JP2019119704A - 害虫忌避剤の空間拡散方法及び送風機装着型害虫忌避シート - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1には、扇風機のカバーにバンドを用いて固定する扇風機用揮散物質放散装置の発明が開示されている。また、特許文献2には、ハネーカム構造体の基質にピレスロイド等の駆虫成分を含浸させて、エアコン等の送風口に設置し、駆虫成分を空気中に拡散(受動蒸発)させる発明が開示されている。また、特許文献3には、忌避剤や芳香剤を含浸させたタブレットを扇風機に装着して揮発させる装置の発明が開示されている。さらに、特許文献4には、薬剤を含む液体を微細霧状に噴霧し、扇風機を用いて室内に拡散させる方法の発明が開示されている。
本発明は、下記の成分(A)を0.1質量%以上20質量%以下含む害虫忌避用水性組成物を、基材シートに質量に対して68質量%以上750質量%以下保持させた送風機装着型害虫忌避シートを、送風機の回転する羽根と接触せず、かつ、該送風機の前方への空気の流れを妨げない状態に該送風機に取り付ける工程と、該送風機を室内で運転する工程とを含む、害虫忌避剤の空間拡散方法を提供するものである。
(A)25℃における蒸気圧が0.00006Pa以上210Pa以下である害虫忌避剤
(A)25℃における蒸気圧が0.00006Pa以上210Pa以下である害虫忌避剤:0.1質量%以上20質量%以下
(B)水:70質量%以上99.8質量%以下
(C)水溶性アルコール:0.1質量%以上29.9質量%以下
本発明の害虫忌避剤の空間拡散方法は、成分(A)の害虫忌避剤を含む害虫忌避用水性組成物(以下、水性組成物ともいう)を基剤シートに保持させた送風機装着型害虫忌避シート(以下、害虫忌避シートともいう)を用いる。
2−メトキシ−4−プロピルフェノール(ジヒドロオイゲノール)、オクタヒドロ−7−メチル−1,4−メタノナフタレン−6(2H)−オン(プリカトン)、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール(フロラロール)、2,4,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−カルボアルデヒド(イソシクロシトラール)、エチル−2−フェニルアセテート、(2,4,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル)メタノール(イソシクロゲラニオール)、3,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロクロメン−2−オン(オクタヒドロクマリン)、シトラール、シトロネロール、デカン酸、ゲラニオール、リナロール、p−メンタン−3,8−ジオール、フェニルエチルアセテート、フェニルエチルプロピオネート、スチラリルプロピオネート、1,8−シネオール、(3aR,5aS,9aS,9bR)−3a,6,6,9a−テトラメチル−2,4,5,5a,7,8,9,9b−オクタヒドロ−1H−ベンゾ[e][1]ベンゾフラン(アンブロキサン:登録商標)、N,N−ジエチル−3−メチルベンズアミド(DEET)、2−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジンカルボン酸 1−メチルプロピルエステル(ピカリジン)、d−アレスリン、ピレトリンI、トランスフルトリン、メトフルトリン、(1R)−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル(エンペントリン)
また、成分(A)の含有率は、忌避効果をより確実に得る観点から、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上である。また、害虫忌避剤の蒸散性を高め、送風機を設置した空間内の気相濃度を、忌避効果を発揮する有効濃度に早期に到達させるとともに、その有効濃度が維持されやすくする観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは7質量%以下である。また、それらの両立の観点から、好ましくは0.5質量%以上10質量%以下、より好ましくは1.0質量%以上7質量%以下である。
これらのうち、成分(C)の水溶性アルコールとしては、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコールからなる群から選ばれる1種以上のアルコールを用いることが好ましく、また、シートに含浸させた際に、べたつきにくく、忌避剤や水と共に室内に揮発しやすく、アルコール自体のニオイも強すぎないという観点から、エタノール、プロパノール又はイソプロパノールを用いることが更に好ましい
