JP2019121668A - 電子機器用筐体及びその製造方法 - Google Patents

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功太 貞木
哲平 黒川
Teppei Kurokawa
哲平 黒川
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Abstract

【課題】複数の異なる種類の金属板が圧延によって接合された圧延接合体を用いた電子機器用筐体であって、ワイヤレス充電が可能で、優れた強度や軽量性などの諸特性を満足する電子機器用筐体およびその製造方法を提供する。【解決手段】電子機器用筐体は、互いに異なる2種以上の金属層から成る圧延接合体で構成され、電子機器の表示板10と背面板20の側方を囲む外枠31と、この表示板と背面板との間に位置するように外枠と接続されるとともに少なくとも1層以上の金属層で構成される中間ボード32と、を含む。【選択図】図5

Description

本発明は、圧延接合体を用いた電子機器用の筐体およびその製造方法に関する。
スマートフォンに代表されるモバイル端末を含む電子機器は、近年の情報社会においては不可欠なものとなっている。例えば電子機器の一般的な構造として、特許文献1に例示されるごときいわゆるバスタブ形状の凹状体に基板などの制御部を収容しつつ表面側をディスプレイ面とした構造が知られている。
ここで、上記した電子機器の筐体に対しては、強度を向上させつつ軽量化を図るなど様々な要請があり、その構造形態も日々進歩を遂げている。かような電子機器の筐体に対する厳しい要求に応えるため、単一の金属からなる金属材料に加え、2種類以上の金属板や箔(これらをまとめて「板」として扱うものとする)を圧延によって積層した圧延接合体(金属積層材またはクラッド材とも適宜称する)を適用する試みがなされている。
圧延接合体が電子機器用途として用いられる場合、優れた外観性や光輝性が要求される。例えば特許文献2には、放熱性に優れ、且つ良好な成形加工性等を有する金属積層体が開示されている。
特表2012−519344号公報 国際公開公報WO2017/057665 特開2008−20865号公報
近年では、ワイヤレスで電力を伝送する非接触型充電を可能とする電子機器が開発されてきている。このような非接触型の充電方式としては、主として電磁誘導方式や磁界共振方式などがあるが、上記したいずれの方式にしても筐体内にコイルを配置して該コイルを介して給電側との間で充電を行う仕組みとなっている。
上記したワイヤレス充電に対応するため、表示板だけでなく背面にも樹脂板またはガラス板を備えた構造の電子機器も登場してきている。かような電子機器においては、外枠の内部に配置される金属製の支持部材によって筐体の剛性を確保していることも多い。なお、筐体の表示板と背面板との間に金属製の支持部材を設けて剛性を確保する技術思想は、例えば特許文献3に示されるとおり既知となっている。
しかしながら、このようなワイヤレス充電に対応した電子機器の筐体はまだ開発の途上であり、以下に述べる課題を有している。
すなわち、ワイヤレス充電に対応した電子機器用の筐体には、高い強度が求められることは依然として変わらず、それに加えて優れた意匠性や放熱性も要求される。さらには、価格競争力を上げるため可能な限り生産性もよいことが望ましい。
本発明は、上記したような課題を一例として解決することを鑑みてなされ、複数の異なる種類の金属板が圧延によって接合された圧延接合体を用いた電子機器用筐体であって、ワイヤレス充電が可能でいて優れた強度や軽量性などの諸特性を満足する電子機器用筐体およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一実施形態に係る電子機器用筐体は、(1)表示板と背面板を有する電子機器に搭載される電子機器用筐体であって、互いに異なる2種以上の金属層から成る圧延接合体で構成され、前記表示板と前記背面板の側方を囲む外枠と、前記表示板と前記背面板との間に位置するように前記外枠と接続されるとともに、少なくとも1層以上の金属層で構成される中間ボードと、を含むことを特徴とする。
なお、上記した(1)に記載の電子機器用筐体においては、(2)前記中間ボードは、2種以上の金属層から成る圧延接合体で構成されていることが好ましい。
さらにこのとき、上記した(2)に記載の電子機器用筐体においては、(3)前記中間ボードを構成する圧延接合体は、前記外枠と同じ前記2種以上の金属層から成ることが好ましい。
また、上記した(1)〜(3)のいずれかに記載の電子機器用筐体においては、(4)前記圧延接合体は、前記外枠においては最も外側に配置される第1金属層と、この第1金属層とは異なる金属元素で構成された第2金属層とが圧延接合されていることが好ましい。
なお、上記した(4)に記載の電子機器用筐体においては、(5)前記第1金属層は、Fe、Ti、Ni、Al、Mg、Cu又はこれらのいずれかを基とする合金からなり、前記第2金属層はFe、又はTi、Ni、Al、Mg、Cu、若しくはこれらのいずれかを基とする合金からなることが好ましい。
また、上記した(4)又は(5)に記載の電子機器用筐体においては、(6)前記圧延接合体の厚み(T)に対する第1金属層の厚みT1の比率(100×T1/T)が、5.0%〜75.0%であることが好ましい。
また、上記した(1)〜(6)のいずれかに記載の電子機器用筐体においては、(7)前記圧延接合体の伸びは、20%以上であることが好ましい。
また、上記した(1)〜(7)のいずれかに記載の電子機器用筐体においては、(8)前記圧延接合体のピール強度は、当該圧延接合体から幅20mmの試験片を抽出して評価した場合に60N/20mm以上であることが好ましい。
また、上記した(1)〜(8)のいずれかに記載の電子機器用筐体においては、(9)前記圧延接合体の比重は、2.75〜8.90であることが好ましい。
また、上記した(1)〜(9)のいずれかに記載の電子機器用筐体においては、(10)前記外枠と前記中間ボードとは、互いの周縁で接続部を介して一体的に形成されたプレス成形品であり、前記接続部には、前記外枠の周縁から前記中間ボードの周縁にかけて段差が形成されてなることが好ましい。
また、上記した(10)に記載の電子機器用筐体においては、(11)前記外枠の周縁と前記中間ボードの周縁との間には空孔が形成されてなることが好ましい。
また、上記課題を解決するため、本発明の一実施形態に係る電子機器用筐体の製造方法は、(12)表示板と背面板を有する電子機器に搭載される電子機器用筐体の製造方法であって、
板状の圧延接合体をプレス成形することで、前記電子機器用筐体の外枠となる側面を含む凹状体を形成する工程と、前記電子機器の表示板と背面板との間に位置可能なように、前記圧延接合体で構成された外枠の内側に中間ボードを形成する工程と、を含むことを特徴とする。
