以下、発泡性飲料の注出方法の一態様である飲料サーバーの使用方法、および、発泡性飲料の注出装置の一態様である飲料サーバー1に関して、添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、同じ機能を有する部材、部位については、同一の符号が付され、同一の符号が付されている部材、部位について、繰り返しとなる説明は省略される。なお、以下の実施形態において、飲料は、例えば、「ビール」である。飲料が「ビール」である場合には、以下の実施形態における「飲料」の文言は「ビール」に読み替えられる。「ビール」は、例えば、アルコール入りのビールである。また、実施形態における飲料は、ビール以外の発泡性飲料(例えば、ビール以外の発泡性アルコール飲料、あるいは、発泡性非アルコール飲料)であってもよい。
(第1の実施形態)
図1乃至図3を参照して、第1の実施形態における飲料サーバーの使用方法について説明する。図1は、第1の実施形態における飲料サーバーの使用方法の一例を示すフローチャートである。図2は、第1の実施形態における飲料サーバーの使用方法の各工程を示す模式図である。図3は、飲料または泡の注出機構の一例を模式的に示す図である。
第1ステップST1において、飲料注出部20の注出口21から飲料Bが注出される。図2(a)には、第1ステップST1(飲料注出工程)を実行中の様子が記載されている。
第2ステップST2において、飲料注出部20の注出口21から泡Fが注出される。図2(b)には、第2ステップST2(泡注出工程)を実行中の様子が記載されている。
第2ステップST2の実行後、飲料注出部20の第1流路23には、泡が残留する。図2(c)には、第2ステップST2(泡注出工程)を実行後の様子が記載されている。一般的に、泡は、キメが細かいほど第1流路23に残留し易く、キメが粗いほど第1流路23に残留しにくい。ただし、第1の実施形態において、第1流路23に残留する泡のサイズ(キメの細かさ)については限定されない。
第3ステップST3において、飲料注出部20の第1流路23に残留した泡Fが除去される。図2(d)には、第3ステップST3(泡除去工程)を実行中の様子が記載されている。図2(d)に示されるように、第3ステップST3の実行により、第1流路23から泡Fが除去される。なお、第3ステップST3において、第1流路23に残留していた泡は、完全に除去されることが好ましい。
第3ステップST3は、第1流路23に加圧ガスGを導入することにより実行される。より具体的には、第1流路23に加圧ガスGを導入することにより、加圧ガスGによって、第1流路23に残留した泡Fが第1流路23から押し出される。
第1ステップST1乃至第3ステップST3の実行により、飲料サーバー(より具体的には、注出口21)から、グラス、ジョッキ等の飲み物容器に飲料および泡が注出される。なお、第3ステップST3の実行により、第1流路23から除去される泡Fは、グラス、ジョッキ等の飲み物容器に注がれてもよいし、飲み物容器に注がれなくてもよい。第1ステップST1乃至第3ステップST3の実行は、飲料サーバーの使用方法の1つのサイクル(例えば、第1サイクル)の実行に対応する。第1サイクルでは、1つの飲み物容器に、飲料および泡が注出される。
第4ステップST4において、飲料注出部20の注出口21から飲料Bが注出される。第4ステップST4は、第3ステップST3(泡除去工程)の後に実行される。第4ステップST4の実行前に、飲料注出部20に残留した泡は除去されているため、第4ステップST4の実行中に、飲料に混入することは抑制される。第4ステップST4、第5ステップST5、第6ステップST6は、それぞれ、第1ステップST1、第2ステップST2、第3ステップST3と同様の工程である。第4ステップST4乃至第6ステップST6の実行は、飲料サーバーの使用方法の1つのサイクル(例えば、第2サイクル)の実行に対応する。第2サイクルでは、別の飲み物容器に、飲料および泡が注出される。
第1の実施形態における飲料サーバーの使用方法では、第1ステップST1乃至第3ステップST3からなるサイクルが、繰り返し実行される。なお、サイクル間で、飲料および泡を受容する飲み物容器は異なっている。
第1の実施形態における飲料サーバーの使用方法は、飲料注出部内の第1流路に残留した泡を除去する泡除去工程を備える。このため、1つのサイクルにおいて飲料を飲み物容器に注出するときに、飲料注出部に残留した泡が、飲料に混入することが抑制される。その結果、飲料を飲み物容器に注出する初期段階に、飲み物容器内に泡が入ることが抑制され、泡が泡をよぶことにより飲み物容器中の飲料が過剰に泡立つことが抑制される。
第1の実施形態における飲料サーバーの使用方法では、飲料注出部内の第1流路に残留した泡が強制的に除去される。このため、飲料注出の初期段階に、飲料に泡が混入し易いとの問題が根本的に解決される。これに対し、泡用の流路と飲料用の流路とを物理的に分離する手法では、流路(泡用の流路)に泡が残留する点が改善されない。よって、流路に残留した泡が、流路間の隙間(泡用の流路と飲料用の流路との間の隙間)、あるいは、注出口間の壁面(飲料注出口と泡注出口との間の壁面)を介して、飲料に混入することが完全には排除されない。また、流路(泡用の流路)に長期間泡が残留することは、衛生上好ましくない。第1の実施形態における飲料サーバーの使用方法では、飲料への泡混入の問題が解決されるとともに、流路に残留した泡が強制的に除去されるため衛生的にも好ましい。
なお、図2に記載の例では、注出口21が、飲料注出口と泡注出口とを兼用している。このため、飲料注出部20の構造がシンプルになる。
図3に示されるように、第1の実施形態における飲料サーバーは、ポンプ40aを備えていてもよい。この場合、上述の飲料注出工程(換言すれば、第1ステップST1、あるいは、第4ステップST4)は、電動ポンプ等のポンプ40aを用いて飲料貯蔵容器C内の圧力を上昇させることにより、飲料貯蔵容器Cから飲料注出部20に飲料を押し出すことを含んでいてもよい。なお、飲料貯蔵容器Cは、例えば、ペットボトル、アルミ缶等の缶、ビール樽等のステンレス鋼製容器である。また、飲料貯蔵容器Cの容量は、例えば、1リットル以上20リットル以下、1リットル以上10リットル以下、1リットル以上5リットル以下、1リットル以上3リットル以下である。
代替的に、あるいは、付加的に、上述の泡除去工程(換言すれば、第3ステップST3、あるいは、第6ステップST6)は、電動ポンプ等のポンプ40aを用いて第1流路23に加圧ガスを供給することを含んでいてもよい。
なお、第1流路23に加圧ガスを送るためのポンプと、飲料貯蔵容器C内の圧力を上昇させるためのポンプとは、同一のポンプであることが好ましい。第1流路23に加圧ガスを送るためのポンプと、飲料貯蔵容器C内の圧力を上昇させるためのポンプとを同一のポンプにすることにより、第1流路23から泡を除去するための泡除去機構を付加するに際しての重量増、あるいは、飲料サーバー全体の構造の複雑化が抑制される。
(第2の実施形態)
図4を参照して、第2の実施形態における飲料サーバー1Aについて説明する。図4は、第2の実施形態における飲料サーバー1Aを模式的に示す概略断面図である。
第2の実施形態における飲料サーバー1Aは、飲料サーバー本体10と、飲料注出部20と、飲料注出部20の第1流路23に加圧ガスを供給する加圧ガス供給部40とを備える。
図4に記載の例では、飲料サーバー本体10内に飲料貯蔵容器Cが配置されている。飲料サーバー本体10は、飲料貯蔵容器C内の飲料を冷却する冷却機構を備えていてもよい。代替的に、飲料サーバー本体10内には、冷却パイプが配置され、当該冷却パイプに飲料サーバー本体外の飲料貯蔵容器Cから飲料が供給されるようにしても構わない。よって、飲料サーバー本体10は、飲料貯蔵容器Cを収容可能な筐体であってもよいし、冷却パイプが内蔵された筐体であってもよい。
飲料注出部20は、飲料サーバー1Aのうち、飲料または泡を注出する機構に対応する部分である。図4に記載の例では、飲料注出部20は、少なくとも、第1流路23と、第1流路23内に泡を生成する泡生成部25とを含む。飲料注出部20は、飲料供給流路31、ガス供給流路32、および、加圧ガス供給部40(例えば、ポンプ40a)のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
