JP2019121749A - 磁性部材及び同部材の直流電流重畳特性改善方法 - Google Patents

磁性部材及び同部材の直流電流重畳特性改善方法 Download PDF

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Abstract

【目的】 直流電流重畳特性の改善と低コスト化との双方を図ることが可能な磁性部材等を提供する。【構成】 磁性部材1は、分割コア10と、分割コア10のうち互いに付け合わされるコア11,12の間に位置するコア端面111上に切削研磨により形成された凹凸112とを備えている。凹凸112の凸部分1121の突起高さについてはギャップ長に相当する一方、凹部分1122の幅寸法についてはギャップ幅に相当し、これらの設定値の調整により、分割コア10の磁気飽和及び漏れ磁束の状態を最適化することが可能になる。【選択図】 図1

Description

本発明はノーマルモードチョークコイル、ノイズ対策用コア、トランス、リアクトルその他の磁性部材及び同部材の直流電流重畳特性改善方法に関する。

高透磁率のコア素材であるMn−Znフェライト,Fe基アモルファス又はナノ結晶鉄等が用いられた磁性部材については、直流電流重畳特性(又は直流重畳特性)が良好とは言えない。このような素材が用いられたコアに大電流を流すと、磁気飽和が生じ易くインダクタンスが低下する。例えば、コアをノイズ対策に使用した場合、大電流になると所望のノイズ除去効果が得られず、使い物にならない。このような問題の対策としてはコアに磁気ギャップを設けるのが一般的である。
特開2011−222590号公報
しかしながら、上記従来例による場合、コアに磁気ギャップを設けることにより直流電流重畳特性が良好になる反面、漏れ磁束が多く磁気シールドを施す必要になる場合がある。また、コアの磁気ギャップにギャップ板,絶縁紙又は絶縁テープ等を挟み込みギャップ長を一定に確保することが必要になる場合がある。いずれの場合についても部品点数の増加に伴って組み立てが煩雑となり、この点でコスト高を招来する。要するに、直流電流重畳特性の改善と低コスト化との双方を図ることが現実問題として困難であった。
本発明は上記した背景の下で創作されたものであって、その目的とするところは、直流電流重畳特性の改善と低コスト化との双方を図ることが可能な磁性部材及び同部材の直流電流重畳特性改善方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る磁性部材は、分割コアと、前記分割コアのうち互いに付け合わされたコアの間に位置するコア端面上に設けられた凹凸とを備えた構成になっている。
上記構成の磁性部材による場合、分割コアのうち互いに付け合わされたコアの間に位置するコア端面に凹凸が形成された構成になっていることから、凹凸のうち凹部分がエアーギャップとなり、磁気飽和が発生し難くなり、これに伴って直流電流重畳特性が改善される。一方、凹凸のうち凸部分は磁束流通路となり、この部分からの漏れ磁束はない。よって、従来に比べて漏れ磁束のレベルが小さくなり、磁束漏れ対策が不要になるケースがある。また、凹部分のギャップ長は、凸部分がスペーサとなることから維持され、従来とは異なり特別なスペーサが不要になる。よって、直流電流重畳特性の改善と低コスト化との双方を図ることが可能になる。
好ましくは、前記分割コアについて組み合わされた状態で閉磁路の磁気回路とした構成にすると良い。
上記形態の磁性部材による場合、分割コアが閉磁路の磁気回路とされた構成になっていることから、磁束漏れ対策を施す必要がなく、この点で一層の低コスト化を図ることが可能になる。
好ましくは、前記凹凸における凸部分の突起高さ及び凹部分の幅寸法が、前記分割コアの磁気飽和及び漏れ磁束を抑えるのに適した値に設定された構成にすると良い。
上記形態の磁性部材による場合、凸部分の突起高さについてはギャップ長に相当する一方、凹部分の幅寸法についてはギャップ幅に相当することから、これらの設定値の調整により、分割コアの磁気飽和及び漏れ磁束の状態を最適化することが可能になり、ひいては、直流電流重畳特性の改善と低コスト化との双方をより一層図ることが可能になる。
本発明に係る磁性部材の直流電流重畳特性改善方法は、前記磁性部材のコアとして分割コアを用いた上で、当該分割コアのうち互いに付け合わされるコアの間に位置するコア端面上に対し凹凸を形成し、これにより当該分割コアが組み合わされた状態の磁性部材の磁気飽和及び漏れ磁束を抑えた内容になっている。
上記内容の磁性部材の直流電流重畳特性改善方法による場合、分割コアのコア端面上に対して凹凸を形成したことから、直流電流重畳特性が上記した通りに改善される。よって、直流電流重畳特性の改善と低コスト化との双方を図ることが可能になる。特に、コアが高透磁率及び加工が容易な材質であるときに上記効果が一層大きくなる。
本発明の磁性部材の実施形態を説明するための図であって、磁性部材の斜視図である。 (a),(b)は同磁性部材の分割コアを構成する各コアの部分概略的側面図である。 同コアが付け合わされた状態における同磁性部材の部分概略的断面図である。 同磁性部材の直流電流重畳特性を説明するための図であって、コア端面に形成された凹凸の突起高さが0μmであるときの分割コアについてのインピーダンス周波数特性図である。 同凹凸の突起高さが1μmであるときの分割コアについてのインピーダンス周波数特性図である。 同凹凸の突起高さが10μmであるときの分割コアについてのインピーダンス周波数特性図である。 同凹凸の突起高さが50μmであるときの分割コアについてのインピーダンス周波数特性図である。 本発明の磁性部材の直流電流重畳特性改善方法を説明するための図であって、非分割コアの斜視図である。 同非分割コアについてのインピーダンス周波数特性図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。ここに例として挙げる磁性部材1はノイズ対策用コアであって、図1に示されているように分割コア10と、分割コア10のうち互いに付け合わされるコア11,12の間に位置するコア端面111上に設けられた凹凸112とを備えている。
