JP2019120216A - ファンおよびその製造方法 - Google Patents

ファンおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019120216A
JP2019120216A JP2018001581A JP2018001581A JP2019120216A JP 2019120216 A JP2019120216 A JP 2019120216A JP 2018001581 A JP2018001581 A JP 2018001581A JP 2018001581 A JP2018001581 A JP 2018001581A JP 2019120216 A JP2019120216 A JP 2019120216A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fan
ring member
manufacturing
weight
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018001581A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019120216A5 (ja
Inventor
佑規 伊東
Sukenori Ito
佑規 伊東
古川 仁一
Jinichi Furukawa
仁一 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2018001581A priority Critical patent/JP2019120216A/ja
Publication of JP2019120216A publication Critical patent/JP2019120216A/ja
Publication of JP2019120216A5 publication Critical patent/JP2019120216A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

【課題】樹脂成形により製造される回転部材を備えたファンにおいて、回転部材に設けられるハブ部分が小さい場合、あるいは無いファンの場合でも、成形時に重量バランス調整作業を的確に遂行できるファンおよびその製造方法を得る。【解決手段】成形時において径方向の寸法LRを調整することにより重量バランスを調整可能に構成された溝状凹部UCからなる重量調整部6を樹脂成形されるメインボード3で構成される回転部材の周方向に複数箇所設けた。【選択図】図2

Description

この発明は、ファンおよびその製造方法、特に、樹脂成形用の金型によって製造されるファンおよびその製造方法に関するものである。
回転バランスが必要なファンを樹脂成形により製造する場合、一般的に後工程においてバランス調整が行われている。このバランス調整には、従来、バランスの取れる場所に金属製のクリップなどのウェイトを接着剤により取付けるか、またはウェイト取付位置があらかじめ特定できる場合には成形金型の一部分をあらかじめウェイトの重量と同量削っておき、ファンの肉厚でバランスを取る、などの手法が知られている。
後者の手法では、成形後のウェイト取付作業が不要になるメリットがあるが、ウェイト取付位置を特定するための試作調整作業に手間がかかるなどの問題があり、この課題を解決するために、ファンのハブ部分に成形時において軸方向に長さLを可変することにより重量調整可能な重量調整部を設け、成形時に該重量調整部の重量を任意に調整設定できるようにした発明が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−320538号公報
上記特許文献1のような軸方向に長さを可変とする重量調整部を設ける金型構造では、重量調整部に製品突き出しのための勾配を付けることができない。そのため、重量の調整量が多い場合(つまり、軸方向の重量調整部の変化量が多い場合)、製品突き出し時の重量調整部における製品と金型との抵抗が大きくなり、製品が変形したり突き出しができなくなるという問題があった。また、ハブが小さい場合やハブが無い構造の回転体には適用できないという問題があった。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、成形時に重量バランス調整作業を的確に遂行できるファンおよびその製造方法を得ようとするものである。
本発明に係るファンは、所定材料で成形される回転部材を備え、成形時において径方向の寸法を調整することにより重量バランスを調整可能に構成された重量調整部が前記回転部材に設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明に係るファンの製造方法は、所定材料で成形される回転部材に重量調整部を設けたファンを製造するにあたり、前記重量調整部における径方向の寸法を、成形時において調整することにより前記回転部材の重量バランスを調整するようにしたことを特徴とするものである。