第1流路23の先端には、注出口21が設けられている。第1流路23は、飲料または泡が通る流路であり、注出口21は、飲料または泡が注出される注出口である。
図4に記載の例において、飲料供給流路31と第1流路23とが連通するとき(例えば、後述の第1バルブV1が開状態であるとき)、第1流路23には飲料供給流路31から飲料が供給される。このとき、泡生成部25が作動状態である場合には、注出口21から泡が注出され、泡生成部25が非作動状態である場合には、注出口21から飲料が注出される。
図4に記載の例において、ガス供給流路32と第1流路23とが連通するとき(例えば、後述の第2バルブV2が開状態であるとき)、第1流路23にはガス供給流路32から加圧ガスが供給される。その結果、第1流路23に残留していた泡が、加圧ガスと共に注出口21から放出される。
泡生成部25は、第1流路23内に泡を生成する。図4に記載の例では、泡生成部25は、超音波振動子25aを含む。超音波振動子25aは、例えば、第1流路23を規定する第1配管23pに接触配置される。なお、第1配管23pのうち超音波振動子25aと接触する部分は硬質部Hであることが好ましい。泡生成部25が超音波振動子25aを含む場合、泡生成部25が作動状態であることは、超音波振動子25aが振動状態であることに対応し、泡生成部25が非作動状態であることは、超音波振動子25aが非振動状態であることに対応する。
図4に記載の例では、超音波振動子25aが振動することにより、第1流路23内の飲料に振動が伝わり、飲料に振動が伝わる結果、第1流路23内において飲料から泡が生成される。超音波振動子25aにより泡の生成が行われる場合には、泡生成のために第1流路23の形状を複雑にする必要がない。特に、第1流路23を規定する第1配管23pが交換可能な交換部品(例えば、使い捨て部品)である場合には、交換部品の製造コストが低減される。ただし、第2の実施形態における泡の生成は、超音波振動子25aによる泡の生成に限定されない。泡の生成は、超音波振動子25a以外の手段を用いて行われても構わない。
加圧ガス供給部40は、ガス供給流路32を介して第1流路23に加圧ガスを供給する。加圧ガス供給部40は、例えば、電動ポンプ等のポンプ40aを含む。ポンプ40aにより加圧ガスの供給が行われる場合には、第1流路23に安定的に加圧ガスを送ることができる。そして、第1流路23に安定的に加圧ガスを送ることにより、第1流路23に残留した泡の除去を確実に行うことができる。なお、ポンプ40aへの加圧ガスの供給は、例えば、一端が大気に開放された給気管41pを介して行われる。この場合には、ポンプ40aが第1流路23に供給する加圧ガスは空気となる。
図4に記載の例では、ポンプ40aは、ガス供給流路32に直接的に加圧ガスを供給することが可能である。より具体的には、ガス供給流路32を規定するガス配管32pの第1端部E1がポンプ40aに接続され、ガス配管32pの第2端部E2が第1流路23を規定する第1配管23pに接触配置される。なお、ガス配管32pと第1配管23pとの間の接続部(より具体的には、ガス配管32pの第2端部E2)には、第1流路23からガス供給流路32に飲料が逆流するのを防止する逆止弁V3が配置されることが好ましい。また、ガス配管32pと第1配管23pとの間の接続部(より具体的には、ガス配管32pの第2端部E2)には、飲料または加圧ガスの漏出を防止するシール部材S1が配置されることが好ましい。当該シール部材S1は、逆止弁V3を内蔵したシール部材であってもよい。
図4に記載の例では、ガス配管32pは分岐管であり、当該ガス配管32pは、分岐部32sから第1配管23pまで延在する第1分岐管32p−1と、分岐部32sから飲料貯蔵容器Cに向けて延在する第2分岐管32p−2とを含む。そして、第2分岐管32p−2の端部(換言すれば、ガス配管32pの第3端部E3)が飲料貯蔵容器Cの蓋部材CPに接触配置される。第2分岐管32p−2の端部(換言すれば、ガス配管32pの第3端部E3)には、蓋部材CPに密着するシール部材S2が配置されている。
図4に記載の例では、飲料サーバー1Aは、飲料供給流路31を開閉する第1バルブV1と、ガス供給流路32を開閉する第2バルブV2とを含む。
第1バルブV1が飲料供給流路31を開閉する方式としては公知の任意の方式を採用することができる。例えば、第1バルブV1は、飲料供給流路31を規定する飲料配管31pを押潰し可能なバルブ(例えば、電磁バルブ)であってもよい。なお、第1バルブV1は、必ずしも電磁バルブである必要はなく、電動バルブ、あるいは、操作部の操作により開閉される機械式のバルブ等であってもよい。また、第1バルブV1は、飲料配管31pの外部から飲料供給流路31に作用するバルブであってもよいし、飲料配管31pに内蔵されたバルブであってもよい。図4に記載の例では、飲料配管31pの第1端部E4は、飲料貯蔵容器C内に挿入され、飲料配管31pの第2端部E5は、第1流路23を規定する第1配管23pに接続されている。
第2バルブV2がガス供給流路32を開閉する方式としては公知の任意の方式を採用することができる。例えば、第2バルブV2は、ガス供給流路32を規定するガス配管32pを押潰し可能なバルブ(例えば、電磁バルブ)であってもよい。なお、第2バルブV2は、必ずしも電磁バルブである必要はなく、電動バルブ、あるいは、操作部の操作により開閉される機械式のバルブ等であってもよい。また、第2バルブV2は、ガス配管32pの外部からガス供給流路32に作用するバルブであってもよいし、ガス配管32pに内蔵されたバルブであってもよい。
図4に記載の例では、飲料注出部20は、第1バルブV1を開状態にし、第2バルブV2を閉状態にし、かつ、ポンプ40aを駆動状態にする飲料または泡の供給モードと、第2バルブV2を開状態にし、第1バルブV1を閉状態にし、かつ、ポンプ40aを駆動状態にする泡除去モードとを実行可能である。
なお、飲料サーバー1Aが超音波振動子25aを備える場合には、飲料注出部20は、第1バルブV1を開状態にし、第2バルブV2を閉状態にし、超音波振動子25aを非作動状態にし、かつ、ポンプ40aを駆動状態にする飲料供給モードと、第1バルブV1を開状態にし、第2バルブV2を閉状態にし、超音波振動子25aを作動状態にし、かつ、ポンプ40aを駆動状態にする泡供給モードと、第2バルブV2を開状態にし、第1バルブV1を閉状態にし、かつ、ポンプ40aを駆動状態にする泡除去モードとを実行可能であることが好ましい。
第2の実施形態における飲料サーバー1Aでは、加圧ガス供給部40から第1流路23に加圧ガスが供給されることにより、第1流路23に残留した泡が除去される。よって、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
(第2の実施形態における飲料サーバーの使用方法)
図4乃至図8を参照して、第2の実施形態における飲料サーバー1Aの使用方法について説明する。図5Aは、第2の実施形態における飲料サーバー1Aの使用方法の一例を示すフローチャートである。図5Bは、飲料注出部20が実行可能なモードの一例を模式的に示す図である。図6乃至図8は、飲料サーバー1Aの使用方法の一工程を模式的に示す図である。
第1ステップST101(飲料注出工程)において、飲料注出部20の注出口21から飲料が注出される。
第1ステップST101では、操作部(図示されず)の操作に応じて、飲料注出モードが実行される。飲料注出モードでは、第1バルブV1が開状態にされ、第2バルブV2が閉状態にされ、泡生成部25(より具体的には、超音波振動子25a)が非作動状態にされ、かつ、ポンプ40aが作動状態にされる。
飲料注出モードでは、ポンプ40aは、ガス配管32p(より具体的には、第2分岐管32p−2)を介して、加圧室CBに加圧ガスを供給する。図4に記載の例では、加圧室CBは、飲料貯蔵容器C内のガス室である。代替的に、開蓋された飲料貯蔵容器Cの全体を収納する加圧室内に加圧ガスが供給されるようにしてもよい。
加圧室内に加圧ガスが供給されると、当該加圧ガスの圧力により、飲料貯蔵容器Cから飲料が押し出される。押し出された飲料は、飲料供給流路31および第1流路23を通って、注出口21から注出される。
第2ステップST102(泡注出工程)において、飲料注出部20の注出口21から泡が注出される。
第2ステップST102では、操作部(図示されず)の操作に応じて、泡注出モードが実行される。泡注出モードでは、第1バルブV1が開状態にされ、第2バルブV2が閉状態にされ、泡生成部25(より具体的には、超音波振動子25a)が作動状態にされ、かつ、ポンプ40aが作動状態にされる。
