JP2019120873A - 画像形成装置 - Google Patents

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Takeshi Ishida
健 石田
和裕 倉持
Kazuhiro Kuramochi
和裕 倉持
誠亮 前田
Seisuke Maeda
誠亮 前田
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Abstract

【課題】転写メモリの発生を防止し、かつ、トナーの飛び散りを抑制することができる画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、感光体上に形成したトナー像を、像担持体に転写する転写部と、転写前の感光体の表面に、トナー色の吸収が40%以下となる波長であって、感光体が当該感光体の表面に残留する電荷を除去するための感度を示す波長の光を照射する転写前除電部と、を備える。例えば、転写部は、シアンのトナー像を前記像担持体に転写する。【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
一般に、電子写真プロセス技術を利用した画像形成装置(プリンター、複写機、ファクシミリ等)においては、画像データに基づく光が、一様に帯電した感光体(例えば感光ドラム)に対して照射(露光)されることにより、感光体表面に静電潜像が形成される。そして、静電潜像が形成された感光体にトナーが供給されることにより、静電潜像が可視化されてトナー像が形成される。このトナー像が、直接又は中間転写体を介して間接的に用紙に転写された後、定着装置で加熱、加圧されることにより、用紙に画像が形成される。
感光体表面に硬化表面層が使用された場合、感光体表面における非画像部(トナー像が形成されない領域)へ流れ込む転写電流が、画像部(トナー像が形成される領域)へ流れ込む転写電流より多くなる。その結果、非画像部の電位が大幅に低下し、その後の帯電によっても、非画像部を所定の電位に戻すことができない現象である転写メモリが発生する場合がある。転写メモリは、感光体ドラムの2周目以降のハーフトーン濃度を上げるため、例えば、図1に示すように、1回転目に非画像部となり、2回転目に画像部となる領域の濃度と1回転目、2回転目共に画像部となる領域の濃度との差(濃度差)になって現れる。
転写メモリの発生を防止するために、例えば、転写前の感光体に光を照射するための照射部材が設けられる画像形成装置がある(例えば、特許文献1)。
特開2011−144812号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載された画像形成装置では、新たに、トナーの飛び散りが発生して、画質が低下する場合があるという問題点があった。
本発明は、転写メモリの発生を防止し、かつ、トナーの飛び散りを抑制することができる画像形成装置を提供することである。
上記の目的を達成するため、本発明における画像形成装置は、
感光体上に形成したトナー像を、像担持体に転写する転写部と、
転写前の前記感光体の表面に、トナー色の吸収が40%以下となる波長であって、前記感光体が当該感光体の表面に残留する電荷を除去するための感度を示す波長の光を照射する転写前除電部と、
を備える。
本発明によれば、転写メモリの発生を防止し、かつ、トナーの飛び散りを抑制することができる。
転写メモリによる現象の一例を示す図 本発明の実施の形態に係る画像形成装置を概略的に示す図 画像形成装置の構成を示すブロック図 メイン除電部等の配置を示す図 トナーの飛び散りの原因を説明するための図 光源波長に対する電荷発生層の吸光度を表す図 光源波長に対する電荷発生層の感度を表す図 実施例等における感光体ドラムを用いて、転写メモリ及びトナーの飛び散りを実験した結果を示す図
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図2は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図3は、本実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す。図2、3に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421(像担持体)に一次転写し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙S(記録媒体)に二次転写することにより、画像を形成する。
また、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
