JP6733557B2 - リアクトル鉄心およびリアクトル鉄心の設計方法 - Google Patents

リアクトル鉄心およびリアクトル鉄心の設計方法 Download PDF

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Description

本発明は、リアクトル鉄心およびリアクトル鉄心の設計方法に関し、特に、ギャップ付きのリアクトルに用いて好適なものである。
リアクトルは電力系統や電源回路などで用いられる電磁機器であり、鉄心とコイルとを有する。リアクトルは、鉄心とコイルとの組み合わせで得られるリアクタンスの効果を利用して電力系統や電源回路などの特性を調整するものである。インダクタンスを適当な値に調整したり、鉄心の磁気飽和特性を緩和したりするために、リアクトルでは、磁気回路内にギャップを設ける場合がある。この場合、リアクトルの鉄心を複数のブロック鉄心を用いて構成する。相互に隣り合う2つのブロック鉄心の間にギャップが形成されるように各ブロック鉄心を配置することにより、磁気回路内にギャップが設けられる。尚、ギャップは、何も挿入されず空隙となる場合の他、非磁性且つ絶縁性の材料が配置される場合がある。
ギャップが設けられた鉄心では、特許文献1で説明されているようにフリンジング現象が発生し、鉄心の鉄損が増加する。図9は、フリンジング現象の一例を説明する図である。フリンジング現象とは、図9で例示するように鉄心910a、910b、910c内を流れていた磁束920a〜920iが、ギャップ部分930a、930bでは鉄心910a、910b、910cの外周以上に外側に膨らみ、鉄心910a、910b、910cの外周面940a〜940fから出入りする現象である。これは、透磁率の低いギャップ部分930a、930bでは磁気エネルギーを低下させるために磁束密度を低下させる現象が発生するために生じる現象である。
電磁鋼板が積層された鉄心では、外層部に位置する鋼板の表面でフリンジング磁束が出入りすることになるが、電磁鋼板の表面は、端面と異なり導電面積が大きいために大きなうず電流が発生し、それによって鉄損が増大する。この鉄損の増加を防止する方策として、特許文献1に記載のラジアル鉄心がある。ラジアル鉄心は、多数の小片の電磁鋼板を、相互に隣り合う電磁鋼板の板面が相互に対向するようにして鉄心の中心軸から放射状に配置することにより構成される。この構造では、電磁鋼板の板面は鉄心の外周面に対してほぼ垂直に配置されるため、フリンジング磁束は面積の小さい端面から出入りすることとなり、うず電流損は増大しない。しかしながら、特許文献1では、ラジアル鉄心では鉄心内に占める電磁鋼板の面積率、すなわち占積率が低下すると言う欠点を指摘している。そこで、特許文献1では、第1の方向に積層された複数の電磁鋼板の最外層の表面のそれぞれに、第1の方向に対し90°の角度を有する第2の方向に積層された複数の電磁鋼板を配置する。特許文献1では、この構造を採用することにより、ラジアル鉄心と同様に、電磁鋼板の板面は鉄心の外周面に対してほぼ垂直に配置されるため、ラジアル鉄心と同様のうず電流損の低減効果が得られると共に、電磁鋼板の積層方向が2方向であるため、占積率も高められるとしている。
特開平3−165505号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、鉄心の形状に合うように、第1の方向および第2の方向に積層される各電磁鋼板の長さを決定する。このため、鉄心の製作過程で、第2の方向に積層される電磁鋼板として、多数の長さの電磁鋼板を用意する必要があり、且つ、これらの電磁鋼板を所定の鉄心形状が得られるように定められた順番で並べる作業も必要である。このため、鉄心の製造に手間がかかり製造コストが高くなる。
本発明はこの問題点を解決しようとするものであり、フリンジング磁束によるうず電流の増加、鉄心を構成する鋼板の占積率の低下、製造作業の増加、および製造コストの増加を抑制することができるリアクトル鉄心を提供することを目的とするものである。
本発明のリアクトル鉄心の第1の例は、複数の構成体を有するリアクトル鉄心であって、前記複数の構成体のうち少なくとも2つの構成体は、間隔を有した状態で配置され、前記間隔は、前記リアクトル鉄心のギャップであり、前記複数の構成体のうち、少なくとも1つの構成体は、第1の部分と、第2の部分と、第3の部分とを有し、前記第1の部分は、前記リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向に対して垂直な方向に重ねられた複数の磁性体板を有し、前記第2の部分および前記第3の部分は、前記リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向と、前記第1の部分を構成する磁性体板が積み重ねられた方向とに垂直な方向に重ねられた複数の磁性体板を有し、前記第2の部分を構成する複数の磁性体板の板厚部分と、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板のうち一方の端に位置する磁性体板の板面部分とが相互に対向し、前記第3の部分を構成する複数の磁性体板の板厚部分と、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板のうち他方の端に位置する磁性体板の板面部分とが相互に対向し、前記第1の部分、前記第2の部分、および前記第3の部分を有する前記構成体は、前記リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向に対して垂直な方向の断面として、正方形または長方形の断面を有し、前記構成体は、2つの継鉄心と、前記2つの継鉄心の間に配置される少なくとも2つのブロック鉄心とを有し、前記少なくとも2つのブロック鉄心は、前記第1の部分と、前記第2の部分と、前記第3の部分とを有し、前記第1の部分の、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられた方向に垂直な方向に沿って切った各断面は、同じ大きさおよび同じ形状を有し、前記第2の部分の、前記第2の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられた方向に垂直な方向に沿って切った各断面は、同じ大きさおよび同じ形状を有し、前記第3の部分の、前記第3の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられた方向に垂直な方向に沿って切った各断面は、同じ大きさおよび同じ形状を有し、前記2つの継鉄心は、前記第1の部分と、前記第2の部分と、前記第3の部分とを有することを特徴とする。
本発明のリアクトル鉄心の第2の例は、複数の構成体を有するリアクトル鉄心であって、前記複数の構成体のうち少なくとも2つの構成体は、間隔を有した状態で配置され、前記間隔は、前記リアクトル鉄心のギャップであり、前記複数の構成体のうち、少なくとも1つの構成体は、第1の部分と、第2の部分と、第3の部分とを有し、前記第1の部分は、前記リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向に対して垂直な方向に重ねられた複数の磁性体板を有し、前記第2の部分および前記第3の部分は、前記リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向と、前記第1の部分を構成する磁性体板が積み重ねられた方向とに垂直な方向に重ねられた複数の磁性体板を有し、前記第2の部分を構成する複数の磁性体板の板厚部分と、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板のうち一方の端に位置する磁性体板の板面部分とが相互に対向し、前記第3の部分を構成する複数の磁性体板の板厚部分と、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