本発明によれば、成形時の重量調整部における径方向の寸法調整によりバランス調整作業を的確に遂行できるファンおよびファンの製造方法を得ることができる。
本発明に係る実施の形態1におけるターボファンの構成を示す側面図および正面図である。 本発明に係る実施の形態1におけるファン部品の構成を示す断面図および正面図である。 本発明に係る実施の形態1における金型の構成を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態1における金型の構成および動作を説明する説明図である。 図4に示す金型の一部における拡大図である。 図4に示す金型の一部における拡大側面図である。 本発明に係る実施の形態1における可動板の形状例を示した説明図である。 本発明に係る実施の形態2におけるターボファンの構成を示す側面図および正面図である。 本発明に係る実施の形態2における金型の構成を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態2における金型の構成および動作を説明する説明図である。 本発明に係る実施の形態3におけるプロペラファンの構成を示す正面図である。 図11に示すプロペラファンにおける一部の拡大図である。 本発明に係る実施の形態3における金型の構成を示す一部の断面図である。 図13に示す金型の一部の拡大図である。 本発明に係る実施の形態3における金型の構成および動作を説明する説明図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1によるファンおよびその製造方法を図1から図7について説明する。実施の形態1では図1に示すようなターボファン1につき樹脂成形を適用して製作する場合を例として説明する。図1に示すターボファン1は、ファン部品としてシュラウド2、メインボード3とブレード4で構成される。なお、図1(a)はターボファン1の側面図、図1(b)はターボファン1の正面図を示している。
図2は実施の形態1におけるターボファン1の回転部本体を構成するファン部品(図の例ではメインボード3)の構造を示す図で、図2(a)はメインボード3の断面図、図2(b)はメインボード3の正面図を示している。メインボード3はファンモーターなどの駆動軸が嵌合される駆動軸嵌合部5とメインボード3の外周部に径方向に伸縮する寸法調整可能な溝状凹部UCからなる重量調整部6が1箇所以上の複数箇所に設けられている。この重量調整部6における径方向の長さ寸法LRが成形時に任意に調整されるようになっており、これらの重量調整部6が、回転バランスが適正になるように都度調整されて成形されている。
図3および図4は実施の形態1におけるターボファンのファン部品(図の例ではメインボード3)を樹脂材料で成形するための金型10の構造を示している。図3は固定型11と可動型12からなる金型10の断面図を示し、図4は可動型12の構造および動作を示している。
固定型11は、駆動軸嵌合部5を保持しインサート成形するためのシャフト13を有しており、可動型12は、キャビティ14と、成形後に金型から成形品を突き出すためのエジェクタ15と、重量調整部6を形成するための可動板16と、可動板16を径方向の任意な位置に移動させるための移動機構17から構成される。
移動機構17は図4では油圧シリンダーで示しているが、可動板16が所望の速度で所望の位置に移動できる機器であれば、LMガイド(Linear Motion Guide)あるいはボールねじ機構などと組み合わせたサーボモータであっても、リニアサーボモータであっても、エアーシリンダーであっても良い。
なお、図4(a)は設けられた可動板16を全て引っ込めた場合の図、図4(b)は設けられた可動板16を全て前進させた場合の図である。図4(c)は所定の可動板16を前進させて重量調整する場合を示している。
図5は可動型12の可動板16の部分を拡大した図であるが、可動板16の先端部16aは、メインボード3の外周と同一の半径を有しており、可動板16が最も後退している場合にメインボード3の外周が滑らかに接続されるように構成している。
さらに、図6は可動板16の断面を示した図であるが、可動板16は図6に示すとおり勾配部16bを備えており、成形品の突き出し時に可動型12と成形品に余分な摩擦抵抗が発生しない構造になっている(いわゆる、抜き勾配)。この勾配は、使用する樹脂や製造条件などで決定される。
また、可動板16の断面形状は、成形品が突き出しできれば何でもよく、例えば、図7(a)に示すような半円状や、図7(b)に示すような多角形状や、空気抵抗を極力減らすために図7(c)に示すように曲率をなだらかに変化させた曲面などでも良い。