図3に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60および制御部100を備える。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103等を備える。CPU101は、ROM102から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM103に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御部100は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部100は、例えば、外部の装置から送信された画像データ(入力画像データ)を受信し、この画像データに基づいて用紙Sに画像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11および原稿画像走査装置12(スキャナー)等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることができる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部100から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部100に出力する。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、制御部100の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42等を備える。
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、又はKを添えて示すこととする。図2では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、ドラムクリーニング装置415、メイン除電部416(本発明の「転写後除電部」対応)及び転写前除電部417等を備える。
感光体ドラム413は、例えばアルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)、を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo-conductor)である。電荷発生層は、電荷発生材料(例えばフタロシアニン顔料)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト)に分散させた有機半導体からなり、露光装置411による露光により一対の正電荷と負電荷を発生する。電荷輸送層は、正孔輸送性材料(電子供与性含窒素化合物)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト樹脂)に分散させたものからなり、電荷発生層で発生した正電荷を電荷輸送層の表面まで輸送する。電荷輸送層の表面には、保護層(OCL:Overcoat Layer)が設けられている。保護層は、高分子化合物を有し、感光体ドラム413の表面がドラムクリーニング装置415などとの接触により摩耗するのを抑制する。なお、保護層の詳細については、後述する。
制御部100が感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、感光体ドラム413は一定の周速度で回転する。
帯電装置414は、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。
現像装置412は、例えば二成分現像方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレード等を有し、一次転写後に感光体ドラム413の表面に残存する転写残トナーを除去する。
図4は、メイン除電部416等の配置を示す図である。
メイン除電部416は、図4に示すように、感光体ドラム413の回転方向において一次転写ニップ(後述する)と帯電装置414との間に配置されている。メイン除電部416は、一次転写後の感光体ドラム413の表面に残留する電荷の極性と逆極性の電圧を電極に印加して、残留電荷を除去する。なお、メイン除電部416は、感光体ドラム413の表面に光を照射することにより残留電荷を除去してもよい。
転写前除電部417は、図4に示すように、感光体ドラム413の回転方向において現像装置412と一次転写ニップ(後述する)との間に配置されている。転写前除電部417は、トナー像が形成された感光体ドラム413の表面に光を照射することによって電荷を除去する。感光体ドラム413の表面に照射される光の波長は、電荷発生層に含有される電荷発生物質(CGM)が感度を示す波長範囲である。