板のうち他方の端に位置する磁性体板の板面部分とが相互に対向し、前記第1の部分、前記第2の部分、および前記第3の部分を有する前記構成体は、前記リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向に対して垂直な方向の断面として、正方形または長方形の断面を有し、前記構成体は、2つの継鉄心と、前記2つの継鉄心の間に配置される少なくとも2つのブロック鉄心とを有し、前記少なくとも2つのブロック鉄心は、前記第1の部分と、前記第2の部分と、前記第3の部分とを有し、前記第1の部分の、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられた方向に垂直な方向に沿って切った各断面は、同じ大きさおよび同じ形状を有し、前記第2の部分の、前記第2の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられた方向に垂直な方向に沿って切った各断面は、同じ大きさおよび同じ形状を有し、前記第3の部分の、前記第3の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられた方向に垂直な方向に沿って切った各断面は、同じ大きさおよび同じ形状を有し、前記第1の部分、前記第2の部分、および前記第3の部分を有する前記構成体の、前記第2の部分および前記第3の部分を構成する複数の磁性体板の重ねられている方向の長さをD1[mm]、当該構成体の、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板の重ねられている方向の長さをD2[mm]、前記第2の部分および前記第3の部分の、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられている方向の長さをD3[mm]、前記リアクトル鉄心の最大磁束密度をBm[T]として、以下の式(A)〜式(C)を満たすことを特徴とする。
本発明のリアクトル鉄心の設計方法は、前記リアクトル鉄心の設計方法であって、前記第1の部分、前記第2の部分、および前記第3の部分を有する前記構成体の、前記第2の部分および前記第3の部分を構成する複数の磁性体板の重ねられている方向の長さをD1[mm]、当該構成体の、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板の重ねられている方向の長さをD2[mm]、前記第2の部分および前記第3の部分の、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられている方向の長さをD3[mm]、前記リアクトル鉄心の最大磁束密度をBm[T]として、以下の式(A)〜式(C)を満たすように、前記D3を決定することを特徴とする。
Figure 0006733557
本発明によれば、フリンジング磁束によるうず電流の増加、鉄心を構成する鋼板の占積率の低下、製造作業の増加、および製造コストの増加を抑制することができるリアクトル鉄心を提供する。
リアクトル鉄心の構成の第1の例を示す図である。 ブロック鉄心の構成の一例を示す図である。 リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向で相互に隣り合う2つのブロック鉄心を示す図である。 ブロック鉄心に対して出入りするフリンジング磁束の一例を概念的に説明する図である。 電磁鋼板の磁束密度と透磁率との関係の一例を示す図である。 リアクトル鉄心の構成の第2の例を示す図である。 リアクトル鉄心の構成の第3の例を示す図である。 コの字状の電磁鋼板の一例を示す図である。 フリンジング現象の一例を説明する図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。尚、各図では、説明の都合上、説明に必要な部分のみを必要に応じて簡略化して示す。また、各図におけるX、Y、Z軸は、各図における方向を示すものである。
(第1の実施形態)
図1は、リアクトル鉄心の構成の一例を示す図である。本実施形態では、リアクトル鉄心が、いわゆる積鉄心である場合を例に挙げて説明する。
図1において、リアクトル鉄心100は、ブロック鉄心110a〜110fと、継鉄心120a、120bとを有する。
6つのブロック鉄心110a〜110fは、同じ構成を有する。2つの継鉄心120a、120bは、同じ構成を有する。ブロック鉄心110a〜110cは、リアクトル鉄心100の2つの脚部の一方の脚部を構成し、ブロック鉄心110d〜110fは、他方の脚部を構成する。継鉄心120a、120bは、ブロック鉄心110d〜110fを間に挟んで相互に対向する位置に配置され、ブロック鉄心110d〜110fと磁気的に結合される。図1に示す例では、継鉄心120aと、ブロック鉄心110a、110dとは、間隔を有した状態で配置される。継鉄心120bと、ブロック鉄心110c、110fも、間隔を有した状態で配置される。また、ブロック鉄心110a〜110cのうち、相互に隣り合う2つのブロック鉄心、および、ブロック鉄心110d〜110fのうち、相互に隣り合う2つのブロック鉄心も、間隔を有した状態で配置される。これら間隔を有する部分が、リアクトル鉄心100のギャップ130a〜130hになる。ギャップ130a〜130hには、何も配置しなくても(即ちギャップ130a〜130hは空隙であっても)、非磁性且つ絶縁性の材料が配置されていてもよい。
リアクトル鉄心100には、不図示の巻線(コイル)が巻き回される。一般に、リアクトルでは、この巻線内にギャップが配置される。本実施形態でも、巻線内にギャップ130a〜130hが配置されるものとする。巻線に交流電流が流れることにより、リアクトル鉄心100には、その周方向に流れる磁束が発生する(即ち、継鉄心120a→ブロック鉄心110a→ブロック鉄心110b→ブロック鉄心110c→継鉄心120b→ブロック鉄心110f→ブロック鉄心110e→ブロック鉄心110d→継鉄心120aの順に流れる磁束と、継鉄心120a→ブロック鉄心110d→ブロック鉄心110e→ブロック鉄心110f→継鉄心120b→ブロック鉄心110c→ブロック鉄心110b→ブロック鉄心110a→継鉄心120bの順に流れる磁束が発生する)。
継鉄心120a、120bは、同じ大きさおよび形状を有する長方形の電磁鋼板を同一の方向(図1のZ軸方向)に積層することにより構成される。図1に示す例では、長方形の電磁鋼板の長辺に沿う方向がY軸方向と平行になるように、長方形の電磁鋼板がZ軸方向に積層されたものを、継鉄心120a、120bとして示す。
図2は、ブロック鉄心110aの構成の一例を示す図である。ブロック鉄心110a〜110fは、同じものである。従って、ここでは、ブロック鉄心110aについて説明し、その他の第1のブロック鉄心110b〜110fの詳細な説明を省略する。
ブロック鉄心110aは、第1の部分210aと、第2の部分220aと、第3の部分230aとを有する。
第1の部分210aは、形状および大きさが同じである複数の電磁鋼板を積層することにより構成される。本実施形態では、これら複数の電磁鋼板の板面の形状が長方形である場合を例に挙げて説明する。尚、これら複数の電磁鋼板は、例えば、打ち抜き加工により形成される。製造上の誤差(公差)の範囲内であれば、複数の電磁鋼板の形状および大きさは同じであるものとする。このことは、第2の部分220a、第3の部分230a、および前述した継鉄心120a、120bや、その他の寸法についても同じである。第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板は、リアクトル鉄心100に流れる主磁束の方向(図2ではX軸方向)に垂直な方向(図2ではZ軸方向)に積層される。図1に示すように、本実施形態では、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板と、継鉄心120a、120bを構成する複数の電磁鋼板の積層方向が同じ(図1ではZ軸方向)である。尚、主磁束とは、リアクトル鉄心100の磁気回路における磁束(リアクトル鉄心100内を流れる磁束のうちフリンジング磁束以外の磁束)に対応するものである。
