JP2019124825A - 装置、結露防止方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】機内の結露の発生を抑制する除湿制御機能を備える装置を提供する。【解決手段】装置は、機外温度を検出する第1温度検出部408と、メインスイッチ504と、内部の結露を防止するための第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105と、を備える。装置は、メインスイッチ504がオフのときに、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105を動作させる。装置は、メインスイッチ504がオンのときに、機外温度が所定温度より高ければ第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105を停止させる。装置は、メインスイッチ504がオンのときに、機外温度が所定温度未満であれば、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105を動作させる。【選択図】図6
Description
本発明は、機内の結露の発生を抑制する除湿制御機能を備える画像読取装置等の装置に関する。
ファクシミリ装置、複写機、MFP(Multifunction Peripheral)等の画像形成装置は、装置の設置環境に応じて結露が発生することがある。結露は、例えば、夜間から朝方の冷え込みと、オフィスにおいて始業時に空調設備が稼働することによる室温の急激な上昇と、に起因して発生する。画像形成装置は、結露対策として、内部に除湿を目的とした発熱装置である除湿ヒータを備えることがある。除湿ヒータは、例えば夜間に画像形成装置のメインスイッチがオフされたときに給電されて、翌朝に画像形成装置のメインスイッチがオンされるまでの間、機内を加温する。画像形成装置の内部は、除湿ヒータにより暖められて、飽和水蒸気圧が高い状態で維持される。
画像形成装置の内部温度は、メインスイッチがオンされて除湿ヒータへの給電が停止されると、除湿ヒータによる保温効果がなくなって徐々に低下する。この画像形成装置の内部温度の低下は、画像形成装置の大部分が夜間から朝方に掛けて除湿ヒータにより暖められている部分を除いて極端に冷めた状態になっていることに起因する。即ち、全体的に冷え切った画像形成装置の本体が、機内温度の低下を助長している。機内温度の低下は、画像形成装置のメインスイッチがオンされたことによって通電される画像形成装置内の制御モジュールの自己発熱で抑制される。制御モジュールの発熱量は、除湿ヒータに比べると少ない。しかし、制御モジュールの自己発熱は、所定の時間を掛けて機内温度を一定温度まで上昇させることで、結露の発生を抑制する。特許文献1は、メインスイッチがオン状態であっても、除湿ヒータへ所定のタイミングで給電することで、結露の発生を防止する画像形成装置を開示する。
画像形成装置は、低温、高湿度になる場所に長時間放置された後に空調等により周囲の温度が急上昇すると、内部に結露が生じる。特に筐体等の金属部分やガラス部分等は、低温、高湿度の場所で温度が低くなっており、筐体の隙間から流入する暖まった空気を冷やしてしまう。暖まった空気が冷やされることで、機内の飽和水蒸気量が低下して、金属面やガラス面等に結露が生じる。結露は、画像の読み取りや画像形成に影響して、形成する画像の不良の原因となる。そのために低温、高湿度になりやすい地域に出荷される画像形成装置は、結露防止用の除湿ヒータが設けられて、結露を生じにくくなっている。
除湿ヒータは、画像形成装置内の取り付け場所に制約がある。そのために、除湿ヒータは、結露が発生してほしくない部品の近くに取り付けられるとは限らず、当該部品を直接加熱するとは限らない。メインスイッチがオフの場合に除湿ヒータを稼働し、メインスイッチがオンの場合に除湿ヒータを停止する様な排他制御が行われる場合、除湿ヒータの停止に伴い画像形成装置の機内温度の低下が進む。メインスイッチがオンされたことによる画像形成装置の各部品の自己発熱量は、除湿ヒータより少ない。そのために除湿ヒータが停止する前の温度まで機内温度を戻すには、時間が掛かる。画像形成装置の機内温度が元に戻る前に、空調制御によって急激に暖められた外気が画像形成装置内に流入すると、上記の通り、機内の飽和水蒸気量が下がる。そのために画像読取装置の金属フレームや、プラテンガラス、流し読みガラス、光学部品等に結露が発生してしまう。
本願発明は、上記の問題に鑑み、機内の結露の発生を抑制する除湿制御機能を備える装置を提供することを主たる目的とする。
本発明の装置は、装置の機外温度を検出する第1温度検出手段と、メインスイッチと、前記装置の内部の結露を防止する除湿手段と、前記メインスイッチがオフのときに前記除湿手段を動作させ、前記メインスイッチがオンになると、前記第1温度検出手段により検出された前記機外温度が所定温度より高いときは前記除湿手段を停止させ、前記機外温度が所定温度未満であるときは前記除湿手段を動作させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、機内の結露の発生を未然に防止することができる。
本実施形態の画像形成装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(構成)
図1は、本実施形態の画像形成装置の外観図である。画像形成装置418は、原稿から画像を読み取る画像読取装置101、画像読取装置101へ原稿を搬送する原稿搬送装置(ADF:Auto Document Feeder)417、及び操作部601が取り付けられている。
図1は、本実施形態の画像形成装置の外観図である。画像形成装置418は、原稿から画像を読み取る画像読取装置101、画像読取装置101へ原稿を搬送する原稿搬送装置(ADF:Auto Document Feeder)417、及び操作部601が取り付けられている。
操作部601は、操作パネル602、入力キー603等を備えるユーザインタフェースである。ユーザは、操作部601により画像形成装置418の動作の設定(コピー枚数、両面印刷等)を行うことができる。操作パネル602は、ディスプレイとして機能し、装置状態(トナー無し状態、シート無し状態等)の表示が可能である。操作パネル602は、タッチパネルとして機能してもよい。入力キー603が押下されることで、画像形成装置418、画像読取装置101、及び原稿搬送装置417が動作を開始する。
原稿搬送装置417は、1枚以上の原稿を載置可能な原稿トレイ605を備える。原稿搬送装置417は、原稿トレイ605に積載された原稿を1枚ずつ画像読取装置101の読取位置へ搬送する。画像読取装置101は、原稿搬送装置417から搬送される原稿を読み取る。画像読取装置101は、読み取った原稿の画像を表す画像データを生成して、画像形成装置418へ送信する。原稿は、原稿搬送装置417から搬送される他に、後述の原稿台ガラス上に載置されて画像読取装置101に読み取られてもよい。画像形成装置418は、画像データに応じた画像をシートに形成し、画像形成後のシートを排紙部607に排出する。
画像形成装置418は、トナー交換やジャム処理時に開放される前扉604を備える。画像形成装置418は、前扉604内側の機内の温度の影響を受け難く且つ外気に近い位置に、第1温度検出部408及び湿度検出部409を備える。本実施形態では、第1温度検出部408及び湿度検出部409が小基板にアセンブリされた一体型ユニットとして提供される。