なお、上記した(12)に記載の電子機器用筐体の製造方法においては、(13)前記圧延積層体で構成された凹状体に対して底部を底上げするようにプレス成形することで、前記外枠に対して段差を有する接続部を介して接続された中間ボードを形成することが好ましい。
あるいは、上記した(12)に記載の電子機器用筐体の製造方法においては、(14)前記中間ボードは、前記圧延接合体とは異なる金属で構成されて、前記外枠に対して固着される形態であってもよい。
また、上記した(12)〜(14)のいずれかに記載の電子機器用筐体の製造方法においては、(15)前記中間ボードの表面を研削して当該中間ボードの厚みを減らす工程をさらに含んでいてもよい。
また、上記した(12)〜(15)のいずれかに記載の電子機器用筐体の製造方法においては、(16)前記圧延接合体は、前記外枠においては最も外側に配置される第1金属層と、この第1金属層とは異なる金属元素で構成された第2金属層とが圧延接合されてなることが好ましい。
本発明によれば、圧延接合体を表示板と背面板とを囲む外枠として用いることで高い意匠性を有しつつ軽量で優れた加工性と放熱性を高い次元で両立させつつ、この表示板と背面板との間に位置するように単一金属又は圧延接合体から成る中間ボードを配置することでワイヤレス充電にも対応が可能な高強度の構造躯体を実現することができる。
第1実施形態における電子機器100の外観を模式的に示す斜視図である。 電子機器100を分解した状態を模式的に示した斜視図である。 電子機器100のうち電子機器用筐体30を模式的に示した斜視図である。 電子機器用筐体30におけるA−A断面を模式的に示した斜視図である。 (a)電子機器100の断面構造を模式的に示した断面図、(b)は(a)における矢視から見た接続部33の外観を一部拡大して模式的に示した斜視図である。 電子機器用筐体30の製造方法を説明するフローチャートである。 本実施形態における凹状体35の外観を模式的に示した斜視図である。 凹状体35におけるB−B断面を模式的に示した斜視図である。 凹状体35をプレス成形して電子機器用筐体30になる経緯を模式的に示した状態遷移図である。 本実施形態における枠体36の外観を模式的に示した斜視図である。 枠体36におけるC−C断面を模式的に示した斜視図である。 第2実施形態における電子機器200の断面構造を模式的に示した断面図である。 第3実施形態における電子機器300の断面構造を模式的に示した断面図である。
以下、各図を適宜参照しつつ、本発明を実施する一例としての実施形態を説明する。なお、これらの図において、直方体状の電子機器における長手方向を「X方向」、その短手方向を「Y方向」、これらX方向及びY方向と直交する高さ方向を「Z方向」と便宜上定義した。しかしながらこれらの方向付けは説明の便宜上における一例であって本発明の趣旨を何ら不当に限定するものではない。
I.第1実施形態
<電子機器100>
まず図1及び図2を参照しつつ、本実施形態の電子機器100について説明する。
これらの図に示されるとおり、電子機器100は、例えばスマートフォンなどの携帯可能な情報機器であって、表示板10、背面板20、及び中間フレーム型筐体30を含んで構成されている。
このうち表示板10は、例えば公知の有機ELディスプレイや液晶ディスプレイなどであって、ユーザーに対して電子機器100からの情報を掲示する機能を有している。一方で背面板20は、上記表示板10とは反対側に設置される部材であり、例えばガラスや樹脂などの磁界を遮断しない非金属製の材料で構成されている。
これにより、本実施形態の電子機器100は、背面板20を介して非接触充電(ワイヤレス電力伝送)が可能となっている。
中間フレーム型筐体30は、この電子機器100に搭載される電子機器用筐体である。図2に示すように、中間フレーム型筐体30は、表示板10と背面板20との間に配置されるとともに、これら表示板10と背面板20の周縁をカバーする側面を有するように構成されている。
以下、図3〜図5を用いて本実施形態の中間フレーム型筐体30について詳述する。
図3に示すように、中間フレーム型筐体30は、外枠31と中間ボード32とを含んで構成されている。また、本実施形態では、外枠31と中間ボード32との境界領域を接続部33として定義する。
外枠31は、互いに異なる2種以上の金属層(m1、m2)から成る圧延接合体で構成されて、少なくとも上記した表示板10と背面板20の側方を囲むように配置される。
中間ボード32は、この表示板10と背面板20との間に位置するように外枠31と接続されるとともに、少なくとも1層以上の金属層で構成されている。
そして本実施形態における中間ボード32は、上記した外枠31と同じ2種以上の金属層(m1、m2)から成る圧延接合体で構成されている点にも特徴がある。なお、後述する第2実施形態とは異なり本実施形態の中間フレーム型筐体30は外枠31と中間ボード32とが一体的に構成されていることから、接続部33は外枠31又は中間ボード32の一部であるとも言える。
すなわち、図5に示すとおり、本実施形態における外枠31と中間ボード32とは、互いの周縁で接続部33を介して一体的に形成されたプレス成形品であり、この接続部33には外枠31の周縁から中間ボード32の周縁にかけて傾斜を有する階段部33aが形成されている。
なお、接続部33は、本実施形態では傾斜を有する階段部としたが、傾斜をほとんど有しない段差(接続部がZ方向にほぼ平行)であってもよい。すなわち、本実施形態における「段差」とは、高さ方向(Z方向)における外枠31の端部と中間ボード32の平坦部(部品が載置される領域)との高低差のことを言う。そしてこの「段差」のうち、外枠31の周縁から中間ボード32の周縁にかけて傾斜又は曲面を有する段差のことを特に「階段部」と称する。
従って図5(b)に示すとおり、中間ボード32は、上記した平坦部が表示板10や背面板20と平行となるように接続部33によってその姿勢が維持されつつ、外枠31のZ方向の上端と下端の間に配置されることになる。
なお同図に示すとおり、本実施形態の中間フレーム型筐体30は、外枠31の周縁と中間ボード32の周縁との間に、1又は複数の空孔34が形成された形態であってもよい。これにより中間フレーム型筐体30の重量を軽量化することが可能となるが、筐体全体における剛性確保の観点からは、外枠31と中間ボード32との橋渡しとなる接続部33が中間ボード32の周囲で少なくとも2箇所設けられることが望ましい。
また、中間ボード32の上記した平坦部においても、1又は複数個の空孔34が形成されていてもよい。
<外枠31及び中間ボード32を構成する圧延接合体>
図4に示すとおり、本実施形態における中間フレーム型筐体30は、少なくとも、互いに異なる種類の第1金属層m1と第2金属層m2とが圧延接合された圧延接合体から構成されている。なお本実施形態では2層の金属層(第1金属層m1と第2金属層m2)が圧延接合された例を中間フレーム型筐体30として説明するが、本実施形態はこの態様に限られず3層以上の金属板が圧延接合されていてもよい。