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424、及びベルトクリーニング装置426等を備える。
中間転写ベルト421は無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも1つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向下流側に配置されるローラー423Aが駆動ローラーであることが好ましい。これにより、一次転写部におけるベルトの走行速度を一定に保持しやすくなる。駆動ローラー423Aが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。
一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
二次転写ローラー424は、駆動ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるバックアップローラー423Bに対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から用紙Sへトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側(一次転写ローラー422と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
その後、用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が用紙Sに二次転写される。具体的には、二次転写ローラー424に二次転写バイアスを印加し、用紙Sの裏面側(二次転写ローラー424と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は用紙Sに静電的に転写される。トナー像が転写された用紙Sは定着部60に向けて搬送される。
ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421の表面に摺接するベルトクリーニングブレード等を有し、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。なお、二次転写ローラー424に代えて、二次転写ローラーを含む複数の支持ローラーに、二次転写ベルトがループ状に張架された構成(いわゆるベルト式の二次転写ユニット)を採用しても良い。
定着部60は、用紙Sの定着面(トナー像が形成されている面)側に配置される上加圧ローラー63、用紙Sの裏面(定着面の反対の面)側に配置される下加圧ローラー65、及び加熱源60C等を備える。上加圧ローラー63に下加圧ローラー65が圧接されることにより、用紙Sを狭持して搬送する定着ニップが形成される。
定着部60は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた用紙Sを定着ニップで加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー像を定着させる。定着部60は、定着器F内にユニットとして配置される。定着部60の詳細については後述する。
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52、及び搬送経路部53等を備える。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙Sが予め設定された種類毎に収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53a等の複数の搬送ローラー対を有する。
給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
上記の画像形成装置1におけるメイン除電部416が感光体ドラム413の表面に残留する電荷を放電により除去することによって、転写メモリの発生を防止することができる。また、転写前除電部417が、転写前の感光体ドラム413の表面に光を照射することにより、転写メモリの発生をさらに防止することができる。しかし、転写前の感光体ドラム413の表面に光を照射した場合、トナーの飛び散りが発生するおそれがある。
以下に、トナーの飛び散りについて図5を参照して説明する。例えば、画像部(トナー像が形成された領域)にシアントナーがあり、シアンの吸収波長(高吸収率の波長)と転写前除電部417から感光体ドラム413の表面に照射される光の波長(光源波長)とが重なった場合、画像部における電荷発生層(CGL)の電圧低下は、図5に示すように、非画像部(トナー像が形成されない領域)におけるCGLの電圧低下に比べて小さい。これにより、非画像部におけるCGLから表面に移動するプラスの電荷量が、画像部におけるCGLから表面に移動するプラスの電荷量より多くなり、画像部と非画像部との間の電位差が大きくなる。その結果、画像部から非画像部へトナーの飛び散りが発生すると考えられる。以上の考察によれば、トナーの飛び散りは、光源波長に対するトナーの吸収率に応じて悪化する。