図2は、画像読取装置101の構成説明図である。画像読取装置101は、原稿から画像を読み取るための読取部であるキャリッジ201を内蔵する。画像読取装置101は、原稿搬送装置417が設けられる面に、原稿台ガラス103及び流し読みガラス102を備える。原稿は、原稿台ガラス103に、読み取られる面を画像読取装置101側に向けて載置される。流し読みガラス102は、原稿搬送装置417により搬送される原稿を読み取るときの読取位置になる。
キャリッジ201は、摺動軸109上に摺動部材110を介して設けられており、摺動軸109の方向に沿って摺動可能に構成されている。画像読取装置101は、キャリッジ201を摺動するためにモータ106、プーリー107、及びタイミングベルト108を備える。タイミングベルト108は、プーリー107に巻き回されてキャリッジ201の底面に設けられる不図示の挟み込み部材に固定される。モータ106の駆動力は、プーリー107によりタイミングベルト108に伝達される。タイミングベルト108は、モータ106から伝達された駆動力により回転し、キャリッジ201を摺動軸109の方向に摺動させる。
キャリッジ201は、カードケーブル114により画像形成装置418に設けられる後述の画像処理部に接続される。カードケーブル114は、電源ライン及びシリアル通信ラインを含み、電源電圧の供給及び信号伝送を行う。カードケーブル114は、樹脂製のカードケーブルガイド113に嵌め込まれる。これによりカードケーブル114は、画像読取装置101の金属フレームに対して所定の距離だけ離れて配線される。
キャリッジ201は、摺動軸109上を移動しながら原稿台ガラス103上に載置される原稿を走査することで該原稿の原稿画像を読み取る。キャリッジ201は、原稿画像の読取結果を、カードケーブル114を介して画像処理部に送信する。キャリッジ201は、走査終了後にホームポジションへ移動する。ホームポジションにはホームポジション(HP)センサ111が配置される。キャリッジ201は、フラグ112を備える。キャリッジ201がホームポジションに移動することで、フラグ112がHPセンサ111を通過する。フラグ112がHPセンサ111通過することで、キャリッジ201の原稿走査制御が完了する。
流し読みガラス102は、原稿搬送装置417から原稿が一定速度で搬送される。キャリッジ201は、原稿搬送装置417から搬送された原稿を読み取る場合に、流し読みガラス102の下に位置して移動しない。キャリッジ201は、流し読みガラス102上を搬送中の原稿を読み取る。
キャリッジ201の構成の詳細は後述するが、原稿画像読取時の主走査方向は、摺動軸109の軸方向に直交する方向である。摺動軸109の軸方向が副走査方向になる。
流し読みガラス102は、原稿搬送装置417から原稿が一定速度で搬送される。キャリッジ201は、原稿搬送装置417から搬送された原稿を読み取る場合に、流し読みガラス102の下に位置して移動しない。キャリッジ201は、流し読みガラス102上を搬送中の原稿を読み取る。
キャリッジ201の構成の詳細は後述するが、原稿画像読取時の主走査方向は、摺動軸109の軸方向に直交する方向である。摺動軸109の軸方向が副走査方向になる。
画像読取装置101は、原稿台ガラス103上に載置された原稿の副走査方向のサイズを検出するために、反射型センサ115、116を備える。画像読取装置101は、内部に複数の除湿ヒータ、本実施形態では第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105を備える。第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105は、画像読取装置101内部の結露を防止するために設けられる発熱装置である。第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105の制御については後述する。
図3は、キャリッジ201の構成説明図である。キャリッジ201は、読み取り時に原稿に光を照射するための、照明部205、導光体206、及び反射ミラー207を備える。照明部205は、例えば複数のLED(Light Emitting Diode)素子を放熱性の高い基板216上に配列して構成される。
複数のLED素子の照射光は、導光体206に漏れなく照射され、導光体206内で主走査方向に光量が均等になるように均される。照射光は、導光体206から直接原稿に照射される照射光218と、反射ミラー207により反射されて原稿に照射される照射光217と、に分けられる。これは、原稿に対して副走査方向の両側から光を照射することで、切り貼り原稿等の読取面に凹凸のある原稿であっても、読み取った画像に影を生じさせないためである。照射光217、218は原稿台ガラス103上に載置された原稿209によって反射される。
キャリッジ201は、原稿209による反射光を受光する光電変換部203と、反射光を光電変換部203に導く光学系と、を備える。光学系は、反射ミラー210、211、212、213、214及び集光レンズ204を備える。光電変換部203は、複数の受光素子215により構成され、光電変換基板202に実装される。モノクロ専用の場合、光電変換部203は、カラーフィルタの無い受光素子215の列により構成される。カラー画像を読み取り可能な場合、光電変換部203は、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラーフィルタを搭載した3ラインの受光素子215の列、或いはこの3ラインに黒受光用の受光素子215の列を含む4ラインの受光素子215により構成される。受光素子215は、主走査方向に直線状の1ラインを構成する。反射ミラー210、211、212、213、214により導かれた反射光は、集光レンズ204により受光素子215の受光面に結像する。なお光電変換基板202には、光電変換部203の他に、キャリッジ201の動作を制御するための複数の部品が実装される。光電変換基板202の詳細については後述する。
図4は、画像読取装置101内の結露の発生位置の説明図である。図4(a)は、画像読取装置101の筐体内の結露の発生位置301、302を明示する。発生位置301、302は、いずれも原稿台ガラス103である。結露は、原稿台ガラス103の機内側の面に発生する可能性がある。流し読みガラス102も同様に、機内側の面に結露が発生する可能性がある。
図4(b)は、キャリッジ201内部の結露の発生位置303〜309を明示する。発生位置303〜307は、いずれも反射ミラー210〜214のミラー面全域である。発生位置308は、集光レンズ204のレンズ表面である。発生位置309は、光電変換部203の受光素子215を封止するために設けられるガラスである。結露は、これらの発生位置303〜309に発生する可能性がある。
図4(b)は、キャリッジ201内部の結露の発生位置303〜309を明示する。発生位置303〜307は、いずれも反射ミラー210〜214のミラー面全域である。発生位置308は、集光レンズ204のレンズ表面である。発生位置309は、光電変換部203の受光素子215を封止するために設けられるガラスである。結露は、これらの発生位置303〜309に発生する可能性がある。