第2の部分220aは、形状および大きさが同じである複数の電磁鋼板を積層することにより構成される。本実施形態では、これら複数の電磁鋼板の板面の形状が長方形である場合を例に挙げて説明する。第2の部分220aを構成する複数の電磁鋼板は、リアクトル鉄心100に流れる主磁束の方向(図2ではX軸方向)と、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板が積層される方向(図2ではZ軸方向)とに垂直な方向(図2ではY軸方向)に積層される。
第3の部分230aは、形状および大きさが同じである複数の電磁鋼板を積層することにより構成される。本実施形態では、これら複数の電磁鋼板の板面の形状が長方形である場合を例に挙げて説明する。第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板は、リアクトル鉄心100に流れる主磁束の方向(図2ではX軸方向)と、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板が積層される方向(図2ではZ軸方向)とに垂直な方向(図2ではY軸方向)に積層される。
また、本実施形態では、第2の部分220aを構成する複数の電磁鋼板と、第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板の形状および大きさは同じである。また、第2の部分220aを構成する複数の電磁鋼板と、第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板の板面の大きさは、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の板面の大きさを下回る。具体的に本実施形態では、第2の部分220aを構成する複数の電磁鋼板の長辺の長さと、第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板の長辺の長さとが、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の短辺の長さと同じになるようにしている。
第2の部分220aは、第2の部分220aを構成する複数の電磁鋼板の板厚部分が、第1の部分210aの表面を構成する2つの電磁鋼板の板面のうち、一方の板面と対向するように配置される。第3の部分230aは、第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板の板厚部分が、第1の部分210aの表面を構成する2つの電磁鋼板の板面のうち、他方の板面と当接するように配置される。図2に示す例では、第2の部分220aは、第2の部分220aを構成する複数の電磁鋼板の板厚部分が、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板のうち、Z軸方向の正の方向側の端に位置する電磁鋼板の板面と当接するように配置される。また、第3の部分230aは、第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板の板厚部分が、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板のうち、Z軸方向の負の方向側の端に位置する電磁鋼板の板面と当接するように配置される。図2に示すように本実施形態では、第2の部分220aを構成する複数の電磁鋼板の積み厚(図2では第2の部分220aのY軸方向の長さ)および第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板の積み厚(図2では第3の部分230aのY軸方向の長さ)が、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の長辺の長さと同じになるようにしている。
図3は、リアクトル鉄心100に流れる主磁束の方向で相互に隣り合う2つのブロック鉄心110a、110bを示す図である。図3を参照しながら、ブロック鉄心110a〜110hに発生するフリンジング磁束について説明する。
第1の部分210a、210bでのフリンジング磁束の出入りは、電磁鋼板の板厚部分が露出している面310a、310b(および面310a、310bの反対側の面)で発生するため、ブロック鉄心110a、110bに発生するうず電流損は抑制される。また、第2の部分220a、220bおよび第3の部分230a、230bでのフリンジング磁束の出入りは、電磁鋼板の板厚部分が露出している面320a、320b(および面320a、320bの反対側の面)と、電磁鋼板の板面部分が露出している面330a〜330d(および330a〜330dの反対側の面)で発生することになる。よって電磁鋼板の板面部分が露出している面330a〜330d(および330a〜330dの反対側の面)では、ある程度のうず電流損が発生することとなる。しかしながら、前述したように、第2の部分220aを構成する複数の電磁鋼板と、第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板の板面の大きさは、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の板面の大きさを下回る。よって、電磁鋼板の板面部分が露出している面330a〜330d(および330a〜330dの反対側の面)の部分の面積は限られる。このため、第2の部分220a、220bおよび第3の部分230a、230bに過大なうず電流損が発生することを抑制することができる。
次に、ブロック鉄心110aの寸法の一例を説明する。ここでも、ブロック鉄心110aについて説明し、その他の第1のブロック鉄心110b〜110fの詳細な説明を省略する。また、図2に示すように、ブロック鉄心110aの、第2の部分220aおよび第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向(図2ではY軸方向)の長さをD1[mm]とする。ブロック鉄心110aの、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向(図2ではZ軸方向)の長さをD2[mm]とする。第2の部分220aおよび第3の部分230aの、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向(図2ではZ軸方向)の長さをD3[mm]とする。以下の説明では、ブロック鉄心110aの、第2の部分220aおよび第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向の長さD1を、必要に応じて、ブロック鉄心110aのY軸方向の長さD1または単に長さD1と称する。また、ブロック鉄心110aの、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向の長さD2を、必要に応じて、ブロック鉄心110aのZ軸方向の長さD2または単に長さD2と称する。また、第2の部分220aおよび第3の部分230aの、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向の長さD3を、必要に応じて、第2の部分220aおよび第3の部分230aのZ軸方向の長さD3または単に長さD3と称する。
前述したように、第2の部分220aおよび第3の部分230aでは、電磁鋼板の板面部分が露出している面330a、330bに、フリンジング磁束が出入りする。このため、第2の部分220aおよび第3の部分230aのZ軸方向の長さD3の値を減少させて、フリンジング磁束が出入りする部分の表面積を縮小することで、第2の部分220aおよび第3の部分230aに発生するうず電流損の増加を抑制することができる。