分割コア10については、ここではコア素材としてFe基アモルファスが用いられた2分割のトロイダルコアであって、両端にコア端面111を有したコア11と、両端にコア端面121を有したコア12とから構成されている。コア11及びコア12は同図に示されるように互いに付け合わせ可能である。分割コア10はトロイダル型であることから閉磁路の磁気回路となっている。
本案例では、図2に示されているように、コア11のコア端面111上に凹凸112がストライプ状に連続して各々形成されている。ここでは、コア端面111に対して平面研削盤を用いて切削研磨を行って凹凸112を各々形成している。一方、コア12のコア端面121上には凹凸が形成されておらず、各々面一となっている。
凹凸112については、図3に示されているようにコア水平方向に延びて形成された凸部分1121と凹部分1122とを有し、これらが交互にコア高さ方向に複数配列されている。凸部分1121については磁束流通路になる一方、凹部分1122についてはエアーギャップになる。よって、凸部分112の突起高さαはギャップ長に相当し、凹部分1122の幅寸法βはギャップ幅に相当することになる。これらについては、分割コア10の磁気飽和及び漏れ磁束を抑えるのに適した値に各々設定されている。これらの最適値については、磁性部材1のノイズ対策として要求される特性に応じて、分割コア10のインピーダンス周波数特性を測定して決定すれば良い。
図4〜図7は、分割コア10を取り付けた電線(図示省略)に流す電流に0Aの大きさの直流電流と150Aの大きさの直流電流とを重畳したときの分割コア10のインピーダンス周波数特性の測定結果が各々示されている。ここでは測定条件をコア外径100mm、コア内径80mm、コア長さ20mm、凹凸112の幅寸法βを1mmとし、突起高さα(図中では研磨レベルとして表示)の値をパラメータとした。なお、上記した事項については図9に示されるグラフについても同様である。
このような測定の結果、分割コア10については、上記条件の下では、突起高さαを大きくする程、0A重畳時と150A重畳時との差が小さくなり、直流電流重畳特性が改善されていることが分かる。ここでは幅寸法β=1mm、突起高さα=50μmの各値を最適値とした。
なお、分割コア10のコア材質をMn−Znフェライト又はナノクリスタル(鉄、シリカ、ニオブ及び銅からなるナノ結晶合金)等に変更したときも上記と同様の測定結果が出ることが確認されている。また、他の測定条件であるときも、上記と同様の測定を行って上記最適値を求めると良い。
上記構成の磁性部材1による場合、分割コア10の凹部分1122がエアーギャップとなり、磁気飽和が発生し難くなる。これに伴って直流電流重畳特性が改善される。一方、凸部分1121は磁束流通路となり、この部分からの漏れ磁束はない。よって、従来に比べて漏れ磁束のレベルが小さくなり、磁束漏れ対策が不要になる。また、凹部分1122のギャップ長は、従来とは異なりスペーサを用いなくても凸部分1121により確保される。よって、直流電流重畳特性の改善と低コスト化との双方を図ることが可能になる。
それ故、磁性部材1を取り付けた電線に大電流を流したとしても、磁気飽和が生じ難くなり、これに伴って高いインピーダンスにより所望のノイズ除去効果が得られ、ひいては磁性部材1の高性能化を図ることが可能になる。しかも磁性部材1の部品点数が少なく、組み立て作業が簡単になる。凹凸112に関する加工も容易であることを含めて、磁性部材1の低コスト化を図ることが可能になる。
このような磁性部材1を用いた場合を例とした本発明の直流電流重畳特性改善方法の実施形態について説明する。
図8に示されたコア20は分割コア10に対応した非分割コアであって、そのインピーダンス周波数特性の測定結果については図9に示されている通りである。このようなコア20の直流電流重畳特性を改善するには、磁性部材のコアとして、図1に示された分割コア10を用いた上で、分割コア10のうち互いに付け合わされるコア11,12の間に位置するコア端面111上に対し切削研磨を行って凹凸112を形成し、これにより分割コア10の磁気飽和及び漏れ磁束を抑える。これらの詳細については上記した通りである。
上記した直流電流重畳特性改善方法による場合、直流電流重畳特性が図9から図7に改善される。しかも切削研磨の加工を行うだけで良いことから、上記した通りに直流電流重畳特性の改善と低コスト化との双方を図ることが可能になる。
なお、本発明に係る磁性部材は上記実施形態に限定されず、電源装置や電力機器等に広く使用されるコア、コイル、トランス及びリアクトル等にも上記と同様に適用可能である。また、下記の通りに設計変更しても構わない。
例えば、分割コアについては、コア全体の形状、コアの材質、コア端面の形状及び端面角度等が問われることがない。コア端面上の凹凸については、凹凸を設ける数や位置等が任意であり、凸部分及び凹部分の形状をストライプ状ではなく、例えばドット状に変更しても良い。また、コア端面に対して切削加工を行うのではなく、コアの組み合わせにより凹凸を設けるようにしても良い。さらに、付け合わされるコア端面の各々に凹凸を各々設ける形態であっても良い。
本発明に係る磁性部材の直流電流重畳特性改善方法については上記実施形態に限定されないのは上記と同様であり、コア端面上に凹凸を形成するための切削研磨方法についても問われることがない。例えば、コア材質としてフェライト等を使用し、金型内に凹凸や溝等を形成しておけば、分割コアの作成と同時に凹凸を形成することが可能になる。
1 磁性部材
10 分割コア
11 コア
111 コア端面
112 凹凸
12 コア
121 コア端面

