き34aの形状は本実施形態ではV字型に形成してあるが、V字型以外にU字型、W字型等とすることもでき特に限定されない。但し、ホルダ36が自由端に挿し込まれた状態で、切り欠き34aがホルダ36の環状シール部36aを超えない構成とすることが好ましい。
補給ポンプ31の吐出口31bには、尿素水に混入した異物を捕集するフィルタ32が接続されている。フィルタ32は補給ポンプ31の右側に配置され、左向きに突出した入口が配管継手を介して吐出口31bに螺合されて補給ポンプ31に支持され、補給ポンプ31と一体になっている。フィルタ32の出口は図6に示したように下向きに突出している。補給ポンプ31の外装は、尿素水に対する耐腐食性に優れた樹脂製である。
補給ポンプ31の吐出口31b(正確にはフィルタ32の出口)と尿素水タンク20とは、肉厚で耐摩耗性が高く可撓性(本例ではゴム製)の連絡ホース35で接続されている。下段ケース25と上段ケース26とを隔てる水平な壁面、本例では下段ケース25の床面(底板)及び上段ケース26の上面(天板)には、例えば上段ケース26の床面の右側(作業機4と反対側)で前側の角部付近に開口(不図示)が貫通して設けられている。連絡ホース35はこの開口を通り、図6に示したように下段ケース25と上段ケース26に跨って配管されている。連絡ホース35を通す上記の開口の縁部(内周部)にはゴム等の弾性部材からなる保護部材が設けられており、開口の縁部との摩擦から連絡ホース35を保護するように配慮されている。連絡ホース35の経路を説明すると、連絡ホース35はまず補給ポンプ31の吐出口31b(フィルタ32の出口)と接続した一端から下向きに下段ケース25の内部まで延びている。次に、連絡ホース35は下段ケース25の内部において尿素水タンク20の右側の領域を下ってから床面近くで左側に折れ曲がり、尿素水タンク20の前側の領域を下段ケース25の床面に沿って左側に延びる。更に、連絡ホース35は尿素水タンク20の左端部付近から上側に折れ曲がり、尿素水タンク20の左側面及び上面に沿って配管され、最終的に尿素水タンク20の上部に既存の貫通ネジ穴(不図示)にエルボ38(図6)を介して他端が接続されている。また、連絡ホース35における上記の開口を通って上段ケース26から下段ケース25に下りる部分35a(図6)の下端は下段ケース25の床面に接触しており、下段ケース25の床面に対して補給ポンプ31を弾性的に支持している。つまり、補給ポンプ31は上段ケース26に対しブラケット31cを介して、下段ケース25に対し連絡ホース35を介して支持されている。また、このようにして尿素水タンク20の周囲を回り込んで配管することにより、狭隘な下段ケース25の内部において連絡ホース35の許容曲げ半径が確保してある。
操作装置33は補給ポンプ31の操作用の例えばスイッチであり、オルタネートスイッチを用いることもできるが、本実施形態ではモーメンタリスイッチを採用して補給ポンプ31の動作のオンオフをより直感的に操作できるようにしてある。つまり操作装置33の電気回路は、操作装置33の操作中のみ補給ポンプ31が動作し、操作装置33から手を離すと補給ポンプ31が停止するように構成されている。また、操作装置33の電気回路は、油圧ショベルのエンジン13の制御装置やその他の電気機器の制御装置の電気回路から独立しており、油圧ショベルが停止した状態でも油圧ショベルの他の電気機器と共用の電源(バッテリ)からの給電を受けられる構成である。但し、専用の電源で補給ポンプ31が駆動される構成としても良い。また、操作装置33は、操作性に配慮して、尿素水タンク20の液位計20aを確認しながら補給ポンプ31を操作できるように旋回体3における昇降通路部又はその周囲で液位計20aの液位を尿素水の補給作業中に確認できる領域に設けられている。