本実施の形態では、転写前除電部417の光源波長は、トナーの吸収率が低い波長に設定される。また、転写前除電部417の光源波長は、画像部と非画像部との間の電位差を小さくするような性質を有する波長に設定される。
次に、光源波長に対するシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーの各吸収率[%]について説明する。
トナーの各吸収率は、実験等により得られる。例えば、555nmから750nmまでの光源波長に対するシアントナーの吸収率は、80%以上である。換言すれば、555nmから750nmまでの範囲は、シアントナーの吸収波長(高吸収率の波長)であると言える。
また、例えば、505nmから590nmまでの光源波長に対するマゼンタトナーの吸収率は、80%以上である。換言すれば、505nmから590nmまでの範囲は、マゼンタトナーの吸収波長であると言える。
また、例えば、380nmから480nmまでの光源波長に対するイエロートナーの吸収率は、80%以上である。換言すれば、380nmから480nmまでの範囲は、イエロートナーの吸収波長であると言える。
上記する光源波長は、トナーの吸収波長であって、トナーの飛び散りが顕著に観察されるため、実用上問題があって許容されない。光源波長は、トナーの飛び散りを抑制する性質を有する波長である必要がある。なお、光源波長は、感光体ドラム413の表面を除電することで、転写メモリの発生を防止することができるように、感光体ドラム413の電荷発生層(CGL)が感度を示す波長である必要がある。
トナーの飛び散りが許容される光源波長(実用上問題がない波長)は、トナーの色とCGLの感度との組合せに基づいて定められる。例えば、シアントナーの飛び散りが許容される場合のトナーの吸収率を例えば40%以下とした場合、シアントナーの飛び散りが許容される光源波長は、800nm以上である。したがって、C成分用の画像形成ユニット41Cにおける転写前除電部417の光源波長は、800nm以上となる。なお、800nm以上の光源波長は、マゼンタトナーおよびイエロートナーの飛び散りが許容される波長でもある。したがって、M成分用の画像形成ユニット41M、Y成分用の画像形成ユニット41Yにおける転写前除電部417の光源波長を、800nm以上としてもよい。
次に、CGLの吸光度および感度について図6Aおよび図6Bを参照して説明する。図6Aは光源波長に対するCGLの吸光度を表す図、図6Bは、光源波長に対するCGLの感度を表す図である。なお、吸光度は、入射光量IがCGLを通過後Iになった場合、吸光度=log(I/I)で表される。感度は、V・cm/ergで表される。
図6AにサンプルであるCGL−1、CGL−9の吸光度を示す。図6Aに示すように、CGLの吸光度は、光源波長が850nmを超える場合に低下する。ここで、CGL−1とは、後述する顔料の合成(1)で作製された感光体ドラムを表し、CGL−9は、後述する顔料の合成(2)で作製された感光体ドラムを表す。
図6BにサンプルCGL−1、CGL−9の感度を示す。図6Bに示すように、CGLの感度は、光源波長が850nmを超える場合に低下する。
つまり、トナーの飛び散りを抑えられる光源波長は、800nm以上である。また、CGLが感度を示す光源波長は、850nm以下である。
なお、光源波長が800nm未満の場合、画像部のシアントナーに光が吸収されるため、トナーの飛び散りを防止する効果を得にくくなる。また、光源波長が850nmを超えた場合、感光体ドラム413の感度が低下するため、感光体ドラム413の表面を除電し難くなって、転写メモリの発生を防止する効果が低下する。
上記の結果から、転写前除電部417から転写前の感光体ドラム413の表面に照射される光の光源波長は、800nm以上、850nm以下に設定される。また、光源波長を、800nmから850nmまで範囲において大きくした場合、トナーの吸収率が小さくなるため、トナーの飛び散りを防止する効果を上げることができる。
また、転写前除電部417から転写前の感光体ドラム413の表面に光を照射した後の画像部の電位Vaと非画像部の電位Vbとの電位差は、転写前除電部417の光源波長が800nm以上、850nm以下に設定された場合、0≦|Va|−|Vb|≦200[V]で表される。