泡注出モードでは、ポンプ40aは、ガス配管32p(より具体的には、第2分岐管32p−2)を介して、加圧室CBに加圧ガスを供給する。
加圧室CB内に加圧ガスが供給されると、当該加圧ガスの圧力により、飲料貯蔵容器Cから飲料が押し出される。押し出された飲料は、飲料供給流路31を通って第1流路23に流入する。泡注出モードでは、泡生成部25(より具体的には、超音波振動子25a)が作動状態であるため、泡生成部25によって、第1流路23内に泡が生成される。第1流路23内で生成された泡は、第1流路23を通って、注出口21から注出される。
第3ステップST103(泡除去工程)において、飲料注出部20の第1流路23に残留した泡が除去される。
第3ステップST103では、操作部(図示されず)の操作に応じて、泡除去モードが実行される。泡除去モードでは、第2バルブV2が開状態にされ、第1バルブV1が閉状態にされ、泡生成部25(より具体的には、超音波振動子25a)が作動状態または非作動状態にされ、かつ、ポンプ40aが作動状態または非作動状態にされる。ポンプ40aが非作動状態である場合には、第1流路23内の泡は、飲料貯蔵容器C内の残圧により押し出される。
泡除去モードでは、ポンプ40aは、ガス配管32p(より具体的には、第1分岐管32p−1)を介して、第1流路23に加圧ガスを供給する。
第1流路23に加圧ガスが供給されると、当該加圧ガスにより、第1流路23に残留した泡が注出口21から押し出される。
上述の第1ステップST101乃至第3ステップST103からなるサイクルが繰り返し実行されるとともに、サイクル間で、注出口21から注出される飲料または泡を受容する飲み物容器が交換される。
第4ステップST104において、飲料貯蔵容器C(例えば、飲料サーバー本体10内に収容された飲料貯蔵容器C)が新たな飲料貯蔵容器に交換される。交換のタイミングは、例えば、飲料貯蔵容器C内の飲料の残量がゼロ(実質的にゼロであることを含む)になったときである。
第2の実施形態において、飲料貯蔵容器Cの交換のタイミングに合わせて、第1流路23を規定する第1配管23pを含む接液部品PAが交換または洗浄されてもよく、飲料配管31pと第1配管23pとを含む接液部品PAが交換または洗浄されてもよい。
図6乃至図8に記載の例では、第1配管23pを含む接液部品PA(あるいは、飲料配管31pと第1配管23pとを含む接液部品PA)が飲料貯蔵容器Cとともに飲料サーバー本体10から取り出される。その後、当該接液部品PAは洗浄されて再利用されるか、あるいは、当該接液部品PAは、新たな接液部品と交換される。
第4ステップST104において、まず、飲料サーバー本体10の蓋部10bが開放される。図6に記載の例では、飲料サーバー本体10の蓋部10bが、飲料サーバー本体10のベース部10aにヒンジ結合されている。このため、蓋部10bをベース部10aに対してヒンジ軸AXまわりに回動させることにより、蓋部10bが開放される。
次に、図7に示されるように、飲料サーバー本体10から、飲料貯蔵容器Cと接液部品PAとが一体的に取り出される。その後、図8に示されるように、飲料貯蔵容器Cと、接液部品PAとが分離されてもよい。なお、図8に記載の例では、接液部品PAは、飲料貯蔵容器Cに装着される蓋部材CPを含んでいる。蓋部材CPには、飲料貯蔵容器C内に加圧ガスを供給するための第1貫通孔h1と、飲料貯蔵容器Cから飲料を取り出すための第2貫通孔h2とが設けられていてもよい。飲料サーバー1Aから取り外された接液部品PAは、洗浄後再利用されてもよいし、新たな接液部品と交換されてもよい。
図6乃至図8に記載の例では、飲料に接する接液部品PAの全体を、飲料サーバー本体10から取り外して、洗浄または交換することが可能である。よって、飲料サーバー1Aの衛生状態の維持が容易である。また、飲料サーバー本体10と接液部品PAとが別体であり、飲料サーバー本体10が、接液部品を含まない場合には、飲料サーバー本体10を清掃する頻度が少なくて済む。
(第3の実施形態)
図9を参照して、第3の実施形態における飲料サーバー1Bについて説明する。図9は、第3の実施形態における飲料サーバー1Bを模式的に示す概略断面図である。
第3の実施形態における飲料サーバー1Bは、加圧室CBおよびガス供給流路32を介して、第1流路23に加圧ガスを供給するように構成されている点において、第2の実施形態における飲料サーバー1Aとは異なる。その他の点では、第3の実施形態における飲料サーバー1Bは、第2の実施形態における飲料サーバー1Aと同様である。
第3の実施形態では、第2の実施形態と異なる点を中心に説明し、第2の実施形態において説明済みの事項については繰り返しとなる説明は省略する。よって、第3の実施形態において明示的に説明しなかったとしても、第2の実施形態で説明済みの事項を第3の実施形態に適用可能であることは言うまでもない。
図9に記載の例において、飲料供給流路31と第1流路23とが連通するとき(例えば、第1バルブV1が開状態であるとき)、第1流路23には飲料供給流路31から飲料が供給される。このとき、泡生成部25が作動状態である場合には、注出口21から泡が注出され、泡生成部25が非作動状態である場合には、注出口21から飲料が注出される。
図9に記載の例において、ガス供給流路32と第1流路23が連通するとき(例えば、第2バルブV2が開状態であるとき)、第1流路23にはガス供給流路32から加圧ガスが供給される。その結果、第1流路23に残留していた泡が、加圧ガスと共に注出口21から放出される。
泡生成部25は、第1流路23内に泡を生成する。図9に記載の例では、泡生成部25は、超音波振動子25aを含む。超音波振動子25aは、例えば、第1流路23を規定する第1配管23pに接触配置される。なお、第1配管23pのうち超音波振動子25aと接触する部分は硬質部(例えば、硬質の樹脂)であることが好ましい。なお、第3の実施形態における泡の生成は、超音波振動子25aによる泡の生成に限定されない。泡の生成は、超音波振動子25a以外の手段を用いて行われても構わない。
加圧ガス供給部40は、加圧室CBおよびガス供給流路32を介して第1流路23に加圧ガスを供給する。加圧ガス供給部40は、例えば、電動ポンプ等のポンプ40aを含む。
図9に記載の例では、ポンプ40aは、加圧室CBを介して、ガス供給流路32に加圧ガスを供給する。
より具体的には、加圧室CBにガスを供給する第1ガス配管33pの第1端部E6がポンプ40aに接続され、第1ガス配管33pの第2端部E7が加圧室CBと連通する。また、ガス供給流路32を規定する第2ガス配管32p’の第1端部E8は加圧室CBと連通し、第2ガス配管32p’の第2端部E9は第1流路23を規定する第1配管23pに接続される。
なお、図9に記載の例では、第1ガス配管33pの第2端部E7には、飲料貯蔵容器Cの蓋部材CPに密着するシール部材S2が配置されている。
図9に記載の例では、飲料サーバー1Aは、飲料供給流路31を開閉する第1バルブV1と、ガス供給流路32を開閉する第2バルブV2とを含む。
第1バルブV1が開状態になると、飲料供給流路31を規定する飲料配管31pを介して、飲料貯蔵容器Cから第1流路23に飲料が供給される。なお、図9に記載の例では、飲料配管31pの第1端部E4は、飲料貯蔵容器C内に挿入され、飲料配管31pの第2端部E5は、第1流路23を規定する第1配管23pに接続されている。
第2バルブV2が開状態になると、上述の第1ガス配管33p、加圧室CB、第2ガス配管32p’を介して、ポンプ40aから第1流路23に加圧ガスが供給される。
図9に記載の例では、飲料注出部20は、第1バルブV1を開状態にし、第2バルブV2を閉状態にし、かつ、ポンプ40aを駆動状態にする飲料または泡の供給モードと、第2バルブV2を開状態にし、第1バルブV1を閉状態にし、かつ、ポンプ40aを駆動状態にする泡除去モードとを実行可能である。
なお、飲料サーバー1Aが超音波振動子25aを備える場合には、飲料注出部20は、第1バルブV1を開状態にし、第2バルブV2を閉状態にし、超音波振動子25aを非作動状態にし、かつ、ポンプ40aを駆動状態にする飲料供給モードと、第1バルブV1を開状態にし、第2バルブV2を閉状態にし、超音波振動子25aを作動状態にし、かつ、ポンプ40aを駆動状態にする泡供給モードと、第2バルブV2を開状態にし、第1バルブV1を閉状態にし、かつ、ポンプ40aを駆動状態にする泡除去モードとを実行可能であることが好ましい。