なお、ここでは金型構造を簡略化しているため図示および説明していないが、一般的に成形に必要な構造および機能は適宜有しているものとする。このように構成した金型によれば、ターボファンのファン部品を成形する際に、例えば図4中、(c)に示すように可動板16を移動させる長さによりファン部品のバランス調整を行うことができ、従来実施していた後工程でのウェイトによる回転バランス調整作業が不要になる。
(1)本発明に係る実施の形態1におけるファンは、図1から図7に示されている通り、次の構成が適用されている。
ファン本体における送風のための回転部材を構成するファン部品としてのメインボード3は、樹脂材料などの所定材料を成形材料として成形により形成されて、駆動軸嵌合部5と一体に結合されるものであり、樹脂成形時において径方向に長さ寸法を可変とし径方向の寸法LRを調整することにより重量バランスを調整可能に構成された溝状凹部UCからなる重量調整部6がメインボード3からなる前記回転部材の径方向に延在して周方向に複数箇所設けられていることを特徴とする。
この構成により、成形時の重量調整部における径方向の長さ寸法LRの調整によって前記回転部材に関するバランス調整作業を的確に遂行できるファンを得ることができるものであり、ハブ部分が小さい場合、あるいは無いファンの場合でも、後工程でのウェイトによるバランス調整作業が不要になるファンを得ることができるという効果がある。
(2)本発明に係る実施の形態1におけるファンの製造方法では、次の方法が適用されている。
メインボード3からなる前記回転部材の周方向に複数箇所設けられている前記重量調整部6の少なくとも1箇所で樹脂材料などの所定材料による成形時に径方向の長さ寸法LRを調整しバランス調整を行うことを特徴とする。
これにより、成形時の重量調整部6における径方向の長さ寸法LRの調整により前記回転部材に関するバランス調整作業を的確に遂行できるファンの製造方法を得ることができるものであり、ハブ部分が小さい場合、あるいは無いファンの場合でも、後工程でのウェイトによるバランス調整作業が不要になるファンの製造方法を得ることができるという効果がある。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2によるファンおよびその製造方法を図8から図10までについて説明する。実施の形態2では図8に示すようなターボファン20を例として説明する。なお、図8(a)はターボファン20の側面図、図8(b)はターボファン20の正面図を示している。
ターボファン20は、実施の形態1で説明したのと同一の構成のシュラウド21、メインボード22、ブレード23、重量調整部24に加えて、駆動軸嵌合部として例えば特許文献:特開2003‐269381で示されているような、ラバーボスからなるファンボス25を備えている。上記特許文献では、送風機用電動機の回転振動を直接伝達させないため、送風機のファンボス25の内輪部材25aと外輪部材25bとの間に防振ゴム25cを挟み接着することにより一体成形してラバーボスからなるファンボス25を構成している。
しかし、内輪と外輪を別部材としたことでターボファン20の重心のばらつきが大きくなり、後工程で実施する回転バランス調整の時間が増加すること、ラバーボスからなるファンボス25によって重心が異なるため、従来実施していた金型を削る方法では回転バランスの調整作業が出来ないことなどの課題があった。
そこで、実施の形態2ではターボファン20のファン部品(図の例ではメインボード22)を成形するための金型30を図9、図10のように構成した。図9は、固定型31と可動型32からなる金型30の断面図、図10は可動型32の構造および動作を示している。固定型31は、ラバーボス25を保持しインサート成形するためのシャフト33と、シャフト33を軸中心に回転させる回転機構34を有しており、回転機構34は、ラバーボスからなるファンボス25の重心を測定する重心測定機構35と、制御装置36とに電気的に接続されている。
回転機構34は、図中ではサーボモータの例を示すが、シャフト33が所望の速度で所望の角度に回転できる機器であれば、ロータリーエアーシリンダーなどの空圧機器や油圧機器であっても良い。可動型32は、キャビティ37と、成形後に金型から成形品を突き出すためのエジェクタ38と、重量調整部24を形成するための可動板39と、可動板39を径方向の任意な位置に移動させるための移動機構40から構成される。また、移動機構40は制御装置36と電気的に接続されている。なお、移動機構40は図中では油圧シリンダーの例を示すが、可動板39が所望の速度で所望の位置に移動できる機器であれば、LMガイドあるいはボールねじ機構などと組あわせたサーボモータであっても、リニアサーボモータであっても、エアーシリンダーであっても良い。