操作装置33は操作中にオペレータが液位計20aを確認し易い位置に設置されていれば良く、例えば収容ケース18の側部を覆う外装カバー27の外壁部に設けても良いが、本実施形態では尿素水タンク20と共に下段ケース25の内部に配置してある。具体的には、操作装置33は下段ケース本体25aの天井面から下向きに突出し左右に延びる縦板25b(図4及び図9)の前面に取り付けられており、下段ケース25の内部において補給ポンプ31と尿素水タンク20との間に位置している。下段ケース25の開閉蓋25xを開放することで、液位計20aを確認して補給ポンプ31を操作できるように構成されている。有線式又は無線式のリモコンスイッチを操作装置33として採用することもできる。
なお、先に触れたように液位計20aにセンサ式のものを用いて液位表示部を外装カバー27の尿素水タンク20から離れた位置に設ける場合、液位表示部を見ながら操作できるように操作装置33も尿素水タンク20から離して液位表示部の近くに配置する。この場合、液位表示部は必ずしも外部に露出している必要はなく、例えば覗き窓を介して見える構成や蓋を開けて目視できる構成とすることができる。操作装置33も必ずしも外部に露出している必要はなく、例えば蓋を開けてアクセスできる構成とすることができる。
−動作−
運転室15に搭乗したオペレータは、エンジン13を始動して油圧ポンプ14を駆動する。この状態で、走行用のレバー又はペダルを操作することで走行体2を駆動し、また作業用のレバーを操作することで作業機4を駆動して土砂の掘削作業等を行うことができる。エンジン13の運転時には、排気管13aを流通する排気ガスに粒子状物質(PM)や窒素酸化物(NOx)が含まれる。粒子状物質は、排気ガス浄化装置19の粒子状物質除去フィルタで捕集され、燃焼されて除去される。窒素酸化物は、排気ガス浄化装置19が排気経路に噴霧した尿素水から生成されたアンモニアにより水と窒素に還元される。
また、例えば油圧ショベルに燃料を補給する場合、走行体2から昇降通路、つまり下段ケース25及び上段ケース26からなる階段を使って燃料タンク17の上に上がり、給油口17bを開けて燃料タンク17に給油する。
尿素水を補給する場合、オペレータは油圧ショベルを停止させ、尿素水が充填された携帯容器Rを持ち運んで収容ケース18の近く、例えば図4に示したように走行体2の右側の履帯8の前部の上面に置く。そして開閉蓋25x,26xを開け、下段ケース25及び上段ケース26を開放し、吸入ホース34の自由端をホルダ36から外して携帯容器Rの上部開口に挿入する。その際、自由端が携帯容器Rの底部に接触又は近接するまで携帯容器Rに吸入ホース34を十分に挿入する。携帯容器Rに吸入ホース34を挿入したら、オペレータは操作装置33を操作して補給ポンプ31を作動させる。これにより携帯容器Rの尿素水が補給ポンプ31により吸い上げられ、補給ポンプ31から吐出されてフィルタ32及び連絡ホース35を通り尿素水タンク20に導かれる。これに伴って尿素水で置換される尿素水タンク20の内部の空気がエア抜き機構20bを介して尿素水タンク20外に排出される。オペレータは液位計20aを確認しながら操作装置33のON操作を続け、上限液位を超えない範囲で尿素水タンク20に尿素水を充填する。所望量の尿素水が充填された時点で、オペレータは操作装置33の操作を止め、補給ポンプ31を停止させて尿素水の充填を停止する。補給ポンプ31が停止すると、吸入ホース34の内部に残留した尿素水は携帯容器Rに戻る。その後、携帯容器Rから抜き取った吸入ホース34から尿素水を拭き取り、吸入ホース34を例えば環状に巻いて上段ケース26の空間26dに収め、自由端をホルダ36に被せて保持する。ホルダ36が自由端に挿し込まれることで、吸入ホース34の内部は密閉状態となる。
−効果−