しかしながら、前述したように、第2の部分220aおよび第3の部分230aでは、電磁鋼板の板厚部分が露出している面320a、330cで、図4に示すように、フリンジング磁束410a〜410dが出入りする(尚、図4に示す第1の部分210a、第2の部分220a、および第3の部分230aの領域は、図2のA−A断面の領域である)。第2の部分220aおよび第3の部分230aのZ軸方向の長さD3を減少させると、第2の部分220aおよび第3の部分230aの磁束密度が増すこととなり、その結果、第1の部分210aにまで進入するフリンジング磁束410b、410cが発生あるいは増加することとなる。第1の部分210aは、このフリンジング磁束410b、410cを電磁鋼板の表面で受けることになるため、第1の部分210aに過大なうず電流が発生する。その結果、ブロック鉄心110aの鉄損が増加する。即ち、第2の部分220aおよび第3の部分230aのZ軸方向の長さD3を決定する際には、互いに矛盾する要因を考慮する必要がある。
そこで、本発明者らは、図3に示すブロック鉄心110a、110bを励磁した場合の、ブロック鉄心110a、110bの内外を一定の領域毎に区切り、各領域の磁束密度をパーミアンス法により計算し、計算した磁束密度と、ブロック鉄心110a、110bを構成する電磁鋼板の鉄損特性とから鉄損を種々の条件で計算した。尚、鉄損特性とは、励磁周波数および磁束密度と鉄損との関係を示すものであり、電磁鋼板の製造メーカ等により予め求められているものである。その結果、本発明者らは、第2の部分220aおよび第3の部分230aのZ軸方向の長さD3をブロック鉄心110aのZ軸方向の長さD2で除した値(=D3/D2)は、ブロック鉄心110aのY軸方向の長さD1をブロック鉄心110aのZ軸方向の長さD2で除した値(=D1/D2)の変化に伴って変化し、第2の部分220aおよび第3の部分230aのZ軸方向の長さD3には、ブロック鉄心110aの鉄損が低い値になる範囲があることを見出した。そして、本発明者らは、D1/D2を変数に含む様々な数式で、D3/D2の上下限値の式を構築した結果、D3/D2の上下限値を以下の式(1)〜式(3)のように定めることにより、ブロック鉄心110aの鉄損を低くすることができることを見出した。
Figure 0006733557
式(1)及び式(3)において、Bmは、リアクトル鉄心100における最大磁束密度[T]である。最大磁束密度をBmは、リアクトル鉄心100における最大磁束密度であり、リアクトルの設計仕様として予め決められるものである。尚、電磁鋼板の材質・大きさ、励磁条件(波形、周波数)などに関わらず、式(1)を満たせば、ブロック鉄心110aの鉄損を低くすることができることを確認している。例えば、電磁鋼板として方向性電磁鋼板、励磁周波数として50[Hz]〜400[Hz]、励磁電圧の波形として正弦波を採用することができる。また、前述したように、一般に、リアクトルでは、巻線内にギャップが配置される。この場合、ギャップ長による影響を無視して長さD3の上下限値を規定することができる。
D3/D2が式(1)の下限値を下回ると、長さD3が短くなり過ぎ、図4に示したように、第1の部分210aに進入するフリンジング磁束410b、410cの発生または増加により、第1の部分210aに発生するうず電流が増加し、ブロック鉄心110aの鉄損が増加する。一方、D3/D2が式(1)の上限値を上回ると、長さD3が長くなり過ぎ、電磁鋼板の板面部分が露出している面330a、330bが大きくなる。このため、第2の部分220aおよび第3の部分230aに発生するうず電流が増加し、ブロック鉄心110aの鉄損が増加する。
また、式(1)では、リアクトル鉄心100の磁束密度に応じた透磁率の変化も考慮している。即ち、電磁鋼板の透磁率は図5で示すように、磁束密度がある値を超えると低下が著しくなる。この現象のリアクトル鉄心100への影響を考える。リアクトル鉄心100の設計時に設定した最大磁束密度Bmが高いと、フリンジング磁束の発生量が多くなる。このため、第2の部分220aおよび第3の部分230aでは、フリンジング磁束の進入によって更に高磁束密度となり、それによって透磁率が低下する。これにより、図4に示す第1の部分210aに進入するフリンジング磁束410b、410cが更に増加し、第1の部分210aにおけるうず電流損が更に増加する。式(1)では、最大磁束密度Bmによりこの効果も考慮される。
式(1)に示すように、長さD3の決定には、長さD1、D2および最大磁束密度Bmを決定する必要がある。長さD1、D2は、リアクトルの設計仕様によって予め決められる。一般的に機器は小型化が望まれる場合が多く、その条件を考慮して初期設計段階で長さD1、D2が決められる。また、リアクトルは他の機器の中に組み込まれる場合がある。そのような場合には収納されるスペースに合わせて長さD1、D2が決められる。
ただし、D1/D2が、式(2)の範囲でない場合、即ち、ブロック鉄心110a〜110hの、主磁束に垂直な方向の断面(Y−Z断面)が余りに扁平な形状である場合、式(1)を満たす長さD3が、リアクトル鉄心の製造に資する値にならない場合がある。そこで、本実施形態では、式(2)を満足するようにする。
また、前述したように、リアクトル鉄心100の最大磁束密度Bmについても初期設計段階で決められるが、装置の小型化や低損失の要求に応じて長さD1、D2や巻線の巻数等の仕様と共に決定される。ここで、最大磁束密度Bmが式(3)の範囲でない場合(即ち、最大磁束密度Bmが1.8[T]を上回る場合)、リアクトル鉄心100における磁束密度が最大磁束密度Bm付近になると、電磁鋼板の透磁率の低下が著しくなるため、リアクトル鉄心100としての機能を十分に果たすことができず、前述したフリンジング磁束の増大に伴う渦電流損の増加の効果を最大磁束密度Bmにより適切に表現することができなくなる虞がある。そこで、本実施形態では、式(3)を満足するようにする。
以上の初期設計で長さD1、D2および最大磁束密度Bmが決定された後、それらの数値を式(1)に代入して長さD3の範囲を求め、求めた範囲内で長さD3を決めることとなる。長さD3の範囲の計算は、設計者が行ってもよいし、例えば、以下のようにしてもよい。まず、CPU、ROM、RAM、HDD、および各種のハードウェアを有する情報処理装置に、式(1)の計算を行うプログラムを設定する。そして、情報処理装置は、長さD1、D2および最大磁束密度Bmを設計者によるユーザインターフェースの操作などに基づいて入力し、式(1)の計算を行うことにより、長さD3の範囲を計算し、コンピュータディスプレイに表示する。設計者は、長さD3の範囲から、装置のサイズに基づく制約などを考慮して、長さD3を決定することができる。尚、リアクトル鉄心100のその他の寸法は、リアクタンスの仕様(サイズやインダクタンスなど)に応じて決定することができる。
<実施例>
次に、実施例を説明する。本実施例では、図1に示したリアクトル鉄心100に対し、2つの脚部に配置されるブロック鉄心の数をそれぞれ1つにしたものをリアクトル鉄心として用いた。第1の部分210a、第2の部分220a、および第3の部分230aに用いる電磁鋼板を、30P100の方向性電磁鋼板とした。長さD1を100[mm]、長さD2を80[mm]、最大磁束密度Bmを1.7[T]とした。リアクトル鉄心の2つの脚部に、ブロック鉄心と継鉄心との間のギャップを覆うように巻線を巻き回した。また、リアクトルの巻線の巻回数を70[回]とした。この巻線に、周波数が50[Hz]の正弦波の励磁電圧を印加した場合のリアクトル鉄心の全体の鉄損を、デジタルパワーメータにより測定した。このような鉄心の測定を、長さD3を変更して行った。その結果を表1に示す。
Figure 0006733557