また、可動板39は、実施の形態1と同様に、その先端部はメインボード22の外周の同一の半径を有していたり、抜き勾配が設けられており成形品の突き出し時に可動型32と成形品に余分な摩擦抵抗が生じない構造になっている。さらに、断面形状は成形品が突き出しできれば何でもよい点も同様である。なお、図10中、(a)は設けられた可動板39が後退した場合の図、(b)は可動板39を最前進させた場合の図、(c)は可動板39の移動量で回転バランスを整えた場合の図である。また、ここでは金型構造を簡略化しているため図示および説明していないが、一般的に成形に必要な構造および機能は適宜有しているものとする。
次に、金型30を用いてメインボード22を成形する動作について説明する。まず、重心測定機構35によりラバーボスからなるファンボス25の重心を測定する。重心測定の方法は、例えば、画僧認識装置やレーザー変位計を用いて内輪部材の中心軸と外輪部材の中心軸との位置ずれ(偏心量)を計測する方法や、特許文献:特許第5449068号に示されるような回転体のアンバランス量を測定する方法、などである。次に、ラバーボスからなるファンボス25をシャフト33に挿入し、重心測定機構35によるファンボス25の重心測定結果(内輪部材と外輪部材との偏心量)に基づき、ファンボス25の重心が図10の例では下方向になるように制御装置36がシャフト33の回転角度を回転機構34に指令し、シャフト33が回転する。その後、重心測定機構35によるラバーボスからなるファンボス25の重心測定結果に基づき、ターボファンの回転バランスが整うように制御装置36が可動板39の移動量を移動機構40に指令し、可動板39が前進する。
このように構成した金型によれば、ファンボス25を駆動軸嵌合部に適用したターボファンのファン部品を成形する際に、ラバーボスからなるファンボス25を設置する角度と可動板39の移動距離により自動でファン部品のバランス調整を行うことができ、後工程でのウェイトによるバランス調整作業が不要になる。ここで、回転機構34あるいは移動機構40は、重心測定機構35によるラバーボスからなるファンボス25の重心測定結果に基づく制御装置36からの指令で動作するように説明したが、外部から個別にそれぞれ入力された指令でも動作するものとする。
(1)本発明に係る実施の形態2におけるファンは、前述した実施の形態1における構成において、図8から図10に示されている通り、次の構成が適用されている。
ターボファン20でのファン本体における送風のための回転部材を構成するファン部品としてのメインボード22は、樹脂材料などの所定材料を成形材料として成形により形成されて、ラバーボスからなるファンボス25と一体に結合されるものであり、樹脂成形時において径方向に長さを可変とし径方向寸法LRを調整することにより重量バランスを調整可能に構成された溝状凹部UCからなる重量調整部24がメインボード22からなる前記回転部材の径方向に延在して周方向に複数箇所設けられているものであって、
前記回転部材に設けられるラバーボスからなるファンボス25を備え、前記ファンボス25は、内輪部材25aと、外輪部材25bと、前記内輪部材25aおよび前記外輪部材25bの間に介在し、内輪部材25aおよび外輪部材25bと一体に接着された防振ゴム25cとを有することを特徴とする。
この構成により、内輪部材25aと、外輪部材25bと、前記内輪部材25aおよび前記外輪部材25bの間に介在し、内輪部材25aおよび外輪部材25bと一体に接着された防振ゴム25cとを有するラバーボスからなるファンボス25が設けられたものにおいて、成形時の重量調整部24における径方向の長さ寸法調整によってメインボード22からなる前記回転部材に関するバランス調整作業を的確に遂行できるファンを得ることができる。
(2)本発明に係る実施の形態2におけるファンの製造方法では、次の方法が適用されている。
前記ファンのファンボス25としてのラバーボスが、内輪部材25aと外輪部材25bとの間に防振ゴム25cを挟み接着により一体成形されることを特徴とする。
この方法により、ファンボス25としてのラバーボスが、内輪部材25aと外輪部材25bとの間に防振ゴム25cを挟み接着により一体成形されるファンを製造するにあたり、成形時の重量調整部24における径方向の長さ寸法LRの調整によってメインボード22からなる前記回転部材に関するバランス調整作業を的確に遂行できるファンの製造方法を得ることができる。
(3)本発明に係る実施の形態2におけるファンの製造方法では、前記(2)項の方法において、次の方法が適用されている。
成形時に前記ラバーボスからなるファンボス25に対する前記重量調整部24の取付角度を任意に調整可能にしたことを特徴とする。