<第1金属層m1>
第1金属層10となる金属板としては、例えばFe、Ti、Ni、Al、Mg、Cu又はこれらのいずれかを基とする合金などを好適に挙げることができる。そのうち、例えばFe、Ti、Al若しくはこれらのいずれかを基とする合金が好ましく例示される。さらには、ステンレスであればSUS304、SUS304L、SUS316、SUS316L、SUS430及びSUS210などが好ましく、チタンであれば純Ti(JIS1種、2種、3種、4種)およびβ合金が好ましく例示される。
なお本実施形態における「合金」とは、1%以上他の金属元素を含むものと定義する(以下についても同様)。
本実施形態では、特に非磁性であることなどからオーステナイト系ステンレスが好適であり、例えばSUS304、SUS304L、SUS316及びSUS316Lが第1金属層m1としてより好ましい。また、絞り加工性確保の観点からは、第1金属層m1は焼鈍材(BA材)又は1/2H材であることがより好ましい。またチタンであれば絞り加工性の確保から純Ti(JIS1種および2種)やβ合金(Ti−15V−3Cr−3Sn−3Al)が第1金属層m1としてより好ましい。
さらに図3及び図4からも明らかなとおり、この第1金属層m1が、電子機器100の外側に露出するよう外枠31において最も外側に配置される。
第1金属層m1の厚みとしては、特に制限はないが、中間フレーム型筐体30となった状態下において、第1金属層m1としてステンレスを使用した場合は、例えば0.01mm〜0.6mm程度であれば好適である。このうち第1金属層10の厚みの下限としては、フレームとしての強度を確保する観点などから、0.045mm以上が好ましく、さらには0.05mm以上がより好ましい。一方で第1金属層10の厚みの上限としては、軽量化や放熱性の観点から0.5mm以下が好ましく、さらには0.4mm以下がより好ましい。
また第1金属層m1としてチタンを使用した場合は、例えば0.01mm〜0.7mm程度であれば好適である。このうち第1金属層10の厚みの下限としては、フレームとしての強度を確保する観点などから、0.045mm以上が好ましく、さらには0.05mm以上がより好ましい。一方で第1金属層10の厚みの上限としては、放熱性の観点から0.6mm以下が好ましく、さらには0.5mm以下がより好ましい。
なお、本実施形態における「第1金属層m1の厚み」とは、中間フレーム型筐体30における任意の断面の光学顕微鏡写真を取得し、その光学顕微鏡写真において任意の10点における第1金属層m1の厚みを計測して得られた値の平均値をいう。
なお外枠31の最外表面(第1金属層m1の表面)には、必要に応じて、放熱性や外観性を損なわない限りで、耐食、酸化防止、変色防止などを目的として公知の保護層を設けてもよい。この保護層としては、化成処理皮膜やクロメート皮膜など公知の種々の表面処理皮膜を目的に応じて適用してもよい。この場合、第1金属層10側の表面だけ保護層を設けてもよいし、第2金属層20側の表面だけ保護層を設けてもよいし、双方の表面に保護層を設けてもよい。
<第2金属層m2>
上記した第1金属層m1と圧延接合される第2金属層m2は、第1金属層m1とは種類の異なる金属材料で構成されている。そして図3及び図4からも明らかなとおり、この第2金属層m2は、少なくとも最も外側に配置される第1金属層m1よりも内側(圧延接合体が2層構成の場合には回路や電源などを覆うように内面側に配置)に配置される。
なお、本実施形態の第2金属層m2は、例えば、第1金属層m1よりも高い熱伝導率を有する金属を第2金属層m2としてもよいが、これに限らない。または、本実施形態の第2金属層m2は、例えば、第1金属層m1よりも比重の軽い金属を第2金属層m2としてもよいが、これに限らない。これにより、スマートフォンなどのモバイル電子機器100の筐体に本実施形態の中間フレーム型筐体30を適用した場合、放熱性の良い又は軽量な、もしくはこれら二つを両立した筐体とすることが可能となる。
第2金属層m2となる金属板としては、例えばFe、又はTi、Ni、Al、Mg、Cu、若しくはこれらのいずれかを基とする合金などが例示できる。このうち、軽量で高い熱伝導率を有し、且つ非磁性であるアルミニウム板又はアルミニウム合金板や、高い熱伝導率を有し、且つ非磁性であるCu板又はCu合金板が第2金属層m2として好適である。
このうちアルミニウム合金板については、アルミニウム以外の金属元素として、Mg、Mn、Si、Zn及びCuから選ばれる少なくとも1種の添加金属元素を1重量%超で含有するアルミニウム合金の板材を用いることが好ましい。かようなアルミニウム合金としては、例えばJISに規定のAl−Cu系合金(2000系)、Al−Mn系合金(3000系)、Al−Si系合金(4000系)、Al−Mg系合金(5000系)、Al−Mg−Si系合金(6000系)及びAl−Zn−Mg系合金(7000系)を用いることができる。
このうち、プレス成形性、強度、耐食性の観点から3000系、5000系、6000系及び7000系のアルミニウム合金が好ましく、更にコストを鑑みると5000系のアルミニウム合金がより好ましく、この場合にはMgを0.3重量%以上含有してもよい。
また、純Cu板については、例えばJISに規定の無酸素銅(C1020、C1011)、タフピッチ銅(C1100)、脱酸銅(C1201、C1220、C1221)を用いることができる。さらに、Cu合金板については強度の観点からコルソン銅、ジルコニウム銅、ベリリウム銅、チタン銅が好ましい。
第2金属層m2の厚みは、第1金属層10よりも厚いことが好ましいが、これに限らない。第2金属層m2の厚みとしては、特に制限はないが、例えば0.05mm〜2.5mm程度であれば好適である。このうち第2金属層m2の厚みの下限としては、中間フレーム型筐体30として加工する観点からは0.1mm以上が好ましく、機械的強度も鑑みると0.2mm以上がより好ましい。一方で、第2金属層m2の厚みの上限としては、軽量化やコストの観点から1.7mm以下であることが好ましく、さらに好ましくは1.1mm以下である。
この第2金属層m2の厚みは、上記した第1金属層m1の厚みと同様な手法で計測した。
上記したとおり、中間フレーム型筐体30を構成する圧延接合体の第1金属層m1と第2金属層m2は、それぞれ上記した材料によって種々の組み合わせを取り得る。
以下、表1に代表的な組み合わせの構成例を示す。
表1に示すとおり、中間フレーム型筐体30を構成する圧延接合体は、例えば、SUS層(第1金属層m1)とAl層(第2金属層m2)とが積層された構成、又は、SUS層(第1金属層m1)とCu層(第2金属層m2)とが積層された構成であることが好ましい。このうち例えばSUS層(第1金属層m1)とAl層(第2金属層m2)とが積層された構成の場合には、上述した効果に加えて更に軽量化も実現することが可能となる。