表1に示すように、式(1)を満たすように長さD3を決めると、リアクトル鉄心の鉄損が低い値の範囲になり、式(1)を満たさないと、リアクトル鉄心の鉄損がその範囲を外れて大きくなることが分かる。JIS C2553(2012年)「方向性電磁鋼帯」では、鉄損で0.05[W/kg]刻みで、方向性電磁鋼板の品質を分けるグレードが定められる。30P100の方向性電磁鋼板は、1.00[W/kg]の鉄損を持つ。従って、鉄損が5[%]以上増加することは、方向性電磁鋼板の品質に変化が生じることに対応する。表1に示すように、式(1)を満たすときのリアクトル鉄心の鉄損は63[W]であるのに対し、式(1)を満たさないときのリアクトル鉄心の鉄損は最低でも66[W]である。このように、式(1)を満たさない場合、式(1)を満たす場合よりも5[%]以上、リアクトル鉄心の鉄損が増加し、リアクトル鉄心の性能が低下することが分かる。
<まとめ>
以上のように本実施形態では、第1の部分220a、第2の部分220b、および第3の部分230bは、同じ大きさおよび形状の電磁鋼板を積層して構成される。第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板は、リアクトル鉄心100に流れる主磁束の方向(図2ではX軸方向)に垂直な方向(図2ではZ軸方向)に積層される。第2の部分220aおよび第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板は、リアクトル鉄心100に流れる主磁束の方向と、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板が積層される方向(図2ではZ軸方向)とに垂直な方向(図2ではY軸方向)に積層される。第2の部分220a、第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板は、それぞれ、それらの板厚部分が、第1の部分210aの表面を構成する2つの電磁鋼板の板面の一方、他方の板面と対向するように配置される。本実施形態では、以上のようにして、第1の部分220a、第2の部分220b、および第3の部分230bの、リアクトル鉄心100に流れる主磁束の方向に対して垂直な方向の断面を長方形とする。従って、フリンジング磁束が進入する領域として、ブロック鉄心110aを構成する電磁鋼板の板面の領域を小さくすることができる。また、第1の部分210a、第2の部分220aおよび第3の部分230aを構成する際に、電磁鋼板を同じ位置に積層すればよいので、電磁鋼板を隙間なく配置することができると共にリアクトル鉄心100の製造が容易となる。また、ブロック鉄心110aを構成するための電磁鋼板の形状を最大で3種類とすることができる。よって、電磁鋼板の切断を効率化できる。以上により、フリンジング磁束によるうず電流の増加、鉄心を構成する鋼板の占積率の低下、製造作業の増加、および製造コストの増加を抑制することができるリアクトル鉄心を提供することができる。
<変形例>
[変形例1]
本実施形態では、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の板面の形状が長方形であり、第1の部分210aの形状が直方体である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、第1の部分210aの形状は、直方体に限定されない。例えば、第1の部分210aの板面を構成する複数の電磁鋼板の形状を正方形とし、第1の部分210aの形状を立方体としてもよい。この場合、第1の部分210aの、リアクトル鉄心100に流れる主磁束の方向に対して垂直な方向の断面は正方形になる。これらの点は、第2の部分220aおよび第3の部分230aの形状についても同じである。
また、本実施形態では、第1の部分210a、第2の部分220a、および第3の部分230aを構成する複数の板面の形状が長方形であり、第1の部分210aを構成する電磁鋼板の短辺に沿う方向が、リアクトル鉄心100に流れる主磁束の方向と平行になり、第2の部分220aおよび第3の部分230aを構成する電磁鋼板の長辺に沿う方向が、リアクトル鉄心100に流れる主磁束の方向と平行になる場合を例に挙げて説明した。しかしながら、長方形の電磁鋼板の向きは、これらに限定されない。例えば、第1の部分210aを構成する電磁鋼板の長辺に沿う方向が、リアクトル鉄心100に流れる主磁束の方向と平行になり、第2の部分220aおよび第3の部分230aを構成する電磁鋼板の短辺に沿う方向が、リアクトル鉄心100に流れる主磁束の方向と平行になるようにしてもよい。
[変形例2]
本実施形態では、第1の部分210a、第2の部分220a、および第3の部分230aの、電磁鋼板が積層される方向に垂直な方向に沿って切った各断面(第1の部分210aではX−Y断面、第2の部分220aおよび第3の部分230aではX−Z断面)を構成する電磁鋼板が、長方形の1枚の電磁鋼板である場合を例に挙げて説明した。このようにすれば、製造コストをより一層低減することができるので好ましい。しかしながら、第1の部分210a、第2の部分220a、および第3の部分230aの、電磁鋼板が積層される方向に垂直な方向に沿って切った各断面の形状および大きさを同じにする場合に、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、複数の電磁鋼板(例えば2枚の同一の直角三角形の電磁鋼板)を組み合わせて、本実施形態で説明した長方形の電磁鋼板を構成し、このような長方形に組み合わせた電磁鋼板を複数組用意し、それら複数組の電磁鋼板を積層させてもよい。
[変形例3]
本実施形態では、第2の部分220aを構成する複数の電磁鋼板と、第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板の形状および大きさが同じである場合を例に挙げて説明した。このようにすれば、製造コストをより一層低減することができるので好ましい。しかしながら、第2の部分220aを構成する複数の電磁鋼板と、第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板の形状および大きさを異ならせてもよい。第2の部分220aおよび第3の部分230aの、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向の長さD3が、第2の部分220aと第3の部分230aとで異なる場合、それぞれの長さ(第2の部分220aの、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向の長さと、第3の部分230aの、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向の長さ)が、それぞれ式(1)を満たすようにすればよい。このように、第2の部分220aおよび第3の部分230aの、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向の長さD3が、第2の部分220aと第3の部分230aとで異なるようにした場合でも、本実施形態のブロック鉄心110a〜110fと同様に、全てのブロック鉄心の形状および大きさが同じになるようにするのが好ましい。
[変形例4]
本実施形態では、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向と、継鉄心120a、120bを構成する複数の電磁鋼板の積層方向とが同じ(図1ではZ軸方向)である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、これらの積層方向は同じでなくてもよい。例えば、図1に示す状態のブロック鉄心110a〜110fを、ブロック鉄心110a〜110fの重心を通り、且つ、X軸と平行な方向の軸を回動軸として同じ角度だけ同じ方向に回動させた状態としてもよい。例えば、ブロック鉄心110a〜110fの第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向と、継鉄心120a、120bを構成する複数の電磁鋼板の積層方向とのなす角(即ち、前述した回動の角度)が90[°]となるようにしてもよい。尚、この場合、ブロック鉄心110a〜110fの第2の部分220aおよび第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向と、継鉄心120a、120bを構成する複数の電磁鋼板の積層方向とは同じになる。
