JP2019124253A - トリポード型等速継手 - Google Patents

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【課題】前記ローラの筒状内周面と前記トラニオンの凸状外周面との間の潤滑が不足する恐れの低いトリポード型等速継手を提供する。【解決手段】等速継手16において、ローラ16fよりも内周側に充填された潤滑油Gが、遠心力に従って油溝30を通ってローラ16fよりも外周側へ移動させられる。ローラ16fよりも外周側へ移動させられた潤滑油Gは、アウターリテーナ44とインナーローラ34との相対回転によってトラニオン16eの凸状外周面26とインナーローラ34の円筒状内周面28との間に供給されるので、インナーローラ34の円筒状内周面28とトラニオン16eの凸状外周面26との間の潤滑が不足する恐れが低減される。【選択図】図5

Description

本発明は、潤滑性に優れたトリポード型等速継手に関するものである。
脚軸に取り付けられた内輪から外周側に突設され、凸状外周面をそれぞれ有する3つのトラニオン(突起)と、前記3つのトラニオンの先端部に回転可能に支持された3つのローラと、前記3つのローラを収容する円筒状外輪とを備え、前記内輪が前記円筒状外輪に前記円筒状外輪の回転軸線方向に相対移動可能且つ相対回転不能に嵌め入れられているトリポード型等速継手が、知られている。たとえば、特許文献1に記載されたトリポード型等速継手がそれである。
特開平11−336783号公報
ところで、前記ローラの筒状内周面と前記トラニオンの凸状外周面とは、相互に揺動および摺動を繰り返す部分である。円筒状外輪内にはグリースなどの高粘性の潤滑油が充填されているものの、前記ローラの筒状内周面と前記トラニオンの凸状外周面との間は、相互に狭く密接状態とされていて、継手の内部まで潤滑油が到達し難くなっているため、潤滑が不足する恐れがあった。このため、使用条件によっては焼きつきや凝着が発生し易く耐久性に不利な構造となっていた。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、前記ローラの筒状内周面と前記トラニオンの凸状外周面との間の潤滑が不足する恐れの低いトリポード型等速継手を提供することにある。
本発明の要旨とするところは、(a)内輪から外周側に突設され、凸状外周面をそれぞれ有する3つのトラニオンと、前記3つのトラニオンの先端部に回転可能に支持された3つのローラと、前記3つのローラを収容する円筒状外輪とを備え、前記内輪が前記円筒状外輪に前記円筒状外輪の回転軸線方向に相対移動可能且つ相対回転不能に嵌め入れられているトリポード型等速継手であって、(b)前記ローラは、前記トラニオンの凸状外周面と摺動可能に嵌合する円筒状内周面を有するインナーローラと、前記インナーローラに複数の転動体を介して支持された円環状のアウターローラと、前記アウターローラの前記トラニオンの基端部側および先端部側から前記アウターローラの内周面にそれぞれ嵌め付けられて前記複数の転動体を保持する一対のインナーリテーナおよびアウターリテーナとを有するものであり、(c)前記トラニオンの凸状外周面のうち、前記内輪の回転軸線まわりの周方向に対向しない部分に、前記トラニオンの基端部側から前記トラニオンの先端部側へ連通するように形成された油溝を、含むことにある。
上記のように構成されたトリポード型等速継手によれば、前記円筒状外輪内で前記ローラよりも内周側に溜まった潤滑油が、遠心力に従って前記油溝を通って前記ローラよりも外周側へ移動させられる。前記ローラよりも外周側へ移動させられた潤滑油は、前記トリポードと前記インナーローラとの相対回転によって前記トリポードの凸状外周面と前記インナーの筒状内周面との間に供給されるので、前記ローラの筒状内周面と前記トラニオンの凸状外周面との間の潤滑が不足する恐れが低減される。