(1)収容ケース18は旋回体3の昇降通路を構成するため、内部の空間は下部が前後に広く、上部が前後に狭くなる。そこで、容積の大きな尿素水タンク20を収容ケース18の下部に配置し、上部の空間を利用して補給ポンプ31を配置する。これにより収容ケース18の昇降通路としての機能を維持しつつ、尿素水タンク20や補給ポンプ31等を含む尿素水補給装置を収容ケース18に収めることができる。新たに補給ポンプ31が備わったことにより、履帯8の上等に置いた携帯容器Rに単に吸入ホース34を挿し込んで操作装置33を操作するのみで尿素水タンク20に尿素水を容易に補給できる。この間、液位計20aを確認して操作装置33を操作できるので、上限液位の範囲で所望量の尿素水を正確に充填することができ、尿素水の充填作業も効率化できる。また、尿素水タンク20に携帯容器Rから直接尿素水を注いだり尿素水タンク20に注水ポンプを抜き差ししたりする必要がないので、尿素水の補給の際の尿素水タンク20の周囲への尿素水の飛散を抑制できる。更には、補給ポンプ31が尿素水タンク20より高い位置にあるので、補給ポンプ31の停止後、腐食性の高い尿素水の連絡ホース35の内部における残留量も抑制できる。また、連絡ホース35を尿素水タンク20に接続した構成なので、尿素水タンク20の既存の出入口から尿素水を注ぐ込む必要はない。そのため、尿素水タンク20の出入口のキャップを利用してエア抜き機構20bを構成することができる。
(2)収容ケース18を下段ケース25と上段ケース26とで構成し、昇降通路を下段ケース25と上段ケース26の上面を踏み面とする階段状に形成している。これにより上段ケース26に補給ポンプ31や吸入ホース34等を尿素水タンク20と分けて収容し、内部空間の広い下段ケース25に尿素水タンク20が単独で収容できる。空間容積の大きな下段ケース25に単独で収容できるので、尿素水タンク20に容積の大きなものを選択することができ、多くの尿素水を貯えることができ油圧ショベルの長時間の連続稼働にも貢献する。また、例えば補給ポンプ31のメンテナンスをする場合には上段ケース26のみを開放すれば良く、尿素水タンク20のメンテナンスをする場合には下段ケース25のみを開放すれば良い。従って尿素水補給装置のメンテナンス時に収容ケース18の全体を広く開放することなく目的に応じて必要な箇所のみ開放しアクセスできるので、メンテナンス性が良い。但し、上記の本質的な効果(1)を得る限りにおいては、収容ケース18は必ずしも階段状である必要はなく、スロープ状に形成しても良い。また、収容ケース18を2つの有底状の下段ケース25及び上段ケース26で構成するのではなく、1つのケース(仕切られていない1つのみの内部空間を有するケース)で構成しても良い。
(3)また、階段を構成する下段ケース25及び上段ケース26が、それぞれ踏み面及び蹴込み板を構成するL字型の開閉蓋25x,26xを備えた構成としている。つまり下段ケース25及び上段ケース26は開閉蓋25x,26xを開けることで前面から上面にかけて広く開放することができる。よって、例えば吸入ホース34の出し入れやホルダ36に対する着脱も容易にでき、吸入ホース34を取り出して携帯容器Rに挿入する作業も容易にできる。但し、上記効果(1)を得る限りにおいては、開閉蓋25x,26xの形状は必ずしも限定されない。
(4)液位計20aを有する尿素水タンク20と共に操作装置33を下段ケース25の内部に配置したことにより、下段ケース25の開閉蓋25xを開放することで液位計20aを確認しながら補給ポンプ31を操作することができる。特に本実施形態では、操作装置33が補給ポンプ31と尿素水タンク20との間に位置しているため、両者の状況が確認し易い。本実施形態では下段ケース25の内部の縦板25bに操作装置33を設けた場合を例示したが、液位計20aが見易い位置であれば操作装置33の設置位置は他の場所であっても良い。例えば開閉蓋25x又は26xの裏側(ケース内部空間の天井面をなす面)に操作装置33を設けることも考えられる。