第3の実施形態における飲料サーバー1Bでは、加圧ガス供給部40から第1流路23に加圧ガスが供給されることにより、第1流路23に残留した泡が除去される。よって、第3の実施形態は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様の効果を奏する。
(第3の実施形態における飲料サーバーの使用方法)
図5、図9、および、図10乃至図12を参照して、第3の実施形態における飲料サーバー1Bの使用方法について説明する。図5Aは、第3の実施形態における飲料サーバー1Bの使用方法の一例を示すフローチャートである。図5Bは、飲料注出部20が実行可能なモードの一例を模式的に示す図である。図10乃至図12は、飲料サーバー1Bの使用方法の一工程を模式的に示す図である。
第1ステップST101(飲料注出工程)において、飲料注出部20の注出口21から飲料が注出される。
第1ステップST101では、操作部(図示されず)の操作に応じて、飲料注出モードが実行される。飲料注出モードでは、第1バルブV1が開状態にされ、第2バルブV2が閉状態にされ、泡生成部25(より具体的には、超音波振動子25a)が非作動状態にされ、かつ、ポンプ40aが作動状態にされる。
飲料注出モードでは、ポンプ40aは、第1ガス配管33pを介して、加圧室CBに加圧ガスを供給する。図9に記載の例では、加圧室CBは、飲料貯蔵容器C内のガス室である。代替的に、開蓋された飲料貯蔵容器Cの全体を収納する加圧室内に加圧ガスが供給されるようにしてもよい。
加圧室内に加圧ガスが供給されると、当該加圧ガスの圧力により、飲料貯蔵容器Cから飲料が押し出される。押し出された飲料は、飲料供給流路31および第1流路23を通って、注出口21から注出される。
第2ステップST102(泡注出工程)において、飲料注出部20の注出口21から泡が注出される。
第2ステップST102では、操作部(図示されず)の操作に応じて、泡注出モードが実行される。泡注出モードでは、第1バルブV1が開状態にされ、第2バルブV2が閉状態にされ、泡生成部25(より具体的には、超音波振動子25a)が作動状態にされ、かつ、ポンプ40aが作動状態にされる。
泡注出モードでは、ポンプ40aは、第1ガス配管33pを介して、加圧室CBに加圧ガスを供給する。
加圧室内に加圧ガスが供給されると、当該加圧ガスの圧力により、飲料貯蔵容器Cから飲料が押し出される。押し出された飲料は、飲料供給流路31を通って第1流路23に流入する。泡注出モードでは、泡生成部25(より具体的には、超音波振動子25a)が作動状態であるため、泡生成部25によって、第1流路23内に泡が生成される。第1流路23内で生成された泡は、第1流路23を通って、注出口21から注出される。
第3ステップST103(泡除去工程)において、飲料注出部20の第1流路23に残留した泡が除去される。
第3ステップST103では、操作部(図示されず)の操作に応じて、泡除去モードが実行される。泡除去モードでは、第2バルブV2が開状態にされ、第1バルブV1が閉状態にされ、泡生成部25(より具体的には、超音波振動子25a)が作動状態または非作動状態にされ、かつ、ポンプ40aが作動状態にされる。
泡除去モードでは、ポンプ40aは、第1ガス配管33p、加圧室CB、および、ガス供給流路32を規定する第2ガス配管32p’を介して、第1流路23に加圧ガスを供給する。
第1流路23に加圧ガスが供給されると、当該加圧ガスにより、第1流路23に残留した泡が注出口21から押し出される。
上述の第1ステップST101乃至第3ステップST103からなるサイクルが繰り返し実行されるとともに、サイクル間で、注出口21から注出される飲料または泡を受容する飲み物容器が交換される。
第4ステップST104において、飲料貯蔵容器C(例えば、飲料サーバー本体10内に収容された飲料貯蔵容器C)が新たな飲料貯蔵容器に交換される。交換のタイミングは、例えば、飲料貯蔵容器C内の飲料の残量がゼロ(実質的にゼロであることを含む)になったときである。
第3の実施形態において、飲料貯蔵容器Cの交換のタイミングに合わせて、第1流路23を規定する第1配管23pを含む接液部品PAが交換または洗浄されてもよく、飲料配管31pと第1配管23pとを含む接液部品PAが交換または洗浄されてもよく、第2ガス配管32p’と飲料配管31pと第1配管23pとを含む接液部品PAが交換または洗浄されてもよい。
図10乃至図12に記載の例では、第1配管23pを含む接液部品PA(あるいは、第2ガス配管32p’と飲料配管31pと第1配管23pとを含む接液部品PA)が飲料貯蔵容器Cとともに飲料サーバー本体10から取り出される。その後、当該接液部品PAは洗浄されて再利用されるか、あるいは、当該接液部品PAは、新たな接液部品と交換される。
第4ステップST104において、まず、飲料サーバー本体10の蓋部10bが開放される。図10に記載の例では、飲料サーバー本体10の蓋部10bが、飲料サーバー本体10のベース部10aにヒンジ結合されている。このため、蓋部10bをベース部10aに対してヒンジ軸AXまわりに回動させることにより、蓋部10bが開放される。
次に、図11に示されるように、飲料サーバー本体10から、飲料貯蔵容器Cと接液部品PAとが一体的に取り出される。その後、図12に示されるように、飲料貯蔵容器Cと、接液部品PAとが分離されてもよい。なお、図12に記載の例では、接液部品PAは、飲料貯蔵容器Cに装着される蓋部材CPを含んでいる。蓋部材CPには、飲料貯蔵容器C内に加圧ガスを供給するための第1貫通孔h1と、飲料貯蔵容器Cから飲料を取り出すための第2貫通孔h2と、飲料貯蔵容器Cからガス供給流路32に加圧ガスを供給するための第3貫通孔h3とが設けられていてもよい。飲料サーバー1Aから取り外された接液部品PAは、洗浄後再利用されてもよいし、新たな接液部品と交換されてもよい。
図10乃至図12に記載の例では、飲料に接する接液部品PAの全体を、飲料サーバー本体10から取り外して、洗浄または交換することが可能である。よって、飲料サーバー1Aの衛生状態の維持が容易である。また、飲料サーバー本体10と接液部品PAとが別体であり、飲料サーバー本体10が、接液部品を含まない場合には、飲料サーバー本体10を清掃する頻度が少なくて済む。
本発明は上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施形態で用いられる種々の技術は、技術的矛盾が生じない限り、他の実施形態にも適用可能である。さらに、各実施形態における任意付加的な構成は、適宜省略可能である。
例えば、上述の飲料注出モード、泡注出モード、泡除去モードは、制御装置が、第1バルブV1、第2バルブ、ポンプ40a、泡生成部25に制御指令を送ることにより実現されてもよい。代替的に、第1バルブV1、第2バルブの開閉は、操作部(操作レバー等)を操作することにより機械的に行われてもよい。この場合、泡注出モードの実行後、自動的に、泡除去モードが実行されるように構成されることが好ましい。例えば、泡注出モードと泡除去モードとの間で、飲料サーバーの使用者が操作部を能動的に操作しなくても、泡注出モードの実行後に、泡除去モードが自動的に実行されるように構成されることが好ましい。当該構成では、自動的に泡除去モードが実行されるため、使用者による操作負担が小さくて済む。また、ポンプ40a、泡生成部25の作動は、操作部(操作レバー等)を操作することにより、スイッチのON/OFFが切り替わる機械的なスイッチにより行われてもよい。
上述の第2の実施形態では、ガス供給流路を規定するガス配管32pに、シール部材S1および逆止弁V3が配置される例について説明された。図4に示されるように、当該シール部材S1は、ガス配管32pと第1配管23pとの間から飲料が漏出するのを防止し、当該逆止弁V3は、第1流路23からガス供給流路32に飲料が逆流するのを防止する。ただし、ガス供給流路を規定するガス配管32pに、シール部材S1および逆止弁V3を配置する場合には、シール部材S1を第1配管23pから離間させたときに(図13を参照。)、シール部材S1のうち逆止弁V3よりも末端側にある領域ARに付着していた飲料が、飲料サーバー本体10に付着するおそれがある。換言すれば、飲料サーバー本体10の蓋部10bの開閉時に、飲料サーバー本体10に飲料が付着するおそれがある。