画像読取装置101に結露が生じた場合、原稿への照射光及び反射光は、原稿台ガラス103を透過できなくなる。また、反射光が反射ミラー210〜214で乱反射する。そのために画像読取装置101は、原稿を光学的に正確に走査できなくなる。この場合、画像読取装置101は、結露が完全に無くなるまで原稿を読み取ることができなくなる。そのために画像形成装置418は、画像読取装置101を用いた複写などができなくなり、ダウンタイムが発生する。第1除湿ヒータ104及び第1除湿ヒータ105は、発熱することで、このような結露の発生を防止する。
(コントローラ)
図5は、画像形成装置418、画像読取装置101、及び原稿搬送装置417の動作を制御するコントローラの構成図である。なお、図5は、画像形成装置418によるシートへの画像形成に関する構成について省略してある。
図5は、画像形成装置418、画像読取装置101、及び原稿搬送装置417の動作を制御するコントローラの構成図である。なお、図5は、画像形成装置418によるシートへの画像形成に関する構成について省略してある。
画像形成装置418は、メインコントローラ405及びDCコントローラ406を備える。DCコントローラ406には、第1温度検出部408及び湿度検出部409が接続される。メインコントローラ405は、システムコントローラ401、画像処理部402、及びモータドライバ419を備える。システムコントローラ401は、画像形成装置418の動作を制御する。画像処理部402は、画像読取装置101及び原稿搬送装置417にカードケーブル114により接続され、画像読取装置101及び原稿搬送装置417の動作を制御する制御装置である。
画像処理部402は、キャリッジ201を移動させるためのモータ106の駆動制御を、モータドライバ419により行う。画像処理部402は、画像読取装置101が読み取った原稿の画像に対して所定の画像処理を行う。画像処理部402は、HPセンサ111の検出結果を取得して、この検出結果に応じてモータ106の駆動制御を行うことで、キャリッジ201の位置制御を行う。HPセンサ111がオープンコレクタ出力タイプである場合、画像処理部402とHPセンサ111との結線にプルアップ抵抗が設けられる。
画像処理部402は、原稿搬送装置417が備えるドライバ414を駆動制御して、原稿搬送装置417による原稿の搬送制御を行う。ドライバ414は、原稿を搬送する搬送ローラ等の搬送部を駆動する給紙モータ415及びレジモータ416の駆動制御を行う。給紙モータ415及びレジモータ416は、例えば搬送ローラを回転させることで原稿を搬送制御する。
画像処理部402は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)により構成される。画像処理部402は、ARM(登録商標)404、ROM(Read Only Memory)420、及びRAM(Random Access Memory)421を備える。ARM(登録商標)404は、CPU(Central Processing Unit)アーキテクチャーに相当する。ARM(登録商標)404は、ROM420に格納されるコンピュータプログラムを、RAM421を作業領域に用いて実行することで、画像読取装置101の及び原稿搬送装置417の動作を制御する。なお画像処理部402は、本実施形態ではメインコントローラ405に含まれるが、画像読取装置101側に設けられた構成であってもよい。
画像処理部402は、キャリッジ201の動作を制御して、原稿の走査(読取)を実行する。画像処理部402は、キャリッジ201を構成する光電変換基板202にカードケーブル114を介して接続される。光電変換基板202は、光電変換部203の他に、直流(DC)電源410、AFE(Analog Front End)411、及び照明制御部412を備える。画像読取装置101は、光電変換部203及びAFE411のいずれか一方に、サーミスタを組み込んだ第2温度検出部413を有する。本実施形態では、光電変換部203に第2温度検出部413が設けられる。第2温度検出部413は、画像読取装置101内の機内温度の検出に用いられる。このような構成により、画像読取装置101は、温度センサの新規追加に伴うコストアップを事実上無くし、実装位置の制約を受けることなく、第2温度検出部413を搭載可能となる。
画像処理部402は、DC電源410に5[V]以上の電圧(本実施形態では6[V])を供給する。5[V]以上とするのは、伝送距離に応じた電位ドロップを補填するためである。画像処理部402は、照明制御部412が備える不図示の昇圧回路に12[V]の電圧を供給する。照明制御部412は、供給される12[V]の電圧から、照明部205に給電する38[V]の電圧を生成する。画像処理部402は、光電変換部203及びAFE411との間でシリアル通信を行う。画像処理部402は、光電変換部203から原稿の画像の読取結果(アナログ画像信号)を取得して、AFE411により、このアナログ画像信号の画像処理を行う。画像処理部402は、AFEから画像処理によりアナログ画像信号から変換されたデジタル画像信号(画像データ)を取得する。
システムコントローラ401は、CPU403、ROM422、及びRAM423を備える。CPU403は、ROM422に格納されるコンピュータプログラムを、RAM423を作業領域に用いて実行することで、画像形成装置418の画像形成処理を制御する。システムコントローラ401は、操作部601から入力される指示等に応じて、画像読取装置101や画像形成装置418の動作指示を、画像処理部402やDCコントローラ406に送信する。システムコントローラ401は、画像形成処理の際に、例えば画像形成装置418内の不図示の露光器のレーザ光による感光体の走査を制御する。
DCコントローラ406は、CPU407、ROM424、RAM425、及び不揮発性メモリ426を備える。CPU407は、ROM424に格納されるコンピュータプログラムを、RAM425を作業領域に用いて実行することで、画像形成装置418のシート搬送、高圧、及び定着処理を制御する。不揮発性メモリ426は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)であり、バックアップメモリとして用いられる。DCコントローラ406は、第1温度検出部408及び湿度検出部409の検出結果を個別に取得して、システムコントローラ401へ、取得した検出結果を送信する。DCコントローラ406は、原稿の読取時(走査時)或いは画像形成時に第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への給電を制御する。これにより除湿モードにおける消費電力を抑制することができる。
図6は、画像読取装置101への電力供給図である。ここでは、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105の動作制御についても説明する。画像形成装置418は、商用電源501から供給される電力により動作する。画像形成装置418は、メインスイッチ504を備え、メインスイッチ504がオンされることで起動する。画像形成装置418は、商用電源501からの電力の供給経路に、交流(AC)フィルタ502、常夜電源503、第1リレー505、メイン電源506、及び第2リレー507を備える。