あるいは、中間フレーム型筐体30を構成する圧延接合体は、Ti層とAl層とが積層された構成であってもよい。この場合、これらの金属材料の特性上からアルマイト処理が可能となることから、Ti層は第1金属層m1と第2金属層m2のいずれか一方であってもよく、Al層も第1金属層m1と第2金属層m2のいずれか他方であってもよい。
なお、この表1における構成1〜5に記載されたAl、Ti、及びCuは、それぞれの合金を含んでいてもよい。そして上述したとおり、本実施形態における「合金」とは1%以上他の金属元素を含むものと定義しているので、例えば表1の構成6における「純Al」は1%以上他の金属元素を含んでいないAlと言える。
<中間フレーム型筐体30(圧延接合体)の厚み>
この第1金属層m1と第2金属層m2で構成された中間フレーム型筐体30(圧延接合体)の厚みは、特に限定されず、例えば平坦部分の厚みとして、0.2mm〜1.7mmであり、好ましくは0.3mm〜1.2mm、より好ましくは0.4mm〜1mmなどが例示される。
かような厚みを有する中間フレーム型筐体30(圧延接合体)は、上記したとおりその金属層を構成する材料にも依るが、第1金属層m10の厚みは、例えば0.01mm〜0.7mmであり、好ましくは0.045mm〜0.6mm、より好ましくは0.05mm〜0.5mmである。一方で、第2金属層m2の厚みは、同様にその金属層を構成する材料にも依るが、例えば0.05mm〜2.5mm、好ましくは0.1mm〜1.7mm、より好ましくは0.2mm〜1.1mmである。
<中間フレーム型筐体30(圧延接合体)のピール強度>
本実施形態においては、密着強度の指標としてピール強度(180°ピール強度、180°剥離強度ともいう)を用いる。本実施形態における中間フレーム型筐体30(圧延接合体)におけるピール強度は、60N/20mm以上であり、優れた絞り加工性を有するという観点からは、好ましくは80N/20mm以上であり、より好ましくは100N/20mm以上である。なお、中間フレーム型筐体30として3層以上からなる圧延接合体を用いる場合には、各接合界面において、ピール強度が60N/20mm以上であることが望ましい。
本実施形態において、圧延接合体のピール強度は、第1金属層m1と第2金属層m2で構成された圧延接合体から幅20mmの試験片を抽出(作製)し、第1金属層m1と第2金属層m2を一部剥離した後、厚膜となっている層側(厚膜層側)又は硬質となっている層側(硬質膜側)を固定し、他方の層を固定側と180°反対側へ引っ張った際に引きはがすのに要する力を測定した。よって、本実施形態のピール強度における単位としては、N/20mmを用いた。
<中間フレーム型筐体30(圧延接合体)の伸び>
本実施形態における中間フレーム型筐体30(圧延接合体)は、好ましくは、試験片の幅が12.5mmの引張試験による伸びが20%以上であり、良好なプレス加工性の観点から、より好ましくは30%以上である。かような引張試験による伸びは、JIS Z 2241に規定される破断伸び(%)の測定に準じて、例えば後述する引張り強さ試験の試験片を用いて測定することができる。
<中間フレーム型筐体30(圧延接合体)の引張強さ>
本実施形態における中間フレーム型筐体30(圧延接合体)は、好ましくは、試験片の幅が12.5mmの引張試験による引張強さが200MPa以上であり、十分な強度およびプレス加工性を有するという観点から、より好ましくは240MPa以上である。
ここで引張強さとは、JIS Z 2241に規定された最大試験力Fmに対応する応力を指す。かような引張強さは、例えばテンシロン万能材料試験機 RTC−1350A(株式会社オリエンテック製)を用い、JIS Z 2241(金属材料引張試験方法)に準じて測定することができる。
なお、試験片の幅12.5mmは、JIS Z 2241における試験片13B号の仕様である。
また、上記した中間フレーム型筐体30(圧延接合体)の伸びも鑑みると、好ましくは、引張試験による伸びが35%以上及び引張試験による引張強さが200MPa以上である。
<中間フレーム型筐体30(圧延接合体)の比重>
本実施形態における中間フレーム型筐体30(圧延接合体)は、高い加工性を有するため、中間フレーム型筐体30となる圧延接合体の比重(g/cm)は、2.75〜8.90であるが第1金属層と第2金属層との組合せによって好ましい範囲は変化する。つまり、表1の構成1においては好ましくは3.10〜5.50であり、また表1の構成2においては8.40〜8.85であり、表1の構成3においては2.80〜4.00である。
圧延接合体の比重(g/cm)が2.75未満であれば筐体としての強度を十分に確保することができず、一方で8.90を超えると重量がかさんでしまい製品としての競争力が減退してしまうからである。
<中間フレーム型筐体30(圧延接合体)の厚み比率>
本実施形態における中間フレーム型筐体30(圧延接合体)は、2層構成の場合には第1金属板m1と第2金属板m2とが圧延接合される。このとき、中間フレーム型筐体30(圧延接合体)全体の厚みをTとし、第1金属板m1の厚みをT1、第2金属板m2の厚みをT2とすると、厚みTに対する厚みT1の比率(100×T1/T)=5.0%〜75.0%の関係を満たすことが好ましく、より好ましくは10.0%〜65.0である。
なお本実施形態における「中間フレーム型筐体30(圧延接合体)の厚み」とは、圧延接合体のうち平坦な領域における任意の30点における厚みをマイクロメータなどで測定して得られた測定値の平均値をいう。
<圧延接合体の製造方法>
次に図6〜図9を適宜参照しつつ、本実施形態の電子機器用筐体の製造方法について説明する。
まずステップS101では、上記した第1金属層m1と第2金属層m2で構成された板状(矩形状の)圧延接合体を準備する。
第1金属層m1と第2金属層m2を圧延接合する方法としては、例えば以下に例示する冷間圧延接合法、温間圧延接合法や表面活性化接合法など公知の接合方法を採用することができる。
このうち冷間圧延接合法は、第1金属層m1と第2金属層m2の接合面に対してブラシ研磨などを施し、両者を重ね合せて冷間圧延して接合した後、焼鈍処理を施して圧延接合体を得る方法である。なお、この冷間圧延の工程は多段階で行ってもよく、また焼鈍処理後に調質圧延を加えてもよい。この方法では、最終的な圧下率として例えば20〜90%の範囲で第1金属層m1と第2金属層m2が圧延接合される。
なお、冷間圧延接合法で製造する場合には、上記圧下率を考慮して、原板の厚みは以下のように設定することが好ましい。
すなわち、第1金属層m1の厚みは、0.0125mm〜6mm、好ましくは0.056mm〜5mm、より好ましくは0.063mm〜4mmである。
また、第2金属層m2の厚みは、0.063mm〜25mm、好ましくは0.13mm〜17mm、より好ましくは0.25mm〜11mmである。
一方で温間圧延接合法では、同様に第1金属層m1と第2金属層m2の接合面にブラシ研磨などを施した後、両者を200〜500℃に加熱して温間圧延して接合する。この方法では、最終的な圧下率15〜40%程度で圧延接合される。