[変形例5]
本実施形態では、第2の部分220aおよび第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向(図2ではY軸方向)に沿ってブロック鉄心110aを切った各断面(即ち、ブロック鉄心110aのY−Z断面)の形状が、長方形である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、この断面の形状は長方形に限定されない。例えば、この断面の形状は、正方形であってもよい。
[変形例6]
本実施形態では、式(1)を満たすように長さD3を決定する場合を例に挙げて説明した。このようにすれば、電磁鋼板の板面部分が露出している面330a〜330d(および330a〜330dの反対側の面)で発生するうず電流によるうず電流損を最小化することができ、リアクトル鉄心100の鉄損をより低減することができるので好ましい。しかしながら、必ずしも式(1)を満たすようにする必要はない。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を説明する。第1の実施形態では、継鉄心120a、120bをいわゆる積鉄心とする場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、継鉄心を巻鉄心とする場合を例に挙げて説明する。このように本実施形態と第1の実施形態とは継鉄心の構成が主として異なる。従って、本実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図5に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図6は、リアクトル鉄心の構成の一例を示す図である。
図6において、リアクトル鉄心600は、ブロック鉄心110a〜110fと、継鉄心610a、610bとを有する。
継鉄心610a、610bは、同じ構成を有する。継鉄心610a、610bは、例えば、電磁鋼帯を必要な鉄心厚になるまで軸芯に巻き取ってレーストラック状の巻鉄心を製造する。巻鉄心の両側の半円弧状の部分が残るように巻鉄心を切断し、これら2つの半円弧状の部分を継鉄心610a、610bとする。このように継鉄心610a、610bは、例えば、いわゆるカットコアにより実現できる。継鉄心610a、610bの電磁鋼板の積厚(巻厚)方向の長さは、ブロック鉄心110a〜110fの、第2の部分220aおよび第3の部分230aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向(図6ではY軸方向)の長さと同じになるようにする。また、継鉄心610a、610bの巻幅方向(図6ではZ軸方向)の長さは、ブロック鉄心110a〜110fの、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向(図6ではZ軸方向)の長さと同じになるようにする。継鉄心610a、610bの巻幅方向とは、継鉄心610a、610bを構成する電磁鋼板の積厚(巻厚)方向と、リアクトル鉄心600に流れる主磁束の方向とに垂直な方向である。継鉄心120a、120bは、それらの先端面が、ブロック鉄心110a、110c、110d、110fと間隔を有して相互に対向するように、ブロック鉄心110d〜110fを間に挟んで相互に対向する位置に配置される。
以上のようにしても第1の実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。また、本実施形態においても第1の実施形態で説明した種々の変形例を採用することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態を説明する。第1、2の実施形態では、継鉄心120a、120b、610a、610bを、いわゆる積鉄心または巻鉄心とする場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、継鉄心についても、ブロック鉄心110a〜110fと同様に、第1の部分、第2の部分、および第3の部分を有するようにする。このように本実施形態と第1、第2の実施形態とは継鉄心の構成が主として異なる。従って、本実施形態の説明において、第1、第2の実施形態と同一の部分については、図1〜図6に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図7は、リアクトル鉄心の構成の一例を示す図である。
図7において、リアクトル鉄心700は、ブロック鉄心110a〜110fと、継鉄心710a、710bとを有する。
継鉄心710a、710bは同じ構成を有する。継鉄心710a、710bは、それぞれ、第1の部分720a、720bと、第2の部分730a、730bと、第3の部分740a、740bとを有する。
第1の部分720a、720bは、同じ構成を有する。第1の部分720a、720bは、大きさが同じであるコの字状の複数の電磁鋼板を積層することにより構成される。図8は、コの字状の電磁鋼板の一例を示す図である。図8に示すように、本実施形態では、等脚台形状の電磁鋼板810と、下底の一端側の角度が直角であり他端側の底角が鋭角である台形状の電磁鋼板820a、820bとを組み合わせてコの字状の電磁鋼板を構成する。尚、電磁鋼板820a、820bは、同じ構成を有する。また、このようにせずに、1枚の電磁鋼板でコの字状の電磁鋼板を構成してもよい。
第1の部分720a、720bを構成する複数の電磁鋼板の積層方向(図7ではZ軸方向)の長さは、ブロック鉄心110a〜110fの、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向(図7ではZ軸方向)の長さと同じである。
第2の部分730a、730bは、第2の実施形態で説明した継鉄心610a、610bの巻幅方向(図7ではZ軸方向)の長さを、ブロック鉄心110a〜110fの第2の部分220aの、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向(図7ではZ軸方向)の長さと同じにしたものである。尚、第2の部分220aは、図2に示されている。
第3の部分740a、740bは、第2の実施形態で説明した継鉄心610a、610bの巻幅方向(図7ではZ軸方向)の長さを、ブロック鉄心110a〜110fの第3の部分230aの、第1の部分210aを構成する複数の電磁鋼板の積層方向(図7ではZ軸方向)の長さと同じにしたものである。尚、第3の部分230aは、図2に示されている。
第2の部分730a、730bは、第2の部分730a、730bを構成する電磁鋼帯の板厚部分が、第1の部分720a、720bを構成する複数の電磁鋼板のうち、一方の端に位置する電磁鋼板の板面と対向するように配置される。第3の部分740a、740bは、第3の部分740a、740bを構成する電磁鋼帯の板厚部分が、第1の部分720a、720bを構成する複数の電磁鋼板のうち、他方の端に位置する電磁鋼板の板面と対向するように配置される。図7に示す例では、第2の部分730a、730bは、第2の部分730a、730bを構成する電磁鋼帯の板厚部分が、第1の部分720a、720bを構成する複数の電磁鋼板のうち、Z軸方向の正の方向側の端に位置する電磁鋼板の板面と当接するように配置される。第3の部分740a、740bは、第3の部分740a、740bを構成する電磁鋼帯の板厚部分が、第1の部分720a、720bを構成する複数の電磁鋼板のうち、Z軸方向の負の方向側の端に位置する電磁鋼板の板面と当接するように配置される。