このため、ガス供給流路32を規定するガス配管32pに、シール部材S1および逆止弁V3を配置するのに代えて、第1配管23pに、シール部材S1および逆止弁V3を配置してもよい。この場合、飲料サーバー本体10の蓋部10bの開閉時に、飲料サーバー本体10に飲料が付着することが抑制される。
更に代替的に、図14に示されるように、ガス供給流路32を規定するガス配管32pにシール部材S1を配置し、第1配管23pに逆止弁V3を配置してもよい。この場合も、飲料サーバー本体10の蓋部10bの開閉時に、飲料サーバー本体10に飲料が付着することが抑制される。なお、図14に記載の例では、シール部材S1が、第1配管23pではなく、ガス配管32pに配置されている。このため、第1配管23pを含む接液部品PAが交換部品である場合に、当該交換部品の製造コストの増加が抑制される。
また、上述の実施形態では、加圧ガスを第1流路23に導入することにより、第1流路23内に残留した泡を除去する例について説明された。代替的に、非加圧大気ガスを第1流路23に導入することにより、第1流路内に残留した泡が除去されてもよい。例えば、図15に記載の例では、第1流路23にガスを供給するガス供給流路32が大気開放孔40bを備え、当該大気開放孔40bが、ガス供給部(40)として機能する。
なお、非加圧大気ガスを用いて、泡除去工程が実行される場合には、ガス供給流路32は、ポンプ40aに接続されている必要はない。この場合、上述の第1の実施形態乃至第3の実施形態における「加圧ガス」は、「非加圧大気ガス(または、「ガス」)」に読み替えられ、ガス供給流路32に加圧ガスを供給する加圧ガス供給部40は、ガス供給流路32に非加圧大気ガスを供給する大気開放孔40b(あるいは、「ガス供給部」)に読み替えられる。また、図5Bに示された泡除去モードにおいて、ポンプ40aが駆動される必要はない。
(第4の実施形態)
図16乃至図19を参照して、第4の実施形態における飲料サーバーの使用方法について説明する。図16は、飲料または泡の注出機構の一例を模式的に示す図である。図17は、バルブ部材5の一例を模式的に示す図である。図17の左上側には、バルブ部材5の概略斜視図が記載され、図17の右上側には、バルブが閉状態である様子を示すバルブ部材5の断面図が記載され、図17の下側には、バルブが開状態である様子を示すバルブ部材5の断面図が記載されている。図18および図19は、第4の実施形態における飲料サーバーの使用方法の各工程を示す模式図である。
上述の第1乃至第3の実施形態では、加圧ガスを第1流路23に導入することにより、第1流路23内に残留した泡を除去する例について説明された。第4の実施形態では、非加圧ガス(例えば、大気圧の空気)を第1流路23に導入することにより、第1流路23内に残留した泡が除去される。第4の実施形態では、上述の第1乃至第3の実施形態および上述の変形例と異なる点を中心に説明し、第1乃至第3の実施形態および変形例において説明済みの事項については繰り返しとなる説明は省略する。よって、第4の実施形態において明示的に説明しなかったとしても、第1乃至第3の実施形態および変形例で説明済みの事項を第4の実施形態に適用可能であることは言うまでもない。
図16に記載の例では、第1流路23を規定する第1配管23pに、大気開放孔40bを有するガス配管32pが取り付けられている。そして、大気開放孔40bが、ガス供給部(40)として機能する。なお、ガス配管32pによって規定されるガス供給流路32の形状および長さは任意である。
図16に記載の例では、ガス配管32pは、バルブ部材5に設けられている。換言すれば、バルブ部材5は、ガス供給流路32を規定する部材として機能するとともに、バルブとしても機能する。
図16に記載の例では、バルブ部材5は、第1管状体51と、ガス供給流路32を規定する第2管状体52とを有する。第1管状体51は、第1流路23に連通する流路(例えば、第1流路23に常時連通する流路)を規定する。また、第2管状体52は、第1管状体51の開口部51aを開閉可能な閉鎖部521を有する。
図16に記載の例では、第1管状体51が、第1配管23pに圧入されることにより、バルブ部材5が、第1配管23pに取り付けられている。より具体的には、図16に記載の例では、第1管状体51が、第1配管23pの長手方向に垂直な分岐部23Dに取り付けられている。なお、バルブ部材5を第1配管23pに取り付ける方法は、図16に記載の例に限定されず、任意である。
図16に記載の例では、第1管状体51は、縦孔51hを規定する。縦孔51hの軸線は、第1配管23pの長手方向と非平行である。縦孔51hの軸線は、第1配管23pの長手方向と垂直であることが好ましい。縦孔51hの長さは、例えば、2cm以下、あるいは、1cm以下である。
図16に記載の例では、第2管状体52は、横孔52hを規定し、当該横孔52hが、ガス供給流路32として機能する。横孔52hの軸線は、縦孔51hの軸線と非平行である。横孔52hの軸線は、縦孔51hの軸線と垂直であることが好ましい。横孔52hの長さは、例えば、2cm以下、あるいは、1cm以下である。
図16に記載の例では、第2管状体52は、第1管状体51の外周面よりも外側に突出するフランジ部522を備える。そして、当該フランジ部522が、第1配管23pの分岐部23Dに接触配置されている。
図17に示されるように、第2管状体52は変形可能な管(換言すれば、可撓性を有する管)であってもよい。図17(図17の右上側の図)に記載の例では、第2管状体52の変形可能な上壁が、第1管状体51の開口部51aを開閉可能な閉鎖部521(換言すれば、弁体)として機能する。また、図17に記載の例では、第1管状体51のフランジ部522が、弁座部として機能する。そして、弁体と弁座部とによって、第2バルブV2が構成される。
図17に記載の例では、閉鎖部521の上面521uが、押圧部材によって押圧される被押圧面として機能する。そして、当該被押圧面が押圧部材によって押圧されることにより、第2バルブV2が閉状態となり、当該被押圧面の押圧が解除されることにより、第2バルブV2が開状態となる。
図17(図17の右下側の図)に記載の例では、第2管状体52は、第2管状体52の第1端部に配置された第1の大気開放孔40b−1と、第2管状体52の第2端部に配置された第2の大気開放孔40b−2とを備える。また、図17に記載の例では、横孔52hと縦孔51hとによって、T字形状の流路が形成されている。
図17に記載の例では、バルブ部材5は、樹脂製またはゴム製である。また、バルブ部材5は、一体成形により形成されている。バルブ部材5が一体成形により形成される場合、バルブ部材5の製造コストが低減される。また、バルブ部材5が樹脂製またはゴム製である場合、換言すれば、バルブ部材5が金属製部品を含まない場合、当該バルブ部材5を、第1配管23p(例えば、樹脂製である第1配管23p)とともに廃棄することが可能である。換言すれば、バルブ部材5と第1配管23pとを分別して廃棄する必要がない。
(飲料サーバーの使用方法)
続いて、図18および図19を参照して、第4の実施形態における飲料サーバーの使用方法の一例について説明する。第1ステップST1において、飲料注出部20の注出口21から飲料Bが注出される。図18(a)には、第1ステップST1(飲料注出工程)を実行中の様子が記載されている。第1ステップST1では、飲料配管31pに配置された第1バルブV1が開状態にされることにより、飲料配管31p(飲料供給流路31)から第1配管23p(第1流路23)に飲料が供給される。そして、第1流路23に供給された飲料は、注出口21から注出される。
第2ステップST2において、飲料注出部20の注出口21から泡Fが注出される。図18(b)には、第2ステップST2(泡注出工程)を実行中の様子が記載されている。第2ステップST2では、飲料配管31pに配置された第1バルブV1が開状態にされることにより、飲料配管31p(飲料供給流路31)から第1配管23p(第1流路23)に飲料が供給される。また、第1配管23pに供給された飲料は、泡生成部25(例えば、超音波振動子25a)の作用により泡となる。そして、第1配管23p中の泡Fは、注出口21から注出される。
第2ステップST2の実行後、飲料注出部20の第1流路23には、泡が残留する。図19(a)には、第2ステップST2(泡注出工程)を実行後の様子が記載されている。