なお温間圧延接合法で製造する場合、上記圧下率を考慮して、原板の厚みは以下のように設定することが好ましい。
すなわち、第1金属層m1の厚みは、0.012mm〜1mm、好ましくは0.053mm〜0.83mm、より好ましくは0.059mm〜0.067mmである。
また、第2金属層m2の厚みは、アルミニウム合金の場合を例にとると、0.059mm〜4.2mm、好ましくは0.19mm〜2.8mm、より好ましくは0.24mm〜1.8mmである。
また、表面活性化接合法については、(A)上記した第1金属層m1及び第2金属層m2の互いの接合面を表面処理する工程、(B)表面処理した表面同士を所定の圧下率で圧接して接合する工程、(C)所定の温度環境下でバッチ焼鈍又は連続焼鈍を行う工程、の順に説明する。
まず(A)第1金属層m1及び第2金属層m2の互いの接合面を表面処理する工程としては、例えばスパッタエッチングが好適である。このスパッタエッチング処理は、例えば次のようにして行われる。すなわち、まず幅100mm〜600mm程度の長尺コイルとして第1金属層m1となる第1金属板及び第2金属層m2となる第2金属板を用意し、この第1金属板及び第2金属板をそれぞれアース接地した一方の電極とする。
そして、絶縁支持された他の電極との間に1MHz〜50MHzの交流を印加してグロー放電を発生させて、このグロー放電によって生じたプラズマ中に露出される電極の面積を他の電極の面積の1/3以下としてスパッタエッチング処理を行う。なおスパッタエッチング処理中は、アース接地した電極が冷却ロールの形をとっており部材の温度上昇を防いでいる。
このスパッタエッチング処理では、真空下で金属板の接合する面を不活性ガスによりスパッタすることにより、表面の吸着物を除去するとともにこの表面の酸化物層の一部又は全部を除去する。この不活性ガスとしては、例えばアルゴン、ネオン、キセノン、クリプトン等や、これらを少なくとも1種類含む混合気体を適用してもよい。
また、スパッタエッチングの処理条件は、金属板の種類等に応じて適宜調整可能であるが、例えば真空下で100W〜10kWのプラズマ出力、ライン速度0.5m/分〜30m/分程度で行ってもよい。このときの好ましい真空度としては、例えば1×10−5Pa〜10Pa程度が例示できる。
次に(B)表面処理した表面同士を所定の圧下率で圧延して接合する工程について説明する。
上記したようなスパッタエッチングを経た第1金属板及び第2金属板の表面同士の圧延は、例えばロール圧延によって行うことができる。このロール圧延の圧延線荷重は、特に限定されないが、例えば0.1tf/cm〜10tf/cmの範囲に設定して行ってもよい。例えば圧延ロールのロール直径が100mm〜250mmのとき、ロール圧延の圧延線荷重は、より好ましくは、0.1tf/cm〜3tf/cmであり、さらに好ましくは0.3tf/cm〜1.8tf/cmである。
なおロール圧延による接合は、板表面への酸素の再吸着を防止するなどの観点から、非酸化雰囲気中、例えば真空中やAr等の不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
また、第1金属板及び第2金属板の表面同士の圧延における所定の圧下率としては、圧延接合体の用途に応じて種々設定できるが、例えば本実施形態では、圧延接合体の圧下率として25%以下、好ましくは15%以下、さらに好ましくは10%以下、などの条件が例示できる。
なお、第1金属板の圧下率の下限については、うねりを抑制するためには0%に近いほど好ましい。一方で、第1金属板と第2金属板の接合力を向上させる上では、好ましくは0.5%以上であり、より好ましくは2%以上であることが例示できる。
また、第1金属板の圧下率の上限については、好ましくは10%以下であり、より好ましくは8%以下であることが例示できる。
上記圧下率などを考慮して、表面活性化接合法における原板の厚みは、以下のように設定することが好ましい。
すなわち、第1金属層m1となる金属板(原板)の厚みは、0.01mm〜0.8mm、好ましくは0.1mm〜0.7mm、より好ましくは0.2mm〜0.7mmである。
また、第2金属層m2となる金属板(原板)の厚みは、0.05mm〜1.0mm、好ましくは0.1mm〜0.9mm、より好ましくは0.2mm〜0.8mmである。
次に、(C)所定の温度環境下でバッチ焼鈍又は連続焼鈍を行う工程について説明する。
上記した圧延接合によって得られた圧延接合体は、必要に応じて、さらに熱処理を行ってもよい。この熱処理によって、第1金属層m1と第2金属層m2との界面のひずみが除去され、そして界面の密着性をさらに向上させることができる。また、例えば第2金属層m2がアルミニウム合金層である場合には焼鈍を兼ねることができるため、この熱処理を適宜「焼鈍」とも称している。
かような熱処理(焼鈍)温度は、例えばステンレス層(第1金属層m1)とアルミニウム合金層(第2金属層m2)からなる場合、バッチ焼鈍の場合は例えば200℃〜370℃、連続焼鈍の場合は例えば300〜800℃に圧延接合体の温度を加熱する条件などが例示できる。この熱処理では、第1金属層m1に含まれる金属元素(例えばステンレス層の場合はFe、Cr、Ni)が第2金属層m2に熱拡散する。なお、第1金属層m1に含まれる金属元素と、第2金属層m2に含まれる金属元素とを、相互に熱拡散させてもよい。
なお、上記熱処理(焼鈍)温度について、例えばステンレス層(第1金属層m1)とCu層(第2金属層m2)からなる場合には、バッチ焼鈍と連続焼鈍の場合で例えば500℃〜900℃である。一方、例えばTi層(第1金属層m1)とAl層(第2金属層m2)からなる場合には、バッチ焼鈍の場合で例えば200℃〜500℃であり、連続焼鈍の場合では例えば300℃〜800℃である。
なお、熱処理(焼鈍)の時間は、バッチか又は連続かといった形式や圧延接合体のサイズに応じて適宜設定することができる。一例として、バッチ処理の場合には、圧延接合体が上記した目的の温度になってから0.5〜10時間だけ均熱保持してもよい。一方で連続処理の場合には、圧延接合体が上記した目的の温度になってから20秒〜5分間だけ均熱保持してもよい。
続くステップS102では、上記のようにして得られた平面視が矩形状(すなわち板状)の圧延接合体に対し、この板状の圧延接合体をプレス成形することで、図7及び図8に示すごとき電子機器用筐体の外枠31となる側面35bを含む凹状体35を形成する(このプレス成形を「第1プレス成形」とも称する)。
なお図7及び図8から明らかなとおり、凹状体35は、底部35aとその周縁を側面35bが囲むバスタブ型の形状を有している。このとき、第2金属層m2が凹状体35の内周面(凹部の内側)に露出するように、換言すれば、第1金属層m1が凹部の外側に位置付けられるようにプレス成形される。