第1の部分720a、720bの先端面は、ブロック鉄心110a、110d、110c、110fの第1の部分210aと間隔を有して相互に対向する。第2の部分730a、730bの先端面は、ブロック鉄心110a、110d、110c、110fの第2の部分220aと間隔を有して相互に対向する。第3の部分740a、740bの先端面は、ブロック鉄心110a、110d、110c、110fの第2の部分220aと間隔を有して相互に対向する。継鉄心710a、710bは、このような状態で、ブロック鉄心110d〜110fを間に挟んで相互に対向する位置に配置される。
継鉄心710a、710bにおいても、第1の実施形態で示した式(1)を満たすようにすることができる。この場合、継鉄心710a、710bの、第2の部分730a、730bおよび第3の部分740a、740bを構成する複数の電磁鋼板の重ねられている方向(図7ではY軸方向)の長さをD1[mm]とする。継鉄心710a、710bの、第1の部分720a、720bを構成する複数の電磁鋼板の積層方向(図7ではZ軸方向)の長さをD2[mm]とする。第2の部分730a、730bおよび第3の部分740a、740bの、第1の部分720a、720bを構成する複数の電磁鋼板の積層方向(図7ではZ軸方向)の長さをD3[mm]とする。
以上のようにすれば、第1の実施形態で説明した効果に加え、継鉄心710a、710bで発生するうず電流も抑制することができ、リアクトル鉄心700の鉄損をより一層低減させることができる。また、本実施形態では、継鉄心710a、710bの第2の部分730a、730bおよび第3の部分740a、740bは、ブロック鉄心110a〜110fとは異なり、電磁鋼板の形状および大きさは同じではない。しかしながら、第2の部分730a、730bおよび第3の部分740a、740bの、リアクトル鉄心700に流れる主磁束の方向に対して垂直な方向の断面は、第1の部分720a、720bと同様に長方形になるので、例えば、いわゆるカットコアを製造すればよく、製造コストの増加にはならない。尚、このことは、第2の部分730a、730bおよび第3の部分740a、740bの、リアクトル鉄心700に流れる主磁束の方向に対して垂直な方向の断面を正方形にしても同じである。また、本実施形態においても第1の実施形態で説明した種々の変形例を採用することができる。
(その他の実施形態)
尚、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
(請求項との関係)
以下に、請求項の記載と実施形態の記載との対応関係の一例を説明する。尚、請求項の記載が実施形態の記載に限定されないことは、変形例などにおいて説明した通りである。
<請求項1>
積層体は、例えば、ブロック鉄心110a〜110f、継鉄心120a〜120b、610a〜610b、710a〜710bに対応する。第1の部分と、第2の部分と、第3の部分とを有する構成体は、例えば、ブロック鉄心110a〜110f、継鉄心710a〜710bに対応する。
リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向は、例えば、図1、図6および図7に示す例では、リアクトル鉄心100、600、700の周方向(例えば、継鉄心120a→ブロック鉄心110a→ブロック鉄心110b→ブロック鉄心110c→継鉄心120b→ブロック鉄心110f→ブロック鉄心110e→ブロック鉄心110d→継鉄心120aの経路の方向)に対応する。
前記リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向に対して垂直な方向は、例えば、図1、図6、および図7に示す例では、Z軸方向に対応する。
前記リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向と、前記第1の部分を構成する磁性体板が積み重ねられた方向とに垂直な方向は、例えば、図1、図6および図7に示す例では、前述したリアクトル鉄心100、600、700の周方向とZ軸方向とに垂直な方向に対応する。図1、図6および図7に示す例において、ブロック鉄心110a〜110fについてのこの方向は、Y軸方向に対応する。
前記第1の部分を構成する複数の磁性体板のうち一方の端に位置する磁性体板は、例えば、図1、図6および図7に示す例では、第1の部分210a、720a、720bを構成する複数の磁性体板のうちZ軸方向の正の方向の端に位置する電磁鋼板に対応する。
前記第1の部分を構成する複数の磁性体板のうち他方の端に位置する磁性体板は、例えば、図2に示す例では、第1の部分210a、720a、720bを構成する複数の磁性体板のうちZ軸方向の負の方向の端に位置する電磁鋼板に対応する。
<請求項2>
前記第1の部分の、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられた方向に垂直な方向に沿って切った各断面が、同じ大きさおよび同じ形状を有することは、例えば、図2において、第1の部分210aのX−Y断面が同一の長方形であることに対応する(変形例2も参照)。
前記第2の部分の、前記第2の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられた方向に垂直な方向に沿って切った各断面が、同じ大きさおよび同じ形状を有することは、例えば、図2において、第2の部分220aのX−Z断面が同一の長方形であることに対応する(変形例2も参照)。
前記第3の部分の、前記第3の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられた方向に垂直な方向に沿って切った各断面が、同じ大きさおよび同じ形状を有することは、例えば、図2において、第2の部分230aのX−Z断面が同一の長方形であることに対応する(変形例2も参照)。
100、600、700:リアクトル鉄心、110a〜110f:ブロック鉄心、120a〜120b、610a〜610b、710a〜710b:継鉄心、210a〜210b:ブロック鉄心の第1の部分、220a〜220b:ブロック鉄心の第2の部分、230a〜230b:ブロック鉄心の第3の部分、720a〜720b:継鉄心の第1の部分、730a〜730b:継鉄心の第2の部分、740a〜740b:継鉄心の第3の部分

Claims (9)

  1. 複数の構成体を有するリアクトル鉄心であって、
    前記複数の構成体のうち少なくとも2つの構成体は、間隔を有した状態で配置され、
    前記間隔は、前記リアクトル鉄心のギャップであり、
    前記複数の構成体のうち、少なくとも1つの構成体は、第1の部分と、第2の部分と、第3の部分とを有し、
    前記第1の部分は、前記リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向に対して垂直な方向に重ねられた複数の磁性体板を有し、
    前記第2の部分および前記第3の部分は、前記リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向と、前記第1の部分を構成する磁性体板が積み重ねられた方向とに垂直な方向に重ねられた複数の磁性体板を有し、
    前記第2の部分を構成する複数の磁性体板の板厚部分と、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板のうち一方の端に位置する磁性体板の板面部分とが相互に対向し、
    前記第3の部分を構成する複数の磁性体板の板厚部分と、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板のうち他方の端に位置する磁性体板の板面部分とが相互に対向し、