第3ステップST3において、飲料注出部20の第1流路23に残留した泡Fが除去される。図19(b)には、第3ステップST3(泡除去工程)を実行中の様子が記載されている。図19(b)に示されるように、第3ステップST3の実行により、第1流路23から泡Fが除去される。なお、第3ステップST3において、第1流路23に残留していた泡の大部分が除去されることが好ましい。
図19(b)に記載の例では、第3ステップST3は、第1流路23に空気(大気圧の空気)を導入することにより実行される。より具体的には、第3ステップST3において、第2バルブV2の状態が、閉状態から開状態に変更される。その結果、バルブ部材5(あるいは、ガス配管32p)の大気開放孔40bを介して第1流路23に空気が導入される。第1流路23に導入された空気により、第1流路23に残留した泡Fは、第1流路23から除去される。
第1ステップST1乃至第3ステップST3の実行により、飲料サーバー(より具体的には、注出口21)から、グラス、ジョッキ等の飲み物容器に飲料および泡が注出される。第1ステップST1乃至第3ステップST3の実行は、飲料サーバーの使用方法の1つのサイクル(例えば、第1サイクル)の実行に対応する。第1サイクルでは、1つの飲み物容器に、飲料および泡が注出される。
第4ステップST4において、飲料注出部20の注出口21から飲料Bが注出される。第4ステップST4は、第3ステップST3(泡除去工程)の後に実行される。第4ステップST4の実行前に、飲料注出部20に残留した泡は除去されているため、第4ステップST4の実行中に、泡が飲料に混入することは抑制される。第4ステップST4、第5ステップST5、第6ステップST6は、それぞれ、第1ステップST1、第2ステップST2、第3ステップST3と同様の工程である。第4ステップST4乃至第6ステップST6の実行は、飲料サーバーの使用方法の1つのサイクル(例えば、第2サイクル)の実行に対応する。第2サイクルでは、別の飲み物容器に、飲料および泡が注出される。
第4の実施形態における飲料サーバーの使用方法では、第1ステップST1乃至第3ステップST3からなるサイクルが、繰り返し実行される。なお、サイクル間で、飲料および泡を受容する飲み物容器は異なっている。
第4の実施形態における飲料サーバーの使用方法は、第1の実施形態における飲料サーバーの使用方法と同様の効果を奏する。また、第4の実施形態では、泡除去工程(第3ステップST3)において、第1流路23に加圧ガスを供給する必要がない。このため、第4の実施形態では、第1の実施形態において例示された加圧ガスを供給するための配管に代えて、簡易なガス配管32pを採用することが可能である。
図18および図19に示されるように、第4の実施形態における飲料サーバーは、ポンプ40aを備えていてもよい。この場合、上述の飲料注出工程(換言すれば、第1ステップST1、あるいは、第4ステップST4)は、電動ポンプ等のポンプ40aを用いて飲料貯蔵容器C内の圧力を上昇させることにより、飲料貯蔵容器Cから飲料注出部20に飲料を押し出すことを含んでいてもよい。
(第5の実施形態)
図20を参照して、第5の実施形態における飲料サーバー1Cについて説明する。図20は、第5の実施形態における飲料サーバー1Cを模式的に示す概略断面図である。
第5の実施形態における飲料サーバー1Cは、飲料サーバー本体10と、飲料注出部20と、飲料注出部20の第1流路23に空気を供給するガス供給部(40)とを備える。図20に記載の例では、ガス供給部(40)は、大気開放孔40bである。
図20に記載の例では、飲料サーバー本体10内に飲料貯蔵容器Cが配置されている。飲料サーバー本体10は、飲料貯蔵容器C内の飲料を冷却する冷却機構を備えていてもよい。代替的に、飲料サーバー本体10内には、冷却パイプが配置され、当該冷却パイプに飲料サーバー本体外の飲料貯蔵容器Cから飲料が供給されるようにしても構わない。よって、飲料サーバー本体10は、飲料貯蔵容器Cを収容可能な筐体であってもよいし、冷却パイプが内蔵された筐体であってもよい。
図20に記載の例では、飲料注出部20は、第1流路23と、第1流路23内に泡を生成する泡生成部25と、第1流路23に飲料を供給する飲料供給流路31と、飲料供給流路31に飲料を供給するためのポンプ40aとを含む。
図20に記載の例において、飲料供給流路31と第1流路23とが連通するとき(換言すれば、第1バルブV1が開状態であるとき)、第1流路23には飲料供給流路31から飲料が供給される。また、図20に記載の例において、ガス供給流路32と第1流路23とが連通するとき(換言すれば、第2バルブV2が開状態であるとき)、第1流路23にはガス供給流路32から空気が供給される。その結果、第1流路23に残留していた泡が注出口21から放出される。
泡生成部25は、第1流路23内に泡を生成する。図20に記載の例では、泡生成部25は、超音波振動子25aを含む。代替的に、泡生成部25は、超音波振動以外のメカニズムによって泡を生成する泡生成部であってもよい。
図20に記載の例では、ポンプ40a(例えば、電動ポンプ)は、第1ガス配管33pを介して加圧室CBに加圧ガスを供給する。
より具体的には、加圧室CBにガスを供給する第1ガス配管33pの第1端部E6がポンプ40aに接続され、第1ガス配管33pの第2端部E7が加圧室CBと連通する。なお、図20に記載の例では、第1ガス配管33pの第2端部E7には、飲料貯蔵容器Cの蓋部材CPに密着するシール部材S2が配置されている。
図20に記載の例では、飲料サーバー1Cは、飲料供給流路31を開閉する第1バルブV1と、ガス供給流路32を開閉する第2バルブV2とを含む。
第1バルブV1が飲料供給流路31を開閉する方式としては公知の任意の方式を採用することができる。図20に記載の例では、第1バルブV1は、飲料供給流路31を規定する飲料配管31pを押潰し可能なバルブである。また、図20に記載の例では、第1バルブV1は、操作部6の操作により開閉される機械式のバルブである。
第2バルブV2がガス供給流路32を開閉する方式としては公知の任意の方式を採用することができる。図20に記載の例では、第2バルブV2は、ガス配管32pを押潰すことにより、ガス供給流路32を閉じることが可能なバルブである。また、図20に記載の例では、第2バルブV2は、操作部6の操作により開閉されるバルブである。なお、第2バルブV2およびガス配管32pとして、第4の実施形態において説明されたバルブ部材5が採用されてもよい。
図20に記載の例では、飲料注出部20は、第1バルブV1を開状態にし、第2バルブV2を閉状態にし、かつ、ポンプ40aを駆動状態にする飲料または泡の供給モードと、第2バルブV2を開状態にし、第1バルブV1を閉状態にする泡除去モードとを実行可能である。
なお、飲料サーバー1Cが超音波振動子25aを備える場合には、飲料注出部20は、第1バルブV1を開状態にし、第2バルブV2を閉状態にし、超音波振動子25aを非作動状態にし、かつ、ポンプ40aを駆動状態にする飲料供給モードと、第1バルブV1を開状態にし、第2バルブV2を閉状態にし、超音波振動子25aを作動状態にし、かつ、ポンプ40aを駆動状態または非駆動状態にする泡供給モードとを実行可能であることが好ましい。
図20に記載の例では、操作部6を中立位置から飲料注出位置に位置変更すると(換言すれば、操作部6を第1操作方向に操作すると)、飲料が注出される飲料注出状態となる。また、操作部6を中立位置から泡注出位置に位置変更すると(換言すれば、操作部6を第2操作方向に操作すると)、泡が注出される泡注出状態となる。また、操作部6を泡注出位置から中立位置に戻すと、第1流路23にガス(より具体的には、大気圧の空気)が供給されて、第1流路23に残留した泡が除去される。図20に記載の例では、操作部6を中立位置に戻すと、自動的に、大気開放孔40bが第1流路23と連通するように構成されている。このため、泡除去工程を実行するために複雑な操作を行う必要がない。
(第5の実施形態における飲料サーバーの使用方法)
図20乃至図22を参照して、第5の実施形態における飲料サーバー1Cの使用方法について説明する。図20乃至図22は、飲料サーバー1Cの使用方法の一工程を模式的に示す図である。
第1ステップST101(飲料注出工程)において、飲料注出部20の注出口21から飲料が注出される。