成分(D)の界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の中から選ばれる界面活性剤の1種以上を用いることができ、害虫忌避剤や香料成分の水系への分散性、溶解性に優れるという観点から、非イオン性界面活性剤が好ましい。また、害虫忌避剤を水系に分散させた際の分散安定性を高めるという観点から、非イオン性界面活性剤と共に両性界面活性剤を併用しても良い。
具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルモノアルキルエーテルが挙げられ、エチレンオキサイドの平均付加モル数は6〜10が好ましく、またアルキルの炭素数は12〜14がこのましい。
陽イオン界面活性剤としては、第1級アミン塩、第2級アミン塩、第3級アミン塩、第4級アンモニウム塩が挙げられる。
陰イオン界面活性剤としては、直鎖又は分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルキル多価アルコールエーテル硫酸塩、高級脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩又はアルケニルエーテルカルボン酸塩等が挙げられる。
界面活性剤は、1種を単独で又は1種以上を組み合わせて用いることもできる。害虫忌避用水性組成物中の界面活性剤の含有率は、好ましくは0.001質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは0.005質量%以下である。
水性組成物中の成分(E)芳香成分の含有率は、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは14質量%以下、より好ましく7質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。
斯かる観点から、基材シートの最大保水率は、68質量%以上1000質量%以下であることが好ましく、より好ましくは200質量%以上800質量%以下であり、好ましくは200質量%以上750質量%以下である。
<手順>
1)試料から100mm×100mmの試験片を3枚採取し、その質量を1mgまで測定した。
2)2Lのビーカーに精製水約1Lを入れ、試験片を15分間浸せきし、ピンセットで試験片の一つの角をつまんで水中から取り出して試験片を器壁に接触させずに5分間放置して水を滴り落とした後、その質量を1mgまで測定した。
3)次の式によって保水率を算出し、更にその平均値を求め、四捨五入法によって小数点以下1けたの値を算出した。
保水率m(%)=(m2−m1)/m1 ×100
m1:試験片の標準状態での質量(mg)
m2:試験片を湿潤し、水を滴り落とした後の質量(mg)
基材シートを構成する不織布製シート等の繊維シートは、最大保水率が高い繊維シートとする観点から、親水性繊維を、繊維シートの構成繊維中に30質量%以上100質量%以下含むことが好ましく、親水性繊維を、繊維シートの構成繊維中に70質量%以上100質量%以下含むことがより好ましい。親水性繊維としては、パルプ、レーヨン、コットン等のセルロース系繊維等の親水度が比較的高い合成繊維等が挙げられる。基材シートを構成する繊維シートは、パルプ、レーヨン、コットン系繊維からなる群から選ばれる1種以上の親水性繊維を上記の割合で含むことが更に好ましい。
基材シートの坪量は、特に制限されないが、高い保水率を得る観点から、30g/m2以上が好ましく、より好ましくは40g/m2以上であり、更に好ましくは50g/m2である。また、取扱性の容易等の観点から500g/m2以下が好ましく、より好ましくは200g/m2以下である。
担持量が斯かる範囲になるように担持させることで、一定時間、空間中の忌避剤の濃度を保持でき、有効濃度を常に保持可能となる。
水性組成物を基材シートに担持させることにより本発明の送風機装着型害虫忌避シートが得られる。害虫忌避シートは、一枚を単独で又は複数枚を重ねた状態として、密閉容器に収容して販売や保管、運搬することが好ましい。
害虫忌避シートを使用する際には、当該害虫忌避シートを、例えば前記の密閉容器から取り出して、送風機に取り付ける。
送風機としては、扇風機、サーキュレーター、エアコン等が挙げられるが、広く普及している扇風機を用いることが手軽に害虫忌避剤の放散を行うことができる観点から好ましい。