本発明の一実施例であるトリポード型等速継手が適用された車両用動力伝達軸を説明する図である。 図1のトリポード型等速継手を構成する、第2回転部材に設けられた円筒状外輪を説明する断面図である。 図1のトリポード型等速継手の横断面を示す断面図である。 図1のトリポード型等速継手の第1回転部材に設けられた3つのトラニオンを示す図である。 図4の3つのトラニオンにそれぞれ嵌め付けられるローラの構造を説明する断面図である。 図4の3つのトラニオンにそれぞれ形成された油溝を示す図である。 図5のローラの一部を構成するインナーローラの端面の内周縁に形成されたローラ側油溜凹所を示すインナーローラの正面図である。 図5のローラの一部を構成するインナーローラの端面の内周縁に形成されたローラ側油溜凹所を示すインナーローラの側面図である。 図5のローラの一部を構成するインナーローラの端面の内周縁に形成されたローラ側油溜凹所を示すインナーローラの断面図である。 図5のローラの一部を構成するアウターリテーナを示す正面図である。 図5のローラの一部を構成するアウターリテーナを示す側面図である。 図10のアウターリテーナのXII−XII視断面図であって、アウターリテーナのインナーローラ側端面に形成されたリテーナ側油溜凹所を示す図である。 図5のトラニオンに嵌め付けられたローラにおいて、インナーローラの内周側端面に形成されたローラ側油溜凹所とアウターリテーナに形成されたリテーナ側油溜凹所との関係を説明する断面図である。 図5のトラニオンに嵌め付けられたローラの潤滑油の経路を、アウターリテーナを取り外して説明する図である。 本発明の他の実施例におけるアウターリテーナを示す正面図であって、図10に相当する図である。 図15の実施例におけるインナーローラの内周側端面に形成されたローラ側油溜凹所とアウターリテーナに形成されたリテーナ側油溜凹所との関係を説明する断面図であって、図13に相当する図である。
本発明の一実施形態において、前記トラニオンの凸状外周面のうち、前記第1回転部材の回転軸線まわりの周方向に対向しない部分に、前記トラニオンの基端部側から前記トラニオンの先端部側へ連通するように形成された油溝は、トラニオンの基端部側から前記トラニオンの先端部側へ向かうほど溝幅および/または溝深さが小さくされる。これにより、油溝の開口の断面積はトラニオンの先端部側よりも基端部側が大きくされるので、遠心力によって移動させられる潤滑油の量が多くされる。
また、本発明の一実施形態において、前記ローラの一部を構成するインナーローラの端面の内周縁には、周方向に離隔した複数のローラ側油溜凹所が形成されている。これにより、油溝をトラニオンの基端部側から先端部側へ通過した潤滑油がローラ側油溜凹所内に溜められるので、前記円筒状外輪内におけるローラの回転や移動に伴って潤滑油が各所へ運ばれる利点がある。
また、本発明の一実施形態において、前記ローラの一部を構成するアウターリテーナの前記インナーローラ側の端面のうちの内周縁部には、リテーナ側油溜凹所が形成されている。これにより、油溝をトラニオンの基端部側から先端部側へ通過した潤滑油がリテーナ側油溜凹所内に溜められるので、前記円筒状外輪内におけるローラの回転や移動に伴って潤滑油が各所へ運ばれる利点がある。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
(実施例1)
図1は本発明の等速継手16が適用された車両用ドライブシャフト10の全体的な構成を説明する概略図である。図1の車両用ドライブシャフト10は、FF車両の全部に幅方向に配置されるフロントドライブシャフトであって、たとえば機械構造用炭素鋼製の中間シャフト12と、その中間シャフト12の両端に固設された一対の等速継手14および16とから構成される。この一対の等速継手14および16のうち、中間シャフト12の車体外側の端部に設けられている等速継手14は、バーフィールド型等速ジョイントから構成され、図示しない駆動輪(前輪)が固定されるハブ20に連結されている。また、一対の等速継手14および16のうち、中間シャフト12の車体内側の端部に設けられている等速継手16は、摺動式のトリポード型等速ジョイントから構成され、終減速装置のサイドギヤに連結されている。これにより、車両用ドライブシャフト10は、たとえば、トランスアクスル内の終減速装置から出力される駆動力を車両の前輪である駆動輪に伝達する。
バーフィールド型等速ジョイントから成る等速継手14は、中間シャフト12の車体外側の一端部12aに相対回転不能に嵌装された内輪14aと、内部に収容室14bが形成された外輪14cとを備え、その内輪14aは外輪14cの内部に形成された収容室14b内に収容されている。外輪14cは、その回転軸線C1方向に突き出してハブ20に形成された嵌合孔20aに相対回転不能に嵌合される連結軸14dを備えている。連結軸14dの端部外周面にはスプライン歯が形成されるとともに嵌合孔20aの内周面にはスプライン歯が形成されており、連結軸14dは嵌合孔20aにスプライン嵌合される。