この方法により、成形時に前記ラバーボスからなるファンボス25に対する前記重量調整部24の取付角度を任意に調整可能にしてファンを製造するにあたり、成形時の重量調整部24における径方向の長さ寸法LRを調整することによってメインボード22からなる前記回転部材に関するバランス調整作業を的確に遂行できるファンの製造方法を得ることができる。
(4)本発明に係る実施の形態2におけるファンの製造方法では、前記(2)項または前記(3)項の方法において、次の方法が適用されている。
前記ラバーボスからなるファンボス25の前記内輪部材25aと前記外輪部材25bの偏心量を重心測定機構35により計測し、前記重量調整部24の長さ寸法LRを前記ラバーボスからなるファンボス25の内輪部材25aと外輪部材25bの偏心量に応じて可変とし寸法調整するようにしたことを特徴とする。
この方法により、成形時において、重量調整部24における径方向の長さ寸法LRを前記ラバーボスからなるファンボス25の内輪部材25aと外輪部材25bの偏心量に応じて可変とし寸法調整することにより、成形時の重量調整部24における径方向の長さ寸法LRの調整によって前記回転部材に関するバランス調整作業をラバーボスからなるファンボス25の偏心量に応じて的確に遂行でき、重量バランス調整作業を自動化できるファンの製造方法を得ることができる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3によるファンおよびその製造方法を図11から図15までについて説明する。実施の形態3では図11、図12に示すようなプロペラファン50を例として説明する。プロペラファン50は少なくとも、円筒形のハブ51と、ハブ51の外周に複数枚(図11では3枚)設けられた羽52と、ハブ51内の中央部に設けられたファンモーターなどの駆動軸が嵌合される駆動軸嵌合穴53を有する駆動軸嵌合部54と、ハブ51と駆動軸嵌合部54との間に等間隔で放射状に設けられた補強用のリブ55を備えている。
ここで、図12はハブ51の一部の拡大図であり、ハブ51の内周側面部には、径方向に伸縮して径方向の寸法LRが調整される重量調整部56が1箇所以上の複数箇所に設けられている。この重量調整部56における径方向の長さ寸法LRが成形時に任意に調整されるようになっており、これらの重量調整部56が、回転バランスが適正になるように都度調整されて成形されている。
図13は実施の形態3におけるプロペラファン50を成形するための金型60のハブ成形部分の断面構造を示している。金型60は固定型61と可動型62からなり、可動型62には、ハブ51を形成するためのコア63と、駆動軸嵌合穴53を形成するためのシャフト64と、成形後に金型から成形品を突き出すためのエジェクタ65と、重量調整部56を形成するための可動板66と、可動板66を移動させるためスライダー67と、スライダー67を移動させるための移動機構68から構成される。ここで、可動板66とスライダー67には、お互いが接触する面に同一の傾斜が設けられている。この傾斜の角度は15度〜25度が一般的であるが、可動板が必要な距離移動できさえすれば何度でもよい。
また、可動板66は図示しない引張りばね等の引張り機構で、コア63で接続されているものとする。移動機構68は油圧シリンダーを用いるのが簡易的であるが、可動板66が所望の速度で所望の位置に移動できる機器であれば、LMガイドあるいはボールねじ機構などと組あわせたサーボモータであっても、リニアサーボモータであっても、エアーシリンダーであっても良い。なお、図12は設けられた可動板66を全て前進させた場合に成形されたプロペラファン50の図である。
可動板66の先端部66aは、ハブ51の内周と同一の半径を有しており、可動板66が最後退している場合にハブ51の内周が滑らかに接続されるよう構成される。さらに、図14は可動型62のコア63部分のみ示したものである。理解を容易にするために説明すると、可動板66は図中では前後方向に移動する。可動板66は図14に示すとおり勾配部66bを備えており、成形品の突き出し時に可動型62と成形品に余分な摩擦抵抗が発生しない構造になっている(いわゆる、抜き勾配)。この勾配は、使用する樹脂や製造条件などで決定される。なお、ここでは金型構造を簡略化しているため図示および説明していないが、一般的に成形に必要な構造および機能は適宜有しているものとする。
次に、図15を用いてプロペラファン50を成形する動作について説明する。図15(a)は可動板66を移動させない場合であり、重量調整部56を設けない場合である。図15(a)の状態から、移動機構68によりスライダー67を前進させることで、可動板66とスライダー67との接触面の傾斜によって可動板66に図15(a)中で右方向に移動する力が加わり、可動板66が右方向に移動する。この状態で金型60内に樹脂が射出され、プロペラファン50が成形される。プロペラファン50が成形された後、可動型62が固定型61と逆方向に移動することで金型60が開き、エジェクタ65が前進してプロペラファン50が突き出しされて、金型60から取り出される。