このように、害虫忌避シート1と取り付けたときに、シートを取り付けた第2領域の面積S2が、シートを取り付け可能な第1領域の面積の60%以下である場合は、少なくとも、送風機の前方への空気の流れを妨げない状態に取り付けたと言える。ここで、空気の流れを妨げない程度とは、送風機から2m離れた地点で、少なくとも頬に風を感じる程度(ビューフォートの風力階級表;至経風)の風速である。
また、害虫忌避シートを、扇風機の保護カバーの背面部に用いた場合、扇風機を運転させながら、害虫忌避シートに、害虫忌避用水性組成物を補充することも可能である。たとえば、スプレー容器に充填した害虫忌避用水性組成物を、数時間毎に害虫忌避シートに噴霧することにより、扇風機に装着された害虫忌避シートからの害虫忌避剤の拡散を継続させることができる。
例えば、図2(b)又は図2(b)に示す状態に害虫忌避シートを取り付ける方法としては、環状の一枚のシートを取り付けても良いし、複数枚のシートが並んで環状をなすように取り付けても良い。また、複数枚の害虫忌避シートを、一つの扇風機に取り付ける場合、個々のシートの形状は、円形、三角形、四角形、ひし形、扇形等、任意の形状とすることができる。害虫忌避シートを取り付ける方法としては、ダブルクリップ等のクリップを用いる以外に、紐、ゴム、磁石等を用いて固定しても良い。また、害虫忌避シートは、その一部を、保護カバーの前側に位置させた状態に固定することもできる。但し、その場合も、保護カバーの背面部側に前面部側より多くのシートを存在させることが好ましい。
<害虫忌避用水性組成物の調製>
害虫忌避用水性組成物として、表2に示す組成物(a)〜(e)を調製した。組成物(a)〜(e)は、組成物中に害虫忌避剤を、順に3.9質量%、13.9質量%、60質量%、60質量%、4.0質量%含むものである。表2に示す組成物の調製に、成分(A)の害虫忌避剤として用いた化合物は、2−メトキシ−4−プロピルフェノール(別名:ジヒドロオイゲノール:dihydro eugenol)と、オクタヒドロ−7−メチル−1,4−メタノナフタレン−6(2H)−オン:(プリカトン:Plicatone)であり、これらの化合物は、香料としても用いられており、市販の試薬または香料化合物として入手可能である。
表2に示す害虫忌避用水性組成物を、それぞれ、13cm×20.5cmに裁断したセルロース製の不織布6枚に含浸させ、扇風機(三洋電機製EF−S30R2(L)型30cmリビング扇)の保護カバーの背面部に、図2(b)に示すように、羽根の回転軸の中央部分が同心円状に空くような状態にクリップ(図示せず)で装着した。不織布は、シートを取り付けた第2領域の面積が、シートを取り付け可能な第1領域の面積の60%となるように組合せて装着した。各不織布は、いずれもスパンレース不織布で、坪量が60g/m2であった。
不織布に含浸させた害虫忌避用水性組成物の総量は、組成物(a)が40g、組成物(b)が11.2g、組成物(c)が2.6g、組成物(d)が1.3g、組成物(e)11.2gであり、組成物(a)〜(c)については、不織布に含浸させた害虫忌避剤の総量が、いずれも1.56gとなるように調整し、組成物(d)については、不織布に含浸させた害虫忌避剤の総量が0.78gとなるように調整した。組成物(e)については、不織布に含浸させた害虫忌避剤の総量が、組成物(a)〜(c)の約3分の1弱である0.44gに調製した。
また、この時のシート1cm2あたりに含まれる害虫忌避剤の量は、組成物(a)、(b)、(c)は0.0023g/cm2、組成物(d)は0.0011g/cm2、組成物(e)は0.00065g/cm2であった。
扇風機の設置場所は、扇風機前面カバーの位置が入口から約0.8mの場所とし、扇風機の回転軸は、床面から90cmの高さとし、室内側に扇風機からの送風が床面に並行に入口の対面に向かって直進するように(首を振らないように)設置した。さらに、扇風機前面カバーから、距離0.5m、1.0m、2.0mの各地点に、扇風機の回転軸と同じ90cmの高さにおける室内の空気を捕集するための吸着管を、金属製のスタンドを用いて設置した。吸着管(TDUチューブ)は、外径6mm(内径4mm)、長さ5cmのガラス管で、内部に吸着剤としてTenax樹脂を充填した。吸着管はそれぞれ小型吸引ポンプに接続し、吸引流速70mL/minで吸引した。吸着管による空気の捕集は、扇風機のスイッチを入れた直後、30分後、1時間後、2時間後、4時間後に実施し、1回の捕集に要した時間は約7分間であった。
捕集に用いた吸着管は、そのまま加熱脱着装置にセットして、捕集した害虫忌避剤をGC−MS装置に注入し、定量分析を行った。
