JP2019120404A - 管継手 - Google Patents
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Abstract
Description
この管継手では、パイプの外周面で止水するため、パイプの内周面で止水する構成と比較して、パイプ内の空間容積を確保しやすく、パイプと継手本体との接続による圧力損失を低減することができる。
本発明に係る管継手は、開口端部の内周面に収容凹部が形成された筒状の継手本体と、前記開口端部に取付けられ、かつ前記開口端部と同軸をなす開口部が形成された筒状のブッシュと、前記収容凹部に収容され、前記開口端部から前記継手本体の内側に挿入されたパイプの外周面と当接するシール部材と、前記開口端部と、前記ブッシュの頂壁部と、の間に、前記継手本体の中心軸線に沿う軸方向に延びるように設けられた隙間に配置され、前記パイプの抜けを抑制する抜け止めリングと、前記隙間において、前記抜け止めリングを前記軸方向に挟む前記頂壁部の反対側に配置され、前記シール部材を前記継手本体に固定する固定部材と、を備えていることを特徴とする管継手。
このため、パイプの内側に、継手本体とパイプとを止水するシール部材を設けるような構成と比較して、パイプ内の空間容積を確保して、パイプと継手本体との接続による圧力損失を低減することができる。
このため、収容凹部を、軸方向に向けて開口した状態で形成することが可能になり、例えば射出成形により形成する場合には型抜きが容易になることで、継手本体の内周面に収容凹部を容易に形成することができる。
以上により、パイプ内の空間容積を確保して、パイプと継手本体との接続による圧力損失を低減しながら、管継手を簡易な構成により容易に製造することができる。
この場合には、継手本体が透過性を有しているので、開口端部から継手本体の内側に挿入されたパイプを、外部から視認することができる。これにより、パイプの継手本体への接続作業において、パイプが規定長さ継手本体の内側に挿入されたことを確実に把握することができる。
このため、継手本体の内側において、ブッシュよりも挿入方向の奥側にパイプが挿入されてはじめて外部からパイプを視認することが可能になり、パイプが適切に挿入されていることを確実に把握することができる。
この場合には、装着筒部に取付けられるブッシュにより、装着筒部の内側に位置するパイプを視認することができない。
このため、ブッシュよりも挿入方向の奥側に位置する支持筒部の内側にパイプが挿入されてはじめて、外部からパイプを視認することが可能になり、パイプが適切に挿入されていることを確実に把握することができる。
この場合には、装着筒部の内周面に収容凹部が形成されているので、収容凹部に収容されるシール部材を外部から視認することができない。このため、シール部材を継手本体の内部に挿入されたパイプと誤認するのを防ぐことができる。
この場合には、内筒体をパイプの端部に挿入した状態で、パイプを継手本体の内側に挿入することで、パイプが径方向の内側に変形するのを抑制することができる。
この場合には、抜け止めリングと、ブッシュの頂壁部と、の軸方向の間に、すべり部材が配置されている。このためすべり部材と抜け止め部材との間の摩擦抵抗を低減することで、すべり部材が抜け止め部材に対して周方向に回転することができる。
これにより、継手本体に挿入されたパイプを周方向に回転させた際に、抜け止め部材がパイプとともに回転することができ、パイプが抜け止め部材から抜けるのを抑制することができる。
以下、図1および図2を参照し、本発明の第1実施形態に係る管継手10について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る管継手10は、建物内の給水、給湯、あるいは空調機器用の配管を接続するための部材である。図示の例では、管継手10は、中央部を基準として、両側に対称な形状をなしている。以下の説明では、一方側の構成について説明する。
管継手10は、開口端部11Fの内周面に、収容凹部11Dが形成された筒状の継手本体11を備えている。
また、軸方向から見た平面視で中心軸線Oと交差する方向を径方向といい、前記平面視で中心軸線O回りに周回する方向を周方向という。
継手本体11における軸方向の内側には、径方向の内側に向けて突出する内フランジ部11Aが形成されている。内フランジ部11Aは、継手本体11の内周面に、全周にわたって延びている。
継手本体11の軸方向の中間部分には、径方向の外側に向けて突出する外フランジ部11Bが形成されている。外フランジ部11Bは、継手本体11の外周面に、全周にわたって延びている。継手本体11の外周面のうち、外フランジ部11Bの上方に位置する部分には雄ねじ部11Cが形成されている。
ブッシュ12の軸方向の内側における内周面には、径方向の外側に向けて窪む係合凹部12Cが形成されている。係合凹部12Cは全周にわたって延びている。
ブッシュ12の下端部は、継手本体11の外フランジ部11Bに軸方向に当接している。