プロペラファン50が金型60から取り出された後、可動型62が固定型61の方向に移動して金型60が閉じ、移動機構68によりスライダー67が後退する。この際に可動板66は、コア63と接続された引張り機構による力で、図15(a)の状態に復帰する。このように構成した金型によれば、プロペラファン50を成形する際に、複数箇所に設けられた可動板66を移動させる長さの組み合わせにより、複数箇所における径方向寸法LRをそれぞれ調整することによって、ファン部品のバランス調整を行うことができ、従来実施していた後工程でのウェイトによる回転バランス調整作業が不要になる。
(1)本発明に係る実施の形態3におけるファンは、図11から図15に示されている通り、次の構成が適用されている。
外周に複数の羽57からなる送風羽が設けられた円筒形のハブ51を樹脂材料などの所定材料で成形される前記回転部材として備え、前記ハブ51の内周面部には、成形時において径方向に伸縮し径方向の寸法LRを調整することにより重量バランスを調整可能に構成された重量調整部56を複数箇所設けたことを特徴とする。
この構成により、ハブ51の内周面部の複数箇所に設けられた重量調整部56における径方向の伸縮寸法の組み合わせにより複数箇所における径方向の寸法LRをそれぞれ調整することによって、回転部材のバランス調整を充分な自由度を確保した状態で的確に行うことができ、従来実施していた後工程でのウェイトによる回転バランス調整作業を不要とすることができる構成のファンが得られる。
(2)本発明に係る実施の形態3におけるファンの製造方法では、次の方法が適用されている。
外周に複数の羽57からなる送風羽が設けられた円筒形のハブ51を前記回転部材として備えたプロペラファンを製造するにあたり、前記ハブ51の内周面部に複数箇所設けられた重量調整部56を成形時において径方向に伸縮し径方向の寸法LRが調整されることにより前記回転部材の重量バランス調整を行うことを特徴とする。
この方法により、ハブ51の内周面部の複数箇所に設けられた重量調整部56における径方向の伸縮寸法調整の組み合わせにより複数箇所における径方向の寸法LRをそれぞれ調整することによって、回転部材のバランス調整を充分な自由度を確保した状態で的確に行うことができ、従来実施していた後工程でのウェイトによる回転バランス調整作業が不要となる。
なお、この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
また図中、同一符号は、同一、又は相当する構成、機能を有する部分を示す。
1 ターボファン、2、21 シュラウド、 3、22 メインボード、 4、23 ブレード、 5、54 駆動軸嵌合部、 6、24、56 重量調整部、 10、30、60 金型、 11、31、61 固定型、 12、32、62 可動型、 13、33、64 シャフト、 14、37 キャビティ、 15、38、65 エジェクタ、 16、39、66 可動板、 16a、66a 可動板先端部、 16b、66b 勾配部、 17、40、68 移動機構、 25 ファンボス(ラバーボス)、 34 回転機構、 35 重心測定機構、 36 制御装置、 50 プロペラファン、 51 ハブ、 52 羽、 53 駆動軸嵌合穴、 55 リブ、 63 コア、 67 スライダー。

Claims (10)

  1. 所定材料で成形される回転部材を備え、成形時において径方向の寸法を調整することにより重量バランスを調整可能に構成された重量調整部が前記回転部材に設けられていることを特徴とするファン。
  2. 前記重量調整部が前記回転部材の周方向に複数箇所設けられていることを特徴とする請求項1に記載のファン。
  3. 前記回転部材に設けられるファンボスを備え、前記ファンボスは、内輪部材と、外輪部材と、前記内輪部材および前記外輪部材の間に介在し、前記内輪部材および前記外輪部材と一体に接着された防振ゴムとを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のファン。
  4. 外周に複数の送風羽が設けられた円筒形のハブを前記回転部材として備え、前記ハブの内周面部には、成形時において径方向の寸法を調整することにより重量バランスを調整可能に構成された重量調整部を複数箇所設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のファン。
  5. 所定材料で成形される回転部材に重量調整部を設けたファンを製造するにあたり、前記重量調整部における径方向の寸法を、成形時において調整することにより前記回転部材の重量バランスを調整するようにしたことを特徴とするファンの製造方法。