上記内輪14aと外輪14cとの間には、略円筒状のケージ14eと、複数のボール14fが設けられており、これらのボール14fは、ケージ14eに形成された複数の保持孔内に保持されている。内輪14aの外周面および外輪14cの内周面には、複数のボール14fに対応する複数本の案内溝14gがそれらの軸心方向にそれぞれ形成されており、複数のボール14fはそれら複数本の案内溝14g内に嵌め入れられて案内されるようになっている。これにより、外輪14cおよびハブ20は、中間シャフト12の車両外側の端部を起点とする所定範囲内の円弧運動が許容されている。中間シャフト12の端部と外輪14cとの間の開口部分は、軟質樹脂製の合成ゴムからなる蛇腹状のブーツ14hにより覆われている。このブーツ14hは、その大径端が外輪14cの周囲に嵌め着けられ、内径端が中間シャフト12の端部に嵌め着けられている。そのブーツ14h内には潤滑グリースが充填されている。
摺動式トリポード型等速ジョイントから成る等速継手16は、中間シャフト12の車体内側の他端部(軸脚)12bに嵌め着けられた、第1回転体として機能する内輪16aと、内部に収容室16bが形成された外輪16cとを備え、その内輪16aは外輪16cに形成された収容室16b内に収容されている。外輪16cは、その回転軸線C2方向に突き出して終減速装置のサイドギヤの中央に形成されたスプライン嵌合孔に相対回転不能に嵌合される、第2回転体として機能する連結軸16dを備えている。
図2には、上記等速継手16の外輪16cの構成を一部切り欠いて拡大して示されている。図2において、等速継手16の外輪16cからその回転軸線C2方向に突き出す連結軸16dは、スプライン歯が形成されたスプライン軸部16iと、そのスプライン軸部16iよりもやや大きい径を有してそのスプライン軸部16iに続いて位置し終減速装置のデフケース26に摺動可能に嵌合されてそれにより支持される嵌合軸部16jと、その嵌合軸部16jに続いて位置しその嵌合軸部16jより大きい径を有する大径軸部16kとを有している。
上記内輪16aには、周方向の等間隔で外側に突き出してローラ16fをそれぞれ支持する3つのトラニオン(突起)16eが設けられている。外輪16cの内周面には、3つのローラ16fをそれぞれ受け入れてそれを回転軸線C2に並行な方向に案内する3本の案内溝16gが設けられている。これにより、内輪16aは、外輪16cに対して、回転軸線C2方向に相対移動可能且つ相対回転不能に嵌め入れられている。図3は、1つのローラ16fを受け入れてそれを回転軸線C2に並行な方向に案内する1本の案内溝16gを示す断面図である。これにより、外輪16cは、中間シャフト12の車両内側の端部を起点とする所定範囲内の円弧運動が許容されている。また、中間シャフト12の端部と外輪16cとの間の開口部分は、軟質樹脂材料からなる蛇腹状のブーツ16hにより覆われている。このブーツ16hは、その大径端が外輪16cの周囲に嵌め着けられ、内径端が中間シャフト12の端部に嵌め着けられている。そのブーツ16h内には高粘性の潤滑油として機能する潤滑グリースが充填されている。
図4は、中間シャフト12の端部にスプライン嵌合された部等速継手16の内輪16aを示している。この内輪16aは、破線の矢印に示すように、中間シャフト12とともに回転軸線C3まわりに回転させられる。内輪16aから周方向の等間隔で外側に突き出したトラニオン(突起)16eには、幅方向の中央部が外周側へ凸状に突き出した凸状外周面26が形成されている。この凸状外周面26は、図3に示すように、ローラ16fの円筒状内周面28に摺動可能に内接している。そして、トラニオン16eの凸状外周面26のうちの動力伝達に関与しない部分、すなわち、内輪16aの回転軸線C3まわりの周方向に対向せずトラニオン16eの回転軸線C4方向に対向する部分には、トラニオン16eの基端部側からトラニオン16eの先端部側へ連通する油溝30が、図5および図6に示すように、形成されている。
図6は、油溝30の深さdを示すために、トラニオン16eの突き出し方向の中間部の断面を示す断面図である。油溝30は、トラニオン16eの基端部側からトラニオン16eの先端部側へ向かうほど溝幅が小さくなるように形成されている。油溝30は、1つのトラニオン16eにおいて、トラニオン16eの回転軸線C4方向に対向する2ヶ所にそれぞれ形成されてもよいが、トラニオン16eの回転軸線C4方向に対向する2ヶ所のうちの一方に形成されてもよい。