なお、継手本体11およびブッシュ12を金属材料により形成してもよい。この場合には鋳造、鍛造、および切削加工等により形成することができる。
この隙間には、パイプ60の抜けを抑制する抜け止めリング26、および抜け止めリング26をこの隙間に固定する固定部材25が、この順にブッシュ12の頂壁部12Aから軸方向に並べられて配置されている。すなわち、固定部材25は、前記隙間において、抜け止めリング26を軸方向に挟む頂壁部の反対側に配置されている。
管継手10の開口部12E内に挿入されたパイプ60の外周面に、抜け止めリング26の係合歯26Bが食い込むことで、パイプ60が管継手10の開口部12Eから軸方向に抜けるのを抑止する。
係合環部25Aは、固定部材25の内端面における内周縁部に、全周にわたって形成されている。係合環部25Aは、継手本体11における開口端部11Fの内側に嵌合されている。これにより、固定部材25および継手本体11を、強固に係合することができる。
椀状凹部25Bの内側に、抜け止めリング26の係止環部26Aが配置されている。
すなわち、固定部材25によるシール部材20の固定とは、シール部材20が収容凹部11D内から、軸方向の外側に向けて離脱するのを抑制していることを意味し、固定部材25がシール部材20と常に当接していることを意味するものではない。なお、固定部材25の係合環部25Aが、シール部材20に軸方向の外側から当接していてもよい。
シール部材20は、収容凹部11Dの内周面と当接している。
継手本体11は、ブッシュ12が径方向の外側から取付けられる装着筒部13と、装着筒部13を支持する支持筒部14と、を備えている。
装着筒部13および支持筒部14は一体に形成されている。支持筒部14の基端部の内周面に、内フランジ部11Aが形成されている。支持筒部14の外径は、装着筒部13の外径よりも小さくなっている。装着筒部13の内周面に、収容凹部11Dが形成されている。
このため、継手本体11のうち、ブッシュ12が径方向の外側から取付けられる装着筒部13では、開口端部11Fから継手本体11の内側に挿入されたパイプ60を、外部から視認することができなくなっている。ブッシュ12の全光線透過率(JIS K 7375:2008)は、0〜50%が好ましい。ブッシュ12の全光線透過率は、継手本体11の全光線透過率よりも低い。
内筒体50は、パイプ60を形成する材料よりも剛性の高い、例えば金属材料や樹脂材料等により形成されている。
内筒体50をパイプ60の端部に挿入した際に、先端フランジ部52はパイプ60の外側に位置する。
挿入筒部51および先端フランジ部52それぞれの色は互いに異なっている。パイプ60の端部に挿入した際に外部に露出する先端フランジ部52に、例えば蛍光色等の視認性のよい色を付してもよい。
施工現場では、内筒体50を保持する継手用キャップが取り外され、さらに内筒体50が継手用キャップから取り外される。次に、図1に示すように、内筒体50は、管継手10に接続されるパイプ60が、開口部12Eに挿入される際に、パイプ60の端部内に挿入される。この際、先端フランジ部52が、パイプ60の開口端縁に引っ掛かることで開口端縁に位置するように配置される。
このため、パイプ60の内側に、継手本体11とパイプ60とを止水するシール部材20を設けるような構成と比較して、パイプ60内の空間容積を確保して、パイプ60と継手本体11との接続による圧力損失を低減することができる。
このため、収容凹部11Dを、軸方向に向けて開口した状態で形成することが可能になり、例えば射出成形により形成する場合には型抜きが容易になることで、継手本体11の内周面に収容凹部11Dを容易に形成することができる。
以上により、パイプ60内の空間容積を確保して、パイプ60と継手本体11との接続による圧力損失を低減しながら、管継手10を簡易な構成により容易に製造することができる。
このため、継手本体11の内側において、ブッシュ12よりも挿入方向の奥側にパイプ60が挿入されてはじめて外部からパイプ60を視認することが可能になり、パイプ60が適切に挿入されていることを確実に把握することができる。
このため、ブッシュ12よりも挿入方向の奥側に位置する支持筒部14の内側にパイプ60が挿入されてはじめて、外部からパイプ60を視認することが可能になり、パイプ60が適切に挿入されていることを確実に把握することができる。
黒:L*=0〜15、a*はいずれの数値でもよいが好ましくは0、b*もいずれの数値でもよいが好ましくは0
白:L*=85〜100、a*はいずれの数値でもよいが好ましくは0、b*もいずれの数値でもよいが好ましくは0
赤:L*=20〜80(好ましくは35〜65)、a*=35〜60、b*=−10〜40
赤紫:L*=20〜80(好ましくは35〜65)、a*=30〜60、b*=−5〜40
黄緑:L*=20〜80(好ましくは35〜65)、a*=−60〜−30、b*=−10〜35
ブッシュ12の色および内筒体50の色につき、CIELABの3要素の数値の総和の差が100以上あると、視認しやすい。