商用電源501は、ACフィルタ502を介して常夜電源503、第1リレー505、及び第2リレー507に電力を供給する。第1リレー505は、メインスイッチ504がオフされた状態では遮断状態である。第2リレー507は、メインスイッチ504がオフされた状態では導通状態である。常夜電源503は、夜間等でメインスイッチ504がオフされた状態であっても、画像形成装置418がファクシミリ受信や印刷ジョブの要求等の各種ジョブを受け付けた際に起動するための電力を供給する。常夜電源503は、DCコントローラ406及びシステムコントローラ401へ電力を供給する。DCコントローラ406及びシステムコントローラ401は、メインスイッチ504がオフされた状態で各種ジョブを受け付けた際に、常夜電源503から供給される電力により起動する。
DCコントローラ406は、メインスイッチ504がオンされること、或いはジョブを受け付けることで常夜電源503から供給される電力により起動すると、第1リレー505を導通状態に切り替える。第1リレー505が導通状態になることで、商用電源501からメイン電源506に電力が供給される。メイン電源506は、商用電源501から供給される電力により、例えばDC24[V]、DC38[V]、DC12[V]、DC5[V]等の内部電圧を生成して、DCコントローラ406及びシステムコントローラ401に供給する。これによりDCコントローラ406及びシステムコントローラ401は、通常の動作が可能となる。
第2リレー507は、商用電源501から供給される電力の第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への供給制御を行う。第2リレー507の導通、遮断を制御することで、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105による除湿が制御される。この除湿制御により、画像読取装置101内の結露が防止される。DCコントローラ406は、常夜電源503から電力が供給される場合に、第2リレー507を導通状態にして、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105に給電する。DCコントローラ406は、メイン電源506から電力が供給される場合に、第2リレー507を遮断状態にして、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への給電を遮断する。第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105は、このように給電制御されることで、基本的にはメインスイッチ504のオフ時に動作し、オン時に停止する。本実施形態では、後述のとおり、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105は、メインスイッチ504がオンであっても、機外温度に応じて給電制御されて動作(発熱)することがある。
第3リレー508は、画像読取装置101のDC電源410及び原稿搬送装置417のドライバ414への給電制御を行う。DCコントローラ406は、画像読取装置101及び原稿搬送装置417を動作させる際に、第3リレー508を導通状態にして、画像読取装置101及び原稿搬送装置417に給電する。
省電力制御のために、画像処理部402及び原稿搬送装置417への電力供給は、未使用時に制限される。例えば画像形成装置418が画像形成処理を連続して行う場合、画像読取装置101及び原稿搬送装置417は、原稿の画像読取処理を行わない。この場合、DCコントローラ406は、第3リレー508を遮断状態にして画像読取装置101及び原稿搬送装置417への電力の供給を停止する。システムコントローラ401は、DCDC電源516により画像処理部402の内部用に生成されたDC電圧の画像処理部402への供給を停止する。
画像読取装置101及び原稿搬送装置417へ電力供給を行う場合、DCコントローラ406は、第2リレー507を遮断状態にして第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への給電を遮断する。第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への給電を遮断することで、原稿読取時の消費電力を低減することができる。なお、操作部601により、画像形成装置418の動作状態に応じた第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への給電状態が設定可能である。これは、例えば第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105に対する給電状態を細目に切り替える必要が無い場合、即ち、除湿モードを優先したい場合に有効である。設定内容は、不揮発性メモリ426に保存される。連続して原稿を読み取る場合、画像読取装置101は、通電により内部が昇温する。そのために、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への給電を遮断しても、画像読取装置101の内部は、急激に温度が低下しない。
(第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105による加熱)
図7は、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105による画像読取装置101の加熱処理の説明図である。図7(a)は、加熱時の画像読取装置101の温度の測定位置を示す。図7(b)は、各位置の温度の測定結果を例示する。第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105は、100V/10W仕様のヒータである。図7(b)は、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105に、AC85.0[V]、AC100.0[V]、AC124.5[V]、AC127.0[V]の電力を供給して昇温したときに収束した温度である到達温度を表す。第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105に供給されるAC電圧は、ヒータの仕様の範囲で電圧値が変化する。
図7は、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105による画像読取装置101の加熱処理の説明図である。図7(a)は、加熱時の画像読取装置101の温度の測定位置を示す。図7(b)は、各位置の温度の測定結果を例示する。第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105は、100V/10W仕様のヒータである。図7(b)は、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105に、AC85.0[V]、AC100.0[V]、AC124.5[V]、AC127.0[V]の電力を供給して昇温したときに収束した温度である到達温度を表す。第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105に供給されるAC電圧は、ヒータの仕様の範囲で電圧値が変化する。