  6. 前記回転部材に前記重量調整部を周方向に複数箇所設けたファンを製造するにあたり、複数箇所設けられている前記重量調整部の少なくとも1箇所で成形時において径方向の寸法を調整し重量バランス調整を行うことを特徴とする請求項5に記載のファンの製造方法。
  7. 前記回転部材に設けられるファンボスを備え、前記ファンボスは、内輪部材と、外輪部材と、前記内輪部材および前記外輪部材の間に介在し、前記内輪部材および前記外輪部材と一体に接着された防振ゴムとを有するファンを製造するにあたり、前記ファンボスが、内輪部材と外輪部材との間に防振ゴムを挟み接着により一体成形して構成されることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のファンの製造方法。
  8. 成形時において前記ファンボスの前記回転部材に対する取付角度を任意に調整するようにしたことを特徴とする請求項7に記載のファンの製造方法。
  9. 前記ファンボスの前記内輪部材と前記外輪部材の偏心量を計測し、前記重量調整部における径方向の寸法を前記ファンボスの内輪部材と外輪部材の偏心量に応じて調整するようにしたことを特徴とする請求項7または請求項8に記載のファンの製造方法。
  10. 外周に複数の送風羽が設けられた円筒形のハブを前記回転部材として備えたプロペラファンを製造するにあたり、前記ハブの内周側面部に複数箇所設けられた重量調整部を成形時において径方向に寸法調整することにより前記回転部材の重量バランス調整を行うことを特徴とする請求項5に記載のファンの製造方法。
JP2018001581A 2018-01-10 2018-01-10 ファンおよびその製造方法 Pending JP2019120216A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018001581A JP2019120216A (ja) 2018-01-10 2018-01-10 ファンおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018001581A JP2019120216A (ja) 2018-01-10 2018-01-10 ファンおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019120216A true JP2019120216A (ja) 2019-07-22
JP2019120216A5 JP2019120216A5 (ja) 2020-12-03

Family

ID=67307010

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018001581A Pending JP2019120216A (ja) 2018-01-10 2018-01-10 ファンおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019120216A (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH074390A (ja) * 1993-06-15 1995-01-10 Matsushita Refrig Co Ltd 遠心送風機
JPH10159792A (ja) * 1996-12-02 1998-06-16 Mitsubishi Electric Corp 送風機
JP2003269381A (ja) * 2002-03-13 2003-09-25 Mitsubishi Electric Corp 送風機及びファンの支持機構及び空気調和機
JP2005140095A (ja) * 2003-11-10 2005-06-02 Nippon Densan Corp 遠心ファン
JP2010196530A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Nippon Densan Corp 送風機用インペラおよび送風機
JP2013113130A (ja) * 2011-11-25 2013-06-10 T Rad Co Ltd 樹脂ファンのバランス調整構造
US20170067474A1 (en) * 2014-05-14 2017-03-09 Valeo Equipments Electriques Moteur Fan for a rotary electrical machine

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH074390A (ja) * 1993-06-15 1995-01-10 Matsushita Refrig Co Ltd 遠心送風機