なお、トナーの飛び散りを防止する効果は、電位差の減少に応じて上がるため、電位差は、0≦|Va|−|Vb|≦100[V]であることがより好ましい。電位差を減少させることにより、トナーの飛び散りを防止する効果を上げることができる。
ところで、例えば、光源波長は、温度の変化によって変化する。電位差を0[V]にすることは、光源波長の不安定性に起因して困難となる。そこで、実用上の電位差は、5≦|Va|−|Vb|≦200[V]、または、5≦|Va|−|Vb|≦100[V]に設定される。
以上の画像形成装置1によれば、感光体ドラム413上に形成したトナー像を、記録媒体に転写する画像形成ユニットを有し、転写前の感光体ドラム413の表面に、トナー色の吸収率が40%以下となる波長であって、感光体ドラム413が感度を示す波長の光を照射する転写前除電部417を備えている。これにより、光源波長に対するトナーの吸収率が小さくなるため、トナーの飛び散りを抑制す効果を上げることができる。また、光源波長は、感光体ドラム413が感度を示すため、感光体ドラム413の表面を除電して、転写メモリの発生を防止することができる。
また、上記の画像形成装置1によれば、メイン除電部416が感光体ドラム413の表面を除電することによって、画像部と非画像部との間の電位差が小さくなって、転写メモリの発生をさらに防止することができる。
なお、上記の画像形成装置1においては、転写前除電部417は、Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41の全部に設けられている。しかし、本発明はこれに限らず、トナーの飛び散りは、特にシアントナーを現像するときに発生しやすい傾向にあるため、転写前除電部417は、シアンのトナー像を記録媒体に転写する画像形成ユニット41Cのみに、設けられてもよい。
その他、上記実施の形態は、何れも本発明の実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
〔感光体の作製例1〕
直径30mmのアルミニウム製の円筒体の表面を切削加工し、表面を細かく粗面にした導電性支持体〔1〕を用意した。
(中間層の形成)
下記組成の分散液を同じ混合溶媒にて二倍に希釈し、一夜静置後に濾過(フィルター;日本ポール社製リジメッシュ5μmフィルター使用)し、中間層形成用塗布液〔1〕を調製した。
バインダー樹脂:ポリアミド樹脂「CM8000」(東レ社製) 1部
金属酸化物粒子:酸化チタン「SMT500SAS」(テイカ社製) 3部
溶媒:メタノール 10部
分散機としてサンドミルを用いて、バッチ式で10時間の分散を行った。
中間層形成用塗布液〔1〕を用いて導電性支持体〔1〕上に、浸漬コーティング法で塗布し、乾燥膜厚2μmの中間層〔1〕を形成した。
(電荷発生層の形成)
電荷発生物質:下記顔料(CG−1)20部、バインダー樹脂:ポリビニルブチラール樹脂「#6000−C」(電気化学工業社製)10部、溶媒:酢酸t−ブチル700部、溶媒:4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン300部を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層形成用塗布液〔1〕を調製した。この電荷発生層形成塗布液〔1〕を中間層〔1〕上に浸漬コーティング法で塗布し、乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層〔1〕を形成した。
<顔料(CG−1)の合成>
(1)無定形チタニルフタロシアニンの合成
1,3−ジイミノイソインドリン;29.2部をo−ジクロロベンゼン200部に分散し、チタニウムテトラ−n−ブトキシド;20.4部を加えて窒素雰囲気下に150〜160℃で5時間加熱した。放冷後、析出した結晶を濾過し、クロロホルムで洗浄、2%塩酸水溶液で洗浄、水洗メタノール洗浄して、乾燥後、26.2部(収率91%)の粗チタニルフタロシアニンを得た。
次いで、粗チタニルフタロシアニンを5℃以下において濃硫酸250部中で1時間攪拌して溶解し、これを20℃の水5000部に注いだ。析出した結晶をろ過し、充分に水洗してウエットペースト品225部を得た。
このウエットペースト品を冷凍庫にて凍結し、再度解凍した後、ろ過、乾燥して無定形チタニルフタロシアニン24.8部(収率86%)を得た。
(2)(2R,3R)−2,3−ブタンジオール付加体チタニルフタロシアニン(CG−9)の合成