図7(b)によると、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105を常時オンさせることで、画像読取装置101内部の各測定位置702〜713の温度は、機外温度701に対して高く維持される。ただし、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105の発熱量に対して画像読取装置101のサイズが大きいために、各測定位置702〜713の温度と機外温度701との温度差はそれほど大きくならない。
図8は、メインスイッチ504がオンされて第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105を停止した状態の画像読取装置101の機内温度の推移の説明図である。ここでは、画像形成装置418のメインスイッチ504がオンされて画像読取装置101による画像読取処理と画像形成装置418による画像形成処理とが可能なスタンバイ状態が維持されるときの、画像読取装置101の機内温度の特性801を表す。機内温度は、時間の経過とともに徐々に上昇する。機外温度802は、画像形成装置418が設置される室内の気温である。点線を温度収束ポイント803とした場合、機外温度802が23[℃]の環境では機内温度は完全には収束していないが、変動幅が所定の温度範囲内(ここでは±1[℃]以内)に安定する。
本実施形態では、上述した通り、機外温度に応じて、メインスイッチ504の状態にかかわらず、一旦停止された第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105が、動作することがある。この場合、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105が動作を開始してからの経過時間が、機内温度が安定するまでにかかる所定の時間Ts(温度収束ポイント803)に到達したタイミングで、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105が停止される。
図8は、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105による加熱がない状態であっても、時間をかければ画像読取装置101の機内温度を機外温度802よりも約15[℃]高い状態で維持できることを示す。しかし、機外温度802を32.5[℃]とした場合、図7(b)に示すように、商用電源501のバラツキにより、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105をオンにした際の到達温度が振れる。AC100V時の原稿台ガラス103の表面温度(測定位置704〜707)は、機外温度に対して+5〜10[℃]程度の上昇となる。即ち、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105により常時加熱すると、機内温度を機外温度よりも高く維持できる。
画像形成装置418のメインスイッチ504がオンされて第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105を停止すると、原稿台ガラス103の表面が露点温度になる場合がある。これは、機外温度が極端に冷え切った状態で画像形成装置418の設置された部屋が空調により暖められることで、機外温度が急上昇し、それほど暖められていない原稿台ガラス103の表面に暖められた外気が流入するためである。本実施形態では、このような現象を防止するために、画像形成装置418のメインスイッチ504がオンされたときに第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への給電を継続する除湿モードの制御を行う。この制御の詳細は後述する。
(結露する水分量)
図9は、飽和水蒸気圧曲線の例示図である。飽和水蒸気圧曲線903は、以下に示すTetensの近似式から算出される飽和水蒸気圧e(t)をプロットしてつなぎ合わせることで描画される。
・Tetensの近似式
e(t)=6.1078×10{7.5t /(t+237.3)}
図9は、飽和水蒸気圧曲線の例示図である。飽和水蒸気圧曲線903は、以下に示すTetensの近似式から算出される飽和水蒸気圧e(t)をプロットしてつなぎ合わせることで描画される。
・Tetensの近似式
e(t)=6.1078×10{7.5t /(t+237.3)}
第1温度検出部408の検出結果により、画像形成装置418周辺の機外温度が30[℃]であると検出されたとする。湿度検出部409の検出結果により、画像形成装置418周辺の相対湿度が60[%]であると検出されたとする。
A点は、飽和水蒸気圧曲線903から求められる、気温30[℃]のときの飽和水蒸気圧(42.44[hPa])である。B点は、気温30[℃]のときの飽和水蒸気圧(A点)に対する相対湿度60[%]の水蒸気圧(25.46[hPa])を示す。B点の水蒸気圧が矢印904で示すC点に推移した場合、即ち、水蒸気圧が変化しないで、気温が21.38[℃]まで下がった場合、C点が、この気温における飽和水蒸気圧となる。このときの温度が露点温度t3となる。A点の飽和水蒸気圧とB点の水蒸気圧は、Tetensの近似式と相対湿度から算出される。C点の温度は、t3=237.3×log10(6.11/e1(t))/(log10(e1(t)/6.11)−7.5)の式により算出される。
A点は、飽和水蒸気圧曲線903から求められる、気温30[℃]のときの飽和水蒸気圧(42.44[hPa])である。B点は、気温30[℃]のときの飽和水蒸気圧(A点)に対する相対湿度60[%]の水蒸気圧(25.46[hPa])を示す。B点の水蒸気圧が矢印904で示すC点に推移した場合、即ち、水蒸気圧が変化しないで、気温が21.38[℃]まで下がった場合、C点が、この気温における飽和水蒸気圧となる。このときの温度が露点温度t3となる。A点の飽和水蒸気圧とB点の水蒸気圧は、Tetensの近似式と相対湿度から算出される。C点の温度は、t3=237.3×log10(6.11/e1(t))/(log10(e1(t)/6.11)−7.5)の式により算出される。
この時点で画像読取装置101の機内温度が21.38[℃]以下である場合、室温(機外温度)30[℃]、相対湿度60[%]の外気が流入することで、画像読取装置101内部に結露が生じ始める。例えば、画像形成装置418周辺の気温が下がり、C点から矢印905で示すD点(10[℃])に推移した場合、矢印906で示したE点とD点との差分の水蒸気圧は、18.09[hPa](=25.46−7.37)となる。25.46[hPa]は、B点(D点)の水蒸気圧である。7.37[hPa]はE点の水蒸気圧であり、気温10[℃]、相対湿度60[%]の水蒸気圧をTetensの近似式から求めた値である。
飽和水蒸気量a(t)は、a(t)=217・e(t)/(t+273.15)の式より算出される。そのために飽和水蒸気量a(t)は、a(21.38℃)−a(10℃)=18.76−9.41=9.35[g]となる。18.76[g]は、C点(D点)の飽和水蒸気量をTetensの近似式から算出した値である。9.41[g]は、飽和水蒸気圧曲線903における気温10[℃]、水蒸気圧7.37[hPa]の飽和水蒸気量をTetensの近似式から算出した値である。
このように、結露する水分量が算出される。上記の例では、気温が30[℃](B点)から10[℃](D点)に下がることで、1m3あたり9.35[g]の水分が結露する。
このように、結露する水分量が算出される。上記の例では、気温が30[℃](B点)から10[℃](D点)に下がることで、1m3あたり9.35[g]の水分が結露する。