    前記第1の部分、前記第2の部分、および前記第3の部分を有する前記構成体は、前記リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向に対して垂直な方向の断面として、正方形または長方形の断面を有し、
    前記構成体は、2つの継鉄心と、前記2つの継鉄心の間に配置される少なくとも2つのブロック鉄心とを有し、
    前記少なくとも2つのブロック鉄心は、前記第1の部分と、前記第2の部分と、前記第3の部分とを有し、
    前記第1の部分の、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられた方向に垂直な方向に沿って切った各断面は、同じ大きさおよび同じ形状を有し、
    前記第2の部分の、前記第2の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられた方向に垂直な方向に沿って切った各断面は、同じ大きさおよび同じ形状を有し、
    前記第3の部分の、前記第3の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられた方向に垂直な方向に沿って切った各断面は、同じ大きさおよび同じ形状を有し、
    前記2つの継鉄心は、前記第1の部分と、前記第2の部分と、前記第3の部分とを有することを特徴とするリアクトル鉄心。
  2. 前記2つの継鉄心の前記第2の部分および前記第3の部分は、巻鉄心を用いて構成されることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル鉄心。
  3. 前記第1の部分、前記第2の部分、および前記第3の部分を有する前記構成体の、前記第2の部分および前記第3の部分を構成する複数の磁性体板の重ねられている方向の長さをD1[mm]、当該構成体の、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板の重ねられている方向の長さをD2[mm]、前記第2の部分および前記第3の部分の、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられている方向の長さをD3[mm]、前記リアクトル鉄心の最大磁束密度をBm[T]として、以下の式(A)〜式(C)を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載のリアクトル鉄心。
    Figure 0006733557
  4. 複数の構成体を有するリアクトル鉄心であって、
    前記複数の構成体のうち少なくとも2つの構成体は、間隔を有した状態で配置され、
    前記間隔は、前記リアクトル鉄心のギャップであり、
    前記複数の構成体のうち、少なくとも1つの構成体は、第1の部分と、第2の部分と、第3の部分とを有し、
    前記第1の部分は、前記リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向に対して垂直な方向に重ねられた複数の磁性体板を有し、
    前記第2の部分および前記第3の部分は、前記リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向と、前記第1の部分を構成する磁性体板が積み重ねられた方向とに垂直な方向に重ねられた複数の磁性体板を有し、
    前記第2の部分を構成する複数の磁性体板の板厚部分と、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板のうち一方の端に位置する磁性体板の板面部分とが相互に対向し、
    前記第3の部分を構成する複数の磁性体板の板厚部分と、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板のうち他方の端に位置する磁性体板の板面部分とが相互に対向し、
    前記第1の部分、前記第2の部分、および前記第3の部分を有する前記構成体は、前記リアクトル鉄心に流れる主磁束の方向に対して垂直な方向の断面として、正方形または長方形の断面を有し、
    前記構成体は、2つの継鉄心と、前記2つの継鉄心の間に配置される少なくとも2つのブロック鉄心とを有し、
    前記少なくとも2つのブロック鉄心は、前記第1の部分と、前記第2の部分と、前記第3の部分とを有し、
    前記第1の部分の、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられた方向に垂直な方向に沿って切った各断面は、同じ大きさおよび同じ形状を有し、
    前記第2の部分の、前記第2の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられた方向に垂直な方向に沿って切った各断面は、同じ大きさおよび同じ形状を有し、
    前記第3の部分の、前記第3の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられた方向に垂直な方向に沿って切った各断面は、同じ大きさおよび同じ形状を有し、
    前記第1の部分、前記第2の部分、および前記第3の部分を有する前記構成体の、前記第2の部分および前記第3の部分を構成する複数の磁性体板の重ねられている方向の長さをD1[mm]、当該構成体の、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板の重ねられている方向の長さをD2[mm]、前記第2の部分および前記第3の部分の、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられている方向の長さをD3[mm]、前記リアクトル鉄心の最大磁束密度をBm[T]として、以下の式(A)〜式(C)を満たすことを特徴とするリアクトル鉄心。
    Figure 0006733557
  5. 前記少なくとも2つのブロック鉄心の前記第1の部分を構成する複数の磁性体板は、同じ大きさおよび同じ形状を有し、
    前記少なくとも2つのブロック鉄心の前記第2の部分を構成する複数の磁性体板は、同じ大きさおよび同じ形状を有し、
    前記少なくとも2つのブロック鉄心の前記第3の部分を構成する複数の磁性体板は、同じ大きさおよび同じ形状を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のリアクトル鉄心。
  6. 前記少なくとも2つのブロック鉄心の前記第2の部分および前記第3の部分は、同じ大きさおよび同じ形状を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のリアクトル鉄心。
  7. 前記少なくとも2つのブロック鉄心の形状および大きさは、同じであることを特徴とする請求項の何れか1項に記載のリアクトル鉄心。
  8. 前記少なくとも2つのブロック鉄心の形状は、直方体または立方体であることを特徴とする請求項の何れか1項に記載のリアクトル鉄心。
  9. 請求項の何れか1項に記載のリアクトル鉄心の設計方法であって、
    前記第1の部分、前記第2の部分、および前記第3の部分を有する前記構成体の、前記第2の部分および前記第3の部分を構成する複数の磁性体板の重ねられている方向の長さをD1[mm]、当該構成体の、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板の重ねられている方向の長さをD2[mm]、前記第2の部分および前記第3の部分の、前記第1の部分を構成する複数の磁性体板が重ねられている方向の長さをD3[mm]、前記リアクトル鉄心の最大磁束密度をBm[T]として、以下の式(A)〜式(C)を満たすように、前記D3を決定することを特徴とするリアクトル鉄心の設計方法。
    Figure 0006733557
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