GC−MS分析条件を表3に示す。
<香りの強さの評価尺度>
香りの強さは下記の6段階強度尺度で評価した。
0:無臭
1:やっと感知できるにおい
2:何のにおいかわかる
3:楽に感知できるにおい
4:においをはっきり感知できる
5:強烈に感知できるにおい
組成物(a)と組成物(c)及び(d)の気相濃度計測結果を比較すると、組成物(a)(DHE1.9%水溶液,害虫忌避剤濃度3.9%)は、組成物(c)(DHE30%水溶液,害虫忌避剤濃度60%)及び組成物(d)(DHE60%水溶液,害虫忌避剤濃度60%)のいずれよりもDHEの気相濃度が高く、ほぼ全ての地点で蚊の忌避有効濃度を超えていることが判った。蚊の忌避有効濃度は、DHE単体で蚊の忌避率が50%となる気相濃度1.3nmol/Lという値を用いた。
これに対し、DHEの30%又は60%水溶液である組成物(c)及び(d)については、図6〜図8に示すように、全ての計測位置で全ての測定時間にて蚊の忌避有効濃度を超えるものはなかった。
本試験結果から、害虫忌避剤の含有量は同等であっても水分量及び水溶液量が異なることで揮散挙動が変化すること、及び組成物中の害虫忌避剤の含有率を20質量%以下とすることで、送風機を設置した空間内の気相濃度を忌避効果を発揮する有効濃度に短時間に到達させ得るとともに、その有効濃度を長時間維持させることができることが判る。
幅、奥行きおよび高さが、いずれも内寸170cmの箱型装置と、内寸60cmの小箱を準備する。図9に示すように、箱型装置と小箱は隣接して配置し、接する面に縦14.5×横24cmの連通口を設けた。該連通口の箱型装置内に、吸着管(TDUチューブ)を取り付けた。吸着管には、シリコンチューブを介して小型吸引ポンプに接続した。また、連通口には仕切り板を設け、開閉可能とした。箱型装置の連通口が設けられた面と対応する面の下部に縦14.5×横24cmの給気窓を設け、該給気窓の前面に、被験者のふくらはぎが位置するようにパイプ椅子と、パイプ椅子横に市販のディフーザー(1.67ml/min)を設置した。小箱は、連通口が設けられた面と対応する面の中央付近に、直径15cmの排気口を設け、該排気口の外側に小型扇風機を設置した。また、小箱内には、メスの蚊を20匹入れておいた。
試験は、表4に示すコントロールを用いた場合及びDHE水溶液を用いた場合の2回行った。
パイプ椅子に被験者を座らせ、表4に示す水溶液300mlを充填したディフーザーを5分後作動させた。その後、仕切り板と給気窓を開け、小型扇風機を作動させ、吸着管に接続した小型ポンプを、吸引流速100mL/minで作動させて、連通口付近の気流を吸引した。5分間後に、仕切り板と吸気窓を閉じ、小型扇風機を止め、吸引を停止した。
試験後の吸着管は、そのまま加熱脱着装置にセットして、捕集した害虫忌避剤をGC−MS装置に注入し、定量分析を行った。DHE水溶液を用いた場合のDHE濃度は、1.3nmol/Lであった。
小箱から箱型装置に移動した蚊の数は、コントロール試験は10匹であったのに対して、DHE水溶液試験は、3匹で、コントロール試験に比して移動する蚊の数が、70%抑制された。DHE濃度1.3nmol/Lであれば、試験の誤差等を含めても十分に移動する蚊の数が50%抑制されるため、余裕を見て、この1.3nmol/Lという値を、本試験におけるDHE濃度を50%忌避有効濃度とした。
表5の結果より、組成物(e)についても、扇風機から1m又は2mの扇風機から離れた位置の30後の気相濃度が十分高く、害虫忌避剤の濃度が低い薄い水溶液を基材シートに担持させたシートを用いることで、高い揮散性は得られたことが確認された。
害虫忌避用水性組成物は、これらの結果から、基材シートの質量に対して少なくとも200%以上の量を担持させることが好ましい。
扇風機によって室内空気を強制対流させた場合と扇風機を使用せず、自然対流のみの場合とで、害虫忌避剤の室内への拡散挙動を比較するため、不織布を扇風機に装着して、送風しなかった場合について比較対照試験を行った。
図10〜図12に、扇風機からTenax管の配置位置が50cm,1m,2mでの気相濃度の測定結果を示す。各図中、送風は、扇風機のスイッチを入れて送風させた時を示し、静止は、扇風機のスイッチを切って静止させている時の結果を示す。送風及び静止とも、上述した組成物(a)と同組成の組成物を用いた。
扇風機の風の有無での気相濃度計測結果を比較すると、扇風機を静止して送風されない状態では、全ての計測位置で全ての測定時間にて蚊の忌避有効濃度を超えるものはなかった。
気相濃度計測におけるサンプリング時に同時に行った香りの強さの官能評価結果を以下に図13〜15に示す。