第1ステップST101では、操作部6の操作に応じて(より具体的には、操作部6が第1操作方向に操作されることに応じて)、飲料注出モードが実行される。飲料注出モードでは、第1バルブV1が開状態にされ、第2バルブV2が閉状態にされ、泡生成部25(より具体的には、超音波振動子25a)が非作動状態にされ、かつ、ポンプ40aが作動状態にされる。
飲料注出モードでは、ポンプ40aは、第1ガス配管33pを介して、加圧室CBに加圧ガスを供給する。図20に記載の例では、加圧室CBは、飲料貯蔵容器C内のガス室である。代替的に、開蓋された飲料貯蔵容器Cの全体を収納する加圧室内に加圧ガスが供給されるようにしてもよい。
加圧室内に加圧ガスが供給されると、当該加圧ガスの圧力により、飲料貯蔵容器Cから飲料が押し出される。押し出された飲料は、飲料供給流路31および第1流路23を通って、注出口21から注出される。
第2ステップST102(泡注出工程)において、飲料注出部20の注出口21から泡が注出される。
第2ステップST102では、操作部6の操作に応じて(より具体的には、操作部6が第2操作方向に操作されることに応じて)、泡注出モードが実行される。泡注出モードでは、第1バルブV1が開状態にされ、第2バルブV2が閉状態にされ、泡生成部25(より具体的には、超音波振動子25a)が作動状態にされ、かつ、ポンプ40aが作動状態または非作動状態にされる。
泡注出モードでは、ポンプ40aは、第1ガス配管33pを介して、加圧室CBに加圧ガスを供給する。
加圧室CB内に加圧ガスが供給されると、当該加圧ガスの圧力により、飲料貯蔵容器Cから飲料が押し出される。代替的に、加圧室CB内の残圧を利用して、飲料貯蔵容器Cから飲料が押し出されるようにしてもよい。この場合、ポンプ40aを作動させる必要はない。飲料貯蔵容器Cから押し出された飲料は、飲料供給流路31を通って第1流路23に流入する。泡注出モードでは、泡生成部25(より具体的には、超音波振動子25a)が作動状態であるため、泡生成部25によって、第1流路23内に泡が生成される。第1流路23内で生成された泡は、第1流路23を通って、注出口21から注出される。
第3ステップST103(泡除去工程)において、飲料注出部20の第1流路23に残留した泡が除去される。
第3ステップST103では、操作部6の操作(より具体的に、操作部6を中立状態に戻す操作)に応じて、泡除去モードが実行される。泡除去モードでは、第2バルブV2が開状態にされ、第1バルブV1が閉状態にされ、泡生成部25(より具体的には、超音波振動子25a)が作動状態または非作動状態にされ、かつ、ポンプ40aが作動状態または非作動状態にされる。
泡除去モードでは、バルブ部材5(あるいは、ガス配管32p)の大気開放孔40bを介して第1流路23に空気が導入される。第1流路23に導入された空気により、第1流路23に残留した泡Fは、注出口21から放出される。
上述の第1ステップST101乃至第3ステップST103からなるサイクルが繰り返し実行されるとともに、サイクル間で、注出口21から注出される飲料または泡を受容する飲み物容器が交換される。
第4ステップST104において、飲料貯蔵容器C(例えば、飲料サーバー本体10内に収容された飲料貯蔵容器C)が新たな飲料貯蔵容器に交換される。交換のタイミングは、例えば、飲料貯蔵容器C内の飲料の残量がゼロ(実質的にゼロであることを含む)になったときである。
第5の実施形態において、飲料貯蔵容器Cの交換のタイミングに合わせて、第1流路23を規定する第1配管23pを含む接液部品PAが交換または洗浄されてもよく、飲料配管31pと第1配管23pとを含む接液部品PAが交換または洗浄されてもよい。
図21および図22に記載の例では、第1配管23pを含む接液部品PA(あるいは、飲料配管31pと第1配管23pとを含む接液部品PA)が飲料貯蔵容器Cとともに飲料サーバー本体10から取り出される。その後、当該接液部品PAは洗浄されて再利用されるか、あるいは、当該接液部品PAは、新たな接液部品と交換される。
図21に示されるように、第4ステップST104において、まず、飲料サーバー本体10の蓋部10bが開放される。
次に、図22に示されるように、飲料サーバー本体10から、飲料貯蔵容器Cと接液部品PAとが一体的に取り出される。
第5の実施形態は、第2の実施形態と同様の効果を奏する。また、第5の実施形態では、泡除去工程(第3ステップST103)において、第1流路23に加圧ガスを供給する必要がない。このため、第5の実施形態では、第2の実施形態において例示された加圧ガスを供給するための配管(32p−1)に代えて、簡易なガス配管32pを採用することが可能である。
また、第5の実施形態では、ガス配管32pが、第1流路23を規定する第1配管23pに取り付けられている。そして、飲料貯蔵容器Cの交換時に、ガス配管32pを第1配管23pとともに廃棄することが可能である。また、第5の実施形態では、飲料サーバー本体10から、全ての接液部品PAを一体的に取り外し可能である。よって、飲料貯蔵容器Cを含めた接液部品の交換作業を容易に実行することができる。
さらに、第5の実施形態では、第2バルブV2を規定するバルブ部材5が使い捨て部品である。よって、第2バルブV2の故障について心配する必要がない。
(操作部6に作用する力を、第1バルブおよび/または第2バルブに伝達する機構)
図23および図24を参照して、操作部6に作用する力を、第1バルブV1および/または第2バルブV2に伝達する機構の一例について説明する。図23および図24は、飲料サーバーの一部分を模式的に示す概略断面図である。
まず、操作部6に作用する力を、第1バルブV1に伝達する第1の操作力伝達機構について説明する。第1の操作力伝達機構は、操作部6と、操作部6を揺動軸AX2まわりに揺動可能に支持する支持部13と、第1押圧部61とを備える。第1の操作力伝達機構は、操作部6を中立位置に向けて付勢する付勢部材を備えていてもよい。付勢部材は、例えば、操作部6と支持部13との間に配置されるばね(例えば、ねじりコイルばね)である。
図23および図24に記載の例では、操作部6を揺動自在に支持する支持部13は、飲料サーバー本体、より具体的には、蓋部10bに設けられている。また、第1押圧部材61は、操作部6の遠位端に設けられている。
図23(a)および図24(a)に示されるように、操作部6が中立位置にあるとき、飲料配管31pは、第1押圧部61によって潰されている。より具体的には、操作部6が中立位置にあるとき、飲料配管31pは、第1押圧部61と、飲料サーバー本体(より具体的には、ベース部10a)に配置された受け部62との間で挟まれることによって潰されている。図23(a)および図24(a)に記載の例では、第1押圧部61と受け部62とによってピンチバルブが構成され、当該ピンチバルブが、第1バルブV1として機能する。
操作部6が第1操作方向に操作されると、図23(b)および図23(c)に示されるように、第1押圧部61は、受け部62から離れる方向に移動する。より具体的には、操作部6が第1操作方向に操作されると、第1押圧部61は、受け部62に対して後方かつ上方に向かって移動する。こうして、飲料配管31pの圧潰状態が解除される。その結果、飲料供給流路31が開放され、第1バルブV1が開状態となる。
操作部6が第2操作方向に操作されると、図24(b)および図24(c)に示されるように、第1押圧部61は、受け部62から離れる方向に移動する。より具体的には、操作部6が第2操作方向に操作されると、第1押圧部61は、受け部62に対して前方かつ上方に向かって移動する。こうして、飲料配管31pの圧潰状態が解除される。その結果、飲料供給流路31が開放され、第1バルブV1が開状態となる。
次に、操作部6に作用する力を、第2バルブV2に伝達する第2の操作力伝達機構について説明する。第2の操作力伝達機構は、操作部6と、操作部6を揺動軸AX2まわりに揺動可能に支持する支持部13と、押圧部材72(換言すれば、第2押圧部)と、操作部6に作用する力を押圧部材72に伝達する操作力伝達部材70とを備える。第2の操作力伝達機構は、押圧部材72を、閉鎖部521から離間する方向に向けて付勢する(換言すれば、押圧部材72を上方に向けて付勢する)付勢部材73を備えていてもよい。
図23(a)および図24(a)に示されるように、操作部6が中立位置にあるとき、第2バルブV2は、開状態である。換言すれば、操作部6が中立位置にあるとき、押圧部材72は、バルブ部材5の閉鎖部521を押圧していない。