(結露防止処理1)
図10は、結露防止処理を表すフローチャートである。この処理は、メインスイッチ504がオフされて第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105が発熱している状態から、メインスイッチ504がオンされるタイミングで開始される。DCコントローラ406は、メインスイッチ504がオンされると(S1001)、第2リレー507を遮断状態にして、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への給電を停止する。これにより第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105がオフになり、発熱が停止する(S1002)。
図10は、結露防止処理を表すフローチャートである。この処理は、メインスイッチ504がオフされて第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105が発熱している状態から、メインスイッチ504がオンされるタイミングで開始される。DCコントローラ406は、メインスイッチ504がオンされると(S1001)、第2リレー507を遮断状態にして、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への給電を停止する。これにより第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105がオフになり、発熱が停止する(S1002)。
システムコントローラ401は、第1温度検出部408の検出結果をDCコントローラ406を介して取得し、周囲の機外温度t1を検出する(S1003)。システムコントローラ401は、検出した機外温度t1を画像処理部402のRAM421に格納する。画像処理部402は、RAM421に格納された機外温度t1が所定温度未満であるか否かを判定する(S1004)。所定温度は、過去に結露が発生しなかった温度に応じて設定される。画像処理部402は、機外温度t1が高ければ、そもそも結露が発生する可能性が低いためにこの判定を行う。本実施形態では、画像処理部402は、機外温度t1が5[℃]未満であるか否かを判定する。
機外温度t1が5[℃]未満である場合(S1004:Y)、画像処理部402は、DCコントローラ406により第2リレー507を導通状態にして、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への給電を開始する。また画像処理部402は、除湿タイマをスタートする(S1005)。除湿タイマは、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105により加熱が行われる時間を計測するためのタイマである。画像処理部402は、原稿を走査して読取処理を実行するか否かを判断する(S1006)。画像処理部402は、機外温度t1が5[℃]より高い場合(S1004:N)、DCコントローラ406は、第2リレー507を遮断状態にしたままであり、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への給電が停止されたままである。この場合、画像処理部402は、原稿を走査して読取処理を実行するか否かを判断する。原稿走査がリクエストされている場合(S1006:Y)、画像処理部402は、原稿走査処理を実行する(S1007)。S1007の処理の詳細については後述する。
原稿走査処理の終了後、或いは原稿走査がリクエストされていない場合(S1006:N)、画像処理部402は、除湿タイマが計測した累積時間tが所定の時間Ts以上になったか否かを確認する(S1008)。累積時間tが時間Ts以上になっていない場合(S1008:N)、画像処理部402は、S1006以降の処理を繰り返し実行する。累積時間tが時間Ts以上になった場合(S1008:Y)、画像処理部402は処理を終了する。時間Tsは、図8で説明したように、画像読取装置101が第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105による加熱無しで、自己発熱により機内温度の変動幅が所定の温度範囲内で安定するまでにかかる時間である。例えば時間Tsは、機外温度が常温のときに2時間に設定される。時間Tsは、第2温度検出部413の検出結果に基づいて、単位時間当たりの温度変化量が小さくなっていくことをモニタして、設定されてもよい。例えば、時間Tsは、10分間で機内温度の変化が0.2[℃]以下となるときの時間に設定される。
図10(b)は、S1007の原稿走査処理を表すフローチャートである。
原稿走査を行う場合、画像処理部402は、まず、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105の制御を細目に行う低消費電力制御を行うか否かを判断する(S1041)。低消費電力を優先する場合、原稿走査処理及び画像形成処理中に、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105はオフされる。低消費電力を優先しない場合、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105は常時オンされる。このような設定内容は、不揮発性メモリ426に予め保存される。画像処理部402は、不揮発性メモリ426の設定内容を確認することで、この判断を行う。
原稿走査を行う場合、画像処理部402は、まず、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105の制御を細目に行う低消費電力制御を行うか否かを判断する(S1041)。低消費電力を優先する場合、原稿走査処理及び画像形成処理中に、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105はオフされる。低消費電力を優先しない場合、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105は常時オンされる。このような設定内容は、不揮発性メモリ426に予め保存される。画像処理部402は、不揮発性メモリ426の設定内容を確認することで、この判断を行う。
低消費電力制御を行わない場合(S1041:N)、画像処理部402は、キャリッジ201による原稿の走査を実行する(S1047)。なお、詳細な説明を省略するが、通常、原稿走査は、原稿走査の開始前にシェーディング白板を走査し、走査結果に基づいたシェーディング補正を行いながら行われる。画像処理部402は、原稿の走査が完了するまで原稿走査を実行する(S1048:N、S1047)。
低消費電力制御を行う場合(S1041:Y)、画像処理部402は、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105が給電されているか否かを判断する(S1042)。画像処理部402は、機外温度t1が5[℃]未満でS1005の処理でDCコントローラ406が第2リレー507を導通したか否かにより、この判断を行う。第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105がオフの場合(S1042:N)、画像処理部402は、S1047及びS1047の処理により、原稿の走査を行う。