なお、上記効果(1)を得る限りにおいては、操作装置33は液位計20aを見ながら操作できる位置にあれば良く、操作装置33の配置は必ずしも下段ケース25の内部に限定されない。上段ケース26の内部や収容ケース28の側部を覆う外装カバー27の右側面に配置しても良い。下段ケース25の外に操作装置33を設ける場合、例えば開閉蓋25xに液位計20aが視認できる覗き窓を設け、開閉蓋25xを開けたままでも液位計20aを見ながら補給ポンプ31が操作できるようにすることもできる。また、前述した通り、液位計20aをセンサ式にした場合、液位を表示する表示部は外装カバー27等のように尿素水タンク20から離した位置に配置しても良い。この場合、液位計20a(液表示部)や操作装置33のレイアウトの自由度が増す。
(5)補給ポンプ31と尿素水タンク20とを連絡する連絡ホース35には、可撓性で肉厚なホースを用いている。この連絡ホース35を補給ポンプ31から下方に延ばして、この部分の下端を下段ケース25の床面に接触させることで、補給ポンプ31を連絡ホース35により弾性的に支持することができる。油圧ショベルは運転中にエンジン13や油圧機器、作業機4等の駆動により振動するが、ブラケット31cと共に連絡ホース35が支持構造体を構成することで確りと補給ポンプ31を支持できる。しかも連絡ホース35の柔軟性により下段ケース25の床面から伝わる振動を連絡ホース35で吸収することができる。また、図6に示したように尿素水タンク20の周囲を迂回して連絡ホース35を尿素水タンク20に接続することにより、肉厚な連絡ホース35の許容曲げ半径を確保することができる。但し、上記効果(1)を得る限りにおいては、連絡ホース35が下段ケース25の床面に接触している必要は必ずしもない。また、連絡ホース35の配管経路も許容曲げ半径が確保できる限りにおいては限定されない。連絡ホース35の許容曲げ半径を確保できる場合には、上段ケース26から下段ケース25に延びてきた連絡ホース35を下段ケース25の下部まで回り込ませずに尿素水タンク20の上部を通して直接尿素水タンク20に接続する構成としても良い。
(6)吸入ホース34の自由端に切り欠き34aを設けたことにより、例えば携帯容器Rの底に当たった状態でも吸入ホース34の自由端が閉塞することがない。従って閉塞の心配をすることなく携帯容器Rに深く吸入ホース34を挿入することができ、携帯容器Rの液位が低くなってきても最後まで尿素水を吸い上げて尿素水タンク20に送り込むことができる。但し、上記効果(1)を得る限りにおいては、吸入ホース34の自由端に切り欠き34aを設ける必要は必ずしもない。
(7)ホルダ36を上段ケース26の内部に配置したことにより、吸入ホース34の自由端を保持すると共に吸入ホース34の内部を密閉状態とすることができる。吸入ホース34の自由端を保持することで、尿素水の補給作業時に吸入ホース34の自由端を探す手間が省け、また吸入ホース34の内部が密封できるので、吸入ホース34の内部に残留した尿素水が下段ケース25の内部で漏れ出ることも抑制できる。吸入ホース34の自由端の開口が上向きになるようにホルダ36を設置すれば、ホルダ36で保持された吸入ホース34からの尿素水の漏出をより効果的に抑制できる。但し、上記効果(1)を得る限りにおいては、ホルダ36は必ずしも必要ない。例えばホルダ36を固定しなくても、単に尿素水の漏出を抑制する目的で吸入ホース34の自由端にキャップをしても良い。従って、図6に示したようにホルダ36を拘束せずにフリーな状態で吸入ホース34の自由端に挿し込むだけでも尿素水の漏出を抑制できる効果がある。