上記無定形チタニルフタロシアニン10.0部と(2R,3R)−2,3−ブタンジオール0.94部(0.6当量比)(当量比はチタニルフタロシアニンに対する当量比、以後同じ)をオルトクロロベンゼン(ODB)200部中に混合し60〜70℃で6.0時間加熱撹拌した。一夜放置後、該反応液にメタノールを加えて生じた結晶を濾過し、濾過後の結晶をメタノールで洗って((2R,3R)−2,3−ブタンジオール付加体チタニルフタロシアニンを含有する顔料)CG−9:10.3部を得た。顔料(CG−9)のX線回折スペクトルでは、8.3°、24.7°、25.1°、26.5°に明確なピークがある。マススペクトルにおいて576と648にピークがあり、IRスペクトルでは970cm−1付近のTi=O、630cm−1付近にO−Ti−Oの両吸収が現れる。また熱分析(TG)では390〜410℃に約7%の質量減少があることから、チタニルフタロシアニンと(2R,3R)−2,3−ブタンジオールの1:1付加体と非付加体(付加していない)チタニルフタロシアニンの混合物と推定される。
得られた顔料(CG−9)のBET比表面積を流動式比表面積自動測定装置(マイクロメトリックス・フローソープ型:島津製作所)で測定したところ、31.2m/gであった。
(電荷輸送層の形成)
電荷輸送物質:下記化合物A225部、バインダー樹脂:ポリカーボネート樹脂「Z300」(三菱ガス化学社製)300部、酸化防止剤:「Irganox1010」(日本チバガイギー社製)6部、溶媒:THF(テトラヒドロフラン)1600部、溶媒:トルエン400部、シリコーンオイル「KF−50」(信越化学社製)1部を混合し、溶解して電荷輸送層形成用塗布液〔1〕を調製した。
この電荷輸送層形成用塗布液〔1〕を電荷発生層〔1〕の上に円形スライドホッパー塗布装置を用いて塗布し、乾燥膜厚20μmの電荷輸送層〔1〕を形成した。
Figure 2019120873
Figure 2019120873
Figure 2019120873
(保護層の形成)
(1)金属酸化物微粒子の作製
酸化錫(数平均一次粒径:20nm)100部、表面処理剤として上記例示化合物(S−13)30部、トルエン/イソプロピルアルコール=1/1(質量比)の混合溶媒300部の混合液を、ジルコニアビーズとともにサンドミルに入れ約40℃で、回転速度1500rpmで撹拌し、さらに、上記処理混合物を取り出し、ヘンシェルミキサーに投入して回転速度1500rpmで15分間撹拌した後、120℃で3時間乾燥することによって、ラジカル重合性官能基を有する化合物による酸化錫の表面処理を終了し、表面処理済み酸化錫を得た。これを金属酸化物微粒子〔1〕とする。上記のラジカル重合性官能基を有する化合物による表面処理により、酸化錫の粒子表面は上記例示化合物(S−13)により被覆されていた。
(2)保護層の形成
金属酸化物微粒子〔1〕100部、重合性化合物:上記例示化合物(M1)100部、溶媒:sec−ブタノール320部、溶媒:THF(テトラヒドロフラン)80部を遮光下で混合し、分散機としてサンドミルを用いて5時間分散した後、重合開始剤:「イルガキュアー」(BASFジャパン社製)10部を加え、遮光下で撹拌して溶解させ、保護層形成用塗布液〔1〕を調製した。この保護層形成用塗布液〔1〕を電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布装置を用いて塗布して塗膜を形成した。その後、この塗膜を室温で15分間乾燥し、キセノンランプを用いて窒素気流下において、光源と塗膜との間の離間距離を10mmとして、ランプ出力1kWで紫外線を1分間照射して、乾燥膜厚3.0μmの保護層〔1〕を形成し感光体〔1〕を作製した。
<表面保護層を設けない感光体の製造方法>
上記の硬化表面層感光体における電荷輸送層(前述する)において、電荷輸送層の乾燥膜厚を20μmから26μmに変更して、保護層を設けないことにより製造した。
〔評価〕
評価機として、基本的に図2に示す構成を有するコニカミノルタ株式会社製「bizhub PRESS C1100」の装置を用いた。さらに、当該装置に実施例等に応じた転写前除電部および感光体を設けて評価機とした。
<転写メモリ>
温度10℃、湿度15%の環境で、A3サイズの「PODグロスコート紙(100g/m)」」(王子製紙社製)に図1のシアンベタ画像を画出したときの、感光体ドラムの回転周期で現れる転写メモリ(画像部と非画像部との間の濃度差)を目視で観察して下記基準でランク付けを行って評価した。転写メモリ(濃度差)に応じてR5からR1までの5段階のランクに設定した。R3以上を合格とした。なお、R1は、転写メモリがかなりはっきり見えるランクである。R2は、転写メモリがはっきり見えるランクである。R3は、転写メモリがうっすら見えるランクである。R4は、転写メモリがほとんど見えないランクである。R5は、転写メモリが見えないランクである。
<トナーの飛び散り>