次いで本実施形態においては、ステップS105における第2プレス成形に移行する。
すなわち、本ステップにおいては、電子機器100の表示板10と背面板20との間に位置可能なように、圧延接合体で構成された外枠31の内側に中間ボード32を形成する。より具体的には、図9に示すとおり、上記圧延接合体で構成された凹状体35に対して底部35aを底上げするようにプレス成形することで、外枠31に対して階段部33aを有する接続部33を介して接続された中間ボード32を形成する(このプレス成形を「第2プレス成形」とも称する)。
なお、このステップS105の第2プレス成形時に、外枠31と中間ボード32との間に1又は複数の空孔34を形成してもよく、さらには中間ボード32の平坦部にも1又は複数の空孔を形成してもよい。また、かような空孔の形成タイミングは上記に限られず、例えばステップS102とステップS105の間すなわち第2プレス成形の前において、予め凹状体35の底部35aと側面35bとの間に1又は複数の空孔34を形成してもよく、このときさらに底部35aに1又は複数の空孔を形成してもよい。このように第2プレス成形の前において上記した空孔を形成することで、第2プレス成形自体を容易にするといった効果も発揮できる。
あるいは、ステップS105を経た後で、別途、外枠31と中間ボード32との間や中間ボード32の平坦部に1又は複数の空孔を形成してもよい。
このようにステップS105を経ることで本実施形態の中間フレーム型筐体30が形成されるが、本実施形態においてはステップS105の後にステップS106を更に有していてもよい。
すなわち、この場合には、ステップS105で形成した中間ボード33の表面を研削して当該中間ボード32の厚みを減らす。なお、中間ボード33の研削は、中間ボード33全体でも良いし、部分的に行っても良い。部分的に中間ボード33を研削する理由としては、実装材料の位置や厚みによって実装スペースを変化させるためである。
また、中間ボード32の表面に対する研削方法としては、特に制限はないが、例えばCNCフライス盤による削り出しの他、ダイヤモンド砥粒を配列した砥石による研削方法など公知の種々の手法を適用できる。これにより、中間ボード32の強度や放熱性は確保しつつ薄型軽量化することができ、以って中間フレーム型筐体30の軽量化に寄与することができる。
以上の工程を経ることで、上記した中間フレーム型筐体30がプレス成形される。そして本実施形態の中間フレーム型筐体30は、特に外枠31、中間ボード32および接続部33が同一の圧延接合体で一体的にプレス形成されているため、高い意匠性を有しつつ軽量で優れた加工性と放熱性を高い次元で両立させることができる。
なお、上記した圧延接合体における金属材料の組み合わせとしては、例えばSUS層(第1金属層m1)とAl層(第2金属層m2)とが積層された構成、又はSUS層(第1金属層m1)とCu層(第2金属層m2)とが積層された構成などが例示できる。このとき、上述のとおりSUS層が電子機器100の外側に露出するよう外枠31における最も外側に配置されるので、より優れた意匠性を確保することが可能となっている。
あるいは、圧延接合体における金属材料の他の組み合わせとして、Ti層とAl層とが積層された構成であってもよい。この場合、Ti層は第1金属層m1と第2金属層m2のいずれか一方であってもよいし、Al層は第1金属層m1と第2金属層m2のいずれか他方であってもよい。
II.第2実施形態
<電子機器200>
次に図6、及び図10〜12を用いて第2実施形態に係る電子機器200について説明する。この第2実施形態の電子機器200は、中間フレーム型筐体30における外枠と中間ボードとが一体的に形成されておらず別箇の部材である点に主な特徴がある。よって以下では、第1実施形態と同じ機能の構成要素には同一の参照番号を付してその説明は適宜省略する。
まず図12に示すとおり、本実施形態の電子機器200は、上記した表示板10、背面板20、および中間フレーム型筐体30を有している。このうち、本実施形態の中間フレーム型筐体30は、外枠36と、この外枠36とは別体の中間ボード38とを含んで構成されている。
外枠36は、図10及び図11に示すとおり、上記した第1実施形態と同じ圧延接合体で構成されており、上記したとおり第1金属層m1が電子機器200の外側側面に露出するよう当該外枠36における最も外側に配置されている。一方、本実施形態における圧延接合体も2層構造となっているので、第2金属層m2が外枠36の内周面(内側)に露出するように配置されている。なお、本実施形態の圧延接合体についても、2層構成に限られず3層以上の構成であってもよい。
中間ボード37は、外枠36を構成する圧延接合体とは異なる金属で構成されて、この外枠36に対して固着されている。より具体的に、本実施形態では、固着部38を介して外枠36と中間ボード37とが固着されている。なお、固着部38による固着態様は、溶接であってもよいし、公知の接着剤を介した固定手法であってもよく、公知の種々の固定方法を採用してもよい。
また、中間ボード37の材質としては、上記した第1金属層m1や第2金属層m2で例示した各種の元素からなる金属材や、公知の鋼材などが挙げられる。一例として、本実施形態の中間ボード37は、筐体内の放熱性向上などを目的として、Al合金からなる板材を用いている。
かような電子機器200に適用される中間フレーム型筐体30の製造方法について、図6を用いて説明する。
すなわち、ステップS102までの工程は上記した第1実施形態と同様であるが、本実施形態では、ステップS102の後はステップS103に移行する。
すなわちステップS103においては、凹状体35の底部35aを例えばプレスして打ち抜く打ち抜き加工などで除去する。なお、この底部35の除去態様は、上記の他、公知の種々の手法を用いることができる。より具体的に、例えば凹状体35に対してレーザーなどによって底部35aを凹状体35から切断してもよいし、ドリルとワイヤーカット加工を組み合わせて底部35aを切削加工してもよい。
あるいは、凹状体35の底部35aを除去する加工に限らず、ステップS102及びステップS103の代替として、当初から外枠36となる加工方法を採用してもよい。より具体的には、短冊状の圧延接合体の板を準備した後に、回転輪の間などに圧延接合体の板を通板して枠体を成形するロールフォーミングと称される加工方法によって外枠36を形成してもよい。
ステップS103の後は、次いでステップS104において中間ボード37を外枠36の内側に固着部38を介して固着する。かような固着手法についてはすで既述のとおりであるので、その説明は省略する。
以上の工程を経ることで、本実施形態の電子機器200に搭載可能な中間フレーム型筐体30が形成される。なお第1実施形態と同様に、ステップS104の後において、ステップS106を経由して中間ボード37の表面を研削して厚みを調整してもよい。
III.第3実施形態
<電子機器300>