第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105が給電されてオンになっている場合(S1042:Y)、画像処理部402は、DCコントローラ406に第2リレー507を遮断させる(S1043)。これにより第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105は、給電が終了してオフになる。第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105をオフにした後に、画像処理部402は、キャリッジ201による原稿の走査を実行する(S1044)。画像処理部402は、原稿の走査が完了するまで原稿走査を実行する(S1045:N、S1044)。
原稿の走査が完了すると(S1045:Y)、画像処理部402は、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105を再度オンにして動作させる(S1046)。画像処理部402は、DCコントローラ406に第2リレー507を導通させることで、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105に給電を開始してオンにする。画像処理部402は、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105をオンにして、原稿走査処理を終了する。
以上のように、画像形成装置418のメインスイッチ504がオンされて画像形成装置418及び画像読取装置101がスタンバイ状態で待機する間も、機外温度が所定温度未満であれば、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105がオンされて発熱する。これにより、画像読取装置101の機内温度の低下を防止することができる。その間、画像読取装置101の自己発熱により機内温度がさらに上昇するために、画像読取装置101内の結露の発生を防ぐことが可能である。画像形成装置418においても、同様にヒータを内蔵して制御することで、結露の発生を防止することができる。
(結露防止処理2)
画像形成装置418及び画像読取装置101は、連続して動作することで自己発熱により機内温度が徐々に上昇する。しかし、画像読取装置101の光電変換部203の受光素子215の表面に設けられるカラーフィルタは、熱の影響で特性が劣化することがある。そのために、カラーフィルタの品質を保証する閾値温度TMPmaxを超えないように、画像読取装置101の機内温度を制御する必要がある。この処理では、予め決定される閾値温度TMPmaxを画像読取装置101の機内温度が超えないように、第2温度検出部413の検出結果に基づいて第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105が制御される。閾値温度TMPmaxは、予め例えば不揮発性メモリ426に保存される。
画像形成装置418及び画像読取装置101は、連続して動作することで自己発熱により機内温度が徐々に上昇する。しかし、画像読取装置101の光電変換部203の受光素子215の表面に設けられるカラーフィルタは、熱の影響で特性が劣化することがある。そのために、カラーフィルタの品質を保証する閾値温度TMPmaxを超えないように、画像読取装置101の機内温度を制御する必要がある。この処理では、予め決定される閾値温度TMPmaxを画像読取装置101の機内温度が超えないように、第2温度検出部413の検出結果に基づいて第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105が制御される。閾値温度TMPmaxは、予め例えば不揮発性メモリ426に保存される。
図11は、結露防止処理を表すフローチャートである。図10のS1001〜S1004の処理と同様に、画像処理部402は、メインスイッチ504がオンされると、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105をオフにし、機外温度t1が所定温度未満であるか否かを判定する(S1101〜S1104)。機外温度t1が5[℃]未満である場合(S1104:Y)、画像処理部402は、DCコントローラ406により第2リレー507を導通状態にして、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への給電を開始する(S1105)。画像処理部402は、原稿を走査して読取処理を実行するか否かを判断する(S1106)。画像処理部402は、機外温度t1が5[℃]より高い場合(S1104:N)にも原稿を走査して読取処理を実行するか否かを判断する。原稿走査がリクエストされている場合(S1106:Y)、画像処理部402は、原稿走査処理を実行する(S1107)。S1107の処理の詳細は、図10(b)に示したとおりである。
原稿走査処理の終了後、或いは原稿走査がリクエストされていない場合(S1106:N)、画像処理部402は、画像読取装置101の機内温度tmp_inが閾値温度TMPmax以上であるか否かを判断する(S1108)。画像処理部402は、第2温度検出部413の検出結果に応じて機内温度tmp_inを測定する。第2温度検出部413は、図5に示すように光電変換部203に設けられるため、機内温度tmp_inは、光電変換部203(カラーフィルタ)の温度になる。
機内温度tmp_inが閾値温度TMPmax未満の場合(S1108:N)、画像処理部402は、S1106以降の処理を繰り返し実行する。機内温度tmp_inが閾値温度TMPmax以上の場合(S1108:Y)、画像処理部402は、処理を終了する。この際、画像処理部402は、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105をオフにして、機内温度のさらなる上昇を抑制する。
機内温度tmp_inが閾値温度TMPmax未満の場合(S1108:N)、画像処理部402は、S1106以降の処理を繰り返し実行する。機内温度tmp_inが閾値温度TMPmax以上の場合(S1108:Y)、画像処理部402は、処理を終了する。この際、画像処理部402は、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105をオフにして、機内温度のさらなる上昇を抑制する。
以上のように、第2温度検出部413の検出結果に応じて第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への給電を制御する。これにより、画像読取装置101の機内温度が閾値温度TMPmaxに到達するまで第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105へ給電が行われる。そのために、画像読取装置101の機内温度の低下を防止しつつ、温度による内蔵する部品の劣化を防止することができる。これにより画像読取装置101内の結露の発生を、部品の劣化を防止しながら、防ぐことが可能となる。画像形成装置418においても、同様にヒータを内蔵して制御することで、結露の発生及び熱による部品の劣化を防止することができる。
(結露防止処理3)