温度10℃、湿度15%の環境で、1200dpi、8dotの単色細線チャートをA3サイズの「PODグロスコート紙(100g/m)(王子製紙社製)」に画出し、細線の両側に飛び散ったトナー量を目視にて観察した評価した。トナーの飛び散りに応じてR5からR1までの5段階のランクに設定した。R3以上を合格とした。なお、R1は、飛び散りが極めて顕著に観察されるランクである。R2は、トナーの飛び散りがはっきり観察されるランクである。R3は、トナーの飛び散りがうっすら観察されるランクである。R4は、トナーの飛び散りがほとんど観察されないランクである。R5は、トナーの飛び散りが全く観察されないランクである。
<画像部での転写前イレース吸収率>
画像濃度と同じトナー量をPETシートに印字し、転写前除電部の光源波長に対するトナーの吸収率をUH4150形分光光度計で測定した。
<転写前イレース波長>
転写前除電部の光源波長を、分光放射輝度計CS−2000(コニカミノルタ株式会社製)で測定した。
図7は、実施例等における感光体ドラムを用いて、転写メモリ及びトナーの飛び散りを実験した結果を示す図である。なお、図7における「CG―1」は、無定形チタニルフタロシアニンの顔料(CG−1)が合成された電荷発生層を表す。また、「CG−9」は、2,3−ブタンジオール付加体チタニルフタロシアニン(CG−9)が合成された電荷発生層を表す。また、「転写前イレース」は、転写前除電部が感光体ドラムの表面に光を照射することによって電荷を除去することを表し、「設置」は、転写前除電部の設置の有無を表し、「波長」は、転写前除電部の設置が有りの場合における光源波長を表し、「光量」は、転写前除電部の設置が有りの場合における感光体ドラムの表面に照射される光の光量を表す。また、「画像部での転写前イレース吸収率」は、画像部における光源波長に対するトナーの吸収率を表す。また、「転写メモリ」は、転写メモリの評価を表す。また、「飛び散り」は、トナーの飛び散りの評価を表す。
実施例の結果について説明する。図7に示すように、実施例1の評価機は、光源波長800nmに対するシアントナーの吸収率が39%である点で、光源波長780nmに対するシアントナーの吸収率が41%である比較例2と異なる。実施例1において、転写メモリの評価はR3である。トナーの飛び散りの評価はR3である。実施例1におけるトナーの飛び散りの評価(R3)は、比較例2の評価(R2)より上がった。これは、実施例1において、シアントナーの吸収率が39%であって、トナーの飛び散りを抑制できる上限値40%以下であるためと考えられる。
実施例2の評価機は、光源波長820nmに対するシアントナーの吸収率が35%である点で、光源波長800nmに対するシアントナーの吸収率が39%である実施例1の評価機と異なる。実施例2において、転写メモリの評価はR3である。トナーの飛び散りの評価はR4である。実施例2において、トナーの飛び散りの評価(R4)は、実施例1の評価(R3)より上がった。これは、実施例2において、シアントナーの吸収率が35%であって、トナーの飛び散りを抑制できる上限値40%を大幅に下回ったためと考えられる。
実施例3の評価機は、メイン除電部を有する点で、メイン除電部を有しない実施例1の評価機と異なる。実施例3において、転写メモリの評価はR4である。トナーの飛び散りの評価はR3である。実施例3における転写メモリの評価(R4)は、実施例1の評価(R3)より上がった。これは、実施例3において、メイン除電部が感光体ドラムの表面を除電したためと考えられる。
実施例4の評価機における電荷発生層の種類は、「CG−1」である点で、電荷発生層の種類が「CG−9」である実施例1の評価機と異なる。実施例4における転写メモリの評価(R3)は、実施例1の評価(R3)と変わらない。実施例4におけるトナーの飛び散りの評価(R3)は、実施例1の評価(R3)と変わらない。これは、転写メモリおよびトナーの飛び散りの程度は、電荷発生層の種類によって変わらないことを示している。
実施例5の評価機における転写前除電部417からの光の光量が50μWである点で、13μWである実施例1の評価機と異なる。実施例5における転写メモリの評価(R3)は、実施例1の評価(R3)と変わらない。また、実施例5におけるトナーの飛び散りの評価(R3)は、実施例1の評価(R3)と変わらない。これは、転写メモリおよびトナーの飛び散りの程度は、転写前除電部417から感光体ドラムに照射される光の光量によって変わらないことを示している。
実施例6の感光体ドラムがOCL(保護層)を有しない点で、OCLを有する実施例1の感光体ドラムと異なる。実施例6における転写メモリの評価(R3)は、実施例1の評価(R3)と変わらない。また、実施例6におけるトナーの飛び散りの評価(R3)は、実施例1の評価(R3)と変わらない。これは、転写メモリおよびトナーの飛び散りの程度は、OCLの有無によって変わらないことを示している。
実施例7の評価機がメイン除電部を有している点で、メイン除電部を有していない実施例6の評価機と異なる。実施例7において、転写メモリの評価はR4である。トナーの飛び散りの評価はR3である。実施例7における転写メモリの評価(R4)は、実施例6の評価(R3)より上がった。これは、実施例7において、メイン除電部が感光体ドラムの表面を除電したためと考えられる。