次に図13を用いて第3実施形態に係る電子機器300について説明する。この第3実施形態の電子機器300は、第2実施形態に比して、中間ボードも圧延接合体によって構成されている点に主な特徴がある。よって以下では、上記各実施形態と同じ機能の構成要素には同一の参照番号を付してその説明は適宜省略する。
すなわち同図に示すとおり、本実施形態の電子機器300に適用可能な中間フレーム型筐体30は、圧延接合体で構成された中間ボード39を含んで構成されている。
より具体的に中間ボード39は、第3金属層m3と第4金属層m4とが圧延接合された圧延接合体となっている。
このうち第3金属層m3及び第4金属層m4の材質は、上記した第1金属層m1や第2金属層m2で例示した金属元素などが例示できる。
しかして本実施形態の中間ボード39は、外枠36とは異なる金属元素からなる圧延接合体で構成されている点に特徴がある。すなわち第1実施形態においては、中間ボード32を構成する圧延接合体は、外枠31と同じ2種以上の金属層から成っていた。しかしながら本発明はこの例に限られず、本実施形態のように、中間ボード39が、外枠36を構成する圧延接合体と少なくとも1つが異なる2種以上の金属層からなる圧延接合体で構成されていてもよい。
一例としてではあるが、本実施形態の外枠36と中間ボード39における好ましい金属の組み合わせ例を表2に示す。
<実施例>
以下に実施例を挙げて本発明について具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
表面活性化接合法によりステンレス板とアルミニウム合金板との圧延接合体(厚み:0.924mm)を作製した。すなわちまず、第1金属層m1となる金属板として厚み0.2mmのステンレス板(SUS304)を用い、第2金属層m2として厚み0.8mmのアルミニウム合金板(A5052)を用いた。SUS304とA5052に対してスパッタエッチング処理を施した。SUS304についてのスパッタエッチングは、0.3Pa下で、プラズマ出力700W、10分間の条件にて実施し、A5052についてのスパッタエッチングは、0.3Pa下で、プラズマ出力700W、10分間の条件にて実施した。
スパッタエッチング処理後のSUS304とA5052を、常温で、圧延ロール径130〜180mm、圧延線荷重1.5tf/cm〜3.0tf/cmの加圧力にてロール圧接により接合して、SUS304とA5052の圧延接合体を得た。この圧延接合体に対し、300℃〜350°の温度環境下において、1〜2時間の条件でバッチ焼鈍を行った。
得られた圧延接合体において、第1金属層m1(ステンレス層)の厚みは0.19mm、第2金属層m2(アルミニウム合金層)の厚みは0.74mmであった。したがって、実施例1における圧延接合体の全体における厚みTに対する第1金属層m1の厚みT1の比率(T1/T)は20.7%となった。
<実施例2−4>
原板の第1金属層m1及び/又は第2金属層m2の厚みを変更したこと以外は、実施例1と同様にして、これら実施例2−4の圧延接合体を得た。
<実施例5>
原板の第1金属層m1の厚み、接合時の圧延線荷重を3.0tf/cm〜6.0tf/cmの加圧力に変更することによる圧下率以外は、実施例1と同様にして実施例5の圧延接合体を得た。
<実施例6>
表面活性化接合法によりTi板とアルミニウム合金板との圧延接合体(厚み:0.78mm)を作製した。すなわちまず、第1金属層m1となる金属板として厚み0.1mmのTi板を用い、第2金属層m2として厚み0.8mmのアルミニウム合金板(A5052)を用いた。そしてこのTi板とアルミニウム板に対してスパッタエッチング処理を施した。Ti板についてのスパッタエッチングは、0.3Pa下で、プラズマ出力700W、15分間の条件にて実施し、アルミニウム板についてのスパッタエッチングは、0.3Pa下で、プラズマ出力700W、15分間の条件にて実施した。
スパッタエッチング処理後のTi板とアルミニウム板を、常温で、圧延ロール径130〜180mm、圧延線荷重2.0tf/cm〜3.0tf/cmの加圧力にてロール圧接により接合して、Ti板とアルミニウム板の圧延接合体を得た。この圧延接合体に対し、300℃の温度環境下において、1時間の条件でバッチ焼鈍を行った。
得られた圧延接合体において、第1金属層m1(Ti層)の厚みは0.09mm、第2金属層m2(アルミニウム合金層)の厚みは0.69mmであった。したがって、実施例6における圧延接合体の全体における厚みTに対する第1金属層m1の厚みT1の比率(T1/T)は11.8%となった。
<実施例7−9>
原板の第1金属層m1及び第2金属層m2の厚みをそれぞれ変更したこと以外は、実施例6と同様にして、これら実施例7−9の圧延接合体を得た。
<実施例10>
表面活性化接合法によりステンレス板とCu板との圧延接合体(厚み:0.975mm)を作製した。すなわちまず、第1金属層m1となる金属板として厚み0.2mmのステンレス板(SUS304)を用い、第2金属層m2として厚み0.5mmのCu板(無酸素銅 C1020)を用いた。これらSUS304とCu板に対してスパッタエッチング処理を施した。SUS304についてのスパッタエッチングは、0.3Pa下で、プラズマ出力700W、10分間の条件にて実施し、Cu板についてのスパッタエッチングは、0.3Pa下で、プラズマ出力700W、10分間の条件にて実施した。
スパッタエッチング処理後のステンレス板とCu板を、常温で、圧延ロール径130〜180mm、圧延線荷重1.0tf/cm〜2.0tf/cmの加圧力にてロール圧接により接合して、ステンレス板とCu板の圧延接合体を得た。この圧延接合体に対し、700℃の温度環境下において、0.5時間の条件でバッチ焼鈍を行った。
得られた圧延接合体において、第1金属層m1(ステンレス層)の厚みは0.5mm、第2金属層m2(Cu層)の厚みは0.475mmであった。したがって、実施例10における圧延接合体の全体における厚みTに対する第1金属層m1の厚みT1の比率(T1/T)は51.3%となった。
[180°ピール強度]
上記した各実施例で得られた圧延接合体から幅20mmの短冊で切り出して作製し、第1金属層m1と第2金属層m2を一部剥離後、第2金属層m2側を固定し、第1金属層m1を第2金属層m2側と180°反対側へ、引張速度50mm/分にて引っ張った際に引きはがすのに要する力(単位:N/20mm)を、テンシロン万能材料試験機 RTC−1350A(株式会社オリエンテック製)を用いて測定した。
[圧延接合体の比重]
上記した各実施例で得られた圧延接合体を基準サイズに切り出し、重量を測定した。また、この基準サイズに切り出した圧延接合体の厚みを、上記で説明した「第1金属層m1の厚み」を測定する際の方法と同様の手法で測定し、これら基準サイズでの面積と重量及び厚みを用いて各圧延接合体の密度を比重として算出した。
[引張強さ]