(8)補給ポンプ31を上段ケース26の床面から離して設置したことにより、防振ゴムを用いなくても油圧ショベルの作業時に発生する各振動の補給ポンプ31への伝達を抑制することができる。また、補給ポンプ31やフィルタ32が上段ケース26の床面から離れているので、砂等の塵埃や雨水が入り込んで上段ケース26の床面に堆積しても、それらとの接触により補給ポンプ31やフィルタ32に影響が及ぶことを抑制することができる。但し、上記効果(1)を得る限りにおいては、補給ポンプ31を上段ケース26の床面から離して設置する必要は必ずしもない。例えば防振ゴム等を介在させる等の措置を施すことにより、上段ケース26の床面に補給ポンプ31を設置する構成とすることもできる。
<第2実施形態>
図10は本発明の第2実施形態に係る油圧ショベルの作業機を除く部分の右側面図、図11は収容ケース近傍を前方から見た正面図、図12はその内部透視図、図13は収容ケース近傍の平面図である。これらの図は第1実施形態のそれぞれ図4〜図7に対応しており、第1実施形態で説明した要素には図10〜図13において図4〜図7と同符号を付して説明を省略する。本実施形態が第1実施形態と相違する点は、上段ケース26の内部の機器配置と連絡ホース35の配管レイアウトである。
本実施形態においても、尿素水補給装置は、第1実施形態と同様に、尿素水タンク20、補給ポンプ31、フィルタ32、操作装置33、吸入ホース34、連絡ホース35等からなる。本実施形態ではポンプ部31pに対して電動モータ31mを左側に延ばして寝かせた横置き姿勢で、補給ポンプ31が上段ケース26の内部に配置されている。ブラケット31cと上段ケース26の床面との間には防振ゴム(不図示)が介在しており、防振ゴムを挟んでブラケット31cが上段ケース26の床面に固定されている。防振ゴムとブラケット31cを介することで補給ポンプ31とフィルタ32は上段ケース26の床面から離れている。上段ケース26の内部における補給ポンプ31の位置は右寄りでかつ後寄りであり、前側にフィルタ32を配置するスペースを確保すると共に、左側に上記の空間26dを確保している。第1実施形態と同様に吸入ホース34は環状に巻かれて空間26dに収納される。
また、第1実施形態で上段ケース26の床面の右前の角部付近に設けてあった開口(不図示)は、本実施形態では空間26dの床面(つまり上段ケース26の床面における補給ポンプ31よりも作業機4側の位置)に移設してある。この位置において開口(不図示)が下段ケース25の床面(底板)及び上段ケース26の上面(天板)を貫通して設けられている。連絡ホース35は補給ポンプ31(正確にはフィルタ32)から空間26dまで左向きに延びた後、下方に転向して開口を通って上段ケース26から下段ケース25に入り、右向きに折り返してエルボ38を介して尿素水タンク20に接続している。このように、本実施形態では連絡ホース35の全部が尿素水タンク20よりも高位置に配置されており、下段ケース25の床面まで下ろさずに連絡ホース35を尿素水タンク20に接続してある。補給ポンプ31から尿素水タンク20までの連絡ホース35の経路は単調に下っており、尿素水タンク20に向かって上向きに延びる部分がない。その他の点について本実施形態は第1実施形態と同様である。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に上記効果(1)〜(4)、(6)及び(7)が得られる。加えて、本実施形態においては、補給ポンプ31を上段ケース26の床面に固定しているが、防振ゴムを介在させたことにより上段ケース26の床面から補給ポンプ31に伝達される振動を抑制することができる。また補給ポンプ31が上段ケース26の床面により下方から支持される構造としたことにより、連絡ホース35を介して補給ポンプ31を下段ケース25の床面から支持する必要がなく、連絡ホース35を短縮することができる。また連絡ホース35の経路に尿素水タンク20に向かって上向きに延びる部分がないため、連絡ホース35の内部における尿素水の残留量は第1実施形態よりも抑制できる。また、防振ゴムとブラケット31cを介することで補給ポンプ31とフィルタ32は上段ケース26の床面から離れているので、上段ケース26の床面の堆積した塵埃や雨水との接触により補給ポンプ31やフィルタ32に影響が及ぶことを抑制することができる。