また、継手本体11が内筒体50を備えているので、内筒体50をパイプ60の端部に挿入した状態で、パイプ60を継手本体11の内側に挿入することで、パイプ60が径方向の内側に変形するのを抑制することができる。
次に、本発明の第2実施形態について、図3を参照して説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
すべり部材27はリング状をなしている。すべり部材27は例えば金属材料等の表面の摩擦係数が小さい材料により形成されることが好ましい。すべり部材27の内周縁と、パイプ60の外周面と、の間には径方向の隙間が設けられている。
このためすべり部材27と抜け止め部材との間の摩擦抵抗を低減することで、すべり部材27が抜け止め部材に対して周方向に回転することができる。
これにより、継手本体11に挿入されたパイプ60を周方向に回転させた際に、抜け止め部材がパイプ60とともに回転することができ、パイプ60が抜け止め部材から抜けるのを抑制することができる。
次に、本発明の第3実施形態について、図5を参照して説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
スペーサ部材30は、一方のシール部材20を収容凹部11D内に収容した状態で、収容凹部11Dの内周面に形成された段差と軸方向に当接するように収容される。その後、他方のシール部材20を収容凹部11D内に収容する。
次に、本発明の第3実施形態について、図5を参照して説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
継手本体31の収容凹部11Dは多段状に形成されている。収容凹部11D内に、シール部材20、固定部材25、および抜け止めリング26が軸方向に並べられて配置されている。
また、上記各実施形態においては、ブッシュ12が一定の透過性を有していない構成を示したが、このような態様に限られない。ブッシュ12は一定の透過性を有してもよい。
また、上記各実施形態においては、内筒体50が、挿入筒部51と先端フランジ部52とを備え、挿入筒部51および先端フランジ部52それぞれの色は互いに異なっている構成を示したが、このような態様に限られない。内筒体50は挿入筒部51と先端フランジ部52とを備えなくてもよいし、挿入筒部51と先端フランジ部52とは、同じ色であってもよい。
11、31 継手本体
11D 収容凹部
11F 開口端部
12、32 ブッシュ
12A 頂壁部
12E 開口部
13 装着筒部
14 支持筒部
20 シール部材
25 固定部材
26 抜け止めリング
27 すべり部材
50 内筒体
51 挿入筒部
52 先端フランジ部
60 パイプ
Claims (8)
- 開口端部の内周面に収容凹部が形成された筒状の継手本体と、
前記開口端部に取付けられ、かつ前記開口端部と同軸をなす開口部が形成された筒状のブッシュと、
前記収容凹部に収容され、前記開口端部から前記継手本体の内側に挿入されたパイプの外周面と当接するシール部材と、
前記開口端部と、前記ブッシュの頂壁部と、の間に、前記継手本体の中心軸線に沿う軸方向に延びるように設けられた隙間に配置され、前記パイプの抜けを抑制する抜け止めリングと、
前記隙間において、前記抜け止めリングを前記軸方向に挟む前記頂壁部の反対側に配置され、前記シール部材を前記継手本体に固定する固定部材と、を備えていることを特徴とする管継手。 - 前記継手本体は、前記パイプを、外部から視認できる程度の透過性を有していることを特徴とする請求項1に記載の管継手。
- 前記ブッシュは、前記パイプを、外部から視認できる程度の透過性を有していないことを特徴とする請求項2に記載の管継手。
- 前記継手本体は、前記ブッシュが径方向の外側から取付けられる装着筒部と、
前記装着筒部を支持する支持筒部と、を備えていることを特徴とする請求項3に記載の管継手。 - 前記収容凹部は、前記装着筒部の内周面に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の管継手。
- 前記パイプの端部に挿入され、前記パイプの径方向の内側への変形を抑制する内筒体を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の管継手。
- 前記内筒体は、前記パイプに沿って延びる挿入筒部と、
前記挿入筒部の端部に接続され、径方向の外側に向けて突出する先端フランジ部と、を備え、
前記挿入筒部および前記先端フランジ部それぞれの色は互いに異なっていることを特徴とする請求項6に記載の管継手。 - 前記抜け止めリングと、前記ブッシュの頂壁部と、の軸方向の間には、すべり部材が配置されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の管継手。
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