テンシロン万能材料試験機 RTC−1350A(株式会社オリエンテック製)を用いて、試験片としてJIS Z 2241に記載の試験片13B号の仕様を用いて、JIS Z 2241(金属材料引張試験方法)に準じて測定した。
[伸び]
上記した引張強さ試験の試験片を用い、JIS Z 2241に記載される破断伸びの測定に準じて測定した。
[中間フレーム型筐体への成形]
上記した実施例1、5、6、8〜10で得られた圧延接合体を用い、図6を用いて説明した手法によって中間フレーム型筐体を得た。
なお、中間フレーム型筐体の構造としては、最も厳しい仕様が要求される実施形態1で説明した外枠31と中間ボード32とが一体的に形成された構造とした。すなわち、実施例1−10で得られた圧延接合体を用いて第1プレス成形によって凹状体を形成した後に、さらに第2プレス成形によって底部を底上げして段差(階段部)を介して中間ボードを形成した。
これらの実施例で得られた圧延接合体を用いて製造された中間フレーム型筐体は、軽量で且つ高強度と高い放熱性を兼ね備えており、さらに外枠の外観性・意匠性も良好なものであった。これに加え、実施例では外枠31と中間ボード32とが一体的に形成された構造としたため、プレス成形を用いて良好な生産性をも確保することができた。なお、実施例1−10で得られた圧延接合体を用いて第2実施形態や第3実施形態で示した中間フレーム型筐体を作製しても、同様に優れた外観・意匠性を持ち、加えて軽量で且つ高強度と高い放熱性を兼ね備えたものとなる。
以上で説明した実施例1−10の圧延接合体の構成、諸特性を表3に示す。
上記した各実施形態と各実施例は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば上記第1実施形態では、例えば図5における状態で中間ボード32の上側(+Z方向)に表示板10が配置されるとともに下側に背面板20が配置されていたが、この態様に限られない。すなわち、図5における状態で中間ボード32の上側に背面板20を配置するとともに下側に表示板10を配置してもよい。これによれば、相対的に広い面積が確保可能な側に表示領域を接地することが可能となる。
また、上記第1実施形態では、例えば図5(a)における外枠31の開放端部(背面版20側)を内側に向けて折り曲げ加工を入れた形態としたが、この形態に限られず例えば図4に示す形状のように上記開放端部をそのままにして内側に折り曲げ加工をせずともよい。
同様に、上記第2実施形態や第3実施形態でも、図12や図13に示すように外枠36の上下端の開放端部を内側に向けて折り曲げ加工を入れた形態としたが、この形態に限られず上記開放端部を折り曲げ加工せずに断面がH状となる形状としてもよい。
本発明の圧延接合体および中間フレーム型筐体は、例えばスマートフォンなどの電子機器の筐体などに用いられることで優れた外観性と放熱性などを示すので、幅広い分野の産業への適用が可能である。
10 表面板
20 背面板
30 中間フレーム型筐体
31、36 外枠
32、37、39 中間ボード
33 接続部
34 空孔
35 凹状体
m1 第1金属層
m2 第2金属層
m3 第3金属層
m4 第4金属層

Claims (16)

  1. 表示板と背面板を有する電子機器に搭載される電子機器用筐体であって、
    互いに異なる2種以上の金属層から成る圧延接合体で構成され、前記表示板と前記背面板の側方を囲む外枠と、
    前記表示板と前記背面板との間に位置するように前記外枠と接続されるとともに、少なくとも1層以上の金属層で構成される中間ボードと、
    を含むことを特徴とする電子機器用筐体。
  2. 前記中間ボードは、2種以上の金属層から成る圧延接合体で構成されている請求項1に記載の電子機器用筐体。
  3. 前記中間ボードを構成する圧延接合体は、前記外枠と同じ前記2種以上の金属層から成る請求項2に記載の電子機器用筐体。
  4. 前記圧延接合体は、前記外枠においては最も外側に配置される第1金属層と、この第1金属層とは異なる金属元素で構成された第2金属層とが圧延接合されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子機器用筐体。
  5. 前記第1金属層は、Fe、Ti、Ni、Al、Mg、Cu又はこれらのいずれかを基とする合金からなり、
    前記第2金属層はFe、又はTi、Ni、Al、Mg、Cu、若しくはこれらのいずれかを基とする合金からなる請求項4に記載の電子機器用筐体。
  6. 前記圧延接合体の厚み(T)に対する第1金属層の厚みT1の比率(100×T1/T)が、5.0%〜75.0%である請求項4又は5に記載の電子機器用筐体。
  7. 前記圧延接合体の伸びは、20%以上である請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子機器用筐体。
  8. 前記圧延接合体のピール強度は、当該圧延接合体から幅20mmの試験片を抽出して評価した場合に60N/20mm以上である請求項1〜7のいずれか一項に記載の電子機器用筐体。
  9. 前記圧延接合体の比重は、2.75〜8.90である請求項1〜8のいずれか一項に記載の電子機器用筐体。
  10. 前記外枠と前記中間ボードとは、互いの周縁で接続部を介して一体的に形成されたプレス成形品であり、
    前記接続部には、前記外枠の周縁から前記中間ボードの周縁にかけて段差が形成されてなる請求項1〜9のいずれか一項に記載の電子機器用筐体。
  11. 前記外枠の周縁と前記中間ボードの周縁との間には空孔が形成されてなる請求項10に記載の電子機器用筐体。
  12. 表示板と背面板を有する電子機器に搭載される電子機器用筐体の製造方法であって、
    板状の圧延接合体をプレス成形することで、前記電子機器用筐体の外枠となる側面を含む凹状体を形成する工程と、
    前記電子機器の表示板と背面板との間に位置可能なように、前記圧延接合体で構成された外枠の内側に中間ボードを形成する工程と、
    を含むことを特徴とする電子機器用筐体の製造方法。
  13. 前記圧延接合体で構成された凹状体に対して底部を底上げするようにプレス成形することで、外枠に対して段差を有する接続部を介して接続された中間ボードを形成する請求項12に記載の電子機器用筐体の製造方法。
  14. 前記中間ボードは、前記圧延接合体とは異なる金属で構成されて、前記外枠に対して固着される請求項12に記載の電子機器用筐体の製造方法。
  15. 前記中間ボードの表面を研削して当該中間ボードの厚みを減らす工程をさらに含む請求項12〜14のいずれか一項に記載の電子機器用筐体の製造方法。
  16. 前記圧延接合体は、前記外枠においては最も外側に配置される第1金属層と、この第1金属層とは異なる金属元素で構成された第2金属層とが圧延接合されてなる請求項12〜15のいずれか一項に記載の電子機器用筐体の製造方法。
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