本試験の結果によれば、本発明の実施形態のシート又は方法により、害虫忌避剤を拡散させた時に室内に充満する忌避剤のにおいは不快ではないレベルであることが示された。
2 扇風機(送風機)
3 モーター部
4 羽根
5 保護カバー
51 前カバー
52 後カバー
6 支持部
Claims (10)
- 下記の成分(A)を0.1質量%以上20質量%以下含む害虫忌避用水性組成物を、基材シートの質量に対して68質量%以上750質量%以下保持させた送風機装着型害虫忌避シートを、
送風機の回転する羽根と接触せず、かつ、該送風機の前方への空気の流れを妨げない状態に該送風機に取り付ける工程と、該送風機を室内で運転する工程とを含む、害虫忌避剤の空間拡散方法。
(A)25℃における蒸気圧が0.00006Pa以上210Pa以下である害虫忌避剤 - 前記害虫忌避用水性組成物が、
成分(B)水と、成分(C)水溶性アルコールとを含む、請求項1に記載の害虫忌避剤の空間拡散方法。 - 前記送風機装着型害虫忌避シートは、シート1cm2あたりに含まれる成分(A)の量が0.00037g/cm2以上0.177g/cm2以下である、請求項1又は2に記載の害虫忌避剤の空間拡散方法。
- 前記送風機が扇風機であり、前記送風機装着型害虫忌避シートを取り付ける位置が前記扇風機の保護カバーの背面部である、請求項1〜3の何れか1項に記載の害虫忌避剤の空間拡散方法。
- 前記背面部における前記送風機装着型害虫忌避シートを取り付け可能な第1領域の面積(S1)に対する、前記送風機装着型害虫忌避シートを取り付けた第2領域の面積(S2)の比率が75%以下である、請求項4に記載の害虫忌避剤の空間拡散方法。
- 吸水性の基材シートに、シート1cm2あたりに含まれる害虫忌避剤の量が0.00037g/cm2以上0.177g/cm2以下の範囲となるように、下記の成分(A)、(B)及び(C)を下記の割合で含む害虫忌避用水性組成物を保持させてあり、前記害虫忌避用水性組成物の保持量が、前記基材シートの質量に対して68質量%以上750質量%以下である、送風機装着型害虫忌避シート。
(A)25℃における蒸気圧が0.00006Pa以上210Pa以下である害虫忌避剤:0.1質量%以上20質量%以下
(B)水:70質量%以上99.8質量%以下
(C)水溶性アルコール:0.1質量%以上29.9質量%以下 - 成分(C)の水溶性アルコールが、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコールからなる群から選ばれるアルコールの1種以上である、請求項6に記載の送風機装着型害虫忌避シート。
- 前記害虫忌避用水性組成物が、さらに以下の成分(D)を以下の割合で含有する、請求項6又は7に記載の送風機装着型害虫忌避シート。
(D)界面活性剤:0.001質量%〜20質量% - 成分(A)の害虫忌避剤が、害虫忌避効果の有効成分として、
2−メトキシ−4−プロピルフェノール、オクタヒドロ−7−メチル−1,4−メタノナフタレン−6(2H)−オン、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール、3,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロクロメン−2−オン、シトラール、シトロネロール、ゲラニオール、リナロール、からなる群から選ばれる1種以上を全有効成分中に合計で20質量%以上含む、請求項6〜8の何れか1項に記載の送風機装着型害虫忌避シート。 - 前記害虫忌避用水性組成物が、さらに成分(E)として、以下の化合物からなる群から選ばれる1種以上の芳香成分を0.001質量%以上14質量%以下含有する、請求項6〜9の何れか1項に記載の送風機装着型害虫忌避シート。
δ−ノナラクトン、エチレンブラシレート、アセチルセドレン、(E)−2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−1−シクロペンタン−3−エンイル)ブタン−2−エン−1−オール、E)−2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−1−シクロペンタン−3−エンイル)ブタン−2−エン−1−オール、3−[5,5,6−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]シクロヘキサン−1−オール。
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