図3および図5に詳しく示すように、ローラ16fは、凸状外周面31が形成されたリング状のアウターローラ32と、トラニオン16eの凸状外周面26が摺動可能に内接させられる円筒状の内周面28が形成されたリング状のインナーローラ34と、アウターローラ32の内周面とインナーローラ34の外周面との間の円筒状の空間内に介在させられた複数本の針状の転動体36と、それら複数本の針状の転動体36を保持するために、アウターローラ32の内周面のうちのトラニオン16eの基端部側および先端部側にそれぞれ形成された内周溝38および40にそれぞれ嵌め着けられた円形環状板であるインナーリテーナ42およびアウターリテーナ44とを備え、内輪16aの回転軸線C3に直交するインナーローラ34の回転軸線C4まわりに回転可能にトラニオン16eにより支持された組立体である。インナーリテーナ42およびアウターリテーナ44は、それらの間で針状の転動体36を保持するように、転動体36の全長よりもわずかに大きい間隔で相互に平行に配置されている。
図7はインナーローラ34を回転軸線C4方向から見た正面図を示し、図8はインナーローラ34の側面図を示し、図9はインナーローラ34の図7のIX−IX視断面面図を示している。それら図7、図8、および図9に示すように、インナーローラ34は、インナーローラ34の両端面のうちのトラニオン16eの先端部側の端面の内周縁部には、周方向に離隔した複数ヶ所(本実施例では4ヶ所)に、潤滑油を溜めるためのローラ側油溜凹所46が、面取り状に形成されている。
図10はアウターリテーナ44の正面図を示し、図11はアウターリテーナ44の側面図を示している。それら図10および図11に示すように、アウターリテーナ44の両端面のうちのトラニオン16eの基端部側の端面の内周縁部には、周方向に離隔した複数ヶ所(本実施例では4ヶ所)に、潤滑油Gを溜めるための周方向に楔状の空間を形成するリテーナ側油溜凹所48が形成されている。図12は、周方向に接断した断面すなわち図10のXII−XII視断面である。
図13は、ローラ16fの組み立て状態におけるローラ側油溜凹所46とリテーナ側油溜凹所48との関係を示す、内周側すなわち回転軸線C4側から見た図である。ローラ側油溜凹所46とリテーナ側油溜凹所48とは、回転軸線C3に平行な方向において相互に対向させられている。
以上のように構成された等速継手16において、円筒状の外輪16c内でローラ16fよりも内周側に充填された潤滑油Gは、図5或いは図14の破線に示す矢印に沿って、遠心力に従って油溝30を通ってローラ16fよりも外周側へ移動させられる。ローラ16fよりも外周側へ移動させられた潤滑油Gは、アウターリテーナ44とインナーローラ34との相対回転によってトラニオン16eの凸状外周面26とインナーローラ34の円筒状内周面28との間に、外周側からも供給される。また、インナーローラ34に形成されたローラ側油溜凹所46およびアウターリテーナ44に形成されたリテーナ側油溜凹所48にも潤滑油Gがそれぞれ供給されてそこで溜められる。このため、潤滑油Gが油溝30を通って連続的に通過させられなくても、この状態で、アウターリテーナ44とインナーローラ34との相対回転によって、潤滑油Gがトラニオン16eの凸状外周面26とインナーローラ34の円筒状内周面28との間に外周側から供給される。
上述のように、本実施例のトリポード型の等速継手16によれば、円筒状の外輪16c内でローラ16fよりも内周側に充填された潤滑油Gが、遠心力に従って油溝30を通ってローラ16fよりも外周側へ移動させられる。ローラ16fよりも外周側へ移動させられた潤滑油Gは、アウターリテーナ44とインナーローラ34との相対回転によってトラニオン16eの凸状外周面26とインナーローラ34の円筒状内周面28との間に供給されるので、インナーローラ34の円筒状内周面28とトラニオン16eの凸状外周面26との間の潤滑が不足する恐れが低減される。
また、本実施例の等速継手16によれば、トラニオン16eの凸状外周面26のうち、内輪16aの回転軸線C3まわりの周方向に対向しない部分に、トラニオン16eの基端部側からトラニオン16eの先端部側へ連通するように形成された油溝30は、トラニオン16eの基端部側からトラニオン16eの先端部側へ向かうほど溝幅が小さくされる。これにより、油溝30の開口はトラニオン16eの先端部側よりも基端部側が大きくされるので、遠心力によって移動させられる潤滑油Gの量が多くされる。
また、本実施例の等速継手16によれば、ローラ16fの一部を構成するインナーローラ34の外周側端面の内周縁には、周方向に離隔した複数のローラ側油溜凹所46が形成されている。これにより、油溝30をトラニオン16eの基端部側から先端部側へ通過した潤滑油Gがローラ側油溜凹所46内に溜められるので、円筒状の外輪16c内におけるローラ16fの回転や移動に伴って潤滑油Gが各所へ運ばれる利点がある。