実施例8の評価機は、光源波長820nmに対するシアントナーの吸収率が35%である点で、光源波長800nmに対するシアントナーの吸収率が39%である実施例6の評価機と異なる。実施例8において、転写メモリの評価はR5である。トナーの飛び散りの評価はR4である。実施例8における転写メモリの評価(R5)は、実施例6の評価(R3)より上がった。これは、実施例8の光源波長820nmが転写メモリの発生防止に寄与しているためと考えられる。また、実施例8におけるトナーの飛び散りの評価(R4)は、実施例6の評価(R3)より上がった。これは、実施例8において、シアントナーの吸収率が35%であって、トナーの飛び散りを抑制できる上限値40%を大幅に下回ったためと考えられる。
次に、比較例について説明する。比較例1において、転写メモリの評価はR1である。トナーの飛び散りの評価はR3である。これは、比較例1の評価機が転写前除電部を有しないため、トナーの飛び散りはないが、転写メモリの発生を防止できないためと考えられる。
比較例2の評価機は、光源波長780nmに対するシアントナーの吸収率が41%である点で、光源波長800nmに対するシアントナーの吸収率が39%である実施例1の評価機と異なる。比較例2において、転写メモリの評価はR3である。トナーの飛び散りの評価はR2である。比較例2におけるトナーの飛び散りの評価(R2)は、実施例1の評価(R3)より下がった。これは、光源波長780nmに対するシアントナーの吸収率が41%であって、トナーの飛び散りを抑制できる上限値40%を超えたためと考えられる。
比較例3の評価機は、転写前除電部を有しない点で、転写前除電部を有している実施例6と異なる。比較例3において、転写メモリの評価はR2である。トナーの飛び散りの評価はR3である。比較例3におけるトナーの飛び散りの評価(R2)は、実施例6の評価(R3)より下がった。これは、比較例3においては、転写前除電部を有しないため、トナーの飛び散りを抑制できないためと考えられる。
比較例4の評価機は、光源波長780nmに対するシアントナーの吸収率が41%である点で、光源波長800nmに対するシアントナーの吸収率が39%である点で、実施例6の評価機と異なる。比較例4において、転写メモリの評価はR3である。トナーの飛び散りの評価はR2である。比較例4におけるトナーの飛び散りの評価(R2)は、実施例6の評価(R3)より下がった。これは、比較例4において、光源波長780nmに対するシアントナーの吸収率が41%であって、トナーの飛び散りを抑制できる上限値40%を超えたためと考えられる。
以上の実施結果から、転写メモリの発生を防止し、かつ、トナーの飛び散りを抑制するためには、転写前除電部を設け、光源波長を800nm以上、850nm以下にする必要があることがわかった。
1 画像形成装置
10 画像読取部
20 操作表示部
30 画像処理部
40 画像形成部
50 用紙搬送部
60 定着部
100 制御部
411 露光装置
412 現像装置
413 感光体ドラム
414 帯電装置
415 ドラムクリーニング装置
416 メイン除電部
417 転写前除電部
421 中間転写ベルト
422 一次転写ローラー

Claims (6)

  1. 感光体上に形成したトナー像を、像担持体に転写する転写部と、
    転写前の前記感光体の表面に、トナー色の吸収が40%以下となる波長であって、前記感光体が当該感光体の表面に残留する電荷を除去するための感度を示す波長の光を照射する転写前除電部と、
    を備える、
    画像形成装置。
  2. 前記転写部は、シアンのトナー像を前記像担持体に転写する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記波長のピークは、800nm以上である、
    請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記波長のピークは、850nm以下である、
    請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記感光体における電荷輸送層の表面には、高分子化合物を有する保護層が設けられている、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 転写後の前記感光体の表面に残留する電荷を除去する転写後除電部を備える、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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