JPH10159792A (ja) * 1996-12-02 1998-06-16 Mitsubishi Electric Corp 送風機
JP2003269381A (ja) * 2002-03-13 2003-09-25 Mitsubishi Electric Corp 送風機及びファンの支持機構及び空気調和機
JP2005140095A (ja) * 2003-11-10 2005-06-02 Nippon Densan Corp 遠心ファン
JP2010196530A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Nippon Densan Corp 送風機用インペラおよび送風機
JP2013113130A (ja) * 2011-11-25 2013-06-10 T Rad Co Ltd 樹脂ファンのバランス調整構造
US20170067474A1 (en) * 2014-05-14 2017-03-09 Valeo Equipments Electriques Moteur Fan for a rotary electrical machine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9689264B2 (en) Centrifugal fan impeller with variable shape fan blades and method of assembly
JP4847788B2 (ja) ロータの周囲に取り付けられるべき部品の質量の較正方法
US5114657A (en) Integrally molded cross-flow fan and method of making the same by radially withdrawing gap-forming molds
JP2000025119A (ja) ファイバ部材の複合構造の製造装置および製造方法
EP2572852B1 (en) Mandrel for forming a component
SE444920B (sv) Vakuumbromskraftforsterkare med manovernav bestaende av tva rorformiga delar
JP2019120216A (ja) ファンおよびその製造方法
US20070227328A1 (en) Rotary blade molding method, rotary blade molding die and rotary blade molded by the same
KR20010104284A (ko) 스로틀 밸브 연결부용 하우징을 제조하기 위한 방법 및스로틀 밸브 연결부
JP6363789B2 (ja) インペラの製造方法
JP6752227B2 (ja) 複合材料部品を成形するための方法、ツール、および装置
JP5418845B2 (ja) 樹脂射出成形製の回転部材
CN104924630B (zh) 用于在构件上形成凸缘的设备和方法
JP5142596B2 (ja) 送風用ファンの防振具及びそれを備える送風用ファン構造体
US3773456A (en) Apparatus for the production of flaring portions of hollow bodies
CN107530989B (zh) 用于形成复合部件的工具
KR102306643B1 (ko) 나선형 플라이트를 형성하는 방법 및 장치
JP3122701B2 (ja) ターボファンとその製造方法
US3930603A (en) Low inertia capstan
JP2019120216A5 (ja)
CN208686889U (zh) 一种具有蜗轮定位功能的电动推杆
JPH0736159Y2 (ja) ファン
JP2948010B2 (ja) 直線駆動装置
KR20180035651A (ko) 차량의 에어컨디셔닝 시스템용 송풍기 장치의 송풍기 휠 및 상기 송풍기 휠의 제조 방법
JP2675092B2 (ja) 電動圧縮機の電動機芯出し装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201022

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201022

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20201022

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210907

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220301