また、本実施例の等速継手16によれば、ローラ16fの一部を構成するアウターリテーナ44のインナーローラ34側の端面のうちの内周縁部には、リテーナ側油溜凹所48が形成されている。これにより、油溝30をトラニオン16eの基端部側から先端部側へ通過した潤滑油Gがリテーナ側油溜凹所48内に溜められるので、円筒状の外輪16c内におけるローラ16fの回転や移動に伴って潤滑油Gが各所へ運ばれる利点がある。
(実施例2)
以下において、本発明の他の実施例を説明する。なお、前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図15は、実施例1とは異なる形状のリテーナ側油溜凹所50が形成されているアウターリテーナ44を示す正面図であって、図10に相当する図である。本実施例のリテーナ側油溜凹所50は、径方向においては楔型であるが、周方向においては台形の空間を形成している。図16は、ローラ16fの組み立て状態におけるローラ側油溜凹所46とリテーナ側油溜凹所50との関係を示す、内周側すなわち回転軸線C4側から見た図であって、図13に相当する図である。本実施例においても、前述の実施例と同様の効果が得られる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例の等速継手16において、内輪16aは中間シャフト12の軸端にスプライン嵌合されたものであったが、相互に一体に形成されたものであってもよい。
また、前述の実施例において、油溝30は、深さdは変化しないが、トラニオン16eの先端部側よりも基端部側の幅が大きく形成されたものであったが、トラニオン16eの先端部側から基端部側まで同じ幅であってもよい。また、油溝30は、幅寸法は変化しないが、深さがトラニオン16eの先端部側よりも基端部側が大きく形成されたものであってもよい。要するに、油溝30の断面積がトラニオン16eの先端部側よりも基端部側が大きく形成されたものであればよい。
また、前述の実施例の等速継手16では、インナーローラ34に形成されたローラ側油溜凹所46およびアウターリテーナ44に形成されたリテーナ側油溜凹所48、50は、図7乃至図9、図10乃至図13、図15ハブとは異なる形状であっても差し支えない。ローラ側油溜凹所46およびアウターリテーナ44に形成されたリテーナ側油溜凹所48、50は、潤滑油Gを貯留することができ、且つ相対回転可能に近接していればよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
16 :等速継手(トリポード型等速継手)
16a:内輪
16c:円筒状の外輪(円筒状外輪)
16e:トラニオン
16f:ローラ
26 :凸状外周面
28 :円筒状内周面
30 :油溝
32 :アウターローラ
34 :インナーローラ
36 :転動体
42 :インナーリテーナ
44 :アウターリテーナ
46 :ローラ側油溜凹所
48、50:リテーナ側油溜凹所
C2 :外輪の回転軸線
C3 :内輪の回転軸線

Claims (1)

  1. 内輪から外周側に突設され、凸状外周面をそれぞれ有する3つのトラニオンと、前記3つのトラニオンの先端部に回転可能に支持された3つのローラと、前記3つのローラを収容する円筒状外輪とを備え、前記内輪が前記円筒状外輪に対して前記円筒状外輪の回転軸線方向に相対移動可能且つ相対回転不能に嵌め入れられているトリポード型等速継手であって、
    前記ローラは、前記トラニオンの凸状外周面と摺動可能に嵌合する円筒状内周面を有するインナーローラと、前記インナーローラに複数の転動体を介して支持された円環状のアウターローラと、前記アウターローラの前記トラニオンの基端部側および先端部側から前記アウターローラの内周面にそれぞれ嵌め付けられて前記複数の転動体を保持する一対のインナーリテーナおよびアウターリテーナとを有するものであり、
    前記トラニオンの凸状外周面のうち、前記内輪の回転軸線まわりの周方向に対向しない部分に、前記トラニオンの基端部側から前記トラニオンの先端部側へ連通するように形成された油溝を、含む
    ことを特徴とするトリポード型等速継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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