結露防止処理1及び結露防止処理2を組み合わせて、結露を防止することも可能である。図12は、この場合の結露防止処理を表すフローチャートである。
結露防止処理1及び結露防止処理2を組み合わせて、結露を防止することも可能である。図12は、この場合の結露防止処理を表すフローチャートである。
図10のS1001〜S1004の処理と同様に、画像処理部402は、メインスイッチ504がオンされると、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105をオフにし、機外温度t1が所定温度未満であるか否かを判定する(S1201〜S1204)。機外温度t1が5[℃]未満である場合(S1204:Y)、画像処理部402は、図10のS1005の処理と同様に、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への給電を開始し、且つ除湿タイマをスタートする(S1205)。画像処理部402は、原稿を走査して読取処理を実行するか否かを判断する(S1206)。画像処理部402は、機外温度t1が5[℃]より高い場合(S1204:N)にも原稿を走査して読取処理を実行するか否かを判断する。原稿走査がリクエストされている場合(S1206:Y)、画像処理部402は、原稿走査処理を実行する(S1207)。S1207の処理の詳細は、図10(b)に示したとおりである。
原稿走査処理の終了後、或いは原稿走査がリクエストされていない場合(S1206:N)、画像処理部402は、画像読取装置101の機内温度tmp_inが閾値温度TMPmax以上であるか否かを判断する(S1208)。機内温度tmp_inが閾値温度TMPmax未満の場合(S1208:N)、画像処理部402は、S1206以降の処理を繰り返し実行する。機内温度tmp_inが閾値温度TMPmax以上の場合(S1208:Y)、画像処理部402は、除湿タイマが計測した累積時間tが所定の時間Ts以上になったか否かを確認する(S1209)。累積時間tが時間Ts以上になっていない場合(S1209:N)、画像処理部402は、S1206以降の処理を繰り返し実行する。累積時間tが時間Ts以上になった場合(S1209:Y)、画像処理部402は処理を終了する。
以上のように画像形成装置418のメインスイッチ504がオンされた後でも、機外温度が所定温度未満であれば、第1除湿ヒータ104及び第2除湿ヒータ105への給電が継続される。そのために、画像読取装置101の設置環境が極めて低温になる環境であっても、画像読取装置101の機内温度を機外温度よりも高く維持することができる。また、その間、画像読取装置101の自己発熱により機内温度がさらに上昇するために、画像読取装置101内の結露の発生を防ぐことが可能である。画像形成装置418においても、同様にヒータを内蔵して制御することで、結露の発生を防止することができる。
(画像読取装置の他の構成)
図13は、画像読取装置の他の構成例示図である。この画像読取装置101aは、キャリッジ201を備えず、キャリッジ201の機能を分散した構成で実現する。画像読取装置101aは、原稿に光を照射するために、照明部205及び第1ミラー1101を搭載した第1ユニット1102と、第2ミラー1103及び第3ミラー1104を搭載した第2ユニット1105と、を備える。画像読取装置101aは、反射光を受光するために、複数のミラー及び集光レンズ204を含む光学系と、光学系により導かれた反射光が結像される、光電変換基板202に実装された光電変換部203を備える。
図13は、画像読取装置の他の構成例示図である。この画像読取装置101aは、キャリッジ201を備えず、キャリッジ201の機能を分散した構成で実現する。画像読取装置101aは、原稿に光を照射するために、照明部205及び第1ミラー1101を搭載した第1ユニット1102と、第2ミラー1103及び第3ミラー1104を搭載した第2ユニット1105と、を備える。画像読取装置101aは、反射光を受光するために、複数のミラー及び集光レンズ204を含む光学系と、光学系により導かれた反射光が結像される、光電変換基板202に実装された光電変換部203を備える。
このような構成の画像読取装置101aであっても、結露が発生し得る箇所は、ミラー、集光レンズ等であり、上記のような処理により、結露発生のリスクを回避することができる。なお、画像形成装置418内部の露光器等も防塵硝子などで密閉された場所に設けられて、結露が発生する可能性がある。これらについても、上記のような処理によって、結露発生のリスクを回避することができる。
画像読取装置101で使用可能な等倍型の光電変換部203には、CIS(CMOS Image Sensor)が広く用いられている。画像読取装置101は、CISと、照明部205及び光学系をユニット化して、キャリッジ201同様に、摺動制御して原稿を読み取る構成であっても、上記の結露防止処理により結露発生のリスクを回避できる。
Claims (9)
- 装置の機外温度を検出する第1温度検出手段と、
メインスイッチと、
前記装置の内部の結露を防止する除湿手段と、
前記メインスイッチがオフのときに前記除湿手段を動作させ、前記メインスイッチがオンになると、前記第1温度検出手段により検出された前記機外温度が所定温度より高いときは前記除湿手段を停止させ、前記機外温度が所定温度未満であるときは前記除湿手段を動作させる制御手段と、を備えることを特徴とする、
装置。 - 前記除湿手段は、発熱するヒータを備えることを特徴とする、
請求項1記載の装置。 - 前記制御手段は、前記機外温度が前記所定温度未満であるときに、所定の時間だけ前記除湿手段を動作させることを特徴とする、
請求項1又は2記載の装置。 - 前記装置の機内温度を検出する第2温度検出手段をさらに備えており、
前記制御手段は、前記機内温度が所定の閾値温度を超えるまで、前記除湿手段を動作させることを特徴とする、
請求項1〜3のいずれか1項記載の装置。 - 前記制御手段は、前記機内温度が、前記装置を構成する部品の品質を保証する前記閾値温度を超えるまで、前記除湿手段を動作させることを特徴とする、
請求項4記載の装置。 - 前記制御手段は、前記機外温度が前記所定温度未満であるときに、前記装置の自己発熱により前記機内温度の変動幅が所定の温度範囲内に安定するまで、前記除湿手段を動作させることを特徴とする、
請求項4又は5記載の装置。 - 原稿から画像を読み取る読取手段をさらに備えており、
前記制御手段は、前記機外温度が所定温度未満で前記除湿手段を動作させた後に、前記読取手段による前記画像の読み取りがリクエストされると、前記除湿手段を停止させてから前記読取手段に前記画像を読み取らせることを特徴とする、
請求項1〜6のいずれか1項記載の装置。 - 前記制御手段は、前記読取手段による処理が終了すると、停止させた前記除湿手段を再び動作させることを特徴とする、
請求項7記載の装置。 - 装置の機外温度を検出する第1温度検出手段と、メインスイッチと、前記装置の内部の結露を防止する除湿手段と、を備える装置により実行される方法であって、
前記メインスイッチがオフのときに前記除湿手段を動作させ、
前記メインスイッチがオンになると、前記第1温度検出手段により検出された前記機外温度が所定温度より高いときは前記除湿手段を停止させ、前記機外温度が所定温度未満であるときは前記除湿手段を動作させることを特徴とする、
結露防止方法。
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