2…走行体、3…旋回体、4…作業機、13…エンジン、14…油圧ポンプ、15…運転室、18…収容ケース、20…尿素水タンク、20a…液位計、25…下段ケース、25x…開閉蓋、26…上段ケース、26x…開閉蓋、31…補給ポンプ、31a…吸入口、31b…吐出口、33…操作装置、34…吸入ホース、34a…切り欠き、35…連絡ホース、36…ホルダ、R…携帯容器(容器)

Claims (7)

  1. 走行体、前記走行体の上部に旋回可能に設けられた旋回体、及び前記旋回体の前部に設けられた作業機を備え、前記作業機に対して左右方向の一方側に位置するように前記旋回体の前部に設けた運転室と、前記旋回体の後方に配置したエンジンと、前記エンジンにより駆動され各油圧アクチュエータを駆動する圧油を吐出する油圧ポンプと、前記作業機を挟んで前記運転室の反対側に位置し昇降通路を兼ねて配置された収容ケースと、前記収容ケースに収容された尿素水タンクと、前記尿素水タンクの液位を確認するための液位計とを備えた油圧ショベルにおいて、
    前記収容ケースの内部で前記尿素水タンクよりも高位置に収容された補給ポンプと、
    一端が前記補給ポンプの吸入口に接続され、他端が尿素水を充填した容器に挿入するための自由端である吸入ホースと、
    前記補給ポンプの吐出口と前記尿素水タンクとを接続する連絡ホースと、
    前記尿素水タンクの液位計を確認して前記補給ポンプを操作できるように、前記旋回体における前記昇降通路又は前記昇降通路の周囲で前記液位計の液位を補給作業中に確認できる領域に設けた操作装置とを備えたことを特徴とする油圧ショベル。
  2. 請求項1に記載の油圧ショベルにおいて、
    前記収容ケースが、前記尿素水タンクを収容した下段ケースと、前記補給ポンプ及び前記吸入ホースを収容して前記下段ケースの上部に設けられた上段ケースとからなり、
    前記昇降通路が、前記下段ケースと前記上段ケースの上面を踏み面とする階段を構成していることを特徴とする油圧ショベル。
  3. 請求項2に記載の油圧ショベルにおいて、前記階段を構成する下段ケース及び上段ケースが、それぞれ踏み面及び蹴込み板を構成するL字型の開閉蓋を備え、前記上段ケースの開閉蓋を開放することで前記吸入ホースを取り出して前記容器に挿入できるように構成されていることを特徴とする油圧ショベル。
  4. 請求項3に記載の油圧ショベルにおいて、前記液位計の表示部が前記尿素水タンクに設けられていると共に、前記操作装置が前記下段ケースの内部に配置されており、前記下段ケースの開閉蓋を開放することで前記液位計を確認して前記補給ポンプを操作できるように構成されていることを特徴とする油圧ショベル。
  5. 請求項2に記載の油圧ショベルにおいて、前記連絡ホースは可撓性であり、前記下段ケースと前記上段ケースとを隔てる壁面に設けた開口を通って前記下段ケースと前記上段ケースに跨って配管され、前記開口を通って前記上段ケースから前記下段ケースに下りる部分の下端を前記下段ケースの床面に接触させて前記補給ポンプを弾性的に支持するように構成されていることを特徴とする油圧ショベル。
  6. 請求項1に記載の油圧ショベルにおいて、前記吸入ホースの自由端に切り欠きが設けられていることを特徴とする油圧ショベル。
  7. 請求項2に記載の油圧ショベルにおいて、前記吸入ホースの自由端を保持すると共に前記吸入ホースの内部を密閉状態とするホルダが、前記上段ケースの内部に配置されていることを特徴とする油圧ショベル。
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