Claims (4)

  1. ノイズ対策用コア、ノーマルモードチョークコイル、トランス、リアクトルその他の磁気部材において、分割コアと、前記分割コアのうち互いに付け合わされるコアの間に位置するコア端面上に設けられた凹凸とを備えたことを特徴とする磁性部材。
  2. 請求項1記載の磁性部材において、前記分割コアが組み合わされた状態で閉磁路の磁気回路となっていることを特徴とする磁性部材。
  3. 請求項1又は2記載の磁性部材において、前記凹凸における凸部分の突起高さ及び凹部分の幅寸法が、前記分割コアの磁気飽和及び漏れ磁束を抑えるのに適した値に設定されていることを特徴とする磁性部材。
  4. ノイズ対策用コア、ノーマルモードチョークコイル、トランス、リアクトルその他の磁性部材の直流電流重畳特性を改善する方法であって、前記磁性部材のコアとして分割コアを用いた上で、当該分割コアのうち互いに付け合わされるコアの間に位置するコア端面上に対し凹凸を形成し、これにより前記分割コアの磁気飽和及び漏れ磁束を抑えたことを特徴とする磁性部材の直流電流重畳特性改善方法。
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JP7454518B2 (ja) 2021-02-16 2024-03-22 株式会社リケン ノイズ対策用環状磁性体及びノイズ対策用部材

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