図23(b)に示されるように、操作部6が第1操作方向に操作されると、操作部6の第1押圧片63aが、操作力伝達部材70を押圧する。操作部6によって押圧された操作力伝達部材70は、押圧部材72を押圧する。また、操作力伝達部材70によって押圧された押圧部材72は、バルブ部材5の閉鎖部521を押圧する。こうして、図23(b)に示されるように、第2バルブV2が閉状態となる。
図23(b)に記載の例では、第1バルブV1は閉状態であるため、第1バルブV1を開放するためには、操作部6を更に第1操作方向に操作する必要がある。操作部6を更に第1操作方向に操作すると、図23(c)に示されるように、第1バルブV1は開状態となる。
他方、図23(b)に記載の例では、押圧部材72は下限位置にある。よって、図23(b)に記載の状態から、操作部6を更に第1操作方向に操作した場合、押圧部材72は移動することができない。図23(b)に記載の例では、操作力伝達部材70が、弾性変形可能部71(例えば、板ばね)を備える。このため、押圧部材72の移動が停止している状態で、操作部6を第1操作方向に操作することができる。換言すれば、操作部6に作用する操作力を、弾性変形可能部71の弾性変形によって吸収することが可能である。
図23に記載の例では、操作部6を第1操作方向に操作すると、図23(b)に示されるように、第2バルブV2が閉鎖されてから、図23(c)に示されるように、第1バルブV1が開放される。よって、第1バルブV1および第2バルブV2が同時に開放されることがなく、第1バルブV1を通過する飲料が、第2バルブV2を介して漏出することがない。
また、図23に記載の例では、操作部6から手を離すと、操作部6を中立位置に向けて付勢する付勢部材(例えば、ねじりコイルばね)の付勢力によって、操作部6は、自動的に中立位置に戻る。操作部6が中立位置に戻ると、第1バルブV1は閉鎖され、第2バルブV2は開放される。
また、操作部6が中立位置に戻ると、付勢部材73による付勢力によって、押圧部材72は、上方に向けて(換言すれば、閉鎖部521から離れる方向に)移動する。なお、図23に記載の例では、付勢部材73は、押圧部材72をスライド自在にガイドするガイド部12(より具体的には、蓋部10bに設けられたガイド部12)と、押圧部材72(より具体的には、押圧部材72の上端部)との間に介在されている。
図24(b)に示されるように、操作部6が第2操作方向に操作されると、操作部6の第2押圧片63bが、操作力伝達部材70を押圧する。操作部6によって押圧された操作力伝達部材70は、押圧部材72を押圧する。また、操作力伝達部材70によって押圧された押圧部材72は、バルブ部材5の閉鎖部521を押圧する。こうして、図24(b)に示されるように、第2バルブV2が閉状態となる。
図24(b)に記載の例では、第1バルブV1は閉状態であるため、第1バルブV1を開放するためには、操作部6を更に第2操作方向に操作する必要がある。操作部6を更に第2操作方向に操作すると、図24(c)に示されるように、第1バルブV1は開状態となる。
他方、図24(b)に記載の例では、押圧部材72は下限位置にある。よって、図24(b)に記載の状態から、操作部6を更に第2操作方向に操作した場合、押圧部材72は移動することができない。図24(b)に記載の例では、操作力伝達部材70が、弾性変形可能部71(例えば、板ばね)を備える。このため、押圧部材72の移動が停止している状態で、操作部6を第2操作方向に操作することができる。換言すれば、操作部6に作用する操作力を、弾性変形可能部71の弾性変形によって吸収することが可能である。
図24に記載の例では、操作部6を第2操作方向に操作すると、図24(b)に示されるように、第2バルブV2が閉鎖されてから、図24(c)に示されるように、第1バルブV1が開放される。よって、第1バルブV1および第2バルブV2が同時に開放されることがなく、第1バルブV1を通過する飲料が、第2バルブV2を介して漏出することがない。
また、図24に記載の例では、操作部6から手を離すと、操作部6を中立位置に向けて付勢する付勢部材(例えば、ねじりコイルばね)の付勢力によって、操作部6は、自動的に中立位置に戻る。操作部6が中立位置に戻ると、第1バルブV1は閉鎖され、第2バルブV2は開放される。第2バルブV2が開放されると、第2バルブV2を介して空気が第1流路23に導入され、第1流路23内の泡が除去される。
図23に記載の例では、操作部6が第1操作方向に操作されると、飲料注出モードが実行される。例えば、操作部6が第1操作方向に操作されると、第2バルブV2が閉鎖され、第1バルブV1が開放されるとともに、ポンプ40aが作動する。また、図24に記載の例では、操作部6が第2操作方向に操作されると、泡注出モードが実行される。例えば、操作部6が第2操作方向に操作されると、第2バルブV2が閉鎖され、第1バルブV1が開放されるとともに、超音波振動子25aが作動する。このとき、ポンプ40aは、作動されてもよいし、作動されなくてもよい。
なお、泡注出モードにおいて、過剰な飲料が、第1流路23に供給されると、第1流路23における泡の生成が不十分となるおそれがある。よって、操作部6が、第2操作方向に最大限操作された場合であっても、第1バルブV1の開度は、半開に留まることが好ましい。換言すれば、泡注出モードにおける第1バルブV1の最大開度は、飲料注出モードにおける第1バルブV1の最大開度よりも小さくなるように設定されていることが好ましい。なお、泡注出モードにおける第1バルブV1の最大開度は、例えば、蓋部10bにストッパ74を設けることにより設定することができる。図25に記載の例では、ストッパ74は、蓋部10bに設けられている。ストッパ74は、例えば、操作部挿通孔6hを規定する縁部である。
図25を参照して、泡注出工程および泡除去工程の実行手順の一例について説明する。図25は、泡注出工程および泡除去工程の実行手順の一例について説明するための図である。
泡注出工程では、操作部6が第2操作方向に操作される。操作部6が第2操作方向に操作されると、操作部6は、揺動軸AX2まわりを揺動する。操作部6が揺動軸AX2まわりを揺動すると、操作部6の第2押圧片63bが操作力伝達部材70を押圧する。操作力伝達部材70が押圧されると、操作力伝達部材70は、第2揺動軸AX3まわりを揺動し、操作力伝達部材70の弾性変形可能部71が、押圧部材72を押圧する。弾性変形可能部71によって押圧された押圧部材72は、第2バルブV2を押圧して、第2バルブV2を閉鎖する。
操作部6が、更に、第2操作方向に操作されると、押圧部材72の移動が停止された状態で、操作部6が、揺動軸AX2まわりを揺動する。その結果、操作部6の第1押圧部61が受け部62から離間する方向に移動し、第1バルブV1が半開状態となる。なお、操作部6の第2操作方向への移動は、ストッパ74によって制限されるため、第1バルブV1が全開状態となることは抑制される。
また、操作部6が第2操作方向に操作されることに応じて、ポンプ40aが作動する。よって、飲料供給流路31から、半開状態の第1バルブV1を介して、第1流路23に飲料が供給される。なお、加圧室CBの残圧によって飲料供給流路31に飲料を供給する場合には、ポンプ40aは作動されなくてもよい。
操作部6が第2操作方向に操作されることに応じて、超音波振動子25aが作動されてもよい。この場合、第1流路23に供給された飲料から泡が生成される。生成された泡は、注出口21から注出される。
泡除去工程では、操作部6が泡注出位置から中立位置に戻される。例えば、操作部6から手を離すと、操作部6を中立位置に向けて付勢する付勢部材による付勢力によって、操作部6が中立位置に戻る。操作部6が泡注出位置から中立位置に戻るに際しては、まず、第1バルブV1が閉鎖され、その後、第2バルブV2が開放される。第2バルブV2が開放されると、空気が、大気開放孔40bおよびガス供給流路32を介して、第1流路23に導入される。その結果、第1流路23に残留していた泡が、注出口21から放出される。こうして、第1流路23から泡が除去される。
上述の実施形態において、発泡性飲料の注出装置が飲料サーバーであり、発泡性飲料の注出方法が、飲料サーバーの使用方法である例について説明された。しかし、実施形態における発泡性飲料の注出装置の種類に制限はない。よって、上述の実施形態において、「飲料サーバー」は、「発泡性飲料の注出装置」に読み替えられ、「飲料サーバー本体」は、「注出装置本体」に読み替えられ、「飲料サーバーの使用方法」は、「発泡性飲料の注出方法」に読み替えられてもよい。